【No. 023】もう決して会えない誰かがいるあなたのための再会マニュアル
あなたはもう再会できない誰かとの再会を望む人でしょうか。
この「再会マニュアル」は、もう二度と会うことのできない相手との再会を望む人を対象として書かれています。
もしあなたが再会を望む相手が、「今どこにいるかわからない」程度の相手であれば、残念ながらこのマニュアルにできることはありません。あなたに必要なものはきっと別にあります。
そうでないならば、このマニュアルがお役に立てるかもしれません。
このマニュアルの内容を実行する場合は、手順と注意事項を最後までよく読んでから実行してください。手順の不備によって期待する結果が得られなかった場合でも、その責任は負いかねます。
◆ 手順一 ◆ 再会を望む相手を指定する
紙を用意しましょう。どのような紙でも良いですが、できればチラシの裏などではなく、新品のノートや便箋などを用意するのが望ましいです。
そこに、再会を望む相手の名前をまず書きましょう。
ヒント:相手の名前がわからない場合は?
相手をなんと呼んでいましたか? その呼び名でも構いません。
あるいは「父方の祖母」といった、自分との関係を表す言葉でも、成功する可能性はあります。
◆ 手順二 ◆ 再会のために捧げる思い出を書く
先ほど名前を書いた紙に、再会する相手との思い出を書きましょう。
その思い出が自分にとって大事なものであればあるほど、再会の成功率が高くなります。どの思い出を捧げるのか、慎重に選んでください。
注意:捧げた思い出は消えてしまいます
ここで捧げた思い出は、再会の成否に関わらず消えてしまいます。一度消えた思い出を再度取り戻すことはできません。大事な思い出を捧げて消えた場合も、責任は負いかねます。捧げる思い出については、実行者の判断と責任において選んでください。
捧げる思い出は、できるだけ詳細に書いてください。詳細であればあるほど、再会の成功率が高くなります。
その時の相手の表情は、言葉は、自分の態度は、気持ちは、または取り巻く状況は、季節は、どうしてその状況になったのか、いったいどういう思い出なのか、どうして大事な思い出なのか、そういったことを細かく書き記してください。
分量はどのくらいになっても構いません。書けるだけ書いてください。
◆ 手順三 ◆ 思い出に関連するものを用意する
写真や手紙、何か形に残るものなど、もしあれば用意してください。
ヒント:思い出に関連するものがない場合
本当に何かありませんか?
たとえば、その時に着ていた服なども、思い出に関連するものになるでしょう。あるいは、その時に持っていた持ち物などはありませんか?
用意した方が成功率は上がりますが、もし本当に何も持っていなければ、用意しなくても構いません。
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◆ 手順六 ◆ 思い出に関連するものを壊す
写真や手紙など、燃えるものであれば火をつけて燃やしましょう。火事には気を付けてください。
燃やせないものである場合、ハサミで切り裂く、金槌で叩いて砕くなど、お好きな方法で元の形がわからない程度に壊してください。
ヒント:壊しにくいものの場合
一番良いのは燃やすことなので、写真や手紙などがベストですが、いつも必ずそれらのものが存在するとは限らないでしょう。
もし、壊すのが難しいようなものの場合、元どおりにできないこと、二度と使えなくなることが大事です。もしそれも難しい場合、手順三からやり直してください。
◆ 手順七 ◆ 再会相手の名前と思い出を書いた紙を燃やす
全て火をつけて燃やしてください。火事には充分注意しながら、全て燃えるのを見届けてください。
◆ 手順八 ◆ 目を閉じて脳内で思い出を思い出す
先ほど燃やした思い出を、脳内でなぞってください。この時、できるだけ具体的に思い浮かべます。その時の風景、相手の姿、言葉のやり取り、気持ち、全てを思い出すようにしてください。
はっきりと思い出せたと感じるまで、目を開けてはいけません。
ヒント:いつ目を開けたら良いですか?
ここまでの手順を間違いなくこなした人であれば、目を開けるタイミングも自然とわかるはずです。心配はいりません。
ヒント:思い出が消えるのはいつですか?
目を開けた時には消えています。
▲ 注意事項 ▲
・再会できる時間は個人差がありますが、五分から三十分程度が目安です。
・このマニュアルの手順で再会できるのは、一人に対して一回だけです。本当に今なのか、よく考えてから実行してください。
・捧げる思い出は、再会の成否に関わらず消えてしまいます。二度と取り戻すことはできません。本当に消えてしまっても良いのか、よく考えてください。
・正しい手順を行っても、タイミングなど様々な要因で再会できないこともあります。ご了承の上、実行してください。
・この手順を実行したことによって発生するどのような結果についても、責任を負いかねます。全て実行者の責任において実行してください。
・本当に必要な再会なのか、実行前によく検討した上で実行してください。
繰り返しますが、再会の可能性がわずかにでもある相手の場合、必要なものはこのマニュアルではありません。
このマニュアルが、あなたにとって不要なものであればと願っています。
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