勇者パーティー追放された支援役、スキル「エンカウント操作」のチート覚醒をきっかけに戦闘力超爆速上昇中ですが、俺は天職の支援役であり続けます。~稼ぎ放題最強無双・聖女を救い世界を救う・勇者没落今更遅い~
12.支援役ロベル 伝説級・最強防御アイテムをゲットする
12.支援役ロベル 伝説級・最強防御アイテムをゲットする
「さあ、のんびりしてはいられないな。ここからが勝負だぞ」
アンリ姫との交信を終え。俺は考える。
「まずは、アンリ姫の居場所を探し出さないと」
エルフのプリンセスが行方不明なんだ。大がかりな捜索はされたんだろうけど、今日まで見つからなかった。だからといって。
「俺が見つけられないと、決まったわけじゃない」
支援スキル一覧を開き、ズラっと並ぶ1,000個のスキルに目を通していくと。
「お! これならいけるか?」
『マジック・ディテクター(任意の魔力のありかをキャッチする・対象範囲はレベル依存)』
「ターゲットは、ペンダントだな」
適合者に無限の魔力を与えてくれるという、『大陸3聖女』が持つ伝説のペンダント。『太陽の聖女』サミーも『月の聖女』トウナも身につけている、あれだ。
「アンリ姫もペンダントを持ってるはずだ。『光の聖女』が持つペンダントなら、『光のペンダント』ってとこか?」
アンリ姫の話では、犯人は近くにいるみたいだった。ということは。
「ペンダントの魔力を奪われていても、そのチカラは敵が握ってるはずだ。ペンダントの魔力さえ探知できれば、アンリ姫にたどりつけるはず!」
よし! 道すじは見えた!
「魔力探知スキル『マジック・ディテクター』発動! 対象は『光のペンダントの魔力』だ!」
宣言すると、魔力を体に感じた。場所は……遠いな。
「ここ『ワンズ王国』から歩いて3日、ってとこか」
……それにしても。
「これほど距離が離れた魔力を、カンタンにキャッチできるとはなぁ。ペンダントの魔力がスゴイのか。レベル144がスゴいのか。それとも両方か」
ともかく、これで何とかなりそうだ!
「アンリ姫のエネルギーは、あと2日で尽きる」
でも。
「今の俺なら余裕で間に合う」
俺は『スピード・アップ』を大幅に上回る、超速度上昇スキルを発動する!
「『ゴッド・スピード』で、超速度上昇を実現!」
更に重ねる!
「『ゴッド・スピード』で、超速度上昇を実現!」
プラス!
「スキル『エンカウント操作』でザコ出現率をゼロに!」
俺は圧倒的に軽くなった体で、一気に魔力反応地点へ駆け出した。
□ □ □
魔力反応地点に着いたのは、たった30分後だった。レベル144で使う、超速度上昇スキルのチカラはダテじゃない。
「あそこだな」
到着した場所はパッと見ただけだと、ただの平原。しかしその一部が、『マジック・ディテクター』に反応して白く光っている。
「結界でカムフラージュした、ってわけか」
まずは、結界の向こうをのぞいてみるか。1,000の支援スキルの中には、こういうヤツもあるからな。
「透視スキル『シーブズ・アイ』発動! 対象は目の前の『結界』だ!」
宣言で、白い光が透明化した。奥には地下への階段が見える。
「この先でまちがいなさそうだな。結界もカンタンに破れそうだし、すぐに乗り込むか?」
……いや。
「結界を破れば相手に気づかれる可能性がある、か」
ならば。ここは慎重にいこう。いつも通りに。
「すぐに居場所を見つけられたから、時間の余裕はある。準備は万全にしておきたい。冷静に、必要なものを考えてみよう」
何かひとつ選ぶなら……そうだ。
「防御アイテム」
今の俺は、新たに覚えた支援スキル『オート・プロテクション』や、『オート・マジックバリア』の自動防御で守られている。カンタンには破れないレベルのはず、なのだが。
「もしかすると、打ち破れる敵がいるかもしれない。今度の相手は、この間のザコ魔族幹部とは違うだろうしな。おそらく」
よし、決めた! ここは『アレ』を使おう!
