異世界で『錬金術』の才能をフル活用して無双します

あずま悠紀

第1話


「はあ~。やっぱり仕事の後は、風呂だな!」

そうつぶやきながら、僕はいつも通り、会社から帰宅すると真っ先にお風呂へと入る。そして、そのまま晩ご飯の時間になるまでゆっくりとするはずだったんだけど――突然僕の頭の中に

「あなたに特別な才能があります」

っていう女性の声が聞こえてきたんだ。

しかも僕にしか聞こえていない様子だったし、

「これは一体何なんだ?」

と混乱していると、

「どうやら私の世界に来れるみたいですよ?行きますか?」

って言ってきてね。

まあ確かに今の自分よりもっと活躍できそうな気がしたけど――本当にそんなことが起こるのか半信半疑だった。だってそうだろ?突然、見知らぬ世界に行きませんか?なんて言われてさ。普通信じないだろう?でも何故かこの時は信じたんだよね。なんだろう。本能かな。それで「分かりました!連れていってくれないなら死んでやる!」と返事したら目の前の風景が変わったんだ。

そしたらさ、周り一面の森の中で――その瞬間、ここがどこなのか気が付いたんだよね。だってさ、明らかにおかしいんだよ!こんなの現実じゃありえないでしょ!でも夢じゃない。それどころかちゃんとした感覚もあるわけだしね。だからここは間違いなく現実世界ではない別のどこかであると確信した。で、この世界では、どんなことをすればいいのか考えているとさ、後ろの方で声がしたんだよね。女の子っぽい可愛らしい声で。

――誰だろうと思って振り返るとそこにいた少女を見てビックリしてしまった。

いやマジで!めちゃくちゃかわいいじゃん!髪は金髪碧眼の少女で見た目年齢は15歳くらい。背丈は150センチぐらいだろうか。服装はかなり豪華そうなドレスを着ていて、胸も大きくスレンダーながらもスタイルも抜群であった。

顔つきもかなり美人。

だけど何よりも一番の特徴は彼女の背中に羽がついていることであった。

それはまるで絵本に出てくる天使のようである。というより本物のようだ。

ただ少し残念なことに彼女は背中しか見えないようなのだ。どうしてそう思ったかというと彼女の周りに黒い渦が発生していて――その中に包まれてしまっているからなんだよなぁ。そして彼女が口を開いた瞬間、

「あー!やっと見つけました!あなた、いったい何をしているんですか!」

と言ってきて、さらに僕に近づくとその綺麗な顔をこちらに向けてくる。

その瞳には涙が流れておりとても悲しげだ。そして何か言いかけた時、急にあたりに強風が吹き荒れてきて視界が悪くなったと思った直後、一瞬で景色が一変してしまった。えっ?今どういう状況になっているんだ!?

僕はいったい何処へ行ってしまったんだ!?とりあえず落ち着こう。冷静になる必要がある。

目を閉じて一呼吸してからゆっくり開くことにする。よし大丈夫そうだ。

もう大丈夫だと思い目を開くことに――うん。やはり森の中だった。ただしさっきとは全然違う森。

だって木の高さが30メートル近くある。

そして僕はこの場所に見覚えがあることに気づいた。それもそうだよ。なぜならここはさっきまでいた場所と瓜二つなんだもん!それにさっきの女の子の姿も見当たらなくなってしまったし。いったいどうなってるんだろう。

そもそもあの子って人間じゃないかもしれないけど、一応お礼を言わないとな。

助けてもらったんだし――でも今はそんな余裕なさそうだね。なんか嫌な雰囲気だし――どうしようかと思っていると今度は頭の中から「早く来てください!」と声が響いてきたため急いで駆けつけることに――しかしどこにいるんだろうか?

さっきの場所とそっくりだから迷ってしまう。それでも何とか進んでいるとあるものを発見したんだ。

それが――ドラゴンの死体である。そしてそのそばには、一人の少女がいたんだけど――あれ?この子がさっきの声の主かな?と思案してみたもののよく分からずとりあえず近づいてみることにすると――なんということでしょう!

突然地面が崩れ落ちたと思うとそこには穴がありその中に入っていくことに。

すると――そこには見たこともない空間があった。そしてそこには大勢の人達が集まっていて、どうやら僕に向かって手を差し出しているように見える。どうやら歓迎してくれているようだね――だけどここで僕の身体に変化が訪れたんだ。

まずは腕や足、胴体などあらゆる部位の細胞が変化を始めた。最初は驚いてしまったものの痛みは全くなかったし、むしろ気持ちがいいと感じた。すると今度は身体中に魔力のようなものを感じるようになる――そしてついに僕も異世界に行くことになったのかと思うと意識を失ってしまう。そして目が覚めるとそこは先ほどの光景とは違う世界になっていた。

どうやら成功したようだ。

僕は今、とある世界の王城の中にいたんだよね。

しかもかなり大きな建物だよ。

「やった!本当に成功しましたね」とさっきの金髪美少女ちゃんが現れた。

すると周りの大人たちも「まさか成功するなんて――さすが姫様」「本当にすごいですね」「まさに天才」「我々が求めていた人材に違いないです

ぞ」「これなら我々の国も安泰でしょう」と歓喜する――一体何のことなんだろう。

そして僕の名前は『コウガ』っていうみたいだね。名前が変わるとか聞いていなかったなぁ。

あと性別が変わったみたいなんだよね――でも男に戻る方法が分からないので仕方がない。

それよりも気になることがあって――どうしてみんな背中に羽がついているのかってこと。いや待てよ。よく見ると普通の人間もいるけど全員羽がついているんだ。どういうことだ?そしてさらに気になることがある。それは自分の服装だ。

なぜか僕の格好はスーツ姿になっていて、腰には鞘付きの剣を下げている。さらには眼鏡をつけており見た目はまるでサラリーマンのようにみえる――そんなことを思っていたのが分かったのか「あぁこれはあなたの世界で言う騎士の制服のようなものですよ」と教えてくれた。

なるほどね、そういう事だったのか――ちなみに年齢は20代半ばであると自分で判断できるのだが実際のところは、この世界に来る前に若返ったようで外見上は16~18歳といったところでしかないらしい。

そして今この場にいる人々は、その世界の住人たちであり王様から貴族までいるというわけだ。

だから僕も丁寧語で喋っているんだよね。でもまあこれはこれで楽しい生活が始まりそうな気がしてきたからよかった。

とにかく、この世界に来たからには何もないということはありえないはず――この世界はいったいどのようなものなのか、ワクワクしてくるね。

さっそく部屋を出て廊下に出ようとすると金髪少女ちゃんが「ちょっと!まだダメですよ!」と言って止めてくるんだけど、もう待ちきれないんだ!というわけで、さっさと出てしまおう。

そういえば

「姫ちゃん、ありがとね。じゃまたね」

と言っておいた。

彼女は、一瞬キョトンとしていたが、すぐに笑顔になって

「はい!こちらこそありがとうございました!どうかこの世界をお願いします!」と返事をしてくれた――よし!行くか!僕はこれからの冒険について想像しながら意気揚々と進んでいく。

すると途中で

「あっあの!すみません。少しだけ話があるので、よろしいでしょうか?」

と話しかけられてしまった。

どうしよう?と思いながら振り返るとさっきの少女が申し訳なさそうな顔をしていた。とりあえず事情を聞くことにしようか――「うん。別に構わないよ。それで何か用かい?」と聞く。

すると彼女は少し俯いてから話し出した。

『あの実はですね。私があなたをお呼びしたのです。私はセレーナと言います。あなたの才能に目をつけて、異世界の錬金術師に来て欲しいと思ったんです』

と彼女がそう言ってきた。どうやらこの世界に呼ばれる人間は限られているみたいで。才能を持つ人が選ばれているとのことだ。

そして僕の場合は、その中でもかなり希少らしくて――だからこそ召喚できたというわけだったんだよね。

でもなんでわざわざ異世界に呼んだのか気になった僕は質問することにした。「それで僕をここへ呼び寄せたのは何故?」と――答えはすぐに返ってくる。彼女の話ではこうだった。現在、世界が危機的な状況に陥っているとのことだった。その原因の一つに魔人と呼ばれる存在がいるんだって。彼らは圧倒的な力を持っており、人々を襲うという。そのため冒険者ギルドに登録している凄腕の者達に依頼をしていると彼女は言う。

だがそれでも解決できないのが現状であり、ついには王族の一人までもが攫われてしまい生死さえ分からない状態になってしまったそうだ――つまり僕の力を欲しがった理由というのが彼女の身の安全を確保するためだったというわけなんだよなぁ。

ただ一つだけ引っかかることがあるとすればどうしてこんな可愛い子を狙うのかという点なんだよね――おそらく彼女が特別な容姿を持っているということではないはずだ。その理由の一つとして彼女の瞳にあるものが宿っているのに気付いたからだ――その宝石の名は《神竜石》というもので特殊な力を持つ鉱石だと思われるのだ。なぜ分かるかというとその瞳を見た時に脳内に知識が流れ込んでくる感覚に襲われたからなんだよね。それによればその石を扱える者がその力を手にすることができるらしいのだ。つまり彼女が狙われる理由の一つとしてそれが挙げられるだろうな。

さっきの口ぶりからすると、他にも狙う要素がありそうであるし警戒しておこうと思った。

それにしても彼女、すごく美人さんだよねぇ。

スタイルもいいし。スタイルと言えば胸も大きかったなぁ――思わず彼女の胸部に目がいってしまった。

それに気づいた彼女が顔を真っ赤にしてしまったため僕は視線を逸らすことにする――だって彼女、怒ると怖そうだもん。なので話題を変えるために色々と考える――そこでふと思いついた。それは彼女の職業である錬金術師がどんな仕事を行うかということである。それを尋ねた時、「はい!主に錬金魔法を使って様々な薬を作るんです!それが私の役目ですね」と嬉しそうに説明し始めた――ただ少し悲しげな表情を見せたような気もしたので少し聞いてみたところどうやらこの世界の人は魔法を使うのに魔力が必要なのだという。だから、ほとんどの者は魔法を使用することができず、使える者も非常に限られた量しか使えず戦闘向きではないので、基本的に護衛任務が主になっているんだって――ただ彼女は例外で錬金術を扱うことに関しては、かなりの腕前をもっているみたいだね。

そんな話を聞いていた僕は、もし良ければと提案した――どうせ僕もこの世界で何をすればいいか分からないわけだし一緒に行動してみたらどうだろうかと。するとあっさりと了承され、むしろ喜んでいるように感じた――どうやら一人で心細かったらしい。しかも僕と一緒に旅をしてみたいと思っていたんだってさ。どうりであんな必死に引き留めていたわけだよ――さてと。そろそろ行こうかな。あまり遅くなるのもよくないし。それに――早く仲間達に会いたいしね。それにセレナちゃんは僕のことを信頼してくれているようだし、裏切ることも出来ないだろうし、それにこの子の為にもなりそうだ。というより放っとくことができないな。

さあ行こうか。新たな冒険が幕を開ける!そんな予感を感じながら王城を後にした――それからのことは、また後で話すことにしようかな?とりあえずは彼女とパーティを組んで色々な場所を回って、レベルを上げたりした。それと錬金術で作り出したポーションを売って生計を立てながら過ごしていたんだ。ちなみに今は『エデン』という場所にいるんだよね。

そこには、かつて魔王と呼ばれた一人の悪魔がいたんだけど、今では、平和を愛する女神さまと崇められており『アスタロト』という名前で信仰されているんだよ。そのアスタロトは僕達に、その恩恵を分け与えてくれて――どうやら彼女は僕と同じような錬金術が使えるみたいで――おかげで助かっているんだよね。

その日、俺は、街へと出かける事にした。というのも俺達が、この街の『勇者パーティー』に加入したからである。

その証拠として剣を受け取ったんだけど、なんと聖剣だという。

その話を聞いた時は、正直驚いてしまった。なんでも魔王の呪いを打ち消す事が出来る唯一の剣であるらしく、それゆえに今まで誰にも扱う事ができなかったんだとか――それを聞いてますます、その剣が手に入った事に喜んだ。

そして今日、その剣の性能を確認しておく事も兼ねた散策なのだ。そして街の中に入ると、多くの人で賑わっていた。

どうやらお祭りが近いらしい。そのため、準備などで大忙しの様子だ。

そんな中で一際異彩を放っている店を見つけたので興味を持ち、入ってみると中には見たことのない不思議な品物が多数置いてあった。一体なんだろうと見ていると店主に「いらっしゃいませ」と挨拶されたので軽く会釈してから聞いてみる。

すると、この店の店主は『ドワーフ』だと言われ、そして自分は『鍛冶職人』でもあるんだと言う。

確かに見れば分かる。その体は小刻みに震えており、そして体中に傷跡があるからだ。彼は自分の事を『ガンテツ』と名乗った。

そして、まずは何が欲しいのか聞かれたため素直に要望を伝えると、ある武器を作ってもらえることになった。それは短剣であり――ただし見た目からは分からないがかなりの性能を誇っているそうだ。

そして数分待っていると出来上がったようで、早速試し振りさせてもらうことにした。

すると驚くほどの切れ味を発揮してくれたのである。これなら魔物相手にも通用してくれるはずだ。

しかし驚いたのはここからであった。どうやら、さらに改良できるかもしれないと、いきなり言われてしまったのである。

これはありがたい申し出だったので、さっそく注文する事にすると快く引き受けてくれたのだった。さらにお金が余分にかかってしまうのだが――この店で販売している商品を全部購入することにしたのである。

すると、まさか買われるとは思ってなかったのか「おい!本気で言ってんのか?」と心配されてしまったのだが、俺の真剣な眼差しを見て、信用してくれたようで笑顔になり「分かった!このオレに任せておきな」と言い残して作業を開始したのだった。

そして数日後には新しい短剣が完成し、再び来て欲しいと言われたので向かうことにする――今度はどんな出来になっているのか楽しみだなぁと思いつつ向かった。

さっそく受け取りに向かい――代金を支払い受け取った。そして、すぐさま鑑定を行い確認する――どうやら今回も素晴らしい仕上がりとなっていた。

特に凄いのは、刀身部分に施された装飾がとても美しかったことだ。

まるで生きているかのような印象を受け、それが凄い魅力だと思えたので褒めると嬉しそうにしていた。それからも何回か通って同じものを依頼した――だが、どれも凄い完成度だったため毎回喜んで受け取ってくれたのだ。そのため、こちらとしても嬉しい限りであり――この店の専属契約を結ばないかと言われる始末であった――だが断った――なぜならこの店を気に入ってしまいずっとここに通いたいと思ったからだ――だが断る際に少しだけ残念そうな顔をしていたため罪悪感を感じてしまったので「気が向いたら、お願いします」と告げると満面の笑みで「おう!」と答えられたので安心したのを覚えている。そうしている内にこの店の知名度は徐々に上がり――ついに王都の『商人ギルド』のギルドマスターの耳に届いたらしく「是非、うちの傘下に入れば良い!」という誘いがあったらしいのだ。それを断るわけにもいかなかったので受け入れる事にする――こうして俺はこのドワーフの鍛冶屋を、自分の商会の一員に迎える事になったのだった。

さてと、そんなこんなで今の状況に至る。これからが、本当の冒険の始まりとなるのだ。

この世界に来た時に着ていた服装は何故か手元にあるが、装備一式が見当たらなかった――なので、ひとまず街を出るために歩き出した。

さすが王城が近いこともあり人の往来が激しく、かなり活気がある街並みだった。だがそんな賑わいの中で一人の少女の姿が視界に入り――なぜか気になって立ち止まってしまう。それは金髪のツインテールをした小柄な少女である。彼女は辺りを見渡しながら歩いているため誰かと待ち合わせでもしているように見えた――だが、周りにいる人々は、彼女の存在に全く気付かないかのように普通にすれ違っている。

だが彼女は、どうやら自分に話しかけてきたようなのだ。だが聞こえてくる言葉が意味不明であったため、思わず固まってしまう。そんな彼女に「あの~」と話しかけるとビクッと身体を振るわせてから振り返り、こちらを見ると「なんじゃ!びっくりさせるでないぞ!まったく!おぬしも妾の邪魔をするのか!?せっかくの逢瀬が台無しではないか!!」などとよく分からない言葉を発してきた。

どうやら僕のことを認識できていないらしい。だから「ごめん。君の言っていることが理解できないんだよね」と素直に言うと彼女は顔を真っ赤にしてから「き、貴様!よもや精霊王様に歯向かうつもりなのか!!ならば仕方がない――ここで消してやるわ!!!覚悟せよ!」と言ってきた。どうも彼女の話を聞かない限りは、話が進まないと判断したため話を聞くことにする。そこで、まずは自己紹介を行った。僕の名前は『リクト』という――そこでやっと彼女は僕のことを視認したようであった。そのせいか「なぜじゃ?お主は人間族なのになぜ見える?まあよい。ここは一旦引いてやる――だが覚えておれ!いつか必ず滅ぼしてくれるからのぅ――それまでせいぜい生きるが良い!あーはははは!!!」と言い残し去って行ったのである。それからしばらくして、僕も王都を出ようとすると、門番の兵士が近寄ってきて、王都内に滞在することを許された。それは先程の少女に、何かされる前に僕を保護したほうが良しと判断してくれたらしい――だから、僕はこの王城に住まわせて貰える事となった。

この王城は、どうやら『神聖王国』の王城である『アルフヘイム城』というらしい――その名前を聞いて、ふと疑問が沸く。

そういえば『神聖』って確か『神』とかって意味があったような――僕は少しだけ不安に思いながらも城内を探索することにした。すると、メイド服を着た女性に話しかけられてしまい、「どうやら記憶を失っているようだね」と言われ――どうやら事情を説明すると僕に『聖水』を与えてくれると言う。そのおかげで、ようやく自分を思い出すことができた。そして改めて名前を言うと驚かれた。なんと僕の名は『リクト』で、職業は錬金術師だと言われ――しかもこの世界の『勇者パーティー』に所属しているという。だけど今は、そのパーティーの人達が居なくて途方に暮れていると言うと同情してくれたので良かった。しかも、王城の離れに住んでいる人を紹介してあげようと提案してくれ――すぐに会うことになった。どうやら、この人も元はこの国の勇者パーティーに所属しており、現在は王城の騎士団団長を務めているという。しかも年齢は二十代前半ぐらいに見える――その見た目に反して年齢はかなり若いらしい――ちなみに性別は男性で名を『ガリウス』と言った。彼は騎士服を身に纏っていて格好良く見えたため憧れを抱いた――そんな彼が言うには、もし仲間を探しているなら僕も協力してもいいとのことだった。さらに彼の部下が錬金術に精通しているという事を知り心強い味方ができたことに喜びを感じた――そして彼と別れようとしたところで呼び止められ――しばらく泊まるところが無いなら王城に住むように勧められた。

さすがに、それを断ったのだが――それでも強引に誘われた――そのため断り切れず「分かりました。ありがとうございます」と答えておいた――そうしているうちに、ある部屋へと連れていかれたのである。

そしてその部屋に入るとそこには『アヴァロン』の王女である、『ステラ』がいたのだ。その瞬間、彼女を見て「えっ?」と呟いてしまった――なぜなら、その姿は『前世の僕の恋人だった女性』そのものだったため――さらに、その顔は、間違いなく美少女なのだが、なぜか頭に狐耳のようなものがついているのであった。それに驚いた僕は、つい聞いてしまった――なんで頭から狐の耳のような物が生えているんですかと。しかし、それに対しては、よくわからないと言われ――とりあえず保留にするしかなかったのであった。

それから僕は、この王城で過ごすことになる。まずは『ガリウスさん』が僕を案内してくれた。そして最初に『国王』の謁見が行われた。その際、この国について教えてもらうことが出来たのだが、正直信じられない内容ばかりであった。というのもこの国は、この世界で唯一魔王と呼ばれる存在に支配されており――この世界では『光の女神』『闇の女神』『炎の女神』と三つの女神が存在しているそうだ。しかし、なぜか、それぞれの神殿に一人ずつしかいないらしい――つまり、この国に存在している三人は『本物』であり、それぞれが強大な力を持っているのだそうだ。また魔王も三人いると言われている。ただ詳しいことまでは分かっていないそうだ。なぜなら、それぞれの魔王によって倒されたとされているからだという。

だが実際は違うようで――そもそも『光の女神』、『炎の女神』はそれぞれ単独で行動しているため争いになることはなく――むしろ、お互い仲良くしているのだとか――さらに魔王と呼ばれている『邪神の欠片』が取り付いた存在がいるのだとか――その者こそが、それぞれの世界を恐怖と絶望の底に陥れようとしているのだという――その者の目的は不明であるらしい――だが、唯一言えることは、それが事実だということだけだと言っていた。そして僕は気になることを質問する。それはこの世界に魔物が存在しない理由だ――だが、答えを聞く限り、やはり原因は不明なのだそうだ。だが、その代わりなのかは分からないが、この世界の住人は『魔族化』することができるらしく、その結果『魔物化』することも可能なようだ――だからこそこの世界には、獣人やエルフなどの種族が存在するとのことらしい。

次に僕を救ってくれた少女がどこに居るのか聞いたのだが――分からないと言われた。なんでも僕を助けてくれた時に気を失ってしまい、そのまま行方不明になっているのだとか――だから王都中を捜しても見つからなかったらしくて困っていたみたいだ。もしかすると――彼女はすでに、何者かの手によって連れ去られていたのかもしれない。そう思うだけで胸が締め付けられてしまうのであった。

そしてこの世界についての情報も聞くことにした。だがそれは『冒険者に聞けばわかることだろ?』と言われてしまった――どうやら、この世界では『冒険者が全てを取り仕切っている』ので、そういう仕組みになっているのだとか――そこで僕は疑問をぶつける――そうすると、どうも、冒険者にはランクがありS,A、B、C、D、E、F、Gの八段階存在するのだそうだ――ただし、この冒険者のランクというのはあくまで『指標の一つ』であり『目安』としてしかないのだと言う。つまり『この程度の仕事がこなせない奴が、なぜ高ランクの依頼を受けられるんだよ!おかしいだろうが!!』みたいなクレームが殺到することがよくあるらしいのだ。

だから、そういった事態を防ぐためにも『冒険者は強さでランク付けする』というのが冒険者ギルドの掟のようになっているらしく、そのために明確な基準が必要となったらしい。ちなみに冒険者とは誰でもなれるわけでなく――この世界で生まれた子供であれば誰であろうと『冒険者学校』に通うことで『卒業証書』を発行してもらい『仮免許証』を手にすることで晴れて『冒険者』となることができるそうなのだ。そして卒業した時点で初めて一人前の『職業』となるのである。だが職業に就いていない人は冒険者として認められないという決まりがあるために『見習い』扱いされてしまうそうだ――ちなみに僕の現在の職業は何なのだろうかと思い、尋ねてみると――『君は錬金術師だったよ。この世界で数少ない職の一つだよ。かなりレアな存在なんだぞ!凄いなぁ~俺も欲しいぞ!でも無理だけどな。あはは!』なんて言われたが、僕は嬉しく感じなかった――むしろ不安になっただけだったのだ。そんな話を聞いていると――『勇者パーティーのメンバーが帰ってきたぞぉーーー!!!!皆集まってくれぇー!!!』と聞こえた。その声に反応して僕達は、その場所へ向かうのであった。

そして『勇者』とその仲間たちの姿が確認できた――全員男だったが、どうやらこの中に僕と仲の良い友達も何人かいるようだった。しかし全員が同じ制服を着ているため見分けが全くつかなかった――そこでふと思い出したのは『僕の職業が何なのか分かる方法があるんだ』と言われていたのを思い出す。なので僕は、すぐに実行してもらう事にした――どうやら鑑定水晶を使えば判別できるようだ。そして早速やらせて貰うことにする。すると『君の名前は『リクト』だね』と言われ――どうやら僕の名前は『リクト』というのが確定したのである。

そこでふと気になり、僕は自分の名前をもう一度口にした――すると『あははは!名前を覚えてくれていて嬉しいよ』と言って笑った後、僕の頭をポンッと叩いたのである。どうやら僕は彼から好かれているのだと実感し――思わずニヤけそうになるが我慢をしたのであった。だが僕にも気になる事が有るので聞いてみる。なんと彼は僕達『神聖勇者パーティー』の仲間だったらしい。しかも一緒に召喚されたそうだ。しかし『聖勇者』というジョブに就かなかった彼は『勇者』になれずに、仕方なく『聖女』と一緒に旅に出たのだという。そして僕はその話を聞いて驚くと同時に、少しだけ納得した。というのも、どうも僕は『勇者』とか『聖勇者』とかいったものに魅力を感じていないし、どちらかというと嫌いだと思っている。それに僕には向いていなさそうなイメージだし、そもそもなりたいとは思えないからね。それならまだ、普通に生活して普通の人として生きていた方が幸せな気がしているのである。だから、もし僕が『勇者』や『聖勇者』といった『勇者っぽい名前』が与えられていたら拒否していたに違いないだろう。だけど『勇者じゃない』という事は『特別な能力が無い』ということを意味するため、もしかしたら苦労する事も有り得るかもしれないと思ったりはしているが――しかし今更後悔しても仕方ないし、とりあえず前向きに考えることにしようと思う。そして彼には『よろしくお願いします』と伝えると、僕を『仲間』のように扱ってくれたのであった。

さらに『魔王軍』についても情報を教えて貰った――その魔王軍は『七人の魔王候補』がいるらしく『その者達の実力はこの世界でも上位に位置する力があるそうだ』とのことで、それぞれが異なる特徴を持ち、その力は強大で一人で一国を滅ぼすこともできるほどだという。その事実を知り、魔王軍と戦えるような力が欲しいと感じたのである。だが現状、その魔王軍がどこに潜んでいるのかは分からないため――『今は力を蓄えることに集中するべきだ』と言われたのである。だが僕としては早く元の世界へ帰りたいという気持ちがあったのだが――それは諦めるしかなかったのであった。

こうして僕に居場所が出来たのだった。そしてこの日から、僕は王城で暮らすことになったのであった。だが僕はこの時――まだ知るよしもなかったのであった。この世界に来た時に授かった――『固有スキル』と呼ばれる物の影響と、その効果によって『ステータス数値の異常性』を、その目にする事になるということを――。

それから僕は、毎日を過ごす事になったのだが、正直暇だった。まず最初にやる事と言えば訓練をさせられることである。その内容は主に素振りと、魔法の習得、そして戦闘の訓練だ。だが僕の場合――まず武器が使えない。そのため最初は魔法を使う練習から始まったのだが――それがあまりにも難しかった。なんせ、まともに魔法が使えなかったのである。そして次に剣術について学ぶのだが――これも上手くできなかったのである。それからしばらくして僕は、魔法が使えないのは、ただ単純に才能が無いのではないかと思い始めていた。だが、ある日――ついに剣に適性を持つ人物と出会うことが出来たのである。それは――

この国の王女であり――『アメリア=アース』王女だ。彼女は、この世界の中でも五本指に入るほどの実力を持っており――さらに『固有スキル』を持っているので――その戦闘能力は計り知れないレベルにあるのだという。

そして今日から彼女の指導の下、訓練を行う事になった。そして実際に手合わせをするわけなのだが――結果は全く歯が立たず完敗してしまったのである。しかも全く反撃すら出来ず、ただ一方的にボコられたのであった。

しかし彼女の動きを見る限り――彼女は何か隠し持っているのだと僕は感じるようになっていた。それもおそらく――僕と同じように――

そんな事を考えながら歩いていると、ある部屋の扉の前にたどり着く――そこは『王女様の部屋』であった。どうやら『王女様が僕を呼び出しているようだ』。正直言って緊張するが行かないと失礼にあたるかもしれないと思い勇気を出してノックをすると――『お入りください』と聞こえてきたのであった。僕は中へ入る――すると目の前にいたのは美しい容姿の『美少女』が居たのである。そう『美少女』なのだ。歳はまだ十代半ばぐらいだろうか?とても可愛らしい女の子なのである。

「突然呼び出してしまいごめんなさい」

彼女が話しかけて来たので僕は挨拶をして名を名乗る――どうやら、ちゃんとした礼儀作法を知らないようで、不愉快な気分にさせてしまったみたいだ。しかし彼女は特に気にしない様子で話を続けた。僕に対して彼女は『この国を救う救世主の一人だから気軽に接してくださいね』と言ってくれたのだ。僕は内心ほっとしながら、感謝の言葉を告げようとしたのだが、そこで、

「リクトさんに質問があります。率直に聞きますけど――あなたには何が出来るんですか?」

彼女はいきなりこんな質問を投げかけてきたのだ。僕はどうすればいいのか分からなくなりながらも必死になって答えた。すると――

『そうですね、たとえば料理を作るとかは出来そうですか?』と聞かれたので、試しにやってみることにした――そしてその結果――何故か、とんでもない料理が出来上がってしまったのだ。これには彼女自身も驚きを隠せないでいるようだったが――それでも彼女は僕を信じてくれると言い出し、そしてこう口にしたのである。『私が必ず強くしてみせます!この世界の人達を守れるような強さを身に付けられるように頑張りましょうね!』

この日を境に僕と王女の関係が始まったのである。僕としても彼女に認めて貰う必要があると考えたのである。

――――――

名前:リクト(雨宮 理斗)

性別:男

年齢:25才

状態:正常 職業 錬金術師 生命力 10/10 精神力 453127555605485647445333354673415382162425855768404239432 攻撃力 15+530防御力 16+1274+400817442398626379 魔力 18600864846722353687765688667865288947589432298321316395 腕力 8 体力 5141 知力 3111390 速度 2 魅力 4975977 運勢 9999★998020509697779375535255254493469721684 固有技能――【異世界転移】

――錬金術――

錬金術師――Lv.3

『錬成可能物質 鉄、銅、錫、金、銀、木、鉛、白金、その他鉱石系、鉱物系 植物 動物 昆虫 爬虫類 魚類 精霊獣 etc.』

固有特殊技能――【創造可能】【複製生産】etc.

(省略)

Luxuary Point 15000pt Skillポイント 2050072000660002500100 《総合戦闘力評価》 A級冒険者と同等以上――SSS級 この世界で『勇者パーティー』の一員として戦った時の彼の総合的な戦闘能力の目安となる数字が――Aランクだったらしいのだが、彼はそれを大幅に超えているのであった。

ちなみに『勇者パーティー』の中で『勇者』に次ぐ実力者は『賢者』と呼ばれていた女性であるらしく――この国で一番の魔法使いだったようである。

しかし今の僕のステータスを見たら――その人よりも僕の能力の方が高いような気がするんだよねぇ――だって『賢者』と呼ばれている人は確か――レベルは百五十前後で――魔力は六万五千ほどだったと思うんだよね。そして僕は今――レベルは三十九だし――しかもステータス値だけで言ったら――二倍の差があるからね。それを考えると『賢者』と呼ばれる人が、いかに弱すぎたかということが分かる。それなのに何故彼が強かったかといえば――それは単純に『聖勇者の仲間だった』ということも関係しているだろう。つまり――勇者と聖女と一緒に戦う機会が何度かあったということで――それはつまり勇者の加護が発動しているようなものだと言えるだろう。なので単純なステータスの数値では測れない部分が多々有るというわけだ。だから僕も勇者として『勇者パーティー』にいた頃も強かったのかもしれないと思っている――それに『聖勇者』というのは元々『神に認められた人間』がなることが出来る称号のようなものだったはず――もしかしたらその勇者と僕は同じような能力が備わっていたりするのではないだろうかと考えている――それこそ僕達の世界から『召喚された』ということは、そういうことだとも言えるからだ。そして今度会うことがあれば、そのあたりを聞いてみたいなとも思ったのである。

さて――僕には今からやるべきことがある。それはこの世界に召喚される前――すなわち、あの時に貰った『固有スキル』をしっかりと把握する為でもある。この固有スキルは『スキルを作れる』というものなのだ。その作り方は簡単である――『頭でイメージ』することだけ――そうすることによって新たな固有技能が生まれていくのであった。しかもその数に制限はないらしく、いくらでも作り出すことが可能なのだという。そしてその効果は――想像次第で、無限大に広がると言われている。さらに僕はその固有スキルを使って『固有スキルの創造』を行い――それを『合成スキル』と名付けることに決めていたのであった。そうする事で――より強力な効果を生み出す事が可能になるのだ。この世界で生き抜くために――僕はもっと強くなる必要がある。そう考えたからこそ――僕なりの工夫をするしかないのだ――『スキルの合成スキル』を作るしか方法がない。それが一番確実だと感じたからである。僕はこの固有スキルのおかげで様々な恩恵を受けることが出来ている――このスキルのお陰で僕はここまで成長する事ができたといっても過言じゃないだろう――だが逆に言えば、この固有スキルを有効に使えなかった場合――その可能性は十分に考えられる。だからこそ僕は努力し続ける事を決意したのであった。そして『最強を目指す』と決めたのである。

「今日も訓練頑張っていきましょう!」

王女が笑顔で僕に語りかけてくる――そんな彼女に元気良く返事をした僕は彼女と訓練を始めていったのであった。しかし僕の場合は、まだまだ発展途上である。そもそも魔法が使えず――剣すら使えない状態なのだ。魔法に関しては才能が無ければ無理だと割り切ることにしたのだが、剣についてはどうしようもないと思った僕は別の方法でどうにかしようと考えた結果――『刀』にこだわって作っていくことにしたのである。

そう考えるようになったのは、僕が剣の使い方が分からず――まともに振ることも出来ないという事実を知ったのが大きいだろう。そこで僕は『武器は剣でなければいけない』と勝手に考えていたが、よく考えてみると別にそこまで固執する必要が無いのではないかと気づいたのである。

そこで僕は『日本刀に近い武器』を作ろうと考えたのだ。だが、そうなると問題なのは『材料が無いこと』である。そこで僕は『オリハルコン』や『ミスリル』といった、希少価値のある金属を使うことに決めたのであった。まずは『鍛冶スキル』のレベルを上げることに意識を向けることにする――だがそれだけだと物足りない感じがしていたので――そこにプラスして『錬成スキル』を習得することにしたのであった。そして僕は早速、『刀』を作ることに取り掛かる。そして完成したものが以下のものである。

名称 魔剣 等級 伝説級 詳細 この世で唯一作られたとされる『最強の刀』の一つ。素材は謎に包まれている。この世のあらゆる存在を切り裂くと言われており、またどんな硬いものでも簡単に切り裂けることから、別名は『妖気を放つ伝説の魔剣』と言われている 僕としては――まだ満足はしていないが、一応『最高の一品』を作ったつもりである。

それから数日の間は『王女の訓練』を中心に過ごしていくことになったのである。そして僕は、この世界のことについて教えてもらうことになっていたのだ。まずは、僕がいた国の話になるんだけど、ここは、元々は小さな国の一つでしかなかったのだが――とある出来事をきっかけにして大国へと発展していったのだとか――しかし、ある事件が起きてから国が荒れてしまい滅んでしまったらしいのだ。その事件とは――他国との戦争に敗北したということが原因なのだという。

そして、その時に『聖勇者』も命を落としてしまう結果になったようだ。その『聖勇者』の名前は、ユウトという名前であり、どうも日本人みたいである――そう思っていると王女も、やはり日本について知っているようなのだ。ただ――彼女がいうには、日本の事は本に書いてある程度で――あまり詳しいことは分かっていないのだと言う。それでも彼女が『勇者様』と呼んでくれるだけで嬉しい気分になってくる。どうせなら彼女に『お嫁さんになって欲しい』とお願いしてみようかと考えたりした。まあ彼女の立場からすれば僕が何を言っているのかと怒られてしまうのかもしれなかったけどね。

ただ一つ――王女の話を聞く限りだと『聖勇者』というのは僕達とは別の異世界からの『召喚者』だということが分かったのである。つまり、その召喚術式が何者かの手によって改変され、本来呼ばれるはずだった人間が召喚されなかったということだ。そしてその代わりに呼ばれてしまったのが、たまたま近くにいた僕だということなのだろう。

おそらく、あの時、近くにいた他の人間も同じだったのではないかと思われる。『異世界転移』なんてものが起きる確率はかなり低いのだと思う。それなのに僕は、偶然その場に居合わせてしまった。これは本当にラッキーなことなんだと思う――僕だけが、この世界で幸せになれたような気がするからだ。だからこそ僕が出来ることを全力でやりたいと思うようになっていた。この世界の人達のために頑張りたい――僕はこの気持ちが強くなっていったのだった。

そして数日後――僕はこの世界に召喚されて二ヶ月ほど経ち、ある程度の力を身に付けていた。そして今――『王城』と呼ばれるこの場所には大勢の兵士や、大臣などの上層部が集まる謁見の間と呼ばれる部屋で、王様の前に立っているという状況になっていた。僕は目の前にいる王様を見ながら思う――これが一国の王か、と。とても迫力があり、威厳に満ちている。

そんな事を考えていると王様が、いきなり口を開いて喋り始めた――どうやら僕達が此処に呼ばれた理由を教えてくれるようだ。その理由というのが、隣国の王が『勇者パーティー』を連れてこの国に訪問してきたのだという。それを聞いた途端――僕は『勇者パーティー』という言葉が気になり――つい反応してしまったのであった。すると国王は何かを察したようで――その勇者達の情報を話してくれたのである。なんでも『聖勇者』、『賢者』、『大神官』の3人がいるらしい――『勇者』が男なのか女なのかは聞いていなかった。もし女の子だと分かったら僕にとってはラッキーなんだけれどね。そしてその勇者達は――今、ここにいるのかどうかを尋ねてみた――その瞬間――何故か空気が変わったのだ。

もしかしたら僕の質問に対して、かなりマズイことを聞いてしまっていた可能性があるかもしれないと思い、内心ドキドキしていたが、なんとか冷静に話をしていく。

「今、彼らは、どこにいるのですか?」

僕の問いに対し王様は何も答えずに、ずっと沈黙を保っているだけである。さすがに、このまま黙っていたらダメだと思い僕はもう一度問いかけることにしたのだった。

「すいません、勇者が何処にいらっしゃるのかを伺ってよろしいでしょうか?私も会いたいのです」

僕は頭を下げながら言ったのだが、何も言ってくれない。もしかすると――もう二度とこの世界では会えないような場所に勇者は居るのかもしれないと考え、僕は頭を上げながら言ったのである。しかし――次の瞬間――僕の体は、ふっとび――そのまま壁に衝突してしまっていた。僕は何が起きたのかわからず、混乱している。だけど何とか立ち上がった後、ゆっくりと前を見ると――そこには拳を突き出した格好をしている一人の男性と――それを止めようとしている女性が目に映ったのである。

そして、この男性は――勇者のパーティーの一人だと言われたので、もしかしたら僕を助けてくれたのかもしれない。だから素直に僕は礼を言うことにしたのであった。だが勇者は――冷たい表情をしながら僕に向かって言い放った。

「今、俺に『話しかけて来るんじゃねぇ!』と言いやがっただろ。そんなこと絶対にさせねえよ! 俺は女には興味がないからな!」

この人は女に興味が無いのだろうか?そう思った僕は彼に質問をしようと思っていたのだが――突然横にいた『賢者』の男性が――彼の代わりに話し始めて来たのである。

「お前のようなゴミクズは消えてしまえばいいと思っているんだが、その前に俺が、しっかりと教育してやる必要がありそうだな!」そう言われた僕は再び殴られそうになった為、今度は避けることが出来た。だが、相手は2人であるため僕は、あっという間に捕まってしまったのである。その後、僕は勇者と賢者の二人に連れて行かれることになり、その場から離れる事になったのであった。そして、この場から去る間際に見たものは――王様の傍で倒れていた大臣らしき人が、必死に立ち上がって逃げていく姿だけであった。

そして現在――僕はまだ拘束された状態で馬車に乗せられており――何処かに運ばれている状況である。そんな時でも勇者が隣に座り色々と質問をしてくる。どうやら彼からすれば僕の存在は許せないらしく、ひたすら僕が邪魔だと訴えかけてきていたのであった。

そしてしばらくすると僕は――ある建物の中に入っていった。そこは『勇者専用宿舎』と呼ばれており、彼は、そこの最上階に僕を連れ込んだのだ。そして、そこで勇者は僕の顔をじっと見つめてきたのである。一体僕に、どんな恨みがあるのかと思ったけど、特にそういった話は聞けないまま時間だけが過ぎていったのであった。

「これから一緒に生活してもらうぞ! もちろん、この俺も、お前の部屋で暮らすがな!」僕は耳を疑う発言を勇者が口にしたのである。それはあまりにも無茶苦茶な要求だった。どうしてそうなるのかさっぱり分からないのである。僕は、どうにかこの状況から逃れたいと考えたが――この建物から抜け出す事すら出来ないのが現状だ。だからこそ僕は、諦めて受け入れていく事にしたのだった。そう決めた後は勇者が僕を解放してくれた。

ようやく自由に動けるようになった僕は自分の部屋に向かうことにする――ただ気になることは一つだけあった。僕は勇者と会う前までは誰にも会っていないはずなのだが、どう考えても部屋の様子が変わっていたのだ。もしかしたら勇者の仕業だと考えた僕は、すぐに部屋を出て勇者を探し始めることにしたのである。しかし見渡す限り勇者の姿は見当たらない。仕方なく僕は勇者と会話が出来そうな女性を探す事に決めたのであった。

ただ僕は知らなかったのだ――まさか、あの出来事がきっかけで、とんでもない事態に巻き込まれることになるということを。

まず最初に出会ったのは、『賢者の女性』で、僕と同じ年くらいの少女で見た目も可愛らしい子であった。僕は、彼女と話をしてみたいと考えていたので早速声をかける。

彼女は最初は驚いた様子だったが、すぐに微笑んでくれた。そして彼女の名前は『ソフィア』というみたいである。そこで僕達は二人で話をする事にしたのだった。ちなみに僕が、彼女に『ソフィアさん』と呼んだのだが、「『様』を付けて呼ばないと殺すわ」と笑顔で言うため僕は彼女に敬語で話すようにしている。正直――この世界の人間じゃないという事もあり、どうしても他人行儀で接してしまうのだ。

しかし、彼女は、僕の事を気にしていないようで普通に話してくれているので、ありがたかった。

「君は、本当に不思議な人よね――私の魔法を見ても驚かないどころか平然としているし――それに私達と一緒に旅をしてみたいとかも言ってくるなんて信じられないよ!」

「だって、君達は、まだ未熟なんでしょ?だったら鍛えた方がいいかなって思うんだよね。この先きっと必要になると思うんだよ。その『神剣』を扱うには、それだけの力がいるだろうし――その剣に負けないためには必要な事だと思うんだ」

僕は彼女にそう伝える――ただ彼女は、少し納得できない部分もあるようだが理解してくれたようである。ただ――そんな彼女を見つめていた僕は、彼女が綺麗に着飾っているのに気が付いたのだ。おそらく勇者の為に用意をしていたのではないかと思う――だからなのか僕が見ていることに気付かれたのか頬を膨らませながら文句を言い出してきたのである。しかも『私のドレス姿を眺めるのは勝手だけど変な目で見るんじゃねー』とまで言われる始末である。僕は慌てて謝り何とか機嫌を取り戻してもらうことに成功したのだった。

「ユウトくんは、あのバカ勇者の事を、よく思ってはいないでしょうね?」

「えっとまぁ確かに僕はアイツをあまり良くは思わないかな――だって急に現れて、いきなり『勇者様の仲間にしてあげるから、お前を嫁として迎え入れてあげよう』なんて上から発言されたし――そもそも『勇者』の称号を持っているだけで、僕は『王様』とかになりたいわけじゃ無いんだけどな」

僕は、そう言って溜め息をつく。そして僕の気持ちを理解してくれているのかソフィアちゃんも呆れ顔になりながら口を開く。

「あいつは、本当にダメ男なのよ。あんな奴に付いて行くのは、この国の中でも一部の人達だけだと思うわ。まぁ私も、そんな一人だけど――」そう言って彼女は僕の方に近づいてくる。そのせいもあって僕は思わず身構えてしまったのである。しかし、なぜか僕は抱きしめられてしまい戸惑ってしまう――僕は彼女の柔らかさに驚きながらも、とりあえず抵抗をしなかった。そして数分間の間、抱き合った後――僕から離れたのであった。僕は恥ずかしくて、つい下を向いてしまったが――どうやら、この世界はキスの文化は無いようで助かった。もしかすると勇者は、この世界に来て、すぐに行動に出た可能性があるが――それは今は関係ないだろう。

それから僕と、ソフィアちゃんは色々な話をした。そしてお互いがお互いに共感出来る部分が沢山あり、意気投合してしまったのである。そして、この世界について色々と情報を得る事が出来たのである。やはり『勇者』の事はタブー扱いになっていた。その理由が『賢者』、『大神官』の存在にあったのだと教えてくれたのだ。

そして僕が一番興味があった話を聞くことが出来たのである。その話というのが『賢者』、『大神官』と呼ばれている二人だが――実の姉妹だということが判明したのだ。それも驚く話である。なぜなら『大神官』と呼ばれる女性は、とても若く見えるし『賢者』と呼ばれていた方に至っては、外見が幼い子供に見えるのである。

そんな話を聞いた事で疑問に思っていたのだが、『賢者』の方が、どうして、あそこまで『賢者』を尊敬して崇めているのか分からなかったのだが、理由を聞いてみると――実は『大賢者』が亡くなっていて、その時に生まれた娘であるということらしい。ただ、どういう方法で生まれたかは不明のままらしく――謎めいた存在でもあったのであった。そして僕はソフィアとの話を終えると勇者に会いに行くために勇者の部屋に向かったのである。しかし――

扉を開けると目の前に現れた光景が衝撃的すぎて僕は一瞬言葉を失う――なぜなら勇者の格好をした男が、ベッドの上で寝ていたからだ。僕は、こんな状況では寝るしかないのだろうかと思い悩んだ結果、床の上に直接布団を敷き横になった。さすがに女の子の近くで眠ろうとまでは考えられないのである。こうして僕は眠りについた。

翌日――僕は朝になると、まずはトイレに行き、その後は軽く体を洗った後に食堂へと向かっていった。だが誰もおらず一人で寂しく食事をしている最中――誰かの声が聞こえてきたのである。声の主は勇者のパーティーメンバーである女性のようだ。彼女は僕の隣に座り朝食をとり始めた。

「私は、この城の侍女長をしているのよ。あなたの名前は確か――そう『ユーノ』だったわね? でも珍しい名前だこと――」

そう言い終えると、彼女は食事を終えた後で立ち去ろうとする。そんな彼女の腕を掴んだ僕は――話しかけたのである。彼女は最初こそ驚いていたが――僕の話を聞くと真剣な表情に変わり聞いてくれた。そして僕達が勇者の部屋にいると知った途端、彼女の態度が変わったのであった。それは勇者と会うつもりなら今から来て欲しいと言われ――僕は素直に従うことにする。そして僕が勇者の部屋に入ると同時に彼女は大きな声を上げていた。

「何で勇者と寝てるのよ!信じらんない!!」僕が部屋に入ってきた瞬間に言われた言葉である。勇者は起きていて――何故か僕に謝罪をし始めたのだ。彼女はどうやら僕に嫉妬したらしい――理由は知らないが僕を見る目が怖かったので、勇者は僕の味方になってくれるのは間違いないだろう。そんな事を考えていた僕は二人に『ソフィアさんに何か用事があるのか?』と聞くが返事がない。それどころか勇者は僕に対して怒るばかりである。そこで勇者の態度が急変する。

僕は、その変わりように恐怖を覚えたが――彼女が僕と話がしたいと言うと勇者は大人しくなったのである。しかし、勇者は部屋から出ていって欲しかったようで僕に向かって出ていけと言ってきた。しかし僕は部屋に残る事にしたのだ。それは彼女の事を知りたかったのと僕自身の気持ちを整理したいと思ったからでもある。僕も彼女に聞きたい事があったため丁度良かった。

僕が、そう言うと勇者が、なぜなのか不思議そうな顔をした。

「ソフィアさんのことを知りたかったのも理由の一つだけど、これからのことについて、ちょっと話した方がいいと思ったんだよ」僕は、勇者の方を見てそう伝える。勇者は少しだけ落ち着いたようなので僕は話を始めることにする。まず僕は自分のステータスを確認した上で気になっている部分を勇者に伝えておく事にしたのである。

「もしかして君達は、僕のスキルの事が知りたいんでしょ?」僕は勇者にそう質問するが反応は薄かったのだ。ただ、彼女は僕にこう言ってきたのである。「もしかして貴方の能力は『全能力強化Lv9999』とかいうものでも持ってるの?それともその上位版? まぁ私達も、そのぐらいの能力はあるんだけどね!」彼女は自慢げに言っていたのである。僕は、彼女の言葉を聞いて苦笑いを浮かべることしか出来なかったのだった。

僕は勇者の言葉を、どう受け止めればいいのか分からないでいた。『全能強化』というのは確かに僕が取得したスキルなのだが――それを他人が取得することが出来るのは、あまりにも規格外過ぎる内容である。だからこそ僕の思考は停止していたのだった。しかし彼女は僕の様子に気づくこともなく話し続けていた。

「でも『勇者』である私が、『大賢者』の娘である私のお婿さんになられたのですから当然の事なのかもしれませんね。だからユウト殿――いえ『大勇者様』とお呼びした方が宜しいでしょうか?」僕は、そう言われて戸惑うしかなかったのである。正直僕は、ソフィアという少女のことを信じきれてはいなかった。勇者の仲間という時点で普通じゃないことは分かるし――この世界の住人は僕のことを嫌っているはずなのに、いきなり馴れなれしくされるのも不自然すぎるのである。

ただ、このまま放置しても面倒事に巻き込まれるのは分かり切っているので僕はソフィアに話しかけることにした。彼女は笑顔で答えてくれているが僕は気づかない振りをして彼女に質問する事にする。

『勇者の仲間になる気があるのか』

「はい。私はユウト様に忠誠を誓っておりますので――それに、この世界を魔王の手先たちから救えるのは、私しかいないと考えております!」彼女は僕にそう言って来たのだ。その目を見ると本気で言っているように見える――だけど、どうしても信じることが出来ない僕は彼女の事を疑ってしまった。そのせいもあって僕はソフィアに対して失礼な態度をとることになる。そして僕に、そういう目を向けられるのが不快だったのだろうソフィアは泣き始めてしまったのだった。

僕が謝ろうかと考えていた矢先だった――

「ユウト様は『勇者』が嫌いなんですよね?」

彼女は泣きながら僕を見つめて来る。その姿を見た時『この子を勇者と一緒に行動させるのはまずいな』と感じた僕は『君は『賢者』なんだろ?僕には『賢者』の素質はないよ』そう言って誤魔化す。すると彼女は、なぜか嬉しそうに笑みを見せたのだ。

『勇者が嫌い』という言葉で喜ばれたのは生まれて初めてだった。そのため、どう返せばいいのか迷ってしまう。だが彼女は何も言わなかったのである。僕は少し安心しながら本題を切り出すことにした。『賢者』について教えてほしいと言ったのである。

僕は彼女の話を真剣に聞いた――そして彼女の話が終わったところで僕は質問をしたのだ。『勇者と二人で『勇者の旅路』に行くのは難しいのか』と――それに対してソフィアは、はっきりと答える。

「私なら出来ると思うんですけど、おそらく不可能でしょう。私は、あくまでも『大神官』ですから」彼女は笑顔を見せて言った――そして僕も、その言葉が本当であることはすぐに理解した。しかし彼女は僕に対して『どうして勇者は私にプロポーズをしたんだと思いますか?』と言い始める。僕は、この問いに対しては言葉を詰まらせてしまった。

彼女は僕の表情を見ながら再び口を開く――どうせ結婚して貰えないと思っているみたいで、はっきり断っても傷つけないかと思い、僕は告白をされた時の出来事を伝えることにする。すると驚いた表情で僕の顔を見てきた。そして彼女は頬が真っ赤になっていたのである。どうやら僕と同じ状況になったことを思い出したようだ。

そして、しばらくして彼女は突然僕に抱きついて来て――

『勇者の事が好きなんですね!』と叫ぶようにして僕に対して言うと、すぐに部屋を出て行ってしまった。僕は完全に置いてけぼりを食らう結果になったのである。その後で勇者とソフィアは部屋に戻ってきて一緒に朝食をとったのだが――彼女は終始機嫌が悪かったのだった。

僕は勇者が、いつも通り食事をしているのを見ていると視線を感じ振り返った。そこにはメイド姿の少女がいた。年齢は僕より少し年下だろうか――身長は130センチくらいしかないかもしれない。髪は短く切りそろえられており綺麗な金髪で青い瞳をしている。僕は彼女に近づいて声をかけてみたが返事がなかった。よく見てみると、僕の方を向いていなかったのだ。ただ彼女は勇者の方を見ていて、ずっと黙っていたのである。それから僕は、しばらく様子を見ていると勇者と何か会話をしてから立ち去って行ったのであった。

そんな様子を眺めていた僕だったが、勇者は気にした様子もなく食事を続けているのである。勇者に対して僕は質問をしてみた。どうして僕の方をチラチラ見ていたのか聞いてみると、どうやら彼女が一方的に喋りまくるだけで勇者はあまり僕と話したくはなかったようだった。それどころか彼女は勇者の事が大好きのようで、勇者の口から出る話題は全て勇者の事ばかりらしい――しかし僕は勇者の話を聞くのに夢中になりすぎて勇者の言葉を聞いておらず――彼女は僕と話が出来たことで満足そうに立ち去ったのだ。

食事を終えると僕は自分の部屋に戻る事にした。すると何故か部屋に『聖女』と呼ばれていた女性がいる。だが、僕の存在には気付かないようで勇者との惚気話を聞かされ続けたのだ。その話の中で僕は勇者が『勇者の使命を果たした後は俺と結婚して欲しい』と言ってくれたらしく幸せそうにしている姿を、何度も見せつけられたのであった。

そして最後に彼女は勇者と結婚の約束をしていた事を話してくれた。しかも彼女の話によれば勇者は彼女の事が大好きだという話で――そのせいもあって彼女は僕の事を快く思っていないのは明らかであった。僕としては彼女と勇者の邪魔をするつもりもなかったので早々に別れて、部屋に戻ってきたのである。

部屋に戻ってきた後――ソフィアの事が心配で、もう一度会いたいと思ったが、どこにいるのか分からず探しに行ったとしても、きっと会ってくれないであろうと考え――勇者に聞くことに決めて勇者の部屋へと向かったのだった。

僕は部屋の前まで来るとドアを開ける。すると中では、やはりというべきか『聖女』が勇者に甘えていた。どうやら僕が入ってくるとは予想していなかったようで驚いている。そんな二人の様子を確認してから僕は話しかけることにした。ソフィアが、どうしたのか聞くと勇者が説明を始めた。しかし僕は、その内容を聞き逃さないようにする。

『勇者が勇者じゃなくなったら結婚してください』

「ソフィア!俺は勇者なんかじゃない! 勇者をやめるつもりなんてないぞ!」

「ユウトは『勇者の呪い』を受けているのですよね? それならば私とキスをすれば全て解決します! さぁユウトお願い。

もうユウト以外愛せない体になっているから、早く!」

ソフィアが勇者の方に近づいて行きながら言っていたのである。それを見ている僕は勇者に向かって、そっと呟いていた。

「やっぱり勇者はモテてるなー」と――

ソフィアは勇者に近づくと強引に唇を重ねようとしていた。僕はその様子を見た瞬間に二人の間に入って止める。勇者は、いきなり割り込んできた僕に対し怒ってくる――ソフィアも、なぜか僕に攻撃してくる。

「何するのよ!!ユウトは私のモノなのに!!」

僕は必死になって説得を試みたが聞き入れて貰えず僕は攻撃を受け続けていた。

しかし、そこで突然勇者の態度が変わる――そして彼は僕に謝ってきたのである。僕は彼の行動の意味が全く分からなかったが、とりあえず謝罪を受け入れた上で、どうしてこんなことになったのか勇者に質問をする。

