消せない想い

僕は列車の中で嫌な夢を見た。それは過去の苦い思い出だった。もうどこを探してもいない人の夢。

とりあえず考えても悲しくなり泣きたくなるから前を向いて歩みだす。ここにはよく来たなそう詠嘆してしまった。よく一緒に来た。満開の桜が好きだったのでよく来ていた。今日はできれば来たくなかった。けど約束したから守るために悲しい悲しい過去を自宅に置いてきた。最期に約束したから。どんなに願ってももう会えないのだから。

「相変わらず奇麗だよ。」

そんなことを小さく詠嘆しながらため息と、ともに言った。僕は華々しい桜と正反対なしょげた顔で後にした。途中で花束を買う必要があることを思い出して僕は帰り道の花屋に立ち寄った。

「何かお探しでしょうか。大丈夫ですか。」

僕は気が付いた大の大人が泣いていた。少しだけ時間をおいて落ち着いた。

「すいません取り乱しました。あのプレゼントをしたいのですが。」

相手の好きな花を伝えた。花束を作ってもらってる間時間が空いてしまったので少し雑談をした。

「どなたに差し上げるのですか。差し支えなければ教えてください。」

少しだけためらてしまったがさっきの事があったので教えることにした。怖がられないように。

「僕の大切な人です。」

「届くといいですね想い。この花の花言葉はありがとうですねぴったりですね。」

僕は少しだけ思い出してしまったがしまい込んだ。



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