第46話 日本の季節
「日本には季節(シーズン)が七十二個もあるんだよ」と最近耳にする機会があり、「マジで!?」とびっくりした無学なかしこまりこです。こんにちは。
七十二候のことですね。念のために説明しておきますと、一年をまず春夏秋冬の四つにわけ、それぞれの四季をさらに六つに分けたものが二十四節気。二十四節気をさらに三つに分けたものが七十二候です。
古代中国に作られた暦で、四季と二十四節気はそのまま日本でも受け継がれ、七十二候のほうは、江戸時代に暦学者が日本の気候風土に合うように改訂されたそうです。(ぜんぶWikipedia)
七十二候って、一候がだいたい五日くらいです。三月二日の今日は、二十四節気の「雨水(うすい)」、七十二候の「草木萌動(そうもくめばえいずる)=草木が芽吹き始める頃」にあたります。
今日本にいるみなさま、どうです? 草木が芽吹き始めてます?
ちなみに、「草の芽が萌え出すことを『草萌え』(くさもえ)と言います」だそうです。日本のご自宅近辺で、草萌えてます? 「草萌え」っていうすてきな語感に私が萌えてます♡
三月五日頃より、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」七十二候の「蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)=戸を啓いて顔を出すかのように、冬ごもりをしていた生きものが姿を表す頃」になるそうです。
これだけ細かく季節を把握するのって、おそらく、農業などの実用的な必要性に起因するのだと思いますが、むっちゃ風情があっていいな! とパソコンの前に座っている現代人の私は感動しています。
バタバタ過ごしていると、一週間なんてあっという間じゃないですか。なんなら、年末がもう二ヶ月前だなんて、タイムワープしたとしか思えないような「光陰矢の如し」ぶりですよ。
そこで、七十二候です(ドドーン)! ほぼ五日ごとに変わる季節に目を留めることで、日々のわずかな変化に気づく。「ああ、草が萌え始めたわ〜。そろそろ熊が冬眠から覚め始めるわね」なんて思う自然との密着度って言うんですか? そういうのいいなと思ったのでした。
ま、私はオーストラリア在住なんで全然関係ないんですけどね(笑)。ちなみに、オーストラリアにも古代からの暦があります。
古代の暦では、私が住んでるあたりは七つの季節に分かれているのですが、均等に別れているのではなく、長い季節もあれば短い季節もあります。
例えば、今はIukという季節で「うなぎ」という意味があります。うなぎが肥えて獲り頃の季節だそうで、一ヶ月くらいしかありません。Iukが終わると、「ウォンバット」という意味のWarinという季節が四ヶ月くらい続きます。ウォンバットがあちこちで見られる季節だそうです。
同じオーストラリアでも、他の地域だと、暦はまったく変わります。所変わればですね〜。
一月から一行日記を付け始めたのですが(またかよ)、今のところ毎日続いています。忙しく過ぎ去ってしまう日々への悪あがきみたいなものでしょうか。数分でも「今日は何があったかな」と振り返る習慣を持ちたいのですよね。続くかどうかは不明ですが。
一行日記、「あれ? あの時観た映画なんだっけ?」とか、「そういえば、先月も同じ時期に疲れてたような……」と細かいことが気になったときに、地味に役に立ってます。
最近、エッセイが長めになってきたので、今日はサクッとこのへんで。
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