勇者によると『大勇者の加護』というのを僕に与えてしまったため『勇者』の力を失ってしまったのだという――

勇者は自分が『勇者』であることを証明しようとしたが僕以外の人達からは相手にされなかったのである。その事で僕に対して罪悪感を覚えたらしいのだ。

そして僕が異世界人だと分かり納得してもらえたようだ。ソフィアは『勇者が、お婿さんを召喚した』という噂を聞いていて『大賢者の娘』のソフィアから求婚されれば必ず受けるだろうと確信があったらしく、それが分かっていたために僕に突っかかって来たみたいだ。

僕には勇者からの説明が終わると同時に彼女は、とんでもない提案を出してくる。それは僕が、ソフィアと一緒に『大賢者』を倒すというものだった――どうやら彼女は、かなり強引な性格をしているようで僕は断る事も出来ずに従うしか選択肢がなかったのだ。そして彼女は僕の手を引っ張り部屋を出て行ってしまう。勇者の方はというと僕達の背中を見送っているだけであった。

僕はソフィアに連れて行かれるがまま彼女のあとを追いかけていく――彼女は王城の外に出ると同時に羽を広げ飛び始めたのだ。そして『大賢者』が住むと言われている山まで案内される。

彼女は山の麓に着地すると大きな洞窟がある方向を指し示す――僕達が歩き出そうとするとソフィアは話しかけてきた。

『私が一人で『賢者』を倒します』

彼女は僕に『ここで待っていて欲しい』と言う――そして僕の答えも聞かずに飛んで行ってしまったのだった。僕は、その場で待機する事にした。しばらく待っていると彼女は『大賢者』を連れて戻ってくる――『賢者』の姿を確認することが出来た。

見た目は白髪の男性であり顔にシワが出来ている。服装は白い服と黒いマントを身に付けていた。身長も170センチ程しかなくソフィアと並んでいると親子に見えるだろう。

僕は彼に挨拶をしようとした時に――彼が先に僕の事を知っていたのである。僕は、どうして自分の事を知っているのか質問してみる。すると、その問いに対して『私は『勇者の祝福』で、この世界の全ての知識を手に入れることが出来る』と教えてくれた。

さらに僕はソフィアにも、なぜ僕が勇者の加護を受けられるようになったのか聞いてみた。どうやら僕の場合はソフィアが言うには他の世界から来ていることが条件のようで――その証拠として僕が持っている能力が、こことは全く別世界で生きていた頃のものらしくソフィアが僕の事を勇者と呼ぶ度に『大賢者』は首を傾げていた。だが僕達にとっては呼び方など些細な問題でしかないので無視することにしたのだ。

ソフィアは僕の力を見たかったので勝負をしたいと言い始める――

だが、僕からすれば『勇者と聖女に勝てない僕に何ができるんだ』と思ってしまい戦うのを断ろうとしたが『勇者様が負けた相手ですよね? そんなに強いなら大丈夫です!』と言って全く引こうとはしないのである。

結局、僕がソフィアと戦うことになってしまった。そしてソフィアが勝てば僕の嫁になるということだったが、そもそも僕は結婚をするつもりはなかった。そのため彼女と結婚するのは嫌だったのだ。そのため戦いが終わった時点で逃げようと思っていた。そのためソフィアが勝つことを祈っていたのだが――結果は惨敗であった。

ソフィアが魔法を放つが、どれも避けられてしまう。ソフィアは何度も攻撃を仕掛けるも当たらずに体力を奪われてしまい――最後には地面に倒れてしまっていたのだった。

『あなたが弱いせいで私は死にかけた。それに勇者様と結婚できる権利を奪った――だから死んでもらうね!』

「おい待てって」

ソフィアが『賢者』に止めてくれと頼んでいた――しかし、その言葉を聞いた『賢者』は無表情のままでソフィアの頭に拳を振り下ろして殺そうとする――僕は急いで剣を抜くとソフィアの前に立って彼女を庇う。すると突然『賢者』は攻撃を止めたのだ。その隙を見て僕は彼女に話し掛ける――どうせ死んでしまうのならば僕と戦わないかと提案する。だが彼女は断ったのだった。彼女は僕の事を気に入らないようで、そのまま僕の目の前で自殺しようとしてしまう――それを阻止するため僕は彼女を殺そうとしているように見せる。すると僕の思惑通りに彼女は動揺し始めたため上手くいけば助けられるのではないかと思い始めていた――だが、そんな甘い考えは一瞬にして砕かれしまう。『賢者』はソフィアを殺すのを止めようとしなかったのだ。ソフィアは殺される前に自害していたのである。

僕は、なんとか生き延びることには成功しているが、『賢者』が見逃してくれただけなのかもしれない。僕は自分の無力を痛感した――そんな状態で『勇者』の元へ向かう。しかし『勇者』は何も知らないので『聖女が死んだことは知らなかった』と言っていた。どうやら『聖女が勝手に自殺しただけだ』と勘違いしたらしく僕達は城に戻ることになる。だが戻る途中に魔王軍が攻めてきていて町の人々はパニック状態に陥っている。だが、それを見ても何も出来ないのであった。

勇者と僕は町の人々を救おうとしていた――そこに突如現れる一人の女性がいた。

『勇者は私と結婚してくださるのよね?』

『勇者』は『勇者じゃなくなったから』と言って断っていた。僕も同じ事を言おうとすると――『勇者』は、いつの間にか女性の手を取っていたのである。

「あーそうそう俺はお前と結婚したいと思ったんだよ」

「えっ?」

「勇者になったから仕方なく結婚したんじゃない。本気で愛してしまったからだ。もちろん俺の妻になってくれるかい?――えっと君の名前はなんて言うのかな?」

僕は、あまりの出来事について行けず呆然としていたが、我に帰ると同時に二人の後を追いかけていった。そして二人は『賢者』と戦闘を開始してしまったのである。その様子を目の当たりにしていた僕は慌てて二人を制止する。勇者が僕に向かって文句を言って来たのである。そして勇者は僕を殴ろうとしてきたので僕は避けようとしたが殴られる寸前で止まったのだった。どうやら僕は気絶していたらしい。目が覚めるとベッドの上に寝ていたのだ。そして起き上がると『勇者』に抱きつかれた――『勇者』は僕を離すことなく抱きしめ続ける――僕を抱きしめている勇者の腕が少し震えていることに気がついた。僕は彼の様子がおかしいことに気づき話しかけようとするが勇者の口からは謝罪の言葉ばかりが聞こえてくる。僕は彼の気持ちを理解することが出来ないが慰めることにした。そんな時――扉を開けてソフィアが入ってきたのだ。「勇者さま?何をしているんです? ユウトから離れてください!!」

ソフィアが、なぜか僕と『勇者』を引き剥がそうとする。どうやら彼女は、なぜか僕に惚れており――僕を奪い返そうと必死になっているようだった。

「なにするんだ!ソフィア!!」

勇者も負けじと僕の事を引っ張るためソフィアは必死に僕の事を助け出そうとしてくれる――すると僕の腕を掴んで引っ張り出したのである。

そして勇者の手から逃れられたのだが――僕と勇者の間にソフィアが立ち塞がる――僕はソフィアに謝ると彼女は何故か怒ってしまったのだった。僕はソフィアを説得しようとしたが彼女は怒り続けながら部屋を出て行ってしまう。

「待ってくれ!」僕は、すぐに追いかけるが廊下に出た時には既に彼女の姿は無かった。そして『大賢者』の方を見ると彼は消えてしまっていて、そのかわりに一人の老人が立っていた。僕は話しかけてみることにする。すると――『勇者は『大賢者』を倒しに向かった』と言われて『賢者』がいる場所に案内された。その場所には大量の『魔獣』が集まっており勇者は一人奮闘をしていた。しかし、やはり勇者は強くないため、あっという間に劣勢に追い込まれて追い詰められてしまう。しかし、そのピンチを『賢者』が救うのだった。『賢者』は圧倒的な力を見せ『勇者』を追い込んだ――しかし『賢者』が最後の攻撃を放つ直前――ソフィアが現れたのだ。

『勇者は私と結婚してくださるのでしょう?』

『勇者は私のものなのだから』

彼女は勇者とキスをする――すると『賢者』の体が光り輝いた。そして次の瞬間には、もうその場にはいなかったのである。僕は勇者に説明を求めることにした。すると勇者から『聖女の力を奪ってくれたお礼をしたかったので、つい力が発動してしまって――本当に悪かった』と言われたのだ。僕は、そのことについて責め立てることが出来なかった――なぜなら勇者の顔が悲しげで苦しんでいるように思えたからである。

どうやらソフィアには僕の気持ちが通じなかったようだ――僕は部屋で休んでいたのだが誰も部屋に入ってこない――そこで気がつく。ソフィアは僕の部屋に来てくれたのではないのかと思い始める。僕は彼女が僕の事を心配して会いに来てくれないのだと思い込んでしまったのだ。そのため僕はソフィアに嫌われてしまったのではないかと考えるようになる――そして落ち込んでいる僕を心配そうな顔で『大賢者』が声をかけてきたのである。

そして彼に、どうして『勇者の加護を受けた者にしか会うことが出来ないの?』と尋ねてみると彼は『それは、勇者が他の世界から来た人間だからだ。だから『加護を受ける資格のある人物』しか会えないようになっている』と教えてくれた。さらに詳しく聞いてみたところ――『勇者の加護を受けた者だけが、この世界に転移することができるが――その加護を受けていない者は、こちらの世界にやって来ることが出来ないのだ』ということを教えられたのだった。僕は納得したような気がするが、いまいち良く分からない部分も残ってはいたが『よく分かりましたよ』『勇者が異世界人だから、他の人達に会うことは出来ないんだね? でも僕とは、ちゃんと会えるんだよね?なら良かった!』と言って笑う――しかし『いや――お前は『この世界の勇者の加護を受けていないため、この世界に来ることは出来なかったはずだ』』と、言われてしまう。どうやら僕は勇者の加護を受けることが出来ていなかったらしい。僕はそのことを自覚すると泣き出しそうになった。僕は、ずっと勇者が、そばにいるものと信じていたのだから。そのため僕は『勇者に会いたいな』と言って涙を流す。そして、しばらくして泣き止む――そして立ち上がる。『僕が絶対に君に会ったことを後悔させてやる』と言い放つ。だが『今の実力では不可能だ』と言われてしまう――僕は、それを言われると思っておらずショックを受ける――だが言い返すことができなかった。そのため何も言えなくなってしまったのだが僕は諦めたくない。

『大賢人は勇者の場所を知らないですか?僕が勇者の元に行くためには、どうしても彼の助力が必要不可欠なんです』と言う。

『それは無理だと思う。私は勇者の元へ行くことはできない』

僕は大賢者からそう言われて愕然とした。僕は『それでは僕は行くところがなくなってしまうじゃないか』とつぶやく。すると『だが、勇者は『大魔王城』に向かうと言っていた。その先に行けば何かあるだろう。それを探すといい。ただ私の助言が役に立ったのならば魔王を倒す手伝いをして欲しい」そう言われたため僕は「もちろんです」と答えた。それから『聖女様がどこにいるのか分かるか?』と聞く――すると『勇者と共に魔王と戦っているはずだ。今は聖女様の元に辿り着くことが出来る可能性は、かなり低いと思われる』と教えられたのであった。

結局僕はソフィアに会うことは出来なさそうだ――そのため僕の心の中は真っ暗になる。そして心の中にぽっかり穴が出来てしまい虚しさに襲われる。だけど僕は勇者の事を諦めずに探し続けた。『賢者の塔』にも行ったがソフィア達の姿は無く勇者を見つけることはできなかった――そこで勇者達が向かった先にある町へと向かうことにする。僕は町の人に話を聞こうと思ったんだけど皆怖がっているみたいだった――なので酒場で情報を聞くことにしようと思った。するとカウンターに座って酒を飲んでいた男性に声をかけられたのである。

『なんだぁ?ガキが何をしているんだ?酒が飲みたいとは笑わせてくれるぜ』その男性は僕に対して馬鹿にした口調で話しかけてきた。そして男は僕を挑発するかのような目で見てくる。僕は『そんなことよりも聞きたいことがあるのですがいいでしょうか?』と話しかけた。すると男が話し始めたのだが、どうやら彼は町の自警団を纏める立場のようで僕を子供だからと見下していたらしい――そのため少し機嫌を悪くした僕に向かって話しかけてくる。

「あー?俺の言うことが聞けねぇって言うのか?」と威圧してくる。だが『聖女が行方不明になったのを知っていたりしますか?』と言ったら態度が急変して怯えたような顔になって逃げていってしまったのである。どうやら僕の予想は的中していて勇者達は、あの後に聖女に出会っていたらしく、その時は『賢者』が一緒だったらしい。僕は『勇者が賢者に倒されてしまう前に助けなければならない。僕は行かなきゃ』と思ったのだが――そこで『勇者の仲間は勇者しか戦えないはずじゃ』という言葉を思い出す。

そこで僕は勇者に『大賢者が言った言葉が本当なのか』と尋ねた。すると彼は、『大賢者が言うには勇者の武器に特殊な能力が備わっており、勇者以外に使うことは出来ないと、その能力を使うことができるのが、たった一人の選ばれた人間らしい。おそらく聖女様なら扱えるだろうと僕は考えた。そして僕は、すぐに勇者の後を追いかけようとしたのである。すると『勇者には近づかない方がいいと思うが』と、止められてしまった。

そして勇者が僕に向かって『大賢者から何を聞いたのだ?』と尋ねられたが『賢者の試練』をクリアしたら教えます、と答えてやった。勇者の目が険しくなった。そして僕は、さっさと立ち去ろうとする――勇者が呼び止めようとするも僕は振り切って駆け出していくのだった。そして急いで勇者に追いつくために『賢者の塔』に向かい始めたのである。塔の中に入ると階段を上り続けて上へ進んでいく。

だが途中で足を止める――僕は勇者がいるであろう場所へと到着することができたのだから――そこには『勇者』とソフィアが向かい合っていた。二人は激しい戦闘を行っており周りに瓦礫や地面などが飛び散っていたのである。そして勇者が剣を振りかぶる――ソフィアを殺さんとばかりに攻撃しようとした時、僕が割り込んでいったのだった。

「どけ!邪魔だ!!」

僕は勇者の攻撃を盾で受け流す――その一撃はかなり重く僕の腕は震えていた。しかし、ここで退くわけにはいかないのだ――するとソフィアは僕を見て嬉しそうな表情を浮かべて話しかけてきた。

『ようやく来てくれたわね。待っていたのよ』そう言って彼女は抱きついてくる――僕は突然のこと過ぎて混乱してしまい身動き一つ取ることができないでいたのである。しかし勇者の方は冷静であり『どうしてお前がいるんだよ!』と言って睨みつけてきた。どうすれば良いのか分からず困惑している間にソフィアの方は、さらに力強く抱きしめてきて頬に口づけをしてきたのだった。僕は頭がボーっとするような感覚に陥り思考力が鈍くなる。

『勇者よ――私と一緒に行きましょう』彼女は優しく語りかけてくる――僕は彼女の声に反応するように意識を取り戻し、そして『僕は君のことなんか大嫌いだ』と叫ぶ。すると彼女が悲しげな顔をしてしまう。

『どうして私ではダメなの?』『私だってあなたのことを愛しているというのに』彼女は目に涙を溜める。僕はその涙を見たことで彼女に対する怒りは、消え去り戸惑いが生まれる。さらに追い打ちをかけるように僕のことを好きな女性が現れる――その人物こそが僕の初恋の相手で僕と婚約していたソフィア=オリエーヌ王女様だったのだ。

僕は彼女との思い出を思い返す――小さい頃はよく遊んでいたが最近は一緒にいなくなっていた――それが、なぜ今、このタイミングで現れて勇者を誘惑し始めているのか、まるで分からない。しかし、この状況は、まずいということだけは理解出来た――だから僕はソフィアに問いかける。『君は一体何をしたいんだ?』『私は勇者と結ばれなければいけないの』『そのために勇者の加護を受けることが出来る存在が必要だったの』『でも私が加護を受けることができなくなってしまったから、こうしてあなたが加護を得るまで守ってあげたっていうの』

僕はソフィアの言葉が信じられない気持ちでいっぱいだった――僕を守ると言ってくれた優しい彼女が勇者を利用して加護を手に入れようとしているのだ。だが彼女が加護を得たとしても『賢者』のような特別な力を扱えないことは知っていた――だからこそ僕は『そんな加護を得て勇者と結婚をしたとして幸せな未来は訪れるのか? 僕は君が加護を手に入れるために利用され、その力に飲まれるような人間だと思わない。僕は君がそんなことを望む人間だとは思えない。だから君が本当に欲しいものは勇者の力ではなく勇者自身なんじゃないのか?』と問いただしたのである。

しかし彼女は黙り込んだまま、しばらく口を開かなかった――それから再び、ゆっくりと話し出した。『勇者の力は特別過ぎる。それこそ私の手にも余るほどのものよ』『でも私は勇者と結婚したい』『私は彼に全てを捧げたの。私は彼以外いらないの』『それに私は彼のためになることなら何でもするつもり』

僕は呆然とする――まさか僕のために人生を棒に振ったなんてことを言ってくるとは思いもしなかったからだ。『もし僕が加護を得られなかったら?僕に加護が与えられなかったら?僕以外の人が勇者の加護を受けることになるんだ。そいつが君を傷つけるかもしれない』

『確かにそれは怖いけど。それで彼から離れるのは間違っている』

僕は何も言い返せなくなってしまう――僕は自分の感情を抑えきれなくなり、ついに叫んでしまう。『君はそんなやつじゃ無かったはずだろ!?僕を好きだと言っておきながら簡単に捨てられてしまうんだ!』

僕が大きな声で叫んだのは久々だった気がする。そのせいか少し疲れを感じる――するとソフィアが僕に向かって『私はそんなこと絶対にしない。そんな人を信じることの方が難しいものよ』と言ってきた。僕は何も言うことが出来なかった。僕は、そんなソフィアの事が嫌になり背を向けると塔を出て行こうとしたのであった。だが扉を開けると、そこに立っていた人物がいた。大賢者だ。

どうしたんだろうかと心配になる――彼は何も言わずに歩き始めていくと『少し話がしたいのだが時間はあるかね?』と聞いてくるため首を縦にしてうなずくと、大賢者の後について行くことに。

そして連れてこられた場所は塔の一階にある大広間だった。そこには大賢者が魔法を使って結界のようなものを作り出しており外からは一切見えなくなっている。そのため僕達の姿を見ているのは中に入って来た者達だけだった。僕と大賢者の間には気まずさが漂っている。すると沈黙を破り話しかけてきたのは大賢者だった。

『聖女と勇者の関係が良くないことは分かっている。だが、あのまま見過ごすのは良くないと判断した。そして聖女は自分が勇者にとって必要では無くなると勇者のことを見捨ててしまう可能性は高い』

僕は黙って大賢者の話を聞いていた――僕はソフィアが勇者を利用しようとする理由に納得が出来なかった。すると大賢者は『聖女を救える可能性がある者は勇者だけなんだ』と言い出した。僕はその話を聞き大賢者は聖女を救いたいという強い想いがあるのだろうと考えたのである。

すると彼は僕に向けて質問をしてくる。『お前が聖女を救う理由は何だ?』『聖女と約束した。勇者を助けに行く。そして賢者になる』

大賢者の顔から笑みが消える。だが、またも笑顔になってこう言ったのである。『聖女を救いたいとは思うか?』『勇者を助けるつもりか?』『そうだ。僕は、その答えを確かめたかったのだと思う。僕の考えは正しいかどうかを確かめる必要があったのかもしれない。だから聖女に嘘をついた。本当は僕は聖女のことを助けたかったわけではないのかもしれいない。僕は勇者を助けに来た。そして勇者に恩を売りたかったのだと思う』僕は大賢者が何故こんな事を聞いてきたのかという理由については理解できなかったが、大賢者が満足してくれたようなので、もう大丈夫だろうと大賢者の部屋を後にしようとした時だった。大賢者が話しかけてくる。

『待て』僕は振り返ると『まだ何か用なのか?』と尋ねてみる。

すると彼は『大賢者が言うには賢者の塔に賢者の試練というものが存在するらしい。その賢者の試練をクリアすれば賢者になれると言われている。もしも、勇者が聖女を救うために動くとするならば、きっと勇者は賢者の試練に挑戦しようとするだろう』僕は大賢者の話に耳を傾ける――大賢者から語られる賢者の試練の内容は衝撃的なものばかりだったのだ。大賢者によれば勇者と聖女の関係性は最悪だ――だからこそ大賢者は二人の関係改善を願って賢者の試練をクリアするように言っているのだということが伝わってきたのである――しかし僕は賢者にならずに済む方法がないか探るために賢者の塔に向かってみることにした。

『そういえば君は聖女の本当の姿を知らないのではないかね?』

突然、そう切り出してきた大賢者に、どういうことなのかと尋ねる。すると、どうやら彼女は、あの日以来ずっと『勇者の剣』と呼ばれる武器を使い続けて魔王を倒すべく、ひたすら戦い続けてきたらしい。しかし『聖女の加護』を持つ彼女が本気で戦うと街の一つや二つ程度では被害が済まなくなってしまうため大災害を引き起こしてしまう可能性が高い。だからソフィア=オリエーヌは、この世界の人々を守るために勇者の力を利用するという手段を取ったのではないだろうか?そして彼女の本来の性格や本質的な部分を勇者に隠したまま利用して上手く騙していこうと考えているのではないだろううか――だから彼女は『聖女の仮面を被った悪魔』なのではないかと推測できるのである。

そう語ると、そこで大賢者との話は終わった。

『ありがとう。教えてくれて助かったよ』『いや、こちらこそ。勇者には期待している』そう言って僕はその場を去ることにした。僕は勇者から距離を置くことでソフィアと会う回数が減っていき寂しさを感じるようになっていったのである。それから数日後のこと。勇者は聖女と共に塔の中へとやってきたのだった。

僕たちは聖都へと向かう。僕が勇者と出会った時からすでに半年以上の時間が過ぎ去っていた。僕が賢者になるために必要な条件をいくつか調べた結果だが――一つ目、レベルが30以上であること。二つ目、勇者とパーティを組んでいる女性と一定以下の信頼関係を構築できていること。三つ目は、この国に存在する全ての魔法使いの中で一番最初に賢者の杖を手に入れた者に与えられる『賢人の証』を手に入れていることだった。ただ一つだけ抜けているものがある。それは僕自身が勇者に対して恋愛感情を持っていなかったことなのだが、それについては既に克服できていたのでクリア済みとして計算されていたようだ。

『賢者の塔』

その建物は賢者たちの聖地とされている場所で『神龍山』という場所に存在していた。僕は勇者と一緒に塔までたどり着くことができたのだ――そこには賢者たちが住んでいる。そして僕たちが訪れた時には既に賢者たちが全員集まっており歓迎ムードだったのである。賢者たちに僕は勇者とともに賢者を目指すことになったことを告げる――そして賢者の一人が僕に近づいてきた――

その賢者は男性だった――年齢は二十代前半ぐらいで見た目的には美青年だったのだ――髪色は黒色で肩にかかるくらいの長さだ――瞳の色は青色――さらに服装は黒系統の色合いでまとめられていてとても落ち着いた雰囲気のある人だった――その人は僕の方を見つめてから手を出し握手を求めてきた。僕が手を握るとその人物は微笑んだのだった。その顔は優しくどこか幼さを感じさせるものであり、僕は彼に好感を抱くようになった。

僕は彼の名前を聞いた――すると彼から自己紹介を始めてくれる。『私の名前はリゼ。気軽に呼んでくれればいい。君は私が想像していた以上に素晴らしい才能の持ち主のようだ』そう言い終えると彼は他の賢者の方へと向かっていき挨拶をしていた――彼が自分の元から離れて行く様子を見た時になぜか寂しい気持ちになった――僕は不思議に思いながらも賢者に認められたことを喜びたい気分になり勇者にお礼の言葉を言うと賢者の塔にある図書館へと向かったのであった。


* * *

図書館に到着した。ここにある書物の中には世界中のありとあらゆる魔法に関する書物が所蔵されている。もちろんその中には、これまで発見されたことのないような未知の魔法が記されている可能性は十分にあったのである。僕はワクワクしながら書庫のドアを開くと中に入った。中はかなり薄暗く本を読むためには光が必要になってくる。そして部屋に入るとすぐに、ある人物がいることに気がつく。そこには銀色の長い髪をした女性が立っていた。

彼女は僕を見ると嬉しそうな表情を浮かべながら近寄ってくる。そして話しかけてきたのである。「貴方が賢者になりたいと言う人物ですか?」その言葉を受けて僕は大きくうなずいてから名前を伝える――そして彼女も名乗ってきたのだが僕の名前を聞くなり「まさか『精霊使い』様が、私の後釜になろうとするなんて驚きです。しかも本当にこの世界の住人じゃ無いんですか?この世界に存在しない名前のようですが――」そう言われてしまったのである。

僕は彼女に自分が転生者であるということを伝えた。すると彼女から信じられないことを言われる。「この世界を創世した神様から神託があったのです。私は、貴方が賢者になるための試練を用意せねばならないと、だから私が貴方をここに呼んだのですよ。これから貴方が受ける賢者の試練は今まで受けた人がいないような難易度のものになると思いますが――それでも受けられますか?」

そんな話を突然、聞かされれば困惑するしか無かった――賢者になるというだけで僕にとっては大きな意味を持つことだった――そして僕が賢者になることを望んでいる理由は賢者になれば多くの人に認めて貰えるから、ただそれだけだったのである。だが今は賢者になって、あることをしたいと思っている。それはソフィアのことを見返すためにも――勇者と仲良くしたいと思っていたのだ。そのために僕は、どうしても賢者になる必要があったのである。だから僕は、うなずくしかなかったのであった。僕は賢者の塔を探索し賢者が使っていると言われる魔法について記された魔導書を何冊も読んだのだが、そこには僕が使えるような魔法は存在しなかったのである。

しかし僕は諦めることなく何度も読み返した。その結果わかったことは、賢者の扱う特殊な魔法とは普通の魔法の属性とは違うものであるらしい――だが、まだ僕は諦めない――僕は、もっと他にヒントは無いのかと本を漁り始めたのだった。そこで気が付いたことがあった。

この世界にある書物の全てが日本語で記されているのだということに――つまり僕は最初から日本語以外の文字が読めるというわけでも無かったのだ――おそらくこの賢者の塔に貯蔵された書物の大半は、日本語に翻訳されているものだったのだろうと思う――僕としては助かるけど、ちょっと違和感があるよね。そういえば賢者たちも全員が同じ言語を使っているのは偶然なのかと少しだけ疑問に感じたが――僕自身は特に問題も無く読めたのであまり気にせずに先へ進むことにする。すると賢者の扱う特殊な魔法と、勇者の用いる特別な力が似通った性質を持っていたことが分かっのだ。賢者たちは魔法を発動する際、詠唱文を唱える。だが勇者の場合は呪文名を発声することにより、威力や効力を引き上げることが出来るらしい。僕はそのことを知り、もし勇者の真似事のようなことができるならば、賢者の魔法を使うよりも効率よく発動できるのではないかと考えたのだった。そして賢者は僕の考えていることに気づいたらしく『確かに君なら、それが可能かもしれません』と言ってきたのである。

僕は勇者と同じやり方で魔力操作の練習をすることで新しい発見ができた。僕の魔力を練り上げた際にできた塊を、その状態で圧縮することによって小さな結晶体に作り替えることができたのである。それから僕は、この状態を維持したまま別の魔法を発動することにした。賢者の書によれば魔法陣に魔力を流し込み、そこに描かれている紋様にしたがって呪文を発語することが大切だと書かれている。しかし勇者の扱う特別な力は別だ。その力を扱う場合、呪文の必要はなくイメージをするだけで良いのだと言われている――だから僕は勇者のように頭の中で思い浮かぶ映像を魔力によって具現化することを試みる――

僕は自分の手のひらを見つめた――

今まさに僕の手によって魔法が行使されている瞬間だった――

『これは――凄い!!』僕は、つい興奮して叫んだ。だが次の瞬間、とんでもない量の魔力が吸い上げられていったため僕は眩しい光に包まれてしまう。そして僕は意識を失ってしまうのであった。しかし目を覚ますと目の前には心配そうにしているソフィアの顔があり驚いた僕は声を上げてしまう。その様子にソフィアも驚くと僕を問い詰める。どうやら僕は気絶してしまったらしい――ソフィアは必死に僕が何をやったのかを聞いてきていたのだ。

ソフィアが賢者になってから二年ほど経過した――彼女は毎日のように勇者と行動を共にしていた。そして魔王討伐の旅に出て、この世界の人々を守るために魔物と戦っていた。勇者の振るう武器『聖女の剣』の威力も徐々に高まっており、そのせいもありソフィアの負担が減り彼女は心労も減っていたのである。そのため魔王と戦う旅は順調に進んでいた。そしてついに魔王の居城を発見することに成功したのである。

そして僕たちは魔王の居城に乗り込み戦いを繰り広げた。魔王は圧倒的な強さを誇っていた――勇者の攻撃が当たってもダメージを受けなかったのだから仕方がないことだったのかもしれない。それに魔王の持つ『闇黒球』と呼ばれる能力にも苦しめられることになるのだが、それはもう少し先のお話となる。とにかく魔王を倒すための方法は二つあった――その一つに僕は賭けたのである。それが成功する保証は無かったが試す価値はあると考えていたのだ。

勇者の一撃が当たると闇の波動のようなものが発生し、それを僕は勇者と同じようにイメージしながら放つ――すると『ダークネスボール』と呼ぶにはあまりにも巨大な魔力弾が形成されてしまったのである。僕は慌てて『ライトソード』を使い自分の腕を切り裂いた――だが血が出ることは無く痛みだけが全身を走り抜けていく――僕の放った攻撃の衝撃に耐えられなかったからだ――僕の作り出した『暗黒の球』はその攻撃を無慈悲に飲み込んでいく――そして最後には、僕が繰り出した攻撃が生み出した『光』により、その球体もろとも消滅したのである。こうして勇者は魔王を討ち果たすことができたのだ。そして、この世界の人々の平和を守り抜いた勇者を称えるかのように、夜空は明るく輝いていた――そして月はまるで二人の勝利を祝福するように美しく輝いているのだった。


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あれから三年の時が流れた。僕が賢者になって一年が経とうとしていた頃のことである。僕のもとに一通の手紙が届いたのである。その手紙には、これから会いたいという内容が記されていた。しかも僕の知っている人のようだったので僕は王都へと向かおうとしていると――そこには懐かしの人たちがいたのである。まず最初に目についたのは大きな犬である。その大きな体の犬の背中には、とても小柄な人物が座っていた。その人物は女性だった。彼女は僕のことを視認すると嬉しそうな表情を見せてくれた。だが彼女の横に立っている人物を見て、すぐに誰かが分かった。彼は以前僕を助けてくれた人だったのである。だから僕は彼の元へと向かい挨拶をしたのだ。

僕はリゼから賢者になった経緯について詳しく聞いた。するとリゼは自分がなぜ賢者となったのかを簡単に教えてくれた。その理由は、かつて世界を救ったとされる勇者のパーティにいたかららしい。だからリゼの実力はかなりのものだと理解した。そして彼女が、これから行かなくてはならない場所について話をし始めたのであった。そして、この先に待ち構えている強敵のことを話してくれる――この先に待ち受けるのは、この国を統治している女王らしい。そして彼女は自らこの世界に現れた魔王であると言っていたのである。その言葉の意味するところが、僕たちには分からなかった。

「この世界を我が手におさめるための計画を実行に移しただけだ」彼女は淡々と語った。彼女は勇者のことを恨んでいるのだろうか?そんなことを考えてしまうが彼女は、それ以上、語ろうとはしなかったのである。だから僕が質問するべきことを尋ねようと決めた――彼女は、いったいこの世界で何を目指しているのかという疑問に対して答えてくれるはずだと信じていたのである。

僕は彼女に問いかけることにした。彼女は、どうして勇者に敵対心を燃やすような発言をしたのですか?その言葉を告げようとした矢先のことだった――彼女は僕の言葉を聞きたくないと言いながら走り去って行った。そして僕は追いかけようとするが、いつの間にか姿を消してしまっていたのだ。そんな出来事があったのが昨日の出来事であり――僕は今日も賢者の塔へ来ていたのである。すると塔の中に見知らぬ人がいることに気づいたのだ。そしてその女性が僕のほうに歩いてきたのである。女性は「私は賢者の長を務めるものじゃ」と言い放ち名乗ってくれたので、僕も自己紹介を行った。だが彼女は僕の名前をすでに知っていて驚かされることになる――なぜならば、この王城の主であるソフィアと、リゼの父親でもあるからだ――

僕は今、賢者たちに囲まれて会議に参加している――そこで僕は、この国の未来について話し合われていた。それは魔王が現れても、この国は変わらないのだという。それは勇者と魔族の戦いに巻き込まれずに済むという意味ではなく、魔王と手を取り合って、この世界を支配することが目的らしいのである。つまり賢者の目標は、魔族の味方になることで人間と魔族と共存する関係を築くことだというのだ。その方法について、みんなは真剣に議論をしていた。しかし賢者の一人が言った言葉で、その場が静まり返ったのだ。

そして賢者はこう宣言する――魔王との話し合いは決裂し、勇者との戦いが始まるだろうと。だから僕らにできることがあるとしたら少しでも多くの勇者の仲間を殺すことが大切なのだと。その言葉は全員にとって意外なものであり動揺が広がることになった。

勇者のパーティーの一人を賢者にするべきだ――そんな提案が出たのは数日前のことだった。その賢者が僕であることに誰も気づかず反対されることは無かったのである。僕は賢者の塔にある書庫に向かい、過去の賢者たちが残した資料を調べ上げた。そうしている間にも時間はどんどん過ぎ去っていく――そこで、ようやく僕が賢者に選ばれた理由について書かれた本を見つけたのだった。それを読むと僕は納得してしまう――この世界は魔法が使えれば誰でも賢者になれるわけではないのだ。つまり賢者とは、その者の適性によって選ばれることになるのだ――それは魔法属性や魔法のレベルだけで判断することはできない。賢者として認められる条件というのは魔力の強さなのであった。

つまり僕が賢者になれたのは運によるものが大きかったわけである。なぜなら魔力操作の練習を始めた直後は魔力がほとんど感じ取れなかったのにもかかわらず、僕は賢者に認められたからだ。それはなぜかというと――賢者の書物には勇者が扱う特別な力のことも書かれているのだ。そしてその力は、この世界の人々が扱えるものではないとも書いてある。しかし魔力操作ができるのならば、その力を使うことができるというのだ。だからこそ僕は賢者に選ばれたのだと思う――その事実を知ってしまうと賢者の長に反論しようなど考えはしなかったのである。

僕は賢者たちから、その役割を託されることになってしまう。僕は覚悟を決めると彼女に向かって告げる――そして自分の決意を。そうしていると、そこにリゼが現れたのだ。僕はリゼからの提案を呑むことに決めたのである。そして僕とリゼの二人が一緒に暮らすための拠点を作るように頼まれたのだった。


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俺は王城の門の前で立ち尽くしていた。目の前にいる少女を見つめている。彼女は『聖女の剣』を振るう勇者である。俺は今から彼女と戦うことになっている――魔王討伐の任が終わって帰ってきた彼女を待っていたのだ。俺に剣を向けるのが勇者なのだから、魔王が倒されてしまうことは必然的だった。しかし俺は自分の気持ちに正直になると決めてしまったのである。その結果、彼女は俺の前に姿を現す――彼女は何かを言いたげにしている。

『コウガ様が望むのなら戦いを止めましょう』と。だが今の彼女に戦う意志は見えない――彼女は俺の気持ちに気づいているのだと思った。そして、そのまま去ろうとしたので思わず引き止めてしまったのである。しかし彼女は何も言わない。だから少し話をしようと思う――彼女と話をすることで分かることもあるだろうと考えて。

彼女は勇者だ――そのせいで周りに期待され続けている。だから彼女は、どんな状況においても諦めることを知らないのである。その強さがある限り、彼女が勇者をやめることは無いのだと思っている。ただ一つだけ言えることがある。彼女が背負わされている荷物の重みが消えることはないという事である。その重さに押しつぶされてしまった時に、彼女がどうなってしまうのか、それを想像しただけでもゾッとする。だから勇者である彼女の負担を減らすことはできないのかもしれない――それは、きっと不可能だから。でもせめて俺のそばにいてくれている間は支えになってあげたいと心の底から思っていたのだ。そのことに彼女自身も気が付いていないのかもしれないが。

俺は彼女に戦いの続きを始めて欲しいと告げた。もちろん本気で戦ったとしても結果は分かりきっていることなので手加減をしてもらったのだ。そして彼女の『ホーリーフォース』の力を思い知らされることになった。

「魔王を倒したことで、この世界に平和が訪れると思っていたんだけどね――まさか魔王が現れるなんて思ってもいなかったよ」

「はい、私もそのことについてお伝えしたかったのです――それで勇者様にお願いがありまして」

リゼは言い辛そうな表情を見せた。勇者が困り果てた表情を浮かべているのは珍しいことである。

「実は勇者様は、私の勇者ではないんですよね――だからコウガさんが勇者になっていないかなって思ったんです」

勇者の使命が魔王を倒すことなら、魔王であるリゼを仲間にした俺は勇者の素質が十分だと考えられるはずだから当然の思考の流れである――だが残念ながら俺が勇者になることはない。その理由としては勇者になった場合のリスクだ――俺は勇者を辞退することに決めたのである。ただリゼにだけは理由を話したいと思った。彼女が魔王だからとかではなくて純粋に俺の友達だからである。だから話すことにしたのである。すると彼女は驚きのあまり固まってしまい声も出なくなってしまったようだった。だから落ち着くまでしばらく待つことにする。

しばらくして、やっと話が出来る状態になったのである。だが彼女は、どうしても勇者になりたいと言うことはなかったのである。どうやら、この世界の人々のことを考えると勇者にならない方が良いのかもしれないとリゼが呟くのだった。

それから彼女は勇者になった経緯を簡単に話してくれた。彼女の口から語られる内容を聞くと確かに勇者には向いていないと思う――勇者になったからと言って、全ての人々を救うことは不可能に近い。この世界の人たちは勇者が自分たちのことを救ってくれるものだと考えている節がある――そのため自分が犠牲になってもいいと考えているのだ。だから自分が勇者であることを隠して旅をしているらしい。

だがリゼが勇者にならずに済む方法を俺は考えていた。そして思いついた方法を伝える。それが賢者になることである。賢者になれば魔法を行使できるので勇者である必要は無くなるのだ。ただし、それでは賢者である俺たちの存在意義が無くなってしまうので他の人たちが黙っていない可能性が高い。だから賢者たちは勇者のサポート役に徹しているのだという。それを聞いたリゼは「コウガさんの言うとおりですね」と言いつつ笑みを見せてくれたのであった。

そこで彼女は何かを決心したかのような顔つきを見せる――勇者が魔王を倒す以外の選択肢が欲しいと言い出したのだ。

俺は、なぜ魔王である自分と対等の立場であり続けようとしてくれるのかと尋ねてみた――そうすると彼女は魔王である前に大切な人であるからだと言ったのだ。その発言に思わず頬が緩んでしまったが、すぐに真顔を作り上げる――リゼの優しさに触れてしまうと胸が苦しくなる――そんな感覚に襲われるのだ。その感情を押し殺すためにも、今は、この世界を救うためにも魔王を討伐しなければならないと思い始めていた。だが俺はリゼの本当の望みが知りたかったのだ。だから思い切って質問することにした。彼女は少し照れくさそうにしているものの教えてくれる気はないようだ――その言葉を聞いて少し安心してしまった。

なぜならばリゼは嘘をつくことができない性格であると理解できたからである。つまり勇者の使命を全うするために、あえて勇者になりたくないと言っているわけではないのだ。勇者になられた方が都合が良い時もある――それを理解した上で魔王としての役目を優先しているということになる。それならば俺も彼女の気持ちに応えなければと思えたのである。だからこそ彼女に向かって宣言したのである。魔王は魔王のやり方で世界を変えてみせると。その瞬間だった。リゼが微笑みながら「よろしく頼みますね、コウガ師匠」と俺の肩を叩き始めたのだ。そこで思わず赤面してしまった――こんな風に呼ばれるのは初めての経験だから。

そこで、あることに気づく――俺に弟弟子ができたということに。その事実を知ると今までのことが吹っ切れて、どこか嬉しく感じてしまったのである。

「任せておいてください、魔王様!あなたの代わりに世界を手に入れてみせましょう!」

冗談交じりに、そのセリフを告げた――リゼの本心を少しでも聞き出すためのものである。すると彼女は、あっさりとした口調で勇者の真実について語り始めてしまったのである。しかもリゼが勇者として戦う理由についての話は、とても信じられないものばかりだった。その話は俺を困惑させるには十分なものであり、頭が痛くなったほどである。

まず最初に疑問点を挙げると勇者には大きな代償があることだった――そう考えるとリゼは最初から、その覚悟があったのだろう。しかし俺には覚悟が無かった――リゼを戦わせるつもりがなかったのである。しかしリゼの意思を変えることはできなかったのだ。

俺はリゼのことを守れなかったことを思い出す――そういえば俺はリゼが怪我を負ったところを見ていなかったのだ。おそらく魔法で治癒を行ったに違いない――ただ、もしも回復魔法が使える人が現れなかった場合を考えると恐ろしい。それに加えてリゼは一人で戦うことを決めていたのだという。勇者である自分は誰かに甘えることなど許されないと言っていたのだ。ただ魔王である俺なら、それが許される――そのように考えているようだった。

リゼの言葉には説得力があって俺の心を強く刺激してくる。だからこそ、このままではダメだと改めて思うことができたのである。そしてリゼのために勇者として生きることを決意したのであった。そして俺は勇者の剣を引き抜くと『リゼ様』と呼んだのである。すると、さっきよりも真っ青な顔色になっているのが見えたので心配になってしまった。

『様』をつけたから怒らせてしまったのだろうかと思って謝罪しようとしたのだが、なぜか彼女は俺を抱きしめたのである。その時だった。リゼが涙をこぼしていることに気づいたのだ。その事実を目の当たりにすることになるとは予想外すぎて混乱してしまう。さらに彼女は泣きじゃくり始める始末である。それでも彼女は勇者であることを止めたいと思っているわけではなく俺を信頼して任せてくれたようなので俺なりに精一杯やってみることにした。その決意を告げると俺の背中を優しく叩きながら笑顔を見せてきたのだ。そして「ありがとう、コウガさん――私の力も使わせてもらうわね」と言うのである。俺は思わず見惚れてしまっていたのである。

リゼが俺から離れていったところで俺の頭の中にある考えが生まれたのである。それは魔王が勇者の力を使えたら凄くない?ということである。実際に使ってみると想像していた以上に強力な力だということが確認することができたのだ。その力が俺の想像通りのものなのか試したい気持ちになっていた――ただ今の俺ではリゼの体を壊してしまう可能性もあり危険でもあるため、まだ実験することができないでいた。しかし、いつかリゼに頼られるぐらいの魔法使いになって見せようと思ったのである。

こうして俺は新たな道を歩むことになったのだった。そして俺は魔王討伐の旅に出ることに決めたのである。リゼと一緒に行くのが目的だ――だから俺は彼女と別れることになるのかもしれないと思っている。

そして今に至る――リゼが俺に背を向けた後、「私を救ってくれた、たった一人の家族であるコウガさんのためだけに戦いますから――」という言葉を残して消えてしまったのである。俺の目の前に現れたのは、あの時の少女――俺に魔王と戦う術を与えてくれた存在である『クロ』だ。俺の願いを叶えるために現れたと言ってきたのだ。だからリゼを助けて欲しいというお願いをする――その約束を守るために、リゼに加護を与えたそうだ。

ただリゼが俺の元に駆けつけるまでの時間が長くなるほど、リゼの負担が増えていくことになるらしい。そしてリゼが俺の所へ駆け付けるまでの時間を延ばす方法は一つしか無いのだという――俺はリゼの力を借りて魔王を倒すことを決意するのであった。リゼと再会できるようにするためにも俺は、ここで魔王に勝たなければいけないのである。そのためには賢者になる必要があった。賢者になるためには俺自身が強くならないと無理な話である――だが賢者になったとしても勇者の力は借りることができないのである。

魔王が俺の前に現れたのは俺に魔王の素質があるからだという――その証拠は『鑑定士』と呼ばれる者が俺を見た時に魔王であることがわかったことらしい。つまり魔王であるリゼが側に居ることで俺は自然と勇者になってしまう可能性が高いというわけなのだ。それを回避するためにリゼが俺から離れたらしい――でも魔王が俺から離れて大丈夫なんだろうかと思ったけど問題はないそうなのだ。魔王というのは魔力さえあれば存在できるのである。それに、俺が魔王を討伐するまでの間、リゼが封印することになっているので心配いらないと言われたのだった。だから、すぐにリゼの元へ向かうことができるようになるみたいだ。ただ、そうなるとリゼに負担がかかるらしく時間稼ぎをしているのだと言う――だが、そのせいでリゼの体に負荷がかかり過ぎて危険な状態にまで陥ってしまったらしい。俺は魔王の事情を聞く限り納得はできなくもなかったが――やっぱりリゼを助けたくて仕方なかった。そんなことを考えていたらリゼが、また助けに来てくれたのだ。俺は思わず涙を流しながら彼女に抱き着いてしまって「本当にごめんね、遅くなって!」と言いながら何度もリゼの頭を撫でていたのである。

それから俺はリゼに謝られたのだ――勝手に行動したことに対して怒っているのかと思いきや違ったのだ。リゼは「本当は勇者になんか、なりたくなかった!なのに私は勇者で魔王の討伐を命じられてるの!こんなの嫌よ!」って泣いて言ってきたのである。俺は驚いて何も言い返せなかった。リゼは魔王を倒さなければならない勇者で魔王の俺を倒しても勇者のままで、勇者であるからこそ魔王である俺を助けるために勇者の役目を放棄することはできないと言っているのだ――それを知ったから、こんな俺のために泣いてくれている彼女を放っておくなんてできないと感じた。だから「一緒に魔王を倒しに行こう」と言ったのである。

すると彼女は「ありがとう」と言って、この場に留まろうとしたのだった。でも俺は無理やり彼女を連れて魔王の元へと急ぐのであった。

そこでリゼが何かを察したようで「どうして、ここに?」と言い出したのである。リゼは、いつの間にか自分の部屋にいたようだ――俺はリゼと会えて良かったと思っていたのだが「コウガさんの部屋に転移させてもらいました」と彼女が言うのでビックリしたのだ。そういえば俺の服も騎士風のものになっている。しかも聖剣を持っている――俺は魔王との戦いに備えて準備を始めたのだった。そこで俺達の前に勇者が現れたのだ。勇者はリゼに向かって、なぜ、そんな男と一緒にいるのかと問いかけてきたのである。その瞬間だった。リゼがキレてしまい「あなたには関係ないでしょう!」と怒鳴った。

リゼは勇者の気持ちを理解した上だからこそ、このような反応を見せたのである。しかしリゼは魔王に洗脳されているんだと決めつけられてしまう。そうして勇者が「その魔王を討伐するのが勇者の使命であり、お前の役割なんだよ!それが分かってるんだったらとっととその魔王から離れろよ」と冷徹に告げてくるのだった。その言葉を耳にした時だった。リゼの表情に変化が訪れる――まるで鬼の形相のように変わったのである。そして彼女は「ふざけんじゃねぇー!!」と叫び始めたのであった。

「魔王だから何?魔王が悪いことをしている?勇者である私が正義の鉄槌を下さなきゃいけない?いい加減にしなさいよね!!コウガさんは、あなたのいうような悪じゃないのよ!!私にとっては、かけがえのない人なの!!それを邪魔するというならば勇者であっても、ぶっ潰すわ!!さっさと私達の前から失せなさい!!この偽善者!!!」とリゼが今まで見たこともないぐらいに怒って、そう宣言したのだ。俺も驚きのあまり固まってしまった。だって、まさか勇者の俺に対する態度で怒ってしまうなんて思ってもいなかったからだ。しかし俺が口を挟む隙もなくリゼと俺の二人で魔王城に乗り込むことになってしまった。

そして俺達が辿り着いた先は魔王城ではなく魔王の住む場所――つまり自宅であるアパートだったのだ。

魔王の住む家に着いた途端、勇者パーティーの皆と会うことになった。俺は、これからリゼが魔王である俺を倒すと聞かされてショックだった。それどころかリゼは魔王の俺と恋仲で結婚する約束まで交わしていたというのだ。それを聞いて唖然としてしまった――魔王が人間の女の子に一目惚れをしただけでも驚きだったが結婚まで考えていたのである。

リゼにプロポーズをしてから数日が経った頃、ようやく彼女は俺の家にやって来てくれた。そして、すぐに俺との子供を産んでくれると言う。

そうして彼女との子供が無事に産まれたら、今度は魔王軍として俺と子供で世界を平和に導く旅をすると言っていた。ただ彼女の場合は勇者として魔王を倒した後に『英雄』と呼ばれることになり、『勇者の妻』となるのである。俺は、それでも構わないと思った――ただ魔王を打倒するだけじゃダメなんだということを思い知らされる結果になっていく。魔王は俺の子供と一緒に魔王軍の皆と共に人間を滅ぼすような真似をせず――世界を救う道を歩もうとしていた。それこそが本当の意味で俺にとって一番大事なことだったんだ。だから俺は、その考えを改めさせるために魔王と戦ったのだ。

リゼと一緒に俺達は戦った――だが魔王の力の方が上で敵わず俺は殺されそうになるが寸前でリゼが助けに入ってくれて一命を取り留めた。しかし、その時俺は魔王の力の一部を奪い取ったのだ。

俺は勇者の力で魔王から力の一部を授かった。その結果新たな力を宿したのだ。それは魔王と同じ力で魔王が持つ固有スキル『吸収』『解析』を手に入れた。ただこれは本来魔王だけの力らしい――だが俺の場合は勇者と融合した影響で手に入れることができたというわけなのだ――ただ俺は自分の力を完全に理解するまでに時間がかかってしまったのである。そのせいで、なかなか使いこなせなかった。魔王が俺に攻撃を加えようとしていたため、慌てて俺は、なんとか使えるようになったばかりの『神眼』という相手の能力を解析することができる能力を発動させたのである。この能力は相手のステータスを見ることができる。だから俺は相手から力を奪うだけではなくて、逆に相手を弱体化させてやったのである。これで戦いは一気に楽になるはずだと思っていたが――なぜか俺の能力が魔王には効かないのだ。

俺の持つ力が魔王には通用しなかったのである。どうすれば魔王に勝てるのかと考えていたら――魔王が俺の目の前に現れて俺を斬りつけたのだ。俺は、なんとか致命傷だけは避けることができたが、腕を切り落とされて、そのまま逃げられてしまった。だけど俺は魔王を追いかけることにした。

こうして魔王と戦うことになった俺はリゼと合流して魔王討伐の旅をすることに決めたのである。

俺が魔王討伐の旅に出ることを宣言したらリゼが俺を止めようとする。俺が心配だから一緒に行くと言い出すが、俺達は魔王が住んでいる場所へとやって来た。俺が勇者だと知るやいなやその女――つまり俺の娘だそうだが魔王はリゼに「なんでこんな奴と居るんだ?」と尋ねて来る。すると、リゼがキレてしまい俺が止めに入るまで暴れたのだ。魔王はその言葉で完全にリゼの怒りを買うことになる。

俺は『鑑定士』という勇者の仲間が俺のことを調べていたらしいのだが、魔王に成り代わられると勇者ではなくなる可能性が高いと知った。つまり俺を倒さないと俺が勇者のままで魔王は倒せないということになるのだ。そこで魔王が俺を殺そうとしてきたが、俺は魔王を圧倒し――ついには魔王の力を取り込み魔王が俺の中にいたときより遥か上をいく強さを手にした。

そうして俺が魔王になった。しかし俺は、魔王の討伐はせずに、俺が魔王でリゼが俺の子を産むという形で終わらせようとしたのである。

その後俺はリゼと結婚し夫婦となって魔王軍を率いることとなった。魔王となったことで手に入れたのが――魔人化というもので、魔王になった時に得られるらしいのだ。それで俺は体全身を黒い霧のようなもので覆われて姿が変わったのである。そして自分の体の状態を確かめるように、いろいろと動いていた。その姿を見てリゼは、「あぁ魔王になったのね、おめでとう」と言ってくる。俺は嬉しかったけど、リゼは魔王を倒すつもりだったのだろうかと思い彼女に尋ねた。すると、彼女は答えたのである。

「ううん。コウガがどんな姿でもコウガはコウガだもの。私は変わらずコウガが好きだよ」

その言葉を聞いた俺は泣きそうになったが、必死に堪えた。

そしてリゼは、こう話を続けた。俺の子供が無事に生まれるのを待って、魔王の力を持つ俺が魔王軍を率いて世界に君臨するという計画を話したのであった。そうすれば人間は俺達魔王軍が攻めてくると思えば俺に手を出さないだろうとリゼは言ったのだ。しかし、その前にリゼは勇者としての務めを果たすために、俺が魔王だということを皆に伝えるつもりだというのである。俺は「俺も一緒について行ってやる」と言ったのだが、勇者である自分が魔王を退治するべきだと譲らなかったのであった。そして俺はリゼを一人で送り出すことにした。彼女は、俺が留守の間に俺の子供を妊娠している間にも、他の者達に魔王を討ってもらうと説得を続けていたのである。そんなことをしていれば勇者の立場を失うだろうにと、そんなことをしている場合じゃないと思うんだが――そういえば勇者は俺が生きていることを知ったみたいだしなぁ――

俺が勇者と会っていたら急に体が光り輝き、気がつくと俺の姿は元に戻っていてリゼも俺の部屋に戻ってきていたのである。リゼは嬉しさのあまり泣いてしまう――俺はリゼが落ち着くのを待ち「これからどうするか話し合おうか?」と声をかけたのであった。しかし俺は、すぐにリゼの異変に気づいた。彼女が妊娠していることにである。

そのことに驚いたがリゼから話を聞き納得するのであった。勇者とリゼは結婚することになっていたそうで、彼女が魔王を倒しに旅立った後に結婚したとのことだったのだ。そのため、このタイミングでしか子供が生まれないのである。だから勇者はこのタイミングを狙ってきたということらしい。でもリゼの話を聞いている限り勇者よりも先にリゼのお腹の中に入った子が生まれてしまうのではないかと思い、不安になりリゼに相談したら「問題はないよ。勇者には、コウガの子が産まれてから勇者の資格を与えるかどうかを決めようと思ってるから。私にとっては勇者もコウガの子供なの」と言われ俺は胸をなで下ろしたのだ。

そこでリゼが自分の部屋にある鏡の前で突然自分の髪を触ったのだった。そういえば金髪になっているとリゼは自分の髪の色を見て驚いている様子だったが、すぐに「綺麗な色」と言っていたのである。ただリゼの場合元の色が黒だったような気がしたので少し違和感があるんだよなぁ――それにしてもいいな!俺の髪の色は黒なんだよね。だから俺の場合は髪の毛染める必要がないから便利だなって思っていたら 俺の体に突如何かが起きたのである――俺は思わず驚きの声を上げてしまった。リゼは不思議そうに俺の方を見る。するとリゼが俺の背中に回ってきて抱きしめてくれた。俺は一体何が起きているのかよく分からずパニック状態になってしまったが、なんとか落ち着きを取り戻した。そして俺の身に何が起きてるのか確認するために、まずは目の前にあった鏡で自分の顔を覗き込んでみると えぇええええ!?俺がイケメンになってるんだけど!!!!! いやマジで!!これはいったいどういうことなの? 俺が混乱してあたふたしているとリゼが優しく話しかけてきた。なんでも彼女は今起こっている現象が何なのか分かっているようだ。俺が動揺してどうしてこうなったのかを訊くとリゼは説明してくれた。それは――俺が異世界へ召喚された時のような感じで、いきなりこの世界に現れたのだという。そして俺と同じく、この世界で生活していくうちに段々と変化していったらしい。俺の場合は元々のこの世界の人の顔立ちと混ざり合うような形で変化したらしいのだが――彼女は俺と同じように、元の世界の顔が混じる形での変化だったということだ。