「『エンカウント操作・インスタント』の出番だな! モンスターからのドロップで、強力な防御アイテムを手に入れる!」
となると、まずは下調べだ。この支援スキルが役立つだろう。
「スキル『モンスター・ライブラリ』発動! コンプリート・モンスター図鑑を表示!」
全モンスター・データが収録された、スペシャルな図鑑を表示して。データを眺めながら、ドロップ・アイテムを確認していく。
『ゴブリン:毒消し(毒を消す:ドロップ率 1/10)』
『コボルト:ポーション(体力小回復:ドロップ率 1/8)』
「うーん。全部見ていくのは時間のムダだな。仮説を立てて、アタリをつけた方がよさそうだ」
強力な防御アイテムをドロップしそうな敵といえば、やっぱり。
「『あいつ』かな。レベルアップでもお世話になった、あの伝説のモンスターだ」
モンスター図鑑で、『あいつ』のドロップ・アイテムを確認すると。
『プラチナメタルゴブリン:プラチナメタル・ブレスレット(オート・カウンターで物理防御力10倍+魔法防御力10倍のバリアを展開・全属性完全耐性・全状態異常完全耐性、ドロップ率:1/10000)』
「おお! これは使えそうだ! ドロップ・アイテムも伝説級なんだな!」
ドロップ率が1/10000、ということは。
「確率的には、10,000体倒せば1回は手に入るはずだ。この間はドロップしなかったけど、数を増やせばいけるはずだな!」
よーし! そうと決まればすぐ実行! さっそくチャレンジだ!
「『エンカウント操作・インスタント』使用! 種類はプラチナメタルゴブリン、数は10,000体、瞬殺するか? はイエスで!」
ポンポンポンポンポンポンポンポンポンポン!
プラチナ色に輝くゴブリンが、次から次へと現れ。
バシュッバシュッバシュッバシュッバシュッバシュッバシュッバシュッバシュッバシュッ!
次々に消し飛ぶ。数が1万でも関係なし。相変わらず、仕組みはサッパリわからない。
『1,000,000,000の経験値を手に入れました』
『1,000,000,000のスキルポイントを手に入れました』
『プラチナメタル・ブレスレットを1コ手に入れました』
『レベルアップ! ロベル・モリスのレベルが644になりました』
「オッケー! ドロップしたぞ!」
……って。
「ついでにレベル、600を超えてしまったんだが」
うーむ。冷静に考えると。
「もしかして俺……またまたなんかすごいこと、しちゃったかな?」
支援スキルは1,000個取得済み。伝説級の防御アイテムゲット。レベルは600を突破。
さらには『激レアモンスター1万体』というメチャクチャなオーダーを、カンタンに実現できる『エンカウント操作・インスタント』を所持。
「……まあまあまあ! 強くて悪いことはないよな! うん!」
気を取り直し。さっそく、プラチナメタル・ブレスレットを装備してみるが。
「うーん。これでホントに大丈夫なのか?」
慎重派の悪いクセだけど、イマイチ手ごたえがない。ならば。
「ここは実戦で試そう! 『エンカウント操作・インスタント』使用! 種類はスノー・ドラゴン、数は1体、瞬殺するか? はノーで!」
すると。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
現れたのは、全身に冷気をまとったドラゴンだ。こいつもSランク・モンスター、らしいが。
感覚でわかった。
「力の差は圧倒的だ。支援スキルを使うまでもない……けど。ブレスレットの効果は確かめておこうか」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
スノー・ドラゴンの口から、凍てつくフリーズ・ブレスが吐き出される。すると。
ピキイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
俺の体を光のバリアがつつんだ。ブレスが直撃しても、寒さひとつ感じない。
「ガッ!? ガッ、ガッアアアアアアアアアアアアア!」
ブレスが効いてないと悟ったか。スノー・ドラゴンは俺に近づくと、爪を振りおろすが。
カキィィン!
爪は俺に届くことなく、バリアにはじかれる。
「さすがは伝説級! 性能はバッチリだったな! よし、トドメだ!」
俺はショートソードを抜き、スノー・ドラゴンを切り裂く。
ズバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!
「グアオアオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!?」
スノー・ドラゴンは斜めに切り裂かれ。
ズゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウン!
その場に転がった。
『10,000の経験値を手に入れました』
『10,000のスキルポイントを手に入れました』
「オッケーだ! このレベルのバリアなら、そうカンタンには破られないだろう! これで準備は万全だな!」
ブレスレットの性能に満足した俺は。
あらためて結界に向き直ると、支援スキルを放つ!
「結界解除スキル『バリア・ブレイク』発動! 対象は目の前の『結界』だ!」
パリィン!
「こっちのバリアを破るのは、カンタンだったな」
結界が破れ、地下への階段がむき出しになる。階段を下りていくと、巨大なダンジョンが広がっていた。
「待っててくれアンリ姫! 今、助けにいくからな!」
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