ジンパパ感想15-1-14 もしも素直になれるなら

15-1-14 もしも素直になれるなら

https://ncode.syosetu.com/n6206ho/15/


――タイトル感想の時


 好きなのに、好きと言えない。好きだから、照れ隠しにとげとげしい態度を取ってしまう、アレでしょうか。だとしたら。これは超ピュアピュア、超キュンキュンなやつではないだろうか。(じゅるり……)


――タイあら感想の時


 ただ好きってだけじゃなかった! 初恋。初恋! は・つ・こ・い♡ そんな相手との三年ぶりの再会。

 それなのに、恥じらいと動揺で突慳貪な態度をとっちゃうんですね。

 ジレジレ&キュンキュン確定フィーバー!

 読みますよ。読みますよ。大好物ですよ。さぁ! さぁっ!


 ……と、妄想全開でこんな感想を書いていたのですが、いざ本文を読んでみると……、思った以上に重たい書き出しでしたね。そして、そのギャップに戸惑いました。これについては後述します。


 ところで。痴漢ってのは卑劣で許しがたい犯罪です。身体的な接触を強要することにより、相手の人権を踏みにじる。心理的に相手を屈服させ、服従させ、支配する。実におぞましき犯罪です。主人公への同情心が沸くと共に、犯人への怒りを覚えます。

 私は読者の感情を操る作品は優れた作品だと思っています。その感情が、「喜び」だろうと、「悲しみ」だろうと。そして「怒り」だろうと。


 ですので、この書き出し冒頭は作品として間違っていないアプローチだと思います。犯人へのヘイトを集め、主人公への同情を駆り立て、次の展開に向けて読者の感情を実にうまくコントロールしていると思います。


 しかし。如何せん冒頭の痴漢シーン長くないですか? あらすじを読んでいたので、幼馴染が登場して助けてくれるのは分かっていたのですが、「まだか? おい、まだか? はよ、助けてやれや」と、危うく犯人だけでなく、幼馴染にまでヘイトが行きかけてました。

 その上、犯人は捕まらず……。うーん。犯人、捕まってほしかったなぁ。


 仮定法過去による、反実仮想の表現。このアイデアは良かったです。このキーワード、登場直後と、一話終盤の二度出てきます。


―――――

私の人生なんて反実仮想だらけだと思った。

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―――――

やっぱり私の人生なんて反実仮想だらけだ。

―――――


 主人公の人生と重ね合わせ、うまく使ってると思います。使い方も効果的です。それだけに、「これ、タイトルに入れた方がよくないか?」って思ってしまいました。

 私の勝手な案なので、気に入らなければ無視していただいて良いのですが、


―――――

反実仮想 ~もしも素直になれるなら~

―――――


 タイトルから受ける印象が、本文の書き出しの雰囲気に少し近付いたような気がするのですが、どうでしょうか?


 主人公の悶々とした感情の機微など、心理描写が細やかでとてもよかったと思います。ただ、この先どんな風に展開することになるのか、もう少し先まで覗いてみたかったかなとも思います。


 なんだか色々好き勝手言ってすみませんでした。でも、面白かったです。感想依頼どうもありがとうございました。

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