ただ俺と違う点があり、それは俺の場合は徐々に変わっていくのではなく――突然見た目が変わるようになったそうだ。俺の場合は徐々に変化するが、リゼはいきなり外見が変わったため最初は戸惑ったが慣れると、この方が自然だと感じたらしく、それからは、このままの生活を続けているという。俺も今は、特に違和感を感じることはないため、この生活を楽しんでいくことに決めたのである。

その後俺は勇者に会いに行くことに決めた。俺の子供が無事に生まれた後に俺の本当の力を教えるためだと言うとリゼも同意してくれたので一緒に会いに行くことにした。しかし、その前に俺は勇者が居るであろう冒険者ギルドに行こうとしたところでリゼに止められて「コウガは、魔王軍の方に行ってちょうだい。勇者には、私が行く」と言われたためリゼに任せることにしたのである。

そして俺は、そのまま城へと戻ることにした。ただ途中でリゼが言っていたのだが勇者は勇者として魔王を倒すための訓練を行っているため、その邪魔をしないようにとのことだったのだ。俺は、それを承諾し城に帰ってきたのである。

俺は城に着くなり、俺が不在の間の魔王軍の動向がどうなっているのか確認することにした。そうしないと俺がいなくても大丈夫なのかと疑問を抱くからだ。しかし魔王であるはずの俺は勇者の居所を探すために街を歩いていたため、俺は魔王軍の部下に見つかることはなかった。そして、俺の代わりに指揮を執っているのは――魔族四天王の一人の『大賢者』という老人が魔王代理をしているのだ。そして、その側近が『剣豪』という若い青年で俺の代わりを務めているという。他にも魔王軍の幹部達は俺の側近である者たちを魔王軍に残してきて俺がいない間の魔王軍をまとめていたのである。俺の知らない間に随分としっかりしていると思ったのであった。

俺の魔王就任については、魔王軍とリゼが連絡を取り合っていたおかげでスムーズに事が進んだのである。その時にリゼに俺の子が誕生したら勇者に預けるつもりだと話すとリゼはとても喜んでいたのだ。そして魔王軍の方はというと俺が戻るまでの間、しっかりと魔王軍の体制を維持できていた。まあ俺に成り代わっていた魔王が優秀な人材が多かったのが大きいと思うけどね。しかし魔王軍の方は、俺が戻って来るまでは、俺の側近たちが仕切っていたのである。俺にもしものことがあれば彼らは次の魔王になるということだから頑張ってほしいものだ――俺としてはリゼを悲しませないことが第一優先だけどさ。

その後リゼが戻ってくると俺と一緒に勇者の元へと向かったのである。そして勇者に会うために王の間へ向かう。そして、リゼが「勇者様、お初にお目にかかります。魔王の妻でリゼ=アスヴァールと申します」と言って勇者に一礼していた。それに続き俺も自己紹介をする。勇者の名前は――なんで日本人風の名前なのだろうかと思いつつも俺は「俺の名はコウガ。お前が勇者で間違いないか?」と言ってみるが彼は俺を怪しんでいる様子で警戒心を解く気配はない。それもそうだろうな。

そこで俺のことを詳しく知っている魔王が勇者に事情を説明していた。俺の力が本物で信頼できる存在だということを伝える。それでもまだ半信半疑な様子の勇者に対して俺は、自分の体の一部を勇者に見せてみた。そうすることで俺は勇者の力を確かめることが出来ると知っていたのである。俺の力はリゼと同じ魔王であるために普通の人間よりかなり上である。その証拠に、勇者は自分の力を遥かに凌駕する俺の力を感じたみたいだ。

それで少しは安心した勇者は俺に「俺の力が本当に魔王に通用するかどうか知りたいから手合わせしてくれませんか?」と頼んできた。それで俺は勇者と模擬戦を行い自分の実力を見せるのであった。結果は、勇者の圧勝だった。しかし俺は、これで俺が本当に魔王であることを信じてもらえたみたいで、勇者は納得する。

こうして俺は無事に魔王の座を取り戻すことに成功した。そして俺と勇者の話し合いで今後の方針を決める。勇者は俺との約束通り、魔王を倒さない方針を取ることに決めたのだ。そのことは魔王である俺から伝えておくようにと言われ勇者とは、その場で別れることとなったのである。俺はこれから魔王軍を率いる身であり、この場を離れることはできない。そのため俺に代わってリゼが勇者を連れて、勇者の住む国へ行くこととなったのだ。俺は、そこで初めて勇者が住んでいた場所がどこなのかを知ることとなる。そこは――リゼの国の近くにあった。だから彼女は勇者を護衛しつつ俺達の領地に戻ってきたのである。そして俺はリゼに勇者を任せると自分の仕事に戻ることにした。

それからしばらくして勇者とリゼから手紙が届いたのであった。どうやら二人仲良く楽しく暮らしているらしい。俺は二人の仲が良好なようでホッとする。勇者にはリゼに手を出さないでくれと釘を刺すとともに俺の子供を産んでくれたら結婚を認めようと話した。すると俺が子供を作れるのか不安な様子だったので勇者が納得できるように俺の能力を一部見せることにした。それは、俺が女になった時と男に戻った時の能力を見せたのだ。それにより勇者は俺の子供を産むことができると判断したようである。

それと魔王が俺の居場所を突き止めたらしいと部下から報告が入ったのだった。どうやら俺の部下が情報を集めてくれたようだ。俺は部下の報告を聞き「今度そっちに行くと返事をしておいてくれ」と言うと、俺は早速自分の元の世界に帰るための準備を始めるのである。まず最初に必要な物はお金だが、リゼが用意してくれたらしく既に準備が整っていた。そのためすぐに帰れるということになった。ただ一つ問題があった。俺の部屋にあるゲーム機をどうやって持って帰るかである。まさか俺の家の中にゲーム機を持ち込むのはまずい。俺はリゼに相談しリゼが俺の家に来てくれることになったのである。俺は彼女の力を使い家に帰り、そこでゲーム機を持ってくると彼女に渡して後は頼むと言いリゼに俺の部屋の物をすべて処分して貰うように頼んだ。そうしないと俺の家族に見られてしまうからだと説明したのだ。

しかし彼女から返ってきた答えは、別に持っていっても構わないというものだったのである。そして彼女が俺のために作った料理まで冷蔵庫の中に入れておいてあると言われた。なので今日はこのままここで過ごして欲しいとのことだ。俺は仕方がないと思い了承すると「じゃあ後でね」と言って部屋から出て行った。その後リゼの作ってくれた晩ご飯を食べることに。そして食べ終わった後に俺はリゼの膝枕をされ頭を撫でられていたのだった。まるでお母さんにあやされているような感じがしたが不思議と悪くない気分になっていた。リゼも楽しそうな表情を浮かべている。そんな幸せな時間を過ごせた俺はリゼと離れるのがとても寂しいと思っていたが、なんとか耐えることに成功。しかし我慢しすぎて涙が流れそうになるのは勘弁して欲しい。俺にとってリゼと会える日が来るのはとても嬉しいことだったのだから。

そして翌朝、目が覚めるとお見送りをしてくれるためリゼがわざわざ迎えに来てくれた。俺としてはずっとここにいたいが、それは許されないことである。そのため名残惜しい気持ちを抑えつつ俺はリゼに挨拶をしてから異世界へ戻ることにするのだった。それからリゼが「絶対に私の元に帰ってきてくださいね」と言われたため、俺は「もちろんだ」と答えて異世界へと戻る。俺はリゼの言葉を思い出すと胸のあたりが暖かくなっていた。

俺はリゼのおかげで魔王としての役目を果たすことができた。しかし魔王軍には俺が必要だと思っているらしく魔王軍の幹部達が俺の元に戻って来てくれないかという手紙を送ってきたのである。俺も正直言って戻りたい気持ちはあるのだが魔王という立場を考えると戻る訳にはいかないという気持ちがあったのだ。

魔王軍の方も色々と大変な時期だと思う。勇者がいなくなったことにより魔王軍の動きを邪魔するものがいなくなってしまったのだから魔王軍はやりたい放題に出来るはずだ。しかしそうはせず、俺の側近たちを魔王代理に据えて魔王軍を動かせていた。しかし魔王軍の方は、俺がいなければまともに動けないということだ。それに魔王代理が俺の側近であるため俺がいない間は彼らが仕切っているということだ。そのせいもあり、彼らは勇者を倒すことが出来ずに今まで逃げ回っていたということになる。だから彼らのことを思うならば俺が魔王軍を立て直し勇者を倒し魔王に戻れば彼らだって自由に動けるようになるはず。そう考えたため、俺は魔王軍へと戻ることに決めたのである。ただ、俺はこの世界の人間ではないので勇者を倒すという目標があるのなら、リゼと結婚してこの世界で生きたいという欲もある。ただ、それをしてしまうと俺は元の世界に帰ってこれなくなってしまうので俺はその二つの考えに挟まれ苦悩することになるのだった。

ただどちらにしても魔王が戻らなければ魔王軍が崩壊する可能性が高い。そのために、魔王代理が上手く魔王軍を引っ張って行ってくれると助かるので魔王代理には期待しているのであった。まあ最悪の場合――魔王代理が魔王として君臨する可能性もあるのだが。

それから魔王代理が俺に会いたいと申し出があったため俺は代理の元へ向かう。その魔王代理というのが俺の部下の一人で四天王の一人である『剣聖』である。その『剣聖』が何故俺を呼び出したのか分からない。何か重要な用件なのか気になったので俺は向かう前に俺の部屋に寄り、念のためゲームと携帯ゲーム機を持っていくのである。そしてリゼにも俺の部下から呼び出されたことを話すとリゼは少し心配した表情を浮かべる。そこで俺はリゼを抱き寄せキスをしてから「必ず帰ってくるよ。だから待っていて欲しい」と言ったのである。リゼは俺を安心させるためか「分かりました」と答えたのであった。それで俺はリゼと別れて俺の元の世界へと向かった。そして俺の元の世界の魔王城の近くにある洞窟に転移して魔王城へと向かったのだった。

魔王城に辿り着いた俺は魔王代理のいる場所に向かう。そして俺は扉を開けるとそこには一人の男性がいた。彼はこの世界において俺の次に魔王にふさわしい存在であり実力も兼ね備えている者。彼は『武王』『覇王』と呼ばれている存在なのだ。彼の正体とは、元勇者で現魔王軍の幹部の一人なのである。彼は勇者だった頃の仲間である俺のことが大好きらしくそのことでリゼと結婚した時に俺は魔王になる道を選ぶか、それとも俺の側にいる選択をした。

俺は勇者だった頃に魔王を倒したらリゼとの結婚を認めてやると彼に言ったのである。その言葉を今でも守ってくれており彼は魔王になることを選ばなかった。その代わりと言っては何だが、勇者時代の仲間と一緒に冒険者となって俺と一緒に旅をする道を進んだのである。それで魔王と勇者、その両方が一緒にいれば魔族にとっても人間側としても困ることになるのは確実だったので勇者のいない今は魔王軍に協力して貰うことにしたのである。しかし彼が今更俺に協力を申し込んでくるのがどうしても納得できない俺はどういう風の吹き回しだと思ってしまう。

しかしここで俺は勇者からの依頼で協力するということを聞かされた。そして勇者の居場所が判明したらしい。俺はその場所を聞いてすぐにそこへ向かうことを決めた。しかしリゼを置いて行くことは出来ない。だから魔王代理を連れて行くことにする。しかし、それでもリゼの不安は消えないようなので俺は彼女にある提案をしてみることにした。俺が元の姿に戻ったら魔王代理と共に行動させるつもりだと伝えると彼女は嬉しそうにしていたが同時に不安そうな顔もしていたのだ。なので俺はこう答える。俺は絶対にリゼのところへ帰るから心配しないで欲しいと。俺の言葉を信じてくれたのかリゼはようやく納得してくれたのである。そして魔王代行と二人で話した後、俺達は目的地へ向かったのだった。その道中にて、リゼと別れた際に渡されていたゲーム機のことについて聞いてみると、なんと彼女はゲーム機を使ってリゼのゲームをプレイして楽しんでいたというのだ。そのため彼女は今ハマり中だという。俺はそんなリゼを見てとても嬉しい気持ちになり思わず微笑むのである。

それから俺と魔王代理は勇者が住む村へとたどり着く。そして俺は、勇者に会うことにした。そこで俺は魔王になったことを勇者に報告しておいた。これで俺の役に立つことが出来て良かったと言っていたので一先ずは勇者に会えたということで俺はホッとする。後は魔王を倒せば勇者は解放されるというわけだ。勇者を救えば魔王軍の目的である人間と魔族の戦争を防げる可能性が上がると思う。しかし勇者が俺にお願いしたいことがあるという。なんでも俺が持っているお金が必要で俺の力を借りて魔王軍との全面衝突を回避させたいのだという。しかし俺の力で魔王軍との全面衝突を防ぐことは出来るのだろうかと疑問に思いながらとりあえず魔王軍の領地へと向かう。

魔王軍の領地に到着した後、魔王代理から俺は、なぜ自分が魔王軍の代表となったのかという理由を聞かされる。それは魔王代理が俺のことを尊敬しており魔王になって欲しかったと語ってくれたのである。そのため俺は彼に感謝の気持ちを伝えた後、俺は魔王に即位するためにリゼと結婚していることを伝えると魔王代理人が驚き戸惑っていた。俺は魔王に即位するため、リゼとの結婚式を行うことにしたのである。そのため俺は魔王代理を元の世界に戻すとすぐに魔王代理と式の準備をするように部下たちに指示を出すのだった。そしてリゼと魔王代理と魔王領に残っていた部下たちが準備を整えて俺達を迎えにきた。

こうして魔王と勇者の夫婦が誕生したのである。俺はこれからも、ずっとこの二人のことを見守っていき幸せになろうと思っていた。

「ん? ここどこ?」

俺は見知らぬ天井を見つめていた。確か勇者と魔王を倒して魔王軍を纏め上げた後、俺は疲れが一気にきて意識を失いそのまま倒れ込んだんだっけか。

それにしてもあれは夢なんかじゃないんだよな。

あの不思議な体験のおかげで俺はリゼと結婚することが出来たんだ。そう考えると不思議でならないなぁ。

リゼと結婚しようと思ったのはリゼが美人だからってことじゃなくて一目惚れだ。でもリゼと一緒に過ごして彼女に惹かれていくにつれて俺がリゼを愛していることに気づいたんだ。だから俺が結婚すると決めたのは俺がリゼと付き合い初めて間もない頃。まあリゼには内緒にしてたが。

しかし本当に俺って異世界に行けたんだよな。

信じられないけど、確かに俺は勇者を倒していた。

俺には『時空の覇者』なんてスキルは無かった。なのに俺は異世界へ行くという願いを叶えて貰った。

これは俺が特別だということでいいのかな。そうだとしたら嬉しいが。

というかこの家誰の家なんだろ? この部屋からは生活臭を感じられない気がするんだけど。俺の家の物は全て俺が異世界に持ち運んでしまったはず。というか異世界からこちらの世界の物を異世界に持って来る方法ってあるのかね。

「あ、起きましたか! 体調はどうですか? 熱とか出てませんか?」

声のした方に目をやるとそこにはメイド服を着た可愛らしい少女がいた。

俺はその女の子の顔に見覚えがあった。しかし俺の知っているその少女より幼かったので確信が持てなかった。しかしその子の頭についている犬のような耳を見る限り、間違いなくあの子本人だろうと俺は思うのであった。その子はリゼに似ているため恐らく姉妹なのではないかと考える。というかよく見れば顔がリゼにそっくりじゃないか!? えっと待てよ。俺が最後に見た時よりもリゼはかなり若くなってないか。というかこの子はリゼの妹なのかね。それにしては年齢差があり過ぎる気がするんだが。

「えーと君はリゼちゃんで間違いはないのかい?」

俺はまだ半信半疑だったので恐る恐る確認をとる。すると、目の前の少女は笑顔で答えた。

「はい、私はあなたのリゼです。久しぶりですね」

俺には彼女の言葉がよく理解できなかった。リゼはもう亡くなってるから生きている訳が無いし、俺の知るリゼは既に成人してるし。俺が混乱していると彼女が説明を始めた。俺が倒れた後、俺の家にいた人達が助けに来てくれたのだという。そして俺はその人達に保護されたらしい。俺はリゼが死んだことを知っていたためかなり取り乱してしまったが今は何とか冷静さを取り戻すことが出来た。それから俺はリゼのお姉さんと話をした。

「えーとあなたは、お兄さんのリゼさんが亡くなった後に結婚したっていうリゼさんですよね。あ、自己紹介がまだでした。私の名前は『リゼ=ヘルメス』と言います。一応この国の王女をしておりまして今は勇者の妻でもあるんです。まあ、色々と複雑な状況なんですが、詳しい話はまたの機会に。とにかく、初めましてリゼさん。これからよろしくお願いします!」

「リゼの、姉の『リゼ』といいます。リゼと呼んで下さい」

はぁあああ、マジかよ! リゼに子供ができたのかよ!! 俺、凄く嬉しいよ。

というかもしかしてここはリゼが住んでいる世界なんだろうか。それならこの状況も少しは理解できる。だがどうして俺の住んでいた世界ではないのかは謎だが、もしかしたら何か特殊な条件をクリアして転移してきたのかもしれない。そうすればリゼと俺の子供に会うことも叶うだろうし、もし元の世界に戻れたのならば俺はその世界で幸せに過ごすことも出来るはずだ。ただその方法が分からないし俺自身、まだ現状を把握し切れていないため、あまり期待しない方がいいかもしれんな。

ただ俺は今とても幸せだし後悔は無い。だってリゼや可愛い妹に会うことが出来たんだ。しかも俺のことをリゼが愛してくれるという最高の特典付きで。だから今俺に言えるのはこの一言だけだ。

「ありがとう、俺は今幸せだよ。こんなに素晴らしいプレゼントまで貰えて俺は世界一の果報者だな。ありがとうリゼ。大好きだよ!!」

俺は嬉しさのあまりにリゼに抱きつく。そして俺とリゼは抱きしめ合う。すると、扉が開きリゼが入ってきた。リゼは、俺たちの状況を見ると呆れていた様子だったが微笑んでいた。

その後、リゼのご両親にも挨拶をし、家族みんなで楽しく食事をしながら会話を楽しみリゼとの再会を心から喜ぶことができたのである。リゼは、俺に甘えたそうにしていたのだがリゼは立場上、そんな態度を見せてはいけないと思っており我慢して俺に接する。

俺としてはリゼがもっと我を出せばいいと思うし無理をして欲しくないと思っている。しかし俺がいくら言おうともリゼの性格を変えることはできないようだ。俺は諦めずに頑張ろうとは思っている。いつかリゼも俺みたいに自分に正直になれるような日が来ると嬉しいなと密かに思っていたりする。そうこうしているうちに、俺とリゼと妹の三人でのんびり過ごしていく日々が始まった。そしてその生活はリゼと別れてから数年経っていても、変わらず楽しい時間を過ごしているのだった。俺はこのままこの幸せな時間が永遠に続けばいいのにと思っていたが、俺は勇者を倒しているために魔王として君臨しなければいけないという使命を背負っている。そのため俺は勇者との決戦に備えレベルを上げつつ仲間を増やさなければならないのだ。俺はまず勇者と戦う前に勇者の配下になっている魔族と人間との戦いを終結させる必要があると考えていた。そのため俺はリゼと一緒に行動して、この世界を平和にする手助けを行うことにした。俺達がこの世界で平和をもたらせることが出来れば俺達は元の世界に戻ることが出来るのではないかと考えたのだ。だから俺は、リゼとこの世界の人間を幸せに導くために旅をすることを決意する。そのための出発が明日になるのだ。俺は今日中にリゼ達と一緒に買い物に出掛けることにした。そうしてリゼ達と楽しく過ごしていた時に事件は起こった。突然の訪問者により平穏が崩れ去ってしまうのである。

俺は勇者との最後の戦いを前に勇者の配下となっている魔族の問題を解決するため、俺とリゼでその配下の者達の元へと向かうことにしたんだ。そんな感じで俺とリゼは仲良く街を歩いていたが、突如俺達の元にローブを着た女性がやってきたのである。その女性は俺達のことを知っているらしく、話があると言うから俺とリゼはとりあえずついていく事にしたのである。

そうして女性に案内され辿り着いた場所は城の中。俺はその城の門の前で立ち止まり、ここが何処なのかを確認した。するとリゼもその女性のことが怪しいと感じたのか、警戒し始めた。そしてその人はいきなり俺とリゼのことを拘束しようとするので俺は必死に抵抗するがあっさりと捕まってしまったのであった。

そして俺が連れてこられたのは魔王の寝室である部屋だった。そこで待っていたのは勇者だったのである。

勇者の姿を見た俺は驚いた。勇者はまるで別人のような風貌だったからだ。

俺の記憶の中にある勇者と今の勇者の見た目は明らかに異なっていた。それは俺の知っている勇者が大人になっていたのに対して目の前にいる勇者は、子供のような姿のまま。つまり俺は自分の予想以上に異世界へと飛ばされていたのだと改めて実感する。俺が戸惑っているとリゼも一緒に捕らえられていてリゼもかなり困惑していた。しかし俺達が囚われている部屋の中をよく観察しているうちに違和感を感じた。というのもこの部屋には窓がなく壁には血で書かれたと思われる不気味な文字が大量に書かれていたのである。そう俺の目にはこの場所が異様に見えたんだ。俺は不思議に思ってそのことについて聞いてみたが、勇者に教えてくれるつもりはないようだ。まあ別に聞き出す必要も無いんだけどね。勇者が俺の質問に対して何も言わないので、代わりに別のことを聞こうと思い勇者と話すことに。

「なあ勇者さん。俺はアンタと戦いに来たわけじゃないんだ。俺の話を聞いてくれるか?」

俺の言葉に反応してリゼの身体がビクッとする。おそらく勇者の威圧感によって恐怖を感じているに違いない。リゼには悪いが俺は話を続けてみることにする。

「いやあ実はさ、俺とこのリゼはさ、あんたの仲間を倒してるんだよ。そのせいかは知らんが、俺らのことを殺そうとしてくる輩が多いんだよ」

その言葉に勇者が少し驚く。だがそれも一瞬ですぐに表情を元に戻す。その切り替えの早さに驚きながらも俺は更に話を続けてみる事にした。

「だからさ、俺らの事を見逃して欲しいって言ったら許してくれないか? 勇者が魔王に手を出すなって言えば皆従うだろうし。俺らはこれ以上争う気はねえし、あんたが望む事であればなんでもやる。だから頼む。俺とこの子を逃がしてくれないか? 勿論、あんたらの国に害を与えようなんてことは考えてねえし約束する。どうだ?」

勇者は何も言わない。黙ったまま俺の顔を見つめてくるだけ。しかし何か考えがあるのか?

「お前は魔王でありながら人間の国に住もうとしている。これはどういうことだ?」と、唐突に問いかけてきた。

俺はその問いの意味がよく分からなかった。しかし少し考えたあと、あることに気づいた。

「あ、なるほど。そういう事か。いやすまん。誤解させたようで申し訳ないが、俺は元々人間の国に住んでいてそこから飛び出して来た訳じゃなくて、元々は俺が住んでいた場所からこちら側へ来てしまって、そっから色々あって、最終的に俺の大切な人がこの世界の住人で、その子を救うためにここまでやって来たんだ」と、説明をした。すると勇者が俺の方を見て口を開いた。

「なるほどな。大体話は理解した。それなら私としても協力できるかもしれない」と言ってきた。おお! 流石に話が分かる勇者じゃないか。俺は内心ホッとした。

それからしばらく話し合ってお互いが納得した上でこの場で決着をつけることとなった。

俺達はそれぞれ戦う構えをとり戦闘体勢を整える。俺の相手は魔王直属の四天王の『炎竜人』、『氷雪鬼』だ。リゼが戦っているところを見る限りかなりの強敵であることは確かだ。

ちなみにだが、リゼは俺と離れてもステータスが上がるだけでレベルが上がったりするわけではない。俺の経験値は減らないがリゼは違うようだ。

俺はまず、リゼに『強化』の付与スキルを使用し攻撃力を高める。

「ありがとう。でもお兄ちゃんは大丈夫?」

リゼは不安そうな顔で見上げながら言う。

まあ普通に考えれば俺が不利な状況なのは確実だしな。心配してくれるのは嬉しいが俺だって一応勇者だぜ?これくらい何とかできないでどーすんだ。それに今はリゼが近くにいるおかげで力が何倍にも膨れ上がっているからね。だからリゼが思っている程俺はヤワではないよ。

俺はそんなことを考えているうちに、勇者の攻撃が始まる。俺の頭上に雷球を出現させそれを投げつけて攻撃をしてきた。だが俺の『魔法反射(カウンター)』が発動して攻撃が俺に跳ね返り直撃し勇者はダメージを受けるが即座に反撃に転じ剣を降り下ろす。それを間一髪のところで避ける。今度は、俺の魔力を込めた一撃を放つが勇者の防御結界に阻まれてしまう。

俺は一度勇者から離れ距離を置くと、『水槍』『火矢』『風弾』『雷球』など連続で様々な種類の技を放ち攻撃を仕掛けるが全て勇者が繰り出した結界に遮られてしまいダメージを与えることができない。やはりレベルが上がっていても勇者を倒すのは難しいか。仕方ないここは一気に勝負を決めるしかないな。

「いくぞ!!」と俺は叫んでから、魔王特有の能力である重力操作で自身の体重を増加させる。

そして勇者に向かって飛びかかり殴りかかると、俺は勇者の動きを止めようとするが簡単に避けられる。

それでも諦めず、何度も拳を繰り出すが全く当たらず勇者の猛攻が俺に襲いかかる。そしてとうとう俺は膝をつくが勇者は俺から目線を外さず油断もしない。そして次の瞬間――

リゼが俺の前に立ち塞がり勇者に向けて両手を前にかざすとリゼの手からは光が集まり光線のようなものを発射されたのだ。その光景を俺はただ見ていることしか出来なかったが俺はリゼのおかげで勇者の攻撃をなんとか凌ぐことができたのであった。

俺とリゼは勇者との戦闘を続けるが状況は良くないままだった。勇者が放つ全ての攻撃にリゼが対抗しているためリゼの負担はかなり大きかった。

そこで俺は勇者の攻撃を受け止めるのは止めて勇者の背後に回り込んで奇襲をすることにした。そして俺は勇者が振り返るより先に回し蹴りをかまそうとするが、勇者はそれを防ごうとはせずに逆に受けてそのまま後ろへと吹き飛ばされた。俺は追撃しようと追いかけると、突然地面が爆発を起こす。その勢いで俺は空中に投げ出されると、勇者はその隙を逃さずに上空に飛んでいた。そしてリゼと俺は地上へと落ちていくが勇者が俺達に追いつきリゼに攻撃を仕掛けようとしたがリゼは咄嵯の判断で腕をクロスして受け止めることでダメージを軽減することに成功。俺は地面に落下するが、すかさず立ち上がる。

勇者もリゼの攻撃を受けたため少し痛そうだ。俺も少しばかり足に痺れを感じるけど気にせず勇者の方に突っ込む。そうしてまた俺と勇者の激しい攻防が繰り広げられることになった。そんな最中に俺は勇者の持っている武器について考えると勇者は二刀流の剣士なのでその二本の武器で攻められているので正直かなりきつい。俺には勇者が持つ双刃の斬撃を受け流すことが出来ないからだ。しかし、リゼのお陰で俺は勇者の素早い動きを捉えることができるようになり、徐々にでは有るが俺が押し始めていたのだ。俺は少しずつ勇者との距離を縮めていき遂に勇者の懐に入ると勇者が慌てて下がるので俺も追うように前に踏み出す。そして俺は渾身の一撃をお見舞いするべく全力を振り絞り、そして俺の右手に勇者は反応が遅れてしまった。そして勇者は、俺の右ストレートを食らい後ろに大きく吹き飛ぶが、その表情は全く変わっておらず、俺の右腕に強烈な痛みが走る。おそらく折れたかヒビが入ったんだろう。俺は苦痛の表情を見せないように我慢しながらリゼの元まで移動する。

俺とリゼは二人で勇者を囲むような陣形を取り再び勇者と対峙する。

勇者も少し苦しげな表情をしている。おそらく勇者自身も先程の俺との戦いでかなり体力と魔力を消費しているのであろう。しかし俺は今の状態だと、勇者には勝てないと直感的に悟った。だからこそ少しでも時間を稼げる方法を考えてみることにした。しかし、いい方法がなかなか思いつかないし時間もない。このままじゃ本当に負けるかもしれんな。

「リゼ、あいつは相当やばい奴だからお前一人で戦うか?」

俺はリゼのことを心配していた。というのもさっきのリゼの『光の極致魔法』を受けた時にかなりのダメージを受けていたからだ。しかも俺の目の前にいるので尚更心配になってしまう。

「私はお兄ちゃんを守るためにここにいるんだよ?私だって戦えるんだから。大丈夫。お兄ちゃんが私のことを信頼してくれているのは分かってるから。私なら大丈夫だよ。それにね、私だっていつまでも守られるだけの子供じゃ無いんだよ」と、真剣な眼差しで言うものだから思わずドキッとしてしまう。確かに今の俺じゃあリゼを守りながら戦うなんて出来なさそうだしな。ここは大人しくリゼに任せるか。俺が無理をする必要なんてないしな。俺は少し離れた所に移動するとリゼの戦いを見守っていると、リゼと勇者の激闘が始まった。まず最初に仕掛けたのは勇者の方だ。

俺は勇者の攻撃を防ぐことは出来るが、そのあまりの力の強さに耐えきれず身体ごと吹き飛ばさせる。

俺は直ぐに体勢を整えリゼの様子を伺ってみると、リゼも勇者の圧倒的な強さに苦戦している様子だった。リゼは魔法による攻撃を主に使うがそれも全く効いていないようで、物理でどうにかしなきゃいけねえみたいだな。リゼの魔法は魔王の中でもかなり強力だと思うんだけどそれを受けてピンピンとしてるってどんだけ化け物なんだよって思うぜ。でもそんなことを考えてる場合じゃない。とにかく今は、俺にできる最大限のサポートをするだけだ。

それからも俺達は勇者の一方的な攻撃を受け続けボロボロになっていった。俺は勇者から放たれる無数の攻撃をギリギリの所で避けるかガードしたりしてなんとか防いでいるが、リゼは勇者の攻撃に翻弄されてしまって上手く対応できてなかった。リゼに気をとられてると今度は俺の背後から勇者の攻撃が襲い掛かるがなんとか回避に成功するがそれでも勇者の攻撃に完全に対処しきれてなかった。

俺は自分の身が危険にさらされてもなお、俺は冷静に分析をしながら戦闘をしていた。それは勇者に反撃するための作戦を考え付くためのものだった。だが俺はこの時気づくことが出来なかったが、勇者が繰り出す連続の斬撃が俺達の命を脅かすことになっていた。なぜなら、俺達はもう既に満身創痍になっていたのだ。それこそまともに動けるのもやっとといった状態だったのだが、それでもリゼは勇者に立ち向かう。

「まだ終わってなんかいない!!私がお兄ちゃんを守るんだから!!」

そんなことを言うと、今までとは桁違いに威力のある攻撃を放つが、それを見た勇者も負けじと同じ攻撃をぶつけてくるが俺とリゼは勇者にダメージを与えることに成功した。勇者の表情も驚きで溢れていたが勇者もここで攻撃を止めるわけもなく俺とリゼを容赦なく攻撃してくる。

「おぬしら、どうしてこんなにも強いんじゃ。一体何をしたというのじゃ!」

勇者から発せられた言葉は悲鳴のような叫び声に近いものであった。それほどまでに勇者にとって予想外な出来事であり、勇者が恐れるものは俺達が持っているものなのだ。そう『勇者』であるはずの勇者が恐れること。『魔剣』である。俺達の攻撃に『聖剣』である勇者が使っている武器でも完全に耐えることは出来ないでいるようだ。

「はあぁーっ!これで決めるよ。『雷光一閃(ライトニングスラッシュ)』」と叫ぶリゼの言葉と共にリゼの手から雷を帯びた剣が出現しその一撃で勇者にトドメを刺したのであった。すると辺り一面を覆っていた黒い霧は一瞬にして消えると、その奥には『王の間』へと続く扉が存在していた。だが俺はそれよりももっと大事なことに目が行っていた。

俺の目線ではある人物に対して集中していてそれ以外を見ることができなくなっていたのだ。その人物というのは、リゼの放った『雷光一閃(ライトニングスラッシュ)』によって吹き飛ばされている途中のことで勇者が使っていたと思われる二本の剣が地面に突き刺さっているのであった。だが、その二本の内一本が勇者が身に付けている腕輪に触れると突然消え去ったのだ。そして勇者が使っていたであろうもう片方の腕には何も持っていない状態で横たわっていて、そしてリゼが使った方の剣が勇者の首に直撃して勇者はそのまま倒れ込んだ。

俺はすぐさま駆け寄りリゼと一緒に勇者を介抱することにしたが一向に目を覚まさずどうしようかと思っているとリゼがあることに気づく。

「この人どこかで見たことあるかも?」

「そうなのか?俺は分からないけど。」

俺も思い出そうと頑張ったがやっぱり覚えていなかった。リゼが言っていることだからきっと有名な貴族とかなんだろうと思う。俺はとりあえずリゼを落ち着かせるために声をかけてから一旦離れてもらうことにした。リゼを一人で残しておくと危ないだろうし。そして勇者が起きるのを待つとするか。

俺とリゼは、あの場から離れ今は城の玉座の間に来ていてそこで休んでいるところだった。

しばらく勇者が目覚めるのを待っていたけど中々起きる様子がなかったので、俺は暇潰しのため少し散歩に行くことにしたのだけれど、流石に何もしないでじっとしているよりは、外に出て少しでも身体を動かしていた方がいいと考えたからだ。しかし俺は、少し離れたところから城の中に入ってくる人間を見つけてしまった。しかもその数は全部で十人ほどもいるのだ、しかも全員フードを被っていて、その風貌や雰囲気からして普通ではないということだけが分かったのだ。これは少し面倒事になりそうな気がしてきたので隠れながら近づいていく。すると俺の視界に一人の少女が入った。少女も俺の存在に気づいているようでコチラを見てきた。俺には見覚えのない子なのでおそらく敵の仲間だとは思う。俺は念のために、その子にバレないように鑑定をさせて貰うと――そこには信じられないことが記されていた。そしてすぐにリゼの元に戻ることにする。

そして俺が戻ってきた瞬間にリゼに「勇者が起きたぞ」と言うと、俺の声を聞いたのか、それとも偶然起きたのか、勇者は体を起こし俺達の顔を見ると「うぐっ···」と苦しげな声を出し、その反動で頭を抑えた。俺とリゼはその光景を見ながら「だ、大丈夫か?」と聞くと勇者が何かを言おうとしていた。俺が耳を傾けると勇者の口から「貴様らに、伝えておくべきことがあるのだ。」と言われて俺とリゼは何のことかよく分からなかったが勇者の言葉を黙って聞く事にした。

「まず私はお前たちに謝らなければならない事がある。それは、私の本心ではないがお前たちを殺そうとしたことだ。私にはどうしてもお前たちが邪魔で仕方がなかったのだ。お前たちを殺さなければ私の計画が破綻する可能性があった。私は本当にすまない事をしてしまったと思っている。許して欲しいとは言わんがせめて私に出来る限りの償いをしたいと考えているのだ。もしそれで納得できないのであれば殺してもらっても構わないし。お前たちは私にどんな罰を与えてもいい。ただこれだけは言っておく。これから先お前たちを狙う者達がいる。それだけは理解をしておいて欲しい。それともう一つ。魔王を倒して世界を守って欲しい。頼んだぞ。そして最後に私を倒した者よ、名前を聞いておきたいのだが。私はお前の名前を知っていたはずだ。私の名前は、『アリエス=ベルマン』だ。」

その名前を聞くとリゼは目を大きく開き動揺を隠せない様子だったが俺は落ち着いていた。その理由は俺は前世の名前を知っているのだからな。だが勇者はなぜ今になってそんなことを言い出したのだろうかと疑問に思ってしまったが、まあ良い。それよりも今はこの状況をどうにかしなければならないからな。俺は勇者が喋り終わるのと同時に、リゼと勇者が話している途中に俺のスキル『絶対感知』に引っ掛かった奴らがいたのでそいつらの方を向きながら話しかける。

「そこの四人組さん。君達は誰の命令を受けたのかな。一応聞いとかないとダメなことだと思うから教えてくれ。」と、できるだけ丁寧に話すと「ちっ、バレていたみたいね。仕方がないわ。私は『闇』から派遣されたものです。私たちのことは放って置いてくれればいいから、見逃してくれないかしら?」

そんな風に言うので俺もついムキになってしまった。なぜなら俺もそんな言葉を言われてはい分かりましたと簡単に引き下がるような男では無いからな。

「そんなこと言える訳ないだろ?そんな言葉を信じて見過ごせるはずもないだろ。俺だってそれなりに覚悟を決めているんだからな。さてと···それじゃあお仕事を始めるとしますかね。リゼも気をつけてな。こいつは多分かなりの強敵だ。それに、まだ隠し玉を持ってそうだから油断しないようにな。それじゃあそっちも頑張ってな!」

そんな言葉を残して俺は戦闘態勢に入るが俺の目の前にいる女は俺のことがあまり怖くないようだ。そればかりか笑いすらしている。それを見て俺は、俺達を相手に余裕を見せているということはやはり俺達が知らないような強力な力を持っているということだけは分かる。だが今の俺なら勝てる相手だというのは変わらない事実で、だからこそ負けられない。絶対に俺の大切な家族を傷つけるなんてさせない。俺が守るんだ!俺は剣を取り出し構える。だが相手は俺に向かって手を向けてくるだけで特に攻撃はしてこようとはしない。何を狙っているのかさっぱりわからない。そう考えているうちに、相手の指先に光が集まってくる。だが次の瞬間、突然リゼから「伏せて!!」という言葉を耳にして俺は反射的にその場に伏した。すると俺が伏せるとほぼ同時にその女の放ったと思われる魔法攻撃が迫ってきていたのでなんとか避けることができたがかなりギリギリであった。リゼがいなかったら俺は死んでいたかもしれなかったと思うと恐怖で冷や汗が止まらなかったがなんとか持ち直す。

すると俺達の方に近づいてきた勇者は「その程度ではまだまだ足りんぞ!」と言って俺とリゼに襲いかかってくる。それを見ていたリゼは「ここは私に任せてください!」と言い俺の前に立つと勇者の攻撃をいなしていく。俺も援護しようとリゼに攻撃が当たらないよう上手く位置取りをしているが、それでもリゼの体力が減っていくのは明らかでこのままではリゼがやられてしまうかもしれない。そう考えた俺は『創造』を使ってあるものを作り出した。そしてリゼは攻撃を避けきれず直撃を受けてしまい吹き飛ばされたのだ。俺はすかさず駆け寄りリゼの状態を見るが怪我らしいものはしていないようだが疲労感のようなものが見え隠れしていた。なので俺は『リゼの疲労回復』を『錬成』を使い作り出し飲ませた。リゼは驚いた顔をしたがすぐに「ありがとうお兄ちゃん!これがあればもう心配はいらないよ!」と言うので安心して戦いに集中できる。

「お前たちのコンビネーションはなかなか良かったが、残念ながら実力不足だったのう。私が『魔剣アロンダイト』を使えばこんなもの一瞬で終わるというのにのう。全く、もう少し強くなってもらいたかったが、お前ら二人ではここまでのようだったな。ならば私の目的を果たすためにはお前らをここで倒す必要があるから倒させてもらうとしよう。『魔剣アロンダイト』召喚!!!」と叫ぶ勇者は剣を振り上げると、その振り上げた腕からは禍々しいオーラのような物が出てきているのが目に見えてわかった。その姿を見てしまった俺たちはすぐに逃げようとするが、「どこに行く?まさか逃げるつもりじゃないよね?私の願いのためにも君達には消えてもらうとしよう。はあっ!! さぁお前たちも私の剣と一体化しなさい!!」勇者がそう叫んだ後にリゼの方へ向かって行くので俺が止めようとするが勇者の放つ一撃によって俺は地面に叩きつけられてしまうがすぐに立ち上がり勇者に攻撃を仕掛けようとしたがそれよりも早く俺に勇者が斬りかかってきており俺もダメージを受けてしまっていた。しかし痛みに苦しんでいる暇などはなく勇者から次々と繰り出される斬撃に俺も耐えるしかない状況で必死に避け続けていたが徐々にダメージを負っていくばかりであり反撃のチャンスが全く訪れずにいたので俺はリゼに「リゼ!俺の後ろに隠れろ!そして俺が合図を出したら後ろに下がってリゼが魔法で援護してくれ」と小声でリゼに伝えると、少し戸惑っていたが俺の指示に従ってくれた。俺も指示をした直後に後ろに隠れて勇者の様子を伺うとなぜか攻撃をやめていたのだ。不思議に思い俺は聞いてみることにした。

どうして急に止まったのかと、そしてどうして攻撃しなくなったのかと、すると答えが帰ってきたのだがそれは信じられないものだった。それは俺達に攻撃を辞めたことではなく俺の言葉に返事が返ってきたことにだ。

俺は「なぜだ?」と思いもう一度聞くと今度はしっかりと俺の言葉を理解してくれたようで話し出してくれた。「それはお前に勝ち目がないことが分かっていて諦めているからだ。私はお前たちに攻撃する理由がなくなってしまった。お前たちを殺す意味がないしな。それにしても私は本当に馬鹿な事をしたと思っている。自分の力を過信した結果がこれだ。だから私は、これ以上お前たちと戦う意思はない。だから私はこれからすぐにここを離れなければならない用事があるからこれでさらばさせて貰うとするか···最後に一つ忠告をしてやる。この国に近寄るんじゃねえ。あいつらが動き出すからな。じゃあな······」と言ってから姿を消した。それからしばらくしてから俺は勇者が言った『あいつら』というのは『悪魔族』の奴らなのかと思ってからリゼの元に戻っていき一緒に部屋へと戻ってから今後のことをリゼと話し合っていた。

まずは、勇者についてリゼに説明してもらうと、勇者の言っていた『あいつら』というのが『悪魔族』であることが確定的になった。それはあの部屋に残っていた血の跡や床に落ちていた髪の毛を調べたところ、『人間族』ではないことが分かったため、『エルフ』、『獣人族』、『竜種族』である俺達とは違った特徴があったため確定だと思われる。ただ『人間族』、『ドワーフ族』以外の種族を敵視しているはずの『悪魔族』が何の目的があって、そしてなぜこの国に攻め込むのかが謎で仕方がなかったのだが。そして俺はある考えが頭を過ぎり質問をしていた。「なぁリゼ、この国は今、どういう状況になっているんだ?」と、リゼに聞いた理由はいくつかあって一つは国の情勢を知りたいからということもあるが、二つ目は、もしかしたら勇者を倒したことで『闇』の勢力が弱体化していて俺達の安全を確保することが出来るようになるかもしれないという考えがあったからだ。

するとリゼが、今の状況を分かりやすく教えてくれてから俺は考えていた通りに国が安全な状態になっているかどうかを確認しようと思ったが、そんな時突然リゼの顔が青ざめていき何かを恐れるような顔になり震え出した。俺はそんな様子を見て大丈夫か!と声をかけようとするがそれより前に「お兄ちゃん、あれは一体なんですか?!私はこんなもの見たことがないんです!お願いです!私と一緒に逃げてください!」と言われた。だが俺はそれを聞いて逆に冷静になってしまいリゼにどうすれば良いかを問いかけると「お姉様は恐らく、私達が戦おうとしている『悪魔族』が関係していると思いますが···。とにかく私はお父様にこのことを伝えに行ってからまたここに来ます。その間にお兄ちゃんは準備を整えておいてくれませんか?あとこれはもしもの話なのですけれども『神域』に居るはずの『創造主』の力が使えれば勝てるかもしれませんからね!」と言い俺を納得させると足早に城の中に戻ろうとしていた。そこで俺も「ちょっと待ってくれ。俺もその戦いに参加したいんだ」と言うとリゼは「分かりました。じゃあお兄ちゃんには今から私の従士になってもらいますね。それと···これを付けてください。」と言いながら俺に手渡したのは仮面のようなものであった。俺は疑問に思ったのでそれを受け取り観察していたが何に使うのか分からなかったので、とりあえず俺は言われた通りそれを装備することにした。すると仮面から機械的な音声が発せられていたのに俺はびっくりしてしまいついつい俺は驚いてしまいその場で倒れ込んでしまった。だがそんな俺の姿を見て心配して駆け寄って来たのがリゼであった。俺は「大丈夫だよ。心配かけてごめんな。だけど俺はリゼのことを信頼しているし頼りにもしているよ。それならリゼも俺のことを信じて俺の背中を任せられるって思えるだろ?俺はリゼのことを信用しているからこそ、俺の背中を守って欲しい。頼めるかな?」と言った。俺の気持ちがリゼに伝わったらしく「もちろんです!絶対にお兄ちゃんを守り抜いて見せますから!」と力強く答えた。そして俺は立ち上がると、

「ありがとうリゼ、俺はお前を信じて戦うことにするよ。そして必ず勝ってみんなで帰るんだ。」と言うとリゼも俺に「任せてください!お兄ちゃんが勝つと信じて私もこの国を救えるように頑張ります!」と答えたのであった。俺はそんな言葉を聞くと、嬉しくなってしまい涙が溢れてきてしまいそうになるがグッと堪えていた。リゼが俺に近づいてきて「そ、その泣いている姿をあまり他の人達に見られたくはないですよね!?」と言うと俺は慌てて目元を隠していたが、「い、いいんですよ別に、泣きたい時は泣いても!その、私の前だけで良ければいっぱい甘えても良いですよ?私の方が年上なのでその分だけ包容力があるはずですから!というか私がして欲しいっていう願望が強いんですけどダメでしょうか?

「分かった。俺はリゼの前でだけは泣くようにするよ。それに今は、俺を元気づけるためにリゼが色々とやってくれているのはよく分かるしな。ありがとう」と言うと顔を真っ赤にして照れてしまったようだがすぐに立ち直ったみたいで、俺はそのまま城の中に戻るとしよう。そう思い振り返ると城の前には大勢の兵士や騎士団がいたのだ。俺はその光景を見た時に『闇』に対抗できるほどの力を持っていないと思っていたのだ。そのためこの場から急いで離れようと俺は考えたが「逃がすかぁ!!」という声とともに『光弾』のようなものが飛んできており、俺はギリギリ避けることが出来た。

そして攻撃された方を向いた瞬間、俺はその攻撃の主の姿を確認するとそこに居たのは、『勇者』であったのだ。俺はそのことに驚くもなんとか対応しようと試みたが、俺はあっさりと倒されてしまい気を失ってしまったのだった。

目を覚ますと俺は、何故か牢屋の中で鎖に拘束されており身動きができないようになっていた。しかし俺も抵抗しようとして暴れていたのだがその様子に気付いた一人の女性が俺の元にやって来てから「大人しくしろっ!!貴様の身柄は我々が確保したのだからな!!無駄なことをしないでさっさと出ていけ!!」と怒鳴られた。俺は、この状況に困惑しながらもリゼが近くにいないかどうかを確認したのだが見当たらなくて、リゼが捕まっていないのかと安心したが、俺を捕まえている女性からとんでもない情報が出てきたことで動揺してしまった。俺は思わず聞いてみた「お前達は、俺の妹である勇者『コウガ』と国王の娘であり『姫』である『リーゼロッテ』に『悪魔の角』が生えているのを知っているのか?」と言ってから、俺は女性の返答に耳を傾ける。女性は「え、なにそれ、なんだよそれ!そんなわけあるはずがないだろう!何を言ってるんだ!」と明らかに狼籍えていたので俺は「本当のことを教えてくれ。頼むから、」と懇願するように聞くと彼女は渋々答えた。それは『コウガ』とリゼは人間ではないとのことであった。俺はあまりの驚きの真実に頭を抱えた。そして俺の体には何か異変を感じ始めていた。俺は自分の体の違和感について確かめようとしたが手足を動かすことが出来ない。まるで俺の体が俺の意思に反して動いているような感じであったのだ。俺は焦りながらもこの感覚が何を意味しているのかを考えている最中にも俺の手が自分の意思とは無関係に動き出してしまうと、なんと俺は自分の首を絞め始めたのである。俺の首は徐々に締め付けられていっており、そして意識が遠退いて行きそうになっていた。だがそんな状況の中でも俺の腕を無理やり動かすことが出来る奴が存在しており俺は自分の手を止めさせようとしても止めさせることが不可能だったので俺は最後の手段に出ることにした。俺はリゼの『魂』と繋ぐための『精神リンク』を使うために集中していく。

((リゼ聞こえるか?))俺は声を出すことはできないため心の中から念話を送ったのだ。すると少し間があったあとからすぐにリゼの声が返ってきた。どうやら無事に繋がってくれたようでホッとしたが、問題はこれからだ。俺が今どんな状態に陥っているのかということを伝えると俺を助けに来てくれるかもしれないからそのことを期待しているからこそ俺の方から話しかけてみたのである。俺は自分がこのままでは危ない状態であることと『悪魔』の力を使いすぎていることを伝える。俺はそこで『悪魔化』を解いてみると案外簡単に解除出来た。

俺は、どうにかこうにかリゼにこの事態を伝えられることが出来そうな状態にまで持ち込むことはできたのだが俺は『神域』の扉を開き、リゼと会話するためにリゼに呼びかけようとするが俺はなぜか急に頭が痛くなりだしていた。すると俺が苦しんでいるのに反応でもするかのように『闇の塊』のような物が出現し俺の体に纏わりついてきた。そしてそれが俺に語り掛けてきたのでその内容を聞いてみることにすると俺の体を操っているのはやはり先ほど俺のことを襲って来た女性だということが発覚したのであった。

そして俺は、今の状況と打開策について考えようとしていたのであったが俺は突如苦しみだし、それと同時に全身の痛みを感じたのだ。そのせいでまともに思考が出来なくなってしまい俺はただただ悶絶しているだけだったのである。すると『勇者』は俺を見て「へぇ~なかなか面白いことになっているねぇ。僕にもっとその力をちょうだいよぉー?」と言いながら俺に近寄ってくる。だが俺はそれに対して俺は必死になって抗おうとすると再び頭に声が響いたのであった。それはなんと、リゼであったのだ。どうやら俺のことを助けに来れる状態になりつつあるらしいが俺がそれを聞いているうちに俺とリゼとの距離が縮まってきており俺も『悪魔憑』の『闇』を使って反撃しようとしていたのだが俺が行動しようとした途端俺はまた謎の頭痛に苛まれることになった。そして次の瞬間俺は、俺に襲いかかってきていた『闇』が消え去ったのだ。俺は何が起こったのか分からずに混乱していたのだが突然リゼと繋がっている『精神リンク』が切れてしまうのと同時に俺の体が自由に動くようになり、しかも俺に纏わり付いていた『闇の力』みたいなものが全て消え去っていることに気付き俺の体の自由が完全に戻ったことがわかった。

そこでようやく俺は気付いた。

俺はリゼに助けてもらったんだって。俺はそのことが嬉しくなって涙が流れてしまった。

リゼが今どこにいるのか分からないので俺はリゼを探しに行った。俺は急いで城内を駆け回っていると俺の目に入って来た光景は、城から追い出されている兵士の姿が多数あったので俺は兵士達に声をかけてリゼのことを尋ねたのだが、誰もリゼの居場所については知らなかった。仕方なく俺は俺を閉じ込めていた女性に尋ねてみたが彼女も知らないとのことだ。

俺は困り果てていたがそこにリゼが現れたので俺はとりあえずほっとした。リゼはどうやら『聖剣』と俺とリゼがつけている『魔道具』を持ってきたみたいであった。俺はリゼがどうしてここにやってきたのかが疑問だったから、

「一体どうやってここまでやって来たんだ?」と言うとリゼは「それはですね、私はお兄ちゃんの精神と繋がっていたのでお兄ちゃんに何が起こっているのかを全て把握してたんですよ。それでお兄ちゃんの体に起きていることも知っていたから私が駆けつけることができたんですよ。」と言うと『魔剣』を構えてから

「私に着いてきて下さい!私の力で『悪魔の城』への道を作り出しますのでお兄ちゃんにはそこに向かってもらいます。お兄ちゃんなら『魔王軍』の幹部を全員倒すことは可能なので安心して任せることが出来ます!」とリゼが俺に対して言ってきてくれた。俺は「分かった!」と力強く返事をすることが出来た。俺達は『魔剣』が発する光の後に着いて行き城の近くにある塔の中へと入るとそこには『魔王』の姿があった。

「よくもやってくれましたね!絶対に許さないんですからね!!」

リゼが俺のために戦ってくれていると思うととても嬉しかった。しかしそれでもまだ足りないと思っているのか『魔王』は更に魔法を行使してくる。すると俺はその攻撃を『闇属性の波動』を放ち消滅させたのだ。俺はこれで『魔王』の魔力を奪うことができたと思ったので『闇波』を放ったが、どうやらあまり効果がなかったみたいである、なぜならば、

「くっ!まさか僕の力を奪い取ったと言うのか!?」と言ってくると『悪魔王バルバロイ』も俺達の元にやってきて俺達に加勢してきたのだ。

『勇者パーティー』の皆は『悪魔憑』になった勇者コウガと戦うことになった。勇者は『悪魔憑』になると性格が変わるようだが、今の勇者の様子は明らかにおかしかったため、『悪魔王バルバロイ』に助けを求めようとしたのだったが既に『悪魔王様』は姿を消しており『魔王の指輪』も持っていなかったため、この場にいるメンバーだけでなんとかしようと思っていたのだが、なんとコウガからとんでもない量の闇の力が発生していくと次第にその姿が変わっていきなんと『黒龍人族』に変貌してしまったのである。だがそれだけでは終わらずコウガが黒い翼を展開して空に浮かび始めると、なんと、リゼの方を向いてリゼの事を『呪い』で束縛したのであった。

だがそんな状況下でリゼは平然としており、リゼは「ふっ、『神獣解放』!!」と叫んでいたのであった。

『神獣開放』したリゼを見たコウガが驚いていると『神獣』であるハクとルシアの2体がコウガに襲い掛かりリゼの援護に入る。それを見たコウガは焦りながらも『光壁』を張ることで防御を固めていた。そんなコウガを見て勇者の仲間の一人が

「今がチャンス!みんな!総攻撃だぁーーーーー!!!」

と叫ぶと勇者パーティーのメンバーが一斉に攻撃を仕掛けてきたのである。

勇者コウガは焦っていたが冷静さを保とうとしていたが、どうにもうまくいかずに攻撃を回避しきれていなかったのである。そのため徐々にダメージを負い始めていた。それだけではなく『魔王』から吸収された膨大なエネルギーにより『勇者』としての力が増幅されつつあったのであった。それを見越して『闇』がリゼ達の方に集まって行くと、リゼが放ったと思われる技がコウガに直撃していたのであった。その衝撃に耐えきれずにコウガは吹き飛ばされて行き壁に激突していた。だが『勇者』であるためか気絶はしなかった。そして立ち上がろうとしたその時、今度はコウガに追撃を食らわせようとする『神獣』の一撃が迫ってきていた。それに気が付いたコウガはその一撃をどうにか防ぐことに成功はしたが、その直後に別の『神獣』の攻撃をモロに食らってしまうと地面に倒れこんでしまった。その後すぐに勇者の仲間である少女達が次々に攻撃していき、その攻撃を受けてコウガは完全に動かなくなってしまった。だがまだ油断をすることはできないと判断したリゼ達はすぐさま行動に移していたのであった。

