異世界ハーレム計画を成就するためLv.Maxで転生しました。

あずま悠紀

第1話

「私は女神です。あなたを召喚しました。あなたを召喚した理由は魔王を倒して、世界を救うためです。」

 女神がそう言った。俺は返答した。

「そうですか。では、俺に能力を与えてください」

 (こいつは何言っているんだ?)と思った女神は、返答した。

「あの、あなたのステータスを確認させていただきますので手を出してください。あと、名前と種族を教えてくれますか?」

(なるほど、こういう時はステータスとやらを見て確認をするのか)

俺は手を出した

『【異世界】からきたもの 人間 LV.99 HP 9999/9999』

(おぉ〜!!めっちゃ強いじゃん!!これは期待できるぞ!!!)

そんな事を考えながら手を差し出す。女神はその手を握り呪文を唱えた。するとステータスプレートが出てきたのだ。それを女神は確認しているようだ

「すごいですよ!?これ!本当に凄い数値です!!」

「マジですか?それは良かった。ちなみにどのくらい強いんでしょうか?」

「この世界で一番高い数値でも2000なのです。その数倍の数値を持つ人がいたのです。だからとても驚いたのです。こんな人は見たことがないのです。あなたには勇者の称号が与えられていますね」

(まじかよ!これで勇者だぜ?最強じゃないか!!やったぁー!!最高じゃねぇか!!テンション上がって来たぁー!!! これから楽しくなりそうだなぁー♪)

心の中で歓喜しながら答えた。

(まあ、当然の結果だよな)

そんなことを考えている時、女神が話してきた

「ところであなたの職業は何になりましたか?」

(なんだそれ?よくわからんが、まあ、適当で良いかな。うん、いいよね?)

よし!これに決めた!!)

「はい、俺は【剣士LV.99】になっています!」

「適正です」

女神がそう言うと、目の前に扉が現れた。そして俺は女神と一緒に歩き出した。


* * *


* * *


* * *

扉の前に立った。俺はワクワクしていた。やっと異世界に行けるのだと思うだけで、心臓が激しく鼓動していた。女神はゆっくりと扉を開けるとそこは光り輝く道だった。まるで天への道のような光景であった。そして俺たちはこの光の道を歩いていったのである。この光が消えると同時に異世界へ転移されるのだ。そして遂に光の道が終わったのだ。そして俺たち二人は扉を抜けたのである。


目がさめると見覚えのない場所にいた。ここはどこだろうか?見渡してみるとそこには神殿があるだけだったのだ。神殿には女が立っているのがわかる。

『お待ちしておりました勇者様。早速ですが魔王を倒してきて頂けませんでしょうか?』

(いきなり何言ってるんだよ。ふざけてるのか?まあいいや。それより、どんな能力を手に入れたのかな?ちょっと試してみよう)

とりあえず俺は自分の体を触ってみた

(おお!!すごい!身体能力が上昇しているし!魔力量が増えてるじゃん!!!やばい!!最高かよ!?よしっ!魔王を倒す旅に出ましょうかね)

そんなことを考えていたその時

『お久しぶりですね!元気にしていましたか!?あなたのおかげで私は大儲けさせてもらいましたよ!本当にありがとうございます!!』

「誰?」

突然声をかけられて動揺してしまい変な質問してしまった

(うわっ!やべぇ!めっちゃ不審者に思われたんじゃないか!?最悪じゃねえか!!クソが!!!もう、終わりかよ。俺のハーレム生活は終わったんだな)

そう思ったのだが違ったらしい

『あれれ〜もしかしなくても私のこと忘れちゃいました!?悲しいじゃないですか〜。あんなによくしてもらっていたのに』

(えっとぉ〜どういう事?誰かと勘違いしてんのかな?でも、こんな美人さんなら会ったら忘れないと思うんだけど)

そんな事を考えていた時ふと思ったことがある。この女性はどこかで会ったことがある気がするからだ。すると女性が話しかけてきた。

『あっ!!もしかて私のことが分かりませんでした?わかりました!!それでは教えてあげますね!実は私は神様なんですよ〜』

彼女はニコニコしながら言ってきたのだ。正直信じられなかったがどうせ冗談だろうと聞き流した

「はいはい、そうですかい」

『信じていないみたいですね。証拠を見せてあげる必要がありますね。今から私があなたの記憶を見てあげるのでじっとしていてくださいね。少し痛いと思いますけどすぐに終わるはずなので我慢してくださいね!』

「わかったよ」

そう答えると頭に痛みが走った

(くそぅ!!やっぱりこうなったか!!でも耐えられるからいいや!!でもマジで頭いてぇー!!!!早く終われ!!頼むから早くしてくれーーーーー!!)

それからしばらく続いたのだった。


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

目を覚ますと頭痛が無くなっていた。だがその代わりに体が重たくなって動けなくなっていた。俺は意識を失って倒れてしまったのだった。

〜sideレイスend

「おい!!起きろ!!」

「うるさい!黙ってくれないか?頭に響くんだよ!」

レイスはそう言った後辺りを見渡した

「なんなんだよこいつらは!?それにお前誰だよ!なんで初対面のやつに怒鳴られなきゃいけないわけ?」

そんな事を言われイラついたのは女神である

「はぁ?何よ!!あんただって私を無視して話を進めようとしたじゃない!!」

そう言い合いをしていたのを聞いていた周りの人が集まってきて騒ぎになってしまった そこに1人の男がやってきた。その男はとても大きな剣を持っており筋肉質だ。

そして彼は周りを見渡し状況を確認して2人に声をかけてきた

『お前たちここで何をしている?』

2人は声をかけらえたことに対して反応することができなかったので答えた。

女神がまず答えた。女神の名前はルミアという名前だと自己紹介をした

「私たちはこの世界の人たちではないのです。この世界とは違う場所からきました。それで勇者を探していてここへたどり着いたのです」

次にレイスが喋り出した

「ああ、そうだ。俺たちはその勇者を探すためにやってきたんだ。それで俺たちはこの世界に召喚されてきたんだよ。だけど俺たちは勇者じゃない。俺の名前は【神崎レイス】という普通の一般人だよ」

そんな説明を聞いた男は疑問を持ったらしく話してきた

『なぁ、勇者を探しているって事は何かしら目的があってのことだよな?それって魔王を倒しにいくってことだよな?そうなった場合俺らも魔王討伐に協力すればいいのか?それとも俺らが勝手に協力したら問題でもあるのか?あとは俺らの職業とかについての説明をしてもいいか?他にもまだあるが今はこれだけにしておこう』

そう言うと話を始めた。彼は名前は【グランツと言うそうだ。種族は人間。職業は【魔導士LV.80】となっている。彼の魔法攻撃はとても強力で回復系の呪文を使うことができる。そして仲間の回復役を担っているそうだ。ちなみに【神速】と呼ばれる職業を持ってる。そして彼が持っている職業スキルで、自分より強い相手の気配を感知できる。【超聴覚】というものを持つ。

次は女の方を紹介してくれた。彼女は【メイリン】という。職業は【僧侶LV.65】となっていて聖女の職業を持っているらしい。彼女も同じく仲間を回復させることができる。しかも状態異常や毒などを治すことのできる【癒しの祈り】や呪いなどを払う【聖なる力】があるらしい。そして彼女の職業には【慈愛の天使】なるものがあり【回復魔法強化】や【神聖化】などがあるそうだ。

そして最後にレイスとルミアのことを説明してくれた。2人とも職業は違うけれどステータス数値が異常なほど高いと教えてくれた 【グランツ】

「俺からも話して良いかな?俺の名前は【グランツ・ルークスマン】というものだ。俺の職業はさっきも言っていた通り【魔道戦士LV.70】となっているんだ。俺の攻撃方法は両手に持つ大剣を振り回す事だな。そして俺の持つこの武器は俺が使うことで強くなる。つまりは、攻撃力がかなり上がるってことだ。それと職業スキルとして俺が持っているのが【魔闘撃】ってもので、効果は、自分の身体に魔力を流す事で一時的に筋力が向上されるって感じだな。これは自分のステータス数値と自分の身体能力によって効果が変わってくるから気をつけるようにしろよ。

次からは俺が持っている職業についての補足になるぞ。俺は【勇者LV.99】になっている」

「「「「「えぇーーーーー!?」」」」」

皆んなが一斉に叫んだ。

それも仕方ないだろう【グランツ】は自分が持つ称号に勇者が着いているのは当たり前だという顔でいた。だから驚きの声を上げたのはグランツの話を遮ってしまったからだ。

しかし、グランツはそんなことはお構いなしに話し始めた。そして自分のスキルを説明した。その内容は【聖光矢】というものだった この【勇者】が使える最強の必殺技であり自分の魔力の許容量を超えて発動した場合自爆するという技であった

『そして俺は俺の仲間たちの職業を説明していくぜ!まず俺の隣にいるこいつは【メイリン】俺の嫁だ。俺と同じ【剣士LV.80】っていう職業とステータスを持っているぜ!そして隣に居るこいつが俺たちのリーダーである【レイスさんとこいつと一緒に行動してもらっていた】女性だ。名前を教えてくれるよな?俺たちは自己紹介したんだ。お前らにもして貰わないか?』

レイスは思った

(なんか、すごく強引な奴だな)そう思っていた時にルミアとレイスの視線があった。

そこでレイスは思いっきり目線を逸らした

(おいおいおいおいおい!!これってまさかそういう展開ですか?嘘ですよね!?でも、さっき目が合ったよな?えっ!?待てよ。ということは、あれだよな?もしかしてさ、あれだよな?えっ、どうなんだよ!?うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!やめてくれーーーーー!!)

『どうしたんですか?私の顔をジッと見てきて?あっ!もしかして見惚れちゃいました?ごめんなさい!私には旦那がいるんであなたにはなびかないので安心してください!私はもうすでに好きな人がいますから!』

(うっ、バレていただと!?恥ずかしいじゃねぇか!ちくしょう!!それよりも、もしかしなくても告白するタイミングを逃しちまった!!)

そんなことを考えている間にどんどん話が進んでいたのだった。

〜sideグランツend〜

『これで職業の説明が終わった。これから魔王を倒しに行くことになる。魔王は魔王城のてっぺんにある玉座に座っている。俺はあいつを倒してみんなが笑って暮らせるような平和な世界を取り戻せるならいくらでも命を差し出す覚悟がある!!だが俺1人では限界がある。もしよかったら俺のパーティーメンバーになってくれませんか!?』

そう言われた瞬間、俺以外の全員が「はい!!」と言って手を上げてきた。

俺は考えた。

(俺のハーレム計画が潰れてしまうかもしれない!!だが、俺も死にたくない。この世界は俺にとっての理想郷なんだ!!俺の願望を全て叶えてやりたい!!だが俺が死んではダメなんだ!!俺の夢なんだ!!だからこの夢を諦めるのは惜しいな。だがハーレム計画は諦めるか。だがハーレムメンバーは作る!絶対にな!!まあこの世界で1人だけの女を見つけるなんて無理に近いけどな。ははは。だけど俺はハーレムを作りたい!いや!作らないと気が済まないのだ!!よし決めた。俺も参加することにする!そして俺は今この場でこの人達の心を掴めれば必ず成功させることができるはずなんだ!やってやる!この人生最大のモテ期で!!)

そう決心すると俺はこう言った

「もちろん!!俺だって仲間に入れさせてください!!そして一緒に世界を変えましょう!!」

『そうか!そうか!!よろしく頼む!!それでだ。お前の職業を教えて欲しい。そうしないとどんな役割を与えればいいかわからないからな!』

「はい!!わかりました。俺の職業は、、」

「そうか。俺は勇者だったんだな。俺の本当の実力を見せてなかったもんな。お前らに本当の強さを見せよう!!」

俺はそういった後に【勇者】になった時についた装備が俺に備わっていることにこの時初めて知った。


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

勇者にジョブチェンジしてからのレイスは勇者専用装備を身につけることができたのだがその性能に驚いてしまった。


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

*

「なんなんだよこの防具の性能は!!俺の予想を超えてきたな。とりあえずこれを着ると防御力が上がるのか。これはありがたすぎるな」

そう言いつつ早速その防具を装備する事にした。

【天翔ける剣

一式】:神器 《スキル》『天空飛翔』《付与効果1》『神速剣撃』

『風属性強化』

《スキル2》『風纏のマント』

『浮遊剣撃』

『魔闘拳術』

『聖剣 一閃』

『魔闘撃』『勇者の心』

『絶対正義』《スキル2は勇者が使う場合の補正である。職業が勇者の場合のみ使用可能である。ただし、このスキル2の効果を勇者ではないものが使用した場合使用者にダメージが入ることがある。また勇者であってもこの効果は勇者であるからこそ効果があるため他の人に使用することはできない。使用するためには勇者であることが最低条件である。またこの効果は勇者ではないものに使用できない。この効果は一度使うと勇者が死ぬまで使えなくなるため注意が必要。この効果はレベルが上がったり勇者としての成長をする度に成長していくのがわかる。ちなみにこの能力はレベルアップ時にしか発動しないため常に成長し続けるというわけではない。なお勇者の職業についているものは成長することはない。(魔王を倒した際に全ての能力を解放することができる。)》 そう言って俺に話しかけてくるやつがいた それは【メイリン】という女の子だ 彼女は、【レイス】のことをずっと心配しているらしく【レイス】に声をかけ続けていたのである。レイスはそんな【メイリン】の気持ちに気づいており、嬉しく思っているが恥ずかしさもあり素直に答える事ができずにいたので困っていたのであった。

『おいっ!!レイス!!!大丈夫なのか?しっかりしろ!!』

そう言って声をかけ続けているメイリン

『ちょっと、黙ってくれないかしら?頭に響くのよね』

レイスが喋ろうとした時レイスは意識を失って倒れてしまった

『きゃーーーーーーーーーー!!!!』

「うるせぇなぁ!!こっちは今それどころじゃないんだから少しぐらい静かにしてくれてもいいじゃないか!」

そう言いながらレイスは倒れた。

〜sideルミアend〜 私は今すごくイラついている。

なぜかっていうと私の大切な人に傷を負わせた奴に対してすごくムカついて仕方がない。それにこのレイって男すごくウザいしキモい!早く殺してあげたいんだけどね でもそんなことよりも先にすることがあるわね。

そう、この男が私たちの仲間になるということについて話さなければいけないわね

『なあ、レイス。さっきも言っていたと思うけどお前が仲間に入れて欲しいっていうことはわかった。でも、この場に俺らの敵が来ないとも限らない。だからレイス。お前には悪いんだがここに居てもらうことにしようと思ってる。そしてメイリン、レイスの護衛と回復役を担ってもらいたい。いいかな?』

「うん、わかってる。レイくんは私がちゃんと守って見せるよ。そして絶対に死なせない!!任せて!!」

『よしっ!!ありがとうな!!レイス、メイリンの事を頼んだぞ!!それとだな、俺らはこれからすぐにここを離れて王都に向かう予定だ。俺とメイリン、レイは馬に乗って移動する。そして、ルミアはレイに背負って移動してもらうことになる。そして、俺は自分の背中にメイとレイを背負って走る。そして俺たちに追いつける速度で走ってほしい』

私たちは了承した。そしてレイが目を覚ました。そして彼は【グランツ】が提案したこの作戦がすごく不満があるようで文句を言い始めていた

『えっ!?何?俺のことを置いていくつもりなの?ねぇ!!俺にもなにかしら役割があるだろ?俺はお前らと一緒の方がいいんだよ!!お願いだ!!なんでも言う事聞くからさ?頼むよ。置いてかないでくれ』

レイスは涙目になりながらも必死にそう訴えてきた。だがしかし【グランツ】はそれを無視した。なぜなら、彼の性格上こんなことは慣れているのだろう。レイスに何も期待していなかったのだと思う しかしレイスは諦めなかった。

レイスはルミアの方をチラッと見たあとに「ルミア!!」と言い、彼女に向かって手を伸ばした だがその行動も無駄になる ルミアは【グランツ】の腕の中にいた。それも恋人のように抱きしめられて頭を撫でられていた。

「もうっ!あなたったらいっつもそうなんだから!!もう少し私のことも見てくれてもいいのよ?」

というかんじにデレていたのだ!それを見ていたレイスはショックを受けて固まっていた。

『えっ?俺の扱い酷くないですか?なんですかこれ?いじめですか?泣きそうですけど』そう言って、うなだれていたのである。

(俺、なんか可哀想だよ。泣いていい?)

〜side end〜

『まあ、落ち着けよ。レイス。俺は別にお前を見捨てようとしているわけじゃねえんだよ。俺はみんなを信じているんだ。だから、もしものことがあった場合にすぐに助けられるようにするためにもお前はここにいて欲しいんだ。頼む。納得してもらえねぇなら俺がお前の分も頑張ってくる。お前も俺の大事な家族の一員なんだ。もしお前が死んでしまったら俺はお前のために戦えなかったことを後悔する。だから生きて帰ってこい。これは命令だ!!お前の命はこの世界に一人だけしか存在しない。代わりなんていねぇんだ!!だから頼む。死ぬんじゃねぇぞ!』

そんな言葉を聞いてしまってはもう反論なんてできるはずもなく、俺は渋々了承するしかなかった

「わかりました。俺もこの国を守ります。俺には力なんてほとんどないし、弱い人間だけどみんなの足手まといにならないように頑張りたいと思っています」

そうして【レイス】とレイは別れを告げて【グランツ】、ルミア、【メイリン】、レイは馬を駆けさせその場を離れたのであった。


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

*

* * *


* * *


* * *


* * *

レイたちが走り去ってからしばらくして【ゴブリン】が現れた

『ギャッ!!ガァァア!!』

そんな雄叫びを上げて走って来るのだった

『やべえ、あれはやばい!!みんな気をつけろ!!俺は前に出て攻撃を受ける!後ろで援護に徹してほしい!行くぞ!!』

そう言った直後に魔物が突進してきた そして【ゴブ】は棍棒を振りかざしていた

(やばい!避けられない!?)

だがそこに1人の女性が現れ、攻撃を跳ね返した

『危ないですよ?全く、無茶をする人ですね。さあ、行きなさい!あなたの仲間を助けに行きたいんでしょ!?早くしないと死にかねません!早く!行ってあげてください!』

と言ってその人は行ってしまった。その人の言葉のおかげで目が覚めた

「そうだな。行こうか!!」

こうして【レイス】たち4人はすぐに【ルミアス王国】を出て魔王城に向かったのだった。


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

その頃レイスは

『おい!!レイ!!起きやがれ!!』

そう言いながら俺はレイを蹴り飛ばして起こした。するとレイスは起きたのである

「なんだよぉ。俺まだ寝足りないんだけど」

そうして再び眠り始めたのだ

『なんだよ、こいつ全然役に立たねえじゃねえか』

そんな会話をしていた時であった【レイス】が急に立ち上がって、辺りを警戒しだしたのだ

『なにかが来る』

その声と同時に俺達は臨戦態勢に入ったのだがその気配の主が姿を現して、戦闘は回避された

「お初にお目に掛かる。我の名は【ガルーダ】と言う。お主たちはどこに向かおうとしているんだ?』

そう話しかけられたのは鳥のような顔に人間の身体、頭の上に一対の黒い翼があり、鋭いくちばしを持ち脚の先が羽毛に覆われていて足の指の間に水かきがついた見た目はまるで鷹を二足歩行にした感じでその爪は長く鋭かった その男はどこかで会ったような気がした。

この世界に来る前のあの日 この世界で勇者召喚をされる前の日の夢の中で見たようなそんな感覚を覚えた そしてその男は話しかけて来た

『なぁ、君たちにお願いがあるんだが聞いてくれないだろうか?』

といきなり言って来たのである そして彼はこの国の状況を話してくれた。

彼は、この【ガルーダ】は、元々ある村の住人であった。しかしある時、その村の村長の息子と恋仲になって子供を身ごもったのである。だが、その時に戦争が起きてしまい、彼も子供もその戦いに巻き込まれ命を落としてしまったのであった。その後、彼が亡くなったことを知った国王は【神龍族】が彼を生き返らせるという約束をし、彼は、魂となって【アルデバラン】の世界に来ているのだという。

そして彼の子孫が【神魔】と呼ばれ、今もその一族が存在しているというのだ。そしてその【レイ】の目の前にいるのは【神龍族】の中でも最強の種族である、《龍王種》という存在である。そしてレイは彼に一目惚れしてしまったのである。レイスはその話を聞いていた時にレイスの中の記憶のピースが全て合わさり、自分がなんで死んだのかを思い出したのである

「あー、そういえば俺がこの世界で初めて目覚めた場所は森の近くの街の中だったな。確か名前は、【イリア】ってところかな?それで俺が出会ったのは、そう!女だ!そう!!女神様だ!うん!間違いない!俺は女神様に惚れたんだ!!」

レイが突然大きな声でそんなことを言い出した。それを聞いたガルーダは困惑しながら質問をしてくるのだった

『それはどういうことかな?君は私と同じような立場にあるということなのかな?それとも、君のいう"女性"とは何者を指しているのかな?』

と疑問を投げかけてくる レイスはその答えについて真剣に考えていた そして彼は考えがまとまったらしい

(よし決めたぞ!!俺はここでこの娘に告白しよう!!今を逃したらダメな予感がする!!よし言うぞ!!そして言うぞ〜!!)

そして覚悟を決めた顔をしたあとレイスはこう叫んだ

「僕は!貴方に一目ぼれしました!!僕の嫁になってください!!」

と叫ぶとレイスはその場で土下座をして地面に額をぶつけるほど深く頭を下げてそう言ったのである レイスは自分の想いを伝えようと必死に行動していた。そしてガルーダに求婚したのである

『えっ!?ちょっと待ってくれ。えっ!?私はもう死んでいるんだ。もう既に私の魂はこの体を離れ、今は魂の状態となっているんだよ?だからこの体にこの娘の魂を入れる事なんてできないのだよ。でもこの娘はまだこの世界にきて間もないから魂も安定していないしこの体の中に入る事は出来るかもしれないね』

というのんびりした感じの返事が帰ってきたのだった そう、この二人はもうすでに出会っていたのである。それも運命的な出会い方をしている。だからこそ、この世界にくる前に見た夢の光景を思い出せるわけなのだ。

〜sideレイ〜

(なんだこれ?ここは?森の中だな、なんか木がすごい大きく感じる。周りは誰もいないし俺一人しかいないのだろうか?)

