スーパーマーケットの恋人たち

 僕は頻繁にお見合いをする。色とりどりの彼らと向き合って、どの子と過ごしたいか、考える。

「僕は君が好きだ」

 声に出してみる。棚に並ぶ彼らに向かって。

「賞味期限が切れるまで、僕は君を愛し続けるよ」

 もちろん、誰も彼も愛せるわけはなく、結局、僕らは互いにわかり合う暇もないまま、その日を迎えるのだ。

 レジで結婚式を終えて、僕らは外の世界へ飛び出した。

 結婚指輪代わりに、その体にシールを貼って。

 

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