俺と『悪魔』は戦いを繰り広げていたが俺は苦戦を強いられていた。というのも『悪魔』の能力は未知数であり俺は自分の『闇波』が効かないということからかなり焦っており俺の方が劣勢を強いられてしまっていた。そして俺はどうにかこうにか隙を窺っていたのだが『神域』の中に入ってきたリゼの姿を見て俺は思わず

「リゼ!」

と叫んだ。そしてリゼの無事な姿を見ることができて俺は嬉しさを感じながら俺のことを心配してくれていることに感謝しつつ、今は『悪魔』との決着をつけることを先決しなければならないので、俺がリゼの方に向かおうとするとその時に俺に纏わりついていた謎の存在が現れ

「へぇ~?お前なかなか面白いことやっているじゃないか!僕にもその体を貸せ!!さもないとこいつの魂を消滅させてやるぞ!!!」と言ってきて俺の頭の中で声を出してくるといきなり頭が痛みだし、俺はそのままその場に崩れ落ちてしまう。

(まずい、これはこのままだとやられるかもしれない)そう思った俺は何とか意識を保つことができていて、俺は俺が身に着けている装飾品の力を使い無理やり体を制御しようとし始める。俺の体に纏う謎の力を俺の力によって抑えつけることに成功した俺はなんとか立ち上がることに成功する。

「ほう、僕の力を強引に抑えつけたということかな?君はなかなか面白いことが出来るんだねぇー?」

「ああ、まあそうだよ」

「じゃあそろそろ君にトドメを刺すとするよ」

『悪魔王』の一言に俺は冷や汗を流しながら警戒心を高める。

そして奴は一瞬のうちに俺に接近してくると俺を蹴飛ばしてきたので俺もその動きに合わせて足払いを行い、お互いの動きが一旦停止する。俺はその僅かな時間で思考を張り巡らせていたのだが、そこで突然、

「おい貴様、私の主様に何をしている?」

と言い放つと謎の存在と謎の声の主は

「「なんだと!?」」

と叫びながら戦闘を再開したのであった。

「あなたもあの方から力を奪ったのでしょうが、私が先に奪っておきましたからもう何もできませんよ」

謎の声が謎の人物に語りかけると、

「ふざけるな!!こんなことがあっていいわけがない!僕が、この『悪魔王バルバロイ』がこんな簡単に終わってしまうなんてあり得ないことだ!『聖杯』さえあれば僕は最強の存在になれるんだ!それなのに、どうして邪魔するんだぁぁぁー!!!!」

『悪魔王』の叫びを聞いているとなんとなくだが俺は『聖杯』というものの使い方が分かるような気がしたので『悪魔王』が放ってくる攻撃を俺は紙一重で回避しながら『悪魔王』の元に近づいていくと

「貴様!僕に近づけばただでは済まないぞ!」

『悪魔』がそう言うが俺は一切構わずに進み、そしてついに俺は『聖杯』を手にした。すると俺が手にした『聖剣』が輝き始め、その光が『悪魔王』に照射される。『悪魔王バルバロイ』が悲鳴を上げると『聖剣』に蓄えられていた魔力を全て解放して『悪魔王バルバロイ』を貫いたのだった。『悪魔王』は「ぎゃー!」と断末魔をあげながらも俺はそんな『悪魔』を『聖剣』で切り裂く。『悪魔の城』が崩壊を始めて俺達は全員外に出たのであった。外は既に真っ暗になっており夜になっていた。俺と『魔王』の最終決戦が始まるのであった。

「よくもこの私を倒したなぁ!!」

『魔王』は俺に対して激怒しながら魔法を放ってくるが、

「ふん!そんなものは効かんわ!」

俺が『闇壁』を展開すると『魔王』は魔法が俺に通じなかったことに驚く。だが俺がさらに攻撃を加えてやると『魔王』も応戦してきた。俺達はしばらく交戦を続けるが一向に勝負がつかなかった。俺は少しだけ焦りを感じていたのだが、『魔王』の体から何かが出てくるのを感じて、その正体が何なのかは分からないが、それが良くないものだというのは本能的に分かった。なので俺がその何かが出ないように魔法を発動させるがどうも上手く行かなかったのであった。しかしそんな俺を嘲笑うかの如く突如として黒い霧が発生してその空間を埋め尽くすと俺達の視界を完全に封じられた。俺はどうにかしてこの状況から脱出できないかと模索するがそんなことは許されなかったようで黒い手が俺の足を拘束してくる。そして俺は『悪魔憑』になったのか黒い鎧を着た男の姿に変化すると

「俺が誰か分かるだろう?」と話しかけてきた。俺は正直分からなかった。なぜなら俺の記憶にはそのような男がいなかったからである。俺はとりあえず「誰だ?」と聞くと男は「ふん、まだ覚えていないようだな」と言ってきたのである。そこで俺はふと思い出したことがあった。

それは、前に俺が『魔導書』を読んでいた時に現れた謎の人物が目の前の男と似ている容姿だったことに気が付いたのである。それでようやく思い出すことが出来たのだがどうやら俺はこいつに捕まったようだ。そして、おそらく俺の中にあるであろう《真なる神》が目的だということは分かっているのだが、一体なぜこいつらが持っているのか不思議に思っていると

「この世界でお前の持つ力がどれだけ貴重なものかを理解できているのかね?だからこうしてお前に教えに来てやったんだよ!この世界は我々の物なのだ!そしていずれこの世界の人間全てを我々と同じ存在にする必要があるのだ!そのためにはまずはお前が『闇属性』を持つ人間でなければならないからね。それを教えてあげたんだ。これで感謝して欲しいところだがね。あともう一つ言っておこう。お前は『聖女』を殺さなかった。それは間違いだった。今からお前は死ぬ。お前はこれから永遠に生き続けることになるがそれもやがて終わりが来る。だが『魔王』になれば永遠を生きることが可能となりその力を手にできる。そうすればこの世界を我ら『闇の者』の世界にすることができるのだ!そのためなら多少の犠牲を払っても構わない!お前にそれを止める権利などない!だから死ねぇ!!」と言ってきた。

俺は、俺の事を俺ではなく『闇人族』と呼ぶ目の前の男の言っていることを理解するのが難しかったのだが『闇属性』と俺が持つ『神竜石』とが関係しているということまでは推測できた。そして俺が死んでしまえば『神獣』達がどうなるのか想像がついたのである。『神獣』が『闇』に取り込まれることはないと思うが万が一のことが起きてしまうと困るため、ここで倒しておくことにしたのである。俺は俺に向かって『悪魔』の攻撃をしようとするとそこに現れたのは『光の女神』と『大女神アースティア』、『光神龍アルセイデス』の三柱であった。そして、三柱は『闇人』達に向けて攻撃を放ち、攻撃を食らった『闇の者達』は消滅し始めたのでそれを見ていた俺は逃げるしかなかったのである。そして俺はそのまま『神獣』の元に向かった。『聖獣王国』は、すでに壊滅状態に陥っており俺は急いでその場を離れることにし、『魔王城跡地』に転移してそこで待っていた『神獣』の所に行き俺はその『聖槍』を受け取ると、それを自分の体内にある《魂の力(スピリット)》を使って『聖槍』に込めていった。すると次第に光が強くなり、そして最後には爆発するかのような音がして『聖槍』が完成したのであった。俺は早速『聖槍』を構えてから

「来い!!『神竜』!!そして『魔王』!!決着をつけてやる!」と叫ぶと俺の『魂の共鳴』が発動し俺の中に眠っていた『神獣』を呼び覚ましたのである。そしてその『神竜』の力を『聖槍』に込めることで俺は究極の一撃を生み出すことに成功し、俺は『魔王』目掛けて突っ込んで行ったのであった。

「まさか僕にここまでのダメージを与えてくるとはね。さすがに今の僕の力じゃあ君をどうにかすることはできなさそうだ。だけど僕の『魔王核』はまだ無事だ!僕の力を結集させたこの『魔王城』と融合した僕を倒すことができるかな?僕はまた何度でも蘇ることができるからね」と言ってくる。

確かに俺の攻撃が通らなかったということはそういう事なのだろうとは思う。だが俺はそれでも諦めるつもりはない。俺は『魔王城』を破壊しようとするが破壊する前に俺の動きを封じ込めようとしてきたので俺は『聖刀』で斬りつけると『聖属武器』の特性のおかげか俺の『聖斬撃』を放つことができてそのまま『魔王城』ごと真っ二つにしたのだった。

すると突然、『聖杯』から膨大な量の魔力が放出された。そして俺の意識がどんどんと遠のいていき 俺は『魔王』に敗北して意識を失ってしまったのだった。

――目が醒めるとそこは白い天井だった。

(ここは何処だろうか?)と思っていると

「大丈夫か?シンよ」

と聞き慣れた声で話しかけられて横を向くと、そこには父さんがいた。どうやらここは俺の家の中のようだ。そこで父さんの他にも家族全員がいて母さんまで心配した表情をしていた。そこで俺は『聖杯』を使った時の事を思い出して『聖杯』をどうなったのかを尋ねたのである。

「その『聖杯』については既に『魔道具研究所』で調べてもらっているから問題ないぞ」

と言われて安心する。俺が使った時にどうも『聖杯』から黒い霧が発生したように見えていたので少し不安だったので俺は「良かったです。ありがとうございます!」と言うと

「だがあれは何が起きたのかわからなかったからもう少し詳しいことを『聖具解析』で調査してもらわないとな。まあそれはともかくとして、お前のおかげで世界が救われたのは紛れもない事実なんだからもっと喜べ!それよりもお前は1日も目を覚まさなかったんだからな。それに、まだ体はボロボロのはずだから、しっかり休め!いいな?」と言われた。なので俺は素直に従うことにするのであった。それから俺が『聖杯』を使い果たしてしまったせいか『神器』の力が弱まっているようだったのだが、俺の場合は特に気にしない事にしたのであった。そして『聖剣』が手元からなくなった事で『聖剣召喚』のスキルが使えるようになるのかどうかを確認すると使えそうな感じだった。それで一応『勇者』の力は健在という事が分かって俺はホッとしたのであった。

「しかし本当に驚いたぞ。急に現れたと思ったらいっきに魔王を倒しちまったもんな」

「俺自身が一番驚いているけど、なんとか魔王を倒すことに成功したよ」

「そうか、魔王を倒したのか!?それは凄いな!よく頑張ったな!ところでお前はこれからどうするつもりなんだ?何かやりたいことでもあるのか?」

と聞かれて、とりあえず俺には目的が2つあるので俺はそれをまず達成する事を伝えた。

「なるほどな、で、もう一つの方はなんとなくだが察しがつくな。だがお前にそんな事を頼むわけにはいかないから遠慮させて貰う。それにもうこれ以上危険な目にあって欲しくないからな」

「そっか、分かった。でも何かあった時は協力してくれ!」

「ああ!もちろんだ!」と言ってくれて少し嬉しい気分になることができたのだが俺はもう一つだけ話を聞いてみることにした。というのも俺は『神獣王国』が気になっているからだ。なので俺は聞いてみたのだが やはり予想通りの答えが返ってきた。『聖獣王国』は『大災害』の影響で完全に滅びてしまって生存者がいないらしいのだ。なので今は再建のために『獣王』をトップにして新しく国を作るために準備しているところだそうだ。『大森林』は今頃は復興作業の手伝いをする人たちが大勢出入りしているため賑わっているらしいが、『魔の森』は以前のような雰囲気に戻りつつあるとのことだった。

俺は、その『大災害』についての詳細を聞きたかったが、父さんも母さんも知らないようなので俺はそれ以上聞くのをやめておくことにした。

俺は、その日から『聖槍』と『神獣の宝珠』を持って家に帰るのだった。ちなみに父さん達はしばらくこの国に留まってくれるらしく、一緒に『魔王討伐』のお祝いをすることになった。

それから数日後に俺が目を覚ましたという話を聞きつけたのか大勢の人が見舞いにやって来た。『神獣王国』では国王自ら足を運んで俺に礼を伝えに来たのだが正直そんな事をされても困ってしまうだけだった。だから俺は逆に謝っておいたのだが国王はむしろこちらの方が申し訳ないとばかりに謝罪をしてくれたのだった。俺は、その時に『魔王』にやられた傷の話をしたところ『回復薬』と《神獣の血》を提供してくれたのである。

俺にこの『神獣血』を譲ってくれると言ってくれたのだ。

俺はもちろん断ったが国王が強引に押し切ってしまったのだ。なので、俺はお言葉に甘えることにし、その二つの薬を服用し治療をすることにした。するとみるみると体の痛みが取れていったのである。さらに俺は『神獣血』を飲んでからは、なぜか体の奥底に眠っている力が湧き上がってきたのである。そこで試しにステータスを開いてみると俺のレベルもかなり上がっていることがわかったので、この機会だからと《進化》を行うことにしたのである。すると体が光に包まれると俺は新たな力を手に入れた。そしてその力で自分の中の魔力を循環させ、自分の中に存在している力を高めていき俺は『闇属性』の力を手に入れることに成功するのである。

そして俺は新しい力を手に入れてから俺は『闇人族』と戦闘した際に使用した《魂の記憶(スピリットメモリ)》を使用する。この技を使うことにより俺は相手の『魂』を感じ取ることが出来るようになったのであった。それにより、相手が次にどう動くのかを事前に知ることが出来て相手の意表を突いた攻撃を繰り出す事ができる。この力を使うだけで戦いの勝敗が決まる事もしばしばあるのでとても強力なのは間違いがないのだった。

それから俺が王都に戻ってくるとそこには多くの人が溢れかえっていたので何事だと思い王城に向かうとそこでは『魔王討伐パーティ』のメンバーが揃って俺を迎えてくれた。そして俺に『聖杯』を渡してくれた少女もいたのである。

彼女は『魔眼使いの少女(魔)』という『種族名(レジェンダリィクラスネーム)』らしいのであるが、俺は『魔眼使いの彼女』と仲良くなることができた。そして俺は彼女にも協力してもらって俺の持っている『聖属武器』(ただし俺の場合は《聖剣》と《神刀》だけだが)、『聖属防具』(俺の鎧がそれに当たるようだ)を使って『勇者』としての力を取り戻すことにした。そこで俺が「《勇者化》!」と言うと、いつもよりも明らかに強い力を手にすることができるようになったのである。それから俺はみんなに『聖杯』を預ける事にする。

「これは大事なものだから必ず俺が預かることとする」と宣言をしたのだった。

俺は王城の中庭に出ると、そこで『魔族』との戦いに備えて力を解放する。

「《魔装覚醒!『魔将』の鎧!》」

そう言うと全身に白銀と黒色を基調とした鎧が装着されたのであった。俺が『魔王城』を破壊した際に出現したのは実はこの『聖具』、『魔具』が融合したものだったのだ。そのおかげなのか俺の体に馴染みやすくなったようだ。そして俺は手にしていた《刀身解放》状態の聖刀を振るうと斬撃を放ち、目の前にいる敵を次々に倒していっていた。すると、突然空から魔法攻撃が降り注いだ。

「おいおいいきなりの攻撃かよ」

すると『魔王軍四天王』の一人『堕天王サリエル』が現れた。彼は背中に翼が生えているのはわかるのだが頭にも王冠を被っており、その下には黒い髪が見えることからもどうやら『悪魔族』のようだ。しかも彼が着ている服や鎧なども禍々しい色をしていた。

そんな彼だが「まさかお前ほどの者が人間族に加担しているとは驚きだ。しかし、それもここで終わらせてくれる!」

「ほう、随分と上から物を言うじゃないか。いいぜ。かかって来いよ!」

俺はそう言って聖槍を構えた。すると彼の部下達が一斉に俺に向けて襲いかかってくる。その光景を見ながら俺は笑みを浮かべた。

「雑魚がいくら集まったところで俺には勝てないさ!いくぞ!《超加速!時間制限付き!神速発動!》」

俺は自分にスキルをかけてから聖槍の一撃を放つと『魔王軍幹部達』がまとめて吹き飛んでいったのだった。その瞬間に俺は次のスキルを発動する。

「これでも喰らえ!《雷炎弾》!!」

すると俺は空中にいくつもの『雷撃の球』を作り出すと、それらを高速で撃ち出すのであった。そしてそれらが全て直撃すると激しい爆発が起きた。それを目にした敵の部下たちが「なんだあれは!?」と言っている間に俺は接近戦に持ち込んでから相手を斬り裂く。

「お前らは弱いんだよ!この雑魚共が!!」と言うが誰も反論してこず俺に向かってくる者はほとんどいなくなった。そして最後の一振りを敵に浴びせることで決着がついた。

それからは残った敵を掃討するために動き出した。そして俺の姿を見て驚いている奴らがいたが気にせず聖刀を振り回してから殲滅を開始したのだ。

俺の邪魔をしに入ってきた『魔王軍』の者たちを一掃していく。

俺の動きに反応できた者も中にはいたが、俺は《瞬動術》でその者達の背後に回り込み攻撃を仕掛けていく。

するとあっという間に俺が通った後は死屍累々の状況になり倒れ込む敵の兵士たちが転がる。そしてついに俺は『堕天王』サリエルと相対することになった。彼は両手に持った短剣を自在に操りながら俺に迫ってきた。だが俺はその攻撃を難なく避けると彼に話しかける。

「どうやら、貴様の配下たちもやられてしまったようじゃな?」

俺は笑いを堪えきれず口元に手を当ててから言ったのだ。すると彼は激怒して叫び散らすのであった。

「貴様ごときに何を言われても我は痛くも痒くもない!それよりもなぜ貴様はここに居るんだ!?どうやってここに来た?お前も仲間と同じように消し炭にしてくれ――」

「それはどうかな?」

俺の言葉に耳を傾けることなく攻撃を再開した『魔王軍』の男であったが突如上空に現れた巨大な球体を見た途端に驚愕の声を上げた。

「なんだ!?あの球体は!?お前の仲間の仕業なのか!?」

そして俺の後ろを見ると俺が立っている位置を中心に円形状に焼け焦げたような場所があることに気づく。俺がこの場に留まって居れば確実に死んでしまったに違いない。しかし、そのお陰で俺の命は守られたのだった。そして『魔帝グラディウス』の配下の者が放った《火焔魔砲》によってサリエルに大ダメージが与えられたようだ。俺はその様子を眺めてから《縮地》を使い一気に移動を行うと聖刀を振るって反撃に移るのだった。

すると彼は俺の攻撃を受け止めたあとで《転移》を使用したのか姿を一瞬にして消す。

だが、その程度の小細工を見逃すはずがなく《全知》と《未来予知》を使用し相手の行動を先読みした上で聖刀を突き立てる。その結果、『魔王軍』四天王の一人である《大賢者》の能力を奪い取ることに成功した。

俺が奪った《大賢者》の能力とはなんと《時空支配》というものらしく《固有空間》と呼ばれる自分だけの異次元を作り出し、そこにある物体を好きに収納することができる。またそこから取り出し自由自在に使用することが可能らしい。そして《固有結界内時間遅延》を常時発動させることで相手の時間を極限まで引き延ばすことが可能となるそうだ。つまりは相手が何かしようとしても無駄だということだ。なぜなら相手の思考速度があまりにも早すぎて脳の処理が追いつかないからだ。なので俺はその能力を奪うことに専念する。それから数分後に俺はなんとか全ての能力を掌握することに成功したのである。ちなみに《神獣血》を飲むことによって得られる能力は人によって異なるらしいので俺は確認することにしたのである。そしてその結果、わかったのは自分のステータス画面では表示されていないだけで他の者には『血獣人族(獣王)』という種族名が浮かび上がっていることが分かったのだった。それから俺は自分の体を弄り始めると新たな変化が起きるのである。まず最初に『種族名(レジェンダリィクラスネーム)』に新しく《人魔族》が追加された。そして『種族名(レジェンダリィクラスネーム)』には『魔眼族』も追加された。そのおかげなのか『種族名(レジェンダリィクラスネーム)』のレベルが上がり新たな称号も手に入れたのである。『魔人』の《上位種(ハイエンド)》と『人魔族』の両方の称号を得たことにより新たに【人魔族王】という存在へと進化した。さらに俺のレベルが100を越えたため『進化条件を満たしました。進化しますか?』というシステム音声が流れる。俺はそれに「はい」と答えると、体中が輝きだす。それから少し待つと『職業:神魔の勇者Lv.1 レベル 100 魔剣士 HP 56000000/5600000』に《進化》が完了した。それから俺の外見を確認すると『種族名(レジェンダリィクラスネーム)』の横に新しい《種族名(レジェンダリィクラスネーム)》が浮かんでいたのだった。その名も

『魔人種:魔人の長 《魔王》 HP 106040000』である。

俺はこの瞬間に『魔王』と《魔王》の称号を獲得したのである。

そのおかげか《魔人》の《上位種》の《超位種族》が《超越種》に変化し『魔眼の魔将軍』が『魔魔将軍の王 《魔王軍》 HP 68000000/68000000』へ進化した。これにより『魔王軍』の人数も増えていき、俺とステラが『勇者の力』を取り戻すまでの戦力強化が可能になったのだった。

そして俺は《聖杯》の力を試そうと手に取り魔力を流す。そうすると突然光りだして聖杯の中に入っていた水のような液体に俺の顔や体が吸い込まれていく。そして気がつけばどこかの建物の内部らしきところに移動していた。そこには『勇者』として召喚されたときから見慣れた光景が広がっているのだった。俺はこの世界に戻ってきたことを改めて認識したのである。

それから『聖杯』を使って《勇者化》を行った。

『勇者の姿』になるのと同時に俺の体は勝手に動き出して剣を振った。そのせいか周囲にいた兵士が次々と倒れるが俺は気にも止めずに建物の中に侵入していくと奥の部屋を目指す。

すると俺の前に一人の少女が現れた。その少女が俺に対して攻撃を仕掛けてくる。俺はそれに対して何も抵抗することなく攻撃を受け続けたのだ。しかし、いくら攻撃されても俺は死なないどころかダメージを受けていないようにさえ見える。そんな俺の様子を見て、彼女は驚きながら「なぜ、なぜ貴方が生きていて、こんなところにいるのですか?」と聞いてきた。そこで俺は全てを語る。俺の『真の名前』を教えてあげると「えっ?どうして私のことを知っていらっしゃるのでしょうか?」と言ってくる。そして俺は彼女に言う「君は僕の知っている女性に似ているからね」すると彼女が「私の名前は、アイリスです。その女性とは、一体どなたなんですか?」と言うので「僕は前世で恋人だったんだ」とだけ伝えた。すると彼女は「私は貴方に命を助けてもらったことがあるんです」と言いだした。それを聞いた俺は心当たりがあり過ぎて困惑していると彼女は続けてこう言った。「覚えてませんよね?私が死にかけていたときに貴方が私を救い出してくれたんです」と言うのだ。だが残念なことに俺はそのことについて全く記憶になかった。しかし、彼女の瞳から一筋の涙がこぼれ落ちたことに罪悪感を覚え「本当にごめんなさい」と言うしかなかったのだ。それから俺は彼女を連れて外に出ることにした。そして城の外に向かっている途中俺の横を通り過ぎる際に

「私はもう二度と大切な人を作らないために強さを求めていました。だから、もしよければ私と結婚してください」と言われたのである。

そして俺の返事を聞くこともなく城の中に消えていったのであった。そして一人になったところで先ほど聞いた話を思い出していた。俺の知り合いの女性に似ていたという話だ。俺はその話をしたときに『俺の恋人』が頭に過っていた。そして俺は、その考えが正しかったのだと思い『元の世界に戻る』ことを決めたのだった。

俺がその事を思い出すと急に眩しく感じ始め思わず目を閉じる。それからゆっくりと目を開けると懐かしの我が家の天井が見えるのであった。

俺は『聖魔の勇者』になったことで手に入れた能力の確認をするために自分の部屋でスキルを見ていた。

まず『聖魔の勇者の加護』について説明しておく。

その効果は簡単に言えば《ステータス上昇率200%アップ 経験値増加量40倍 必要経験値減少 能力低下無効化》というものだ。これはかなりチートな能力だと思う。

俺は自分の能力を確認した後に『聖杯』と《魔剣デュランダル》を手に取ったのだ。それから、聖剣と聖刀を使いこなせるようになるまでひたすら練習することにしたのである。

それから数日間、俺が毎日、朝早くから剣を素振りする音は家中に響いていた。両親は不思議そうな顔をして、俺を見ていたが俺には、その理由は分かっていた。なぜなら俺の頭の中には『前世の自分』の記憶も残っているからである。なので両親と会話するときの『俺』はいつも通りに話してはいるが俺の中身が変わっていることを悟らせないために俺は『俺』の演技をしているのであった。

『俺』の見た目は高校生ぐらいなので、俺が「おはよう!」と言えば両親は、普通に「今日も頑張っているわね」とか「学校は大丈夫なのか?」などと話してくる。

なので、俺は学校で習っている勉強内容を聞いてみたりしたのだが両親は首を傾げていた。どうやら俺の質問内容が難しかったらしい。

俺としては当然のことを聞いていたつもりだったんだけど『前世の世界』の常識で『こちらの世界』では通じないことがあることを理解したのである。そして俺自身も『こちらの世界』で暮らしていくうえで『前の世界の』知識は封印することにしたのだった。そうすれば『この世界の常識』も自然に身につくと思ったからだ。

ちなみに俺の家は結構裕福で『お金持ちのお嬢様』と間違われてしまうほどの資産を有している。しかも俺の母親は大手企業の社長の娘らしく『一人娘』ということもあって俺のことは、かなり溺愛してくれているのだ。

まぁ『息子を金づるとしか見ていないクソ女』と、この母さんを比べれば圧倒的に後者の方を選ぶけどね。俺はそう思いながらも学校に行く準備をして玄関の扉を開くと目の前に幼馴染みであり親友でもある『如月彩香(きさらぎ あやか)』と妹の『如月 舞華(きさらぎ まいか)』が居た。ちなみに二人は双子の姉妹である。

俺は彼女たちと合流して歩き始めると妹の方が話しかけてきた。

「兄ちゃん最近元気がないけど何かあったの?何か悩み事があるなら私に相談して欲しいの!ほら!相談に乗るって言ってたでしょ?それに私は兄のことが大好きなんだよ!!」と言われてしまった。俺の妹はかなり可愛いのだ。それは小さい頃から一緒に育ってきたから分かっている。だから俺は『ありがとう!』とお礼を言う。そして二人に心配かけたくないと思い「ちょっと寝不足なだけだから安心しろ」と嘘をつくことにしたのである。俺の『前世』の話なんて信じてもらえないだろうしな。そして俺は学校に向かうことになった。

学校の校門を通る前に俺が挨拶すると生徒たちが「「キャー!! 如月く~ん!!! お姉さまと私を選んでくれてもいいのよ~」」と黄色い声を上げる。それから女子たちから俺は『学園のアイドル』として扱われているようだ。俺は特に気にしない性格の為、あまり騒がれるのは嫌なのだが、そうもいかないのが現状なのだ。俺が教室に入ると「おっはよう!! 今日も良い一日になりそうだね」と言ってくる男子生徒が居る。俺の『前世』からの腐れ縁のやつだ。こいつは『神崎龍馬(かんざき りょうま)』といって、いつも明るく笑顔を絶やさないイケメン野郎だ。しかし、なぜか俺に対しては態度を変えることなく接してくる。

俺は「あぁおはよう」と返すと「相変わらず反応が薄いぜ!でもそこがいいんだけどな。それに、今日のお前は、一段と男らしくなってるじゃねぇか」と、言ってくる。そこで俺の席の前に『水無瀬 琴美(みなせ ことみ)』という美少女が現れると「お久しぶりですね。『神』から力を得た気分はいかがですか?」と言われるのだった。それに対して俺は「別に俺は特別な存在に成りたかったわけじゃない。

この力は大切な人を守れなかった俺に対する『天罰』のようなものなんだと思っている。」と言うと「ふっ。やっぱり君は『あの時』の僕とは違うんだね」と呟いたのだ。

俺は「当たり前だろ。今の俺は前と全然違う」と、答えると水無瀬は、少し微笑む。そして俺は彼女の名前を呼ぶ「なぁ? 水無瀬」と言うと彼女は、「うん?どうかしたかな?如月くん」と言うのであった。

そして放課後になると俺は帰り道の途中で『勇者召喚された時に俺と一緒に居たクラスメイトだった』奴に絡まれることになる。俺は、その事を事前に察知することが出来ずにいたのだ。なぜなら俺は【探知】という固有特殊技能を習得していたためである。しかし俺には『魔力操作の才能』がないため発動することができなかったのだ。だから俺は不意を突かれてしまい殴られそうになったのである。だが『聖杯』の力で俺の能力値は、もの凄い上昇しているので難なく避けることができた。そして俺は反撃をする為に拳を突き出すが相手に避けられると同時に、そのまま地面に転ばされてしまった。それから、俺は『魔剣デュランダル』を呼び出し「てめぇ、よくも俺の大事な幼馴染みの彩花をいじめてくれたな?覚悟は出来てるよな?」と言うと俺は怒りで我を忘れたように『勇者』の姿になって剣を振り回しまくったのであった。

俺は『勇者』になってから、すぐにステータスを確認したのだが『能力値が大幅に下がっている』ことに気づいたのだった。その理由を考えてみることにする。まず一つ目が『レベルが下がったことにより能力値の上限が、本来の数値の半分以下になっている』可能性があることだ。これなら『勇者の力』を失っているという理屈にも合うと思う。

二つ目に『聖杯』を扱えるように訓練をしていなかったので聖杯とのシンクロ率が落ちていて能力の低下に繋がっている可能性だ。だが、それに関しては俺は毎日のように練習をしていた為、ある程度ではあるが『魔剣デュランダル』を扱えていたので問題ないと判断することが出来た。

三つ目は『魔王』の『呪印』を刻まれたことで、本来なら使える筈の無いはずの魔法などが使えるようになっていてそれが理由なのではないか?と考えたがこれも確証はないのである。なので結論としては『分からない』ということが分かっただけに終わったのであった。

だが俺には、そんな事は関係なかった。俺がやらなければならないことは、目の前のクズに対して復讐をする事だけだったからである。それから俺とそいつの戦いが始まり俺が優勢かと思われたが急に動きが悪くなったかと思うと『黒い光』に包まれて消えた。そしてその光景を見た俺は驚愕したのである。俺の目からは涙が溢れ出し止まらなくなってしまった。その光景は俺の心を折るほどの破壊力を秘めており俺は気を失いかけるほどショックを受けてしまった。それから俺は家に帰ると泣き疲れたのか眠ってしまうのであった。

「ここは何処だ?」そう思ったので俺は目を覚ますことに――そこは森だった。ただしさっきとは全然違う森。

どうやらお祭りが近いらしい。そのため、準備などで大忙しの様子だ。そしてこの世界についての情報も聞くことにしたのだがそれは『冒険者に聞けばわかることだろう?』と言われてしまった――どうやら、この世界では『冒険者が全てを取り仕切っている』ので、そういう仕組みになっているのだとか――そこで僕は疑問をぶつける。そうすると、どうも、この世界では冒険者にはランクがありS,A、B、C、D、E、F、Gの八段階存在するのだそうだ。ただ『どの依頼を受けられるか』の目安としての『指標の一つ』としてしか使われない。つまり、いくら高ランクの依頼を達成しても意味はなくあくまでも実力を測るためのものらしい。さらに、その『基準』はあくまで目安であるため『自分の力量にあった依頼を受けなければ命に関わるぞ!』ということらしい。

固有特殊技能固有特殊能力【創造可能 複製生産 】

「あなたは私と婚約して幸せになれません」といきなり婚約者に宣言されて振られ、俺の人生に光がさすことはなかった。

そんなときに『勇者召喚の儀式』というものが行われ、俺が呼び出された。

どうやら『俺のいた地球』とは別の世界の人間らしい。そして俺の能力はチートクラスらしい。なんでもどんな物も創れるみたいだ。

ただ俺は前世の記憶があるので特に嬉しくはなかった。しかも前世の世界では俺みたいな人間は『無能』でイジメの対象でしかなかったから。だから俺は俺を必要としてくれそうなこの世界に転生させてくれた神に感謝をしている。

「とりあえず異世界に来たなら、ハーレムを作る!」ということで、俺も頑張っていたんだけど何故か女の子たちは、俺を毛嫌いしているようだ。まぁ『見た目だけは、イケメンな男がいる!』というのだから、モテないのが不思議だけど。

ちなみに俺を毛嫌いしていないのは妹の舞華と親友の水無瀬くらいだ。水無瀬も『俺と同じ立場の境遇にある』らしく俺のことを親友だと思ってくれている。まぁ水無瀬の場合は『学園一の人気者である女子生徒』と付き合っているらしく羨ましいけど。そして今日は水無瀬に『一緒に帰らないか』と誘われたのである。

そして、学校が終わり二人で帰り道を歩いていると、水無瀬が話しかけてきたのである。「ところで如月くん。君の能力で何か困ってることってないか?」と。それで俺は『俺の固有特殊技能を使えば何でもできるけど、あえて言うなら恋人が欲しい』と冗談半分で言ったら 水無瀬は真面目な顔をしていったのである。「僕が協力しよう」と。そこで俺は「いや別に俺なんかと付き合ってくれるわけないし無理に決まってるだろ?」というが彼は「如月くんは魅力的だと思うし、きっと如月くんの魅力に気づいてくれる人は居るはずだよ。それに僕の彼女だって『僕の親友の君なら』と認めているから大丈夫だ。それに僕は彼女にプロポーズした時『絶対に浮気しない。そして何があっても僕が如月さんを笑顔にしてみせるから』と言って交際することになったんだよ。だから心配はしないで。君は一人ぼっちにはならないから」と水無瀬が言ってくれた。

「そうなのか?俺にも、いつか現れるだろうか」そう思いながら水無瀬と話していると、俺達は家の前についたのだった。そして水無瀬は自分の家に戻っていった。それから俺は晩ご飯の時間まで仮眠をとろうと思ったのである。

俺は朝起きると早速『ステータス』を確認する。すると『能力値が上がっていた』のだ。

「どういうことだ? 昨日までは確実に上がれていなかった」と思いつつ俺は朝食を食べに行くと水無瀬が居た。俺は「おはよう水無瀬。俺のステータス見てくれるか?」と水無瀬に聞くと

「おはよう。分かった今見るね」といって、すぐに確認してくれたのである。すると水無瀬は「能力値は上がったんだね。良かったじゃないか」と笑みを浮かべて言っていたので、俺は「いや良くはない」という。

何故なら『勇者』の能力値が『能力上昇の指輪』をつけていても『100分の1位』程度しか上昇しなくなっていたからだ。しかし俺が「水無瀬はどうして俺のステータスが上昇したのがわかったんだ?」と尋ねるが彼女は答えてくれなかった。

そして、その日は水無瀬に能力を上げる方法を聞いてみたのだが、やはり教えてもらえなかったのであった。

そして次の日から俺は『能力強化トレーニング(スキル)』を毎日行い続けていったのである。すると少しずつ能力が上がり始めたのだ。

まず最初に『魔力操作(魔法)』を覚えた。これにより俺は魔法の威力や発動までの時間が短縮できるようになったのだ。

次に『剣』を扱えるようになった。それにより剣を扱えるようになり更に攻撃手段が増えることになった。

そして三つ目は『気配探知』だ。この技能を習得したことにより、今まで感じられなかったものを感じられるようになったのである。それは人の気配はもちろん、生き物の気配なども感じることが出来るようになったのであった。しかし人によっては魔物の存在感が感じられる場合もあるらしいが俺の場合は全くわからない。それなのに、なぜ俺の技能の中に存在しているかというのを説明すると それは俺の能力の【創造可能】の能力で俺が知っているものを『全て創り出す』事が出来るということだ。そのため、俺の中には俺の知っている全ての物がデータ化されていることになる。だから『この世界には存在して居ないものも創れるのでは?』という仮説が生まれた。そこで俺は試してみる事にした。例えば拳銃を創り出したら、本当に造れるのかどうかということを確かめたのだ。だが結果は造ることは出来なかったので失敗ということになるだろう。しかし他にも『魔法』『武器』『魔道具』などの物を造ろうとしたが全てダメだった。

俺は『能力』のことについて考えることにした。俺には『ステータスを鑑定する力』が備わっているようで能力値や技能などを見ることが出来る。そのため能力値を数値化する事ができる。なので、まずはそれを紙に書いてみるとするかと思い、俺は書き始めるのであった。

俺は『聖杯(せいはい ホーリーカグツチのことで聖遺物のこと。この世界では非常に希少なもののため滅多に手に入らない。ちなみに聖杯とは、この世界において非常に重要な役割を持つ『物』で様々な『奇跡』を起こせるらしい。それ故に神器とも呼ばれている。その『神器』は一つだけ存在するとされている。

それは初代の聖杯であり、それを手に入れたものが次代の『勇者』となる』と書かれている。

「これが本当だとすれば『魔王』の奴が、こんなに厄介だっていうのは当然だよな。でも今は魔王よりも勇者の方が気になっているんだよな。だって俺達を殺そうとしているみたいだし。とりあえず、この事は他の人達には秘密だな」と思うのであった。そして この『固有特殊能力固有特殊能力の使い方について色々と考えていこうと思う。まず『鑑定系アイテムを作ることが出来るのでは?』と考える。それで作れないのかをやってみたのだが失敗した。だがそこで俺はあることに気がつき『聖杯(せいはい 』を造り出すことに成功する。そして俺は『この世界にある聖杯とは比べ物にならない程の効力を持っている』ことを確認して、これは他の人に知られたらヤバイと判断し隠しておくことにするのであった。だが一応念の為に『偽物』を用意しておいて隠し持つことにしようと決めたのだ。それから俺は、もう一つ疑問を感じたことがある。それは『神界の神器の能力を模倣して作り出せるのでは?』という考えに至ったのだがこれも失敗だった。だが俺には、どうしても納得できない事が一つあったのだ。

それは『この世界に神が存在するかだ。俺が元いた世界では、神なんて空想の存在に過ぎないと思っているが、この世界では実際に『神』が存在し、神と人間の関係は良好らしい。それは何故か? それは簡単な話だ。この世界の『人間』の『神』に対する崇拝心が強く神側も人間の事を『家族』のように扱っているので関係も良好なのだという。つまり俺の元いた世界と違って『この世界の人間』と『神界に存在する人間』との関係性が友好的なものなのである。そしてその『神』という存在はこの世界を創造したとされる『最高神』である『ゼファロン』であるらしいのだ。俺はそんな『神』が実在するということを知っている。というのも俺の前に、いきなり現れ『私はお前の住む世界の管理者だ』と名乗られたからだ。だから俺は目の前にいきなり現れたのにも関わらず驚くこと無く冷静にいられるという訳だ。

ちなみに俺は、その自称『神』から俺の世界で何が起こったかを全て説明を受けた。その内容は、とても信じられるような内容ではないものだったが、それでも俺は真実なのだと確信していた。

俺が死んだのも『神のミス』だったそうだ。しかも本来死ぬはずのない俺を間違って殺してしまったのが理由らしい。

だから俺は「神様のミスだから生き返らせて欲しい」といったが「それは不可能です」と言われてしまった。

俺は諦めきれず「頼むから、お願いします!」と必死に頼み込んだのだ。しかし「無理な物は無理なのです」といわれ俺は落ち込んでしまう。すると

「なら異世界転生なら問題ないのでしょう?あなたに別の世界で第二の人生を歩んで貰うというのは如何でしょうか?」

「それなら大丈夫だ! ぜひ、そうしてくれ」

そう言った俺に『神』は俺が元々居た世界で死んだのと同じ条件で転生させてくれるという。そこで俺に『チート能力』を与えてくれるというが、俺が『チートは嫌だ!』と言うと、どうも『無能力状態から始まる異世界生活(仮)』という、俺と同じ条件の『勇者の素質がない者』の転生した物語の世界に行ってくれるようだ。しかし『勇者の素質』がなければ苦労することになるがいいか? と尋ねられ俺は了承したのであった。そして「あなたの希望通りにしてあげる代わりに私に協力してください。それが、あなたをあの世界に転生させた私の償いなのです」と言われたので俺は、どんなことでもいいから協力すると約束するのであった。

俺の名前は如月雄太(きさらぎゆうた)。普通の男子高校生だ。俺の家族構成は両親と妹だ。

妹の舞華(まいか 高校一年生)は俺とは違って勉強やスポーツができる。しかし、性格はあまりよくなく『毒舌キャラ』を装っているようなのだ。ただ、たまに見せてくれる優しい表情などを見る限り俺に対しては優しく接してくれる。しかし俺は妹に「兄貴、キモい」とか「気持ち悪い」などと罵られることが多々あるのである。

ちなみに、両親は共働きで夜遅くまで仕事をしており帰りが遅いためあまり会えない。俺の家の近くに親戚が住んでいるのだがその人も仕事が忙しいらしくほとんど帰ってこなかった。

そんな俺が今ハマってるものは『MMOゲーム』と呼ばれるジャンルだ。このゲームは主にパソコンのオンラインゲームで世界中の人たちが一緒に遊べるものなんだ。

俺は毎日欠かすことなくログインしていたんだ。今日もそのつもりで俺は朝起きてすぐに準備をして家を出ると学校に向かった。そして放課後になると俺は帰宅するために校門を出たのである。しかし、いつもなら俺の後をつけている影がいたのだが全く気にせずにそのまま自宅に帰るつもりだったのだが

「ねぇ、あんたに聞きたいんだけど」

「なんですか?」

「もしかして最近噂になってる、ストーカーされてる奴じゃない?」

「はっ!?」

突然声を掛けられて驚いた俺は後ろを振り返ると一人の美少女が立っていたのだ。俺は彼女が俺に何をしたいのかが全く理解できなかったのである。俺は「なにかな?」と言いながら首を傾げる すると彼女は少し不機嫌そうな顔になったのだ。

「やっぱり、あたしのこと知ってるんじゃない」

「どういうことだ?」

「えっとね。最近誰かに見張られているように感じる時があるんだよ。それも毎日ね。それに気がつく度に後を振り返っているけど誰もいないんだよ。だから、もしかしたら、ずっと後をつけて来た人がいるんじゃないかと思って声をかけたのよ。で、どうなの?」

「確かに見覚えはあるな。ただ、君のような可愛い子が、うちの妹みたいな毒吐き娘とは思いたくないんだよ。だって普通にしていれば君は凄くかわいいじゃないか」「そっかーまぁいいわ」

そう言うと、彼女も歩き始め、俺の隣に並んだ。そして俺は彼女の方をちらりと見つめると 身長は170cm前後だろうか。髪の長さは腰ぐらいまでのばした黒髪を一つ結びにした髪型をしている。瞳の色は綺麗な青紫色をしており整った顔をしていて目鼻立ちも整っていたのだ。

そして肌は透けるように白くシミ一つ見当たらないのだ。しかし体型はかなりグラマラスで、バストのサイズだけでいうとF以上G未満という大きさだった。俺はそんなことを思いながらも歩いていると

「ねぇ、あたしさっきから思ってた事があるんだけど聞いてもらってもいい?」

そう言って彼女は、俺の顔をジーッと覗き込んできて、俺は恥ずかしくて思わず目をそらすと

「どうして女の子と一緒に歩いてるのに他の女の人のことばかり考えてたんだろう。もしかして、この人は変態なのかしら?」と言い始めたので、 俺は苦笑いを浮かべつつ

「い、いや別に考え事をしてたのは君のことだよ」

「あっ!もしかしてこの女は自分を狙っていて付け狙ってきた女なのではないかと考えていたんじゃない? それじゃ仕方がないかも。でも、もしそうだとしたら自意識過剰過ぎるでしょ」

「ははは」

「なにが、はははなの? 笑って誤魔化さないでよ。それよりも名前なんていうの? あたしの名前は如月咲姫(きさらぎさき)っていうのよろしく」

そう言い終わると彼女は微笑みかけてきたので

「ああ。俺は如月雄太っていうんだけど」

そう言うと俺は自分の携帯端末を取り出して連絡先を交換しようと彼女に言ったのだが断られてしまった。そこで俺の携帯には彼女の番号だけが登録されたのであった。そこで彼女が口を開いた。それは何か重要な話をするためだということが分かったのだ。だから俺は耳を傾けたのだ。

俺には妹がいる。名前は聖華。

年齢は高校二年生。身長160センチくらい。体重は軽い。

俺と同じ学校の生徒だ。ちなみに俺と同じクラス。そして俺のことをキモいと思っているようだ。

だが俺は特に気にしていないのだ。だって本当にキモい奴なんていくらでもいるわけだし、むしろ妹の方が俺よりも頭も良く運動もできるので尊敬すらしているのだ。だけど俺に対する態度だけは何とかならないものかと思っている。

俺はいつも通りの日常を過ごしているはずだった。今日は特にこれといって何も起こらずに平和に終わると思っていた。しかし俺は妹に「兄さん。ちょっと買い物に付き合ってくれない?」と言われてしまったので、俺が行くことになる。すると、そこには舞華の姿があり、何故か俺の事をジロリと見ると嫌味を言うのであった そんなことを思い出しつつも俺は今何が起こっているのかわからなかったのだ。

しかし俺は「えっ!? どういう事なんだ?これは一体?ここはどこだ?俺は、あの時トラックに轢かれて死んでしまったはずだろ?いや、もしかすると夢を見ているのかもしれない」と思いながらも、周りを見てみたのだが現実なのだということに気がついてしまう。俺はその事実を確認するために自分の頬をつねった。痛いつまり、これは、本当の出来事なのだ。そして俺はあることに気がついたのだった 俺は妹の『舞華』からキモいと思われていることが悲しかったが、実は俺も『舞華』が可愛すぎて好きだったのだった。

そんな『俺の妹』は『如月雄太』として生き返ったみたいだ。

俺が『如月舞華』になっているのなら当然『如月雄太』も存在しているはずだ。だから『舞華』が俺に対して辛辣な態度を取っていたとしても俺は嫌われていないという可能性が浮上してきたのだ。俺は舞華と『舞華の兄貴』と会話をすることで仲良くなれるチャンスだと思い俺は『兄貴』に声をかけた。

そうすると、なんと『お兄ちゃん』が私の彼氏になってくれたので、私はとても幸せだと思った。

しかも、この『異世界転移(仮)』という世界にも私が大好きなお爺様が住んで居てくれたのだ。だから私は、お爺様に『大賢者』の力を受け継いだ者ということで特別扱いされているのは嬉しく感じた。ただ『チート能力(笑)』のせいで私を虐めようとする人がたくさんいるみたいなんだけど それに、私の目の前で両親が殺されたのは許せないけど 私の前に現れた勇者と名乗る男の人(確か、キサラギという名前)は「俺が必ず助けてやる!」と言って、魔王軍と戦ってくれたので凄く嬉しいかった。だけど勇者なのに、なんで、あの人は剣とか持って戦わないんだろう?もしかして弱いのかな。それとも魔法を使って戦うのかな? そして彼は戦いが終わるとなぜか涙を流してたんだけど大丈夫なのだろうか そんな心配をしていると勇者は私達に近付いてくると「さっきもいったと思うが俺は君たちを助けに来たんだよ。俺の名前は如月雄太だ。君の名前は?」と言った。そこで私達は自分達の名前を勇者に伝えたのだ。それから私は彼がなぜ涙を流していたのか質問してみることにする。すると

「実は俺の両親は事故で亡くなってしまって、今は天涯孤独になってしまったからさ。だから、どうしても思い出して涙が出てしまったんだよ」

彼の言葉を聞いた瞬間に、私の目からも自然と大量の雫が流れていた。そういえば私も家族を失っているんだったことを思いだしてしまっていた。そのせいか、彼と同じようなことを言ってしまう。

「そうなんですか。私も両親の事故で亡くなったのです。なので、あなたが私達のために泣いてくださっているのはとても心強く感じるのです。それにあなたのことは絶対に守りたいと思ってしまうほどに。だからこれからも、ずっと一緒にいてくれますよね?」

私は彼に、そう告げると突然彼が泣き崩れたのだった。

俺の名前は「如月雄太」

17歳の高校2年生だ。

俺は朝起きて学校へ行く準備をしていたのだが突然部屋が眩しい光に包まれたんだ。それで俺が目を開けた時には、俺の知らない森の中に飛ばされていて どうしたらいいのだろうかと戸惑っていたが、近くに誰かいないだろうかと辺りをキョロキョロと見渡していたんだ。

そうすれば、ちょうど良いところに、小さな小屋を見つけたので、とりあえず俺はそこに入って様子を見る事にしたんだ。そこで、少しすると扉の方に誰かがやって来たんだ。俺はすぐに立ち上がり「誰ですか?」と言うと

「おお!やっと会えたのぅ。ワシはこの村の村長をしておる者じゃ。実は、最近この村の周りでオークが現れて村人たちが困ってしまっておるのだよ。そこで君に頼めないかね?」

と聞かれてしまったので、もちろん俺は快く引き受けることにしたのである。それに俺もモンスターを倒してレベルアップしたいと考えていたので好都合だった。しかし、よく見れば見た目も若々しい爺さんにしか見えない。もしかしてコスプレかな?などと考えていたのだが俺はこの人について行けばきっと大丈夫だと思って

「わかりました!この如月雄太に任せてください」

そう言うと、爺さんも「ありがとう」と言い残し、何処かに消えてしまった。そう思ったのも束の間。いきなり、もの凄い音を立てて爆発が起こったのであった。俺は驚いてしまった。そう。俺が住んでいた場所でも地震が起きたり火事が起きてしまうこともあるのだ。そして、その時に俺は運悪く家ごと外に放り出されてしまった。そして気が付いたら俺は、俺の家があった場所に、倒れており、そこで血だらけになっていた人達を発見したのであった。そして、その人達を見たときに俺は自分の手を見て愕然とした。

俺は、まだ自分が生きているという感覚が無かったのだ。だって俺は既に死んでいるはずなんだからな。だが俺の手の甲には、まるでゲームに出てきそうな紋様が刻まれていて「まさか俺、本当に死んでしまったのか?」と思っていたのである。そこで俺は近くに落ちている、壊れかけの懐中電灯を拾うと 周りの様子を確認してみたのだ。

俺は、やはり死んでしまっているようだった。だって俺は幽霊になっちゃっているわけだからな。

俺は死んだ後に神様にあって「異世界に行ってください」と言われていたのだ。俺は「わかったよ」と答えた記憶があるのだ。でも俺の予想では神様ではなく、悪魔が出てきたのではないかと思っていたのだ。そう考えれば俺がこんな風になってしまっていることも理解できるのである。俺が死んだ原因は交通事故だとはわかっていた。

俺の乗っていた車に、トラックが衝突して、俺の体は粉々に砕け散ってしまったのだろう。

俺は自分の体がバラバラにされても生きていけるのかどうか疑問に思っていた。だけど今の状況でわかる事は俺は幽霊として蘇っていて、この場所が現実世界の日本では無い場所だということだ。

それともう一つは、俺の前にいたはずの人たちは、皆、すでに死んでいて死体となっているということ。そのことから俺の考えを簡単にまとめると 俺はトラックに撥ねられて死に、そのまま魂だけがここにきてしまったということなのだ。

そんな事を考えていると目の前にいた爺さんがいなくなってしまったことに気が付く そこで俺は気がついたのだ。今なら誰も見てない。

そこで試しに「ステータスオープン」というワードを口に出してみたところ何も起こらない。そこで次に、「メニューオープン」と言ってみたのだが、それでも、何の変化もなかったのだ。そんな事をしているうちに、いつの間にか日が落ち始めてきて暗くなってきたため、とりあえず夜まで待つことにしたのだった。すると夜になり再び懐中電灯をつけることで周りが見えるようになるが俺は驚愕する事になった。なんと俺がいた村は壊滅していて生存者が一人もいないのである。俺は急いで他の人たちがいないかを探そうとした。しかし俺が歩き出そうとしたところで、いきなり頭の中に変な映像が流れ始めたのだった。その映像の内容は、どうやら俺はこの世界で魔王と勇者を倒すために戦えと言っているようであった。俺は、そんな無茶苦茶だと思ったのだけれど なぜか頭の中では、それを受け入れようとしている自分に気がついてしまい俺は絶望したのである。

俺は爺さんに連れられ森を出る。その道中で俺は自分の事を爺さんに紹介しておく。すると「如月くんは勇者ということなのか?」と聞いてきた。俺が「そうですけど」と言うとその爺さんが急に泣き出したのだ。その行動の意味がわからなかったのだが「そういえば自己紹介がまだだったのう。わしの名前は『ガルボ』じゃ。君は何というのかのう?」と言われ「俺は如月雄太です。ちなみに如月が苗字で雄太が名前です」と返す。すると「ふむ、では如月くん。君はこれから何をしたいと思うのかね?もし良かったらわしの家で少し話を聞かせてくれないかな?」と言われてしまったのだ。俺は「まあ特に用事は無いので構いませんがどうしてですか?」と聞くと「そうかい。なら付いてきてくれんか?話は家に着いてからしようじゃないか」と言われたので素直に付いていく事に。しばらく歩いていると大きな屋敷が見えてきた。爺さんの家は金持ちなのだろうか。その家の門の前で「さぁ、ここじゃぞ。中にお入りなさい」と促されたので「はい、失礼します」と言いながら入っていった。その庭はとても広かったのだが、とても綺麗に整備されていて感心してしまった。

「さあさ、そこに座りたまえ」と爺さんが言ってきたので、その指示に従って座る。そして爺さんが「それで如月くん。お主は一体、この世界に来てどうしたいと思っているのかね?」ときいてくるので「別に俺はやりたいことがあるわけじゃないけど。この世界を救うために戦おうとは思っているんだ」と言うと、なぜ俺が勇者になれたかを話始めるのであった。俺は、それを静かに聞いたのだが正直なところ信じがたい話ではあったのだが俺は爺さんの話を信じることにした。

だって、俺は実際に幽霊になっているし、さっきの『脳内映像』を見てしまっている以上信じるしか方法がなかったからだ。そう思い、俺の体を見ると本当に半透明になっており触れてもすり抜けてしまっていたのだ。

そこで俺は「やっぱり、俺の言っていることは本当みたいだな」という。

そういえば俺が勇者に選ばれた理由ってどんなものなのだろうかと思い、爺さんに質問してみる。

すると爺さん曰く俺が勇者に選ばれていた理由は『勇者の素質を持っている者が、ごく稀に生まれることがある。そしてそれは勇者になるために必要な要素らしい。しかし誰でもなれるものでもない。勇者になれるかどうかは神の啓示を受ける必要がある』ということらしい。その話を聞いた時俺も何か特別な力を授かっているのではないかと質問したが、その答えに関しては 俺には、『神眼』『魔力増加』の二つの力が備わっているということを教えてくれた。

俺が質問を終えたところで今度は爺さんが俺にいろいろと質問してきたので俺はそれに答えていく。そこで、まずは俺のことを爺さんに説明することにする。俺は、事故にあった後、突然この場所に現れたこと、俺の世界にもモンスターがいることを説明すると爺さんの顔色が一気に変わった。そして爺さんは慌てて、部屋を出ていったのである。そして数分も経たないうちに、大量の書物を持って戻って来ると「ちょっと、その本の中身を見てみてくれんか?」と言ってくる。俺もその言葉に従い本をパラパラと捲って見ることにしたのだが俺は思わず声を上げてしまった。なぜなら見たことのない文字が書いてあるにも関わらず、読めるのである。