〜sideend〜

(うむ。今日もいい天気じゃな!こんな日に仕事なんかせずに遊びに行ってしまえば良いんじゃろうがわしの仕事には責任感がついてまわるんじゃ。それに、仕事をしない奴に仕事をさせて給料を渡すわけにもいかないからのう。まぁそんなことは置いておいてまずはいつも通りギルドに出勤するじゃよ。そうそう、忘れるところじゃったわい。わしは、【グラン】じゃ。みんなにはグラ爺とかグランさんとか言われとる。ちなみにこの街の冒険者のランクはSランクで、二つ名は、【雷槍のグラン】と呼ばれるようになって久しいのう。冒険者ランカーの中ではトップクラスの地位を保っとるがそれでも一番ではないからの。これからもこの【イレイナ】の街を守る為に頑張らんとの。おっと、そろそろ到着するかのう)

〜sideend〜 そんな独り言を呟いている老人がいた。それがグランである。そう。【グラン】が夢で見たあの男の正体である。レイスが見ていたあの夢はこの世界に来る前に【レイ】の記憶であった そして、その出来事がきっかけで、レイスは、ルミアやレイ、【メイリン】、【ルミアの執事】などと知り合い仲良くなったのである。

『さあ、今日の依頼をこなすために頑張りますかのぅ。そういえばあの子達は元気にしておるかのぅ?』

そんなことを考えながらギルドに向かうのであった そしてその日は特に何も起きなかった

『うむ。平和な一日じゃったな。このまま明日を迎えれば文句なしの1日になるんじゃよなぁ。いや、何かが起こるような予感もするがの、とりあえず、家に戻るとするかね。またの、みなの衆よ。じゃ、わしは先に失礼するぞい』

そう言い残してグランは家に帰って行ったのであった

* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

*あとがきです。すみません。少しだけ改稿をしています。申し訳ありません レイが目を覚ました時、そこには美しい女性が居た。そう、レイは異世界召喚されて勇者になったのだ

「やべえ、めっちゃ可愛い!どうやら成功したようだぜ!」

「なんだよ。この部屋は。真っ白な空間だな。しかも俺しかここにはいなそうだ」

『やっと目覚めてくれたのですね。【神】に選ばれし勇者様。あなたを待っていたのです』

そう、声をかけられた瞬間だった 突如光に包まれたかと思うとその光の渦の中に引きずり込まれた。そして気づいたときには見知らぬ草原に倒れ込んでいた

『あなたに説明しておく必要がありそうですね。私はあなたたちの言う【女神】という存在であります。あなたの前に現れたということは、つまりそう、【異世界召喚】をしたということです。【異世界召喚】は女神が管理しており、私が【異世界召喚】を行ったのは、【魔族】によって滅ぼされようとしている世界の希望となり得る人材を探す為なのです』

「は?俺達の世界は、地球というんだけど、それはわかるか?」

そうして俺は質問したのだった。だがその質問に対する返答が

『それは存じ上げておりません』

という回答が返ってきた。

「マジか。俺が住んでいるのは、この星とは別の世界で日本という場所なんだよ」

『ふーん、そうなんですか。私にとってはどっちでも良いですよ。私にとってはあなたの力を借りたいがためにやってきたのです。』

「え!?なになに?どういうこと?」

いきなりの話に戸惑っているレイに女神は続けてこう言ったのである

『簡単に説明すると私達が暮らしているここのように魔族が住む世界がある。この星以外にも、様々な種族が住んでおり魔族もその世界にいるのだ。だがしかし、魔族の中でも【魔帝】と名乗る魔族の男が他の魔王を全て打ち倒し自分の支配下においている。その魔帝は自らの魔力量を増やす研究に没頭していたのだけど、つい最近になって魔帝は禁忌とされる魔法を研究していて、魔人化の術を完成させたみたいなのよ。そして、その力を試そうと人間がいる世界に手を出し始めたみたい。それを止める為にも貴方の協力が必要なの。だから協力してほしい!』

そんな女神の言葉に対してレイが発した一言目は

『なあ、俺は元の世界に戻る事ができるのか?』だった そう、このレイという少年は女神が思っている以上にこの【アルデバラン】の現状を冷静に見極めようとしていた。

女神は、そんな質問に対して、レイが元の世界に戻れるかどうかはわからないがこの【神界】にいれば【スキル】というものを覚えられるし強くなることもできるということ。さらに【ステータス】を見ることができて、この【ステータスプレート】という板に情報が表示されたりできる。これは【鑑定】と同じ機能を持っており他人に見せることも出来るし自分のみ確認することも可能だと言っていた。その他にも、【職業】や【LV.】というものもあるということを話していたのだ

それを聞いたレイが発した一言目である「なるほどね」という言葉にはいろんな思いが含まれていたのだ そしてその話を聞いた後に【レイス】は自分の能力値を確認した 名前:神崎怜奈

性別:男性

Lv.1 HP:1520

MP:810

ATK(攻撃力):256

DEF(防御力):252 INT

(賢さ):220 AGI

(素早さ):221 VIT

(体力):245 MND

(精神力):240

SP :1000所持金:100

経験値:50 装備 《称号》 【転生】【異世界からの迷い人】【神々の使徒】

固有技能: 【解析】

【偽装】【念動力V】【言語理解】

《恩恵》 なし【加護】

【女神の寵愛】【魔神の加護】【精霊王の加護】

これがレイの能力表らしい。ちなみにこのレベルとHPというのは魔物を倒せば上がっていき数値が高くなる程強くなっていくらしい この世界でも【レベルアップ】が存在するようで戦闘をすればするほどレベルが上がるということらしい そして【ステータス】には名前 レイス 年齢 18才 性別 女性 HP 3400 MP 4800 生命力 580 筋力 1070 耐久 950 俊敏 740 知力 675 運 200 状態 正常 《称号》 【異世界からの迷い人】【異世界の来訪者】【勇者】

【女神の加護を受けし者】【精霊の寵愛を受けし者】【神々の祝福をうけた者】【神々に認められた者】

【創造神アルテリスの名の下に】

【真紅眼龍神の威厳】〈契約紋〉 【異世界からの召喚者】【神の契約】【英雄王】【龍神王の娘】

【女勇者の証】【聖剣の担い手】

「へぇ。面白いなぁ」

そして彼はあることを考えていた。

(俺はこれからどうやって生活していくかを決めなければならない。まず、お金だ。それには、やっぱり仕事を探さないといけない。でもどうやって仕事を見つけよう?とりあえずこの世界について調べる必要があるかもしれないな。それと俺が今着ている服もどうにかしなくちゃいけない。流石に初対面の女神の前で着替えるのは抵抗感があるので今は仕方ないが今後どうするか考えなくてはな。それからステータスを確認してみるとやはり、固有スキルには"【隠蔽II(隠蔽IVまで統合可能です)】""【超高速再生VIXEX"(時間制限無しです。任意でONOFF切り替えられます。また、消費魔力量によって時間を短縮できます)」""「"スキル効果上昇"」というのがあってかなり強いのではないかと思う)

レイが考えている間もずっと話し続けていた そうして、話が一通り終わったところでレイが女神に向かって言った

「まぁなんとなく分かったよ。俺をこの世界に召喚したのはわかった。だがまだ分からない点もあるんだが聞いてもいいか?」

『はい、なんでも答えます』

「なぜ、わざわざこんな世界を救う必要があるのかな?この世界の住人に任せておけばいいんじゃないのか?」

その問いに対して女神がレイの目の前に来て、その疑問を解消したのだった。

*

* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

*

* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

私はルミアス王国から一番近い【ルミアの森】の近くで【ルミアの街】というところに住んでいる。その【ルミアの街】の近くにはダンジョンがあるのだが、そのダンジョンを攻略して出てきた【グランドール】という名のドワーフがいる。グランドールはこのルミアの街の鍛冶屋の主人だ。彼の作る武器は一級品だ。そんなグランさんが言うにはまだ若い女の子がこの森の奥に居た。そう言っていたので助けて欲しいと言われた。最初は断ったんだけどしつこく言われてしょうがなく了承して探しに行ったんだけど見つからなかったので、一度戻って報告することにした

「おい、お前たちこの村で怪しい男を見なかったか?身長はこのぐらいで筋肉が凄いやつだ。髪の色が銀のような色をしていたぞ」と私が見たことを正直に話したら村長は慌てて冒険者を数人雇ってこの辺りを捜索させるように言っていました。そして、私のところに来ました。どうやら見つかったらしくギルドの受付のお姉ちゃんが一緒にいた男の子を連れてきた。その子が銀髪の子だというのです。私は、急いで村長の家に連れて行き、その事を話しをした。そうしたらすぐにその子は捕まり領主の元に連れて行かれたのだった *あとがきになります。読み飛ばしOKな感じになっています。

俺はレイスとして、これから生きていこうと思っている。そのために女神がくれた【女神の寵愛】を鑑定してみた。

【女神の寵愛の加護】《スキル》『自動翻訳』〈恩恵〉『言語理解』

これは女神の力を分け与えるというものであり、その力は絶大であった。レイが女神と話している時に『言語』という単語を口にした時、女神が「あ!ごめんなさい。そのこと忘れてたわ。」といって【神界の言語】を頭に直接教えてくれ、さらには【神界の共通語】というのを覚えさせてくれたのだった。これによりこの世界の言葉を喋ったり聞いたりすることができるようになりさらに、文字を読むこともでき、しかも書くこともできるのである。

次に、俺の称号をみてみようと思う。称号とはいわゆる、職業みたいなものでこれを見ると自分に必要なものやその人に合ったものが表示されているみたいだった。だから称号の欄を見たのだが、こうなっていた 1【神々に認められし者】

2【魔族殺しの英雄王】【神魔の加護】【魔獣王の呪い】

3【真祖の血族】【神々の眷属にして従魔】

4【真紅眼の王】

5【龍神の寵愛を受けし者】

6【魔王の討伐者】

これは多分、女神がつけてくれたものだと思われる。

そして、気になったものだけを見てみた 【魔帝】

魔王の中で魔族の中で一番偉く魔族の最高権力を持つと言われている魔王のこと

種族:悪魔族

階級:上級魔将(魔王軍では幹部級)

Lv.3453(MAX9999まで上がることができる。またレベルが上がったときにステータス補正もあります)

HP:15,200,000,000/55,052,055

MP:55,053,050,000

魔力:13,526,025,350(数値は固定され変化することはありません)

ATK:42,621,875(固定されている)

DEF:8,778,635(固定されていて、変化することはありせん)

INT:72,726,795

MP:10,526,615 《魔法属性》火系 水、氷結 風、雷 土 回復、支援 闇系 呪怨、影操、転移 光、神聖 精霊術、幻術 精霊術、幻影術、空間魔法 時空魔法 無、聖属性 精霊術 精霊を呼び出したり召喚したり使役することができる。契約することによって召喚した精霊を強化することも可能 召喚できる数は熟練度により増えていき最大6体の精霊と契約ができる。

【精霊】

下級精霊 火の精霊、水の精霊 下級精霊 風の精霊、土の精霊下級精霊 光の精霊、闇の精霊 中級精霊 炎獄 煉華(れんげ)

灼熱 爆焔 爆砕 豪焔(ごうえん)

天叢雲(あまのむらくも)

迅雷 閃刃 疾嵐 地裂 砂塵 暴風 雷雨 黒煙 《固有技能》 固有能力精霊術I~VI 精霊召喚 精霊化契約している精霊のステータスが反映されます 【龍神の寵愛受けし者】《スキル》 龍神の加護

(全ての物理攻撃と魔法攻撃を半減する。全ステータスが上昇する。MPを回復する。MPの最大値を上昇する。【竜力】を獲得する)

龍王の威圧

(自分の近くにいる味方の数が増えるほど、ステータスを倍にしていく)

龍王鱗

(自分に敵意を持っている者のみに与えるダメージが上がる)

龍王眼

(自分が見ている敵の情報を表示できる)

龍王の息吹

(ブレスを放つ。全てを焼き払う。威力に応じてMPを消費する魔力制御と並列発動が可能になる。魔力消費量を抑える)

魔力解放

(一定時間MPを回復し続ける。時間内であれば魔力を使いきったあと、MPを全て自然回復するようになる)

称号詳細説明:『神々から認められた者』効果

:神々の祝福が与えられる。効果:レベルが上がると身体能力が上昇しやすくなる

『神々の契約者』効果

:神々と契約を結ぶことができる

『神々に認められた勇者』効果

:神界の者と対等な関係を結ぶことができ神と同等の力を持つことになる。効果:経験値の獲得量が10倍になる。

【真紅眼】《スキル》

【真祖の血族】効果:吸血鬼の中でも特別な存在となり、不老不死を得る(寿命がない)また血を飲むことでその生物の能力を手に入れることが出来る(例:血液を操るなど。吸血する際にその生物の持っている耐性なども奪える)

《固有技能》『真祖の血脈』『龍王眼』効果:HPが減るほど身体機能が向上していく。また敵を倒したとき倒した相手の一部を摂取すると相手のスキルを奪う事ができる。この効果は重複する。ただし一度に一つしか取得することができない。この固有技能の所持者は龍眼を常に使用する。使用時は赤い瞳に変化し、この状態になることによりスキルの使用も可能となる。また、常時【超高速再生VIIXEX】の効果がありこのスキルのオンオフ切り替え可能であり、スキルを発動していない状態であればこのスキルを使用せずに普通に傷口を回復させる事が出来る

「なんだよこれ!?俺こんなに凄いスキルもらっていいのか?それに俺まだなんにもできないのに。」俺は思わず呟いてしまった。だが、確かに凄いものだったので女神が俺のために選んでくれたのではないかと考えることにした

* * *


* * *


* * *

この世界にきて、もうすでに一週間以上が経過しているだろう。俺はあの後すぐに意識を失った。だが、女神は俺の目の前で手を合わせて謝ってきたのだ。「ほんっとうにごめんね!まさか、こんな事になるなんて思わなかったのよ!本当にごめんなさい」と言いながら女神が涙目になっていた。その様子がとても可愛かったがとりあえず話を聞かない事には始まらないので話を聞くことにした。そうして女神の話は、どうやらここは俺が居た世界ではないそうだ。この世界は、【グランディール】といい。地球とは違った世界だという。そして今居るのは"アネモイ大陸"と呼ばれるところで、他にも複数の世界が存在するということだ。

「で、女神さん。これからの予定とかは決まってないのか?」と聞くとその質問に対して「うん!これから頑張ってね!私はあなたを見守ってるから!」と言われたので「あぁ、頑張らせて貰うよ」と答えたのだが。

「それと、私の名前はエリスっていうのよろしくね」と自己紹介してきた。なので、こちらも自己紹介する。レイスとレイが俺の名前だと伝える。そうしたら、俺に新しい名前を付けてくれた。それが、【レンカ】という名だ。意味としては花のように美しく咲き誇り、そして綺麗な花を咲かせるということからつけられた名前だそうだ。由来を聞いてみるととても嬉しい気持ちになり俺は嬉しくなった。そんな感じで話し込んでいていつの間にか、夕方に近付いてきた。そこで別れることになったのだが。

『ちょっとだけ、待っててもらえますか?これからのことについて少し相談がありますので。あと私のことは呼び捨てで構いませんので、気軽に呼んでくださいね』と言って、女神ことエリが何処かに転移して消えたのだった

* * *


* * *


* * *


* * *


* * *

*

* * *

*

『お疲れさまです』という声と共にエリスはレイスの隣に降り立ったのだった。

『それでさっき言ったことって何のことなんだ?』とレイスは疑問を口にした それに対する返答は、「えぇーっとですね、まずこの世界で生きるためにも色々とやるべき事があって」

「はい、わかりました。じゃあここからは真面目に行きましょう」

『ん、了解』と二人は真剣に話し合うことにし、この世界を生き抜く為にも情報を集めるべきだという結論に至り冒険者に依頼を出して情報収集を行うことにしたのだった。それから数日後のことギルドに登録していたレイスの元に指名の依頼が来たのである。その依頼を受けることにしたのであったその翌日、指定された場所にレイスが向かうとそこにいたのはとても美しい女性だった。そして彼女は俺に名刺を差し出しこう言っていた

『私の名前はアリッサと申します。今日は宜しくお願いします。貴方に今回の任務を依頼しました。報酬はこのようになっております。確認をしてもよろしいでしょうか?』

レイスは、渡された名刺を確認する。そこには彼女の所属する会社名と役職が記載されており【総合商社【グランティア商会】副商長 アーシェス アリッサ 17歳 レベル345 ランクB+(上限値まで達するとA-まで上がることが出来ます)】と書かれているのを見たのだった。レイスはそれを確認して了承の意を伝える。

『ありがとうございます。今回私が受けた命令内容は【ある人物の追跡調査】となっています。これはとある方から頼まれたことなんですが、実は最近、魔族の国付近で怪しい動きを見せているという情報がはいっているようなのです。これはあくまで噂なんですが、もしかしたらその人物がこの魔族と繋がっている可能性があるのでその可能性がある場合は即、報告して欲しいと、いうことでした。この人の特徴は【漆黒の髪と眼をした身長170程の青年】ということです。どうか、その方を見かけられたら教えてください』

そこまで聞いてレイスはその言葉に疑問を覚えたので質問をしてみた

『何故その方はその男を探し出そうとしているんだろう?普通、こういう仕事の時は必ず依頼主には護衛をつけると思うんだけど。』

それに対する返事として、『はい。それもそうなのです。ですがその人物は一人で行動する事が多いみたいで、護衛をつけずに旅をするような変わった人のようでして、今まで何度か襲撃されているにも関わらず毎回返り討ちにしているようですよ。そして、先程も言いましたが黒い髪と赤い瞳が特徴のようですね。それ以外は不明ということになってます』との事らしい そこでレイスは更に気になったことがありそれを訊ねてみることにする

『なぁ、一つ聞きたいことがあるんだが』と、

『あっ、なんでしょう』

『それはどんな場所でも構わないのだろうか?』『え、は、はい、そう、、なはず、、だと思いますが。』と、 なぜか歯切れの悪い口調だったが特に気にしないことにした。

(なるほど。やはり【スキル強奪】の固有技能を持つ者がいる可能性はかなり高いようだな。だが、俺がその者を捕まえる必要はないし、むしろその者を見つけ出す方が危険かもしれないな。だが念のためその男がどういう行動をとるのかは把握する必要があるだろう。ならばこちらから近づいて行くのではなく向こうからこっちに寄ってきてくれるようにするのが良いかもしれんな。だがもし俺の考え過ぎなら問題ないし。俺には【隠蔽】がある。これでどうにかなりそうだ)

それからというものの。

レイスはある場所を拠点にしてそこを中心に動き始めたのだった。そしてある日のことだった。【グランシア帝国】にある大きな街にたどり着いたのである。

【グランシア帝国】そこは、アリッサに頼んでレイスが拠点にしている街に案内してもらった所なのだ。レイスはアリッサに感謝をしつつ。

『ここまでしてくれてありがとうな。俺も出来る限りの情報を集めてくるから何かあったときはよろしく頼むな』と言った。それに対してアリッサは

『いえ、私はただの雇われている身ですから』と答えて、その後すぐに別れる事になった。

(ふむ、ここが【グラディアス帝国】という国の帝都の様だな。とりあえずこの街の冒険者協会に行くとしよう)

この世界にきて一週間以上が経ち、ある程度この世界の情勢を知ることが出来たレイスはある目的をもって行動を起こそうと決めたのだった。そう、自分の力試すという事についてだ。そうやってレイスが自分の強さを確認しようとした時に事件は起こったのだった。

【グランニアの街】冒険者協会本部。その建物の中には多くの冒険者たちがいた。その中には新人の姿もある。その日レイスはこの支部に来ている冒険者の数を見て感心しながら、この中に居るであろう先輩方に話しかける事にしたのだった。そしてレイスは近くに居た一人の女性に声をかけたのだった。それがこの物語のきっかけになる出会いになるとは誰も思っていなかっただろう レイスが最初に選んだのは受付嬢の女性で年齢は20代前半と若い。彼女は金髪の髪をしていて胸元が空いているタイプの服を着ていてスタイルが良く、美形な人だった。そんな彼女と会話するレイスは、自分がまだこの世界では成人を迎えていない子供だということを伝えた上で、【ルミア村】の場所を知りたいということと、それからの自分のあり方についての相談をしたいといった趣旨をつたえることに成功した。すると彼女は快く応じてくれたのでまずはギルドカードを作らないとダメだという話だったのでそれにしたがった。

ギルドカードはランクに応じて色が変わるらしくEから始まりD、C、B、A、Sと上がっていき、最高がEXまでいく。そしてEXの次はSSというものがあるらしい。

「まずはFランクのカードをお作りいたしますね」

「あ、はい。」そうして俺は【ギルド登録料】を払ってそのあと彼女に言われたように水晶の上に右手を置いた

「はい、これでレイスさんの登録が終わりましたよ。次に説明させていただきますが。冒険者として登録する際に【冒険者カード】を発行します。これにはレイスさんのランクと名前が記載されていますが、レイスさんの場合【レイス】という文字は使わないようにしてください。なのでこれからはレイスさんではなく【レンカ】という名前を使うと良いでしょう。またレイスという名前はこのグランツではあまり知られていませんので偽名を名乗る方がいいかと」

レイスはその名前を聞いて納得した表情を浮かべた。

(あぁ確かに、【レイス】の名前は俺の世界だとかなり有名だ。だからその名はここでは使わない方が良いのかも知れない。それに加えて偽名を名乗った方が良いのであれば【レイ】という名も使わずに【レンカ】と名乗ることにしようと思う。でも、俺としてはレンカよりレイカの方が好きだったのだがなぁ。まぁそんなことどうでもいいか、よし、それじゃ早速依頼を受けてみようとは思ったけどやっぱり先に【ルミア村のギルド登録証発行】依頼を受けてからにするべきだよね。それとこの世界についてももっと詳しく知る必要はあるね)

『分かりました。ではこれから依頼を受けたいのですがどのような依頼がいいでしょうか? 』

「そうですね、ランクが低いですのであまり難しいものは受けられませんが【グランディアの森】という場所に【薬草】という物を採りに行ってきてもらうのは如何でしょうか? 【グランヴィア王国】にあるこの【グランディアの森】は初心者の方向けの採取場所として人気の高い場所なんですよ。それにグランヴィアの近くにあるこの森の奥深くに【迷宮】が有るという噂もありまして。冒険者になりたい人は大体、ここで訓練を積むんです。」

(へぇ、この国にはそういったものが本当にあるのか、興味深い。今度調べてみるとしよう。しかし、今は依頼を受けるとするか。さっき聞いた感じでは【グランティア】のギルドもそこまで遠くないところにあるようなので依頼を受けても問題はないな)

『わかりました。その依頼を受けることにします』

それから、依頼を受けるためレイスはギルドに登録するためにギルドに登録料を払ったのだった。ちなみにそのお金は金貨5枚程かかったのでかなりの出費だ

「はい、ありがとうございます。では依頼の達成期限ですが今回は依頼を完了したときに報酬の3割を報酬として貰う事になります。ですので終わった際に必ずここに報告に来てくださいね。そしてこれは絶対に必要なことですから、くれぐれも、【魔物】を倒して得た素材を持って来ないようにお願いしますね?そうするとギルドカードの更新が出来ないので」と真剣な顔つきでそう言ったのだった。

(あれ、なんかやっちゃいけないことがあった気がするんだけど。確か【鑑定石】に魔核を入れてから、そこに魔力を通して魔獣を倒すことで魔石をドロップしそれをギルドに売ることで生計を立てている人達もいるとか、、、これは、ヤバい。絶対に、【神界】で買ってきたこの【スキル強奪】で倒した相手の能力を吸収することが出来るという【スキル】の事はバレたら不味そうだな)

『あ、はい、気を付けます。ありがとうございました』

「いえいえ、これが私の仕事ですから、それで今日はどの様な依頼を受けられる予定ですか? 一応、ランクF以上の方が受ける事が出来るものの一覧があるのでそちらを閲覧する事をお勧め致します。そしてその中から依頼を選んで依頼主の所に行きその詳細を聞いてください。それから、依頼を受けるかどうかは、本人の判断ですから無理に受注することだけはしないように。もしもしくじったりして失敗したらその分ペナルティーを取られることになりますのでよく注意して行動するようにしてくださいね。では依頼を見たいときはこちらをご利用下さいね。それとレイス様のランクがGからHになればこの奥にある【グランデアドア】と呼ばれる扉を開けることが出来ますので是非挑戦してくださいね。では、お気をつけて行ってきてくださいね」と、笑顔を見せてくれた。

(よし、なんとか上手く誤魔化せたみたいだな。これで堂々と依頼を達成することができるだろう)そう思いながら掲示板の所にレイスは歩いていった。そこには多種多様な仕事があり、その中にはレイスの求めていたものもあって直ぐに決めることが出来た

(これと、これを頼むとするかな)

そうやって、依頼を決めてそれを受付にいる女性に見せようとした時に事件は起きた

「あの、そこの依頼表を取る前に貴方にお話ししたいことが有るのだけど少し時間よろしいかしら?」と声を掛けられたのだ

(この女は確かさっきの説明してくれた人だよな?一体俺に何のようなんだ?)

