第7話 刺青

先程タトゥースタジオの話をしたが、

刺青にも興味があった私。


最初はピアスでスタジオへ通っていて

18歳になったら彫ろうと思い、

色々と調べ、考えた。


ネットで色々見ると

後悔した意見等をたくさん目にして、

絶対後悔したくないから

消そうと思わないようにしようと

最初の刺青は

肩からお尻の下まで

背中全面に入れることにした。


自分が一生かけて

絶対に好きでい続けるモノにしようと。


そういう絵柄、色配色にした。


痛い?ってよく聞かれるが、

人によると思う。


私が痛いと思ったのは

鎖骨付近と

太ももとお尻の付け根部分。


付け根部分はどこも痛いらしい。


あと純粋に骨の上は痛い。


筋肉の上は大丈夫。


私は寝てたくらいだった。


あとは若い方が痛くないよ、

年齢上がれば上がる程痛いよ

って言われた。


それはそうだと思う。


若い頃の方が痛みに対しての耐久性があり、

年齢上がると痛みに対して少し恐怖感を持つ。



なぜ刺青いれたの?とよく聞かれる。


私の答えは「寂しいから」だと思う。


もちろん元々刺青が好きだし、

芸術として美しいと思うのが前提にある。


私は背中全面と片方の二の腕と

片方の太ももに刺青を入れた。


さっき色について話したが、

背中のに使った色は

私が昔飼っていたペットたちの色を使った。


もちろんそれ以外の色も使っているが。


腕には亡くなった父を想って入れた絵柄。


太ももには

亡くなった親戚たちを想って入れた絵柄。


みんな大好きだった。


私より先に亡くなって悲しい、寂しい。


私が生きてる間、

私が寂しくないように、

いつも傍に感じるように入れました。


日本で生活する上で、

周りの人に見えないようにとかで

多少の不便は感じるけど、

それを承知の上で入れたモノだから。


刺青入れたことによって

仕事クビになったりとかもあったけど、

それよりも刺青があることによる

安心感とかの方が

私にとっては大きいので、

入れて良かったなと思うし、

これからも必要があれば

増やしていくと思うし。


生きてく上で

得るものもあれば失うものもある訳で、

失った時に自分の心の悲しみ等を

どう処理するか、

どう自分の心に落とし込むか、

そのやり方は人それぞれだと思う。


私のやり方は刺青だった。

ただそれだけ。

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