さらによく見れば、この世界の事もわかるような仕組みになっていたので 俺の能力は、この世界でも有効だったのだ。

俺は爺さんにこの世界の文字が何故読めているのかを説明した上で爺さんに「これは、どうやって作ったんですか?」と質問した。

爺さんはその問いに対して

「実はの。この本は昔ワシが書いた物でのぅ。君に渡しておくよ。これでこの世界を救ってくれるんじゃろ」と渡された。俺はその事実を知ったことで爺さんを改めて見直したのである。その後、その本はアイテムボックスの中に収納してもらったのだが 爺さんには内緒でだ。だって爺さんは、この世界の事をあまり詳しくなさそうだったし これ以上この世界に混乱を招いて欲しくないと思ったからだ。それから、またしばらくすると爺さんは俺に向かって

「ところで如月くん。一つ聞きたいことがあったんじゃが、いいかな?お主にはこの村の住人たちを生き返らす事ができるかな?そうすればきっとこの村は元に戻るはずだからのぅ。それとお主ならモンスター達を倒して、元の村の姿に戻すこともできるのではないか?」と言ってきたのである。そこで俺は「モンスターを倒したら、俺の力を使って村の人達を生き返らせることができると思います」と答えておいた。その返事を聞くと爺さんは涙を流し始めたのである。

そして俺は爺さんに言われた通りに村長宅にある大釜の前に来ることになったのである。

その中を覗き込むと爺さんに説明してもらったとおりに、俺にはわかるのだが、この中にはたくさんの魂が入っていたのである。

「本当に出来るのかのう?無理なら、やらなくても大丈夫じゃからな。気にしないでくれたほうが嬉しいんじゃ」と言われてしまって 俺は「大丈夫です。やりますよ」と言いながらアイテムボックスの中に入れてある剣を手に取ったのである。すると頭の中にメッセージが流れた。そこには

「魂を救済する」という文字が出てきた。

俺の体に力が湧いてきた感覚を覚えると、それと同時に俺は呪文を唱えたのである。

「我は勇者なり、我が前に横たわる者達に救いの手を差し伸べ、命を与え給え!リバイブ!!」

そう口に出すと大釜が眩く輝きだし俺はその光に包まれる。光が消えた後に現れた光景を見た爺さんは驚きを隠せないようであった。それもそのはずであろう なんと大釜に入っていた全ての死体が蘇生しているように見えたからである。爺さんは「こんな事が有り得るわけが無い」とつぶやいていた。そのあと爺さんは俺に感謝の言葉を述べると共に握手を求めてきてくれ俺もそれに応じるのであった。爺さんの目からは涙が流れていたのを覚えているが気づかないふりをした。俺はこの世界で初めて出会った人物でありこの世界での師匠的存在となった。だからそんな人の涙など見たくなったのかもしれないのだ。俺は、この日から爺さんの家で修行を積むことになったのだった。そして、これからどうしていくかを考えていく事にする。ちなみに、俺が勇者だということはまだ爺さんには黙っている。もし知られてしまった場合面倒なことになってしまうだろうから。

「おい!爺ちゃん!」俺は急いで爺さんのところまで走って行く。俺と、この爺ちゃんとの年齢差は約60歳ほど離れているのである。ちなみに俺の見た目年齢は15歳程度なのだ。なぜそんなにも差があるかというと俺がまだ爺さんの事を爺様と呼んでいたときに、「ワシの事はジジィと呼びなさい。年寄りだと思われるぞ」と注意されてしまったのだ。俺は爺様に近寄るとその爺様の手に持っているものが視界に入ってしまったのでそれを取り上げてしまう。すると爺様は慌てだしたのである。そして「あーっ!!こら!何をするか!」と言いながら、それを奪い返そうとするが俺は爺様より少しばかり早く動いたため取り返すことに成功していた。

「これなんだよ!?爺さん。なんでこんなもん持ってるんだ?まさかとは思うけど」と言って、その『聖水』と呼ばれるものを睨みつける。そうこの世界では『死』というものは当たり前のように存在していたのだった。しかし、俺は今まで『死者蘇生』という能力を持ち合わせていないと、爺さんには伝えていたので、この聖水が見つかるのはまずかったのだ。

「あぁ、それか。それはのう如月くんが言った通り『聖なる泉』の水なのじゃが」そう言って言葉を詰まらせたのである。どうしようもないと思った俺は、この聖水を『賢者の書』で解析する事にする。その結果

『賢者の加護を持つ者だけが扱うことのできる『聖なる水』と呼ばれる液体。この液を使用すると死者の体を癒すことができる』と書かれていのである。

その事を確認した後、爺さんが俺に謝ってくるが俺は「仕方ないことだから。俺も爺さんの立場だったら同じことをしていたはずだ」とだけ告げると爺さんも納得してくれたようで 俺にお礼を言い始めたのである。

しかし、爺さん。いくら、俺にこの『賢者の書』を託してくれているとは言えこの書を使う場面を間違えれば大変なことになってしまうと思うのである。それに『この世界の常識を俺は知らない』ということを忘れてはいけないのであった。

爺さんは、どうしたら良いのか困っていた様子だったので、とりあえず俺が『賢者』だという事は秘密にしておきたいと告げると、爺さんも賛成してくれて

『賢者』であることを俺に伝えないということで意見が一致したのであった。

「なぁ、爺さんは、今の生活に満足してるか?」と俺が言うと爺さんは笑い出しながら

「もちろんだ!こうして君とも出会うことができたのだからな。感謝してもし足りないぐらいだよ」と言う。

「そっか」そう答えると、俺はアイテムボックスから食料を取り出し爺さんに手渡すのである。そういえばこの世界の事を俺は何も知っていないのだ。そう思った俺は、爺さんにこの世界の事をいろいろと質問することにすると、この世界がどういう場所なのかを教えてくれたのである。

まず最初に爺さんは『この世界についての説明』を始めたのである。この世界は大きく分けて三種類の種族が存在していたらしい。まず一つ目に俺が会ったことがある『エルフ族』

二つ目はこの世界の人口の約半分を占めている人間族の二種類だそうだ。

三つ目が亜人種に分類されるもので まず一番数の多い人間が、『ゴブリン』に例えられる。次に、人間の形に似た耳が頭の上から突き出している。

身長150cm~180程度の背丈があり、緑色の皮膚で筋肉質な体を持っているのが特徴だそうだ。次に『ホビット』である。

これは人間と同じぐらいの大きさの体を持ち、耳が小さく、顔も小さく丸い顔をしていることが多い。さらに肌が茶色くて小さい鼻を持っている。

次に小人と分類されているのが、 体長が120センチから140前後の背丈の小柄な体型をしているのが特徴で。主に洞窟に住み、狩りをする生活を営んでいるものがほとんどだ。最後にこの種族は 妖精の亜種とされており。

身体は小さく背中に羽を持っているのが特徴である。

さらに、この世界に生息している生物の中で頂点に位置するのは、ドラゴン種と呼ばれている。その生態はあまり分かっていないらしく 姿も確認されてなく伝説上の生き物と認知されてしまっているようである。

そして、現在俺がいる大陸の名前は 通称『アルムヘイム王国』と呼ばれており この世界で最も栄えている都市の一つでもある。さらにこの国の周辺には大きな島がいくつか存在し。

その中に存在している一つの国の名前も判明し。それがここ、エルドニア王国という名前の小国であると教えてもらった。そして、ここから北に向かって進んだ先に存在する国でこの世界のほとんどの国々がこの国に頭を垂れているのだという。そのためこの国が、最も強い権力と財力を持つ国だと言えるようだ。

この王城には、勇者と魔王の戦いを記した本が保管されており、勇者が使用していた武器と防具を、国宝として保存するために この城に残されているのだそうであった。

「勇者は本当に存在するのか?」と聞くと爺さんは、「それはワシにも分からないんじゃよ。だが、この世界に危機が訪れるときには決まって一人の勇者が現れ、世界を救ってくれると言われている」と答えてきた。

そうすると爺さんは

「それとの。如月くんのステータスを確認してみるといい」と言ってきた。なので、俺は「爺ちゃんにならいいかな?」と思って 爺さんの前で自分のレベルを開示したのであった。そして、爺さんに驚かれてしまい「まさかこんな子供だったとは思わなくてのぅ。驚いたわい。さすがは『勇者の加護』を持つ者じゃ」と感心されていたのである。それから、この王国の現状とこの城の地下に封印が施されている書物があることを話してくれた。俺はその内容に目を通してみると『伝説の魔獣』について書かれたものであった。そしてこの王都のどこかに封印された扉があるそうで、その奥にその伝説の魔獣を呼び起こす事ができる呪文が隠されているのだそうである。

俺は「それを使ってどうするつもりなんですか?そもそもなぜそんなものをここに封じ込んでいるんですか?もし俺がその伝説の魔獣を復活させてしまったらこの国は滅びてしまうかもしれませんよ」と言ったのだが爺さんはこの国のために必要だとか言い出してきかなかったのである。そこで俺はこの王都で何か異変が起きていないのか?聞いてみることにすると、どうやら最近この街で頻繁に人が消えているという。その犯人を捕まえるべく冒険者達が動いてくれているが、未だ行方は掴めずという。しかも被害に遭った者は皆一筋縄では行かないような強者であるらしい。俺としてはこの事件に関わりたくないというのが本音なのだ。爺さんが俺にこの件を解決してほしいと言いだしてきたので、面倒なことに巻き込まれてしまうと思い。俺は断ろうとしたのであるが。爺さんは、俺の力を借りないとどうすることもできないとまで言って来やがったため 仕方なくその件に関りを持つ事に決めたのであった。そしてその前にこの『聖水』についても俺の方で回収することにする。なぜならば爺さんにこの事がバレるとまずい気がしたので、とりあえず爺さんには、聖水が見つかったことは黙っておくように伝えた。

そういえば、まだこの国に来る前の時に出会ったあの少女に『死ね!』と言われたことを思い出してしまった。そのせいか俺はかなり落ち込んでしまうのである。そして気分を変えようと、いつもの様に剣の訓練でもしようと思っていたら――なんとあの少女とまた出会ってしまったのだ。その事で少しばかり気不味くなった俺は「どうして俺の前に姿を晒すのでしょうか?」と尋ねてみたら「ふっ、貴様ごときに我は捕まらん!それよりも我と戦え!!」と言って俺に勝負を仕掛けてきたのである。そして戦いが始まってしまい。当然のように俺が勝った。すると彼女は俺に対して

「くっ!やはりこの程度なのか!!ならばもう一度だ!」と言うが「俺、そろそろ訓練の時間なんですよ。だからこれ以上の時間は割けないので」と言うと 俺の事をジッと見つめてから一言

「お主は強いのか?それとも弱っちぃのか?ハッキリせんのぅ」と馬鹿にした口調で言う。

「俺は弱いよ。お前なんかよりもな。俺なんて爺さんに拾われてなかったら野たれ死んでただろな。俺が弱いからあの場所で死にそうになってたのに」と呟いたのだ。

そう言うと、彼女は「ほう。お主なか中々見所があるではないか。では今度暇ができた時に手合わせをしてみようじゃないか。楽しみにしているが良いぞ」と自信ありげに答えたのである。

俺も特に断る理由もなかったので了承しておいたのである。そういえば名前を聞いていなかった事を思い出すと

「そう言えば、君の名前をまだ知らなかったんだよね」と尋ねると彼女も俺に名前を言っていなかった事に気付いたようで、慌てて自己紹介を始めたのである。そして俺も彼女に自分の名前を伝えた。

彼女の名前は

『レイナ』

という名前で、見た目の年齢的には俺と同年代のように見えた。ちなみに俺と同じで17歳なんだとか。

そして彼女はこの国のお姫様なんだそうで、どうやらこの王国には、王族の血を引く女の子が二人存在しているので 長女と三女が存在しているとのことだった。そして次女が、国王の娘で『シルフィーネ』と言うらしい。そして、レイナはシルフ族とのハーフらしいが詳しいことは本人にしか分かっていないという。そうすると彼女が俺の事を知っているのはそういうことなのだろうかと思った。

「もしかして君は王女だったりするのか?」

俺がそう聞くと、首を左右に振りながら

「残念だが私は違うよ。だが、私の家系がどういったものなのかまでは詳しくは知らないな」と言っていた。そういえばこの子の名前と容姿が似ている人物を、俺の世界のライトノベルの中に登場させていたことを思い出したのである。

そうするとレイナが俺のことを不思議そうに見ていたので、その事を話したところ。

『異世界から来た者なのか?』

と言われてしまうのである。そして

『その書物の続きが読みたい。貸してくれないか』と言うが俺は丁重に断りを入れてあげた。なぜなら俺は『本の中身は暗記している』からである。

それにこの『賢者の書』については爺さんと二人で決めたことがあるので勝手に人に見せるわけにもいかない。そう考えた俺はまだこの本の所有権について説明していないことを思い出して、そのことをレイナに伝えることにしたのである。

まず初めに、この書の所有者は自分であり。この書の全てを読み終わらない限り、他人に貸し出すことも渡す事も出来ないのである。つまりこの書の所有権を持つ者が、死ぬまで誰にも渡せないのだと説明した。だがこの事実を知るのは所有者である爺さんと、爺さんが認めた人間だけで、他の人間はこの本がどんなものかを知らないままになる。そのため、もし俺が死んだ場合は誰かが、この書を悪用しようと思うかもしれないのである。

そうするとレイナは『それではダメだ』と言ってきて 俺から本を奪い取ってきたのである。俺は必死に返せと叫ぶと。この場から去ろうとするがそれをさせまいと俺は本を奪うため追いかけるが、身体能力の差がありすぎて追いつくことができないのである。

結局、取り返すことはできずに終わってしまった。なので俺はこの子に『この書は俺の物で誰の物でもないから好きに扱えばいい』と言ったのだが、なぜかこの子は不機嫌そうな顔を浮かべていた。そして『なら私が所有物としてやる』と言った後に『これでいつでもこの本が使えるのだな』

と言い出した。俺はその言葉を否定できなかった。なぜならばこの世界の文字を書く事はできても、この世界の言語を理解することはできないのだ。そのためこの世界に転移させられても言葉を話すことができなかった。そこで爺さんの知恵を借りるために俺はこの世界にやってきているのだが、俺が理解できるのは、この世界の文字の読み書きだけであるのだ。

そのため、この子の言っていることが俺には理解できた。そのため俺は何も言い出すことが出来なかったのである。だが俺は、いつか元の世界に帰るためにもこの世界で生きていかなければいけないと思っているのでこの子に

「もしも俺がいなくなるときは、その本は君に預けておくことにするよ」

と言ってあげると、納得してくれたらしく本を手に取るとその場から立ち去ってくれたのであった。

「如月くん。ちょっとこっちに来てくれるかのう」と言って爺さんに呼ばれ俺は爺さんが保管している本を確認しに行こうとしていたのである。するとそこには勇者の仲間の一人だとか言う爺さんがいた。

そして、この王城の中には地下があるみたいで。そこに何やら封印された扉が存在しているのだという。そして爺さんがそのことについて詳しく調べてくれたところ――

この扉の封印を解く鍵を持っている人物が王都に存在することが判明した。その人物とは『勇者パーティーに所属していた一人である』と爺さんは俺に説明してくれるのであった。そしてその人物の名前は――

『ミネルヴァ』

という人物で、この国の宰相を務めているそうだ。

「なるほどね。ならそのミネルバって奴を見つけ出せば良いんですね」

俺がそう言って爺さんに尋ねてみると爺さんは、「それはそうじゃが。ミネルバは用心深い性格でなかなか見つからないと有名なんだよ」と答える。そして「そこでお主に頼みたいなぁ」と頼まれたので仕方がなく俺は「別に構いませんよ」と答えたのだった。だがその時の俺は知る由もなかったのである。まさかこの国に訪れたばかりの自分に面倒ごとを押し付けられてしまっていることに――。

この王都では、冒険者達が数多く集まってきているせいか様々な種類の人達が集まってくるらしい。そして冒険者の中には色々な職業に就いて活動している者もいれば、傭兵として雇われる事もある。そしてこの国に訪れている冒険者達の中でも上位に位置する存在として知られている男が存在したのだった。

この男は

『アメリア』

という冒険者で、この王都の近辺ではトップクラスの実力を有している冒険者であった。そして、彼は自分の仲間達と一緒にこの王国で最強と呼ばれる程の魔獣を倒すことに成功し、今では最強のパーティと呼ばれているほどである。

そんな彼の噂を聞きつけた一人の女性が彼に求婚をしたことがあった。

だがそんな女性は『お父様』の関係者だったので『断ればお前の父親の地位を無くすことになるが構わないか?それと、私と結婚することは、この国の為にもなることだぞ』と言われたら流石の男でも断ることはできなかった。

だがこの男には一つだけ欠点があった。それは女性に対する興味が全くなかった事である。女は彼にとって性欲処理の対象に過ぎないと考えているのだ。そしてこの国には美女も多く存在してるせいでより女に対して冷たい態度をとるようになっていた。そして彼も、こんな国さっさと抜け出したいと考えるようになり、ある日とうとう逃げ出すことを決意するのである。

そうしてこの国から脱出するために彼が取った方法は――暗殺という手段を取ることにしたのであった。まずはこの国で最も偉い国王と王妃を殺すことを目標とし、それから徐々に上の階級にいる者を殺していく事にしたのである。そして最後の目標として目の前にいた大臣を狙うことに決めたのだった。そして今の状況になった訳だ――

そして俺は、そのミネルバを探すことにしたのだが――

どうやって探すべきか迷っていたところで爺さんに相談しに行くと「お主ならすぐに見つかると思うぞ」と言うのでとりあえずやってみることにしたのである。

俺達は爺さんに言われた通りに行動を始める。すると、いきなり変な仮面を被った爺さんが現れたのである。爺さんによると俺の知り合いのようで『少し話がしたいんじゃが時間を空けてくれると嬉しい』と言うと、何故か仮面を取った瞬間に驚きの声を上げたのだ。

そして、爺さんは自分の名前を名乗らずに俺のことを「ワシが育てた」とか「わしの弟子」だと紹介してくると俺の事を勝手に師匠扱いするのである。それで話を聞こうとしたところ『実はなこの王国の王女が誘拐されてしまったのじゃよ』と言ってきたのだ。だがその事を全く知らなかった俺はかなり動揺してしまう。そして事情を説明してもらうために王女の部屋に向かう事になった。

王女の部屋に辿り着いた俺が目にしたのは、無残にも切り裂かれた王女の姿だった。その死体を見て悲鳴を上げるレイナをよそに俺は冷静になって考える事にする。

何故こんなことになったのかは犯人を捕まえない限り分からないが。今はこの状況を利用してレイナの疑いを完全に晴らすことに集中することにした。そして王女の死体を調べたところ王女の腕輪を見つけることができたのである。その腕輪には魔法陣のようなものが描かれていて。この紋章を見た時に、俺は嫌な予感を感じていたのである。

するとレイナは、俺に向かって何かを言い出すのである。それはこの国の王女と仲が良かったらしく、王女が死んだことで酷く悲しみ、そして自分が犯人ではないと証言していたのである。その事を信用することにした俺だったが、それでも俺は彼女が犯人じゃないとは思えなかった。そうすると彼女は急に立ち上がって部屋の外に出て行こうとしたのであった。俺は彼女を逃がさないように捕まえると

「どこ行く気だ?」と尋ねると彼女は

「私のせいで、お姫様が亡くなってしまったので、せめてものお詫びのために埋葬の準備をしないと!」と、言い出して俺は、レイナのことをそのまま部屋に押し戻す。

すると彼女は、再び泣き出してしまい、俺は彼女のことを説得しようとするのだが中々上手くいかなかった。そこでレイナに、俺はどうして彼女を連れて行きたくなかったのかを説明すると、

『なら私が犯人を見つけてあげる』

と言ってくれたのだ。俺はその提案に乗るしかなかったのである。そうすることでレイナは俺が犯人を見つけた時の保険として利用する事ができると考えたからだ。そして、俺はレイナに護衛を任せる事にしたのであった。そうするとレイナが突然俺に向かって話しかけてくる

「あの~。そういえば貴方の名前聞いてないですよね」「ああそういえば、自己紹介して無かったですね」

俺としたことが、レイナに俺の名前を伝える事ができなかったから忘れていたのである。だから俺は自分のことを話してあげたのである。するとなぜかこの子は、俺の名前をずっと聞きたいと思っていたらしいのだが、なかなか俺の名前が覚えられなかったようである。

なので俺はもう一度、名前を教えてあげてから俺はその場を離れようと考えていたのだ。

俺はその後、爺さんに呼ばれて行くことにする。すると爺さんは

「これからお主が勇者の仲間だという証明ができる物を作っておくからのぅ」

と言い出したので俺は仕方なく承諾する事にする。

そしてこの城のどこかにあると言われる秘密の場所へと向かう。その場所とは、城の裏側でそこには誰も知らない地下室が存在すると言うのだった。

そして俺達は、爺さんについて行ってその地下へと通じる扉がある場所に辿り着く。だが、そこは何やら鎖によって閉ざされていたので鍵を開ける必要があるとのこと。そのため俺の剣を使って鎖を切る事に成功すると地下に続く階段が現れる――そして俺達が地下の扉の前に立つと扉が自動的に開くようになるのである――そして俺と爺さんはその先にあった空間に入る。そこには様々な本が存在していて俺は本を読んで時間を潰す事にした――ただ俺が読める文字は限られているので、本の内容は理解できない。そこで本の内容を解読するためにはどうすればいいのか考えた結果、まずはこの書の所有者に認めてもらう事が必要だと結論に至った――そうでなければ所有者に認められた人間が読むことはできないのだろう。つまり俺は書の内容を読み解くためには書の持ち主に会う必要がありそうだった――そして、そうやって過ごしていると、俺が書を手に取ってから半日ほど時間が経つと俺の身体に異変が起きていた。それは――俺が書を手にした時から少しずつ身体が変化し始めていたのである。

最初はほんの小さな変化だったのだが次第に俺の体は小さくなっていき――そして最終的に俺が持っている本と同じ大きさまで体が変化した――この光景に驚いているといつの間にか本から声が聞こえるようになっていたのである。俺は本から聞こえてきた内容を聞いていく。そして本の所有者になったおかげで本の力を借りる事が出来るようになるとの事だ。

そして本の名前は『賢者の書』というもので、あらゆる書物にアクセスすることができる代物である。しかもこの世界に存在する言語であれば全て読み書きが可能であり。さらに本に書かれた内容を別の世界に持って帰ることもできるみたいである。

「ふーん。まぁ色々と分かったし、これでやっと本が使えるようになった訳か。よしなら爺さんが持っていたっていう『賢者の石』が欲しいんだけど? 爺さん」

「お主が欲しがっておった賢者の石のレシピも手に入れた事だしのぉ」

そう言うと爺さんは、俺に向かってある場所を案内してくれる――だが俺はこの場所を知らないのでついて行っただけなのだ。だが、その途中で爺さんは

「ところで、お前さんに渡しておきたい物がもう一つだけあったんじゃが、これを貰ってくれるかのう」と言って差し出してきたものは――指輪である。俺はそれを受け取ると早速鑑定スキルを発動させた――その結果は『アイテムリング』というものであり。効果は魔力量に応じて容量を増やす事ができるものであるらしい。ただし、一度使用してしまった場合再度使用する事は不可能であるらしい――そして爺さんの話によると『勇者パーティーに所属していた時に仲間が作っていたものじゃよ』という事を話してくれたのである。

そうこうしているうちに目的の部屋にたどり着く――そしてそこに存在していたのが巨大なクリスタルと『賢石』という結晶だった。

『賢者の石』というのは錬金術師の最終目標とも言われているものであり。

それを錬成することができればどんな物質であっても作り出す事ができると言う代物だ。

ただ問題なのは、この世に存在している素材でしか生成することができないと言う事である。ちなみにこの世界で確認されている『賢者の石』と呼ばれるものが一つしかないため『神鉱石』と言われているのだ。そして俺が今回、この石を使いこなす事で、その石に眠る膨大な力を解放することができるようになるわけである。

だが俺がその石に触れた瞬間に、その石が光だすと俺の中に吸い込まれてしまったのだ。俺は驚きのあまり動けなくなってしまうと、急に自分の中に眠っていた知識が流れ込んできた。その知識の中には『賢者の書を扱える存在』として俺の存在が書き足されてしまっていたのだ。その事実を確認した俺は

「あははははっははっはっはっは! はっはっは!」つい嬉しくて笑ってしまったのである。そして笑い終えるとすぐにその情報を試していく事にしたのである。すると俺が望んだ通りに『聖剣エクスカリバー』という最強の武器を作り出すことに成功したのであった。そしてその性能を確認してみると、その力は圧倒的でこれならば確実に世界を滅ぼせるだけの力が手に入ると言う事が判明する。だがその代償に俺の寿命を削る事になると分かってしまう。

俺はすぐに、その能力を解除して普通の状態に戻る事にする。それからすぐに俺はレイナの元に戻り、爺さんから聞いた『賢者の宝石』と『神鉱石』を持って戻るとレイナに見せてやるのである。

するとレイナは目を輝かせながら俺のことを見てくるので俺は、レイナにこの二つの鉱石を譲ろうと持ち掛けることにした。だが俺の言葉を聞いたレイナはなぜか涙を流すような反応をしてしまうのである。俺はなぜ泣いているのかとレイナのことを抱き締めながら慰めてあげる。

だが俺が優しくしてもレイナは泣くことを止めずに泣き続けていた。だから俺は彼女のことを抱きしめながら安心できるようにしてあげようとするのだが。中々泣き止まなかったのである。だから、その行動を繰り返す事によってようやくレイナは落ち着いてくれる。

すると俺達は書の保管部屋に戻って行く――

そうして俺がレイナと書の部屋に向かって移動をしている時であった。レイナが急に立ち止まり壁に向かって歩き出すのであった。するとその壁には人一人が通り抜けられるくらいの穴が出現したのである。俺は、その穴に近づいてみると、そこは城の外に続く道である事が分かる。なので俺は迷うことなくそこを通って行く。そうする事で、俺は無事に城を脱出することができたのであった。しかしレイナと離れないように気をつけていたのだが――彼女は城の出口に辿り着いたと同時に俺から離れて行ってしまう。俺はその事に不安を感じながらもレイナの後を追い駆けることしか出来なかったのである。

城の外には、城下町が広がっているのであるが。この国の人々は勇者を心の底から慕っているらしく。その証拠として町のあちこちで、俺が城の中で見たことのある勇者の姿が描かれたポスターや旗が存在していた。だから俺は、この町が勇者の力を利用して支配されているのではないかと思ったのである。

俺達を召喚したのは『勇者様のお力によって平和を約束された世界を取り戻す』ためにしたことだと言い張って来たから、俺はその勇者とやらに会ったらぶん殴るつもりだったのだ。そう思いながらもレイナのことを考えて追いかけた。そうすると彼女が、俺から離れようと走っているのが目に入る――そして彼女が向かっていた先に視線を向けた瞬間に彼女が何者かに襲われる姿を目撃する。俺は、彼女の元に向かい彼女を助けようとしたその時だった。突然レイナの前に大きな盾が現れ、俺の邪魔をする。そして俺が攻撃しようとした瞬間。俺は背後から剣を突き付けられ動きが止められてしまった。そして目の前に現れた男を見て俺は警戒心を解いてしまうのであった。その男は、先ほど俺が出会った爺さんでレイナと行動を共にしていた人物である。俺は彼がレイナの保護者なのだろうかと思って話しかけようとしたが、彼は何も喋らなかった。そうすると爺さんは何かを口にすると俺に対して「この娘を連れてここから去れ。そしてこの世界のことを知ろうとしているのなら王都から出ていく事だ。そしてお前は勇者について知ってしまったのだ。これ以上この国に留まっておく必要はないはずだ。それに私は、今ここでお前と戦うつもりもない。だがこの娘の身に危険が迫ったのならば容赦はしないぞ」と口にする。

「分かった」

そう言うと俺は爺さんに背を向けてレイナの手を握る。そしてそのまま走って行ったのである。そうすると俺は、城の外にあった馬屋を見つける。そこには、何やら荷物を抱えたメイド服を着た女性と騎士のような鎧を着ている女性の二人が待機していた。そして俺は、彼女たちに助けを求めることにする。その女性は『アリサ』という名前の女性であり。そしてもう一人の方は『サラ』という名前で、この二人もまたレイナの仲間だと紹介されたのである。そこで俺達は一旦分かれてから合流しようという話になった。そして俺が乗ってきた馬車を使ってもいいと許可を得たので、俺は、それに乗ってこの国を出る事にした。その際に爺さんは「また会いましょう」と言ってきたので、俺も「そうだな」と答えておく――

そしてレイナと共に、俺はこの国から出る事になった。俺はまずはこの国から一番近い町へと向かうことにした。その途中では盗賊と遭遇することになったが俺は『魔導弓銃』を使って遠距離から攻撃することによって盗賊たちを倒していったのである。そして盗賊たちが落としたアイテムを回収していく。

そんな作業を行っていると、ついに俺達の目的とする街に到着することが出来たのだ。俺は早速街の門で手続きをしてから街の中に入ろうとする。

だが俺が門にたどり着いた時にはすでに門の前には行列が出来上がっていた。その状況を見た俺は、しばらく待ってみる。

それから一時間ほど時間が経つとようやく門番が戻ってきたので

「すみませんが冒険者カードをお見せ願えますか?」と言われたのである。

だから俺は素直に従うことにして自分のカードを取り出したのだ。そして俺の持っているカードのランクは『Cランク』と表示されているので、それを見ていた門番は驚いてしまう。そして「失礼しました」と言って俺のカードを持って行ってしまった。

どうも俺は『E』ランクのカードを所持していたと思われていたようだ。だが実際には俺のカードは『C』である――これは『Cランク』が最上位の冒険者として認められるランクだという話を聞いたからだ。

そうしてようやく俺達の順番が来たので門をくぐろうとした時。急に大きな地響きが起き始めたのである。俺とアリサとサラの三人はその光景を見つめると一人の少年が暴れだしていることに気付いたのだ。それはまるで子供とは思えない怪力で地面を掘り起こしているように思えた。俺はその様子を観察する。だが、いくら俺の目でも少年の正体までは掴めなかった。ただ俺にも一つだけ理解できている事がある――あの子の周りには魔力が集まり始めていたのである。俺は『賢者の眼』を発動させると『魔獣召喚』のスキルを少年の周囲に集めていたことを発見する。そしてその魔法式に俺は見覚えがあるのであった。

そう、あれはかつて俺達が戦った相手でもある魔王が使った『闇の軍勢』という技であると判断する。だから、俺の予想が当たっていれば『勇者パーティー』のメンバーの一人が関わっているという事になる。そしてその『勇者』が『召喚』される前の段階だと言うことが推測できたのである。

そして俺が、この事態に対してどう動くべきなのか考えていると、突如上空に巨大な影が現れるのであった。俺の視界に入った情報によるとその魔物の名前は『ベヒーモス』で。『神鉱石』の『聖石』の力を得て『進化』したことで生まれた魔物であると言う事が判明してしまう。そして『ベヒーモス』が現れたことで、少年が地面に手を押し付けると『巨大な穴が出現する』そして俺達は、その場所から逃げることを選択した。

「アリサとサラの二人は先に行け! 俺とレイナは、この騒動を引き起こした奴の相手をしておく。もし、そいつが出てきた場合は絶対に戦おうと思うな。俺がどうにかして食い止める。その間に急いで町から離れるんだ。そして他の仲間と合流するまで隠れていてくれ」

俺はそれだけを伝えると俺はレイナと共に『ベヒーモス』の方に向かって行く――

そして、その前に『魔導弓銃』を構えるとその照準を巨大モンスターに向けるとすぐに発射する――すると、『魔導矢』によって貫かれた箇所は、見る見るうちに再生していくが。それでも構わずに連射し続けていると。その傷口から煙のようなものが発生する。

だが、俺はそんな事に一切興味を持たなかったのである。なぜなら俺は目の前にいる存在の方が問題なのだと思っていた。そして『聖剣エクスカリバー』の切っ先を向けて睨みつける。

「貴様、何を企んでいる? 俺が知っている勇者の召喚方法は二つだけだ」

「あははっは、さすがは勇者って感じだね。君みたいな子供が僕に戦いを挑むなんて勇気のある行動だよ。普通は怖くて逃げ出すはずなのに」

「その言葉をそっくり返そう――俺の知り合いに勇者の真似事をしてる馬鹿がいる。俺としてはお前みたいにくだらないことをするのは嫌いなんでな。お前には悪いが倒させて貰うぞ」

そう言い切ると、俺は目の前に現れた謎の敵に向かって走り出した。そして剣を振り下ろしたのだが、俺の振り下ろした一撃を受け止めたのだ。俺は、さらに蹴り上げようと足を上げた瞬間に、俺は背後から殺気を感じた。だから後ろに跳躍すると目の前には『ベヒーモス』が現れており、俺は間一髪のところで回避することができたのである。

だが俺は攻撃を繰り出してくる相手に反撃をすることが出来なかった。なぜかといえば相手が俺よりも格上だったからである。それに相手から感じるオーラが、普通の人とは比べものにならないほどの量を感じてしまったのだ。俺は冷や汗を流しながらも攻撃を続ける。そして隙を伺っていた。

だが、相手の力はかなり強く押し込まれてしまいそうになったので一旦距離を取ることにした。そして再び攻撃を加えようとしたが、今度は逆に俺の方にダメージが入る。だが『防御の宝珠』のお陰でなんとかなったので安心したのだ。

そして俺は改めて相手を見る。

「君は本当に勇者じゃないのか?」

そう問いかけられた俺は、その声を聞いたときに、やはりこいつが勇者の可能性があると思ってしまったのだ。なぜならば、この世界に召喚されたとき。俺が聞いていた声と、この男の声は一緒だったからである。そしてその問いに答えることなく攻撃を仕掛ける。

だが俺の攻撃は、その男が手にしている盾に阻まれる。だが俺も負けてはいない。そのまま盾を剣で突き刺し破壊すると。盾を持っていた手から剣を突き刺そうとした瞬間。男は剣の刀身から俺の剣を防ぐ。しかも、それだけではなく。俺の動きを止めるかのように盾で押さえつけて動けなくしてきたのである。俺は咄嵯に身をよじりながら後方に下がり。そのまま『土槍』の術を使い『魔導弓銃』にセットしてある魔導石を砕きながら、その力を開放する。すると地中から大量の槍が出現し男に向かって襲いかかったのだ。だがその攻撃さえも男は、まるで予測していたかの如くに避けてしまう。俺は舌打ちをする。この男の戦い方を見てみると明らかに素人のものではないと感じ取ってしまったのだ。つまりこの男を操っている存在の実力は計り知れないという事が理解できる。だがそんな事に臆することなく攻撃を続けていると、次第に相手側の体力が減ってきている事に気づく。だが油断は出来ないので全力で攻撃を加えると。男は大きく息を吐いたのである。

「やるじゃないか」

「そりゃどうも」

そう答えると同時に。男の腹部に『土槍』が突き刺さる。これで少しはダメージを与えることができただろうと思っていると。男は突然俺の前から姿を消すと俺の後ろに現れたのである。だが俺はその攻撃を避けた。するとまた別の方向に現れて俺を攻撃してこようとする。それを俺は全て防いでいく。

だが徐々に俺の体に痛みを感じるようになっていった。だがそれを表に出さずに俺は攻撃を受け続ける。しかし俺と相手の力量差があまりにも開きすぎているためか俺はダメージを受け続けたのである。

だがそのおかげもあり、相手の動きも少しずつ見え始めてきたのだ。俺は相手が攻撃してきたタイミングに合わせて剣を振り下ろす。それは確実に相手に当たりダメージを与えることに成功する。しかし相手は笑みを浮かべると攻撃を続けたのだ。俺はそれに耐えつつ。攻撃を続けていた。

そんな戦闘を繰り返していくと俺はあることに気づく――俺の攻撃は確かに相手には命中しているのだが。それは相手を倒すどころか、あまり効果がないように思えるのである。そこで俺は試してみる事にした。

「俺の仲間に手を出したことを後悔しろ!」

そう言うと俺と敵の体の間に魔素の障壁を作り出す――それは『魔闘技』の一つでもあり。魔素の壁を作る技でもあった。そうする事で相手の攻撃は壁を破壊することが出来ず。相手側に衝撃が伝わり、そして俺自身も衝撃を受けないのである。これは相手側からの物理的なダメージを無力化することが出来るのだ。もちろんこれは俺もダメージを受けないため。そしてこの方法で攻撃を与え続けることにしたのである。

そうやって戦い続けていたのだが俺は一つの結論を出すことになった――俺に『ベヒーモス』のような大きな体の生物を攻撃する事は出来ない。だが、小さな生き物ならば出来るということが分かってきたのだ。

「おい!お前が黒幕なのは分かった! だから早く姿を現したらどうかな? お前が持っている『賢者の石』を使って何をしようとしているか教えろ! それが無理だというなら俺はここで死ぬだけだ」

俺はそう宣言するのである。だが俺は内心では諦めていない。どうにかして奴を殺すつもりでいるからだ。俺の言葉が本当だと判断したのか分からないが――敵の姿が変化していったのである。そして敵は人族の姿になった。その姿はどこか見覚えがある人物であった。俺は思わず叫んでしまう。

「嘘だろ。なんで、お前がこんな事しやがるんだ」

そう言って、その男に近づいていった。

「はははっはははは、驚いたかい? 僕の名は『アルフ』というんだよ」

俺はその名前を聞いて驚愕してしまったのである。そう、その人物は、かつて俺達が戦った魔王の一人で『勇者』に封印されてしまった存在であるという事を知っていたからだ。俺は拳を強く握りしめる。

「てめぇ、一体どういうつもりだ」

「いや、なに。ちょっと面白いものを見つけてね。だから、この世界の住人に協力して貰ったというわけだよ。君たちのおかげで色々と助かったから感謝するよ。まさかあの『聖石』を手に入れることができるなんてね」

「てめえの目的は何なんだ?」

「ははっはは、さすがだね、もうそこまで分かっているなんてね。僕はね。どうしてもこの世界を自分のものにしたいんだよ」

そう言い切ったアルフに、俺は『神鉱石』の剣を構え直して、いつでも飛び出せる体勢になる。

「そんな事をさせると思うのか?」

「思わないさ。だけど『勇者』の力を得た今の僕を止めれると思うかな?」

「止めれないと思うから戦うんだろうが! それに俺は、お前が気に入らない! 俺が倒してやるからかかって来い」

俺は、そう宣言すると、奴に向けて走り出す。奴と俺の間には、まだ結構距離があったが。それでも奴の攻撃範囲に、すぐにでも入れるぐらいまで近づいた時に、俺は『魔糸』で攻撃をしたのだが。全て『闇の軍勢』が放ったと思われるモンスターにより防がれてしまう。それでも構わず連続で攻撃し続けると、ようやく奴は反応を示した。

「鬱陶しいよ!『ベヒーモス』行け、そして目の前にいる邪魔者を始末するんだ!」

「ベヒーモス!? 馬鹿な! あいつは勇者が『聖剣』で封印したはずだぞ」

「だから? そんなの関係無いね。僕にかかればどんなことでも出来るんだよ」

「そのようだな。まぁ、良いさ、どっちにしろ俺の勝ちだからな。だが一つだけ教えてくれ、お前の目的を教えてくれるなら、命だけは見逃してやるぞ」

俺はそう提案するが。当然そんなことを受け入れるはずもなく、俺を攻撃してくる。だが先程までの戦闘で、俺も少しばかり戦い方がわかってきた。なので奴の攻撃を回避しつつ、攻撃を仕掛ける。そうして俺は、何度も繰り返しているうちに、やっと隙を見つけたのである。俺はその一瞬を見逃すことはなかった。『神鉱』剣を地面に刺すと、そのまま剣を抜くのではなく、剣を軸にしながら、足払いをしたのだ。すると、相手のバランスが崩れた隙を狙って俺の剣を叩き込んだ。その瞬間――『神鉄』で作った剣は『ベヒーモス』に刺さることに成功する。俺は急いでその場から離れようとしたが。俺の攻撃を食らったはずの『ベヒーモス』は、俺が離れようとした瞬間、いきなり動き始めたのである。しかも俺に向かって体当たりを仕掛けてくる。俺は何とか回避することが出来たが、その際に地面を転がることになったのだ。だが幸いにも、それほど強い攻撃では無かったために、なんとか無事で済んでいた。そして立ち上がった俺は『ベヒーモス』を警戒する。そして『ベヒーモス』は『勇者』の攻撃によって受けた傷が完全に治っていたのだ。つまり、このままでは、また戦う事になると思い、俺は覚悟を決めるのであった。

そんな状況なのに『ベヒーモス』は笑い声をあげる。そして楽しげに、俺に対して挑発してくるのである。その態度に俺は苛立ちを覚えた。だが、その怒りを必死に抑える。俺は冷静になるようにと心掛けると、俺はある疑問を問いかけることにした。なぜ、お前は人間の姿をしていながら『ベヒーモス』なのかを――そう問いかけた時だった。

『ベヒーモス』は突然苦しみ出したのである。しかも『魔獣化』が解けたのか『魔族』に変わっていく――だがその変化は中途半端だったのだ。どうも『魔王軍』にいた時の姿が混ざり合ってしまい。見た目的には魔族に見えるものの『魔獣化』に近い感じになってしまっている。

その事に戸惑っているのだろう――だが俺の方も予想外な展開になっているのに戸惑いを感じてしまった。

だがそんな俺達の間に割り込んできた者が居たのである。それはなんと『聖騎士』、『大賢者』、そして何故か知らないが、ソフィア王女までもが現れたのだ。その光景を見た俺達は驚くしかない。しかしそんな俺達の方に振り向くこともなく、なぜか三人共俺に向かって攻撃を加えようとしている。俺としても、ここで争う理由などないと思っている。だから逃げる準備を整えていたのだが――そんな俺の視界の中に、一人の少女が立っている事に気づいたのである。

「貴様らは誰だ!」

俺はそう問いかけると――少女は静かに笑みを浮かべながら答えたのだ。そして『アルフォンス様と敵対している以上は、あなた達に死を与えてあげましょう』そう言った。

だがその前に、突然『魔王』が倒れ伏してしまうのが見えた。その事で動揺している俺を他所に、『魔人』の少女が話しかけてくる。

「私の名前はクロです。アルヴィンさん。貴方には色々と話したいことがあるのですが、どうやら時間切れみたいですね」

そう言って彼女は空を見るように俺に声をかけてきた。

「なんだ? 何が起ころうとしているんだ?」

「どうやら私が手を下すまでもないみたいですよ」

そう彼女が呟いた直後――凄まじい轟音が響き渡ったのである。

そして俺は目を見開くとそこには見たこともない巨大な生物が、地上に現れており。そいつは口から炎を吐き出したのを目撃する。しかし俺達が戦っていた場所は運が良かったと言える。なぜならそこは『賢者の塔』の入り口であり入り口付近には俺が使っていた武器が大量に残っていたからだ。

「『勇者』と『魔王』の戦いの跡地か――」

「そういうことになりますね」

「あんたがやった事じゃないよな?」

「違いますよ。私は何もやっていません。ただあの場から逃げようとして出てきただけなんですから」

俺にそう言ってくる彼女からは、嘘のような気持は伝わってこなかったのである。だが、俺はどうしても納得がいかなかった。そもそも俺は『聖魔大戦』の後に起こった出来事が気になったのである。だから聞いてみると――俺の考えが正しいことが分かったのである。

そして俺が考えていた通り、あそこに居たのは、彼女の仲間だったらしいが。既に死亡しており、その魂だけが残っていて――『勇者』の力を手に入れる為に『賢者の石』を欲しがってやってきたようだ。そして『勇者』を『闇魔法』で眠らせることに成功し。その力で『賢者の石』を作り出して手に入れたので。今度はその力を使おうと画策していたようだ。そこで偶然にも俺が現れてしまい――仕方なく『魔王』の姿で戦っていたということが真相であると教えてくれたのだ。

「それにしてもアルヴィンさんこそどうしてここにいるんですか? もう死んだかと思っていたんですよ」

「そうだな、実は俺も聞きたいことがいくつかあるんだが。まずはお互い情報交換をしようか」

俺は『勇者』の事、それから魔王との戦いのことを、彼女に話すのであった。その事を話すことで、俺は彼女とは戦いたくないと思えてきた。なぜなら彼女は『勇者』の事が好きなようで、彼を救うためなら俺の命を奪うことも厭わないという姿勢なのだから。

俺はそんな話をした後で。『聖女』と『大賢人』についても聞くことにしたのである。その結果わかった事は、『勇者』を救うという共通の目的がある限りは敵対するようなことはないと思うが。お互いに利用し合っている関係でしかなく、どちらかが、その目的を達成すれば、もう一方は、すぐさま敵同士になる可能性が高いということだ。それどころか『勇者』を奪い合うライバルにもなり得るという事も教えてもらったのである。だが、俺が思うには、『大賢者』については俺にとって都合が良い存在であるとも考える。もし奴の目的が『神界』の攻略であるとするならば、俺にとっても有益である。『魔王』を倒した後の俺は『大迷宮』を攻略したいという野望を持っていたのである。その為に俺としては、『魔王軍』に協力してもらうことも検討したいと考えていたので。奴の目的が同じであれば、協力関係を結べるかもしれないと考えたのだ。

そして最後に俺はソフィアのことについて尋ねた。やはり彼女は生きているのだろうと思ったのだ。すると意外な返答が来たのだ。俺はその言葉を聞いて驚いてしまったのである。

俺は目の前の光景が信じられなかった。なぜなら、俺の仲間であったはずのソフィア姫が突然現れたからだ。しかし彼女は『大魔王』であるらしく、俺に対して剣を向けるのである。そんな状況でも俺は、何とか説得しようと思い。話しかけたのだが――俺は『大魔王』の攻撃によって吹き飛ばされてしまう。そしてソフィア姫の攻撃を避けつつ後退して行ったのだ。しかし、その時、突如ソフィア姫が苦しみ始めたのであった。

その瞬間――『勇者』の姿が変わる。『聖騎士』ではなく『魔人』に変わっていったのだ。だが俺はそのことに驚きながらも攻撃を仕掛けることは出来なかった。なぜかといえば苦しんでいる様子だった『魔人』の身体に異変が起こり始めたのである。

そして俺の目に映るその姿がどんどん変わっていくのが見えたのだ。俺はその姿を見て思わず叫んでしまう。その変わり方があまりにも衝撃的だったのだ。

そのせいで俺の動きは完全に止まってしまう。それはまるで映画に出てくるエイリアンの捕食シーンのようにも見える光景である。俺はその光景を見ながら絶句することしか出来なかった。だがその光景を見て固まってしまった理由は、他にもあった。その化け物の顔は――間違いなく俺の親友の顔をしていたからである。

だが、そんなことを気にしてはいられない。今俺の前には――巨大な化け物が現れているのである。しかもそいつは口を大きく開き始めると。炎を吐きだしたのである。俺はその攻撃を何とか回避することに成功した。だが攻撃を避けるだけで手一杯の状態であり、俺は攻めることが難しいと感じていた。だがこのまま黙っているわけにもいかない。

『賢者の盾』を使って攻撃を防いだところで、相手も同じ力を持っている。なので意味はないと判断した俺は。ある方法で対処することにした。その方法というのが――この空間に結界を作りだしたのである。これで相手の攻撃をある程度防ぐことは可能だと考えたのだ。実際俺の考え通り攻撃を防ぐことに成功したのだが――次の攻撃が来るまでは少しの間だけ猶予が出来るので、この間に俺は攻撃手段を考えようとしたのであった。

(あの技は厄介だからな――)

俺が思ったのは――あの化け物の顎による攻撃だ。どう考えても普通の攻撃では無かった。おそらく俺の持つ『魔眼』と同じように特別な能力を宿す事が出来るのだと思う。そして『魔眼』と同様に強力な能力を有していると考えるべきだろう――

つまり俺はその特殊な能力を持つと思われる牙や歯などに注意を払わなければならないと改めて認識したのだ。その事を踏まえて俺はどのようにして戦うべきかを考えた結果――やはり魔法しかないと考え付いたのだ。魔法を使えば、その魔法に対して『魔眼』が発動するだろうし、それで判断することが出来るだろうと思えたのである。俺はその事を確かめるために――『ベヒーモス』に向けて『ファイヤーアロー』の魔法を放つのであった。

しかし予想外な出来事が起こったのである。俺が放った『ファイアーアロー』は『ベヒーモス』の頭を貫くように放たれていた。

だが貫かれたのは胴体であり頭部ではない。そして『ファイヤーアロー』はそのまま地面へと向かって進んでいき爆発する――そんな『ベヒーモス』の反応を見た時――俺が思ったのは、「もしかしたら『魔眼』が使えない可能性がある」という考えだった。そして俺は、その考えを確かめたかったので、今度は別の攻撃を放ってみたのだ。今度は風属性の『ウインドカッター』という魔法を使った。すると、今度は『魔眼』による反撃を受けることはなかった。

俺は、どうもこの空間内で俺が使える魔法の効果を無効化出来ないという事を知ったのである。それは同時にこの空間内では『賢者の石』が使えなくなっているという事実を突きつけられたような気分になった。

俺は『ベヒーモス』が動くよりも早く移動し、その腹部へ蹴りを加える。それにより『ベヒーモス』の巨体は後ろへ吹っ飛ぶ。その時に『魔王』が『魔王の爪』を使い追撃しようとした。それを『大魔王』が『大魔王の腕輪』を発動させながら受け止めたのが目に入る。その光景を見た俺は『賢者の石』を使うことは出来ないと判断し、そして俺は、もう一つの武器を使うことを決意したのである。その武器こそが『大賢者』より渡された武器――『賢聖の弓』である。その弓の力は――『魔力』が込められた矢を放ち、当たった敵を状態異常――毒や麻痺状態にすることができるというものである。ただし――相手が動かなければ効果は発生しないので注意が必要なのだ。

『賢者の盾』は、防御専用のアイテムなので『魔力障壁』というバリアを張り続けることが可能になっていた。これは一度展開させるだけでもかなりの時間を消費するのである。さらに俺が使っている場合『魔力障壁』は、自動回復機能付きになる。だがそれでも『賢者の剣』ほど長時間の戦闘では使うことが出来ないのである。だから戦闘時にはあまり使わないように心がけている装備でもある。

ただ『大魔王』の『賢聖の盾』は、『聖王の杖』『聖者の籠手』『聖女の鎧兜』のように攻撃に特化されているわけではないので使用するタイミングには、よく注意する必要がある。

「くらえ!」

そして俺の攻撃により――ついに奴の足を止めることに成功することが出来たのである。そのまま『賢聖の矢』を『大魔王』に向かって放つことにする。すると奴は腕を振るって俺から飛んでくる『賢聖の矢』を叩き落としたのである。だが、それが奴にとって致命的な失敗となってしまったのであった。

『勇者』と俺は二人で戦っているのだが『勇者』との戦いで分かったことがあるのだ。まず奴の能力――俺が思っていた以上に高いレベルになっているという事だ。それは、俺と同等――それ以上かもしれないと思う程に。だが俺も同じように成長しており『勇者』と互角の戦いをしているという事も事実であった。

しかしそんな俺も焦りを感じていた。『勇者』の圧倒的な攻撃を回避し続けていられれば良かったのだが――俺の体力にも限界がある。このままだと、俺は敗北してしまうのではないかと感じてしまったのだ。そして俺の体力と精神力が、そろそろ厳しくなってくると『勇者』は俺に止めを刺そうとしている。

俺はその瞬間に賭けることにした。その方法は――あえて攻撃を受けることで、『勇者』がどんな反応を示すのかを確認してみるというものだ。今まで『勇者』と戦っていて、俺が受けたことのある攻撃――『勇者』の攻撃が直撃しそうな時に『賢者の盾』のスキルを発動させたのだ。その盾の効果とは『シールドバッシュ』である。この『賢者の盾』にはもう一つ隠された効果があるのだ。それはダメージを吸収するという能力である。つまり、攻撃を受けたとしてもダメージを完全にゼロにするということが可能になる。ただ吸収出来るのはあくまで『攻撃力』だけである。なので、『魔力』、『耐久力』については通常通りのダメージを受けてしまうのである。だから『大魔王』の全力の攻撃は、全て受けるわけにはいかない――そういうリスクもあるのである。そして俺が狙ったのは、奴の一撃――奴が振り下した最強の必殺技とも言える技をカウンターとして使いたいと思ったのだ。奴も、まさか、自分が最強と思っていた技で反撃されるとは、夢にも思っていないはずだ――そんな事を俺は考えていたのである。そして俺は、その一瞬を待っていたのだ。そして――奴が俺に向けて、最高の一刀を放つ。その時を俺は待っており――

「今だ!!」

俺の言葉と同時に――奴の攻撃を『大賢者』が放った『大魔王の大剣』が受けとめる。俺に攻撃するために全神経を集中していたであろう『勇者』の意識は完全に目の前の敵に向かっていたはず――だからこそ俺は『賢者の盾』に全ての『魔力』を込めた状態で『大魔王の大剣』を受け止めたのだ。そして『賢者』の『魔力障壁』によって、奴の攻撃は弾かれることになる。

『勇者』は俺への攻撃を中断させられてしまう。しかし俺の方は『大賢者』の渾身の力を込めて放たれた『大魔王の拳』を『勇者』に向ける事に成功する――だが『賢者の石』は使っておらず、ただ『大魔王の指輪』の力を使っただけなのである。その結果――『大魔王』の攻撃は『賢者』の拳は――『大魔王』を吹っ飛ばすことになったのだ。だが『勇者』は吹き飛ばされても、すぐさま体制を整えていた。その事に俺は、やはり化け物だと思い知ることになる――だが『勇者』の動きを一時的に止める事はできたので、その間に俺は、もう一つの武器を取り出すことにする。

「喰らえ! これで終わりだ――『賢人の弓』」

俺が手にしたのは、もう一つの武器――弓であった。この弓の能力は、俺が放った矢に『魔法効果付与(火属性)』を付与することが出来るものである。そしてその矢に、今俺が持つ最高火力の『ファイヤーアロー』を装填したのだ。俺は『勇者』の方を睨みつけながら狙いを定める。

「これでも食らいやがれ!! はあぁあああ!!!」

俺は『勇者』を睨みながら、力の限り『賢者の弓矢』を引き絞る。

そして――

『勇者』の顔面に、最大まで強化して撃ち出した『賢者の炎』が突き刺さると『勇者』は地面に崩れ落ちていった。それを見た俺は、「やっと終わった」と声を出してしまったのである。

ソフィアが『賢者の光壁』を張り続けていたが限界に達したようで消えてしまったので俺達は『勇者』が使っていた剣を拾うことにした。

「この剣凄く良いですね――『賢王の神剣』と名付けますね」

と、嬉しそうにしている。確かに『聖剣の王シリーズ』と言われるほどに優れた剣であるからな。

「なぁ、これからどうする?」と聞くと、皆が一斉にこっちを見る。どうやら皆も同じ事を考えていたようだ。そこでまず俺から意見を言うことに決める。

「俺の意見としては――ここから脱出することを最優先にした方が良いと思うんだがどうだろう? もちろん他の出口を探してみることも大事だと思うがな。それで――ここから出るにはどうすればいいと思う?」

その言葉に最初に答えたのは『聖女』だった。

「私は――この城の地下にある宝物庫に向かうべきだと思います。もしかしたら何か手掛かりが残っているかも知れません」

それに俺達全員が賛成する――だが、問題なのは『大魔王』と『大勇者』だ。彼等が同意してくれるかが重要なポイントである。

俺が二人の方を見ると――『大勇者』は俺を見て、そして『大魔王』の顔を見た後に、こう言い切ったのである。

「お前達がそうしたいと言うなら俺は何も言うつもりはないよ――俺だってこの世界を守りたいとは思っているからな。もしお前達に着いて行くことで守れるものがあるのであれば、一緒に戦わせて欲しいと思っているんだよ」

『大魔王』もまた俺の方に視線を移してから、俺に向かって語りかけてきた。

「ワシからも頼もうと思っておったのだ。あの子と一緒にいたいと思える者が他にも現れてくれたのじゃからのう――こんな嬉しい事は無いわ。是非お願いしたい」

その言葉を聞いた俺とソフィア以外の仲間は全員驚いている。そしてソフィアが『賢者の石』を使って俺とソフィアの姿を元の状態に戻すように促してきたのである。その言葉で我に返った俺は――ソフィアが張っていた『賢者の石』を使い俺達の姿を変えたのであった。

「ありがとう、ソフィア――俺と二人だけの時間を過ごしてくれて――とても楽しかったよ。また会える日まで、元気でいろよ!」

と笑顔で言うと――俺はソフィアを抱きしめたのだった。すると彼女は涙を浮かべながら「コウガ様もどうかお気をつけて下さいね。私のことは大丈夫です。私には――愛する旦那様に助けてくれる素敵なご家族がおります。だから――絶対に生きて戻ってきてください!」と強く抱き返してきて、俺は、彼女の気持ちに答えるために「ああ約束するぜ! 俺は絶対戻ってくる! 待っていてくれ!!」と言い返すとその唇に自分の唇を押し付けた。そしてお互いに名残惜しむように顔を離すと俺の目の前に『聖王の剣』が現れた。俺は、この剣を手に取るとそのままアイテムボックスの中にしまうことにする。俺の行動に驚いたのは『聖王女』だった。だが何も言わず見つめてくるだけだ。だから俺は彼女に目を向けると、彼女に向かって話しかけることにする。

「なぁ、あんたが『魔王討伐の証し』を持っているだろ。それを俺とソフィアに渡してくれないか? それは俺の役目なんだろ? 頼むよ」

その頼みに、すぐに理解した『聖王女』は首に掛けていたネックレスを取り出し俺に差し出してくる。その鎖を受け取ると、俺は『大勇者』の方へ向いた。彼は少し寂しげに笑っていたが、それでも「それじゃ行こうか」と俺と『勇者』に声を掛けてきた。俺は彼と並んで歩き出すと――『勇者』が俺に言ってきた。

「君は本当に強いね。でも、あまり無茶はしないでね。僕は、どんな状況であっても必ず君のことを助けるから、君が僕を必要としなくなった時は遠慮なく言って欲しい。その時は大人しく身を引くからさ。ただ、今は――僕が力になれるときは、いつでも力を貸すつもりだよ」

その言葉に俺は苦笑いをしながら――彼の方を向いて言う。

「その言葉を信じるしかないけど――もしも、そう言った時が来たとしても俺の力はお前のために使わせてもらうよ。俺の全力を持ってな――」

俺がそう返事をすると、『勇者』はとても嬉しそうな表情をしていたのである。それから俺と『勇者』は地下に続く通路を見つけることが出来た。この先を進めば、宝物庫へと続いているらしいのだ。この城は『賢者の塔』と同じくダンジョン化しているのだが、なぜかここだけは道順を覚えていたそうだ。だが、『勇者』が言うには俺には記憶がないのでおそらく大魔王の力のせいだろうとのことだ。だが俺の記憶が戻れば思い出せるはずなので心配はしていなかったのである。

そんな会話をしながら歩いていると――大きな扉が見えてきていた。俺はその部屋の前に立つと『大勇者』が中を確認しようと近付いてきた。そして俺と『勇者』はその部屋に足を踏み入れるとそこには、金銀財宝が沢山積まれていて、その奥に一際豪華な宝箱が置いてあったのだ。俺は、その豪華で立派な箱が『賢王の神剣』だと分かり開けようとすると――

「待って!!」

『勇者』の声に反応し、彼が指差した先には一人の女の子が座っており悲しそうにこちらを見ている。そして『聖王女』がその子を庇うようにして立っていたのである。『聖勇者』の言葉を信じない訳にもいかないので俺は武器を納めることにする――それを見た二人は安心したような顔になり近づいてくる。そして『聖女王』、『大魔王』、『大勇者』、『聖王女』が俺の前に集まったのである。そして皆を代表し『大魔王』が話し掛けてきた。

「お主のお陰でここまで辿り着くことが出来ました。本当にありがとう――お主には大きな借りを作ってしまったのう。ワシに出来る事は、なんでもさせて貰うぞ」

その言葉に俺も感謝の気持ちを伝えた。そして、この世界を守るために俺に協力してほしいと頭を下げたのであった。そして『聖王』が俺の願いに対して協力すると言う。

こうして俺達は『聖王』の協力を得ることで戦力を増やすことができた。そして、ここに来る前に考えていた通り俺は『魔人族の王』と話し合いをするべくこの城の最下層を目指すことに決めた。

俺達が『勇者』『聖王』の協力を得て宝物殿から出た直後だった――いきなり俺の体が浮き上がり俺は『勇者』に掴まれた。そして俺の身体が浮いたまま凄まじい勢いで動き始めたのだ。俺は一体何が起きたのか理解できなかった。なぜなら俺は今、空の上にいるのだから――そして地上を眺める形になる。どうやら俺達がいる場所はかなり高い所に位置しているようだ。だが、それ以上に驚いたことがある――それは、この世界には空を飛ぶことが出来る存在がいたのだった。

『勇者』は俺を掴む腕を放すと「急にすまなかったね」と言って、申し訳なさそうに謝ってくる。そして『聖女』と『聖騎士』が俺の近くに飛んで来ており、二人も突然の事で驚いたみたいだった。

「これはいったいどういうことだ!? 説明してくれ!」

と俺が怒鳴るように尋ねると――

「実は僕達はさっきまで君がこの世界の魔王と戦っていることを知っているんだ。そこでさすがに一人で戦うには無理があると思ったんで加勢しようと思って来たんだけど――ちょっと遅かったようだ。もう倒されちゃったからな。それにしてもまさか、あのような化け物が出てくるとは予想していなったよ。さすがにアレには太刀打ち出来ないと思って逃げたんだよ。そしたら何故か僕達が飛べるようになってて――それで慌てて逃げて来たんだ」

と勇者は言い切ると、ため息を吐いていたのである。どうやらこの世界に俺達と同じような異世界の人間達が来ていることが確定したのだった。その事実を改めて知った俺は、まず皆に『聖剣』を預けることにしたのである。俺と『勇者』だけが持っていても意味が無いので、仲間達が持ってくれれば心強かったからだ。それから仲間達に、俺がこれから行うべきことを説明した後――俺達三人だけで行動することに決めたのである。

俺は『勇者』に案内されて城の外へ出ることに成功する。そこから『大賢者』の屋敷に辿り着いたのは良いが――屋敷の入り口で『大魔王』、『大勇者』と合流出来た。そして俺と『大魔王』は大賢者の屋敷に入り――俺と大魔王は話し始めた。

そして大魔王は語り始める。『魔族軍』は俺の思っていた以上の力を保有していたことを――そして俺に倒された者達以外にも多くの魔人を従わせることができていたことも教えてくれたのだ。その結果――俺は焦っていたのである。もし仮にこの国を滅ぼすつもりなら今のタイミングしか無いと考えていたのだ。だからこそ俺の考えは間違っていないと思いたかったのである。俺は大魔王の話を聞いてから自分の意見を述べると――俺の提案に賛同してくれたのだ。そのことに俺は安心し思わず笑みがこぼれてしまう。そして俺は仲間に俺が行おうとしている事を仲間に話すことにした。仲間に説明すると彼等はすぐに俺の考えていることが伝わったらしく全員賛同してくれる。そのことに嬉しさを感じたのである。

その後俺は『大賢者』の私室へと向かう――部屋に入るとそこには『大賢者』の姿があり俺は話しかける。

「お前に聞きたいことがあった。俺の仲間になった時に言った『勇者を仲間にする』という言葉――それは今でも有効なのだろうか?」

「えっ? ああ――もちろんだよ。僕は、まだ若いけど『賢者』だからね。君よりも知識はある。だけど、僕にとって君が一番頼りがいのある人物だということに変わりは無い。その証拠に僕の持っている情報は全て君に教えるつもりだよ」

俺はこの言葉を聞き嬉しかった。『大賢者』の言っていることは本当なのだ。彼は、俺以上にこの世界の知識を持ち合わせているはずだ。ならば俺がやろうとしていることも理解できるはずである。そう思った俺は再び彼に提案をした。俺と共に世界を平和に導くために行動して欲しいと――

だが『大賢者』から返ってきた答えは意外な言葉だったのである。彼は少し困ったような表情を浮かべた後、「君の気持ちは嬉しいんだけどね、やっぱりそれは駄目だ。君は君の人生を楽しむべきだよ。だって僕と一緒にいるという選択肢は『勇者の相棒』になるということなんだ。つまり勇者の旅について行くということになるんだよ。でも、それでは旅をする間に君は必ず不幸に見舞われるだろう。そんなことになるのであれば、最初から僕と会わなければ良かったと後悔することになるかもしれないよ。だから君には君のやりたいことやなりたいものに全力を傾けるべきだと思う。それが一番幸せに繋がる道であり、君のためでもあるんだ」と言われたのだ。

彼の意見は正しいので何も反論ができなかった。

「そうか、わかった。じゃ、そういうことで――」と俺が言うと、その言葉と同時に扉が開かれ――勇者が現れたのである。そのことに『大賢者』は驚き戸惑っている様子だった。しかし俺は彼がなぜここに居るのか知っていたので動揺はしなかったのである。すると勇者は「話は聞いたよ。僕が手伝うよ。だからさ、もう一度考えてくれないかな。君は、きっと何か目的があって行動をしていると思うんだ。それが終わらないと君は、また不幸な目に遭ってしまうよ。だから、お願い――手伝っても良いと言ってよ!!」と言ってきたのである。そして俺達の話を聞いていた大魔王が勇者に告げたのだ。「残念だが、ワシも同じ意見だ。確かにお前の力が必要ではあるが、それでもワシは、お主には自分の人生を全うして貰いたいと考えている」と言ったのだ。

その言葉を聞いた『勇者』は「そうですか。わかりました。でも、僕は諦めないからな! いつか君を説得して見せる」と言い残し去っていったのである。

俺は勇者の説得に失敗すると思っていたので正直驚いていた。そして俺は『大賢者』のほうを見て、どういう事なのか説明を求めると、勇者と初めて出会った時に、すでに説得に失敗していて彼に協力することを決めていたのだという。その時は、あまりにも真剣な顔で言うものだから信じてしまったが今は状況が違う――なので、どうして協力することにしたのか問いただすことにしたのだ。すると、『大賢者』が勇者との出会いを語った。そして、その理由を聞くことが出来たのである。『勇者』は俺と同じように家族を失った子供だという。そして、彼は自分が救うことが出来なかった子供達のことを忘れない為にも世界を救うと言っていたらしい。それを聞き俺は彼が協力することを決めた本当の理由を理解したのだ。

俺は改めて決意する。やはり俺は俺の目的を果たすしかない。

そのためにはまず『聖王女』に会う必要があったのだ。そして彼女を連れて『勇者』と会い協力を要請しよう。俺は『聖王』に協力をしてもらうために会いに行こうとしていた。だが俺は『聖王女』を『聖騎士』に任せることにしていた。そして彼女が一緒でなければ『聖王女』は協力しないだろうと俺は予想し『聖王女』には俺が戻るまで、『聖騎士』とともに待機するように頼んでおいたのだった。

俺達は、まずこの城を制圧するため行動する事に決めた。俺と『勇者』と大魔王の三人だけで城の兵士達を制圧していくのであった。それから俺達は城の最上階を目指す――途中にある部屋の一つ一つを確認すると、そこは殆ど空っぽの状態で、あるのは高価な家具類だけだった。恐らくこの城に暮らしていた者達はほとんど逃げてしまったようだなと考える。

その後、ようやく俺達は目的の部屋に辿り着く――そこに一人の女の子がいたので、その子に向かって俺は話しかけることにした。

彼女は怯えるようにして後ろに下がると泣きそうな声で話を始めた。なんでも魔王に連れ去られてからというもの、ここにずっと閉じこめられていたと言う。そして今日やっと解放されたのだと。そして彼女の口から衝撃的な言葉を耳にする。この城にいる魔物は魔王が召喚した存在ではない――別の世界の魔人が、この世界に来てこの城の主人として君臨していたのだ。

この子はどうやら魔人の配下である奴隷のようで俺がこの城にやってきた目的は魔人族の長を探す為であると伝える。そうすれば俺の目的は達成されるので協力してくれるかどうか尋ねると彼女は首を縦にして了承してくれた。どうやら俺のことを信用してくれているみたいだ。

俺達はすぐにこの子を連れ出そうと考えた――だが、そこで邪魔が入ったのだ。

大魔法使いが現れたのである。俺は咄嵯の判断で『勇者』と『大魔王』に彼女を預ける。二人は一瞬迷ったがすぐに理解してくれてくれた。大魔王は、そのまま『聖騎士』の元へ行かせて彼女を保護してもらい俺は、目の前の大魔法使いを始末することに決める。俺一人だけでも十分勝てると思ったのだが『勇者』は俺に加勢するために付いてきてくれることになった。その行動に感謝しながら俺と大魔法使いとの戦闘が始まる――大魔法使いと戦闘をしている最中に俺は魔法を発動させていた。大魔法使いを倒すためには魔法を無力化させる方法を用いる必要があると考えていたのである。その方法は、魔力を奪うことであった。

俺は大魔法使いとの闘いの中で『勇者』の手助けにより隙を作ることに成功したのである。俺は大魔法使いに近づき剣で切りつけた。大魔法使いは剣で防ぐと反撃に移る――だが大魔法使いの攻撃を大剣の柄で受け流した後、剣を振るい攻撃してきた。それを剣で受け止める――それから激しい攻防戦が始まったのだった。そして戦いが終わった時――その場に立っていたのは『大賢者』であった。大賢者が勝利したのである。大賢者は倒れ込んだ俺に近づくと回復魔法のスキルを使用したのだ。俺の体力は完全に回復し、俺は立ち上がることができた。

『大賢者』は、この国の民を守るために大魔王と協力したことを教えてくれた。彼は、この国が好きだからという理由で魔王軍と戦ったようだ。だが魔王軍が想定以上の強さを誇っていたために大魔王と共に戦うことを決意したのだという。彼は俺に魔王軍と戦おうと考えているのなら仲間になって欲しいと言われたのだ。俺は断ろうと考えていた――魔王軍と戦わないと約束できるなら、魔王軍との戦いに参加しようと考えていたからである。

その考えを読み取られたのか大賢者に「君のその力は危険だ。だから君は魔王軍と戦うべきではないと思う」と言われてしまう。そのことに少しムッとしてしまい俺は言い返すことにする。「お前は、一体何を知っているんだ?」と。そう口にすると、今度は逆に驚かされてしまう。なぜなら大賢者は「僕が知っているのは『魔王』に関する情報だけだよ」と言ってきたのだ。その言葉で俺も驚き戸惑ってしまう。何故ならば俺達が倒そうとしている『魔王』は『大魔王』とは全く関係のない人物だということが発覚したのである。

『大賢者』の話によれば、この世界を恐怖のどん底に陥れているのは『悪魔族』という種族らしい。その正体は、元々は人間だったが、ある時から体が変化を始め――その姿が今のような異形の姿となったのだそうだ。さらに彼らの中には強力な能力を持っている者もいるらしく危険な相手であると言える。

俺は自分のことを何もかも話したかったが、まだ時期が早いと判断して何も話すことができなかった。それに俺には俺の役目があり『大魔王を殺さなければいけない理由』があったのだ。そのため俺の考えを変えることはできなかったのだった。結局俺は大賢者の仲間になることに決めた。俺も仲間と一緒に魔王軍と戦ってみようと思ったのだ。だが一つ問題があった。それは、この世界で俺以外に使える者は誰もいないはずの勇者の力を扱えるという事なのだ。それを説明するため大賢者に『勇者』を呼びに行ってもらうことにしていたのである。

大賢者から「勇者が来たよ」と言われると『勇者』が現れる――すると大賢者が事情を説明した後『勇者』にも一緒に旅をして貰えないか頼んでいたのだった。『勇者』は最初、渋っていたのだが『聖王女』も一緒に連れて行くと聞いて同行することを快諾したのである。これで戦力は大幅に増えた。ただ勇者は強いが、俺と『大魔王』はまだ本調子じゃないため、もう少し休息が必要だったのである。

その後俺はリゼのところへ『聖王女』を迎えに行くことにした。

私は賢者さん達から事情を聞いていました。私が知らないうちに、大変なことが起きていたのです。そしてその話が終わると勇者様が現れて賢者さんの協力者になると仰ったんです。そのことで勇者様は、ずっと悩んでいらっしゃったようなのですが、ようやく決心がついて下されたみたいです。それで賢者さんと『勇者』さんと私、三人がいれば魔王軍に対抗することも可能かもしれないということで、勇者様の提案により旅に出ることになりました。

勇者さんが私を『聖王女』と紹介してくださいましたが正直言って驚きを隠すことが出来ませんでした。まさか私が『聖王女』と呼ばれているとは思いもよらなかったからです。しかし、これは好都合でした。そのお陰で勇者様が、すぐに受け入れてくれて助かりました。賢者様に聞いた話では、賢者さんと大賢者様と大魔王は昔は、かなり仲が悪かったという話を聞いたことがあるから、もしも賢者様から説明がなかったならば私のことを信用して頂けなかったかもしれません。ただ勇者様にだけは、賢者さんのことを信用してもいいのかも知れないという気持ちも感じていたらしく納得してくだされていました。

賢者様と勇者さんと私は『勇者の剣』を授かる為に聖地に向かうことになったのだけど、その場所が魔王軍の侵略を受けていたので『勇者の剣』を手に入れてから向かわないと間に合わないと考えたみたいで勇者様が単独で乗り込んでいったの。

『勇者』が一人で魔王城に乗り込むという暴挙に出たため、大急ぎで追いかけることにした。まず『勇者』を追いかけるため勇者に、この国の王女『聖王女』に協力して貰うようにお願いすることにしたのだ。彼女は了承してくれたため勇者を説得することに成功した。

俺は勇者の実力を知るため、しばらく彼の行動を観察することにする――すると、あっと言う間に城の最上階にある扉の前まで辿り着いたのだ。そして彼は『勇者の剣』を抜く。それから剣に語りかけ始める。俺は『勇者』の奇行を目の当たりにしてしまい思わず固まってしまう――すると彼が急に苦しみ始めたのだ。そして突然光り輝くと彼は別人のように変貌を遂げていた。

どうやら彼は剣の人格を憑依させるスキルを持ち合わせていたようで剣の意識に乗っ取られてしまったようである。そして勇者は剣の柄を握ると凄まじい勢いで剣を振り回し始めたのだ。それを見て俺は、彼が魔王を倒した時のことを思い出す――勇者は魔人の長に『聖女の加護』を与えたせいで、あんな風になってしまったんだ。そのことが脳裏を過る――そうして俺達の目の前に現れた勇者は魔王と化していた。しかも以前魔王を封印する時に倒した時と見た目が全く一緒だったため直ぐに気づいたのである。

俺は目の前にいる魔王を見つめながら思う――どうして『勇者』に化けて、この世界を破壊しようとしているのだろうかと。確かに『大魔王』がこの世界に来たことによって世界の均衡は大きく崩れてしまっているだろう。だからと言って破壊することしか頭にない大魔王に従う理由が分からないのである。

だが俺は『勇者』がこの世界に来てしまった時点で『勇者』が大魔王と手を組んでいるのではないかと推測することができた。つまり、この状況は大魔王にとって想定外の出来事であり――『勇者』にとっても予想外の出来事だったということだ。だから俺は二人を止めるために全力で戦った。

俺達は三対一の戦いを繰り広げていた――しかし、こちらの方が優勢だったのは確かである。大賢者の攻撃魔法と大魔王の攻撃を、なんとか避けては反撃するという展開が続く中『勇者』が姿を現した。だが俺達が戦っている相手が、かつての『魔王』だということは分からずとも大魔王だと気がついたようで攻撃を仕掛けるのをやめて様子を伺いだしたのだった。だが『大魔王』は『勇者』の様子がおかしい事にすぐ気づくと『勇者』に向かって走り出した。

大魔王が『勇者』の元へ辿り着くと彼を抱きしめる――まるで自分の子供を抱く母親のように見えた。『勇者』は、そこで初めて俺達が誰なのか理解し驚いていたようだったが「ごめんなさい」と呟くと大人しくなっていた。それから『大魔王』は俺に視線を移す――俺は警戒しながらも彼に尋ねると予想通りというべきか、やはり『大魔王』だった。『大魔王』が「我が娘を助けてくれたのだな」と言ってくれたので、そのことに俺は嬉しさを感じていた。ただ『勇者』に対しての謝罪を口にしている姿を見て『大魔王』の優しさに胸を打たれることになったのである。

だが、その優しい性格が原因で彼は『悪魔族』に利用されるだけ利用されて命を奪われてしまうことになったのだ。だから、もし仮に俺の前に再び現れる時が来るとしたなら、今度は優しくせずに俺を倒して欲しいと思うようになっていた。俺にできる恩返しは、『大魔王』の命を救いたいということだけだったのだから。そう考えつつ俺が、そんなことを考えていると『大魔王』は、その隙を突いて攻撃してきたのだ。

俺は油断してしまったことを悔やむことになる――『大魔王』は、かつて魔王に力を与えて暴走させた存在だったからだ。

『大魔王』は大魔法を使い始めてしまう――この国ごと滅ぼそうとしていたのだ。俺は焦ってしまい「このままじゃ国が滅びるぞ!」と叫ぶ――すると、そこに現れたのは『勇者』であった。彼は俺達に助けを求めると、そのまま大魔法の制御を奪うことに成功する。

しかし大賢者は勇者の力を借りても勝てる相手ではないと考えていたらしく大魔王を倒すための大掛かりな計画を立て始めていた。俺は大魔王との因縁の決着をつけるために、もう一度彼と戦わなければいけなくなるが覚悟を決めることにした。大魔王は『勇者』に『勇者の加護』を与えていたのだ。そのため『大魔王』が、また『勇者』を利用するかもしれないと考え、俺は彼のことを信じることができなかった。

結局大賢者の作戦によって魔王城は崩壊する――俺の考えた計画よりも遥かに大賢者の戦略が上手だったということだろう。俺は『大魔王』と戦うために彼の元に駆け寄ろうとする――しかし『勇者』が立ち塞がったのである。俺は勇者と対峙することになったのだ。そして俺達は激しい戦いを繰り広げることになっていく。

大魔王との戦いが始まったのだった。俺が『大魔王』と戦うことを決意したのは理由がある。大魔王には『大魔王城』を造り出せるだけの膨大な魔力を持っていたのだ。そのため、いつ『大魔王城』が出現しても不思議ではなかったからである。それに大魔王が、あの『魔王城』を復活させてしまう可能性もあると思ったため今のうちに倒しとかないと危険だと思ったのも事実なのだから。

俺と勇者は激しく打ち合いを繰り返していたのだが勇者が「やっぱり貴方は私では倒せないよ」と言い出していた。それはどういう意味かと思っていると彼は驚くべきことを口にしたのであった。

俺は勇者から真実を聞き動揺する――そして勇者に『勇者の加護』を与えることになったのは『女神アリア』だというのである――すると勇者が今まで使っていた力は借り物の力で本物の『聖女の力』ではなく『勇者の加護』でしかないと言うのだ。つまり勇者に本当の意味で力を授けてくれる存在がいたらしいのだ。それこそが『聖王女』だったのである。彼女は『勇者』に力を貸すことを決心してくれたのだ。『勇者』は自分が何者なのかを彼女に明かすことはなかったみたいだけど彼女の正体は薄々気がついていたようである。だから彼女は『聖王女』と呼ばれていたのだ。『勇者』が勇者として認められた瞬間であった。

勇者は自分の事を『勇者様』と呼んで欲しかったみたいなので、それを言ってあげることにすると『勇者』は泣いてしまったのだ。きっと彼は、まだ勇者でいたかったのだと思われる。しかし、彼は『勇者』であることを諦めなければならなかったのだ。『勇者』でいるためには、ずっとこの世界に留まっていなければいけない。しかし彼は、もう元の世界に戻れなくなってしまっていたのだ。だからこそ俺は勇者を抱きしめた。すると、その時勇者の身体が光り輝き出したのである。俺は、まさか勇者は死んでしまうのかと思って不安になっていた――すると『勇者』の姿に変化が現れたのだ。その姿は幼くなり可愛らしさが増したのである。

俺が目の前の光景を疑うように目を擦って見ていると目の前の幼くなった少女が喋り始める――それは紛れもなく『勇者』本人であったのだ。俺は『勇者』が本当に元に戻ったことを知り安心することができたのだった。

勇者が幼女化したことは信じられないことであったが実際に起こっていることである。だが俺は目の前で起きている現実を受け入れることしかできなかったのである。

どうやら俺は目の前にいる美少女を勇者だと認めざるをえないみたいである。なぜなら目の前にいる人物は、どうみても十代前半の少女にしか見えなかったのである。そして俺の目の前にいる美少女の名前はリゼと言うようだ。その容姿はとても整っていて綺麗という言葉以外当てはまらないほどである。

リゼが勇者の格好をしていたので『勇者様が二人になった!?』と俺は驚いた――だけどリゼの話を聞いて、なんとなく察してしまうことになる。彼女がリゼで『勇者』でいる為に『聖女』の魂を取り込んで『聖王』になってしまったというのだ。俺は勇者に説明してもらうまで彼女が別人になっているとは思ってなかったので驚いていた。しかし『賢者の塔』の図書館にいた賢者の賢者が『大魔王を救える方法を知っているかも知れないです』と言って俺に近付いてくる。だが彼女を見て賢者は固まってしまったのだ。

俺に賢者を紹介しようと近づいてきたリゼを見た途端、賢者の動きが止まったのだ――まるで金縛りにあったかのようにピクリとも動かなかったのだった。だが俺達が見つめていることに気づくと動き始めたのである。その様子はまるで『勇者』のことを見ていた時のような反応であり俺は何かあるのではないかと思っていた――すると賢者の口から出た言葉は意外なものであった。『魔王に囚われし哀しき運命を背負いし女性を救うことが出来るかも知れないのです』と言っていたのである。その話の内容を聞いた俺と勇者は驚くことになる――それは大魔王が魔王城に捕らわれていて、しかも『魔王』の手によって呪いをかけられてしまっているという話だったのだから――だから勇者はすぐに大魔王の元に向かおうとしたが、それを止める者が現れる。そう大魔王だったのだ。だが勇者は『勇者』に説得されてしまい渋々ながらも引き下がったのである。

しかし『大魔王』の口から発せられたのは衝撃の言葉だったのだ――彼は魔王城を崩壊させるために、わざわざ『勇者』をこの世界に呼び寄せた張本人だったのである。俺は『大魔王』に「なぜ、そんな真似をした?」と尋ねると彼は「お前をこの世界から追い出すことを邪魔するヤツを排除する為だ」と答えたのだ。その言葉で俺は、その人物が誰だかわかってしまう。それは『勇者』がこの世界に来る前に現れた謎の人物であったからだ。

だが勇者は「魔王を倒せば全てが解決されるはずなのに何故そうしなかったんだ」と問い詰めるように口にすると『大魔王』は何も答えることはなかった。おそらく彼は答えるつもりがなかったのではなく『勇者』と会話を交わすことを拒んでいたように見えたのだ。まるで俺と初めて出会った時の彼のように――。

そして『大魔王』と別れることになるのだが彼は「魔王を倒したければ倒してみろ」と勇者に向かって言う――どうやら彼は勇者に期待しているみたいである。しかし勇者の実力でも魔王には歯が立たない可能性が高いということを彼に伝えたが「私は諦めない!」という気持ちだけで彼は戦うつもりだったのである。だが俺は彼に忠告しておくことにする――魔王が『魔王城』を造る前に倒すべきだという助言をしておいたのだ。その話を聞いた『大魔王』は俺達に対して「その意見をありがたく受け入れさせてもらうぞ。それに『勇者の剣』を造ったことで、もはや私の命が長くないことを実感できたからな」と言って『勇者』を俺達の前から姿を消したのである。そして『勇者』と別れた後、俺は大魔王と『大賢者』に呼び止められた。『大魔王』は、なぜか俺が元の世界に戻る方法を知っていたのだ。ただ、その場所が俺にとって危険な場所であるため俺の力が足りないらしい。そこで大賢者は俺に力を貸すために賢者の塔にある全ての書物を閲覧できる権限を与えると申し出てくれたのだ。俺は彼の好意を無碍にすることはできなかったため『勇者』と共に彼の力を借りることに決めてしまう。そして『大魔王』が俺と握手を交わしてから「我が娘を助けてくださって、ありがとうございました。それと貴方には大変な迷惑をかけてしまったことお詫びします。申し訳ありません」と謝罪を口にしたのである。彼は、とても優しい人なのだと感じたと同時に『大魔族王』と呼ばれている存在なだけに俺にとっては不思議な存在でもあった。だが俺は大魔王に感謝されていたことに嬉しく思っていたのである。なぜなら俺の行動は誰かのためになってこそ価値あるものなのだから。

俺達は大魔王との再会を果たしていた。俺の前に大魔王が現れた時は俺を殺しにきたんじゃないかと思ったけど、すぐに大魔王は勘違いをしていることに気づいたのである。というのも俺は、すでに勇者の味方になっており、そして『大魔王』の娘である『魔王』と敵対関係になっていたからだ。しかし俺と大魔王はお互いに勘違いをしていたことに気づいて和解することになる――『魔王城』を破壊しなければ元に戻すことが出来ないというのだ。そのためには勇者に協力してもらう必要があった。だが、それだけの力を持ってしても倒すことは不可能だと言われる。そのため俺も魔王を倒すための準備を整えておくことにした。俺一人で準備をするのではなく勇者と一緒に魔王を倒すためだ。

俺は、まず『大賢者』の力を使って、とある人物に会いにいくことにした――だが『勇者の剣』の製作者である彼のことを俺は、まだ思い出せなかったのである。だから俺は彼に名前を尋ねたのだが彼は俺のことを覚えていないようなので名前を言うことができなかったのであった。そして彼は自分の名を告げず、俺の名前を聞いてきた。俺は『大賢者』が名乗らなかったことから彼の名は『勇者の剣』の製作者が持っているのかもしれないと思い「勇者から聞いたんだけど、あの『聖王女』っていう人の名前は分かるかい?彼女のことは俺に教えてくれよ」と言うと『聖王女』について詳しく話し出したのである。『聖王女』というのは勇者と同じ『勇者召喚』によって呼び出された女性で勇者に恋心を抱かせてしまった女性のことだと言うのだ。彼女は自分が勇者と結ばれれば勇者の未来は明るいものになると考えていたが勇者の側にいる女性が邪魔だったため、ある計画を立てるのだった。その計画というのが自分以外の『勇者の妻候補』を殺すことだったのだ。そのために彼女は聖騎士を騙し聖王女の協力者にすることに成功し、彼女を裏切ったのだった。そして聖王女は聖騎士を利用して『勇者の仲間の女』である『リゼさん』を罠にかけようとした。そして聖王女と聖騎士は俺の予想通り『魔王』を召喚するために魔王城の地下に眠っている聖石を利用した――『勇者』を魔王の生贄にして世界を滅ぼそうとしたらしいのだ。つまり『聖王女』がやったことは世界の敵となる悪の行いそのものというわけだ。俺も最初は『勇者』のことを利用しようとしていた聖女の行為には憤りを感じていた――だが勇者のことを考えると怒りをぶつけても意味が無いことを思い知ってしまったのだ。だから『勇者』の事を想うと俺は聖女のことを許せないと思っている。だから『勇者』と話をした時に俺は聖女を許して欲しいと頼まれた時は断ることが出来なかったのである。

だが『大賢者』の話から気になったことがあった。それは、その聖騎士団の人達は『聖女』のことを信用し過ぎていたというのだ。まるで洗脳されているかのように彼女に対して忠誠を誓っているみたいなのである。それが何を意味しているのかまでは『大賢者』も分からないようだ。

だから俺は、もう一度、『聖王』になった勇者の身体を借りてリゼの記憶を見てみることにした。するとリゼが俺に助けを求めてきた理由も知ることが出来たのだ――彼女が勇者に恋をしていたことも分かってしまったのである。そしてリゼは聖女の企みを知り勇者を助ける為に俺を呼び出したのが分かったのだ――しかし、なぜリゼが勇者のために命を落とす必要があったのだろうかと思ってしまう。だって、どう見ても彼女が死ぬ必要はないはずなんだから。

どうやら『魔王』を倒すには、あと一種類の力が必要みたいである――それも魔王を消滅させられるくらいの強い力が要るそうだ。俺は賢者の塔に保管されていた『賢者の剣』を使い魔王の核を破壊する方法を考えるが有効な方法は、なかなか見つからなかったのである。だが勇者と大魔王のおかげで俺は新たな道を切り開くことになる。それは魔王が封印している『闇の書』を壊せば魔王が倒せるということだったのだ。ただ『大魔王』の口から出てきた『闇』という言葉に俺の心は震えたのである。なぜなら俺にとって大事な記憶が封印されているためである。その『闇』という言葉のせいで俺は勇者に対して協力することを誓うことになったのである。なぜなら俺が元の世界に帰れなくなってしまうからだ。俺は『大魔王』が言っている『光』というものを信じて行動してみることにしたのである。

しかし『勇者の武器』である勇者の剣と『大魔王の剣』である大魔王は俺と相性が良いみたいだった――だが勇者は違うらしく勇者は勇者が持つに相応しい剣を見つけ出すために、ずっと旅を続けていたようだったのだ。勇者の本当の仲間になるためには、どうしても勇者の持つ剣を手に入れる必要がある――だけど俺は勇者が俺に対して勇者の加護を使う事を拒んだため、この『大魔王の剣』を使うことしかできなかったのだ。でも、この剣は俺の手に馴染み使いやすかったのである。勇者の剣と同じように扱えるからだと思うが、とにかく『勇者の剣』は俺が持っていても本来の力を引き出せないみたいだ。俺は、そのことに気がついて、さらに調べることにすると勇者は俺と出会って以来一度も剣を使っていないという事実を知ったのである。

どうやら勇者には勇者なりの考えがあって、わざと俺に力を貸さない選択をしたらしい――そんなことを知らない俺は勇者のことを恨みながらも大魔王が用意してくれた塔の部屋に籠っていたのである。なぜなら、この場所にいれば俺の身の安全は保障されるみたいだから安心して引きこもれるという訳だ。それに俺は、ここにいたほうが大魔王の力を貸してもらえるという利点もあるのだ。俺は、ここでなら自由に『魔王城』へ行くことが出来るのだ。そのため俺にとっては居心地のいい部屋となっていたのである。だが『魔王城』が破壊されてしまったため大魔王の転移の魔法でも行けない場所となってしまった。まぁ、それは、いずれ、どうにかすれば良いと思っていた――そして勇者と別れることになったので勇者の居場所を探し出すことにした。勇者は俺に力を与えるために俺の所に戻ってくると約束していたからだ。しかし、それから数週間が経っても勇者が現れる気配がなかったのである。

俺が『魔王城』を破壊して『大魔王』と会って、すぐに勇者の元へ向かったのだが勇者の姿はなかったのである。だが勇者には何か考えがあったようで勇者が姿を消したのは勇者が、その答えを出すために必要なことだということを知った。しかし勇者の行方を捜すことは容易ではなかったのだ――なぜなら勇者が姿を消した理由は簡単だったからである。勇者は俺から逃げるために勇者としての資格を失い人間へと戻ったのだと知ったのだ。そのため俺に見つかると危険だという理由だけで姿を消したという訳だ。そのため勇者を探すためには時間が必要になると判断することにしたのである。

だが勇者と再会した時の為に俺は勇者と話す練習をしておこうと思うようになった。俺は、いつ勇者と出くわしても言いたいことが言えるようになっていた方が良いと判断したのである。そのため勇者と話が出来るようになるための特訓を開始することにしたのだ。まず俺は、ある場所に向かって歩くことにした。それは『リゼ』が妊娠している間に通っていた教会へ訪れたのだ。その教会は俺が、まだ幼かった頃に『勇者』に助けられた場所である。その『勇者』がリゼに恋心を抱いているのを俺は知っている。だからこそ、この教会の神父に『勇者』の好きな相手を聞くことにしたのである。その人物は『聖騎士』だと答えたのだ。

『聖騎士』は俺と同じ孤児院で育ち『賢者』の生まれ変わりであり、そして俺と同じく孤児だ。そのため俺とは血の繋がりがある。俺も勇者と初めて出会った頃は彼のことを信頼していて尊敬もしていたが、だんだん勇者に嫉妬するようになっていくと勇者を恨むようにもなっていったのだ。なぜなら勇者はリゼを愛でるような視線を送っていたからである。もちろん勇者が本気でリゼを愛している訳ではないことを知っていたが勇者の俺に向ける優しい目を見て腹が立って仕方なかったのである。俺だって本気になれば勇者に負けないくらい強くなれるはずだと自分を奮い立たせながら修行を続けた結果、賢者の塔で大賢者と出会い『賢者』になることが出来たのだった。賢者の力を手に入れてからの俺は勇者を見返してやろうと、どんどん強くなり、そして今に至るのである。そして『大魔王』の協力で勇者を倒す手段を得たのだ。

『魔王城』から『勇者』を助け出そうとしたが勇者は既に勇者の資格を失っており元の世界に帰ることは不可能だと聞かされ俺はショックを受けていたのである。だが、それでも勇者を救う方法はないかと探すと俺は『勇者』を『大魔王』の力で別の世界に送り込む方法があることを知り『大魔王』の力を借りることにしたのであった。

俺達が『賢者の杖』を使い魔王を倒した後に『勇者』は元の世界に戻ったはずなのに『大魔王』の話によると戻って来ていないというのだ。そこで俺は『大魔王』に協力を要請し勇者のことを調べると、そこには衝撃の事実が隠されていたのだ。勇者は『大魔王』によって『異空間』と呼ばれる場所に連れていかれ閉じ込められているということが分かったのだ。その『異空間』には勇者は何度も連れていかれたことがあるらしく俺は嫌な予感がしたのである。

俺は勇者を『大魔王』の力を借りて救う為に行動に移すことにする――しかし俺が『勇者』を救うために行動していることを勇者の仲間達に知られると困るのである。だから俺が『勇者』を救い出すために『魔王城』に向かうということを誰にも気付かれないようにする為にはどうしたら良いのかを必死に考えるのだった。すると俺にある名案が浮かんできたのだ。それは俺ではなく勇者を異世界へ召喚したという大魔法使いの賢者に頼めば上手くいくのではと思いついたのである。なぜなら俺は賢者の生まれ代わりであり『魔王』に変身することが出来る特別な存在だった。そして賢者は『大魔王』の協力者でもあるのだ。だから俺は賢者に会いに行くことに決めたのである。だが賢者が住んでいる賢者の国へ向かうには、かなりの距離があり普通に歩いて行くと数ヶ月かかってしまう――しかも道中には魔物が大量に存在するため俺一人だけじゃ危険すぎるため移動にも時間が掛かるだろうと思った俺は大魔法使いの賢者の賢者の弟子の『アベル』を仲間にするために行動することを決意する。

しかし、いきなり現れたら不審に思われてしまうのは分かっていたため『大魔王』の力をかりて『魔王城』を作り変えることで賢者を誘い出すことに成功したのである。『大魔王』は俺に、そこまでする価値があるのかと尋ねてきたため俺は『勇者』のために賢者が必要だと説明したのだ。そうすると大魔王は協力を快く受け入れてくれたのである。俺が魔王の力をコントロールできるという利点もあり『大魔王』は俺の提案を受け入れたようだ。まぁ俺の作戦としては、まず魔王城で勇者に化けた俺が大魔王の従者であるアベルに接触し『大魔王城』に来てもらい俺の正体を知ってもらう。その後、アベルには勇者のことを話して、そのついでに勇者が監禁されている場所の情報を得るつもりだったのである。

俺は勇者を助ける為ならどんな手を使ってでも助けたいと思っていたのだ。俺は『魔王城』に賢者を招き入れることに成功する――賢者の見た目は中年の男性であり髪の色は紫色である。賢者の格好は白い布を頭から被り身体中に巻いている。それはローブのような形をしており、そして腕を通すための帯のようなものが付いているのが特徴だった。さらに足下も白く塗られていて履物は白と紫の縞柄の足袋のような靴を穿いていた。そんな賢者だが身長はかなり低く140センチほどしかないのだ。しかし賢者には大魔王と同じくらいの威圧感があるため俺は、あまり気にならなかった。ちなみに俺は160センチメートルぐらいあるため賢者を見下ろす形で会話をしている。

そして賢者の外見の特徴を聞いて俺が最初に思い浮かんだ感想は――『大魔王』に似ているな――ということだけだった。しかし賢者には大魔王ほどの怖さを感じないため、どちらかと言うと可愛らしさを感じる。そのせいなのか賢者は大魔王から嫌われているらしく賢者のほうも大魔王に対して苦手意識を持っているようだった。そのおかげで俺の印象として『可愛い大魔王』という感じになっていたのだ。だが実際に話してみると賢者は俺よりも遥かに強いことは分かった。俺には賢者と互角に戦えるような実力がない。それは今までの戦いの中で痛いほど理解していたのだ。だが俺は自分が弱いことを言い訳にして戦いを放棄するつもりはない――たとえ敵わない相手だとしても戦うという意思を見せる必要があったのだ。それは俺の決意の現れでもあり、もし俺の身に何か起きた時はリゼに危険が及ぶことになると分かっているからだ。だからこそリゼを守る力を得るために俺は賢者の力も借りる必要があると考えたのだ。それに俺は賢者に頼みごとをする以上は下手に出なければならない――そのため『勇者』と賢者の関係を知る必要があると感じたのである。そこで賢者が何故、勇者にこだわる理由も知っておきたかったのだ。そのことに関して質問をしてみる――そして賢者から衝撃の答えを聞かされることになる。それは、あまりにも酷いものだったので俺が怒らないように賢者は言葉を濁すほどだった。

賢者が、どうして勇者を弟子にしたのかと尋ねると賢者は答えた。賢者は『大魔王』の側近であり大魔王に気に入られていたのだ。賢者は『魔王城』の管理者で賢者しか使えない特別な魔法で城の修復を行っていたらしい。そして勇者は城にやってきた当初は『魔王城』の門番をしていたのだ。しかし、勇者の圧倒的な魔力に惚れた大魔王が強引に勇者に頼み込み弟子入りさせたのだと知ったのだ。そのため俺にとって許せない言葉を聞くことになった。つまり勇者は賢者から強制的に魔法を教えられていたのである。それが原因で賢者の本当の性格に気付けず、また勇者に一目惚れしてしまい好きになってしまったのかもしれないとのことだった。そのため俺は大魔王と勇者の関係を改めて知り怒りがこみ上げてくるのである。

賢者が俺を『魔王城』へ連れて来た理由は俺が『勇者』を救うために協力してくれると聞いたためである。賢者にとっては俺の存在は大歓迎だったが、なぜ俺を『大魔王』が迎え入れたのか分からないそうだ。確かに『大魔王』は『賢者』を嫌い敵対関係になっているはずだというのに、なぜ俺を受け入れたのだろうと不思議に思う。だが賢者も知らない事情があるとしか思えないのだ。しかし俺が賢者の願いを受け入れると、あっさり賢者が賢者の塔に帰るのを諦めたのである。そのため俺は賢者を連れて帰ることを止めた。なぜなら賢者が勇者の元にいるほうが安全だと思ったからである。なぜなら勇者が元の世界に戻るためには『勇者の力』を使う必要があり『大魔王』に捕まっている限り、ずっと囚われの身となってしまうのだ。

『大魔王』に連れ去られた人間は死ぬことができない呪いに掛かってしまう。だから俺達は、いつ殺されるか分からなくなってしまうのである。しかも、いくら抵抗しようとしても相手は『大魔王』である。普通の人間に抗うことなど不可能なのだ。しかも、その呪いから逃れる方法は『魔王城』の地下に封印された宝箱に眠る『賢者の杖』を手に入れることなのである。

『賢者の杖』を手に入れたものは『大魔王』と対等の力を得ることができるという言い伝えがあった。だからこそ『大魔王』が俺を『賢者』の力を与えるに相応しいと判断すれば殺さずに『魔王城』で働かせてくれる可能性があったのだ。そうなれば俺が賢者の力を手に入れ『大魔王』と戦う機会ができるかもしれないと考えたのだ。俺の考えでは、このままだと『大魔王』を倒す手段がなくなると思ったのが、その理由だった。賢者を俺が説得することで『賢者の杖』を手に入れるために賢者に協力してもらえると思ったのだ。だが『賢者』は、すでに賢者の塔に帰ろうとしていたので、とりあえず俺は賢者を説得しようとする。だが俺は賢者の説得は上手くいかず賢者は勇者の元へ帰りたいという一心だったため、もう俺の目の前にいる『大魔王』の力を使って無理やり『魔王城』に引き留めることも出来ないだろうと思う。しかし、だからと言って俺は諦めない。俺は『勇者』を救い出し共に『魔王軍』を率いて世界を平和に導くことを夢見ているのだ。

そのために『魔王城』を賢者の城にする計画を立てる。その計画に必要なのは大魔王の力が使えるということだ。だから俺が魔王になり『魔王城』を賢者の『大魔王』として利用できる仕組みを作ろうとしたのである。俺の考えた計画は完璧だと思い実行に移した。その結果、無事に俺は『魔王城』の支配者になることができたのである。これで賢者は『大魔王』に命令して勇者を救うことが可能となるはずなのだ――俺には勇者を救う使命があるのである。

私は魔王になった時に魔王の力で城を作ることはできなくなってしまったため『魔王城跡地』に魔王の力で作った大きめの小屋を作って生活することになった。

そして私の力だけでは『勇者の仲間』に勝てないのでリゼを私の代わりに勇者の元へ向かわせることにしたのである。そのリゼが勇者の元へ向かい、そこで私は『アベル=アハンブラ』と出会うことが出来た。そして彼からは私が予想もしていないような情報を教えられることになったのだった。それは『大魔王』の正体についてである。彼は『大魔王』の正体を知っているようで驚きの発言をしたのだ。だが『アベル』は自分が話したことを秘密にしてもらいたいようだったので私は黙って話を最後まで聞くことにした。するとアベルの話を聞いて驚くしかなかった。アベルは魔王城にいた頃に大魔王から聞かされていた情報を思い出したのだという――それは『大魔王』の本名であるという話だったのだ。

その名前を聞いた時、正直信じられなかった。しかしアベルの言葉には嘘があるとは思えないので、きっと本当なのだと思うことにする。そうでなければ今まで『魔王城』に住んでいた理由が説明できないのである。それにしても『大魔王』の本名は『カグヤ』という名前だなんて誰が分かるというのか。それに大魔王の正体を知ったことにより私は疑問を抱くようになる――それは勇者に惚れているなら『勇者』のために、ここまでするかという事だった。それだけ勇者のことが好きなら普通は命がけでも助けようと努力するのが当たり前だ。だけど賢者は勇者に会わせても貰えなかったらしい。これは、かなり不自然だと感じたのだ。しかし、そのことを考えていても仕方がないし、今は他に優先しないといけないことがあるのを思い出す。それは賢者の塔からリゼが帰ってきた場合の対応である。もしリゼに『大魔王』である事実がバレてしまうと大変な事態になってしまうのは確実である。それを防ぐためには『大魔王』であることは絶対に知られてはいけないと強く感じるのであった。

しかし賢者の塔に帰ったはずのリゼはなかなか帰ってこなかった。そのため、まさかと思って魔王城へ迎えに行くと、なぜか賢者と一緒にいる。そして賢者と一緒という時点で何か嫌な予感がする。それでも念のため確認しておく必要があると思い私は二人に話しかけたのだ。しかし賢者から衝撃的な答えを聞くことになる。それは賢者と勇者は一緒に暮らしているということだ。賢者は勇者に惚れてしまったらしく勇者も賢者に恋をしている。そのため勇者は賢者のことが好きで離れられないというのだ。そのため私は賢者と勇者を引き離すことを諦めたのだった。それなのに、また別の問題が浮上してきた。それはリゼが『大魔王』である自分の師匠のことを気にしていたので、なんとかしなければと考えることになる。それで思いついたのは賢者の塔に『大魔王』が攻め込むことだ。それならば『大魔王』である賢者に勇者を奪われる可能性は低いと判断したのだ。だが私は忘れてしまっていた――賢者は大魔王であるということを――そして、この作戦を実行するとリゼに勘付かれる危険性もあるということに。

賢者と別れるとリゼはすぐに『勇者』に会いに行ったようだ。おそらく彼女は賢者に惚れているため早く勇者に知らせたくて堪らないのだと思う。しかし今すぐリゼを追いかけるわけにもいかないので少し時間を潰してから彼女を迎えに行き、そして彼女が連れて来た『勇者』を『勇者の力』を使う前に捕まえなければならないのだ。だから私は『勇者の力』を使う準備をすることにしたのである。

「コウガさんが望むのなら戦いを止めましょう」と『勇者』が言うと、いきなり『勇者』の前にリゼが現れたのだ。リゼの登場により『勇者』は驚いてしまう。だがすぐに平静を取り戻すと勇者がリゼに向かって、なぜ、そんな男と一緒にいるのかと問い詰めたのである。勇者に問われた瞬間、『勇者』の身体から魔力を感じるようになっていたのだ。

そして『勇者』は突然、私に襲い掛かってきた。勇者が魔法を使い剣から魔力の波動を放つが、なんとか防ぐことは出来たのだ。しかし反撃する隙がなく、ただ受け流したり避けるしか方法がないのが現状である。さらに『勇者』の魔法のレベルは高く、一撃食らうだけでも危険であることが分かる。このままだと確実に私はやられてしまうだろうと思ったのだ。

『勇者』が『聖光弾』を放ったことで私の服の一部が燃え始める。その光景を見た『勇者』は焦った表情をしていた。『勇者』は自分の使った魔法に驚いていた様子だった。『聖光矢』の威力ではないと感じ取ったのかもしれない。だから私は急いで服の修復をしようと思い、賢者の城に戻ることに決めたのだ。もちろん『勇者』の攻撃を避けつつである。

勇者に追いかけられながら逃げるのは至難の業だが、なんとか賢者の城に辿り着くことに成功する。しかし私を逃がさないつもりなのか『勇者』が私を追いかけて城内へ入ってくる。しかし『勇者』も城の外に出た方が安全だということに気付いたのか、今度は賢者の方へ向かうことにしたようだ。

しかし勇者を行かせるわけにはいかない。勇者が賢者の元へ向かっている間、賢者はリゼによって拘束されているはずだからである。そのため賢者が殺されてしまう可能性があるので、ここで足止めする必要があった。

賢者が生きているのか死んでいるのか分からない。しかし、たとえ死んでいても蘇生できる可能性が高いため私は必死に戦う。『聖水』を使えば『呪い』による状態異常は解除可能だと思っているからだ。そのせいか、どうにかして私は賢者を殺すことに成功していたのである。賢者の心臓が停止したことを確かめた直後、賢者の体が崩れるように消滅したのだ。

賢者を倒した直後に『勇者』が戻ってきたのを見て驚くが、まだ勇者と戦う覚悟がなかったので、すぐに隠れて息を整えることにする。その間に、どうやって逃げようかと考えたが勇者の持っている『勇者の武器』で傷付けられると治すことができないことを思い出す。そして賢者は賢者の城に転送させればいいのだと気付く。なので、まず『勇者』から距離を取り『魔王城跡地』までワープして移動し、それから『勇者の武器』を奪おうと決心した。そして賢者を殺したことによって魔王の力を手に入れることができるはずであり私は魔王になれると思ったのだ。私は賢者の死を偽装するために、あえて勇者と戦い続けるふりをする。それが成功したと思ったら勇者も『大魔王カグヤ』が死んだと思ったようだった。私は勇者に殺される振りをして、こっそり城を抜け出し『大魔王城』に向かうことにした。そして転移で魔王城の最上階に戻るとすぐに、そこにあった玉座の間に転送させることができたのである。これで賢者にバレずに魔王になることは成功である。あとは『勇者の武器』を手に入れれば完璧なはずだったのだが予想外の出来事が起きてしまう。私が『大魔王城』に戻って来たことが『アベル=アハンブラ』に気付かれてしまったのだ。しかし私は勇者の仲間のフリをしているだけであって本当は賢者の関係者だということを知る人は少ない。そのため私が勇者の味方だと思われていることをいいことに私は彼から『勇者の剣』を奪い取ることに成功したのだ。だが『アベル』は油断しない方がいいと言う。なぜなら、さっきの戦いで分かったと思うが『アベル』はかなり強い存在なのだ。だから私は『アベル』を倒すためには賢者の塔に攻め込む必要があると判断した。そこで賢者の塔の近くで待ちぶせすることを考えたのだ。しかしリゼのこともあるのでリゼを連れていくことはできないため、しばらくの間は勇者と行動を共にしようと思う。それならリゼは勇者に任せられるので大丈夫だろう。リゼのことも気がかりだったが勇者のそばにいたら私がいる場所も分かりづらいはずである。それに賢者もリゼを放置することはないだろうと予想しているので心配はなかった。

そして賢者の塔の近くに移動した時だった。賢者の塔が突然揺れ始めたのだ。まるで大きな地震が起きたかのように、どんどん激しく塔全体が震え出す。しかし私は気にせずに勇者と合流する。しかし勇者も、この事態の原因が分からないようで困惑していたが、すぐに冷静になると勇者は『アベル』の元に向かったのである。その途中で『勇者』から話を聞き『アベル』が何をしたのか大体は理解することが出来た。『アベル』と『勇者』、『大魔王カグヤ』は知り合いのようなので何かしら理由があるのだろうが私には分からなかったのだ。そのため勇者に説明を求めると『大魔王』である『カグヤ』について教えてくれたのである。

それを聞くと勇者は私の正体に薄々、勘付いているのではないかと思ってしまった。そのため、もし勇者が本当のことを知ってしまったら大変なことになると思い不安を感じているのであった。

俺は今、賢者の塔の近くにある森にいる。ここは俺達が初めてこの異世界にやって来た場所である。そして賢者の塔を見張れるような位置関係の場所を選んだつもりだったのだが、どうやらいらない配慮だったようである。なぜかというと、なぜか賢者の塔は一瞬にして崩壊したのだ。それはあまりにも信じられない光景だったため呆然としてしまったが、そのすぐ後に勇者に「リゼ様!」と呼ばれハッと我に返る。すると勇者がリゼの元へと駆け寄って行った。勇者がリゼと話をし始めたのを確認すると、すぐに賢者がリゼに何をしようとしていたのか確認するべく賢者の塔へと向かったのである。

賢者の『魔法』の影響なのか『勇者の剣』は使えない状態であるが、『勇者』の姿は見えない。だからリゼと一緒に行動しているのだろうか。そう思いながら賢者の塔に向かっている途中、魔王が突然現れたのである。しかも彼女は賢者の弟子として俺のことを睨んでいたのだ。

「どうしてここに? というか君は本当にリゼなの?」と俺が聞くと彼女は、「私は『大魔王』だよ。『魔王』が賢者の弟子だったみたいに、私は賢者の娘だったの」と言ってきたのだった。そしてリゼは賢者の娘であるために、この世界で最強の存在となっているそうだ。だから彼女は『勇者の力』を使って勇者と共に賢者を倒しに来たのだという。だが、なぜ勇者ではなく彼女がここに来ていたのかは不明のままである。そのためリゼに質問をしようとしたのだが、魔王は攻撃してくるため話すどころではなかった。魔王の攻撃をどうにか避けながら賢者とリゼを探す。賢者は賢者の部屋にいるのだろうと当たりを付けていたがリゼの姿はない。リゼが賢者と勇者の居場所を知っているかもしれないと思ったが、その可能性はなさそうである。だから俺は『魔王』と戦うしかなくなったのだ。だが魔王は勇者の師匠だったこともあって魔法を使いまくり攻撃してきたのである。しかも『魔王の杖』を持っているためか魔法を使いやすくなっていたので余計に厄介だった。そのため魔王の攻撃を耐えることに集中して魔法を避けていくしかなかったのだ。しかし『聖光矢』を放っている時に魔王の動きを目で追っていることに気づいたのである。そこで魔王の身体の一部分に魔法が集中するようにイメージしてみると『聖光矢』は魔王に命中したのである。

その後すぐにリゼを探した。しかし見当たらなかったのだ。おそらくリゼは賢者が殺されたと思って、ここから逃げたのであろうと考えるが賢者は死んでいるとは思えないので、もしかしたらどこかで隠れているのではないだろうかと思い賢者の部屋に行くことにする。賢者は賢者の部屋に隠れていてくれるといいのだが。

賢者の塔に着き扉を開くと目の前に『大魔王』が現れたのである。賢者は死んでいないようだったが気絶していた。そんな賢者に『魔王』が何かをしているように見えるが、そんなことは気にせず魔王を倒してから賢者を助けることに決めた。そして『魔王』と向き合い、戦うことを決めると『魔王』は『勇者の武器』を使い始め魔法を使い始めたのである。その魔法をなんとか防いでいるうちに魔王の隙を見つけることができたので俺は『聖光矢』を放った。魔王が俺の存在に気付き避ける。

『魔王』が『大魔王』になったとはいえ、元々が人間だったので魔法の使い方はリゼの方が上手いのではと思っていたが案外苦戦している様子である。しかしリゼも勇者も見当たらないのが気になる。しかし今は、そのことを考えている暇などないので集中することにした。『魔王』の放つ強力な『闇球』の威力が想像以上に高くて対処するのに必死なのだ。魔王が使う『魔法』は賢者の使っていたものと威力は同じぐらいであり、賢者の使っている『闇の魔力波』よりも広範囲の攻撃ができるようだ。魔王は賢くなっているが戦い方が素人である。そのため魔王の弱点に気づいた。賢者の使った『魔法』を魔王も使ってはいるが、威力が弱すぎるし使いこなせていないようだ。そのため魔王の攻撃は全て回避し、魔王の防御を無視してひたすらに攻撃し続けることにした。

そして何度目かの攻撃のあと、魔王が地面に倒れる。魔王は意識を失ったようだが命には別状ないようである。しかし俺はまだ『聖水』を持っていないため、どうすることもできない。とりあえず回復させてから話を聞き出すことにする。しかし回復させた瞬間に魔王は飛び起き、すぐに俺に攻撃を仕掛けてきたのである。その動きはとても速く俺の反応速度を超えている。だから攻撃を受け止めることができなかった。そのまま後ろに飛ばされる俺だが、どうにか立ち上がるとすぐに魔王の追撃が来る。そのため『魔王の剣』を手に持ち『勇者の武器』を使うと魔王の剣が弾かれるのが見えたのだ。そして魔王はすぐに『大魔王の剣』に変えてまた襲ってくる。

俺は何度も反撃を試みるが、やはり魔王の強さに負けて押し返されてしまう。魔王と剣を打ち合った時、魔王が本気じゃないことに気付いた。しかし『大魔王』の力で身体能力が強化させられており魔王の全力がどれくらいの実力なのか正確には分からないのだ。

それからは魔王の攻撃を捌くだけで手一杯となり何もできなくなってしまった。そして、いつの間にか魔王に腕を引っ張られ拘束されてしまったのである。すると魔王が俺の首に手を伸ばしてきて殺そうとしてくるが、すぐに勇者が助けに来てくれたのだ。そのお陰で助かった。それからは勇者と共闘しながら魔王と戦う。しかし魔王が強すぎて俺達が押されている状況に変わりはなかった。

魔王は勇者が来てから変わった気がする。勇者は魔王の力をコピーして使えるはずだから勇者が来た時点で勝ちは決まったようなものだ。しかし魔王が優勢に戦闘を行っている。俺は魔王の攻撃をギリギリで受け流していたが魔王の攻撃が突然変化したのだ。今までの直線的な攻撃とは違い変則的になっていたのである。それに対応するために少し遅れてしまったため勇者との距離が離れてしまった。しかし俺達は魔王に押され気味なので勇者とは距離をとっても仕方がないと判断したのだ。俺は再び魔王との戦闘を再開するが徐々に押され始める。だが、その時だった。賢者が姿を現したのだ。そして賢者が『勇者の剣』を振りかざす。

賢者が魔王に一撃を加えると『勇者の剣』の効果を発動させる。

《光の結界》を張り、さらに魔王と賢者を光が包む。

「勇者! 今のうちに剣を奪うんだ!」と言う賢者の声を聞いた勇者がすぐに反応し、リゼに「剣を!」と言いながら『勇者の剣』を渡す。勇者は賢者が作り出した空間内で『聖剣』を抜き『勇者の剣』を手にした。その光景を見ながら魔王も自分の持つ最強の技を出す準備を始めたのである。俺は勇者の方に近づきながら魔王の様子を見るが勇者は賢者と『魔王』のことで頭がいっぱいなようで俺が勇者の方に近づくと警戒することなく近づいてくる。だから勇者が『勇者の剣』を構えると同時に俺も『勇者の盾』で『勇者の武器』を防いだのである。

俺が『勇者の武器』で『勇者の剣』を受け止めると魔王の口から『ダークネスエクスプロージョン』という言葉が聞こえ、その直後、辺り一面が爆発した。俺は爆音を聞きながら爆発に巻き込まれないように地面を転がり何とかやり過ごすことに成功する。勇者を見ると俺と同様に無事のようである。そして賢者とリゼがいる場所に目を向けるとそこには誰もいなかったのだ。おそらく賢者が魔王の『闇球』で二人とも吹き飛ばしたのだと思われる。しかし俺はその光景を見て呆然としてしまった。なぜなら二人の姿が消えていたからだ。しかしすぐに賢者とリゼは生きていると確信して周りを探すことにした。

賢者を探すために『気配感知』を使いながら、その場を動かないで探したが見つからなかった。そのため次に魔王のいた場所に向かう。しかし魔王の居場所を特定できないため移動をするしかなかった。

「どこだ? どこにいる?」そう思い呟きながら歩いていると俺達が最初にこの異世界に来た時に見た建物を見つけることができた。そこはリゼと一緒にこの異世界に召喚される直前に訪れた神殿である。なぜここにリゼと賢者がいるのではないかと思ってしまうような感覚に陥った。だが俺が賢者をこの異世界に連れ出したということはないと思う。そう思う理由は二つある。

まず一つは、この場所は『大魔王』が住んでいるところの近くではない。つまり、わざわざ『大魔王』に会いに行こうとしなければ絶対に訪れることなどあり得ない場所であることだ。

もう一つの理由だが賢者は転移する前と、こことは違う別の世界に転移させられた可能性があることである。賢者のいる場所はここよりも遥かに強い存在の住む世界のような気がしたからである。だが仮にそうだとしても、あの賢者がリゼを危険を冒してまで置いて行くはずもない。賢者の性格なら自分が死んだら元の世界に戻してほしいと頼むだろうしな。それにリゼのことを考えたらリゼを置いて死ぬなんてことはしないだろうし、そもそもリゼを残して俺達が先に死ぬということは考えづらい。そんなことにならないように最善の努力をしているのだから。

俺は勇者が『聖剣』を使えているかどうか確認してから一緒に『大魔王』を探すために魔王城に戻ることに決めて歩き出す。『大魔王』を探すためにリゼが使ったと思われる『勇者の魔力波動』を頼りに進むと賢者の『気配察知』の範囲に入ることが出来た。だが『大魔王』の反応はない。だが近くに賢者の反応はある。そして魔王の反応もあったのだ。もしかしたら賢者が倒したのかと思い、すぐに駆け寄ろうとするが『勇者』がそれを止めてきた。俺は『大魔王』が魔王を倒したと聞いたが賢者も魔王を倒すことができる実力を持っていると知り驚きながらも勇者の言葉に従うことにしたのである。そして賢者とリゼの元に急いで向かって行った。

『勇者』が急に止まれと言ったから止まるが『勇者』の顔つきが険しくなっており、何かを警戒しているように見えた。そこで俺は勇者の見ている方向に目を向けると賢者が何かをしているように見える。ただ何をしているのか分からなかった。そこで俺は魔王城に目を向けた。そこで俺は魔王城を見ていた時に気付いたことがある。それは俺達のいるところからは見えないが魔王城の上の方に大きな穴があることに気づいたのだ。そして、その穴の中から『闇の魔力』を感じることもできた。だから俺は『大魔王』が復活したのだと思って焦り始めてしまったのである。

しかし、俺の考えは間違っていたようであった。魔王城から感じる強大な『闇の魔力』が突如として消えてしまったのである。しかし魔王の反応はまだあった。『大魔王』が復活したわけではないようであったが油断はできない。そのため魔王が俺達に気付く前に勇者が『聖剣』を使い攻撃を仕掛けようとする。しかし『聖剣』は魔王に届くことはなかった。何故なら『大魔王』の姿が現れ、勇者と魔王の間に立ち塞がったのである。

俺は『大魔王』を見た時、恐怖で動けなくなったのだ。魔王も俺と同じような反応を示した。そして勇者だけは冷静だった。しかし魔王は魔王でも魔王代理が『大魔王』だと気付いた様子で魔王に攻撃を仕掛ける。すると『大魔王』は余裕な様子を見せていたのだ。

それからは、ほぼ互角の攻防が続いていたが徐々に魔王の方が優勢になり始めていたのである。しかし『勇者』が隙を見つけ攻撃すると、『勇者』の一撃が効いているのが分かったのだ。俺はそれを好機だと思い一気に畳み掛けるように指示を出す。そして勇者と魔王の動きに合わせ俺も攻撃を加えたのである。その結果『大魔王』の体からは大量の血が流れる。だが俺の攻撃が通らない。『大魔王』が本調子に戻った瞬間から防御に徹されてしまっているのだ。俺はこのままでは倒せないと思ったが勇者が攻撃を加えることで『大魔王』に一瞬だけ大きな隙が生まれたのが見えた。その瞬間に俺はすかさず攻撃をしようとするが間に合わず魔王によって防がれてしまう。

そして次の瞬間に魔王の剣に力が入り始める。俺は魔王が何を仕掛けようとしているか分かり、勇者に伝える。

勇者はその言葉を待っていたらしく剣を構え直したのだ。

そして魔王の剣は今までとは段違いの力を発揮する。

しかし魔王と勇者が剣を合わせながらお互いに距離を取ったところで勇者の『聖剣』に変化が起きたのである。今までよりも明らかに光輝き出したのだ。俺は、これこそが賢者が作った『聖剣』の本当の力なのではないかと考えた。

それから俺達は魔王と戦い続けた。俺も勇者も体力も魔力も残り少ない状態だが魔王も同じように疲れてきているように見え、お互いがあと一押ししたら勝負が決まるような気がしたのである。だが、その時だった。

「勇者! 危ない!」と叫びながら勇者に襲い掛かってきた奴がいた。俺はすぐに勇者を援護するために攻撃するが、その攻撃が当たらない。そして俺の目の前には一人の女が現れたのである。その女の瞳の色は赤色で髪の毛も真っ赤に染めていたのだ。その髪と目の色を見て『大魔王』の使い魔だと思った俺は、すぐにその女に攻撃をしたのだが避けられてしまう。そのせいで、勇者に攻撃を加えようとした『魔王代理』を止めることが出来なかった。俺はすぐにその女を追いながら魔法を撃っていたのだ。

しかし俺の魔法は、その女の『魔力波』で消されてしまうのであった。だが俺は『勇者の盾』で受け止めると、その女は俺が予想していたよりも弱っていることが分かった。その証拠にその女が俺の魔法を受けて怯んでいるからだ。俺は『聖剣』が使える今が最大のチャンスだと思い、その隙に俺は一気に近づき勇者を助ける。しかし俺が助けに入った時にはすでに勇者の剣と『魔王』の剣が交じり合う直前になっていた。俺は剣を抜こうとするが俺も『聖剣』も全く動かない。

そして、その状態で均衡していたが魔王の剣が勇者の剣を打ち払い勇者の腹に突き刺さろうとしたのである。

しかし、そこに『魔王』が割って入り『勇者』を守ったのである。そして『魔王』は、そのまま俺の視界から消えた。『魔王』は俺の方に振り向き俺に攻撃を加えてこようとしていたので俺は慌てて避けた。だが『魔王』の攻撃を俺は受け流せなかったのだ。そして俺が攻撃を受け止めた瞬間、『魔王』の身体が霧状になって消えていったのである。その現象を見て『大魔王』は死んでしまったんだと確信してしまった。だから俺と勇者と『魔王』の戦いがこれで終わってしまうと思い俺は悔しくなり涙が出そうになるが堪えていた。そして勇者を治療するために近づくと、まだ戦いが続くことを悟ったのであった。なぜなら勇者の剣から『聖剣』の気配が感じ取れたのである。それから勇者の様子を見ると勇者の体に光のオーラを纏っていて、それが『聖剣』の『聖剣技』を使う時のものと同じであることに気づいたのであった。俺は勇者がまだ戦えることを信じながら、勇者と二人で『魔王』と『大魔王』を倒すための策を練ることにしたのである。まず俺と勇者は二手に分かれそれぞれの敵と戦うことにした。

「お前と俺なら必ずあいつらに勝てる! 絶対に負けねえぞ」

「おう、もちろん勝つつもりだぜ!」俺は勇者の気合の入った返事を聞いて安心するのであった。

まず俺が『大魔王』と戦うことに決まったが、どうやって戦えばいいのか分からないのでとりあえず『勇者』のところに行くと決めたのである。『勇者』の方も『魔王』の相手が決まり戦闘が開始される。俺は二人の様子を眺めながらタイミングを見計らっていた。『魔王』の攻撃は勇者と互角な上に『魔王代理』も勇者と同じくらい強いことが分かっており正直どうすればいいのか迷っていた。そんなことを思案している時に勇者の声が聞こえる。その声を聞き、ようやく動き出せた俺は一気に『魔王』の元へ詰め寄る。

俺が『魔王』の目の前に来ると、その隙を逃さずに『魔王』の配下達が攻撃を仕掛けてきた。しかし、俺は『魔王』との戦いに集中できるように、なるべく他の敵を引き寄せないため、俺は敢えて自分に向かってくる敵に攻撃を加えたのであった。すると『大魔王』の配下の魔物達が突然苦しむ。俺はこの機会を見逃さなかったため即座に『魔王』を倒そうと行動に出ることにする。

そして俺は『魔王』の攻撃を掻い潜り懐に入り込んだが、なかなか剣を振り下ろせない。なぜなら俺の攻撃が当たる瞬間、その隙を突いて攻撃してきた『魔王』の腕を切り落とすことに成功してしまったからである。それにより俺の攻撃の邪魔がなくなったが『魔王』に距離を取られたのだ。そのため俺は再び攻撃を仕掛けることができずにいたが、なぜか勇者がこちらに来て『魔王』に攻撃を仕掛けてくれた。それによって俺は動きやすくなるが今度は逆に『魔王』と勇者の動きを読み切れず俺は『魔王』が放った魔法を受けることになる。そしてダメージを受けてしまって俺は少しだけ怯んでしまったが、その隙を狙って『魔王』は勇者を攻撃し始める。それを見た俺は急いで止めに入ろうとすると、またしても俺は攻撃を受けることになってしまった。俺はなんとかその攻撃を避けたつもりだったが、それでも攻撃は直撃してしまったのである。

そして攻撃を受けた俺は地面に転がってしまった。俺が痛みに耐えている間に『魔王』の追撃が勇者に迫っていく。それを見つめることしかできない自分に怒りを覚えながらも『魔王』の攻撃は俺にも届いた。だが勇者は俺を助けようとしてくれたのである。

俺の目の前に現れた『勇者』の顔は傷だらけだった。俺が勇者に攻撃を加えたことで、かなり深い傷を負っているように見えた。俺のせいでこんなことになっているのに俺は何も出来なかったのである。俺にはこの状況を変えられる方法が分からず自分の無力さを嘆いていた。しかし、そんな時勇者が俺の肩に手を当て俺に話しかけて来たのであった。

「俺なら大丈夫だ。それに俺だって『大魔王代理』をここまで追い込んでやったんだ。そいつは相当やばい状況のはずだ」

「あぁ、確かにな。だけど俺にはあいつの動きが全く読めねぇんだよ。どうすりゃあいいと思う?」

俺はそう言って、勇者の答えを待った。

「簡単だよ。お前には未来が読める能力があるだろう?それを俺に見せてくれ。俺はお前を信じるよ。それと最後にもう一つ頼み事があるんだけどいいか?俺が倒れた後はお前があの化け物を殺せ!」

勇者はそう言うと最後の力を込めながら立ち上がる。そして魔王の所へ向かうために走り出したのだ。

すると俺はあることに気づいたのである。それは俺達の『聖剣』が共鳴するように震えていた。だから、これこそが今の最善の手だと思いすぐに行動に移った。俺は『勇者』の前に立つと剣を抜く準備をした。そして、ついに『勇者』の『聖剣』が抜かれ『魔王代理』が持っていた『聖剣』と打ち合ったのだ。その瞬間に今まで以上の輝きを放ち俺と『勇者』に力を与えてくれるのが分かった。俺は『魔王代理』の攻撃を防げるようになり反撃を加える。そこから俺は少しずつ押されていくのを感じ取りながら『魔王代理』を後退させていくと勇者が『大魔王代理』の所に辿り着いたのである。

そこで『勇者』が何をしようとしているのか俺は察した。そして勇者は俺に目で合図をしてから、俺は一気に加速し一気に魔王の元に近づき『魔王代理』の首を撥ねようとする。だが俺は、またもやその行動を読まれており、首への攻撃を防がれてしまう。俺はそのまま一旦距離を取り『魔王』の隙を見つけようとしていたが中々見つけられないでいる。『魔王』が何かを仕掛けようとしていると直感した俺は咄嵯に防御魔法を発動させたのだ。そのおかげで何とか『魔王』の一撃を防いだが俺は衝撃で吹き飛ばされてしまう。そして勇者の方に目が向いてしまい、俺は油断をしてしまう。そのせいで『魔王代理』の攻撃をくらい俺は壁に激突して倒れてしまう。その光景を見て焦りを感じた『魔王代理』はすぐに俺を殺しに来ようとしたのだ。

俺は、このままではまずいと思いどうにか動こうとしたが、どうしても『魔王代理』の攻撃を受け止めることができなかった。だから、どうしようもないと思い目を閉じてしまった。そして『魔王代理』の攻撃が俺に襲ってくる。だが、何故か攻撃が当たらなかった。俺は不思議に思い目を開けると俺と魔王の間には誰かがいることに気づいた。俺は慌てて起き上がると俺が見たものは信じられないような人物の姿であった。

その人物はリゼの『魔力波』によって弾き飛ばされた『魔王』と俺の目の前に立っていた『大魔王』であった。

俺達三人の魔王の戦いが始まる。

そして俺は驚き戸惑ってしまう。

俺の前に立ち『魔王代理』の攻撃を代わりに受けたのは大魔王であったからだ。どうしてここに大魔王がやってきたのか俺には全く理解できなかった。ただ分かるのは、今大魔王に助けられたという事だけである。しかも俺の命を守るために俺のところに駆け寄り攻撃を加えようとしていた『魔王代理』の攻撃を代わりに受けて俺を守ってくれたようだ。俺は、なんとも言い表せない複雑な気持ちになってしまう。なぜなら今の状況が嬉しいと感じてしまったのだ。大魔王は今、命を賭けてまで俺を助けてくれたのである。俺はこの人の期待に報いることができればと考えてしまっていた。だが今は考えている場合ではないと切り替えると『魔王代理』と対峙する。だが大魔王が、その圧倒的な力で『大魔王代理』を追い込むと遂には大魔王は俺の元に来て加勢してくれた。そのおかげもあって、俺は大魔王と共闘する形になる。俺は大魔王に感謝をしながら戦いに挑もうとした。しかし、『魔王』がこちらに向かってきて剣を振るおうとする姿を見て俺は咄嵯に『魔王代理』の首元を狙い攻撃を仕掛けたのであった。そして俺は見事に『魔王代理』を追い詰めることに成功した。そして最後の仕上げとして勇者の元へ急ぐことにするのであった。

俺は、まず勇者の元へ行こうとすると勇者の身体から光が発せられていることに気付き驚いた。なぜならば、その姿は先程までよりも更に強く輝いていたからである。その様子から間違いなく俺が与えた『光属性魔法』を使っていることが分かったため、その力を使って『大魔王代理』と戦うことを決めたのであった。

そして俺は『大魔王代理』の攻撃を防ぎながら、隙を見て攻撃を繰り返していた。そして徐々に『大魔王』は追い込まれていき『大魔王代理』は苦しそうな表情を浮かべていた。

「お前達は一体何者なんだ! 何故私と同じ力を持つ者が、二人も存在しているんだ!」

『大魔王代理』の奴は、とうとう耐え切れなくなり俺と大魔王の存在について疑問を投げかけてきたのである。

そして俺は、その問いに対して大魔王のほうを向き答えを待っていたのだ。

すると『大魔王』が一歩前に踏み出し口を開いたのである。

「我の名前はヘルメス=フォンデウスという」

「なっ!?そんな馬鹿な! なぜ私の名を騙ることができるのだ。」

どうやら『魔王』は『大魔王』のことを知らなかったらしく驚いていた。それを聞いた『大魔王』こと『大天使ラファエル』は『魔王』に向かって語り掛けた。

「私は大魔王国国王ミカエルの命令で、貴様の監視を命じられている」

『魔王』はそれを聞いて、さらに困惑してしまったようで動揺が隠しきれていないように感じた。その反応を見る限り『大魔王』の言葉が嘘のようには思えないと感じたようである。そのため俺は少し余裕ができてしまったため、今度は大魔王のことを考え始めた。

そもそも『大魔王』の見た目はどう見ても人間にしか見えないのだ。そして声も明らかに人間のものであった。そんな人間が『神獣解放』をすることができるのだろうか? 確かに俺は『人型の神族』である『大女神アマテラス』と『戦女神アテナ』の力を借りることに成功していた。

だが、その二人が特別なだけであり他の種族でも同じように神族の力が使えるとは限らない。もし仮にそうだとしても、この人が俺を騙している可能性もあった。そう考えると俺は迂闊に近づくことができなくなってしまう。そして俺は慎重に行動しなければと思ったのだ。

すると大魔王は、いきなり動き出して俺が攻撃しようとしていた『魔王代理』の攻撃を代わりに受けるとその動きを止める。その瞬間を見逃さず俺が攻撃を加えると大魔王が、そのまま『魔王代理』を吹っ飛ばしていた。だが『魔王代理』は態勢をすぐに立て直しこちらを向くと、そのまま『魔剣』に膨大な量の魔力を込めてこちらに投げつけてくる。そしてそれが俺達のもとに辿り着くと同時に巨大な爆発を起こし俺達を飲み込もうとするが俺と大魔王が、その攻撃を『結界』を使い防いだのである。しかし、大魔王の放った魔法で辺り一面が煙に包まれてしまう。

すると『魔王代理』が「ちぃ」と言いながら舌打ちをしているのが聞こえたが俺は特に気にせず『大魔王』のことを警戒しながら行動していた。すると『大魔王』から話しかけられる。

「君に聞きたいことがある」

俺は突然の出来事に戸惑ってしまったが、俺は素直に答える。だが正直に話すと、俺の身に危険が及ぶかもしれないと考えた。

だから話せることは最小限に抑えながら質問の内容を確認することにした。

「あなたに教えれることは殆ど無いですけど何か知りたいことでもありますか?」

俺はそう言って相手の返事を待っていると大魔王は意外な答えを出したのだ。

その返答内容は驚くべきものであり俺は思わず、この人に心を許すのもアリなのではないかと思ってしまったほどである。それは『勇者』と『大魔王』の正体を知るには俺が『勇者代理』と接触する必要があると考えていた。だから俺はこの人を利用すれば簡単に勇者達の居場所が分かると思い警戒心を緩めたのだ。

だが、ここで思わぬことが起きた。『魔王代理』が『魔力波』を放ちながら『勇者』の元へと駆け出していったのだ。その速さはかなり速く俺が追いかけても絶対に捕まえられないような速さであった。そこで俺は、どうするかを必死に考えた。

まず俺は勇者のところに行くべきなのか行かない方が良いのか迷っていたのだ。

理由は単純で『魔王代理』の行動に意味が見出せないためである。もしも本当に勇者を殺そうと思っているならば一人で行動するわけがなかった。そして俺は勇者を殺すことを最終目標にしていると大魔王に聞いていたため、このままだと確実に勇者の負けだと思っていた。だからこそ『魔王代理』を追いかける必要性があると判断した。そして俺は『魔王代理』の追跡を始めた。

俺は『魔王代理』を急いで追いかけるとそこには『魔王代理』の姿があった。だが既に戦闘を始めており俺の予想通り『勇者』は既にボロボロになっていたのである。しかもその様子は明らかにおかしいと俺は感じるほど酷い有様であった。

「どうしてお前がここにいるのだ。どうして私に攻撃を加えようとしたんだ!!」

俺は、この状況を見て大魔王に騙されていたことに気づき、そしてこの場から逃げ出すことを決めた。なぜならば、あまりにも不自然だったからだ。あの状況下であれば、いくら『魔王代理』であっても流石に一人で勝てるとは思えないからである。それどころか、ほぼ一方的に攻撃を受けてしまうとしか考えられなかったからである。

俺は逃げるタイミングを見計らうと大魔王がこちらに来ていることに気付いた。だが俺は敢えて大魔王と目を合わせないようにしながら逃げようとしたのである。そして俺は何とか、その隙を突いて大魔王に気づかれずに逃走することができた。それから俺は、しばらく森の中を走り続けていたが大魔王は追って来ないことに気づく。だが『魔王代理』はまだ近くにいるような気がしたので『探知魔法』を使用し探そうとしたが何故か上手く使うことが出来なかった。俺は不思議に思いつつも、このままでは何も出来ないと思ったため仕方なく引き返すことに決めたのである。すると案の定、『魔王代理』の気配を感じることが出来た。

俺は『魔力波』を放ち牽制しつつ、このままではジリ貧になると感じた俺は一旦距離を取る。

俺は大魔王のことが気になったが、このままでは俺の分が悪いと思ったので、一度撤退することにする。そして、なんとか逃げ切れると思って油断した俺は、またもや『魔王代理』に見つかってしまうのであった。俺は、まずいと本能的に思ったがもう遅いと諦めかけていたその時に突如大魔王が乱入してきてくれて俺を助けてくれるのであった。

俺の前に現れたのは先程まで一緒だった大魔王ではなく、まるで俺と大魔王が共闘するような形になったのである。大魔王は俺と共闘する姿勢を見せていたが俺はこの人と組むべきではないと直感的感じてしまった。なぜならば『魔王代理』と大魔王の間に因縁がありそうな雰囲気を感じ取ったからだ。そのため俺は大魔王に声を掛けて、その場から離れようとする。しかし『魔王代理』は俺のことを逃がさないと言う感じで再び攻撃を仕掛けてきた。

それを受けた大魔王は、一瞬のうちに間合いを詰めると攻撃してきた奴の懐に飛び込んで蹴りを食らわせると地面に叩きつけたのである。しかし『魔王代理』のやつは咄嵯のところで腕で防いでいたらしくダメージを受けていないように思えた。

俺は大魔王の戦い方に驚いた。まず、あの動きは完全に人間離れしたものであると感じたからである。

そして、次に感じたのが大魔王は『武人族』の中でも相当上の存在ではないかと想像したのだ。というのも、もし普通の人間なら『神力開放』を発動した状態になっているはずなのだ。しかし大魔王の様子を見ると発動している様子はなかった。おそらく俺が知らないスキルを使ったのだろうと俺は予測し、そのことについて詳しく知りたいと思う気持ちがあったが、そんな暇はなく俺は、その戦いの渦中に飛び込む。俺は大剣を引き抜き『魔力波』と『斬撃弾』を放とうとした。だが、その攻撃を難なく避けられてしまう。

『魔王代理』の攻撃も中々厄介なものだったが大魔王のスピードのほうが俺が知っている中で最速だと思われた。だから俺よりも強い可能性があると考えてしまうと俺の中で焦りが出てくる。すると大魔王は「君とは一対一でやりあいたかったが仕方がないな」と言い、そのまま二人で一気に決着をつけることにしたようである。

大魔王は両手に持っていた双剣を構えるとそのまま突っ込み、斬りかかっていく。すると大魔王は『魔力刀身強化』を使っており双剣に光を纏わせていた。その威力は絶大で『魔王代理』の持っている剣にぶつかると衝撃によって剣は破壊されていくのが目に見えているように思えた。しかし『魔王代理』も伊達ではなかったらしく破壊された剣を投げ捨てたあとに大魔王に向かって走り出し拳を振りかざす。それを大魔王がギリギリ避けると再び接近戦をし始めるのだが、お互いの技がぶつかり合う度に凄まじい音が鳴り響き俺にまで振動が伝わってくるのだ。俺と戦っていた時とは次元が違うほどの攻防を繰り広げていた二人だが遂に大魔王の連撃の方が優勢になった。そのため、どんどん押していかれてしまい最終的には壁に激突してしまう。だが、大魔王はすぐに立ち上がり今度は連続で突きを繰り出し始めるとその速さは次第に増していき残像が見え始めるほどである。すると大魔王はその攻撃を紙一重の状態で全てかわしていくのだが、とうとう『魔王代理』も耐えられなくなってしまったようで徐々にダメージを負い始めていったのである。すると大魔王は『魔力障壁』を展開し大爆発を起こし相手を弾き飛ばすことに成功する。

大魔王も俺も、かなりの量の体力を削られていたが大魔王の方が不利な状況だったのだ。なぜならば大剣を持っている俺と違って素手なので体への負担が大きかったはずである。だが相手は勇者と同等の強さを誇るため大魔王でも互角以上の戦いを強いられるようになってしまったのだ。

俺は今すぐにでも加勢しようと思っていた。しかし俺は足が動かないことに気づいたのだ。その理由として俺が受けた攻撃がかなり体に響いていたからであり、まともに動けるような状態にないと判断したからこそ何もしない方が良いという結論に至ったのである。そして俺は大魔王のことを信じていた。なぜかと言われれば大魔導士の師匠の言葉が頭をよぎったからかもしれない。

俺はこの場を離れる前に一応大魔王に念話を送ることにして、俺は《転移魔法》を使用して移動を始める。

『魔王代理』と戦えるだけの力を手に入れたことで俺が勇者のところに行く意味がなくなったからである。つまり勇者に危害を加えることをやめることにしたのであった。そして俺は大魔王に念話を送り終えてから急いでその場から離れる。だが『魔王代理』が追いかけてきたため《転移魔法》が使えることを利用して逃げたのだ。

『魔王代理』が俺の後を追ってくるが、さすがに追いつかれることはないと踏んでいた。

『大魔王』に助けてもらった後、『悪魔王バルバロイ』も『魔力波』を喰らいながら俺のところにやってきたが『魔王代理』のように襲ってくることは無かったので放置していた。そして俺は大魔王と一緒に行動することになったのである。

俺と大魔王が共闘する理由は『魔王代理』から『勇者』を守る目的があるためだと大魔王が言ってきた。それに加えて『魔王代理』のことも説明してくれると言っていたが大魔王から俺の予想通りの答えを聞くことになる。

俺は『大魔王』の説明を聞き終わると思わず質問をしてしまい、それに対して大魔王が答えてくれたのである。そしてその言葉には信じられない内容が含まれていて思わず大魔王に問い返してしまったのだ。しかし大魔王が冗談を言うような奴ではないと知っていたため真実だと理解したのだ。大魔王の話を聞いて分かったことがある。まず『勇者代理』が大魔王の幼馴染であることである。そしてもう一つ、俺が倒した奴は本物の『勇者』であると。さらにもう一つ、この世界では俺の住んでいた地球と同じことが起こっているということである。そして俺は『大魔王』が何故『勇者代理』と戦うのかが疑問に思うようになった。大魔王は、まだ戦う理由を話すことはなかったのである。しかし大魔王が、ここまで『勇者』に対して怒るということは、それだけ大事な存在だということだと思った俺は、そのことを口に出す。すると大魔王は「そうだ」と言って肯定してきたのだ。

大魔王の話を俺は信じることが出来た。そして大魔王の本心を聞いたことにより信用しても問題はないと感じたからである。なぜなら大魔王が、わざわざ『闇人』が暴れているという情報をくれたのは、ただ単に俺に同情してくれただけでなく本当の狙いが別に存在していたことがわかったからである。

大魔王は、『闇人』と繋がっていると思われる人物に狙われている可能性があるということを伝えてきていた。それを裏付ける理由としては俺のことを知っていたからだと言う。俺が大魔王のことを『大魔導士』から聞いたと言ったときに大魔王は驚いていたが、その驚き方は少し違うものだったような気がしたのである。

俺は、そのことについて気になったが今話すべきではないと思い聞かないでおいた。

俺は、『魔王代理』のことは一旦置いといて先に『悪魔王国』にいる『七賢人』に会いに行きたいということを大魔王に話す。

大魔王は、それに納得し快く承諾してくれて俺と大魔王は一緒に『七賢者』がいる場所へ向かうのであった。

俺と大魔王が『七賢者』が住んでいる屋敷へ到着すると、その周りには多くの『悪魔兵』達が巡回していて警備をしているようだ。俺たちは物陰に隠れると門に付いている呼び鈴を鳴らしてみた。すると直ぐに『悪魔』が出て来て俺達に話しかけてきたので事情を説明する。そして『大魔王』のサインが書かれた紙を見せると、その『悪魔』はすぐに中に入らせてくれて、その後大魔王と俺だけ別室に案内され待たされたのである。それから一時間ほど経過すると俺達の前に一人の男が現れ挨拶をすると自己紹介を始めて、その後に色々と話始めた。内容はこの国の情勢などであったが、要約すると今は平和で国民達は幸せな生活を送っているようである。

しかし、最近になり一部の者達の私利私欲の為に国民の財産を横取りしたり、犯罪行為を働いている者が増えたらしくそのことについて国全体が対応しなくてはいけなくなっていると嘆いていた。その対応について大魔王と意見を言い合っていた時に俺達の部屋に一人の女が入ってきたのでその人物は俺と大魔王を見て驚いた表情をして立ち止まっていたのだ。どうやら彼女は『大魔道師』だったらしく、大魔王と俺の正体に気付いたらしく、しばらく沈黙状態が続き俺が話し掛けるタイミングを失っていたが、そこで『大魔王』の方から声を掛けたのだった。すると大魔王が、俺のことを紹介したので、今度は『大魔道師』が俺のことについて話始める。

大魔王が、なぜ俺がこの世界に来たばかりのときに出会った大昔の勇者の仲間の一人に似ていると言い出してくる。確かに言われてみれば顔も雰囲気も似通っているところがあり、その話を聞いた瞬間に、ある一つの結論が出た。それは俺も大魔王も、その可能性は高いと感じたのだが大魔王はその可能性が一番高いと思うのは俺の種族だと言っていた。大魔王の話では『龍神族』かもしくは俺の師匠である『神竜王』ではないかとのことだった。しかし、そうなってしまうと俺は『大魔王』の言う通りに『龍神族』の末裔ということになるのだが『龍神様』からは何も聞かされていないため判断できないのだ。しかし『大魔道師』が俺に話かけてくると、その可能性も十分あり得るかもしれないと俺が思っていたことを言ってきたのである。俺は『大魔王』に確認したいことがあったので聞いてみたところ『大魔王』が「あぁ、そうだ」とあっさりと認めてきたので俺は驚く。しかし『大魔王』の話を聞けば俺もそうじゃないかと考えていたので特に驚きはしなかったのだ。

しかし大魔王の話には続きがあって『神竜族』である可能性も考えられるとも言っており、それについては大魔道師のほうに詳しく教えて欲しいと言われ、大魔道士は、この『悪魔王バルバロイ』が大魔王に進化した時に『大魔王の力』を譲り受けており、『神竜王』から受け継いだものも含めて合計すると大魔道士もかなりの力を手にしているとのことだった。その力を俺に見せてくれたが正直に言えば全く分からなかった。

そして『悪魔』のことについて大魔王に聞くとその答えはすぐに帰ってきた。まず、俺が倒してきた奴らは『悪魔の偽魂』と呼ばれる代物であるとのことらしい。そして本物は別の場所にいるとのことであった。俺は『堕天王』を倒したときに大剣が地面に刺さったままだったことを思い出し、それを引き抜き調べてみると確かに何かが入っているような感覚が伝わってきて、それを確かめたい気持ちがあった。しかし『大魔導師』に止められてしまう。『大魔王』も止めようとしたのだが俺も『勇者』の敵を討ちたかったのだ。そのため大魔王も『大魔王代理』の『勇者』を倒すまでは、あまり無茶な行動はできないと俺を説得してきたが俺は納得できなかった。しかし大魔王の言った『七賢者』の実力では『勇者』には太刀打ちできないため、『勇者代理』の件が片付いた後ならば俺と勝負をするということで決着がついたのである。俺はそれで良いと答えた。そして『大魔王』が話し始めた。

『勇者代理』の『勇者』は『勇者』の『真祖』の血を引いており『真祖』の『吸血鬼』でもあるとのことである。つまり、大魔王の知り合いの子孫だということである。それを聞いた俺は思わず声を出してしまい、そして俺は、自分の正体がばれてしまう。俺は慌ててしまったが、大魔王と『大魔王代理』が俺に近づき『悪魔』の姿に変えて俺のことをごまかしにかかってきた。しかし俺は二人を振り切って《転移魔法》を使って逃げたのだ。

俺が逃げて行ったことに大魔王と『大魔王代理』は追いかけようとしたが俺が、また戻ってくることを告げると大魔王が『勇者代理』の討伐が終わった後で必ず戻って来いと強く言ってきていた。俺は約束を交わし大魔王と別れた後『勇者代理』を探すことにしたのであった。

俺と『勇者代理』との戦いが始まって約二時間が経過していたが、まだ俺の体に変化が起きる気配はなく戦い続けていた。俺は『悪魔』の姿のまま戦うことになるが、まだ俺の体が変化しているという実感がなく戸惑うばかりだった。

『勇者代理』が俺に向かって斬り掛かってくるが、それを避けたり受け止めるのを繰り返しながら、お互いの攻撃を当てないように注意していた。俺は『悪魔化』が解けてしまったときに攻撃を避けるのが困難になると思っていたため慎重になってしまっていた。しかし『勇者代理』は、そのようなことを気にせずに、どんどん攻撃をしてくるので避けながら隙を見ては反撃を繰り返していたのである。

しかし『勇者代理』の動きが次第に遅くなっていき、俺はチャンスだと思い全力で刀を振ってみた。すると今までの『悪魔兵』とは違い簡単に斬れてしまった。俺は少し驚いたがそのおかげで俺の中に眠っていた力を解放することに成功する。

すると全身から膨大な量の魔力が湧き出るように放出されていたのである。

そして『悪魔兵』を見ると既に絶命していたが、その『悪魔兵』の死体に吸い込まれるように俺の力が吸収されていったのだ。その『悪魔兵』を吸収し終わると『悪魔兵』の死体は跡形もなく消え去ったのである。すると俺の中から別の『存在』が現れたのである。『闇人』ではなく人間の男であり俺の知っている人物でもあったのだ。

その男とは、この世界に俺が来る前にいた世界での友人だったのである。その男は、かつて俺のことを友人だと言わず親友だったとまで言うほど仲の良い存在だった。しかし俺のことを裏切ったので殺したはずの相手だった。

俺は動揺して、そいつに話しかけたが反応はない。

俺は『大悪魔』の姿で戦っていたために、その状態で話掛けてしまったために返事をしないのだろうかと思ったがどうやら違うようだった。しかし俺が目の前にいる男のことについて聞いてみても何の反応もない。

俺が話しかけても一切反応を見せないことに疑問を持ち、その疑問を解消するために『大魔王』が使っていたような催眠状態になっているのかと思い試しに俺に対しての憎悪や敵意などの負の感情をぶつけてみたのである。しかし効果はなかった。それでも何度もやっていると少しずつ反応を見せるようになっていた。どうやら俺に殺意を向けることによって自我が戻りつつあるようなのだ。

俺はその様子を見ていて本当に大丈夫なのかと不安になるが『大魔王』に言われたことが頭を過り、このまま殺すべきではないかと考え始める。だが俺の心が、それを止めるのであった。

そして俺の中で葛藤が続く中、ようやく自我が戻ってきたようである。

その様子に気が付いた『勇者』が攻撃を仕掛けてくるが俺は難なく受け流す。その時に、その『勇者』に俺の意識があることに気が付かれたのであった。そのあとはお互いに攻防を繰り返すが俺の方が明らかに有利になっていた。そのことからも、もう俺の正体がばれているのだろうと分かったのである。

そして『勇者』が『悪魔城』の最上階に辿り着くと俺は『龍魔人』に変化する。すると『勇者』が、その姿を見て驚いていたが直ぐに平静を取り戻し、冷静に対処しようとしてくる。

それから俺と『勇者』の戦いが始まった。俺は『悪魔龍』の姿になり圧倒的な力で相手を追い詰めていったのである。俺は、『勇者』を殺す覚悟を決めて攻撃を開始すると、俺の本心を見抜いていたかのように『勇者』の態度が急変したのだ。そのことで俺は戸惑い、一旦間合いを取る。すると、なぜか『勇者』が涙を流し始めてしまう。

俺は困惑し理由を尋ねてみることにしたが、俺の言葉など耳に入っていないらしく、ひたすら俺の名前を連呼している。しかし俺の名前を知ってる奴はこの世界にはいないはずである。

そして俺は、この『勇者』が泣いている原因を探るべく『勇者』の記憶を見た。そこで俺は驚いたのである。この世界の俺ではない別世界にいた頃の俺と『勇者』との関係性があまりにも酷く吐きそうになる。その記憶には『勇者』の裏切りによる悲劇が刻み込まれており、さらに悲惨な出来事も経験してきた。その結果、この『勇者』は他人に対する警戒心を異様に強めており、そのことが原因によりこの世界でも酷い目に遭わされてきたのだ。しかし『勇者』が泣く理由は分からなかった。その理由を知った俺は『勇者』を殺したくない気持ちが強くなっていく。そんなことを考えながらも俺は、なんとか勝つための手を考えていた。『龍神化』の状態で勝てる可能性はほぼゼロだと判断したからである。

俺が思案した結果『悪魔王』としての力で戦った方が良いと判断し『大魔王代理』との戦いで使った《転移魔法》を使う。その瞬間に『勇者代理』が《結界》を発動させ《転移魔法》を防いだ。しかし『龍魔人』で《結界》を破ることはできたので、そのまま押し切り『勇者代理』を倒した。しかし俺が油断してしまったせいで殺し切れていなかったのだ。

そのため《回復魔法》と《蘇生魔法》を使って『勇者代理』の体を修復する。そして元の状態に戻してあげた後に《睡眠の呪縛》をかけ『大魔道士』の元へと向かう。

そして俺が『大魔道士』に近づこうとした瞬間、背後から攻撃を受けて吹き飛ばされてしまう。

そして攻撃を受けた場所に視線を向けるとそこには『悪魔将軍』がいたのだ。しかも五人もいて全員が同じ格好をしており見た目は普通の『悪魔将』にしか見えない。しかしその『悪魔』が放つプレッシャーが普通とは違うことに気が付き身構えると俺は《障壁》を展開させて攻撃に備える。

しかし俺が張った壁は、まるで紙でも切るかのような軽々と切り裂かれてしまい、俺に強烈な一撃を与える。

その攻撃を喰らい俺も地面に膝をつく。

『悪魔将』たちは俺を取り囲むように移動してくると再び俺を攻撃してきたので《雷閃槍》を放ってみるが、それも防がれてしまったのである。俺は、これ以上はまずいと感じ全力を出しても勝てないような感じがしてきてしまい焦ってしまう。

その時、『大魔王代理』との戦いが終わった大魔王たちが駆けつけてくれた。

大魔王のほうには『悪魔将軍』が現れていたが『悪魔将軍』を倒すと大魔王は、この場を他の者に任せるように指示を出す。それを受けた大悪魔が「承知いたしました」と言って離れていき、リゼは大魔王に近づいていき『悪魔化』を解く。そしてリゼと二人で大魔王の援護を始めたのであった。大魔王と『悪魔将』が戦い始めたとき『堕天王』が現れるが『悪魔』たちに一瞬で殺されてしまっていた。

そして俺に攻撃を仕掛けた『悪魔将軍』も大魔王と大悪魔によって倒される。

すると突然地面が大きく揺れ始めて『闇』の空間が消え去ってしまい俺は慌てて『大魔王』に近づき話し掛けた。

大魔王に話しかけてみたのだが俺の声が届いているのかいないのか分からないが無視され続けてしまい俺はどうすればいいのか悩んでいたら『大魔王代理』が俺に気が付く。すると俺のことを『悪魔代理』と呼ぶようになり、俺が『大魔王代理』にそのことを話すと『悪魔代理』と呼ばなくなってしまった。

それからは『大魔王代理』は大魔王が俺に話しかけてきてくれなくなると《悪魔召喚》を使って『悪魔』を呼び出したのである。そしてその『悪魔』たちと大悪魔が戦いを始めてしまった。

そして俺はどうすることも出来ずに大悪魔たちと一緒に戦うことにする。大悪魔は、さすがに俺では太刀打ちできない相手だったようで大悪魔は大魔王に助けてもらうことになった。俺は『悪魔化』を使い大悪魔と協力して『大魔王』を援護し『堕天使い』と戦う。そして『悪魔兵』も全て倒し、残る『闇』の軍勢たちも倒したが、『闇』の空間がなくなり『悪魔将』や『悪魔』が消滅し始め、それどころか大悪魔や大魔王、大悪魔と互角以上に渡り合っていた『大悪魔』ですら消え始めてしまったのだ。そして最後に残ったのは、あの『光人』であった。俺は『悪魔化』を解除してから『聖水弾』を撃つ。すると俺の攻撃を防ぐことが出来なかったのかまともに受けてしまうと『光人』は、かなり苦しそうな表情を見せた後、そのまま倒れ込んだのである。どうやらこれで完全に消滅したようだ。

そして全ての決着が着いたところで、やっと大魔王が俺の方を見てくれたのである。

俺の意識が戻り目を覚ますと『勇者』の姿が視界に入ってきた。そのことから俺は先ほど起こったことを思い出す。そして今自分がどんな状況なのかを確認するために周囲を見てみると、そこには、かつての仲間であった『大魔王』の姿が目に入ってくる。そして俺はその人物の顔を見ると懐かしさが込み上げてくる。

その人物がこちらに顔を向けたかと思うといきなり俺の頭を殴りつけて来たのであった。その衝撃に俺は頭を抑えて悶絶する。すると今度は蹴りを入れられてしまい、俺はその攻撃にも反応ができず蹴られてしまう。すると俺は吹き飛び近くの壁にぶつかったことでようやく攻撃が止まる。

そのあと俺は痛みに耐えながら体を起こしていく。俺が立ち上がろうとした時、大魔王が何かを俺に言っていたようだったが、俺は自分の体が受けたダメージにより全く聞こえていなかったのである。俺は必死に声を上げようとするが俺の意志とは裏腹に俺の口は全く動かなかった。

(あれ?何で俺は大魔王の言葉が理解できているんだろう)と疑問が頭によぎるが今は気にしている場合ではなかった。

俺は必死に立ち上がってその場から離れると俺は走り始める。だが何故か体は自由に動くようになっており走ることも可能になっていたのだ。俺が、そんなことを考えているうちに、俺に向かって複数の魔法陣が出現する。俺がその魔法陣がなんなのかを理解して避けようとしたときには既に魔法が発動しており俺の足元に出現したのである。俺は《重力魔法》だと判断すると、すぐに解除する為に、その魔法の使用者を探し出そうとするが、それよりも先に『勇者』が《空間魔法》で作った《転移門》から飛び出してきたのである。『勇者』は、そのまま『龍神化』すると拳に闘気がまとわれていき、その状態の『勇者』の一撃を受け止めると俺は再び弾き飛ばされてしまったのだ。

『勇者』はそのまま、さらに追撃を加えてくる。その攻撃を俺は受け止めることしかできなかったのである。そして何度も攻撃を受けてしまい立っていることすら難しくなってくる。それから数分が経つ頃には俺は満身創痍になり立ち続けることすら出来なくなっていたのだ。その状態でも俺は攻撃を止めなかった。しかし攻撃しても『勇者』の体力が一向に削れる気配がないのである。このままの状態で俺が勝てるわけがなく負けてしまうことは確実であり、俺は死ぬ覚悟を決めたのだ。

それから俺は大技を放ち、その隙を狙って大魔法を使っていくがどれも決定打とはならなかったのである。俺は『大魔法』、『黒死球』を放つが、それを喰らう直前に『勇者』は、また《転移魔法》で姿を消してしまったのである。その後から大魔法、大剣術、大弓術を使ってみたものの全てが当たらず『勇者』に避けられてしまうので俺は完全に打つ手なしになってしまい諦めていた。しかし俺には最後の手段が残されていると思い《悪魔化》を使用する。

俺は、その『悪魔』の姿で《龍撃斬》を使用しようとしたが俺には使えないことが分かり仕方なく《魔龍剣》を使用してみる。しかしそれも駄目で、次に思い浮かべたのは『大鬼化』を使用した状態であるが、それは使えず、そもそも『大鬼化』も無理だと言う事が分かったのである。俺は《魔龍爪牙》を試しに使ってみるがそれでも使う事は出来なかったのだ。

それから俺にできることはないのかと考えるが特に有効な手立ては見つからず、どんどん追い詰められていってしまい俺が死を確信したときだった、俺は突然何者かの手によって、その攻撃を防いだのである。その攻撃を放たれたところに目を向けると『堕天王』が『悪魔将』を召喚して戦わせていたが劣勢を強いられていたのだった。そして大悪魔はというと大魔王と一緒に『闇』と戦っており手が回らないようである。それを確認した『堕天使い』は一旦下がることにしたようで《時空移動》で逃げると見せかけた攻撃を仕掛けてきたが、『堕天王』はその行動を読んでいたようで逆にカウンターを決めると消滅させていった。どうやらこの『堕天王』も相当に強いみたいで大魔王と同等の強さがあるのかもしれないと感じた。そんなことを考えている間に、俺は誰かに支えられていて『大魔王代理』の所へと連れて行かれると大魔王の元まで運んでもらう。そこで俺は大魔王から事情を聞き出すことが出来た。

その話は驚くべきものだった。この世界では既に大魔王は亡くなっていて『悪魔族』と『人間族』が戦争していたようなのだ。しかも『大魔王代理』は『闇』の者と契約して力を手に入れたらしい。大魔王は、まだ生きていたものの契約の影響で力をほとんど失ってしまっていたらしく、今では普通以下の能力になってしまったとのことだ。俺は、その話を聞いた後、『大魔王代理』の方を見るが『大魔王代理』からは返事は帰ってこなかったのであった。どうやら話せるような状態ではないようで苦しそうにしているようだが俺の方を見つめてきていた。俺のことを睨んでいるようで俺は、なぜか分からなかったが、つい目をそらしてしまう。

(え?一体どうして俺のことを睨んできているんだろう?)

そして大悪魔たちはというと、『堕天王』によって全滅したようで既にいなかった。なので俺は一人で戦うしかないので『堕天王』に戦いを挑む。だが相手も強くてなかなか勝つことが出来なかったのだが、突然相手が逃げ始めたのだ。すると『堕天王』が、まるで操り人形のように不自然な動きを見せ始め、それを止めるためなのか『堕天使い』と大悪魔が現れた。『大魔王代理』に頼まれてやって来たのだろうと思うと、俺は申し訳ない気持ちになってしまう。『大魔王』と大悪魔は、まだ戦い続けていたが決着はつきそうになく、その間にも『堕天使い』は大悪魔に倒されてしまうので俺だけで『大魔王代理』と戦わなければならないという状況に陥らざるを得なくなった。『大魔王代理』の強さは圧倒的で俺では歯が立たず、なんとか防いでいるだけだった。俺は自分の力があまりにも通用しない為どうにかならないかと考えている時に《悪魔の瞳》のことを思い出し使ってみると今までとは比べ物にならないぐらいの力を発揮することが出来たのである。そして俺は一瞬の隙をついて《大魔法》と大剣術を使い一気に片を付けようと試みるが相手に上手くいなされ反撃をくらい吹き飛ばされてしまうが、『大魔王代理』が、すぐに俺の事を援護してくれる。そして『堕天使い』を追い詰めると俺が『大魔法』を放ちトドメをさすことに成功してから『大魔王代理』の方を見ると俺に「後は任せたぞ!」と言い残し消滅したのであった。

俺の相手は『堕天王』一人となった。俺はその『堕天王』と戦いながら俺はある事を思いつく、それは、もしも大魔王と同じことが出来るなら俺にも『神格』のスキルを手に入れる事ができるのではないかと思いやってみることにしたのだ。俺には『神獣』の加護があり、俺に『龍眼』を使う事で得られる情報を俺は見ることができたのだ。つまり、俺にも出来るのではないか?と考え早速『龍眼』を使ってみる。すると《神龍化》という文字が脳裏に浮かび上がってきたのである。

その言葉を見て俺の中に何かが入ってきたのを感じた。だがそれが何なのかが分かるのに時間はかからなかったのである。その何かの正体はすぐに判明することになったのだ。それは、膨大な情報量が頭の中に入り込んできたのが原因であり俺の頭が耐えられるギリギリの量であった。そのため俺は、あまりの衝撃に気を失ってしまったのである。それから数分後に俺は目が覚めた。どうやら倒れているところを発見されていたらしく俺は心配されて声を掛けられたようだった。

(まさか、あんな量の情報が頭の中に入ってきてくるなんて思いもしなかったな)俺は自分の体を確認する。

どうやら俺には『堕天王』の一撃を受けた際にかなりのダメージを負っていたみたいなので大魔王と大悪魔たちに回復してもらったので動けるようにはなったが体はまだ痛く、まともに動かせる状況ではなかった。

(とりあえず、この体のダメージを回復させて貰わないと戦えないよな。俺の状態異常を回復することができる『神域』を発動させてみたが効果がなかった。俺は仕方なく『龍魂』の力を一部開放する事に決めたのである。これは《真紅の血龍剣》に俺の神獣である朱雀の魂の一部を宿す技で神属性以外の攻撃であればほぼ無効化することが出来るようになるのだが、それを使うと体に負担がかかる。ただ俺に選択肢はなく使わざるを得ないのが現状である。それに神獣は神に使える者という特性があるので《龍神化》の効果もあるのか俺には分からないがかなり調子が良くなり俺は『大悪魔』の相手をしている『堕天王』に《龍撃》を放つと、あっさりと倒すことに成功したのである。しかし『悪魔将』や『龍将軍』などが出現してきた為に俺は一旦引くことにする。それから俺は一度『魔の森』に戻り態勢を立て直すことにするがそこに現れた『堕天使』と名乗る男に「貴様が『龍皇』の息子か」と言われてしまったのである。俺は「誰だお前は?」と言ったが男は「私は『ルシファー』です!覚えていてくださいね」と言って消えたのだった。

(なんだかよくわからないけど凄く嫌な予感がするな。俺に何か起こるのか?)