レイスは突然話しかけられて戸惑ったが特に警戒はせずに、素直に応じることにしたようだ

「えっと、何か俺に用があるんですか?」

レイスがそういうと、その受付嬢の女性はとても嬉しそうな顔をしていた。そしてこう言ったのだった

「ねぇ、もし良かったら私が貴女の専属担当になるというのはどうかしら?」

それに対してレイスは困惑して固まってしまったがすぐに冷静になって考えをまとめる事にしたようだった。それからレイスは質問をする

『どうして俺なんですか?』と するとそれに彼女は

「実は最近新しく来た新人さんがいてその方の指導を仰せ使いました。その新人は冒険者登録したてでしかも、EランクなのにDランクの冒険者並の実力をもっているから、その人の面倒を見てあげることは可能かしらと上の人から言われまして」

(なるほど。それは俺にとっては都合が良い話だがこの女性が何故、俺みたいな子供を指導しようなんて思っているのか疑問に感じるな。)

「まぁ、それだけなら構わないですよ」

(とりあえず様子見だ)

そう答えるレイスに対して、女性はさらに興奮して喜んでいた

「ほんとうですか! やった!!ありがとうレイスさん、私はサーシャと言います。今後ともよろしくお願いします。そして、このあと私は【グラディアの森】に向かうのですが、一緒に行きますか? もちろん、私の後を追う形で」

(【グラディアの森】かぁ、【グランティア】からそこまで遠くもないみたいだし、行ってみる価値はあるな)

『あぁ、その依頼を受けるのでついて行くよ。それと、この依頼書はもう破棄でいいのかな? だったらいまさらだけど俺のギルドカードに登録してくれるとありがたいのだけどいいだろか?俺の名前はレンカというんだ』

それを聞いた受付の女は目を見開き驚いた。

「はい、ギルドカードの方はもう出来ていますので確認のために一度出してもらっても良いでしょうか? それにしてもその名前が偽名だと知って驚いています。でも、レンカという名前の方がレイスより好きだと思いますが。まぁどちらでも構いませんけど。」

そして、俺は言われた通りにステータスプレートを出した。

【名前】:レン(仮)

【種族】:ヒューマン【レベル1】

【年齢】:15歳【0日】

【職業】

:旅人 【状態】

《呪縛解放》

:〈女神により転生させられた男。異世界召喚では無く転生している〉

(やっぱりレンという名前はこっちの世界ではダメだよね?まぁそんなこと気にする必要は無いのかもしれないけどね)

「はい、レイスさんですね?ではギルドカードにその情報を書き込むためにもう一度水晶の上に手を乗せてくださいね」と言われそれに従うように手をおいた。そして暫くしてから手を放した。これで登録は完了らしくカードを返してもらったがそこにはしっかりと俺の名前が書かれていた。

ちなみにこの世界には【写真】という概念はないようだ。だから自分の姿を絵で保存するということが出来ないのだとか。まあ【カメラ】というものもないし。

『では、改めてこれから依頼をこなしに行ってくるよ』

それから依頼をこなすために移動しようとしていたときだった。俺を呼び止める者がいた。サーシャだ。

「レイスさん、ちょっと待って下さい」と声をかけられたので振り向いた

「どうしました?」そうレイスは尋ねると、サーシャは自分のギルド会員登録証を見せてきた。

【名前】:

【性別】:女

【ランクA+】冒険者 【レベル38】【年齢】:25歳 【HP】4300/4300【MP】6500 / 6500【攻撃】1500【防御】1800【敏捷】2000【知力】1400【精神】1700【運】1200【技能】火属性魔法Sランク 【称号】炎姫、剣聖、竜殺し、 【名】【姓】【性別】

【レベル】39【年齢】26【状態】異常無し 【体力】2800【魔力】3000【攻撃】2600【防御】1900【魔攻】3100【魔防】2500【俊敏】1300【運】1600 と記されていた。

それをみた瞬間に驚きすぎて思わず叫んでしまった

「な、なんじゃこりゃあああああ!!」

それに反応したのはサーシャだった。そしてレイスは、それに説明を求めることにした

「サーシャさん。一体どういう事なんですか?」

するとサーシャは

「はい、私達、冒険者は冒険者になる際に、まず最初にその冒険者になった者に与えられるランクを冒険者協会で決めてもらいそのランクの最低値がGになります。そこから依頼を受けることでFから始まってD,C、B、Aといった感じでランクが上がりそして、冒険者の実力を示すランクの最上位に位置するのがSSで、冒険者の中でも限られた者しか到達出来ない領域とされ、その実力の目安は最低でもレベル50と言われているんです。そして私はその中でも最高ランクのA+の実力者なんです。それと、ランクとは言ってもただ単に【実力】を示しているだけですので依頼達成時や依頼主に認められれば直ぐに上がっていき、更にその難易度の高いものほど上がるのも早いということになっています」

レイスはその内容に納得しながらも少し気になっていた。

『そうなのか、それはわかったんだけど、なぜ、俺にギルド会員カードを見せたりしたの?もしかしてだけど。今、俺に見せていたカードの中になにかしらの特別な機能でもあるのかな?』とレイスは聞いた。それに対してサーシャはすぐに答えた

「はい、実はこのカードを見せることによって【鑑定石】を使わないと読み取れないようになっている項目があるんですよ。それがこのカードに記されている個人情報なんです」

(な、なんだそりゃあ!じゃあさっき見せたのは俺の身分証明書のようなものだったのか!俺、危うく犯罪者として捕まるところだったな、それによく考えるとさっきのサーシャさんの表情と俺の叫び声を聞いて周りにいた人達が俺のことを見ていたがすぐに視線をそらしていったような気がするんだが、一体どういうことだろうか。それにしてもさっきから、受付の人以外の職員の人たちからもなんか睨まれてる気がしてならないんだよ)と心の中で思っていたが口には出さなかった。それよりも重要なことがあったからなのだ。レイスは先程のサーシャの言葉から気になったことを口に出したのだ

『それってギルドの会員全員に当てはまることでもあるの?』

「はい、全ての冒険者に適用されます」

(これは結構ヤバくないか?)レイスはそう思ってしまってついため息が出てしまう。するとサーシャは不思議そうな顔で言ってきた

「何か問題でもありましたか?」それに対して俺は慌てて答える

『えっ! い、いやそのなんというか』

そこで、受付の人が会話に加わってきた

「レンカさん、あまりお嬢様をお待たせしてしまってはいけませんよ。それと申し訳ありませんが早く出発しなければなりません。ですのでこちらの方と一緒に依頼を受けに行ってください」と言ってきた。それに続けて受付の人は俺に向けてこう言った

「レンカ、今回はこの子について行きなさい。それからこれを持っていきな!」

受付の女性から渡されたものは回復薬だ。しかも5本ある。そのことに驚いていると

「その子は私が面倒を見ることになっているんだ。それで、依頼中は、その子を守ってあげてちょうだいね。まぁ貴方は大丈夫だろうからね。それとこれは、さっきの貴方への謝罪の品よ」

『はぁ、わかりました。この依頼が終わり次第戻ってくるのでその時はまた受付に来て報告すればいいですか?』

「えぇ、そのときはちゃんとした受付の人に言うから心配しないで。それとこの事は内緒にしておくれ」

『はい』レイスはそう言い残して、急いで【グラディアの森】に向かって走って行った。それを見送ったあとにサーシャ達は目的地であるグラディアの森に向かったのだ レイスがサーシャに頼まれグラディアの大森林まで行く事になったあと俺は森の奥に向かっていたのだ

(それにしても本当に凄い森だよここは)と思いながらも前へ進んでいったのだが急にあることを思い出し、サーシャに声をかけた

『ごめん、俺は今、かなり無謀な事をしようとしている。だが君を巻き込んでしまいそうになったら絶対に守るけど、もしその前に俺が死にそうになっても助けようとかそういうことは思わないでほしい!』と言ったのだった

(まぁ、この子がこの依頼を受ける事はないだろうけど念のために言っておかないと)

そんな考えを巡らせているうちにグラディアの森の入り口付近についた。そして、入り口付近には魔物はいなかったのでそこを通過し奥へと向かった だが進んでいくごとに徐々に魔物が多くなってきた。そして俺の後ろからついてきている少女のサーシャも俺の隣に立ち剣を構えている そして、しばらく歩いて行くといきなり、ゴブリンが大量に出現した 俺と彼女はお互いに背中合わせの状態で、それぞれで敵を倒していった サーシャはかなり強かった まず最初の一太刀目の攻撃で五体のゴブリンの首を斬って倒した。そして二刀目でさらに三体を倒すという、もはや戦いというよりは殺戮といった方がいいかもしれない光景がそこにはあった。

レイスもその隙に、四体を斬り倒し、残りの二体はサーシャに任せることにした。その結果、サーシャによって倒されたゴブリンたちは全滅した 俺はサーシャの戦いぶりに感嘆したと同時に驚いた それからレイスは彼女に近づいて話し掛けた

『すごい強いじゃないか、まさかこんなところであんなに強い人に出会えるなんて思わなかった』

それに対し サーシャは頬を紅潮させながら嬉しそうにして言った

「いえ、私よりもレイスさんの方がもっとお強いはずですよ? あの数のゴブリンをほぼ一撃で倒していたじゃないですか。そんなあなたが強いわけないではないですか」と言いつつもやはり嬉しいようで笑顔になっていた

『そ、そう?ありがとう』

それから暫く歩くことにしたが、まだ目的の場所までもう少しかかるらしい。そして、歩いている途中にあることを思い出す

『サーシャさん、君はここの地理には詳しいの?』

そう、レイスはサーシャが【神獣】の捜索に来たのではないかと考えたのだ。それに、この場所に来るまでの間のサーシャの強さを見る限りではこの子は相当強いはずだ。

そしてレイスは思った。(もしかしたら、【グランディア】で依頼を出した冒険者たちの中には、ここにサーシャのような冒険者はいないんじゃないかって。だって【神獣】の捜索ってだけでここまで来る冒険者なんていないと思うし。でもサーシャが受けた理由はわからない。俺と同じようにサーシャが弱いと思われているからって可能性も無くはないけど、多分違う気がする。だってこの子の目は普通とは違うからな)

レイスは【気配察知】を使いサーシャを観察していた。

【気配遮断】のスキルを使っているとはいえ完全に隠れられるわけではないのでサーシャにはレイスに見られていることには気付かれているが、それを不快に感じさせない態度を貫いている。

レイスは、自分のことを【隠密】のスキルを発動している状態でも見破られるのではないかと不安になっていた。だから少し試してみる事にした

『ねぇ、少しだけ俺に協力してくれないかな?サーシャさんの実力を見極めておきたいんだ。そして君が何者で何の目的で俺についてきたのか知りたい』

それに対してサーシャは即答だった

「はい!私なんかの力を必要としているというのであれば喜んで協力します!それと、私にさんは付けなくても構いません。私の名前は、サーシャと呼んでください。それから目的なのですが、それはレイスさん、あなたと同じ理由です」

レイスはサーシャの話を聞いてやっぱりと思った。

(そうだ、確かにこの子くらいのレベルの冒険者が受ける依頼じゃないな。それに、サーシャの装備や持っている剣を見るとかなり高級なものばかりに見える。それに、【鑑定石】を使えばわかることなのだが。まぁそれは後にしよう)

レイスはそう思い。とりあえずサーシャを信頼することにした。そして2人で歩き続ける。道中、何度か他のモンスターに遭遇したが全て無視した。そして、かなりの距離を歩いたとき、突然サーシャが立ち止まり警戒する様子を見せた。

レイスはどうしたんだ? と思いつつ質問をしてみた

『サーシャさんどうかしたの?』

「えぇ少し妙な感じなんです」と答えるサーシャに対して、俺もサーシャの真似をし辺りに【鑑定】を使って調べてみるとすぐに原因がわかった

「サーシャさん。原因はこの先にあるようだ。だけど俺には全く分からないや。ちょっと見て来てもいいかな?」

「はい!お任せします」

そう言ってサーシャは一歩下がる レイスは少し離れ様子を見ることにした。サーシャに何かあれば助ければいいかと思っていたが、レイスが予想していた以上の事態が起こっていた。それは、ゴブリンの上位種らしき魔物が20数体と通常のものより一回多く進化しているものが数十体と、キングが一体存在していたからだ

(こいつらは明らかに普通の個体じゃないな、それに、サーシャがこの魔物たちの親玉みたいな存在を見つけたみたいだな。さっきまで怯えてたような顔をしていたが今では完全に敵を殲滅するような目をしているな。俺がサーシャを守る必要はないな。それにしてもあの子一人で十分だろう。俺が出る幕は無さそうだな)

レイスは冷静に状況を把握してサーシャの勝利を信じた そして戦闘が始まったが結果は一瞬で勝負がついたのであった。その瞬間に全ての敵の意識は完全に刈り取られ、気が付いた時には全てが終わった後だったということだ。サーシャが倒したものは魔核を取り除き収納に入れておいた その後、レイスは、また進み始めた。

そしてついに目的地に到着した

「あそこを見て下さい」サーシャが指を指したところにはとても巨大な木が存在した。

(なんだ、あれ!? あんなの始めて見た。でも何か感じるものがあるんだよな、なんか嫌な感じというか)

そんな事を考えながらもその木の下に向かった そしてそこには何かがいた 何かがいることだけは認識出来るがそれ以上はよくわからなかった レイスがそこに向かい始めようとするのを見たサーシャが止めようとした

「あの〜レイスさん、何かいますよ?」それに対してレイスは言った

『何かいるけどそれが何かは俺には分からなかったよ』そう言うとサーシャの顔は強張っていたのだが、それを無視して進んでいった

(やっぱりこれは【隠蔽】のスキルの効果だろうな。多分サーシャもこの先にあるものの存在に気づいているだろうけど俺に教えてくれたんだろう)

そして、その場所に着くと、そこに居たのは、白い狐の姿があった サーシャは驚いている様子だったが、それを無視しレイスは話し掛けてみることにした

『俺の言葉分かるか?』

すると、

『はっはい、わかりますよ?』と返してきた その言葉に、レイスとサーシャは、驚いたが、話を続け、サーシャに話しかけてみた

『お前がここのボスってことでいいの?』

『はい。私はここでこの森に住むすべての魔物たちをまとめ上げております』

(まじで喋ったよこの子、可愛い顔して意外にも流暢に喋り出した。見た目に騙されないほうがいいということがこの短時間に理解できた。それにしても、この森にこんなに知性のある生物がいるとは思わなかった。もしかしたらサーシャさんなら、この子の事を聞けば何か知っているかもしれない。聞いてみるとするか)

そう思ってレイスは早速サーシャに声をかけたのだが

「私もこんなところで、神獣様に会えると思ってませんでした!」とレイスが声をかける前に話し出してしまっていた。それに対して俺は

『うん、神獣様なのか、この子が』と言ってしまった。そしてサーシャはハッとした表情で、慌てて神獣に向かって

「失礼しました!私の名はサーシャと申します。貴方のお名前を教えてくださいませんか?」と言った それに対し神獣様と呼ばれている子は答えた

『私の事はハクと呼んでくれ。それでそちらの男性の名前はなんと申されるのだ?』と聞かれたので

『俺の名は、レイスって呼んでくれるかな?』と言った そして俺達は自己紹介を終えたのであった

「それでレイスさん、この方が神獣ということは間違いないのでしょうか?レイスさんはどう思われていますか?」と言われてしまったのでレイスは正直に答えることにした。嘘をついても意味は無いと感じたのだ

『うん、神獣だと、俺は思うんだけどね。ただなんとも言えない違和感というか変な感じというかさ』そう、この感覚は前にあった事があるというわけでも無いし初めての感じだというのになぜか、懐かしく感じられた

『ははははははは、そっかーやっぱり、私と同じ意見なんだ』と嬉しそうにしている サーシャさんがそう言ったあとに少しだけ寂しい雰囲気になったのを感じたのは気のせいではないはずだ

「そうなんですね。レイスさん、これからよろしくお願いします」そう言いサーシャさんが握手を求めて来ているのが見えた。それに対して

『はい、こちらこそ、改めて宜しくお願いします!』と返事をしてしっかりと握り返した

『レイス、君は不思議な人間だな。私と話すときに畏まった態度で接する必要がない。むしろ、普通に接してくれれば助かるんだが』

それに対しサーシャは俺を睨んできた

『いやだって、この人神獣だよ?しかもかなり強いはずなのになんでこの人に敬意を払わないのか不思議だなーと思ったんですよ?だから俺の疑問をぶつけてみたんですよ』

サーシャは呆れたように俺を見ていた

『そういう理由だったのか。でも普通に話して構わないぞ?それに、敬語じゃなくても構わんしな、それと私に普通に接してくる奴は初めてだがとても良い気分になるものだな。だから普通に頼む、それと私のことは呼び捨てで構わぬからな。それとサーシャさん?とか言われてもむず痒くなるだけだからサーシャと呼び捨てにしてくれないか?』

俺の返答に少し戸惑ったが了承し

『あぁ、わかった。サーシャ、これでいいかな?』

そう聞くと笑顔になって俺の手を取ってきたのである

「はい!ではレイスは、これから私たちの仲間ですね!嬉しいです」そう言って笑っているのを見ていて、この子となら仲良くやっていけるだろうと確信を持ったのであった。

その後、少し話をした後、レイスはハクがこの場所にいる理由を聞いた

「それは、この先にある場所について調べている最中に、何者かが、私と、ここに住んでいる全ての動物たちを殺めていったんです。それでその者が去った後に私達全員に呪いがかかってしまいまして。それで、この場所を離れることが出来なかったんです」と言うハクの話を聞いてレイスは、

『それって多分俺達の知り合いだと思うんだ。だからちょっと見てきても良い?その人たちが心配だし』と言い、ハクは快く承諾してくれた。なので俺達はその場所に向かった そこで見たのは悲惨な光景だった。地面は大きく陥没し木々は燃え尽き、そして血だらけになっている生き物の死体が転がっていた。それを見つめていたハクの背中は悲痛なほど悲しみが滲み出ていた。

そして、レイスは【回復】のスキルを使い死体の状態を確認した。そして分かったことがあった

『ハクごめん。まだ死人は出ていないみたいだけど。今、ここに生きている者はいないようだ。恐らくその者たちがここに住んでいたものを殺し尽くしたと思う。その証拠に、【鑑定】を使って見てみるけど【鑑定石】に反応しなかったんだよ。これってもしかして魔王が関係しているのかな。もしそうならば一刻も早く討伐する必要があるだろうな。そしてまずはこの子達を復活させないと、でも俺が【復活】の魔法を使ってもいいのかな?』と聞くと、すぐにハクは

「それは私がやります。この者たちは、私の部下のようなものでしたから」

レイスが答える間もなく蘇生の作業を始めてしまい数分後には、全て元通りになっていたのである。その様子をレイスは静かに眺めていたがすぐにその場を離れたのであった それから俺とサーシャさん、そして、新しく仲間に加わったハクの3人で旅を再開するのであった 俺達はその後特に何も問題なく順調に歩みを進めていたのだが突如目の前に現れた存在により、進むことができなくなってしまった

「この魔物は一体どこから来たんだ?」そう言うとハクも同じことを考えていたらしく

『全く気配を感じることが出来ず突然現れた。それもかなりの速度で』と そしてさらに、その魔物の姿形を見るなり俺はある一つの結論に至った。そしてサーシャさんを見ると彼女は顔を真っ青にして冷や汗を流しながら、その魔物を見据えていた。その魔物はドラゴンだった 俺は咄嵯の判断でハクに言った

『こいつはヤバイ!逃げよう!俺たちだけでは勝てる見込みがない!だからここは全力で逃げる!いいか、決して後ろを振り向かず走れ!!』と言ってサーシャの手を掴んで走った 走り出す直前チラッとその魔物を見たが、ドラゴンの体には傷がたくさん付いており、そこから流れる血液で辺りは染まっていたのである すると、俺達に気づいたドラゴンはその巨体を持ち上げこちらを視認して、そして俺とサーシャに向けてブレスを放って来たのだった。

そして次の瞬間には俺の体が吹き飛んでいた。俺の体は勢いよく地面にぶつかり木を数本へし折りようやく止まった そして体に痛みが走って動けなくなっていた。そんな俺にサーシャさんが必死に呼びかけてきてくれた。俺の体はもう動かないだろうな。そんな事を考えていた。そんな時ハクが現れた。

「どうして、お前達が戦おうとしているんだ!?相手は伝説の種族と言われているんだ!死ぬかもしれないんだぞ!それに、レイスはまだ自分のステータスを確認していないだろう!?」そんな事を言い出した。そして続けて、

「私の加護を使えば倒せるかもしれん。それでも駄目なのか?」と言ってきていたので、レイスは答えた

『俺が弱いのは知っているだろう?サーシャは、そんな事の為に力を使わせたくないんだ』そう言うとハクは諦めた様子を見せた。だがレイスは最後に一言伝えたかった

『サーシャ。さっき言った言葉に嘘はないよ。だから俺は君が俺を想ってくれただけで嬉しいよ』と言ってレイスは意識を手放した

「レイスさん?起きてください!!目を開けてくださいよ!」レイスは反応を示さない。サーシャの泣き叫ぶ声だけがその場に響き渡ったのであった。

〜side end〜 俺が目覚めるとそこには、サーシャが泣いている姿が目に入ってきた。それにつられて俺も泣いた。2人ともボロボロに涙を溢しながら抱きしめ合いお互いの存在を感じ合うことで、生きているという安心感を得ていた

