第33話 はじめてのダンジョン泊
キャンプ場所を決めた僕たちは見張りとキャンプ準備の二手に分かれて行動します。マコトとアキラは共同でポップアップテントを購入していたようで手早くテントを完成させました。僕の方はサバイバルシートの上に毛布をかぶせるだけで寝床が完成です。準備が終わったところで一度見張りを交代します。赤メッシュ君達もキャンプの準備が終わり、そのまま夕食をとってもらい、一休みをしたくらいで再び見張りを交代してもらいました。夕食はクッカーで温めただけのレトルトのカレーですが、温かい食事はいいですね、落ち着きます。
夕食も終わり、落ち着いたところで本日の分の戦利品の確認です。
モンスターの魔石は現在、クリーンなエネルギー資源として活用されており、大きさは大きいほど、色は白っぽくなるほど魔力が内包され、より多くのエネルギーが取り出せる。現在の規格ではA~Jの10段階で黒く小さいものがA、白く大きくなっていくほどB、C、D…とアップしていく。確認できている最大の魔石はGだが、ダンジョンの最奥まで行った者はおらずG以上の魔石がある可能性高く暫定としてJまで設定している。また、時々、色付きと呼ばれる赤みを帯びた魔石や青みを帯びた魔石が見つかっており、それらは属性の魔石と呼ばれ、【鍛冶】スキルや【錬金術】スキルなどで武器や防具に属性を付与させることができる。
魔石 A 23個
魔石 B 5個
魔石 C 1個
魔石 B赤 1個
モンスター素材 兎の皮 2枚
モンスター素材 犬の皮 4枚
モンスター素材 犬の牙 3本
武器 ゴブリンの短剣 2本
武器 餓鬼の棍棒 1本
武器 刀 1本
防具 ゴブリンの小盾 1個
ダンジョン産 ノビル 100g
ダンジョン産 コケモモ 100g
スキルオーブ 3個
赤メッシュ君は3層目の宝箱から見つけた刀と火属性の魔石を希望、プリン1号は投擲用にと短剣2本とモンスター素材、プリン2号は魔石Cとモンスター素材、どうやらプリン1号とプリン2号はモンスター素材を加工できる人に伝がある、というか持って来るように言われているようです。
マコトは【罠解除】のスキルを手に入れ、アキラは【毒耐性】のスキル、そして僕はいつものでした。
残った魔石やいらない装備は評価点アップのための提出物となりました。
戦利品の確認も終わり、休める時に休もうという事で、あとは就寝するだけです。見張りは2人ずつで時間を三等分します。
「このあと剣の手入れをしたいから、そのまま最初の見張りをするぜ」
赤メッシュ君の意見を皮切りにどのような順番で見張りをするか話し合い、1番目が赤メッシュ君とアキラ、2番目が僕とマコト、3番目がプリン1号とプリン2号に決まりました。
入口から離れた自分の寝床で寝る準備と起きた時の準備をしているとマコトがテントから顔だけだして僕を呼びました。
「モンドさん、寝る前に柔軟をしたいので手伝ってくれませんか」
「わかりました。こちらの準備が終わったら、そちらに行きますね」
手早く準備を終わらせ、マコトのテントへと向かいます。講習の間、実技の時間の柔軟を一緒にやっていましたね。そんな事を思い出しながら一声かけてテントの中に入って行きます。
「マコト、入りますよ」
テントに入るとマコトはヨガの
「ダメダメダメ、これ以上はボク壊れちゃう!!」
「皆さん寝ていますので静かにしてくださいね」
このあと滅茶苦茶柔軟をした。
眠っていると誰かが近づいてくる気配がしたので目を開けると、目の前にアキラの顔がありました。
「アキラ、どうかしましたか?」
「目覚めのキス」
「もう目を覚ましました。見張り、お疲れ様です」
「残念」
そう言うとアキラはマコトを起こしに行きました。
武器を手に取り、先に入口に向かいます。
「特に何もなかった。あとは任せた」
赤メッシュ君が不機嫌そうに言うと自分の寝床へと歩いていきました。その背中にお疲れ様ですと一声かけて見張りを交代します。
少し遅れてマコトがやって来ました。
「モンドさん、ヒドイよ!人の体はあんなに曲がるようにはできてないよ!間接が反対に曲がるかと思ったよ」
「こんなところでふざけているからですよ」
静かに怒鳴るという器用なことをするマコトに返事を返します。
「おかしいなぁ、じゅえるちゃんとまりあさんの言う通りにしたんだけどなぁ……」
「何か言いましたか?」
「ううん、何でもないよ」
眠気を紛らわすために小声で雑談を続けます。
「ところでモンドさんの女性のタイプってどんな人?」
「そうですね、僕はどうやら仕事人間だったみたいで、お付き合いのあった人はだいたい3週間とか3か月でつまらない、とフラれてしまいましたからね」
「えっ、彼女いたんだ……」
「失礼ですね…まぁ、そういうわけで仕事に理解のある人ですかね。冒険者になったら、前以上にのめり込むことは間違いないですから」
「だったら、同じ冒険者とかどうかな?」
「それはいいかもしれませんね。一緒に探検なんかもいいかもしれません」
「よっっっし!!」
「声が大きいですよ」
「ごめんなさい」
気が付けば交代の時間になり、マコトにプリン1号とプリン2号を起こしに行ってもらいました。
見張りを交代してもらい、もう一度眠りました。
そして、特に問題なく一晩ダンジョン内で過ごし、体感時間で6:00くらいになったので目が覚めました。
NAME:馬場 主水
LEVEL:10 → 11
STATUS
STR:15 → 16
DEX:17 → 18
VIT:12 → 13
AGI:16 → 17
INT:20 → 21
MND:23 → 25
SKILL
【神々の加護】 → 【神々の試練】
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