ああーいいなあ……。
忘れていた思い出を、もしかしたら子どもの頃は気づかなかった父親の優しさを、大人になって噛み締める。
読んでいるこちらまでノスタルジックになってしまいます。
なんてあたたかな再会でしょう。
あの会話劇から、こんな素晴らしい作品が生まれるのかと、驚くばかりです。それもこれも、サービスエリア1つと言わず、行けるところへはロケに行くの精神の賜物だと、つくづく感心いたしました。凄く大切な物を学ばせていただいた心地がします。
そして、終始写実的な描写の中から浮かび上がる、柔らかな思い出と、思い出の中の父との再会。優しい親子の情愛を掬いあげる手腕に脱帽です。
良かったぁ。
「ほっこりした賞」に推させてください!
とても優しいお話ですね。まずお父さんが助かって本当によかった……。
お話としては、亡き父の記憶が……というのはインパクトが強いのかもしれませんが、個人的には希望のあるこちらの展開の方が好きです✨
一昨年亡くなった父と車で遊びに行った子供時代のことを思い出しました。お店に寄ったりジュースを買ったりしたくて、PA・SAで止めてってせがんだなあと……。
この主人公の持つ記憶を同じ目線で覗いているような気分になりました。
ごく写実的な筆致でありつつ、その中にある感傷的なものにしっかり照準を合わせるカメラワークが見事です。
過去の思い出を辿ることで、お父さんの愛情を知る。とても良いお話でした。
いい話やぁ……。ほっこりした賞に推します!
編集済
トマソン……! けっこうニッチな界隈の用語なイメージですので書き手の方、街歩きや建築、考現学に造詣が深そうですね。
ちょっと街歩き談義をしてみたくなりました。
優しいお父さん、思い出せてよかった
私も車酔いが酷くて、お煎餅の袋を抱えて車に乗っていたことは未だに覚えてます(笑)
こういう、書き手さんの来歴が見える作品はエモいですね……
サービスエリア・パーキングエリア好きなんですよ。そして神戸は地元ということもあり、京橋PAには今もよく行きます。おっしゃる通り微妙なPAなんですよね、ここ。笑
でも海に近いし風が気持ちいいしポートタワーも見えるし、大好きです!
さて、地元愛が溢れるお話でその時点でもう好きなんですけど、寡黙な父の優しさっていいですよね。それに気がつくということは、やっぱりその父に似てきたんじゃあないかと思いました。
後遺症がなさそうでよかったと、ほっこりします。神戸愛に溢れる素晴らしいお話、「ほっこりした賞」に推します!
私も子どもの頃は乗り物酔いが激しくて、車に乗るときは真冬でも雨の日でも窓を開けていた記憶があります。
当時は父子家庭、仕事をしながらの父親は寒くても文句ひとつ言わなかったな、なんてことを思い出してしまいました。
そして作中に登場の「トマソン」、なんか久々に見ました。
自分にとってはこのトマソンが久々の再開でしたww
郷愁からのささやかな謎、それがやがてほっこりへと繋がる……良短編ですな! 「ほっこりした賞」に推します!