『俺はどのくらい寝てしまっていた?』

「ほんの1分ほどです。良かった目が覚めて、でも今は動いちゃだめですよ。私に捕まっていてください」と言って俺を抱き抱えている腕に力を入れて来た 俺は言われた通りにすることにした。

ハクがこっちに来たのが見えたがハクの表情が険しいのを見て何かあったのだなと感じた。そしてハクは俺にこう伝えてきた

『私はあいつに挑まなければならない』

俺は驚いていたがその理由を聞いて納得するしかなかったのだ

『ハクがそう思う理由はなんだ?』そう聞いてみた。ハクが言ってきた内容は驚くべきものだった

『レイス。君は、【全知の神 ヘルトピアス様 から神託を受けているはずだ。それこそが私を倒すことができる唯一つの手段なのだ。そして、私の呪いを解くことが出来る唯一の手段だ』と言われ俺は動揺していた。そしてハクの呪いについて聞いてみた

『なんで知ってるんだ?俺は確かに【神の啓示】で呪いについて聞かされていた。だけどそれが何で解呪方法につながるのかわからない。教えてくれ』そう言い真剣な顔で聞いた

『レイス、君にだけ教えるが、私の呪いを解除する方法はある。ただそれを実行するのは私と、このサーシャの二人しかいない。それに私の力が強すぎるため他の者は触れれば一瞬で消えてしまう可能性がある。だから私の力をこの身に宿し制御することが出来る者のみが、この方法を使うことができるのだよ』

そう言われレイスは、なぜ俺が呼ばれたのか分かった気がした。つまり俺にしかできないということだ そして俺がハクの方を向きハクの目を見ながら質問をした

『それでどうしたらいい?』

そう聞くとハクは覚悟を決めたような目つきになった。ハクはサーシャを庇うようにして言った

『レイス、この先にある森の奥に大きな山があるんだ。その頂上にいる魔獣が私の呪いを解きうる力を持つ者だ。そこで試練を受けてもらいたい。その者に私を倒してもらえばいい。その者は【龍】の呪いを持っている。その呪いを消すことが出来なければ倒すことは出来ないだろう』ハクが言ったことにサーシャは驚き、レイスがどういう事なのかを尋ねた。

『え?なに?それじゃ俺がその人にハクのこと倒してもらわない限りハクはずっと呪いに苦しめられることになるの?しかも【神獣殺し】なんて言われている俺に?無理ゲーだろ?ハクは本気でそれを望んでるの?』と、少しキレ気味で言った

『その男は、とても強く、今の私では勝てないだろう。でもその男なら、私よりも格上の強さを誇るレイス、君の力があればきっとその者に打ち勝つことが出来ると思う』と言い、レイスはサーシャに頼んでその人のところまで連れて行ってもらったのであった。

ハクは、その男がレイスと会えばどんな結末を迎えようと、この世界のどこかにいるもう一人のレイスを探し出すと言っていたのである レイスとサーシャとハクの3人は、その男がいる場所を目指して進んでいた。道中でゴブリンなどが現れレイスは、サーシャに守られる形で戦うのであった しばらく進むと、その先に大きな門があった

「あそこが目的地みたいです」とサーシャが言ってくれた。レイスは緊張しているようで、唾を飲み込み一歩前に足を踏み入れた

『おい、そいつはなんだ?ここに入りたいというのか?死にたくなければ今すぐ帰れ』と言う男の声でその人はレイスが踏み入れようとするその一歩手前に現れて道を塞いだ

『私はレイと言います。あなたが【白狼王 ハク】の言っておられた人ですね?その呪いを解く為にここにやって来ました。ハクさんからは話は全て聞き及んでおります。お願いします、その試練とやらを僕に受けさせてください』と丁寧に言った。その言葉を聞いていたその人は、

『ほう。【神獣殺し】と呼ばれている小僧がハク殿の話に出ていた者か。ふむ。良いだろう。付いて来るが良い。そしてハクよ。我の力を使うがよい。お前のその傷も完治していないのだろう?その呪いも早く解くことを望む。ついてこい』と、レイスに向かって言っている途中で、サーシャが慌てて、

「ちょっ!待ってください。その子には私たちが一緒に行かないとダメなんです」と言った ハクは驚いた顔をしていたがすぐに気を取り戻し、その人が言う事に同意を示していた レイスは訳がわからなかったが、その人がレイたちに対して敵対心を抱いていないことが分かったので、サーシャとハクと一緒に行くことになったのであった。

〜side out〜 俺たち3人とハクが着いた先は洞窟であった その洞窟の中は広くそして暗く、奥が見えないほど長かった

「この中に入っていくんですか?」レイスが聞くと、

『そうだ。だが安心しろ。我が道案内をしよう』とハクのその言葉を聞くなり、その人がいきなりハクの首元を噛んだのだ ハクはその行為の意味を知っておりおとなしく受け入れていた

「レイスさん大丈夫ですよ。ハクさんは私たちの仲間で信頼出来る存在なので」とサーシャが言ったのでレイスは、とりあえずハクの行動を信じる事にしたのである ハクはその男に話しかけていた。すると、その言葉が終わると、その人はレイスたちの方を見て、その手に握っている刀を構えていた。その構えはとても洗練されていて隙がなく、素人目に見てもかなりの実力者であることがわかっていた すると突然その人は走り出しレイスたちに襲いかかろうとしたのだった。レイスはとてつもない殺気に気圧され動けずにいたのだがハクは動いていた。そしてその刀を避けた瞬間、レイスの前にいたハクの姿は無くその男と対面するような位置にいたのである。そして、またハクの首を掴もうとしたところをハクが、その男の指を噛み切った そしてその瞬間レイスは理解したのだった ハクは、この人物と戦って勝つために俺を呼んだのだということを。俺はサーシャを守りながら、その様子を見ていた。ハクがその男の手を蹴ると、男の体が回転し壁に叩きつけられていた。そして、レイは思った

『こいつもヤバイ』そう思ってしまったほどである だが俺はこの光景をみていても、なぜかワクワクして仕方がなかった。それはまるで自分の好きな漫画を読み終えた時のような満足感に近い感情であった。

『くそ!なんなんだ貴様らは!私の剣を避けるだと!?そんな馬鹿なことがあるはずない!ありえるわけがないのだ!!私は勇者だぞ!!』とその人物が言うと同時にレイスに向かって突進して来て殴りかかってきた。それをハクがガードし、レイスの目の前にハクが立った。

ハクはそのまま蹴りを入れようとしたが相手が避けるのが分かり追撃せずに距離を取った。レイスとサーシャはハクに言われるがまま下がっていった レイスもハクのスピードに追いつく事は出来ていなかった。それどころか、攻撃する余裕もなく避け続けるのがやっとの状況になっていた ハクはレイに目線を送りレイスは、スキルを発動した。

「身体強化 」

「風属性 」レイが使うことが出来る中で最強の魔法を使いステータスを上げた。ハクもそれに合わせレイが使っている技を使って相手を翻弄しはじめた。相手の速さが速すぎてレイスには全く目で追うことが出来ずにいてサーシャと二人で応援する事しか出来なかった。

そして2人とも限界に達し、動きを封じる為レイは【影分身】を使い相手を取り囲んだ。その瞬間その男が消えたと思ったら一瞬のうちに4体全て切られていたのだ。その男はさらに加速して攻撃を仕掛けてくる。それに対抗するようにレイスは【雷電 】を使ったのだ。そしてその電撃の塊を飛ばしていたがその男の動きを止めることは出来なかった レイスたちは諦めることなく戦おうとしたが、レイスに限界が近づいて来ている事が分かっていたのだろうハクが動いた。そしてレイの背後に移動し首を掴み投げ飛ばしたのである。

レイスはそれを見てサーシャの方へ飛んで行ったのであった サーシャもレイが飛ばされて来たのでその攻撃を受け止めようとしていたが、勢いがあり過ぎ受け止めきれなかったのでレイスを抱え込むようにして転がったのである その衝撃で気絶しているサーシャを見たレイスは怒りが湧いて来た 俺はその時何かが切れてしまった ハクの意識はまだ残っていたが、ハクはハク自身との戦いで消耗しており回復が必要だったためレイに話しかけることは出来ずにいた ハクは自分が倒れていた間にこの男の実力がどれほどのものか測りきれずにいたのだった。そのためハクは全力で戦えなかった。レイとサーシャはハクが全開の力を出せば簡単に勝てると思っており、実際そうするつもりであった だが、男は違った。男にとってはハクは脅威ではなかったのである。男はハクに一撃も与えれずただ逃げられていただけであった。ハクも反撃をしようとしていたが男があまりにも速い速度で動く為追いつけなかったのであった ハクの呪いを解く為に、レイとハクを会わせてあげたいとサーシャとハクの思いでここまで来たのだがレイスにはそんな事はどうでもよかった。今はハクに攻撃をしていた奴を殺すことだけを考えていてハクのことを気にかける事も忘れてしまっていた そしてレイはハクの攻撃を避け、【龍拳 ドラゴンパンチ】という技で攻撃をしていた

『ガハッ!』その攻撃を受けたハクは自分の身に起きていることに驚いていた 今まで自分に向かって来る全ての攻撃を避けたり受け流すだけでダメージを負っていなかったのだが、今回レイに殴られたことで体に違和感を覚えていた。レイスもそのことに気付いてハクに近寄り言った

『ごめんな、ハク。ちょっとやり過ぎたな。お前のことも考えて無かった。悪い。だけどあいつは俺が殺す。それでいいか?』と、レイスの言葉を聞きハクは

『ありがとう。レイ。君は優しい子だね。君のおかげで私はまだ動ける。それにしても、さっきまで全く勝てなかったというのにあの男の隙をつけるような状況に持って行くことが出来るなんて、やはり私より格上なのだね。でも今の君の力は私と同じくらいか少し弱いくらいだろう?なら私に任せて欲しい』

と言ってハクが戦闘に参加してくれたのであった。レイスはハクの邪魔にならない位置に移動した その男にはハクの姿が見えており、ハクに向かって走って来ていた。だがそのハクに向かって男は攻撃をしかけていたのである。ハクが避けられず攻撃をされると思っていたのだが、ハクはハクでその男に攻撃をしようと準備していた。ハクの体は、既にその男の懐におり攻撃の準備が整っていたのであった。その瞬間ハクが男の腹を殴ると、その男はその威力で壁にぶつかりそのまま気を失っていたのである。ハクがハクでいる時のハクの本気の戦闘をみた事が無かったレイスはハクがこんなに強いのかと思いハクに聞いてみることにした

『ハク。お前めっちゃ強いんだな。なんか、お前が戦うのをはじめて見た気がするんだけど。ハクって本当は強かったんだな。びっくりしたよ』

『え?ハクさんはレイさんと同じような感じじゃないんですか?あれ?もしかして違う人なんですか?でも今ハクさんと同じ名前だし、もしかすると』サーシャがレイスに話しかけようとした時ハクが起き上がった ハクはレイスたちを見るとレイに向かって

『私は今本来の力を出してはいないんだよ。ハクとして行動できる時間が限られているからね。だからハクとしての能力はそこまで高くはない。そしてレイス。そのハクが言っていたことなのかもしれないが私はレイだ。ハクとは別の存在なのである』と言ったのである サーシャは不思議そうな顔をしていたがレイは、

「あぁ、わかった。ところで、ハク、俺を呼んでた理由は分かったけどこれからどうすればいい?」とレイスが言うとハクは

『とりあえずこの場を離れようかと思う。ここじゃ落ち着けないでしょ。あとはハクが説明しておくから』と言うので、レイはサーシャを連れて洞窟の外に出る事にしたのであった。

『とりあえずハクと合流できたし良かったが、ハク、お前の体、本当に治ってるんだろうな』

『大丈夫だよ。心配しないで』と、笑顔でハクが言った。

レイスとサーシャはハクが言う場所へ向かって歩いていた ハクはレイに話を始めた ハクはレイと別れた後についてレイスに語り始めた ハクは、ハクとしてではなくハクの本体として行動を開始した ハクの魂は、元々人間だったらしい。その人間の名は「 」

ハクがなぜハクになっているかというとそれはレイスとの再会が原因だったのだ ハクとレイスは、ハクの故郷にて再開を果たしていたのだ だがハクとレイスの間には何も起きることはなかった レイスにとってハクの存在はハクであってハクでないものだったからだ。レイスはハクに対して恋愛感情を抱いていない。それはレイスは女に興味が無いのだ。レイスが好きになる女性は1人だけである だがハクにとっては違ったのだ。ハクはその日からレイスのことを愛し始めたのだ。そして、ハクが人間を辞めた原因を作った者でもある。それがきっかけで、この異世界に来る事になったとも言える ハクとハクの肉体は精神を分離する事ができる。それがレイスたちが居た世界での出来事である。つまりこの世界では、ハクが表に出ることもできるのだ だが、この世界にレイスはレイしかいない この世界のレイも死んでしまえばレイは消えてしまう。そうならないためにこの世界をレイの生きる意味にしないといけないのだ その為にもレイを鍛える必要がある なので、この世界でハクが出来ることは 一つ目、【身体操作】を使いレイスを強くする事 二つ目【龍化】を使って、龍神の力を与える事で強くなる。ハクも同じく強くなる 三つ目レイに呪いをかけハクに近づけさせないようにして強くさせレイとずっと共にいること ハクはこの三つの事をしなければならないのであった *あとがきです。すみません。改稿を行いました。

「この世界でもレイは一人なんだな。」とレイスたちは森の中に入っていった。レイスは、レイが一人で寂しくないか心配だったがレイにはハクがついている為あまり考えないことにしてサーシャとハクが言っていたところに行くことにしたのである。

そして歩いているとハクが急に立ち止まった レイはそれに反応する事が出来ず、ハクの背中に激突してしまった。

そのぶつかった衝撃でレイスは気を失ってしまったのである そして目を覚ますとそこはベッドの上だった。

ハクとサーシャも一緒の部屋にいるようだ その日はレイが気絶した後のことを聞く事にした そして、ハクの話によると、ハクが戦っている間ハクの意識はなくなっていたのだそうだ レイはハクが戦っていた時ハクの体の方に意識が向くように誘導していたため、ハクの方は戦いに集中していなかった ハクはその間レイスの方に向かっていた敵を全て倒し終えていたのだがレイはレイスに近寄る敵を全て倒す事はできずにいてサーシャの方に向かって来る敵も全て相手にしてサーシャを守り続けていたのであった そのおかげもありサーシャは無事であったが、レイスを守る事ができなかった為レイスを守るために急いで戻って来てくれたのだ サーシャはハクに守られながら自分の不甲斐なさに怒りを覚えた ハクは自分の力が弱いせいだと責任を感じてしまっていた。

そしてサーシャが、ハクにレイスが生きている理由を教えてあげると

「ハク。お前、なんで泣いてんの?まぁいいや、俺が生きてる理由はな ハクのお陰だぜ!俺には俺だけの能力があるんだがそれを俺が認識するまでは使えなくてな。だからその時俺が死にそうになった時にお前が助けに来てくれた。そしたらこの力を使うことが出来るようになった。お前は俺に力をくれた恩人だな。」と言い、

「ハク、ありがとうな。」と言ってハクの頭を撫でたのである

『レイは私のこと嫌いになったかと思ってたよ』

とハクは泣き顔のまま微笑みそう言いレイに抱きしめられたのであった レイスはハクと話をしたあとサーシャとも話しをした。

まず、ハクが戦ってくれている間に気を失ったことをレイスは謝罪していた。

『ハクが来てくれなかったら危なかったわ。でもハクがレイス君を守ってくれてたんでしょ。本当にありがとうね。私も一緒に戦ったり、レイス君の盾になりたいんだけどレイス君を守らないとハクさんに怒られるからさ、私が代わりに戦ってもいいんだけど。それならいいよね?』と言う レイスは自分の身を自分で守ることが出来れば問題は無いと思っている為、「俺の身くらいなら俺が守りたい。」と言っていた そしてレイは、自分が眠っている間にあった出来事を聞いたのである ハクはレイスの呪いの解き方を考えていたのだが何も良い案が浮かばずに悩んでいたのだがそんなときハクの前に突然女神が現れたのだ ハクが『あなたは?』と尋ねるとその女神は

『私は、あなたの呪いを解こうとしている方の味方ですよ。その前に私も、少し話をしておきたかったんですよ。

私はこの世界で起こっている全ての現象を知っていますからね』

そしてその女神はハクにあるお願いをされたのであるハクはそれを聞いて、すぐに了承し協力することになったのであった。

そしてその願いとは、ハクがこの世界から元の世界に帰る為に、ハクの体を封印して欲しいというものであった そして、この世界に来た時のあの光の道を通りあの場所へと戻ることになったのである そして女神は『では、ハクさんにはこれを渡します』と、何かを手渡すような仕草をしてハクの体にハクの腕輪のような物がつけられた ハクはそれを見てみると、そこにはハクと書いてありその隣に数字が表示されていた。ハクの体の中にハクとハクの肉体が融合するとその数字は0と表示され レイスが近くに居る場合はそのハクの肉体の力は制限されて弱くなってしまうのであった。またレイスが近くから離れていくにつれてハクの体は少しずつ回復していき数値も回復していき最終的には0に戻ってしまう。

そのためハクは定期的に肉体が融合する事になる レイスの傍を離れるとハクの体は回復することが出来ずに死ぬことになる

『これで大丈夫なはずです』と言う女神に ハクが

『こんなのもらっても困るだけだと思うんですけど。』と言うと 女神はレイスが居ない間はレイスと共に居て欲しいと伝えたのだと言う その後、元の世界で目覚めて直ぐに、レイは目を覚ましサーシャを連れてハクを探したが既にハクはいなくなってしまっていたのだと言う **あとがき**この話を読み終わったら次の話は読み飛ばしても構わない内容となっています。ただこの話を読んだ方が次からの展開が分かりやすいと思います。そしてこの話でハクはレイを助ける事に成功し、そしてハクの目的は果たせました。なのでもうレイのところに来ることはありません ハクは今、異世界に来ている。レイが目覚めた時にすぐそばにいたハクである。だがその姿は以前とは違い本来の姿であるハクの姿になっていた。レイス達と一緒に旅をしていた時も、本当の姿に戻るのは必要が有る場合だけだったのである

『レイ、ごめんなさい。ちょっと用事があるの。サーシャの事よろしく頼む』といきなり言われてしまいハクにレイス達のことを頼まれてしまった。

そのあとにハクは何処かに行ってしまい、ハクからもらった腕輪の効果でレイス達には何も起こらなかった レイス達はハクの事を待っているがハクはなかなか帰ってこずハクが帰ってくるのを待っていた そしてその日、レイス達が寝ている部屋の扉が開き誰かが入ってくる気配がしたのでレイスは警戒したがその者はサーシャを起こしに行っただけであったのだ。

だがその人物の見た目がサーシャそっくりであったのだ その人は、サーシャに良く似ていたが服装は全然違う格好をしている サーシャがレイスと出会っていた頃の服に似てはいるが色が違っている そしてサーシャは起きてきたその人に、ハクという人を見かけていないかを尋ねたがその人物はハクを知らないらしく知らないと答えていた サーシャは残念そうな顔をしている その女性はサーシャと話すなり、レイスにも話しかけてきたが特に害は無さそうだったので普通に受け答えをしていたが その女性はレイスの顔を見た後にレイスを見て、ハクの事が気になるから、とレイスたちの部屋から出ていったのだ そしてサーシャはサーシャに似ている人が誰なのか聞いてみたがやはりサーシャもわからないようで首を傾げていた レイスはその日、レイが起きるまでずっと眠ったままだった レイスは、サーシャが起きてきて朝ご飯を作ってくれるので食べようとしたのだが、何故かレイスはお腹いっぱいで食べられないという現象が起こってしまったのでサーシャに、サーシャの分の食事を貰ってきてくれないかと頼みサーシャは了解したのだった。サーシャはハクに頼まれた事もあるので急いで取りに向かった ハクは、レイを自分の呪いの解き方を知っているであろう者のところに向かっている途中であった。

ハクは自分の体が治らない原因を探っていた しかし、ハクはその原因がわからなかったのでレイに相談しようとレイに会いに行こうとしたのだがハクが向かう先にいる者によってハクの目的を妨げようとしていたのであった ハクは急いでその場所に向かおうとしたが レイスが襲われているのを発見し、急いで助けに向かいハクは敵を一掃した レイは、ハクが来たことに安心し気を失ってしまったのだ ハクは、レイに謝りレイの呪いを解く方法について考えていた そして、一つの仮説を立てたのだ この世界でレイが一人で生きることを諦めさせなければならないと。その為にはハクが表に出て戦わなければならない だがこの世界は魔王軍という存在がいるため、その魔王軍をどうにかする必要があった。

そしてその魔王軍のボスを倒さなければならない。だが、まだその時ではない為 まずはサーシャの両親を殺した組織を見つけ出すことにしたのであった ハクは、ハクとしてではなくサーシャに化けた状態でレイ達の前に出たのである。そのお陰でハクはすぐに信用されハクが敵では無い事が証明されたのだった。サーシャの姿をしているがハクだと判断したレイが、ハクに対してなぜ、サーシャに変装していたのかを聞く するとハクは

「私は、この世界に来なければ良かった。私はあなたたちと会いたかった訳じゃなかった。私があなたたちに会わなければいけない理由があった。」とハクが答える その理由については今は言えないと言って教えてはくれなかった。そしてレイは何故自分たちと会いたくなかった理由を教えてくれないか聞くとハクは

「私はあなたたちには幸せになって欲しいのよ。そして私の事も忘れて欲しい。私のことを忘れたらハクは死なずに済んでたはずなのに。本当に悪いと思ってる。」と言ってハクがレイを抱き寄せていた。そしてそのレイの頬からは雫が零れ落ちていたのであった。

『ねぇレイちゃんは、私の為にこの世界の人達と関わらないようにしてくれてるけど、それってなんか寂しいよね?だから私ね。決めたの。私はみんなが笑顔で暮らせるようにしたいって。』と言い出した

『それなら、俺たちと一緒に冒険者をしないか?サーシャは戦えるだろうし、サーシャも戦えれば俺の負担が減ると思うんだ。』とサーシャが提案してきたのである

『ハクが良ければ俺は賛成だけどどうだ?』

『もちろんだよ』と言うとサーシャはハクの手を取り飛び跳ねて喜んでいたのであった。こうして、新しい仲間ができたのである。

**あとがき**あとがきの内容は特に書くことはないのですが一応書いときます ハクさんからハクさんの腕輪を受け取ったサーヤですがこれは実はレイさんの腕輪と繋がっておりハクさんとレイさんの両方に力の制限をかけることができてしまうアイテムなんですよね その効果は、レイさんがレイさんの腕輪をつけた時にレイさんの腕輪が白くなる仕様となっており ハクさんが、レイさんにつけていた腕輪が赤くなり、その腕輪が黒く変化していくのである。

