ジンパパ感想15-2-5 ソラは全てを知りたい

15-2-5 ソラは全てを知りたい

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 ソラの正体は猫ちゃんでしたか!

 どうしよう。この作品、余りに良すぎて、「面白い」以外の言葉が出てこない。「面白い」って百回、千回、一万回連呼したら……、どんなにこの作品を「面白い」と感じたか、伝わるだろうか。


 ダメですよね。頑張って感想書きます。たくさんの「面白い」とたくさんの「尊い」を感じたのでそれを列挙していきたいと思います。


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『ソラ』はご主人があたしにくれた名前だ。

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 はい、尊いポイント一発目。

 世の多くのぬこ様は、自分がご主人さまで、飼い主を下僕と思っていると思うんですよ。なのに、このソラちゃんは、飼い主のことを「ご主人」って感じておられる。ソラちゃん尊い……。(ここで一度昇天)


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 周りには誰もいなくて寂しくて、通りかかるもの全てに話しかけたのだが誰もあたしのことなんて見向きもしない。

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 あたしは必死に「助けて。助けて」と声を上げる。

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 心寂しくミャーミャーと鳴いているソラちゃんの鳴き声が聞こえてくるようではないですか。ソラちゃん愛おしい……。(再び昇天)


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 頬をかきながら慌てる男を見て、これは可能性があるぞと思った。当時の幼いあたしでもこれはチャンスだとわかったぐらいなのだから相当なのだと思う。精一杯の可愛い顔をしつつ声を上げる。あたしも命がかかっているのだから必死だ。

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 生存本能! ソラちゃんのあざとい生存本能! はぁ……なんて、あざと可愛いんだ……。(そして昇天)


……と、こんな調子で何度も死にながら(そして生き返りながら)読み進めました。


 ところで、ソラちゃん。ご主人様の彼女の飼い猫とは違って長い毛並みでないことはわかるのですが、目の色が空色な以外、白か、ブチか、黒か、茶トラか、三毛か……どこにも書かれていないですね。この情報だけ、どこかで言及して欲しかったかなぁ。


 そして、乱雑に荒らされた室内、戻ってこないご主人。ってところから物語は急展開。聡明なソラちゃんの洞察力と考察力が冴えわたります。

 USBメモリのくだりなんて、聡明なソラちゃんにキュンキュンしてしまいました。


 猫にできること。できないこと。猫の目を通して見えた世界。そして事件。見せ方、バランス、テンポ、構成。すべてが魅力的な作品でした。感想依頼くださって、ありがとうございました。素敵な作品でした。


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