風に舞ったペイズリー

いつもは2番目のボタンまで

外してたあなたが


スーツ姿で

アルカイック・スマイル


いつもは時間なんて

無頓着だったあなたが


スマートな時計ね

そんなメールばかり気にして


不思議ね

大人になるって

そんなに自信なくすことなの?


いつのまにか

自分までなくして


返して

あたしの彼を返して


叩いたあなたの胸で

ただ揺れてペイズリー




あの頃のあなたは

ずっと強いまなざしを持ってた


困った顔で笑うあなたは

全然魅力的じゃないわ


似合わないわよそんな柄 ――


返して

お願い、返して


あたしの夢を返して


風に踊るペイズリー

立ちすくむあなたの胸で


風に舞ったペイズリー

うつ向くだけの

あなたの瞳で





涙をこぼす

あたし柄でもないし

そんなのちっとも

似合わないから、、



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