つまりレイさんの身に何か異変が起きている場合にその腕輪の色が変化して行くのである またその腕輪を外せば、腕輪に表示されている数字が減少していく また、その数字が減っていけばいくほどハクさんの力に制限がかけられていくのであった レイさんはハクさんが帰ってくるまでサーシャを守り抜きましょう そしてレイス達は旅を再開したのである。

******

***

ハクは、ハクの体を乗っ取った何者かと会話をしていた。

それはハクの体にハクの精神が入っている状態であり ハクと精神の主導権争いを行っていた ハクはなんとか主導権を握ることに成功して、相手の行動を見極めることにした

『なんでこんなことをしているか分からないけど、とりあえず話をしよう』と相手が話しかけてきた。

だが相手は無視をしてハクの体を奪うためにハクを殺そうと攻撃をしてくる ハクはそれを避ける為にその場から離れるとそこには黒い影の魔物がいた。

だがその魔物は何かがおかしい ハクはその魔物の正体を突き止めるため鑑定を発動させる ハクのステータスプレートは壊れて無くなってしまったため新しく手に入れた腕輪の力で確認すると その黒い物体は【シャドウ】という名前らしい。だがその名前もおかしかった。

その正体とはハクと同じ存在である【神】と呼ばれる存在であった。だがその【シャドウの神格】はかなり低いらしくその強さはあまり強くなく、 簡単に対処する事が出来た だがハクが油断してしまって隙を見せてしまい ハクは、自分の体が奪われてしまっていたのだ だが、そのハクが持っているスキルには 固有スキルというものがある そのスキルはハク自身が作り出したスキルでハク以外には扱うことが出来ないスキルなのだ ハクがこの世界に来た時に手に入れた"超高速再生VXEX"やハクがレイ達に出会う時に持っていた能力"超回復EX"などもその固有スキルに分類されるのだ そのハクの肉体の乗っ取りにハクの意識だけが抵抗している状態である そしてそのハクの体はもうすぐ消えようとしている。その肉体はハクと魂を共有している存在なのでハクの本体とも言えるのだ。そしてハクが消えた時、肉体の主導権をその"シャドウの神"に持ち替えられ この世界は破滅する。

**あとがき**あとがきの内容特に無いですね だが、レイはハクがいなくなり、レイス達と行動をしているのだがハクが帰ってきた時のためにも レベルを上げなければと頑張っていたのである。だが、レイス達のレベルを上げるためにはハクに付いてきた女神【メイリン】という人が必要になってくるという事だったのでメイリンを探すのであった だがそんな時に突然の地震が起きたのだ レイスが慌てていたらいきなり現れた女性に声をかけられたのだがその女性が急に現れたのだ。それに驚いていたせいなのか、その女性の顔をレイスはよく見ていなかった。しかしなぜかその人は自分に向かって攻撃をしかけてきている。そう思いながら回避に専念しているうちにその人はレイが戦えないと判断したのか去っていった だが次の瞬間再び現れ、レイが逃げている途中でその人にぶつかりそうになったその時に突然目の前からその人の姿が無くなった。

不思議に思ったレイは辺りを見回したら少し離れたところに倒れているその人物を見つけた。

レイスは急いでその人を家に連れて行き手当を始めたのだった だがその人物は一向に目覚めようとしなかった。その人物の服装を見てみるとかなり露出度の高い服を着ていて胸もそれなりに大きかった そのためか、目のやり場が分からなくなったレイはそそくさと家の外に出た それからしばらくしてその人物は起き上がったのだ だが彼女は何故かレイのことを覚えておらず記憶を失ってしまったのだ。だがそれでもレイは彼女に名前を聞かずにはいられなかった だが彼女は自分が誰かさえ分かっておらず何も答えてくれずレイは途方に暮れていた。

レイは彼女をどうにかして助けたいと心の底から思っていたのだった。レイスはレイに助けを求めることにしその日レイスは寝ることになった レイスはハクが居なくなってしまったので一人でいる事が辛くなってきていたのだった。そして朝になりレイは起きた レイがベッドの方を見ると見知らぬ人物が隣に眠っていた しかも裸で それを見たレイは一瞬固まったが すぐに状況を整理しようとしたのである。まずここはどこかを探そうとしていた しかし部屋は一つしかなく部屋の隅に扉があったためそこに向かう事にした。しかしレイは、ハクが戻って来てくれたのではないかと思っていたがやはり、ハクはいなかったのであった 部屋を出ようとすると服の隙間から見たことの無い腕輪が落ちていたのだ それをレイは拾い上げると腕輪が赤く変色していたのである そしてレイがドアを開けると

『お姉ちゃんおはよう!昨日の夜は激しかったよぉ〜お兄ちゃんが凄かったのぉー私、初めてなのに何度も絶頂を迎えちゃったもん♡』と言ってその女性は部屋に戻ってきた その女性は昨日の晩の出来事を話してた そしてこの子は誰なんだ?と思ってたら、レイは今置かれている状況を理解してしまった。この子こそあの子が言ってた神様だと言うことを レイはすぐに頭の中でその考えを振り払い別のことを考えた。この子とどう接すれば良いのだろうかと考えていると この子のお腹が大きな音を立てて鳴った それでこの子に何が好きかを尋ねた レイはその子から好きな物を聞くことができたのである

『じゃあ俺が作った料理食べてくれるかな?』と言った途端またまたお腹が大きくなっていたのである。レイが作っておいたサンドイッチを食べてもらいレイはその子にいろいろと聞き出した まずレイ達がどこにいるのか レイが、どこに住んでいて何をしに来てここに居るのかなど、だが結局はこの女の子の名前と、そしてなぜ一緒に眠っているか、それだけが聞けなかった。レイスとしてはもう少し話していたいと思ったが その少女は、限界が来ており その状態でレイの問いかけに対して返事をした事で気を失い レイのベットの上で眠りこけてしまう。そして、その後目覚めた時にはいつも通りに なっているだろうと期待しつつレイは一旦外に出ることにした。そして朝食を作ってあげ、 その前にこの少女について調べてみる必要があると思いステータスをチェックすると その表示を消すことができることがわかった そしてその表示に書かれている内容は 名前 サーヤ 種族【人間LV.50】職業 聖女(天使族限定職業)

ステータス 体力 100 魔力 250 攻撃 20 防御 10 速さ 20 耐性 50 魔法 癒しの女神 効果 【回復魔法強化】状態異常回復、毒などの解除、麻痺などの除去、状態異質の回復ができる 【神聖化】神性付与(一定時間、光魔法のダメージを軽減する。また神の力を一部使えるようになる。※1日に10分間しか使えないが連続で使うことも可能。連続使用の場合は最初に時間制限がある)

(神性:神々が持つ能力、神の力、神としての本来の力、一時的に神としての力を使うことが出来るが長時間の行使は体に負担がかかる。また力を使えば力を使うほどその体の負担が大きくなるため連続して使用する事は出来ず、連続で使う事も出来ない)スキル【聖槍術EXMAX】EX ランク

☆5【浄化】清潔、汚れ、病気、呪いなどを消せる。EX ランクイップ不可

「なるほど、これならこの子を任せてもいいかもしれないな。だが問題はどうやって連れて行くかどうかだが、その辺はハクが帰ってきたときに聞いて見るのが一番早いだろう」と考えをまとめ ハクが帰ってきた時に、ハクが言っていた 女神のサーヤの事を思い出しハクに相談することにした。

**あとがき**このあとのサーヤ視点はハクが帰ってきたら書く予定です ハクがサーヤの元に戻ってから2日目の朝 ハクが、ハクの肉体を乗っ取りレイスの体に攻撃を仕掛けようとした時にハクの意識と入れ替わることに成功し ハクがレイスを守るために戦う ハクはレイスを殺させないために自分の体を盾にしたのだった。だがその時レイは、ハクが自分の身を投げ出してでも守ってくれたのにも関わらず、そのレイを自分の身を犠牲にして助けてくれようとしていたのだ。だから自分の身を挺してレイスを守ろうとしていたのだがハクはそれを許さずハクと意識が入れ替わったのである だがそんなハクにもレイには隠し事をしなければならない事があるのである。それは自分が女神だという事やこの世界の管理者ではない事なのだ。だが今はその事は置いておいて、まずはサーヤを連れてレイ達の元に帰る事の方が最優先な事であり、そのためにもサーヤを守らなければならないと思っている そんな事を考えながらレイスが起きる少し前にハクは自分の体が消滅していることに気づいたのである しかしそれは仕方がないことでハクにとってはそれが当たり前で自分の体が消滅したところで何も思うところはなかった だがレイスが目覚めてこの状況を知った時、レイスがハクが居なくなったことに気づく可能性が高い なぜならこの世界に来た時からレイスが持っているハクの腕輪は ハクがレイに貸しているのとハクが元々持っていた物を渡してあるのだ そのレイスから借りた方を使っているはず そして、ハクの腕輪にはハクの意識だけが宿っている状態であるが、レイス達からは腕にはまっているように見える。その状態でレイス達は、ハクのことを呼んでいる レイス達にこの腕に嵌められている腕輪が、実はハクの一部であることを説明しようとしたがハクはレイス達には内緒にしようと決めていたので話すことができなかったのだ。

そのためレイス達からしたら、その腕輪はハクの分身のようになっている だがレイスはハクが近くにいない事に気づく可能性が高く、そうなると、ハクは、この世界で死ぬ事になるのだ。

だがレイスとこの世界に残してはいけない理由があったのだ。レイスは自分が死ねば、必ずその世界を破壊しようとする可能性があるからだ。

ハクとレイスが初めて会った時の出来事が原因なのだ ハクのいた世界でも、レイスの住んでいた世界のように、世界の崩壊が始まり それを止めようとしたが間に合わずにハクがいた場所が崩壊してしまい、 ハクは、自分のせいでハクの仲間、そしてその世界に住む人々を死なせてしまったことに絶望し、自分を責め、 そして壊れかけたのである。そしてその時のレイスは暴走状態にあったのだ。そのためその世界は崩壊するしかなかったのである。そして、レイはレイ自身の手によって封印され 二度と復活することはないはずだった。しかしレイスはハクが、その崩壊した世界を救える可能性があったためハクが生き返る事ができるようにしたのだった そのためレイスは絶対に生きて帰ってもらわなければならないのだ。レイはそのことをよく分かっていたため、レイを無事に帰らせるためには自分が犠牲になるしかないと考えたのだ。だがそれをレイが知ったら間違いなく怒る だがレイスは怒れば怒ったぶんだけ、その怒りのエネルギーは強くなり強くなるはずだ。そして最終的にはその力でこの世界を壊してしまう その力がこの世界に及ぼす影響を考えるとこの世界を守るため には、レイスをこの世界にいさせてはならないのであった だが今レイを無理やり連れ帰ったとしてもおそらくは、ハクが死んだことをすぐに見抜き、暴れ回る恐れがある。レイが、もしその行動を取った場合は、レイがレイの意思とは関係なく、無意識にその力を行使し 周りのものを破壊し始める危険性が有る。だがこのままレイを一人にするわけにも行かないのである。ハクの予想通りだとレイは確実にハクがいないことでパニックになり周りを壊す可能性もある。そうなった場合レイがどうなるのかわからないのだ だがハクとしては、ハクはレイを救いたかったのである そしてハクはレイをどうにかする方法を考えたのである その結果ハクが取った方法は一つ ハクがレイの身体に入りレイの代わりに行動することだったのだ ハクが、レイの体に宿ることで、レイをコントロールする事ができれば問題はないのである。

それにハクがレイの中に入ってしまうとレイが暴走しても止める事が出来る その事がわかってしまえばレイスが混乱する可能性は高い だからそうならないように レイに気づかれないようレイの精神と肉体を融合させる必要がありレイを落ち着かせる必要があったのである。

その方法を取る為には ハクが消える前に、ハクの力を分け与えなければならなかった。そのためにレイスの記憶を読み取る必要があると思った だが、今のレイスの体はレイではなくサーヤの物であるためその方法で記憶を引き出すことはできなかった その為

『女神の権限を使いサーヤの体と精神を入れかえた』ことにしたのであった。そして、その後女神の力でサーヤの記憶だけを消し レイが、自分の意識と体が離れないようにしたのだった。

*あとがき ここからは本編に戻ります そして、俺はギルドに行くまでの間に村で、怪しい男を見ていないかを聞き出したのだ すると、村の人たちは冒険者さんたちを雇ったり、村の人に声をかけて探してもらったりしてくれた そして、この村に不審者が入り込んでいることがわかった。俺達が探して居る人物と一致するのかはまだわからないが俺が見た銀髪の男は怪しそうだという事でギルドに連れて来てもらうように頼み ギルドに向かった ギルドに着くと受付のお姉ちゃんは急いでギルドマスターの元に駆けて行った 俺とメイリンは、応接室に行き そこにいる人たちに、状況の説明を受けた 俺とメイリンはこの依頼を受けることにした。

俺達は早速、依頼書を持ってきてくれた人に案内されてその犯人の家まで来た 家の前に着いたときその男が家を出て来るのが見えた

「おいお前たちそこで何をしているんだ!」と大きな声で言われたので俺たちは、「ここに銀髪の若い男の子が来たと思います」と言ってみた するとその人は驚いていたのだが急に取り乱し始めた。そしていきなり襲いかかってきた。

「この野郎!!!!俺の妹を何処やったんだ!!?」と言われ「えっ?何の話をしているんですか!?妹を攫われて頭に血が上っているのでしょうか」と言い返すと そいつらはいきなり笑い出して言った「ハハッ、バカが本当に引っかかったぞ」と言った後に続けて

「あの子はもう死んでんだよ!このクズ女が殺しやがったくせにな、しかも、こいつも殺せば金が入るし最高じゃねえか」と言っていた。それを聞いた瞬間メイリは

「そんな嘘をつくなんて最低よあんたら!!」と叫んで殴りかかっていた

「なんだよこの女やりがいがありそうなじゃねーか」とその男の仲間たちは言い武器を取り出

「おいおいこのガキ共を殺すなよ、売り物になんだからよ〜」と下衆なことを言いながらニヤけていた。そんな事を言ってもメイリが怯む訳もなくそのまま戦闘が始まった。

最初に襲ってきていた奴らが攻撃しようとしたので俺の【スキル 聖盾術 聖防陣】を使った。すると、相手の動きが止まったが、【スキル 聖槍術 浄化】で、その敵の体から黒いオーラのようなものが出てきた

「おっ、これなら楽にいけるぜ〜。どんどんこい」と言うと敵がまた襲いかかって来てた

「このクズがああああ!!!死ね死ねぇぇ」と言いまた剣を使って斬りかかってきたので今度は【スキル スキル無効】を使うと、相手から何かを斬るような感触が伝わってきた そして、相手の腕が切り落とされたのを見て、その男たちは動揺していたがすぐにまた攻撃を仕掛けてきた。それから5回くらい同じようなことが続きついに相手の全員が気絶したのだった。その倒れている者たちのところに行ってみると全員から、黒い魔力が出ていてそれが俺に纏わり付いてきた。だが特に体に異変は無かった。

そして俺と、メイリンはこの場を離れ村長の家に急いだ。その途中で、さっきの黒い魔力はいったいなんだったのだろうと思い考えていたが結論が出ることはなかった 俺と、メイリンが、この村の依頼を引き受けたあと、俺達はまずレイを探すために サーヤを連れて村長宅に行った。そしてサーヤの口から、レイの特徴を細かく教えて貰うことになった。

そのレイは、サーヤの友達であり幼馴染であるらしくてサーヤの話を良く聞いてくれる優しい青年だそうだ レイとサーヤは同じ歳で同じ時期に親の都合で一緒にこの村に来ていたらしい。そのレイに、サーヤは、とてもお世話になっていて、小さい時からサーヤはレイのことが大好きだったらしい レイの両親は、昔に盗賊に、殺されたことがあるらしく その時に、両親が守ろうとした女の子を守ってあげることができなかったと今でも後悔していたらしいのだ そしてレイはその時に自分が強ければ両親を助けられたのではないかと思っていたようでレイは強くなりたいと常日頃から思っていて、毎日鍛錬を欠かさずに行っているという だがレイが13歳になってしばらくしてサーシャの両親とサーヤの家族と一緒にピクニックに行った時 モンスターに家族を人質に取られサーシャの家族は、モンスターによって、皆殺しにされた だが唯一生き残ったサーシャだけが奇跡的に、その当時村に居た勇者パーティーの魔法使いに命を救われて生き延びた。

そして、その魔法使いがレイを弟子にして、魔法を教えてあげたらどうかと言われたが、その時はレイが嫌がっていて結局その話は流れてしまったらしい。だがその後サーシャがその事を話すとレイは喜んで承諾してサーナに魔法のことをいろいろ教えるようになっていた その話を聞き終わった頃、村長の家の中に入っていった。するとその奥の部屋でレイスが座っていたのである。

そのレイスの目は死んだような目をしていて、まるで感情を感じられなかった。

そしてレイスはこちらに気づき話しかけてきたが、レイスの言葉には生気が込められて無くてただ決められたことを機械的に言っているだけのように感じ取れたのである。俺はとりあえずサーヤが、レイの側にいることを伝えようとした時

「その人誰ですか?私その人を知りませんけど」とサーヤは冷たくレイスを見ていたのである。

そしてその言葉を聞いて俺達は驚いた。そしてサーヤはレイスが、サーヤのことを忘れていることに、ショックを受けているようだった レイスの方を見るとレイスは 何も無かったかのように、椅子に座って窓の外を見ているだけで何も言わなかった 俺はレイスの記憶を少し探らせてもらうことにした だがそのレイスの記憶の中には、ある男に操られていた痕跡があった。そしてその男は、今俺たちがいる街でレイスと会ったという情報を手に入れた。だがレイスの記憶にその記憶は無く サーヤの記憶からもその男についての情報が無かったのである。

そしてレイスには悪いとは思ったが俺はその記憶を読ませてもらった レイスは俺の想像通りあの男に支配されていたことが分かりレイを、この村に送り込むように指示されていたことが分かった。だがこの男に命令された内容には続きがあるのだ。それは、この村の人間全てを人質として連れてくるというものだった。その方法はこの村で騒ぎを起こしてその騒動の最中に攫って来いとの命令を受けていたのである。

俺がそのことを話すと、この部屋の中で一番レイスのことを気にかけていたサーヤは、涙目になりレイスの名前を叫んで抱きついていた サーヤもレイスの事を覚えていなかったようだが レイスに抱きついて泣きじゃくった後、サーヤはすぐに落ち着きを取り戻したのだった。だが、このサーヤの行動がレイを救うことになるなんてこの時は知る由もなかった。

〜side end〜 私は、サーヤ。

私は今日サーヤに、レイさんの記憶がないことを知った 私はレイさんに助けてもらったことで今の私がいますそして私の大好きな人でもあります。そんな人が知らない人とずっと一緒に住んでいて、その上その人に、洗脳までされていてさらに自分まで忘れてしまう。

そう考えるだけでも辛い 私はもうレイさんが苦しんでいる姿をもう見たくない だからこの村に帰って来てレイさんの顔を見たときに私は決心したのだ 絶対に取り戻してやる!とそして私はその作戦を実行したのだった。その前にまずこの村に潜んでるかもしれない敵を炙り出すことにしようと決めて私は、その村の人たちに怪しい人を見かけてないか聞き込んだりしたのだった。すると1人怪しい人を見つけました。

その人はレイさんの事を銀髪の子と呼んでいたのです もしかしてレイさんを知っている? その男の人は、私よりも年上で、20歳後半くらいのおじさんでした この人もやっぱりおかしいと思った私はその人の家に入って、尋問をする事にした。

するとその人は、急に怯え出して、その男が銀髪の子供を探しに来たのだと必死に伝えてきたので、やはりこの人はこの村に来てレイちゃんを探させている黒幕の人なんだと確信した その男は、この村では見たことない顔だったし そのレイという名前を言った時の目が とても嘘をついているようには思えなかった なのでこの人からもっと詳しい情報が引き出せると踏んだ だけどその男は急に態度を変えて、この村に来る途中に立ち寄った街での情報を流したのだ どうやらこの街から逃げ出そうとしていたみたいだ それなら、私たちにも協力してくれないかな?と 提案を持ちかけると、その男が

『レイのことは諦めてお前はレイと別れろ、もしそれが出来なければレイは死ぬ』

と脅しをかけて来たのだ、それに私は逆らえずに

「分かった」と言ってしまった そしてそのあとすぐにその男を眠らせて、その隙に、家から脱出した その男が目覚めるまでに出来るだけ多くの仲間を集めた方がいいと判断をした そしてすぐに私は、サーシャの家に行きこの事を伝えた そのあと私は急いでみんなにこのことを伝えるために外に出たのだが運悪くそこに例の黒幕がいた 私はすぐに逃げたが見つかってしまい

「逃げるな」と脅された

「やめて」

「うるせえな、いいから言う通りにしやがれ、じゃないと殺すぞ?」と、言われたがそんな事は関係ない、レイを助けるためだ すると、急にその男の体が震え出した これは、あの男のスキルなのかなと思いながらもチャンスだと思い一気に距離を詰めて 首元を殴った。すると気絶したので縄を巻いて縛ったのだった

「はあー。疲れちゃった。

これから頑張らないと!」と言いながら村を走り回って他の皆んながどこに行ったのかを探し始めたのだった サーヤに頼まれた俺達はまずサーヤの家に向かい事情を聞くことになった サーヤの話は簡単に要約すればこういうことだ まずサーヤはこの村の人達と 面識があり信頼もあるということそしてその信頼の証で村長の娘という身分を隠していないのだ。その方が都合が良かったからというのとサーヤ自身がそういうのがあまり好きではなかったらしいからだ。

その話をしている時にメイリンが俺達のことについて聞かれたので俺達もこの村に来た理由を話したらサーヤはすごく驚いていた だが、メイリンと俺はその村に来た時にすでにこの村にレイスがいないのを感知している。そのことにメイリンは不思議に思っていたようだったがサーヤとサーヤの父親に呼ばれたので そちらの会話を聴くのに集中してメイリンは考え込んでいる様子だった そしてサーヤの父親が、この村で何かしらの問題が起きたので、サーヤ達にはしばらくここで滞在して欲しいと依頼してサーヤがこの村の依頼を受けることにしたらしい そして俺とメイリンが村長宅を出ていく時ちょうどレイスが現れたのだ レイスからはサーヤに聞いたレイスの性格と違う性格をしている だがレイスは俺達に、自分の知っている情報を教えてくれた。そのレイスの言葉を聞いていると俺はレイスの言っていることを信用する事に決めた そしてサーヤとサーヤの父親と話してこの村の村長の依頼を引き受ける事にしたのだ サーヤには、俺が村長に話をしてくると言ったらサーヤはレイスの所に向かっていった そのあとは村長の家に行った時に村長が話してくれた そして俺達はレイスがレイス本人だということも理解することができた。

その後レイスは自分がレイスであることと俺達が何者なのかを聞いてきた 俺が答えようとした時にサーヤが話し始めた サーヤは、サーシャが、話し始めるとレイスがすごく動揺していたがサーシャが話し終わると落ち着いたようだ その時にレイスがレイナに対して、レイのことでレイナはレイのことを覚えているのかという質問をしていたがレイがそれに対して覚えているかわからないが 今はどこにいるかも分からないがいつか必ず見つけ出して連れ戻すつもりであると答えたのだ。その返事を聞いたレイスはなぜかほっとした表情をしていた その事に関してはレイが、その男に洗脳されかけているのをサーシャが解除できたからである だがレイスはなぜレイナにそんな事を尋ねたのだろう?レイナの記憶が無いはずなのにレイに記憶があるかどうか聞く意味とはなんなのだ?俺はその事が引っかかっていた 俺が疑問に思ってる時レイが俺の事をレイと呼ぶのが恥ずかしいと言う理由で、俺の事はレイ君と呼んで欲しいと頼んできた。その頼みを聞き入れ俺はレイ君の呼び名で呼ぶ事にするのであった。

そしてレイは、サーヤと一緒に村長と少し話すとまた俺達について来る事になった それからは、レイスが俺達にこの世界のことをいろいろと教えてくれるという事で一緒に行くことにした。

レイスは俺の予想以上にこの世界について詳しかった 俺がレイの記憶を探ることで得た知識でさえも、既に知っていたしレイは、本当に頭がいいんだと改めて思い知らされる事にもなった 俺は、レイの記憶から得られた情報をもとに、俺たちにこの世界で生き抜く術を教えることにした。その前に、俺たちが、この世界に召喚された時の状況を説明しなければならない。レイスは、俺たちが勇者の可能性があると、言っていたが 俺としてはそれはあり得なかった。なぜならこの世界の常識を知らないのだ それにステータスだって、俺の職業欄が無職だった時点であり得ないと思った。

レイスによると、ステータスの一番下の項目が【異世界転移】になっている者は特別な才能を持っていることが多いそうだ。俺のこの【異世界の理に干渉し改変する者】が当てはまるかもしれない ちなみに一番上の項目が【????】になっていた場合、その人の種族によって、能力値が決まるようだ。その種族は全部で5種類あるようだ 人間族獣人族 精霊種 竜人 神霊 この中で、この村にいる人たちが該当するのは 人間と エルフとドワーフとホビットだ。

だがこの3つの内1つだけ、レイスの話でおかしなことがある レイは、俺の記憶を読めるのに、俺の記憶の中の【人間族の里】や【亜人の森の村(レイが今向かってる村)】のことを全く知らないと言っていた そのことでレイは、俺の記憶が不完全だからだと推測を立てていたがどうやら違うような気がした。レイが知らないだけで実際はレイも俺と同じでこの世界を創った人が作ったこの星の住民なのではないのだろうか そのことについて聞いてみると

「この世界を創った人と僕は同一人物ですよ。」

そう言ったレイの目は真剣だった。

それってどういうこと?

