第2話 便意の行方
川。川か、、、
幸いにも夏場の為、高い草が生い茂っているので、隠れて用を足すくらいなら出来そうだ。拭くものも一応ポケットティッシュを携帯している為、後は覚悟を決めるだけだ。しかし、
「でも川か、、、キツすぎるぞ…」
しつこいようだが、ここは河川敷だ。そしてもし、同じ高校の生徒に見られてしまえば、残りの高校生活は野糞野郎として生きていかねばならない。
ギュルルル
あ、これ我慢するの無理なやつだわ。そう思い至った瞬間、川に向かって走り降りていった。
多分、後にも先にも1番スッキリした瞬間だったであろう。
何とか用足すことができ、一息ついていた。
もう時期死んでしまうというのに、、、
人生最後の快感を味わいズボンを履こうとしたその時、茂みでガサガサ音が聞こえた。まさか人が。
この尻丸出しの状況を見られでもしたら、もう立ち直れない。しかし、人間焦っている時こそ物事が上手くいかない。焦ってズボンを上げようとしたが、
これがまた上手くいかない。
「まずい!まずい!まずい!」
とりあえず後ろに下がって隠れなきゃ、
しかし、ここは川辺で足場が悪い。なおかつ尻丸出しで中腰後ろ歩きで下がれば転ぶ事など火を見るより明らかである。そして転んだ先に尖った石でもあればポックリと逝ってしまうだろう。まあ他人事のように言っているが、それもこれも全て自分の話なのだが
そうして俺、田中与一は死んだのである。
閲覧ありがとうございます!宜しければコメントして頂けるとありがたいですm(*_ _)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます