第12話 キスキスキスキス♡

 放課後──。


 結局、昼休みの真一は少しお話をしたらしい。

 本当にごめんなさい、真一。


 スマホを開くとメッセージが来ていた。


『優ちゃん、今日は用事があるから先に帰るね♡。ごめんね🙏』


 おっ、これは。


 続いてもう一つ。


『優くん、一緒に帰れませんか?』


 心の中でガッツポーズを決める。

 

 どうやら神は俺と白石さんの恋愛を応援してくれているらしい。


 速攻俺は。


『了解です、場所は昇降口でいいですか?』と送る。

『はい♡』


 本当に俺は白石さんと付き合ってしまったようだ。

 夢なんかじゃなく現実なんだ。

 

 誰かにバレた時は適当な言い訳をするしかないよな。

 

 急いで昇降口に向かうとすでに白石さんが待っていた。


「ご、ごめん……」

「大丈夫です。楽しみすぎて早く来ちゃいました」


 人気がないことを確認して。


 よし、今なら大丈夫だな。


「じゃあ、帰るとしましょうか」

「はい!」


 俺と白石さんは手を繋いで歩き始めた。


 ゆ、夢のようだ……あの白石ましろと手を繋いで一緒に帰っているんだぞ。

 

 白石さんの手は冷たく、俺より一回り小さかった。


「ずっと、夢だったんですよ。優くんとこうして手を繋いで帰ることが」


 そんなの俺だってそうだ。


「お、俺も白石さんと一緒に帰れて──」


 すると、白石さんは俺の唇に人差し指をくっつける。


 まるでプンプンと言わんばかりに頬を膨らませながら。


「下の名で呼ばれたいです……」と上目遣いで言う。


 ドキッと来てしまった。


「わ、わかりました……ましろ、でいい?」

「はい、優♡」


 と、俺に抱きつくましろ。

 そんなましろに俺も抱きつく。


 なるべく同じ高校の人たちに見られにくいルートを選んだが、帰り道でこんな大胆なことをしているのだ、バレてしまっているかもしれない。

 けれど、今はそんなの関係ない。


「キスしてください……♡」


 ドキドキと心臓がうるさい。


 さすがにここでキスは勇気がいりすぎる。


「場所を変えてでいい?」

「はい♡」


 場所を変えて、人気のない裏道へとやってきた。


「じゃっ、じゃあ……キスしますよ」

「はい♡」と目を瞑るましろ。


 そんなましろに俺は顔を近づける。


 本当に綺麗な人だな……。


 ましろの唇が当たると同時に、ましろは俺の頭を両手で握り自分の顔に向かって押す。


 舌が口の中に入ってきた。

 俺の舌に当たるとペロペロと俺の舌を舐め出す。

 だから、俺もやり返すようにましろの舌を舐め出した。


 何分間、キスをしただろうか。

 とにかく長い時間した。


 ましろが俺の頭から手を離したところでキスは終わった。


「……はあはあ」と呼吸を整える。


 ましろを見ると、口周りを人差し指でなぞり、最後にその人差し指を舐めていた。


「はあっ///。それじゃあ、帰るとしましょうか」

「うん」


 俺はましろの手を握ると再度歩き始める。


 ……ましろって案外エロいよな。

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ブラコンで美人な姉と買い物に行った次の日、学年一可愛い女の子が病んだ さい @Sai31

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