「言葉の通りの意味だよ。」

どう考えてもその言い方じゃわかんない レイスの言い方はなんか引っ掛かっている。そう言えばサーシャもレイの態度が変わったとかなんとか言ってたけど

「レイは俺のことが好きなんじゃないのか? 」そう言うとその問いにレイスも、そして周りにいた全員の顔が一気に赤くなっていた。特にルミアとメイリンの赤面具合は凄かった。

「ちっ違いますよ。ただの幼なじみとしてですよ」と 言いながらも顔を逸らすレイス。明らかに照れていた。そんなレイに俺は追撃をかける そのせいでさらに真っ赤になった

「やっぱり、俺の事好きなんでしょ?」と俺はニヤけながら言うと、とうとう我慢できなかったようで、耳まで赤く染めて涙目になりながらも反論してきたのだが 全然迫力がなかった それを見ていたみんなは完全に面白おかしくなり笑い転げてしまっていた。

そしてその騒ぎの中でサーヤだけは、この村で起こっている問題について話をしてくれた。なんでもこの村は、この村の周辺で一番最初に作られた村らしい。それ故に人口が少なく若い者もあまりいないから子供も少なくてこの村を作った当時は、村長が村長をやっていて、その息子の村長の息子が村長の補佐をする形を取っていたらしい だけど最近村長に息子がいなかったのもあってその仕事を継ぐものがいない状態だったのだ。その問題に対して村長の嫁が

「私がやる」と言ってきたのだが、その時はまだ若くとてもじゃないがその仕事を一人でできるはずもなく村長が止めようとしたが村長の妻は、「もうこの年だし、それに私はまだまだ若い者に負けるほど柔な体ではないしね。」と笑顔で返したのだがその顔には疲れが見えたのをレイスは見逃さなかった。

その話を聞いていたサーヤの父親は

「私からもお願いしたい、妻は昔から体が弱くて病気にかかりやすかったの、最近はかなり症状が悪化していて、最近では歩く事も難しくなってきていて、それでも彼女はこの村のために必死になってくれている。」

そんなサーヤの母親の現状を聞かされたサーヤは何も返せなくなった。そんなサーヤに村長の妻は続けてこう言った

「あなたには感謝してるのこの村の事を想ってくれてるみたいで本当に嬉しいわでも大丈夫よ、まだ死ぬつもりは無いから。それよりもあなたは自分のためにこれからの人生を歩むといいわ。その方が私の心残りが減るわ。そしてもしあの子を見つけた時にはこの村の事は気にせずに自由に生きると良いのよ。あの子が選んだ相手なら私たちは何も文句は言わないわ。それがたとえこの国の王だったとしてもね、ふふ。さあ話はここまでにしてご飯にしましょう、サーヤはお客さんたちにも振る舞ってほしいのよ。この村自慢の野菜料理をたくさん作ったの食べて感想を聞かせて欲しいんだ。もちろん味の方も最高に美味しいに決まっています!なんていったてうちの妻の作る食事はとてもおいしいので。まあ見た目はあまりよろしくないのですが良い匂いでしょう?きっとあなたたちのような旅の者たちには珍しいと思うのです。では早速いただくとしましょうか、サーヤの作ってくれたスープは絶品です。ほーらとっても美味しいんですよ。ぜひサーヤの料理を食べてみてください。サーヤも、せっかくお客様に来てもらったんだ料理くらい振る舞うのが礼儀というものだろう、それに今日この日この村に初めて訪れた方に、村の者がもてなしもせずに帰るという恥をかかせる訳にはいかないのだよ、サーヤも、いいかい?わかったね?この通り頼む。」と言い、サーヤの肩に手を乗せるとサーヤが少し泣き出しそうな顔をしたがすぐに笑っていた サーヤはレイに謝っていた。サーヤもわかっていたのだ、村長の奥さんの容態が日に日に悪化していること、サーヤが毎日薬草を買いに行って少しでも元気づけようと頑張っていたこと、自分が村長に頼まれて仕方なくサーヤの家に来たのだと言うことも全て分かっていたからサーヤはレイにもこの場にいる人達に対しても罪悪感を感じているのだ レイはそんなサーヤを見て頭を優しく撫でていた それから村長が、俺たちに自己紹介を始めた。

俺はまず名前を名乗った。続いてレイスとレイスを紹介した。レイスについてはレイスが説明すると皆納得していた。だがやはりというべきか、この村の人たちは俺たちに対して疑いを持っていたようだ、それは当然のことだ、レイスが俺に対して言った説明を聞いても信じられるような話ではないだろう。そのことについてレイスが何かしら対策を考えていてくれるようだが、俺たちは出来るだけ早くここから離れた方が良いようだ。

俺達は、レイスが案内してくれる事になっている村の中心部に向かった この村の真ん中には大きな噴水があった だがそこには、誰もいなかったのだレイはここが自分の生まれた場所で自分の生まれ育った故郷でありこの村に愛着があり、だからこそ村人に活気がない今の状態をどうにかしたかった。そのレイは、ここで何が起こってしまったのか、レイスに聞くとレイスはすぐに話し始めた。

この村は、元々は他の街と比べて小さいが、村の中ではそこそこの大きさで作物なども沢山採れるため、裕福ではないが貧しくもない村であった しかし、ある日、一人の商人が、この村を訪れて来た。

「ようこそいらっしゃいました。ここはグランの村、この村を訪れる人は久しぶりだ、歓迎する。だがなぜ君はこんなところに来たのかね?ここは君みたいな若い娘が来る場所じゃ無いんだよ?」

「へぇ~

この村はなかなか大きいじゃないか。」

「ありがとう、この辺りで一番大きな村だよ。それに君の着ているローブこの村の物とは違うように見える、旅人かい? 」

「えっ わかるの?この村のものじゃないことは分かるんだけど どこの者なのかが分からない、その反応を見る限りそのローブは君が作ったのかな?だとしたら素晴らしい才能の持ち主ということになるね、僕も君が着ているのは見覚えのないデザインだけどこの村独自の技術を使ったのだろう?それに君、その剣はどうだい、その武器はこの村にはない、それなのに、その鞘に刻まれている模様は見たことがない、その剣も相当な価値のあるものに違いないだろう、それを売らずに自分で使うとは実に謙虚な男だ。だがそれだけの実力を持っていれば、もう少しこの世界で名が通っているはずだ、その若さに似合わず相当の実力者と見受けたが、この村の者は誰一人としてこの者のことを知らない、ならばその情報を聞き出してみるか

「私は世界中を旅しています、だから私の故郷の服もありますし、この世界のどこにでも私の店があるので私の持っている商品もいくつかは取り扱っております。だからこの服も私が作ったものですよ。この村にはどのようなご用事で?」

「そうですか、でしたら貴方様の店で販売している、この村の作物とこちらの鉱石を交換していただけませんでしょうか?」

「ほうこれは見事なものだ」

レイはそう言い、男の出した作物を見た後男はこう続けた「そちらはいくらで買って下さるのですか?」と それを聞くとレイスは言った「私達には、今この村の畑に起こっていることを何とかできるだけの食料の用意ができるほど余裕がないのでね、その条件は厳しい」

「なるほどそういうことでしたか。ですがその必要はありませんよ、これなら十分にその対価になり得るでしょう、」と言ってレイスに渡した

「この量で十分なのかね?その言葉に嘘はないと誓うね?ならこの量は受け取ろう」とレイスも満足している様子だった その後その男が、村の中心の噴水の所に行き水に手をかざすと突然、噴き出た水が渦を作りだし その中に飲み込まれていった。そして出てきた時には手の中に大量の宝石や金、白金、そして魔石や貴重な鉱物や、珍しいものまで出てきていた。そのどれもが非常に美しく輝いていた

「これはまたすごいものを持ってきたな」

「おや、もう驚かれてはいないみたいですね、私はこう見えても凄腕なのでね」と笑いながら話すその顔からは、かなりの自信があると伺えた。それから、この男が言うには村から外に出た者が帰って来ていないということと村には強力な魔物が現れたということでこの男はその魔物を討伐してもらおうとやってきたとそう言い放った それを聞いた村長は、この村から出ようとした者がいたのに驚いた顔を見せた。この村は外の世界との交流は皆無だった だがその事に驚くと、それに気付いた男が村長に近づきこう言った

『貴方もまさかこの私がこの村から出た者が戻ってこないと言っている事を気にしていたのですかね?』

村長はそれに何も答えずただその男の話を聞いていた それについてこの村に詳しいはずの村長の妻が、

「あの人何を言っているんですの?そんなわけないじゃない。この村にはまだ幼い子供だっているのにそんな危険なところにわざわざ行くなんてあるはずがないでしょう。それに、この子たちがまだ小さい頃からあの人が私の代わりにこの子たちの世話をしてくれたのよ。この子たちはあの人に懐いているんだから、それにこの子たちも村の外に出た事は殆ど無いはず、だからあの人の言っていることはデタラメなはずなの」

すると、男は

「確かに村長の嫁の言うとおりだ。だがこの村長の娘は、つい最近に村を出て行っている。この子は村長の子供では無いのだろう?それにお前も村の外へ出ているではないか」と言い村長の妻の胸元に指を指して言った その村長の妻は顔を赤らめながら村長に近づいていった その二人の姿はとても仲が良く見えた。

村長は村長の妻の方に顔を向けると

「その通り、村長の妻の言う事は間違ってはいない。その通りだよ村長の妻はいつものように体調を崩していてあまり外にも出れない状態だったのだが、最近はかなり良くなって来たのだ、それも全部その方のおかげです、そのお方がいなければ今頃村長はここにはいない、村長もこの村に居る事が出来ていたのかすら分からないのだ。」

村長は少し悲しそうな表情を浮かべていた

「それでどうするのだね、もし仮にこの者たちが本当に村長が話していた者達だとして、このまま放置すれば被害が広がるのでは無かったのか?それに君にはこの者たちに報酬を出す必要があるのではないかね?それに村の者たちも少なからず被害を受ける可能性があると思うんだが?それでも良いのかね?」と言われ村長が少し考えた後、「仕方が無い。この者らに頼んでみようと思う」村長がそういうとレイは、村長たちに話しかけた レイスの方を見るとレイも俺に合図を送ってきた。

それから村長たちと話し合いをして俺たちは村を出る事になった。村長に聞いたところやはり、この村から出るものが居なかったというのは本当らしい、 この村の近くに強い魔物がいるという話もあり、村長は俺たちのことを疑っていたのだ。

だがレイスが村長たちを上手く説得してくれているようだったので、レイに任せることにした 村長の家を出た時村長に呼び止められて、この村に伝わる秘宝のようなものを見せてくれた。それから俺たちに村長は頭を下げた。それから村長の妻は村長に抱きつき泣き始めたのだ、レイスは、そんな二人を見ながら俺たちに「ありがとう」と呟くように言ってきた。

俺たちは村長の家から出る時に村の様子を確認したが、活気が無くとても寂しい印象を受けた。俺はレイの耳の傍に行きこう言った。

(この村を救いましょう。)俺は小声でそう言った 俺の声がレイの耳に届いていたのかはわからない、 レイスは俺の目を見て力強く返事をして来たのだった。

レイスに案内された場所に着いた、その村はかなり小さく見えるが意外と大きな街があった。

俺たちが泊まることになる宿屋の場所を聞きレイスの村から出て来た。

レイスの村は森に囲まれているようで森の中に小さな家がありそこで生活をしているようだ、村から出ると直ぐに分かれ道が有ったがそこの分岐点にいた老人が俺達の事を待っていた。

老人は、俺達に向かって歩いてくるといきなりこう言ってきました。

「ようこそおいでくださいました。あなた方は勇者殿でしょうか?そうですか、ならこの村にも遂に勇者が現れたということですね、私はこの村の長老をしております【ジグルド】と申します、勇者殿が来られたということはこの村に魔王がやって来たのでしょう?お願いです、私たちをお守り下さい。どうかよろしく頼みます。私にはこの年になっても娘しかおりません。孫もたくさんいるのです、私には、この子たちを守る責任があるのです。お願いします」

と懇願するようにそう言い、俺に深々と頭を地面につけてお辞儀をした。

レイスの村は村の周りが木で囲まれており村が見えなかった、そして、中に入ってみても、周りは木々だらけ、それにこの村の人達はあまり笑顔というものがなく皆、不安な面持ちで生活をしていた。だが、俺達とレイスと村人はお互いが挨拶を交わすとすぐに仲良くなっていた、それはレイがこの村を救ったという実績があるからである、レイの実力を知っているから、レイスの村では、村の中でも一番信頼のあるレイスは、レイスが村に来たことで、村人たちも元気になり、レイスの村に遊びに行こうなどと言っていた この村はレイスの村とは、比べられないほど小さかったが、その分、村の結束力が高そうで、それにみんな楽しそうだなと感じていた。だがレイスの村の人と違い俺の村人たちも、この村の人達とは仲が良いように見える

「村長、村の入り口付近に魔物が3体現れ、村の若い者たちに応戦させてはいますがこの人数だと厳しいです、なので貴方のお力で助けていただけないかと思ってここにやって参りました」と、 村に入った直後このジグルドさんはそんな事を言い出して来てしまった まあ、別に嫌なわけではないから構わないのだが、それを聞いて村長の奥さんのサーシャは心配そうにこちらの様子を伺って来るのだった。

村長は奥さんを宥める様にしながらこう答えた

「私達が行けばなんとかできるかもしれん、だから行くぞ」とレイスとレイと俺に目線を向けたので レイスの村で貰ったアイテムを渡しておいた すると、その村長は嬉しそうな顔をしながら言った「感謝する」と言ってくれたのだった それを聞いたレイはこう答えた「任せておきなさい」と 村長の村に入ると村の中心にある噴水の前に村長の娘の【ミリア=アーガス】が居たがその表情には、少し怯えているように見えた、その様子を確認すると、村長はすぐに娘の方に駆け寄り「安心せい、ワシらがこの村を守りに行くのじゃ、だからもうすぐ、村の者どもが来るから大丈夫だ」と優しい声色で言うのだったその言葉に安堵したのか少し落ち着いた様子を見せたが それでも少し震えた様子を見せた それから村を少し見てみると確かに若者や子供たちの姿が見受けられた その光景を眺めているうちに俺と村長、レイと、村人たちが集まっていた。それからレイと村長が話し合いを始め、レイと村長が話し始めた、その会話を村人たちは真剣な顔つきで聞き入ってた。そして話しが終わると村長とレイと俺で魔物を倒しにいくことになった。レイスと村の人々とでこの村を守ってくれる事が決まったのだ、そして魔物と戦う準備をする為に一旦解散した。

そして俺は村長から、村で一番強いと言われる【ザラ リリィ ランスロット】を連れてこいと言われたのであった。

それから数分後村長宅の前でその三人は現れた 一人の女性の名前は、 【 ザラ = アリサ 年齢18歳身長158cmで髪色は金髪、肌の色は白色だ。目は赤色をしている 彼女は、槍の名手と言われている、 その腕は一流の騎士である【ガルダン】より上とされている。また彼女の父親でもある。剣の達人である【バルザック ライ ランスロット】が彼女を支えてくれているため彼女は今まで怪我一つ負うことがなかった その実力はかなり高いものと言える この二人は兄妹でとても仲がいいらしくいつも二人で行動を共にするのが多い。

年齢は兄が19歳で妹が15歳だったと思う。)この二人を見た時レイの目が輝いていた それからレイスは二人に近づくなり、自己紹介をしていた 俺も遅れて二人の近くによるが二人共少し睨みを利かせて来たので俺は苦笑いで返すのが精一杯だった。それから、俺はこの二人がかなり強そうで怖いなと思っていた。だって二人ともかなりの実力者に見えるからだ。それに、この二人よりもさらに上位に位置する存在がレイと村長で有ることは知っているが、そのレイは、この二人を見て目を光らせながら、二人に向かってこう言うのだった

「なるほど!お前たちが村長が言っていた者達か!!よしっお前たち私の力を見せてやるから付いて来い」と言うと、俺たちに指示を出してきたのであった それから俺たちは、村の近くにある森に向かい移動を始めた。

俺たちは今森の中にいる 村長の娘であり村の中で一番槍の腕に優れている 女性 名前はザラと村の剣士の中で最も剣術に優れていて 村長も一目置いている 男性 名前をランスロットと、いうらしい 年齢はまだ20歳の若さでとても明るい性格の青年だ。

彼は、レイが気に入ったようでずっとレイに話しかけていた、レイスはその話をただ微笑ましく見守っていたが俺としては少し複雑な気持ちになっていた それからしばらく歩いて森の入口までやって来た この村の村長とこの村の若き精鋭部隊と共に俺たちは森の中を進んでいた。この村の若い戦士達も中々にレベルが高くなっている、それに俺たちは、この村に来たとき、かなり歓迎された。その理由はこの村は俺たちの住んでいた村の人達が避難しているからである。なので村長は俺達が来たことで村人が喜ぶと考えたのだ 俺たちは、森に入る前にレイと俺のレベルを確認しあった 【名前】

【ステータス】(+2DEX上昇V10倍補正付与済:スキル【能力値極大強化】【全魔法】獲得条件 レベルアップ時に必ず経験値を得る事が出来、更にレベルアップ時にステータスが上がると自動的に経験点が得られるようになります。つまり経験値の獲得量が5倍以上に上がりました)

名前: 種族名【神獣】(真)ランク 99

(L)

職業【英雄】

性別なし 称号 〈神の使い〉 HP 10億/100000000/500000 MP 100万/10000000/100000 攻撃 1兆0500億

(1×100)

(+36000000+1600000+19000)

(−7300)

魔力 800兆/10000000/200000 防御 8000兆 敏捷 6700兆 運 5

(MAX9999999999+9999+)

(+∞ +999.9)

属性【炎獄龍王帝】

耐性【物理完全無効】【全異常無効】【聖属弱点超極弱】

特殊技能【能力値固定X】【成長率増加】

その他 称号竜王の始祖、《炎龍の王祖 》、 効果 【能力値上限限界無し】【成長の限界無】【取得経験値倍増I】【自動回復I】【鑑定II】【解析】【創造III】

状態 【進化】

と、なっており ステータスの方も凄まじく上がっている それと、なんでこの世界でレベル表記が無いのかと言うとそれはこの世界には魔物が存在しないため、レベルの表示がないということなのだろうか?だが魔物がいないのに、どうやって強くなるんだ?まぁこの話は今は置いといて、とりあえずは俺のレベルもかなり上がっていたことには驚いた、それに俺には固有スキルがあるから問題は無いのだが、俺以外全員の能力がおかしい、 ちなみに、レイのステータスはこれなのだ 【名前】

レイ=アスベルド 【称号】

【魔王】【勇者召喚により召喚されし者】【女神の使徒 加護】

【性別】男 【身長】178センチ 【体重】65キロ 【髪型】白に近い金色の長髪で前髪が長く後ろ髪をゴムのようなもので縛っている【服装】上は白の半袖でズボンは黒の半ズボンを履いている【容姿】目が大きく、綺麗で鼻は高く顔は整っており唇の形が少し薄い 全体的に見ると美少年と言えるだろう とこんな感じでレイス以外のみんなはかなりレベルが上がっている。この調子だと、この先どんな魔物が現れるのか分からないが、今のみんなの力なら恐らく余裕で倒せるだろうなと俺は思ったのだった。だがそんな事を考えているうちに目的の場所に着いた。そこは湖がありそこには魚が沢山泳いでいた。だが魔物らしき影は一切ない その光景にみんなが感動していたが村長だけは冷静さを保っていた。それから村長は言った

「ではここで一旦休憩しよう、魔物がいつ現れても対処できるようにしておけよ!」と言い、みんなが返事をしてその場で休息を取ったのであった。

俺たち一行は、森に入ってから結構経つと遂に目標の場所へと辿り着いた。そこはとても大きな滝が流れ落ちるようなところだ、 俺は少し興味を持ったのでレイにこう聞くのだった

「あの場所に少し近づいて見てもいいですか?」と、レイは少し考え込むようにして「うむ 良いぞ」と言ってくれたので行ってみることにした。その近くにたどり着くとレイスから「少し待っていろ、私が話してくる」と言ってその滝の奥に入って行ったので俺はレイの言葉を待っているとその奥が明るくなっていくのでその光の中に目線を向けるとそこには美しい女性が居た

「初めまして私はレイス、貴方をここに呼んだ者です」と、女性はそう言った

「なるほど お前さんがわしらの希望となり得る者って奴じゃの」と、村長の言葉に女性は大きく目を見開き驚き、すぐに元の状態に戻ると、「あなた達は何者ですか」と聞いてきた それに対して村長が説明を始めた。するとレイが村長を止めて自分が話すと言い、それから説明をしたのだった。すると女性も話し始めた

「私の名前は ルクス レイ リリィ ランスロットといいます、それで私たちは ここの近くで 村を造ろうと思っているのです、それにはあなたの協力が必要不可欠なのです」とレイスがそう言うと、女性の名前はリリィというらしく 彼女は「えっ!?この近くに住む村を作るつもりなのかい?それは一体どういうことなんだね、そもそも君は一体何処から来て何をしたいんだ」とリリィは疑問をぶつけてきた。その質問に答えようと村長が話を始めようとしたらそこに、一人の老人が現れこう言ってきたのであった。

「わしは村長の【バルザック】だ、この村に村を造るというのは本当かの?それについてはまず、なぜ村が必要なんじゃ 理由を説明して欲しいのぉ それと、君が本当にこの世界に必要か判断するためワシも同行することにする いいかな?」

レイがどうするのかとレイに確認をとるように聞いたので俺はレイが答える前に俺が答えた。俺のこの世界の人間としての意見を言う為に

「わかりました、では今からは俺の考えを言っていきましょう」と言ったあとに自分の思いを伝え始めたのだった 俺は、まずは自己紹介と何故俺が村長の家に呼ばれていたかを詳しく説明していった。それから俺はこの世界を滅ぼそうとしているのは、【魔族】で、今【魔族】が力をつけてきているらしくその脅威に対抗する為の力が俺たちにはあるのでこの世界に呼ばれた。だから村長や村人は俺たちに協力して欲しい。と、そして村長たちに俺の本当の姿を見せることにした。

それから村長とレイ、レイスは驚愕していた なぜならその女性の体は人間のものではないからだ。

【神獣】なのだから、仕方がないことである それから、村長に、今俺たちの目の前にいる【リリイ】のことについて説明を求めた。

それから、今俺たちの前に居る女性、村長の娘で村長も一目置いている存在 名前 【リリス 】という存在らしい 村長も、彼女に関しては村長以上の存在らしい 彼女は今から300年程前の人物らしいが、この世界で【聖女】の称号を持っていたそうだ、【勇者召喚の儀式】を行った時に召喚された勇者の一人だそうだ、彼女の能力は凄まじく、彼女が使った魔法の威力だけで国を吹き飛ばしたらしい、それから彼女は、この村の近くにある森の付近に王国を作りそこに住んでいたのだが、その国が突如何者かに襲われ滅び去った、それからこの村は襲撃を受けて滅ぼされる直前だったがギリギリのところでレイに救われそれからは、この村はレイが保護している状態になっているのだ。と、村長は俺たちに向かって語ってくれた 村長の話を聞いていた俺たちだが村長の話が終わると同時にレイは口を開いた

「なるほどな、その話が真実かどうか確かめるためにお前に少しばかり聞きたい事がある、【聖女】についてだ、まずは 【リリイ 】は 魔法を使えるのか?それには【魔力量限界】は存在するのか、それと 【全魔法適性】は存在するのか、もし存在した場合、どのくらいの魔法適正を持っている、それからお前はこの世界でどの程度のレベルなんだ?正直 この世界に来た時に見た時は驚いたぞ?なんせ【聖剣聖】なのだからな、だが、お前は神獣 【龍王帝】に神獣 【竜王帝】、更に 【真祖王】までいる、このメンバーを相手にして 勝てる者は殆どいないと思うのだが お前はどれほどの力を持っておる 教えてくれ リリイ殿よ」

レイスからいきなりこんなことを言われた彼女はかなり驚いていたようだ、しかし直ぐに我に返ると 彼女はレイにこう言い放った

「あんたがレイかい? まさかこんな子供だとは思っても見なかったけどね、でもあたしには関係無いよ?確かに今の私の魔力量は普通の人の数百倍程度だけどさ それでもあんたらなんかに後れを取るなんて事はあり得ないのさ、それにあんたらの力をまだ見せられてないんだよ!それをこれからの戦いで証明してもらうとするよ!! まぁとりあえずよろしく頼むわ 私はもう戦う気満々だよ!」

と、彼女に言われレイスはかなり困った様子になっていた。するとレイはレイに「どうします レイス様、とりあえず彼女と一戦やってもらいますか」と言われレイスはその意見を採用した。

それから レイが戦闘のルールを説明するのだった 戦闘ルール 攻撃系以外の能力値は使用しないものとする。但し、固有スキル【天武八極】の使用のみ許可する。

また【聖女】には【回復】系の能力が使えるのでそちらの能力は使っても良いものとします。なお【聖女】の実力を見る為にも今回のバトルロワイヤル形式で行うものとします。

レイスからそんな風に言われるとレイは早速、準備に取り掛かった。まず最初に【グラン】を呼び、その次は【グラン スピカ】を呼ぶのだった レイは、レイスと、【グラン スピカ】と、それぞれ話し合った後に、レイスからの提案を二つ返事で承諾し そのままこの場を立ち去って行った。

そう、この場での戦いが始まるのだった。

この村の近くに森が存在する そこは、様々な種類のモンスターが出現する場所であり、村人達は決して足を踏み入れない場所 その森の奥地に 今まさに戦いが始まろうとしていた

「おい お前 私と戦うのだろう さっさと始めようじゃないか それと 私は、【レイス】では無い 私はレイス様の部下である【レイ スピア】なのだ」

「あぁ? それがどうしたんだい、あんたこそ このあたしを倒せるつもりでいんのかい?そんな訳ないだろうに 全く ふざけたことを言うんじゃないよこのチビ」

「誰がチビだって!? 私はお前のその貧相な胸のことで言っているのだよ その程度の大きさしか持っていないとはな、本当にこの世界に必要か?と疑いたくなるな 少し黙ってくれないかね? 小物が」

「誰が 小物だ いい加減その言葉 訂正しないならこっちにも考えがあるんだぜ」

「ほぉ どんなことを考えているのかな? 是非聞かせて頂きたいね」

「後悔しても知らねぇぞ!」

レイスは、レイ スピアの言葉を聞くと同時にレイス スピアに【レイスの剣】を振り下ろしたのだった。

その攻撃を簡単に受け止めて見せたレイはレイ スピアに問いかけた

「ふん その程度の攻撃がこの私に当たると思っての行動かな?だとしたらお前は相当な馬鹿者ということになってしまうが?」と、言うのだった。そのレイの言葉に怒りを感じたスピルだったが冷静に「へぇ〜 このあたしの攻撃が大したことないって言うのかい それならば試してやる いくよ!!」と叫びながらスピアはレイに切りかかりに行った レイは、その攻撃を受けるが特にダメージを負ったわけでもなく平然と立っていた それを見たレイ スピアは「ふーん あんただって所詮はこの程度なのね」と言い放つのだった レイは「この私を甘く見るのもいい加減にしていただきたいものだ」とレイは言うとレイス スピアに向かって雷槍を放った。そしてそれと同時に炎の魔法を発動させたのである。レイスは二つの技を組み合わせて使ったのだがこれが効かない事に驚きを隠せなかった しかしそれも当然のことである、そもそも【神獣】が人間などに負けるはずが無いのだ そもそも、この世界の生き物とは比べものにならない程の力を所持しているからである だが レイが驚いている姿を見てレイ スピオが調子に乗ることになってしまった それに加えレイ スピは レイに近付きこう言ったのだった

「お前も、このあたしには勝てんのだからそろそろ認めたらどうかしら?この【神装】の力が無ければお前如きじゃ この 【聖女】のスピロに勝てる要素など存在しないとね、だから とっととここから去れば良いのだ、今すぐに、それとも 死ぬのか?」と言うとレイスは 【聖杖 レーヴァテイン】を手に取り構えた。するとレイ スピリはレイに対して攻撃を仕掛けようとしたその時レイはレーヴァテインに膨大な魔力を注ぎ込んだ。その行為によりレイの周りには光の柱が出現し 光の爆発を引き起こしたのであった。レイ スピラはそれに巻き込まれそうになり回避しようとしたがその行動すら予測していたのかレイスの手はスピアに届いておりレイはスパルに向かってこう言い放った

『我が名の元にこの世に具現せよ 【レイスの剣】

我の願いを聞き届けよ』と言ったその瞬間 レイ スピリの体に激痛が走りレイは、その痛みに耐えられなくなり気絶してしまうのだった。

レイスもかなりのダメージを負ってしまったのだがそれでもこの程度で済んだ事に関しては奇跡とも言えるほどのものだった。

レイスはそれから【グラン】を呼んだ。

それから、レイスの怪我の治療をし、その場から去ったのだった。

その頃にはレイも目を覚ましておりそれから、サーシャ達も合流した。

それから、レイとサーシャと サーシャの契約している【神魔獣 】の レイ スピカ レイがレイ スピリを倒したあと俺はレイと一緒にこの場を去った。

その後俺とレイはレイスが【聖杖 レヴァテイン】を使って倒した相手を回収しに向かったのだ。その回収した相手は スプリだ レイ スピロの固有スキル【回復】を使った事によりレイスに治療され今は大人しくレイスの指示に従う状態だ。レイ スピリは回復は出来なかったのだが レイ スピにやられたレイ スピロの傷は完全に塞がっていた。俺はこの二人がどうして【聖女 】と呼ばれる存在にそこまで執着しているのかを、聞いてみることにした するとスピアとスピリアは話し始めた

「私は昔 あの方の側に仕える身で、あった。あの方はとても素晴らしい方であり、誰からも慕われるお人だった だがある時、あの方を崇拝する信者共が集まり私達に襲い掛かってきた 最初は数人程度であったが次第にそれは大きな人数に膨れ上がり私たちは、なす術無く殺されたのさ、そして次に私が気がついた時にはもう既に私の身体には変化が起こっていた。この力はあの方から授けていただいた力と同じような力を手に入れたんだよ。そこで初めて あいつらをこの力で殺しまくったのさ、それからはもう、快楽を覚えたかのようにね そこからよ 私が聖女と呼ばれるようになったのはね でもね、あんたらのことは許せないんだよ あんたらの事はね」と レイはスピアの話を聞いて思ったことがあった。

(こいつは本当にレイのことを恨んでいるのか?)と思っていた なぜならばスピカの瞳からは憎しみとかではなくもっと違う何かを感じていたからだ そう思いつつレイはレイに聞いた。するとスピカが口を開きこう言った

「私はこの力を手放すつもりはないわ 絶対に たとえレイにどんな理由があろうともこの力を私の意思では絶対に使うことはできない もし仮に 私を無理やり従わせることができるとすれば、それは、私のマスターだけなのさ だからあんたが何をしようと無駄な足掻きになるだけさ」と言い切った

「まぁいいさ レイ あんたはあたしに負けたんだからあたしの言うことをちゃんと聞きなよね」

とスピルはそう言ってきた。

それに対してレイスは何も言わずに立ち去るだけだった こうして、レイス達は、グラディアの森の奥地に存在する村 【グランディア】に向かい歩き出すのだった スピカ達が戦っている最中 別の場所にて戦いが繰り広げられようとしていた。レイはレイ スピアとの戦いが終わったばかりで体力はかなり消耗しているがそんな事を言っている暇は無いと判断 すぐに移動を開始した。レイがその場所に着いた時には既に戦いが始まっていた

「おい レイ お前も来ていたんだったのか」そう言って来たのは レイと同じ【勇者】の称号を持つ少年【カゲロウ】だ。

レイス カゲロウの二人は、お互いの戦いが終わるまで 戦いに参加しない事にした。

戦いが始まったと同時にまず動き出したのは、【剣王 ソードマスター】の異名を持つ男である。その名は、"ザートス"" 彼は剣を両手に持ちレイに向かって攻撃を仕掛けて来たのだ レイス は、【聖剣】を二本取り出し【剣王 ザートス】に向かって振り下ろしたのだったが【剣王】の称号をもつザートスにとってその攻撃は簡単に避けられてしまった。それに加えて【剣聖】のレイと 【賢者 ハイマジシャン】のレイ スピオの攻撃はことごとくかわされていたのであった。

レイス スピはその様子を見ていてある一つのことに気がついた そのことについてスピアに問い詰めたのだ。するとスピルは答えた

「へぇー なかなか勘の良い奴じゃない? そうだよ あんたの考えているとおりさ」と

「やはりか 貴様らのような下賤なものの考える事だな」とレイスがそう言うとスピアとスピルはさらに怒りを覚え攻撃を激しくしていく しかし、それを見ても レイ スは動じることはなかった そしてレイスは、ザート スを鑑定していた。

レイス:【勇者】の二つ名をも持つ者。この世で最も弱い存在とされている レイスのその言葉を聞きザートは

「俺よりも弱い存在に言われてもなんの説得力も無いのだが?そんなことよりも、なぜ貴様はここにきた」と、レイに質問してきた それに対しレイは

「ふん 決まっているだろ この村の人間が私達の大事な仲間を傷つけたんだ。

ならその責任を取ってもらうためにもこいつらは倒させてもらうだけだ。だからそこをどいてくれないか?邪魔なのでね それとも死にたいのか?」

その発言を聞いた瞬間 ザートス スピオが攻撃を仕掛けてきたが、二人同時に吹き飛んだのだ それを行ったのは【聖騎士 ナイトロード】の名で知られる 少女である その少女の名は、ルリア 彼女は自分の固有スキルを発動させていた 彼女の能力は【神聖魔法】

その中でも最も高位にあたるスキルで、そのスキルの名前は【神の加護】というもの 効果は、自分以外のものに、ダメージを軽減させる効果を付与することができる。というスキルである。さらにこのスキルは相手の防御系ステータスに作用を及ぼすこともできる そのためレイ スピアは、ダメージを受けずに攻撃することができたのである。

レイは、スピ レスに向かって レイスは、【神装 神魔刀 月影】を 【聖女 スピ 】に向かって、【聖杖 レヴァテイン】を向けた それを見たスピルは スピアに向かって スパルに、こう言った

「さて あたしたちも 始めるとしようかね」

スパルはそれにこう返した

「もちろんだとも、私は【神装聖弓 セイン アロー】

を使う。お前が使える最高のスキルを見せてみな」と言うのと同時にスパルの手に光の粒子が集まり それが矢の形となり一本の光の矢が出現した スパルはスピカに向かってこう言い放った

「ふっ、私は最初から本気で行かせてもらいます。【神撃弓術】《光の閃光》この矢に宿る力は、あらゆるものを貫く貫通の力を持ち光の速さに近づく事ができるのですよ。この力にあなたがどう対処するか、見届けましょう。

では、あなたの固有技能の全力を出させていただきます」と言ってスパルは【セインアロー】を放つ。それと同時にスピカも動いた スピロもスパルと同じく スピアに向けて こう言い放つ

「【光槍 ライトニング】さぁ、始めよう 私の最強最大の技を 喰らいなさい【神撃槍術】【雷迅】」スピロが放ったスキル【光槍】と【雷撃】は混ざり合い1つの力に昇華した。その力の名は

「【閃 瞬 貫】」スピロの【神速】によって放たれた最速最強の突きが スピの【聖盾 セイクリッド アイギス】を粉々に破壊して そのままスピアを刺し貫くはずだったのだが、スピは【精霊化】を使い【光速】以上の速度を手に入れ、その状態から回避行動を取ったのだ。

その結果 スピロの一撃を避け さらにはスピロの背後に周り【レイ】

スピカとスピアの同時攻撃を繰り出しスピロの意識を奪うのに成功したのである。これにより この戦いは終わった。

それからレイ スピ達はグラディアの森の村 【グランディア】に無事たどり着くのだった。

その後レイ達はグランディアにある【神殿 】に来ていた そこでレイ スピは【神装聖衣 聖衣の守護人 レイス スピロ 】を 装備し それぞれの職業 クラスについて話し合うことになったのだった。

「とりあえず私達は今の状況を整理しようと思うの。まずは私とスピルとサーシャさんでいいかしら」と スピ スが言う それに対して

「俺はそれで構わないぜ。まぁ、スピの意見に反対する理由は無いし」と、レイは言うとサーシャとレイススピの3人は

「はい、分かりました」と言った それを聞いたスピルとスピはそれぞれ話し始めるのだった。

「私は、レイと二人でいいわ 特にこの子とは関わりがないからねぇ でもレイス この子がどうしても私と話したがってるみたいなのよね 話を聞いてあげて欲しいのだけど、いいかしら?」とスピルが言った。それに対してレイはこう答えた

「ああ 別に構わんぞ。俺はスピルが嫌がることは基本的にしないつもりだからな。だから、レイス 俺がお前とスピルの話の間に入ることはない。そこは安心して欲しい」と レイが答えるとスピルとレイスの二人は話し合い始めた レイスの目の前にいる少女の名前は リシア というらしい。

そのリシアは スピルに恋心を抱いているようでレイ スピルの2人が話す様子を見ながら、チラッチラッとスピルを見ておりとてもかわいらしく思えた。

レイスはこの世界に来た当初のことを思い出していた。この異世界に転生された直後のこと。レイは突然声をかけられた。その声をかけた相手が女神スピリだったのだ。レイス はその時にスピル達と一緒に旅をする事になったのだ。そして今日に至るまでの旅路を思い出す スピルと初めて会った日のこと。

それは、レイスにとって初めての体験となる冒険の一歩の始まりだった スピルはレイに対して、レイスはスピルに向かってお互いに自己紹介をしていた「レイだ 好きなように呼んでくれ」

「あたしが スピルだよ 好きに呼びな」と レイスとスピルの会話はこれで終わった そして スピルはレイ スピアに向かってこう告げてきた

「あんたが、あたしらの仲間になりたいってのはわかったよ でもねレイ、悪いんだけど あたしらはあんたらのことをまだ完全に信頼はしていないんだよ。だからさあんたが この村に留まって欲しいと思っているんだよね。

その理由も教えておくけど、この村にはね、盗賊の頭領 つまり親玉がいるんだよ。その男がこの村に来る可能性があるかもしれない そいつがもしも来たときに戦えないあんたじゃすぐに殺されちまう。だからこそこの村に居てもらう必要があるんだ」と スピが言い終えたあとレイはこう言った

「そのことについては、理解はできる。だからと言ってこの村の人間を全員殺したとしてもスピスが望む結果にはならないんだろう?なら、この村に住む住人の命だけは助けてくれないか?そうしてくれれば、私は何もせずにここから立ち去る事にする。もちろんこの村の人間の傷を癒す手伝いをすることぐらいはするがな それではダメなのか?」と レイスが、その提案を言い終えるとスピルが口を開く

「へぇー、ずいぶんな自信じゃない。この村は レイスあんたよりも弱い奴ばかりよ?それでも この村の連中を救おうとしているのかしら?この私が、それを認めたとして なぜ レイスあんたはその見返りを私たちに求めないのか不思議に思ってるのよ。だって、それこそレイスあんたにとってはメリットのない行動じゃないの。なぜ そこまでしてくれるのか気になるのよ」とスピルが言い終えると同時に レイスの後ろから誰かが現れた

「スピル、あなたの考えはよくわかる。確かに あなたの考え方は正しいのでしょう。ですが私は、この方が嘘をついているとは思えません」

レイの背中に隠れていた人物はそう言って姿を現した。その女性を見た瞬間スピは目を見開いて驚いていた その女性の容姿が、あまりにも美しかったからだ。さらに彼女は腰まで届く長い銀髪の髪を靡かせながら、その顔からは考えられないほどの大きな胸を持っていたのだ(ちなみにスピも決して小さくはないがレイよりは少し大きい程度である)その女性は【シスター アネモネ】という名前でこの【グランディア】に常駐している【神官】で、【神聖魔法】を極める者でもある。

その彼女はレイ スピル スピアに向かってこう言い放つ

『あなたが何をしたいと思っておられるかは私にもわかっております。しかしレイ あなたのその行為はただ単にあなた自身の身を滅ぼす行為に過ぎないと思います。なぜなら レイは私達の仲間になったのでしょ。私達の目的を果たすために そのためならば レイあなた自身が命を落としてしまう事になりかねないのです。それにスピル、あなたの考えも間違いだとは言い切れませんが今のあなたの発言があなたの真意を隠すための物であった場合レイは確実にあなたを信用できなくなります』と アネルはレイに、レイス スピにこう言った

「私は あなた方を信頼することに決めました。もちろん私は、レイが言った事を簡単には信じていません でも、もしそれが本当のことだとしたら私はこの【グランディア】を守るために戦う覚悟を持っています」と それを聞いたスピルとスピは互いにアイコンタクトを行い何かを確認しているようだったが、スピルの方が、折れてこう告げる「まぁいいだろう レイの願い通り、この村の人間を殺さずにいてくれるのであれば、私達はレイ スピル スピオの三人を信じる事にしよう。その代わりこれから起こる事は、一切の文句を言うのを許してやらん。それが条件だ」

それを聞いたアネモネさんはとてもうれしそうな表情をしながら、こう言ってきた

「はい。ありがとうございます!私はあなた方に一生をかけて恩返しする事を誓います」と言い放った その後スピは

「あぁーもう 面倒臭いわねぇ。レイスはそれで良いんでしょう?」と言うとレイスは笑顔を浮かべながらも

「当然だ 感謝するぞ。それとアネモネと言ったな お前が俺を信頼してくれたことにもな。まぁなんだ。これからは仲間って事でよろしくな」と レイスがそう言うと、アネスが急に大きな声を出してこういった「え!?ちょっと 今なんて言いました!?」

それに対してスピが呆れ気味に

「あのね。あんたレイの言葉を聞き間違えたのかい。こいつぁ 私達と同じ この世界の出身じゃないのよ。それどころか異世界から来てんのよ。こいつは」

その発言を聞いて驚く アネット

「そんな ありえないわ。異世界から来た人がいるっていうだけでも驚きなのに、まさか、この世界の住人だったなんて、あり得ない。信じられない。こんなことは初めてだわ。どうすればいいんでしょうか」

それを聞いたスピルがため息交じりにこう言った

「ったく 何度言えば分かるんだ。こっちの世界に転生して まだ、1日程度しか経ってねえんだよ。んなことあるわけねぇじゃねぇの まあいいわ、レイ あんたは、今日からこの世界で生きていく事になるのよね?じゃあ この村に住みな。ただし レイス スピアは私達の仲間として行動してもらう。まぁいいでしょ? それでさぁ」スピの質問に対してレイは答える「ああ 俺は別に構わんぞ。俺は特に問題ないし そもそも俺にはこの世界に目的が無いからな。それともお前らは何か目的があるってのか?」と聞くとスピが、それを聞いて答える

「いや。あたしにも無いな あたし達がこの世界を救わなきゃいけない理由もない。」と答えてきた レイは、そうか、と言って会話が終わるとスピアがレイに向かって話してきた「あんたは、あたしとこの子を守るって約束してくれよな」

そう言ってきてきた そして、それに対してレイスは何も答えずに立ち上がり歩き出した。

「俺は先に村を見て回って来る お前らも早く着替えたりしたらいいと思うぜ。俺には、この村の状況とか全然わからないんだからな」とレイは言うと、

「おう 分かった」スピルと、アネモネの二人が同時に返事をする そして、その場から離れるレイは

(とりあえず まずは宿を確保したいところだよな。

俺がこの村の人たちを救うと決めた理由はこの世界についての情報を集めるのと、俺自身が強くならないとダメだと思うからだ。

まぁ 今日はこの村で過ごす事にしよう。)と考えつつ歩いていた。

しばらくして宿屋を見つけることができたレイは、その部屋のドアノブに手をかけると鍵がかかっていた。レイは、少しだけイラついたような顔をするとすぐに、部屋の中から声がした。

そして中からは男の声で「おい 入ってくんなよ!!この部屋に用事があんならとっとと入れよ!!」と聞こえて来た。レイスは少し考えたが中に入ることを選んだ

「入るぞ」

そして中に居たのは30代後半と思われる大柄の筋肉隆々の男がいた。男はレイを見ると、舌打ちをした「チッ、ガキが来たのかよ 帰れ」

そう言われたレイは男に近づいて行く。それを見た大男が、

「近づくんじゃねぇ!!!この餓鬼が!」と言って来たが無視しながらどんどんと近づいて行き、ついに間合いに入る するといきなり男が、手を振り上げ殴りかかってきたのである。しかしそれを軽々と避けながら、懐に入り、拳を叩き込む だが、その拳が男に届く前にレイの体は後ろに大きく吹き飛んだ。「クッ」レイは痛みに耐えながら立ち上がる。レイスはそのまま、立ち去るために走り出す。その行動を見た、男はすぐに動きレイの後を追いかけてくる だがレイは、そのまま走り抜けて行く、しかし相手もなかなかしつこく追いかけて来て、とうとう逃げ切れなくなり追い詰められる。「はっ、やっと観念しやがんたな、クソ餓鬼め、おとなしく捕まれば痛い目に合わずに済むのによぉ。

そう言って男はニヤケ顔を浮かべた瞬間レイは腰に差してある剣を抜く。それはレイにとって初めての抜刀術と呼ばれる技術で放たれた。その攻撃は見事男の腕に直撃する。腕を切り落とした。

その光景を見たレイスもさすがに驚いたが、今は気にせずに逃げ出した

「ぎゃぁぁーーーーー」という悲鳴をあげながら男は走って逃げたレイスはその後ろ姿を見届けた後すぐに村の中へ消えていった そのレイはというと先ほどの場所で休んでいたのだ ちなみになぜ、そこまで余裕だったのかは簡単だ。実は ステータスプレートを開いて確認していたからなのだ。

レイのステータスはこんな感じになっていたのだから レイ スピス 年齢 16歳 種族 人族(人間??????)レベル 55000000 HP 450005 MP 359000 攻撃力 26000+100 耐久力 68000 敏捷性 82000 魔力 340000 知力 10400 幸運値 15000 スキル 神級火属性魔法(炎獄王)LV6、聖天魔法(光、闇、風、氷、雷)LV10 剣術(極)LV8 隠密LV9暗殺者魔法LV4

無呼吸連打LV12 身体強化(限界突破)LV3 瞬発加速LV13 経験値増加MAX 状態異常耐性LV15、物理攻撃軽減(限界)LV7、魔法効果軽減(限界)LV2 成長促進LV5 鑑定眼 偽装Lv99、気配感知LV11(Max:測定不能)→隠蔽

Lost :アイテムボックスLUC1000万(999,990,900まで可能)

ユニーク称号 神の使い魔(創造の代行体)、究極の支配者(龍の長)new Lost(転移により消失した者)

New(この世界に来て最初に手に入れた者)

アルティメット加護【全創の神 ゼウリスの加護】New

(この世界の創造者である【原初なる女神ゼフリス】によって付与された)

New 装備 武器 白皇の聖剣LV120→聖覇の戦槍(せ は せいはのせんそう)

黒帝の死鎌死霊の王の大鎌×∞(使用不可の武器のため封印されている 持ち主を待っているが、未だ現れる事はない)

防具 神衣シリーズ(上質なもののみ)

装飾品 神々からの贈物(お詫びの印らしい。

詳しくは分からない この世で最も強いとされる素材から作られた武具 レイスが着ていたものは神級シリーズの最上位のもの)

名前レイ 性別 男の娘? 種族 人族のハーフ(元異世界の人間)

Lost

:女?の魂を受け継いでいる 年齢16歳 髪の色金目 髪型は肩にギリギリつくぐらいのセミロングのストレートで前髪を横に流し後ろを軽く結んだもの。身長は170cmと高め 性格は基本的には優しいが敵に対しては冷酷 見た目はかなり美少女で胸は大きい かなりの恥ずかしがり屋で、人と会話するときはあまり視線を合わさない 普段はクールビューティー 怒ると怖い 一人称は僕、私(二人称は基本的に君呼びでさん付け、ちゃんやお前と呼ぶことも。レイスは例外)基本的にレイスの事を呼ぶ時は「あなた」、もしくは「お前」と呼び、レイが自分に対して何かを言うときは、「レイス様」「ご主人さま」と言う。

補足としてレイは普段からレイスと呼んでいるのだがレイスに言わせるなら「レイって呼んで」となる。これは昔ある少女が言っていたことでもある。そしてレイスにはもう一つ「俺は俺」という癖がある。この癖は過去にあったある事件に起因しているのであった。

このレイスが今何をしているのかは、先ほど襲ってきた男の腕から奪った短剣の刃の部分に指を押し当て出血させている。するとその血が、どんどん固まっていきレイスの指には指輪のような物体ができた。レイはそれを右手の中指につけた。レイスが持っているこの指輪は神界で作られたレイ専用装備品の1つ。効果は相手の血液を吸収して自分の力とすることができるものだ。レイは先程の男の血を使い、あの時の状況を思い出して再現してみた。その結果がこの状態だ。そしてこの状態で、さっきの男が来るのを待つのだった。そしてレイスは 30分後にやってきた。そしてレイスは男の方を向きこう言った「お前はもう死ぬ」レイはこう言うことで相手を威圧するのがとても上手いのだ。なぜならレイは過去に一度これと同じ経験をしているからなのだ

「お前は、あそこで死んでおけばよかったんだよ。」と、言って、レイスはその男の心臓の部分を突き刺し殺した レイスは死体になった男を見ながら「こいつには悪いが俺の為に使わせてもらう。そして俺はこれからお前の力も使って強くなる」と、そう言うと男は灰となり風にさらわれ消えていった。

そうレイがやった事はレイの固有技能の1つである吸収を使うと対象の能力を自分のものにすることが出来るのである この能力を使って、先ほどの男が身に着けていそうなものや、レイの欲しいと思うものなどを奪い取っていたのだった。

レイスは村を出てグラディアの森の方へと歩き出した。

するとそこにはゴブリンの上位種のオークや上位種ハイオーガや中位種のオーガがいた。レイはそんなのを見ても全く動じずに近づいて行った。すると魔物たちは一斉にレイに向かい攻撃を始めたが、それら全てをレイは一瞬で斬り裂き殺して、また進み始めた。そしてついに村に着くと村人の生き残りと、村を襲ったであろう、魔物たちがいたので、すぐに殺そうと思い、レイが動き出そうとした時、 レイの後ろで爆発音が聞こえてきた。振り返る前にすぐに防御態勢をとったレイの目の前に巨大な火の玉が落ちてきて、地面に大きな穴が開いた。そしてその穴の中から声が聞こえて来た

「私の大切な友達になにするの!!」と声の主は、なんとアネモネであった。それを聞いたレイスはすぐにアネモネの近くに行き「何があった?」と話しかけた。

「えっ!? もしかして レイなの!! 」と聞いて来た。なので「ああ」と答え、事情を聞くと、どうも村のみんなを助けるためにこの洞窟に入っていったと聞いたのだった。レイスはその話を聴き終わったら「分かった。じゃあ行ってくるよ。ここで待っていてくれ」と言い走り出して向かった。そして数分で村に着いたレイスは村の周りを見渡す。すると遠くの方に先程見た村人がこちらに向かって逃げてきていた。レイは村人たちの前に立った。レイスの姿を見て村人たちは驚いていたが今は説明をする時間が惜しいのと、説明している暇が無いのもあり「話はあとだ。今は早く村の中に避難してくれ!」と言ったのだったがレイスはこの時、村人に紛れて、近づいてくる者に気がついていた。それは、先程倒したと思っていた男で、男はニヤニヤしながら、近づいてきた。その様子に、気がついた村人は男を止めようとした。「あんたは誰だ! なぜ俺たちを殺そうとするんだ」男はそれに対して、笑いながら「俺はその女の仲間で、この村に復讐に来た」と言って村人を蹴り飛ばし、レイスの所へ来て殴りかかったのだった 村人は、この瞬間死を覚悟したが、その時レイスは男の後ろに回っており、剣を振りかざし首を跳ね飛ばした

「くそぉーー 俺が負けるかよ」そう言って死んだがすぐに生き返って、レイの元へ走ってきて殴りかかって来たが、レイは冷静に拳を避け腹に突き刺すと、「ぎゃぁぁぁぁぁ」という悲鳴を上げて倒れ絶命した。その様子を見ていたレイスは何が起こったのか分からず戸惑っていたが、すぐ後ろに何かが来ているような気配を感じたため急いで、その場を離れた。

次の投稿までしばらく時間かかります。ごめんなさい

「お父様、お願いします。私はレイと一緒に戦いたいです。」アネモネが真剣な眼差しをレイのお義父さんに向け言った。その表情はとても真剣なものになっていた それを聞いていた僕はアネモネが僕についていくのであれば一緒に行くことを伝えたのだが、それに反対の意見が出たのだった。

「ちょっと待ちなさい。まだ貴方の気持ちを聞かずに許可を出すわけにはいかないわ。だってあなたの人生はあなたが決めなければいけないのですから。」とリシアナ王妃が言ってきたのだ それから、僕とアネモネは少しの間だけ別室で待つことになったのだった。

〜 side アネモネ〜 レイのことが好きだと言うことは分かっていたけどここまでとは思わなかった。まさか命の危険を犯すなんてね だけどこれでハッキリと分かったのよね だから絶対に離れない。もし私のせいで、レイにもしものことがあったとしたら もう立ち直れないから。

〜 Side out しばらくしてアネモネが戻ってきた そして、これからのことを話した。そしてレイはこう切り出した「よし、決めた。アネモネ、君には俺の家族になってもらう。そして君は今日から俺の妹だ いいかい?」と言われたアネモネは涙を流していたが笑顔で「はい。ありがとうございます」と言っていた。

その返事を聞いて安心したのだろう

「ははは、よかった」といいレイは眠ってしまったのだった こうして新しい妹が増えたのであった。そしてレイスは眠りについたのだった 次の日の朝食を食べ終わり皆んなはレイスが帰ってくるのを待っていた そして扉をノックされ「失礼致します。ただいま戻りました。報告があるので今から王城に行くので、準備が出来次第ついてきて欲しい」と頼まれたため、すぐにレイス以外の全員が、王城のレイの部屋に向かった。ちなみにだが昨日レイスを襲おうとしたあの男の件については何も言われなかったのである そしてレイスは、自分の部屋のベットの上で目を覚まし身支度をしてから部屋を出て食堂に向かうと、既に他のメンバーは揃ており食事を取っていた。僕もそれに続いて席に座り食事をした。食べ終わる頃合いを見てレイが全員に声をかけてから

「よし、行こうか。それと今回向かう場所は王城じゃないからな。」

と言うと、レイスは、屋敷から転移をした そうして、レイが案内したところには門番らしき兵士がいたので、そのまま通過していった すると奥からメイドが現れ「こちらでお嬢様がお待ちになっております」

そう言ってレイ達はメイドのあとに続く形で移動を始めた そして着いたのは謁見の間の手前の大広間であった。

レイスの一行は、謁見の間に入って行き王様と皇后が座っている場所へと向かったそしてそこに着くと

「レイ君、急に呼び出したりなんかして悪かったね」と言われ

「いやいやそのくらい大丈夫ですよ。それよりも今回の目的は、何かありますか?」

すると「今回は、君の【神魔武具】についてと、君の従姉妹にあたる娘のことを聞きたくて呼んだんだよ。」

その質問に答えたのは皇后だった

「はい、まずは【神魔武具】のことなのですがレイさんはどんなものを持っているのですか?そしてレイさんの持つその武器を見せて頂いてもよろしいでしょうか。それともう一つは私の姪っ子の事でなにかご存知ではないのでしょうか」と、2つの質問に対して、僕は【剣神】と【盾神】を持っていてその二振りをすぐに具現化させ説明を行った。剣神の方は刀の形状をしているが、その刃が青く光っていてとても幻想的な美しさがありその切れ味が凄いということを説明して 次に剣姫の事は名前だけは知っていたのだが詳しい事までは知らなかったため教えてもらうとやはりレイスの親戚であり剣聖の娘だということも判明した レイが最後に娘に関しての事を質問されると

「そうですね。一応知っているのは、彼女は、今16歳でレイスと同じく冒険者を目指してるはずです。なのでおそらくこの国にあるギルドに行っているのでは無いかと思います」

レイスはそこまで言うと一度息を整えてから「まあとりあえず、用はこれだけです。それでは、俺はこれで失礼します。」と言ってレイは大広間を出ようとした時に「レイくん待ってくれ」とレイスを引き止めた レイスはそれに応えるようにして「はい。どうしました?」と言った。

そして「これは僕の個人的なお願いなのだが、レイ君のパーティーに入れさせてくれないだろうか。それで僕と勝負して貰えないだろうか 僕と模擬戦を行って欲しい。」と真剣にレイを見つめながら言ってきたのだった。それに対してレイスは少し悩んだ後

「はい。分かりました。でもこの場で戦うんですか?」

すると

「そうだよ。ここの闘技場なら被害も出ないだろうし問題はないはずだよ。だからそこで戦いましょう。」

そしてすぐに試合が始まった。レイは、魔法を使い攻撃したが剣一筋なのだろう全て弾かれてしまい、接近戦に持ち込まれたがレイも負けずに応戦しなんとか勝つことができた。

レイスはその戦闘の中で、レイにアドバイスをしたりしながら、戦いを続けていた。そうしているうちにレイは、相手の行動を読むことができるようになっていた そうしてレイスが勝利した そして、剣神との会話が終わった後に、レイは屋敷に戻り、家族と昼食をとっていた。レイはその後すぐにレイスと共にレイスの実家に来ていた。そして今は、アネモネが、この国の学園に通うことを了承してもらうためレイとレイスとレイスの妻、レイスの嫁が一緒に話をしていた。そしてレイスの妻は、「レイ君が一緒なら良いでしょう」と言ってアネモネは、学園に通い始めることとなった。

その日の夜、レイス達家族は風呂に入っていた。レイスは、その時間の間にアネモネに剣術を教える事にした。

アネモネはまだステータスが低く、筋力もあまりないのでレイスは身体強化と魔力操作を一緒に教えた。そして、レイスは夜が明けるまで付きっきりで指導したのだった。そして朝を迎え朝食をとり終わった後にレイスは、自分の家に帰っていった。

その日の夜にはまたレイスの家に集まって、レイスの家の地下にある訓練所に行き実戦形式の練習を行っていた。その時にレイはアネモネをレイスのいる所に呼び寄せて、アネモネがどれだけ強くなったのか確認をするためにレイスと戦うことにした。

レイスはアネモネと戦っていたが途中からはレイスはアネモネの相手をするだけにしたのだった。アネモネが、疲れたのを確認するとすぐに止めていた。レイはアネモネの成長速度を実感したようで、アネモネの相手を止める際に「この調子ならこの村にいる間は俺に稽古をつけてもらっていたら直ぐに、もっと強くなるんじゃないか?」と言うとアネモネは

「えへへー。お兄ちゃんそんなこと言っちゃって。実は私がお兄ちゃんよりも強くなるつもりなんだからね。お母様とお父様の次に強い存在になれるように頑張ってるんだからね」と言って笑っていた そのあとはみんなで、晩御飯を食べたのだった 次の日になるとアネモネが、「今日は、村の外に出かけても良いの?」と言って来たがレイスが

「うん。行っておいで。だけど遠くには行かないこと約束してくれるかな。」と言うと

「もちろん!じゃあ行ってくる!」

と言って走り去って行った。アネモネは、まだ幼い子供だがとても好奇心旺盛だったのだった。それから少し経ってから、レイスはレイスのいる場所に向かっていた。

レイスは自分の家で休んでいたのだがアネモネが、帰って来ていないようなのだった。

それからしばらくした後レイスは家の前にいたレイスの妻とレイスは、アネモネを探しに出たのだった しばらくアネモネを捜索していたが、途中で魔物と遭遇したが特に怪我などを負うこともなく倒していった そうしているとアネモネが、一人で何かの作業をしている姿を見つけ声をかけたのである アネモネは、レイ達の方を見ると「あっ お姉ちゃんだぁ〜 それにお母さんとお父さんもいる〜うふふん♪」

と言い嬉しそうにしていると突然「ねぇ?レイのお家はどこなの?」

と聞かれた それに答えたのはレイの母で「ここはね私達が住んでる街だよ」

と説明すると

「へぇ この街だったんだ」と呟き

「私はここでレイの手伝いをすることにするから、今日からはレイスと一緒に寝泊まりする事にしたからよろしく」と言って家の中に入って行ったのである。レイスとレイは「「どういうこと!?」」

と言っているとレイスがレイの方を向いてこう告げたのである

「まあ多分あの子のことでしょうけどレイ君は気にしない方がいいと思うよ。それよりもそろそろ帰りますか?」

と言われたのでレイスは、その言葉に返事を返したのであった。そしてレイはレイス達に挨拶をしてその場から立ち去ろうとしたのだがレイスとレイの嫁に止められてしまったのである。そして

「ねえレイ君はこれから何処に向かうつもりだったの?良かったら教えて欲しいのだけれど」と言われた それに対して「ああ、別に隠すことでもないので言いますけど。ただ王都に行く予定ではありましたがそれがどうかしたんですか?」

すると

「そうなのですね。では、もしよければレイ君の旅に同行したいと思っているのですが大丈夫でしょうか?ダメでしたらレイスさんに無理はさせないつもりですので」と言われ レイスはそれについてどうするかレイスとレイに相談した結果「いいんじゃないか。俺は構わない」と言われレイスは、その意見に賛成したためレイ達は王都に向かったのであった。

レイ達は、無事に、レイが召喚されて数日のうちに王国に着いたのであった。レイ達はまずは冒険者登録を行うことにした そして、レイスの予想通りというか、レイはAランクになった。レイスは、B+の昇格試験を受けることになり無事合格を果たした そしてレイは、レイスと共に依頼を受けることになった。そしてレイとレイス夫婦はDランクになり 、レイとレイスはCに上がったところで、アネモネがF−に昇格したので、一旦レイは、王都を離れることにし旅を続けたのだった。その道中、何度かレイスは魔物や魔獣と戦ったりしたが問題もなく進み続けた。そうして遂にレイスは目的地にたどり着くことに成功した。その国は、レイが前世の時にプレイしていたゲームの世界の国の名がそのままつけられている『ルミエール』という名前の大国だった そしてレイ達はこの国にたどり着いた

「ようやくついたな。まずはこの国にあるダンジョンを攻略しようか。そしてその後は、とりあえずはレイスさんはどうするつもりですか?何かしたい事はありますかね?例えば何か欲しいものとかもありますか?一応この国から出る前にある程度買い揃えられるとは思いますがどうですか」

「僕はそうだね。僕の目的はこの国を良くすることだ。その為にレイ君の力を役立ててくれるのならばお願いしてもいいかな」

「分かりました。俺の目的としてはレイスさんの手助けをしようと思います。それでアネモネはどうしたい?」

「んーそうだねー この国が嫌な人達がいなくなるならそれでも良いよ」

とアネモネが言うと

「そう言えばアネモネはまだ、6歳だったよね?」と聞くとアネモネが「うん。でもなんとなく分かるんだよ。なんかこの国は変だからね」

「そうなのか、それならとりあえずは様子を見てから決めてもらおうかな。アネモネはまだまだ幼い子供だし」

そして3人は早速この国の近くにあるダンジョンに挑む事にした。このダンジョンの特徴は 地下50階までの階層がありそれぞれのフロアの攻略難易度が高いことと出てくる魔物の数がかなり多い事 その二つの特徴があるのである ちなみに、アネモネはまだ幼いのもあって戦力にはならないのでレイはレイスにアネモネをお願いして自分はレイスにアネモネを預けることにした。そして2時間ほど経つと1回目の挑戦が終わった。その結果レイスは無傷でアネモネはボロ雑巾のようにされながらもレイスが守っていたためそこまで傷は酷くはない。

そして2回目に突入した。このダンジョンの一番の問題は出現する魔物の種類が多いと言う点にあるためこの国の騎士団の人でさえこの中の一部の階しか進めないと言われているほどである。レイスはその情報を聞きアネモネを守ることを考え、自分のスキルである『剣撃舞陣』を使いレイと自分の攻撃範囲を広げ、レイとアネモネが攻撃を受けないように配慮しレイとレイスで協力して倒していく。レイは、身体強化の魔法の効果により、ステータスが上昇してレイスはアネモネを守りながら、魔物を倒し続けていた。アネモネの魔法はアネモネがまだ、幼すぎて上手く発動出来ない為戦闘には参加させていない。そのためレイとレイスは二人で協力し合って戦っていた。そして30分が経過した後

「やっと終わったぜぇ にしてもこの数はマジでありえねぇ 流石にしんどいぞ」と言いレイスはその場に座り込んでしまった そのレイを見てレイスはレイに対して、

「お疲れ様 本当に凄い数だよ。まさかこれ程とは思わなかった。だけどお陰でレベルが少し上がったよ。」と労りの言葉をかける

「レイスさんもお疲れ様です。アネモネはちゃんと生きていますから。それとここから少し進んだところに安全地帯が有るみたいなのでそこに休憩がてらにいきましょう。アネモネが、少しだけ休ませてあげて下さい」と言い、レイスも疲れていたので了承した。それからしばらく歩き、魔物も殆ど現れなくなり安全だと確認出来たため、そこでレイとアネモネは、休むことになった アネモネは疲れたのか直ぐに眠りに着いてレイは、レイスのそばに座

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

異世界ハーレム計画を成就するためLv.Maxで転生しました。 あずま悠紀 @berute00

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