そんな不安を抱きながらも俺は『魔の森』に戻ると『大悪魔』たちとの戦いで疲れたので休もうと思い寝ようとしたところで『堕天使い』が現れたので戦ってみたが負けてしまいそのまま『堕天王』に連れて来られて大魔王の元に向かうことになる。『堕天王』に連れられて来た場所は、『堕天使い』の『城』という所で大魔王はそこにある部屋で待っていた。俺は『堕天王』に案内された場所に辿り着くとそこには大魔王が椅子に座っており、「遅かったな、待っておったぞ、どうじゃ、そっちの体調は、どうなっているかのぅ?妾は今にも死にそうなんじゃが」と言うと俺は驚きつつ、《鑑定》で調べると『大魔王代理』の体力ゲージのようなものが表示されていた。しかし体力ゲージが真っ黒に染まっており死にかけなのは確実だった。しかしそんな状態のはずなのに大魔王は普通に喋っていたのである。そこで俺は質問することにしたのだ。

――『堕天王』は俺の目の前に現れたが『堕天使い』は『魔城』、『大魔王代理』は大魔王の部屋にいた。そこで俺は『魔城』、『大魔王代理』は俺と戦うつもりはなかったようだが俺はそうじゃない。だから俺は大魔王に質問をしたのだった。

『大魔王』、『大魔王代理』ともに瀕死の状態だったはずだと思ったからである。大魔王は、その通りだと肯定したのでさらに話を聞いてみると大魔王と『大魔王代理』はこの世界とは別の次元に存在するという場所からやってきたらしくそこで大魔王たちは戦ったそうだ。だが戦いの最中、『大天使』の力を取り込み過ぎてしまった『堕天王』の暴走が始まり、その結果『堕天王』を倒す事が出来ずに逆に追い詰められてしまったらしい。そして、『堕天王』と大魔王の戦いの最中に『堕天王』が『神剣』を作り出し、それを無理やり『堕天王』が使用したことで大魔王が致命傷を受けてしまったみたいだ。その後、大魔王が俺に伝言を残したいとのことだったが、それは『大魔王代理』から俺に伝えてほしいという内容で俺はその内容を『大魔王代理』に伝えると『大魔王代理』が大魔王の頼みで『大魔王代理』として大魔王の意識が残っている状態で『大魔王代理』になったようで俺のことを信用して任せるように言われていたらしく大魔王の意思を伝えて、最後に『後は頼む』という言葉を伝えた後『大魔王代理』の姿が変化していき大魔王本人になる。そして「頼んだぞ、『勇者殿』よ、必ず『堕天使い』を倒して、奴を『神界』に戻してくれ、あの子を救うためにも···、うぐっ、がはぁー、はぁはぁはあ、時間がないから手短に言わせてもらうぞ。『堕天使い』が持っている『聖剣 デュランダル』は大天使『ラファエル』が作った物で堕天使『ガブリエル』が持つ武器じゃ、その2つがあれば勝てるかもしれん、頼んだ、、、ぞ、必ずやってくれ」と言うとその大魔王の体が光の粒子となって消滅していったのである。

大魔王は最後の力を振り絞るかのように言葉を絞り出したがそれも最後まで言い終わる前にその姿を消していったのである。だがその時、俺には何故か理解することができたのであった。何故大魔王が消えていくのか?その理由を大魔王は俺に伝えたのかもしれないと俺は考え始めたのだ。

「お兄ちゃん?どうしたんですか?」と俺を心配してリゼは聞いてくる。俺はその声で我に返ると俺は慌てて「大丈夫だ。気にしないでくれ。ちょっと色々と考えてただけだよ。さてと、そろそろ『悪魔将』たちとの戦闘を始めようか」と言い俺は立ち上がる。俺は《神龍化》を使った事で自分の体の状態を把握することができていたので『堕天王』と戦えると判断したのであった。俺は『大悪魔』たちの方に向かって《真赤の血龍剣》を振るい始める。《真赤の血龍剣》に宿っている朱雀の加護で大悪魔の『魔法攻撃』をかき消し『魔法攻撃』のダメージを受けることなく攻撃できた。それから大魔法を纏わせた斬撃を飛ばしながら移動し敵を撹乱させていく。大悪魔たちに隙が出来たらすかさず斬りつけながら敵を吹き飛ばした。そして敵の数が多いので広範囲の攻撃が必要だと考えた俺は魔法を使うことにした。俺は、まず、大魔法の威力を上げて魔法を放った後に、続けて魔法を使い、《真紅血の雷砲》で魔法を発動させると俺の放った魔法で一気に大悪魔の軍団を殲滅させたのである。すると『悪魔将軍』たちが襲いかかってきたのである。俺はそれを見てすぐに大剣を構え直し大悪魔に攻撃を繰り出したのである。それから俺は大剣を使って《魔刃》を使う。

この技は、魔力を込めた刀身で敵に斬撃を与えるとそのまま魔力が爆発的に広がり敵を内部から崩壊させることが出来るという攻撃で大悪魔たちを蹴散らしていくとそこに『堕天王』が現れ攻撃を仕掛けてきたので俺はそれに対応する。大悪魔たちには手加減しながら戦ってもらったので、まだ俺には余裕があり、全力で戦うことに問題なかったのである。それから、お互いにぶつかり合うと鍔迫り合いとなり睨み合うがお互いの力に差があまりなく均衡を保ったまま戦いが進んでいったのである。しかしこのままではラチがあかないので一度離れることにして俺は後ろに大きく飛びのいた。『堕天王』は追いかけようとはせずにその場に止まったので俺は『堕天王』が何を考えているのかを考えるが答えは出ない。俺はもう一度突撃しようと走り出すと『堕天王』は右手に持つ『大罪の聖槍』で攻撃を仕掛けてくるが、その動きを見切り回避してから俺も反撃するが防がれてしまう。俺の連撃に対して『堕天王』も対応してくるのでなかなか勝負がつかない。

そんな状態が数分ほど続き、『堕天王』がニヤッと笑った。俺にはそれが不気味に見え、少し距離を取ろうと後ろに下がるといきなり『堕天王』が消えたのだ。(な、なんだ?どういうことだ?)と思い警戒したのだが次の瞬間、『堕天王』の気配を感じると今度は真横に現れて《堕天王》が攻撃してきたので俺はそれを咄嵯に反応して避けると『堕天王』は連続で攻撃して俺に攻撃を仕掛けてきたが俺はなんとか攻撃を回避していき、そして俺は《龍闘気》で身体能力を上げ《龍魔導波》を放つが『堕天王』はまた消えると今度は目の前に現れたので攻撃しようとしたが、それよりも先に攻撃がきたのである。

――『堕天王』の槍による突き攻撃は俺にダメージを与え、さらに追い打ちをかけるように《堕天王流武術》の型の一つ〈疾風の牙〉が発動されて高速の連続攻撃を受けたのだった。俺はそれにどうにか反応しようとするが体が思うように動かせない事に焦りを感じていたのである。それから俺は必死に思考して『堕天王』の行動を分析していたのだ。

(なんだこれ?なんでこんなに頭が重いんだ?それに体が全然思い通りに動かない。それになんだ?急に『大悪魔』や『堕天将軍』の奴らがやけに強くなっている?)

と、俺はそんな疑問を抱きながらも戦闘を続けていた。すると大悪魔たちはさらに強さが増していき俺は徐々に追い込まれ始めていたのだ。しかし、大魔王の言っていた言葉を思い出し俺は冷静になって考えていく。

(あの時は、確かに俺は大魔王の言葉を聞き取れていたが、今、俺の意識がある状態で俺に言った事だったのか?いやそんなことはないはずだ、俺は確かに『大魔王代理』の声を聞いている。つまりこれは一体何が起こっていると言うのだ)

そして俺は一度深呼吸をしたあと大魔王の言葉を思い出す。「大天使が作った武器は大魔王しか使うことができない」「俺にしか使えない」という言葉が頭に残っていたのだ。俺はなぜ大魔王だけが特別なのかはわからなかったが大魔王の口ぶりから何かあるのかと思っていた。しかしそんな事を思案している間に俺は大悪魔たちから何度も攻撃を受けていたのである。俺は意識を戻すと俺の周りには『堕天王』と『堕天王の配下である『魔将達』と『堕天使い』、『堕天使いの僕』達がいて『堕天王』、『堕天王の配下』達は俺を囲むようにして陣形を組んでおり、他の者は『魔将』たちの援護をしていた。そして、先ほどから『魔帝』、『堕天使』、堕天使い、大魔王と『大魔王代理』が『堕天王』、『大天使』、『大魔王』、『大魔王代理』の順に並んでいたが今は大魔王が復活していたのである。そして、大魔王と堕天王と堕天王の配下たちは大魔王の元に行くと大魔王に話しかける。

そして俺は大魔王の『大天使デュランダル』を持つ腕から赤い液体が流れていることに気づくと(あれは血!?大魔王が傷を負っている?そういえば『堕天王』の動きが鈍い?いや『堕天王』だけじゃない!他の者も『堕天王』より動きが格段に遅い!!)と、俺はこの状況から推測できることを考えたが確証はなかったのである。そこで俺は一度考えるのを止めて『堕天王』と『大魔王』の方を見ると、2人とも傷だらけだったが俺は『大魔王代理』に視線を向けた時、俺は驚愕の表情をした。そして俺の目にはなぜか、俺の『分身』が映っていたのである。俺は『大魔王代理』と目を合わせたあと、再び大魔王に目を向けて、俺は『精神リンク』を使い『大魔王代理』に話し掛けたのであった。そして、『大魔王代理』の口から大魔王の最後の伝言を聞くことができたのである。

『堕天王』と『堕天王の眷属』と『大魔王の眷族たち』は、突然現れてからずっと自分達の攻撃が全く効かずにいた俺の姿を見て、その異常なまでに強化されつつある肉体と、今までの戦いを見て俺は普通ではないと感じ取っており、この『勇者』を倒さないとまずいことになると考えていた。しかし、『堕天王』の配下の者の中で唯一大魔王の命令を守り続ける忠実なる部下である大悪魔だけは俺のことを脅威とは考えずむしろ、自分の主である大魔王様と戦えることを喜んでいる様子だったのである。

『大魔王』と『大魔王代理』が話を始めたがその内容は聞こえてこなかったので、俺は《大賢者》のスキルを使い『大天使 デュランダル』から大魔王の記憶を引き出すことに集中すると『大天使』が俺に向かって語りかけてくる。俺はその言葉を黙って聞くとそこには驚くべき内容が書いてあったのであった。その事実を知った俺は大悪魔の行動が少しわかったような気がしたのである。そして、俺はその事実が信じられなかったのと自分がやらなければならないことが多すぎるので頭を抱えていた。

『聖王』は大天使と『堕天王』との戦闘が始まる前に俺は一度、大悪魔の方を向いて指示を出していたのである。それは大悪魔の数体だけをここに残し、残りは全て『魔森王国』に戻るように指示を出させていたのだ。その理由は大悪魔をここで全滅させては『魔森林国』が滅ぶかもしれないと思ったからだ。だから俺は大悪魔の力を使って、ここの『堕天王』とその部下たちを無力化させようとしたのである。それから俺に攻撃を繰り返してきていた『堕天王』が突如消えたことで『堕天王』はどこかに移動したのではないかと考えたが『堕天王』、『大天使』、『堕天将軍』、『大天使の翼剣』、『堕天王の配下』は動き出すことはなくその場に留まっていた。そして俺は、すぐに大悪魔たちを《大賢者》で操りながら戦闘を始めようとすると『大悪魔』たちに攻撃を開始した。

大悪魔が攻撃してくると俺はその動きを予測すると《真赤の血龍剣》に纏わせた炎の魔力を使って大悪魔の攻撃を吸収して無効化すると《神龍鱗の鎧》を展開し防御した。大悪魔が攻撃を防がれたので動揺する中俺は、次に『魔槍』の《魔弾発射》を発動させると俺の周りにある全ての魔銃にエネルギーが集まっていき一気に解き放つ。

放たれる《魔弾》の連射で俺は、どんどん『堕天王』の配下を倒していくと、大悪魔は俺の強さを理解し始めたのか攻撃が通用しないと判断したのか攻撃を止めていた。そして大悪魔も俺の行動を理解出来ないまま大天使に攻撃を仕掛けようとしたのである。

しかし大天使に攻撃をしようとする大悪魔が『魔弾砲』の攻撃を受けたのと同時に大悪魔に異変が起きた。そして大悪魔が苦しむと、俺の方に飛んできた。そして大魔王に視線を向けると同じように苦しみ始める。俺は大魔王を見つめていると大魔王の腕の傷口に目が行きある事に気づくのであった。

大魔王の右腕に『大天使 デュランダル』の切先が貫いていることに俺は気づき《魔装》を展開させ大天使に攻撃を仕掛けたが、『大天使』が大天使に近付く俺の前に移動して邪魔をすると、そのまま俺に大魔王の元に向かうように言うと俺の目の前に現れた。俺はそんな状況を無視して大魔王の元へと向かって行くと《堕天使》に阻まれる。しかし俺は、《闇波》で『堕天使』の足止めをして《堕天王》の部下を全て倒すと大魔王の元に向かおうとするが、大魔王に俺が近づくにつれてさらに痛みが激しくなったようで、大魔王の顔が苦痛に歪んでいた。俺は急いで大魔王の元に行こうとするが大天使が邪魔をしにくるのでなかなか進むことができなかったのである。そして、俺と大魔王の距離が残り数歩まで迫った瞬間に『堕天将軍』が動き出して俺を攻撃してきたが、『堕天将軍』の攻撃を俺は難なく避けると、そのまま『堕天将軍』に接近したのだ。しかし、『堕天将軍』も俺に攻撃を仕掛けてきたので俺は、《堕天将軍の大盾》でガードして、それから俺は大天使の相手をすると『堕天将軍』の攻撃を受け止める。それから《龍魔闘気刀》を振ると大天使は腕から光の刃を出すとそれを振り払うと斬撃が飛んできて俺は回避しようとしたのだが俺はそれを見切りきれずに肩を掠めてしまうと大天使が俺に攻撃してくる。俺は《竜牙の鎧》に雷を流し込むと大天使に攻撃するが『大天使』は光を身に纏うと俺の攻撃を防ぐのである。

それから俺は、一度距離を取ると《堕天王》の配下を倒した『大悪魔』と『堕天』を仲間に加えると大天使に襲いかかるが、今度は『堕天王』の配下たちが大魔王を援護するために、動き出したのである。そして、大天使が『堕天王』の配下を俺の方に向けている隙をついて俺は大魔王の元に辿り着いた。大魔王に突き刺さっている大天使を引き抜こうとするが大魔王の肉体から出ている大天使の切先は、俺の力だけでは引き抜けずにいた。そこで俺の意識は覚醒するのである。

すると『堕天王』の配下たちも大魔王と大天使の方に向かって行き『堕天王』、『大天使』、『堕天王の配下』、『大天使の翼剣』、『堕天王』、『堕天王の配下』、『大悪魔』、『堕天使い』、『堕天使い』、『魔帝』、『魔獣人』、『堕天王の配下』達と俺との決戦が再び始まったのであった。

俺は『聖槍』を手に取り構えると《大魔王》に突き刺している大天使を切り払おうとしたが俺の渾身の一撃でも全く歯が立たず、どうすれば良いか考えていると、俺の横から一人の青年が現れた。そしてその人物は「私に任せろ!」と言ってきたのである。俺はその人物をよく見るとそれはなんと『大魔王』本人だったのである。俺の驚きなど関係無しに、《真血の呪い》の影響で苦しんでいる様子だがそれでも俺に笑顔を見せると大天使の方を向き直ったのであった。

俺と大魔王と『堕天王の配下』の四人で大天使に攻撃を仕掛けたが俺の攻撃力が弱まり大天使に傷一つ付けることが出来ず、それに加えて、俺と『堕天王の配下』では大天使には敵わずにいたのである。そこで俺は大天使の攻撃を《大賢者》で先読みしながら避け続け、『堕天王』の配下たちと大天使との戦いを見ながら俺は何か策はないか考えていた。しかし何も思いつかずにいた時、「俺に、任せてください!!」と叫ぶと大悪魔が俺の前に立つ。俺はその言葉を聞いて驚くのである。

(大悪魔!!何をする気だ!!やめろ!お前じゃ無理なんだ!!俺ならまだしも大悪魔じゃ大天使の攻撃を防ぎ切れないんだぞ!)と思い俺は焦ったが俺の声は届かないため俺は何もできなかったのである。

俺の心配とは裏腹に大悪魔は余裕そうな表情を浮かべながら、俺に話しかける。俺は大悪魔に「何をするつもりですか?」と質問すると大悪魔が俺に答えると俺は驚愕してしまった。そして俺は自分の不甲斐なさに呆れてしまい思わず溜息をつくと大悪魔の提案に乗るのだった。

そして俺と大悪魔は二人で協力する事にした。しかし俺の《大賢者》で攻撃しても全く通じない為、俺と大悪魔で大天使の動きを止めるために俺は攻撃のスキルを使うことにしたのだ。まず俺が《神龍尾の鎧》を展開して防御態勢を取り大悪魔に目線を送ると、大悪魔も俺と同じことを考えていたのか俺の目を見るなりすぐに俺の行動を読んで行動に移すと、二人は一斉に攻撃をした。

俺と大悪魔が攻撃をすると同時に俺は二人に魔力を纏わせると俺の放った『魔炎弾』は爆発を起こし、そしてその炎が大悪魔の魔力が混ざることでさらに炎の威力を増していたのである。その炎の大魔法で、俺と大悪魔で作り出した魔力を纏わせた《堕炎砲》を放つと大天使の翼に直撃すると一瞬にして、その部分だけが消滅する。その光景を見て大悪魔と俺以外の誰もが驚いた顔をしていたが大悪魔が笑みを浮かべると再び攻撃を仕掛ける。

そして俺は、この隙を見逃さず『大魔弾』を発動させて『魔砲銃』に装填させると連続で発射させた。『大魔弾』の弾丸は『堕天王』とその部下たちの攻撃によって生まれた僅かな穴をくぐり抜けるようにして進むと、大天使の腹部に撃ち込まれる。その攻撃を受けた大天使はよろめくと大悪魔は続けて攻撃をすると俺もそれに続いていくが俺たちの攻撃は一切通らず、そして大天使に反撃をされてしまう。

大天使は俺に攻撃を仕掛けると同時に大悪魔の背後から攻撃を仕掛けていたのだが、大悪魔はそれを予測していたのか俺の前に移動すると大天使の攻撃を防御すると俺に攻撃をしろと言う。そして俺は《堕炎砲》の《魔弾》バージョンの技である《魔弾砲》の《魔弾》を発動させると同時に『魔弾砲』に溜めておいた《魔炎弾》を『魔弾砲』の中に放ち更に『堕炎砲』の効果も付与すると、大天使に放つが、それでもダメージを与えたようには見えなかったのであった。

そして、俺と大悪魔と大魔王で協力して大天使と戦うことしばらくが経つとようやく変化が起きた。俺達が連携して攻撃を続ける中で、少しずつ大天使に傷を与え始めていたのだ。大天使が徐々に押され始めていく様子を見ると、今まで傍観していただけの『堕天』が動き出すと、

「流石に大天使様は我々が手を出さずにこのまま見ていたかったのですがね。貴方達はもう用済みです。だから死になさい。」

そう言うと大天使の前に立った『堕天』は大天使が『魔帝』に斬り裂かれた時に現れたあの真っ黒い霧を発生させると辺りを埋め尽くした。俺と『堕天王』と大魔王は、どうにかして『堕天王の配下』は全滅させられたものの『堕天将軍』の部下たちだけは俺の《魔眼》と『堕天王の配下』の能力を使って倒していくが、大魔王と大天使は、俺達とは別の場所で戦っていたので、俺達とは距離があったので俺は『堕天将軍』と『堕天』と『堕天』の部下の相手で手一杯だったのである。

それから大魔王と大天使と堕天の戦いが始まろうとしていて『堕天王』の配下の者たちを倒して、俺は『堕天将軍』と『堕天』と対峙することになったのだ。それから、大魔王は『堕天王』、『堕天』、『堕天将軍』と戦っていると大天使と大天使と戦闘を繰り広げている『堕天王』と大魔王が気になって俺は、《千里見透し》で確認したが俺が予想していたことが起きてしまった。なんと大魔王の身体の半分がすでに無くなっていて大魔王の意識が無くなりかけていたのである。それから俺は大魔王に「逃げろ!!!」と叫んだのだが遅かった。俺が声を出すのとほぼ同時に、大魔王は『聖槍 』を投げ捨てると、右手から光の波動を放つ。その光の波動は凄まじい勢いで飛んで行き『堕天将軍』を一撃のもとに消滅させると『堕天王』の配下を全て倒すと俺に向かって話しかけてきたのである。「ありがとうございます勇者殿!おかげさまで私は完全に復活することができました。私はこれからこの世界を『闇の者』の手から救ってきます!どうか勇者殿も『聖女』と共に世界の平和を保ってきてください。そして私のことは気にしないで下さい。必ず私が助けに戻りますので。」と言ってきた。俺はその言葉を聞くと「大魔王!!今の言葉は絶対に守ってくれよ!」と言って大天使の方に向かい大天使を倒そうとしたが、俺は目の前で起きている現象が理解できず固まってしまっていた。何故ならそこには『堕天王』と大魔王の姿はなく俺と《大魔王》がいたのである。俺は『闇人族』から大魔王と《大魔王》の存在を聞き出して驚いていた。

(俺と《大魔王》が融合?そんなことが有り得るのか!?それに《大魔王》の気配を感じないがどういうことだ?)と思っている間にも『堕天王』が『大悪魔』を攻撃しており大悪魔はかなり劣勢に陥っていた。俺の意識では俺は《真血の呪い》のせいで動こうにも動くことができないでいたのである。俺の肉体はこの場に存在しているのだが俺の魂がここには存在しない状態なのだ。つまり、今の俺にできることはなく俺ができるのは、大魔王を信じることだけだったのである。

俺は、この光景に驚き戸惑っていたが俺は大悪魔を助けなければと思った瞬間に俺の中に眠っていた力が再び目覚める。それは俺と大悪魔が協力したことで生み出した《魔砲砲》だ。《大賢者》で『魔力解析鑑定』をしてみると大天使には俺の『堕炎砲』でも通用しなかったが、俺の『堕炎砲』と大悪魔が融合した『大魔砲砲』なら勝てると確信したのである。そして俺は、大悪魔を救い出すと俺は大悪魔に『魔炎砲』の《魔弾砲》を撃つように指示をすると大悪魔は俺の考えを理解したのかすぐに行動に移してくれた。

大悪魔は、自分の体を大天使に向けて放つと俺はその隙に《魔弾砲》に魔力を込めた。そのタイミングを見計らったかのように大悪魔が大天使の前に移動をする。そのおかげで俺は『大魔砲砲』を放つことができていた。そして、俺と大悪魔が作り出した合体魔法は見事に命中して、そして大天使は『堕天王』の魔力の全てを吸収したことにより消滅したのであった。しかし俺が使った『大魔弾砲』の攻撃もかなり威力が高かったらしく大悪魔の体の半身を消失させていた。大悪魔もかなりのダメージを受けていたがそれでも生きていたことに俺と大悪魔は安心したのであった。

そして俺は自分の体に戻ると、すぐさま『堕天王』の元へと急ぐのであった。

大悪魔は《大魔王》として俺の前に現れた。《堕天》によって大魔王と《大魔王》の体が消滅しかけていたときに《大魔王》が俺と大悪魔の力を結集させて《魔砲》を発動させ『堕天王』に直撃させると、一瞬にして『堕天王』の体は消滅する。その攻撃で、完全に大魔王と《大魔王》の存在が消えてなくなり俺は動揺してしまったが今は落ち込んでいる場合ではなかったのだ。

俺は大悪魔が放った『大魔砲砲』により、『堕天将軍』と大悪魔が消滅した場所にいた『堕天将軍』の配下は全て消滅していたが大魔王の身体が消滅してしまったため、《神眼》を使って探してみることにした。大魔王を見つけるために必死に探し回った。すると、ようやく大天使が立っていたところの近くまで行くとそこに大魔王と思われる死体を見つけてしまう。俺はその大魔王らしき人の側に近寄ると、まだ息があることに気がつき急いで回復をするために、俺が所持していた全てのポーションと魔法をかけていくと大魔王は目を覚ますと、「貴方様が助けてくれなかったのですね?」と言ったので、俺は何のことを言っているのか全く分からなかったので聞いてみたところ大魔王が俺に話してくれた内容は衝撃的だった。

俺は『聖女』と《大魔王妃》を大魔王に紹介しようと思い二人を呼び寄せていた。そして俺達が向かったのは『聖城』というこの国の首都にある巨大な宮殿であった。その『聖都』に辿り着いた俺たちは早速『勇者の証石』を使ってから門番の人に許可を取ると『聖宮』へと向かったのである。すると俺たちは中に入った直後一人の少年と出会った。

彼は『堕天将軍』の弟だと俺が告げられると『聖王』の元へと案内してくれるらしいので付いていくことになった。

それから、『堕天将軍』の弟が、『聖宮』の中央付近にある玉座の間に向かうと俺達もその後に続いて入室したのであったが、その玉座の前の方を見るとそこには見たことのあるような女性が居たので少しだけ驚くと、彼女はこちらを振り向いてきて目が合うなり俺の名前を言ってきた。

「貴方はあの時の『聖杯探索の旅』に出ていた《聖勇者》ですか!?貴方は確か、私と一緒に『勇者の聖戦』に参加してくれた《大勇者》ではないのですか?あの時はまだ私よりも小さかったので確信を持てませんでしたが、貴方のお名前は確かにあの時聞いた『シン=トウドウ』という名前だったはずです。それにあの時一緒に戦った『大魔王様』と同じお名前だったのでまさかとは思ったのですが、どうしてあの時は『堕天将』に襲われていて意識を失っていましたが今はその怪我はどうされたのでしょうか?」

「えっ!!あっ、あー!!!!その通りだな。俺はその『大魔王』なんだ。」

俺は『堕天将軍』の弟と会った時に『堕天』のことを聞いてみることにする。すると、俺達は『聖帝』の謁見の間の前まで移動する。その途中に『聖帝の側近』やら近衛騎士たちに出会うと俺は彼らに質問をぶつけてみるが何も答えられなかったので仕方がないからそのまま『聖帝』がいる部屋に入っていこうとしたら突然後ろの方で物音がしたのと俺達に「誰だ!」と怒鳴られた。

その瞬間『聖女』は俺達の前に出て来て『聖剣エクスカリバー』を構えてから扉の向こうにいる誰かに言う。

「私は『聖皇』様に『堕天』を倒すための相談をしに来ました。『堕天』を討伐するための情報を『勇者』の皆から教えてもろうおうと思っていただけです!そして『堕天』について詳しい方に会わせて欲しいと言っているのです!今ならまだこの場から去ることを許してあげましょう。今すぐ出て行かないと言うのであれば私がここで相手をしてさし上げますよ!それが嫌ならば大人しくしてください。」

『堕天』という言葉を聞いていた『聖帝』の側近は慌てて中に入ってくると『聖姫』を連れてきて『聖魔姫』はその場にいる人たちを全員殺そうとするのであった。俺は『聖女』、『聖魔王妃』、『聖魔姫』、『聖魔王』、『大魔王様』、『大勇者』、『聖大神官』、『堕天王』、『聖魔王』、『大魔王』、『聖勇者』、『大勇者の証石』、『大聖女の指輪』の力を借りて、《大魔王》として復活すると、《堕炎砲》を放ち『聖魔魔王』を殺すことに成功する。だが、俺は『聖魔王』を殺した時に《大賢者》で調べると既に手遅れだということが判明すると、大悪魔と《堕天王》が俺の中に存在していた。そこで大天使に言われたことを思い出すと《闇人族》の話をしていたことを思い出した俺は、『大賢者』で『闇人族』のことを知るために大魔王の体を調べることに決め大魔王の体の状態を詳細に表示させたのである。

俺が《闇人族》の詳細を調べて分かったのは『闇人族』は大天使に造られた種族であり、《大天使の翼》という能力を持っているためこの世界のあらゆる場所に《転移》することが可能だった。さらに俺に『大魔導士』の力で大天使から得た『魔力解析鑑定』の上位互換である『大魔力解析鑑定』を使用すると『大魔王(堕天王)』の体の中には俺に残っていた《魔炎》と《火焔魔砲》の力が《闇魔力》に変換されていた。しかも、その《魔力》にはかなりの強さがある。なので、俺はこの力で自分の肉体を修復しようと思ったのである。しかし《真血の呪い》のせいで《闇魔法》を使うことができないので仕方なく俺は《大魔力解析鑑定》で自分の肉体の状況を細かく見ていく。

(《闇属性魔法》を使うためにはどうしたらいいんだ?)と思っているときに大悪魔の『堕炎砲』が直撃したときの記憶を覗くと俺は《大魔炎砲》を発動していたことに気づく。

俺はそれを見てすぐに大悪魔の力を利用することを決めるとその力を使って肉体を元に戻そうと決意すると大悪魔と大聖魔の融合した姿になることができたので大悪魔の力を利用するとすぐに《堕天王》が俺の中に存在する状態になってしまうがそれでも構わず俺の肉体の傷が治るように祈ると大悪魔の力はどんどん大きくなっていき最終的には俺の中に《魔力回路》を作り出したのだ。そして《堕天王》の《魔力回路》を使い大魔王の魔力に《堕天王》の魔力を《堕炎砲》にして注ぎ込むイメージを持つ。そして俺の中で魔力が爆発的に増えるのを感じて大魔王の姿に戻ると大魔王は倒れてしまった。俺は急いで大悪魔を元の姿に戻すと大魔王は起き上がってきた。そして、俺のことをじっと見つめてきたのである。

そして俺の目の前に姿を現した男は『堕天王』と名乗った。俺は大魔王に確認をとろうと大魔王に話し掛けるが返事が返ってこないので俺が大魔王なのか尋ねると、大魔王は首を縦に振る。すると、俺の中から大魔王の人格が出てくると、大魔王は大聖魔を消滅させて《聖大聖女》として復活を果たした。

俺は大聖魔が大魔王を自分の体に宿した影響か体が少しだけ怠くなるのを感じていたが今はそんなことを考えている暇などなく大悪魔に『聖具』を渡すことにしたのだった。俺は『魔刀:神威 大聖女バージョン』と『堕炎砲』という武器を渡して『堕天将』と戦うように指示をする。それから、俺の体内の『魔王の種』は大聖女の力と《堕天》のおかげで《堕天使》になったので、大聖女の《聖光》の能力で、俺の中の魔王の力を消そうと考えた。俺は『大聖女』、『堕天使』の力を同時に使って《浄化魔法》を放つと、魔王化していた俺の魂の力を消し去ることに成功したのであった。そして、《魔王の因子》だけを消滅させると大魔王が《堕天将軍》へと変化するのであった。

「俺は、《堕天使》に、進化したようだな。俺は、《堕天王》の『堕天』の力を使える。《大魔将軍》にもなれるが、どうやら俺は《堕天使》に、進化したらしい。俺に、攻撃できる者は、いない。」

「俺はお前に《堕天の鎧》を与えるぞ!これで、俺の体を守ってくれ!」

俺は『聖剣エクスカリバー』と『聖王笏』、『大魔王の証石』、『堕大聖者の指輪』と『大魔王の聖玉』の力を全て使い《堕天の兜》を作るとそれを装備するように言う。

『堕天』という能力を身に着けると《堕天王》の全てのスキルが使用できるようになるが《堕天将軍》の時と比べると弱体化するらしい。俺が大魔王に対して《堕天の槍》を投げてみてほしいと言うと俺が投げたのと同じような《堕天の飛龍》を生み出して投げつけてきてくれるので俺も《魔堕剣》で応戦することにする。

そしてお互いの持っている『聖武具』の全てを使い、戦ったのだがお互いに互角だったので、俺は、最後に奥の手を出すことに決めたのである。俺は聖杯から『聖剣エクスカリバー』、『聖王の杖』、『聖皇笏』、『聖魔笏』と、それぞれの神器を出して大魔王に向けて投げると、『聖騎士の誓いのマント』、『堕天の翼』、『天帝扇』と『大魔帝の錫』の四つも同時に出してそれらを融合させて『大魔帝錫』を作った。

それを俺に向かって投げつけたのと同時に俺は大魔王と同じように俺の奥の手を大魔王に打ち込むと俺達二人は気絶してしまう。そして俺達は目覚めると大聖魔の《大賢者の知恵袋》の検索機能によって《聖具召喚機》の機能が俺と大魔王に移植されていることを知ったのである。大聖魔の能力は俺のステータスの半分だけ上昇する効果があるので大魔王には大聖魔の力と『聖魔将の指輪』『聖女の祝福』を、《聖魔大神官》の力で俺には『堕天将軍の指輪』と『堕天王の大鎌』を俺にくれるという。それで俺達の装備が全て揃ったことになるので俺達の装備を大聖女に見せて鑑定してもらおうと考えたのだ。

「私から渡すものは無いけど私はこの世界のために戦うことを決めたから私はこれからは勇者の味方をすることにしたの。私は大天使から勇者のサポートをするように言われたのよ。そしてこの城にいたら貴方達に邪魔されると思ったからここにいたらまずいと判断をしたから貴方達の仲間になりますね」

「そうなんですね。わかりました。それじゃよろしくお願いします。あっ、そうだ。俺達が仲間になったのはこの人に認めてもらえなかったからなんだ。だから俺達にこの国を守って欲しいと頼まれました。俺達が大聖女様を認めれば仲間になってもいいということなんで大魔王を倒してからもう一度ここに来ようと思っていたんですよ」

俺が『大魔大聖典』を見せると大聖女様はこの大聖書はどこで見つけたのか尋ねられた。俺はその本について質問されると『堕天』に関係のある書物ではないかと答える。

俺は大聖女様に《魔眼》を使ってみると大聖女様は大聖魔と同化しているため《魔眼》が通用しなかった。そこで俺は大聖女の体の一部を触ることで《堕天王》にすることができるか確かめることにしたのである。そして俺は大聖女の体の一部分を掴んで大聖魔と同化させた。

俺はその瞬間に大聖女の体から膨大な魔力を感じ取ると俺は慌ててしまう。だが、すぐに魔力の放出は止まったので俺は安心すると、《大聖女の指輪》と《大魔王の王冠》の二つを俺の体に入れることで大聖女を《堕天の花嫁》に変化させてしまう。だが、俺に『大魔王の証石』が触れていたおかげなのか俺の中に大聖女の人格が残ったままなので、俺の中にあった《大賢者》の力を譲渡して《大魔導士》の力を手に入れたのである。すると大聖女が《堕天使の衣》を作り出してくれた。

大魔王が《堕天王》から大魔王に進化したときのように《魔導大元帥》の力も手に入れて俺に力を貸してくれないか?頼む。

『わかったわ』

(よし、成功した。俺は『聖魔大賢者』として『魔導師』の上位職である『魔導士』に進化したのだ。それから俺は『魔道王』という存在に、なることができる。俺は早速魔道大図書館に行きたいんだ。だから俺を連れて行ってくれないか?)

俺がそう念話すると大聖女が『魔魔の魔大図書館』に連れて行ってくれることになった。すると《魔眼族》が俺達の前に姿を現す。

『堕天使族の姫君、それに、魔王様。我輩の配下になるつもりはないかな?』

俺はそれを見て《大魔王の瞳》を発動させて《堕天将》を『魔王の刻印』の中に吸収した。俺はそれから、大聖女が《大魔王の眷属》になったのを確認すると大聖女を俺が手に入れた『魔道具作成者の腕輪』に転送するのであった。俺は《転移装置》を起動させる。俺は、《聖魔大迷宮》の隠し部屋に戻ることができた。俺が外に出てみると既に夕方になっていた。そして俺は急いで『魔道塔』に向かうのであった。

俺が《魔道具製造機》に《魔大魔王の腕輪》を入れ込むと魔道具は自動で《聖魔杖》を作り出す。

すると大聖魔の声が聞こえてきた。

『大魔王が、復活したぞ!』

「どういうことだ!?」

俺はすぐに外を見るとそこには『大魔王の姿』が見える。

「くっ、間に合わなかったようだ。俺が倒すしか方法がない」

俺は《超神速》の《固有能力》を使って移動すると大魔王を斬りつけるが大魔王には傷一つつかない。

「お前は俺を倒せるのか?」

「やってやるさ!絶対にお前を殺してやる!」

俺はそう叫ぶと《聖魔大剣》を振り下ろすがやはり大魔王には効かないのだった。

俺の攻撃は全く通用しない。

そして、俺はある作戦を考えると、 大聖魔を大魔王にぶつけさせて、俺は大魔王と戦うことにした。大聖女と大聖魔が大魔王に向かって攻撃を始める。大聖魔は攻撃をしながら俺の援護を始めてくれる。大魔王はそれを軽くあしらうだけで特に問題なさそうである。一方、大聖魔は苦戦しているようで、どんどんと押され始めていくと俺は《魔刀:神威 大聖女バージョン》の《堕炎刀》で大魔王を攻撃する。

『炎炎炎』

「ふっ」

俺の攻撃を軽くあしらうと俺に対して《波動斬撃》を放ってくるので俺は《聖王障壁》を展開して大魔王の攻撃を防ぐと、《大魔帝扇》の能力を使うと《覇皇剣》を作り出し《天魔剣》と共に構える。俺の体の中から大聖魔が出てくる。

「私の体を返してもらうわよ。私には使命があるから。だから私がやらないとね。それに、あんたみたいなクソガキじゃ無理だろ?こんな奴には、この俺が相手をしようじゃないか」と大聖魔の口調で喋り出すと俺に《堕天王》に変身する許可をくれたので俺は『堕天の花嫁』に変身をする。俺は《聖魔大剣 堕天将》を大魔王に振り下ろしてダメージを与えたのだが、すぐに回復されてしまう。

俺は大聖魔と合体技で攻撃を仕掛けることにしたのだ。

俺は大魔王に向けて飛び上がるとそのまま急降下して《聖魔大剣 堕天将 改》と《堕天聖剣天之魔剣 堕天王》を交差して、同時に《覇魔極天波 絶天魔衝》を放つ。だが俺達の攻撃も全くと言っていいほど効果がなかった。大魔王は俺の目の前に来ると、俺に殴りかかってきたので俺は、それを受け流す。俺は大魔王と格闘戦を始めてお互いが拳を繰り出している。大魔王と俺の動きについてこれるのは大聖魔だけのような気がするが俺と大魔王のパンチがお互いにぶつかり合うと、衝撃波が発生してしまう。そして俺達はそのまま戦い続ける。俺と大魔王は殴り合いを続けると俺の体が少しずつ吹き飛ばされるが俺と大魔王はほぼ無傷のままだ。

そして、俺は《堕聖杖》と《堕天大鎌》を取り出して俺達は武器をぶつけ合って火花が散ると大聖魔の体に宿っていた大聖女が俺に話しかけてくる。

『私達なら勝てるはずだ。二人であいつを倒して平和を取り戻さないか?』と提案してくれた。そして俺はその提案にのったのである。

大魔王は余裕そうな態度を見せているが、実は内心は焦っているように感じる。なぜならば、俺が大聖女と合体することで『聖魔王モード』に変化すると大魔王は動揺していたからだ。俺の見た目が変わったことで俺は《堕天の祝福》というスキルを使えるようになったらしい。

「俺はこの国を絶対に救ってみせる。だから協力してくれ」

『分かった。私はあなたの言う通りに動く。だけど勘違いしてはいけない。これはあくまでも私は勇者をサポートするだけだからね。それと私は貴方に命を助けられたから私は勇者のために戦おうと決めたの。そして、この世界も救うと決めました。私はもう二度と大切な人を作らないために強さを求めていました。だから、もしよければ私と結婚してください』

俺は大聖女の言葉を聞いて嬉しく思った。だって俺のことを大切に思ってくれる女性がいると思わなかったのだ。

でも俺の気持ちは決まっていた。それは、俺は舞華のことも愛してしまったのだ。だからこそ俺は答えを言うことができなかったのである。

俺と大聖女の戦いが始まる。俺は、まず、《聖魔銃 堕聖砲》から砲撃を放ったが簡単に弾かれて《魔導聖槍 聖魔砲》を召喚すると砲撃を放って相殺すると、俺は《魔道書》を取りだすと、大聖魔が、大聖魔王と合体して、大魔王と融合状態になると大魔王に《大魔王の書》という魔導書を渡す。大魔王は、その《大魔王の書》を使い《大魔帝王の瞳》を発動させる。俺も同じ《大魔王の瞳》を自分の中に取り込んだ。それから俺と大魔王で《超大魔王化》というスキルを発動させると大魔王が《堕天の衣》という服を纏った姿に変わると、俺が《超神速》を発動させて大魔王の腹に強烈な回し蹴りを叩き込む。俺は続けて、《覇魔連撃脚》を繰り出すが、俺の攻撃を防がれてしまい俺は空中にジャンプする。

そして、大魔王の頭上まで飛んでいくと俺は回転しながら連続で《天堕魔閃》を打ち込んでダメージを与えると俺は《堕天魔刃 堕聖十字斬》で大魔王を攻撃しながら落下する。俺が地面に足が着いたとき俺が《堕天王の大杖》から《聖光球》が打ち出され、《堕天王の大盾》が《聖なる光の十字架 聖十字架》に変わり、《堕天の聖剣》で斬りつけようとした瞬間に大魔王が、両手をクロスさせ《波動障壁》を展開する。俺は《聖魔刀》で大魔王の首を切断すると《堕聖剣 堕天大聖魔》を作り出すと大魔王の胸元を貫いて倒すことに成功した。大魔王は倒されると粒子になって消滅していくとそこには大聖魔の魂が残されていて、俺に「ありがとう」といって大聖魔が微笑むと大聖女の肉体の中に入って行く。そして俺が倒れそうになると大聖女が、俺のことをお姫様抱っこで受け止めてくれたのだった。俺はそのまま意識を失った。

「はっ!?ここは?」

俺が目を覚ますと俺は大聖女に膝枕されていたのだった。

そして大聖女は笑顔で言う。

「目が覚めたみたいね。大丈夫?」

「あぁ、俺は大丈夫だよ」

「ふーん」

「なんだよ?何か文句でもあるのか?」

俺は大聖女の顔を見ると大聖女は少しだけ顔色が悪くなっているような気がしたのだ。それで俺は質問をした。

「おい、大聖女、体調悪いんじゃないか?なんかお前調子悪そうだぞ」

「そっ、そんなことないわよ」

「本当なのか?」

「ほら、私を疑ってるじゃない」

「そりゃ当たり前だろう?お前の体なんだぞ」

「ふん、まあいいわ。とりあえず、あのクソ野郎をぶっ潰さないと、この国が危ないし」

そう言って大聖女は自分の体の中に戻るのだった。そして大聖女が、

「私の中の魔力が減ってきているの。このままだと、私の力が弱まっていって最終的には私は死ぬかもしれないの。だから早く決着をつけないと本当にヤバイ状況になってしまうの」と言うので俺は《創造可能》の《リスト》で武器を確認すると 大魔王は《神魔の玉座》《天魔王の杖》《神魔王の錫杖》 を作り出した。それを見ていると大魔王の《魔道具》に《波動収納》と、《波動倉庫》と、《魔道格納庫》があることに気づくと、それを取り出すと《波動武器》に改造することができることに気がつく。俺は大魔王が取り出した《魔道杖》を《波動兵器》に《魔剣》《魔銃》 を作り変えた。《魔道剣》 に作り変えることができることを確認してから俺は魔剣と魔銃で攻撃を始める。

俺は魔剣で大魔王を切り裂くと、大魔王は、すぐに《魔剣:黒龍牙》を作って応戦してくる。そして大魔王と魔剣をぶつけ合うが互角で勝負が決まらないので、大魔王に俺が魔銃で銃撃をしたが大魔王には効かなかった。大聖女は、大魔王に、《波動魔法》を放つと大魔王は《波動武器》を、大聖女に向けて放とうとした。だが俺は《聖魔剣 堕魔帝双撃》を作り出して二丁の《魔導銃剣》で《波動魔法》と魔剣がぶつかり合って相殺される。そのタイミングを狙って俺は《覇王剣》を振り下ろすが、避けられてしまう。

だが俺の攻撃を避けたときに大魔王に隙が生まれる。そこで俺は《覇魔極聖剣 極覇聖魔》を作り出して振り上げると《聖魔大剣 極覇聖魔》を合体させると大聖魔と合体している俺は、その《極覇聖魔》で大魔王を攻撃する。

「喰らえ!《天堕極聖天極 極極天堕覇極覇極聖魔滅殺波》!!!!!」俺は極覇聖魔で振り上げて攻撃を放つと《覇魔絶空波》が発動して衝撃波が飛んでいき大魔王を吹き飛ばす。大魔王は《天魔王の羽衣》を纏っている。俺は《魔装装甲》を展開してから大聖魔と融合状態になると大聖魔は大鎌を構えて《堕天聖剣天之堕堕魔》を生み出すと俺の《魔武装展開》に、《魔武融合》を融合させることに成功する。その大鎌を構えると俺は《堕聖剣》で斬りかかり大魔王を連続で切り裂き、さらに《堕天王の大斧》で斬りつけると、大魔王は俺から距離をとる。俺も大魔王から離れて、俺は《覇王槍》を二つ呼び出してから合体させてから一つにする。

「俺は大魔王、お前を倒す!」

「僕は君達を殺す!」

俺は大魔王に突撃すると同時に《聖天魔闘術》と《天堕流舞 天墜斬華》を融合させると《天堕天堕覇天天 極天堕華》を使う。

そして、俺は大魔王に攻撃を仕掛けると、大魔王も同じ技を使ってきたのだ。俺達は互いに攻撃を相殺させると、今度は《聖魔刀 堕天使大翼》に変形させると俺は、《聖魔大剣》に変形させた《堕天王の大鎌》に魔属性を付与して魔大剣を振るうと、大魔王も俺に対抗して魔大剣を振るうと、互いの攻撃が激しく衝突して俺と大魔王の戦いが始まった。それから俺が《堕天王の盾》と、《聖天魔槍》 《堕天魔杖》を融合すると、大聖魔も大魔王が《堕天王の大剣》と《聖天魔剣》を融合した《堕聖剣》に融合して、俺は《堕聖魔砲》を作り出すと、俺はその砲身から波動砲を放ったのだ。その波動砲を大魔王が放つ。その威力は凄まじく相殺することは無理だと思ったので《覇王の籠手》を右腕に付けてから、

「俺は《聖魔竜 堕天魔龍撃》を発動して波動エネルギーを吸収して、吸収した波動エネルギーを《覇魔竜神撃》で大魔王の方に飛ばしながら《堕魔光魔光線》を放ち相殺しようとする。しかし、俺の予想を上回る威力だった為、俺は《堕天魔龍撃》が打ち消されて、《堕天魔龍神撃》が大魔王に直撃すると大魔王は地面に叩きつけられた。俺はすかさず《覇魔竜王拳》を両腕両足に装着してから《覇王竜神撃》を繰り出すと、大魔王は地面に向かって落ちていくが、大魔王は地面に足をつけて踏ん張ったのだ。俺がもう一度攻撃を繰り出そうとしたときだった。

俺が攻撃をしようと《堕天聖槍》で突き刺そうとするが俺は《覇魔竜王腕 覇王天魔龍爪》で受け止めた。そして、そのまま俺は押し返されてしまうと、俺は体勢を立て直した。それから俺は大聖女と大聖魔の魂の魔力を借りて必殺技の準備をする。そして俺は《覇魔剣 堕聖天魔刀》と、《堕天聖弓 天魔矢》に魔属性を付与すると俺は必殺技を撃つことにした。

「喰らいやがれ!!《超聖天星極破撃 聖星堕天撃》!!!」

俺はそう言って聖属魔星の力を宿した《天魔光龍剣》と、《聖天魔光槍》を同時に振るって巨大な波動斬波と光輝く波動砲撃を放っていく。そして、そのまま大魔王に攻撃が届くと、そのまま大魔王に激突するが、やはり大魔王には、傷ひとつついていなかった。

「まだ俺の力は完全ではないということか。だけど俺は負けるわけにはいかない。俺は大魔王を倒してこの国を守るんだ!!」

俺はそういうが大魔王は余裕の笑みを浮かべていた。俺は、《覇魔天聖神斬》を大聖魔の魂に融合させると大聖魔が大魔王の頭上に出現して回転しながら大魔王に接近してそのまま体当たりを繰り出し、大魔王に命中すると俺は《聖魔覇道極星 覇王聖極聖魔斬》という技を発動したのだ。

この《覇王聖剣 覇魔聖極》で大魔王を斬り裂いたのだ。

「グハッ!?バカな僕がここまでダメージを受けているとは」と大魔王が血を吐きながら呟くと、大聖魔の体が、粒子化して消えると大魔王が俺を見て言う。

「君は一体、どれだけ力があるんだよ!まさか大魔王である僕の防御結界を、貫いてくるなんてさ!本当に君は規格外だよ!だけど、君の攻撃はまだ全力じゃないようだね」と大魔王は言った。

その通り、俺はまだ全開では無いのは本当で、 《聖天魔装剣 堕天天魔王》と《覇聖聖天剣 覇天魔剣》の融合で《堕天魔皇剣》を作り出して合体させて大魔王に向けて振り上げると、《覇聖天魔双剣 堕天双魔王剣》に変化させ、それを両手で構えると大魔王は警戒して俺を見つめていた。俺は《覇聖天魔刀》を取り出して《覇聖龍刃 覇魔覇道龍撃》を放つが、これも大魔王には効かないようで俺は続けて、《覇聖魔龍閃》を使うが、それも効かなかったのだ。そして俺は《堕天聖翼》と、《聖天魔杖》 《覇聖魔杖》の融合技で、《覇聖天魔杖》を作り出してから大魔王に《堕天天聖翼剣》で斬りかかると、大魔王は俺の攻撃を避けて俺の後ろに回ってから俺に殴りかかってくる。

その攻撃に俺の顔面に命中して吹っ飛ばされてしまうが俺は、大魔王に攻撃を仕掛けるが、大魔王のカウンターパンチを受けて、俺はダメージを負ってしまった。俺は大魔王から距離をとって離れる。そこで俺は《聖天魔王剣 堕天使魔皇》と《聖天王大剣 堕天使王剣》を作り出した。その二つの武器に俺の魔力を込めてから《魔武装展開》に《覇魔聖魔剣 極覇聖剣 極覇聖魔極覇王》に、《魔武装融合》をさせることに成功した。その大剣を振り上げると、

「これが俺の最終進化形態!『覇聖魔天極極覇極聖極魔滅殺波動極剣技』だぁああああ!!!」

そして俺はその波動の剣を振り下ろすと大魔王は防ぐことが不可能だったので、大魔王は俺の波動剣で斬られていき消滅してしまう。これで俺達は勝利することができた。だが、すぐに俺の体は限界が来てしまい俺は倒れてしまうのであった。それから意識を失った。


***

俺が目を覚ますとベッドの上にいた。その横では大魔王が俺を見ていたのだ。

大魔王が何故、俺に近づいてきたのかと言うと、大魔王は自分の体を治す為に必要な《魔鉱石 マギアメタル》を探しにきたのだという。そして、俺と大魔王はその《魔鉱》を協力して探し始めるがなかなか見つからなかった。

そして夜になると、

「仕方ないから、僕は自分の城に戻って寝ようと思うよ。また君に会えるの楽しみにしているからさ。あと僕の配下達が迷惑かけてしまって、申し訳なかったね。僕は君を歓迎するよ」と言って、立ち去ろうとする大魔王に対して俺は「お前も一緒に来てくれ。仲間達を助けないとな」

俺の言葉に大魔王は驚いた表情をして俺を見る。しかし大魔王も渋々俺の提案を飲むことになると俺は嬉しかった。だって、こんなに美人さんと一緒に居られるのだから俺は凄く喜んでいたのだ。そんなことを思っていたら、

「あ、それと大魔王とか呼んじゃ駄目だよ?もう大魔王じゃ無いから、僕のことはこれからは《アイリス》って呼ぶこと、いいよね?」

大魔王にそう言われた俺は「別に構わないぞ」と俺は答える。そして大魔王改め、《アイリス》に案内されるとそこには大量の人型ゴーレムがいた。俺はそれを倒すが、 俺はある事に気づく、なんでゴーレムが人間みたいに会話が出来るんだよ!!と思ったのだ。そして俺と大魔王もとい、 《アイリス》で手分けしてこの国の人たちを助けることに決まった。それから俺はまずは城の地下に行かなければならないと思い俺はそこに向かっていくと 地下には俺以外の仲間たち全員が眠っていた。俺は全員の様子を見てみるとみんな酷い傷を負っており俺は《聖治癒 天使之光 天使の慈愛》を使ってみんなを癒すと 《堕天王 覇天魔龍 堕天邪竜》と《覇天王 天魔覇道龍 覇天王竜 覇魔覇道龍 堕天使龍》 を融合させた《堕天聖覇竜》に、変形させたのである。

《覇王竜神》 に進化したことで《聖魔竜》に変化した 《覇天聖龍神》は 《聖竜覇神》に、 さらに、 大魔王 だった時の《堕天王 覇天魔龍》と、 融合して強化してた大魔王 だったときの俺の 大魔王の力を使った大魔王の姿になった 俺は《堕天聖龍覇 覇龍天覇王》になり、《覇聖天魔刀》を地面に突き刺し必殺技を放ったのだ。すると 《覇聖覇天魔極極聖極覇天覇道砲》という超必殺技を放ちこの国にいる、全ての人型モンスターを倒していった。その後、俺は仲間達のところに駆け寄っていくと仲間の意識が戻り始めて俺を見た。

そして俺は言う。

「みんな!!助けに来たぜ!!」とそれから俺たちはすぐに外に出て大魔王が待っている場所に向かったのであった。

大魔王と合流して、それから大魔王に事情を話すと大魔王と俺は仲間達を回復させることに決め、まずは俺と大魔王は俺の家がある場所に転移すると大魔王が言う。

「さっき、君は僕の力を融合したとき、 僕の記憶の一部を受け継いだから、 君の家は僕にも見えるんだ」と

「そうなのか!それは嬉しいことだな!」と俺が喜んでいたが大魔王は苦笑いをしながら、俺の頭をなでてくると 《覇天王の証》と《堕天王の指輪》を渡してきたのである。そして大魔王は俺に

「君はこれから《聖天王》として生きていくことが、決定しているからこれを君に渡すよ。これは《聖天魔帝 堕天神 覇天神王》の力が込められた装備なんだ。まぁ、僕の力を融合していた君なら扱えるはずだ」と 大魔王にそう言われ俺はその二つを装備することにした。

そして俺は大勇者の証であり 《聖天魔王剣 天魔覇道剣 極聖覇王剣》 覇聖竜王の《覇魔極聖龍皇剣》と融合することで 大勇者 と、大魔王両方の力を宿した最強モードになれるという 伝説の装備 を手に入れたのだ。それにしても大魔王は一体どこまで凄いんだよ!? 本当に何者だよ。

そんなことを考えている俺に大魔王は「さてと君はもう十分に力を得たわけだから、僕からの修行は今日は終わりだよ!次は君の仲間達が力を取り戻すために僕と一緒に訓練をしていくんだよ。大丈夫。安心して僕に任せてくれればいい」

その言葉を信じるしか無いんだろうな。

俺の今の実力だとまだ弱いらしいから。俺はそう思いながら俺は 大魔王 の 特訓 を受けることになって俺は仲間と共に、大魔王との過酷な日々が始まるのである。

《覇天王》と《堕天王》の力で俺には 《堕天王覇天神王》 《堕天王極天神王》 という 二つ目の新たな能力を手にすることが出来たのだが 俺は、大魔王の圧倒的な強さを見せ付けられてしまうと 大魔王に俺の 仲間達 も連れてこいと言われて俺は大魔王の元に行くと、そこには《覇天魔王》に姿を変えた 大魔王がいて、大魔王 改め アイリス が俺の仲間達に説明を始める。それからアイリスは 大魔王としての本来の姿に戻る。

そして、大魔王は 堕天魔皇剣》で剣を作ると、俺の方を見て剣を構えるように言い出したので、俺もそれに従い大魔王と剣で打ち合いを始め、その打ち合いで俺は剣が破壊されてしまって 大魔王が使っていた剣を貸してもらい俺も同じように大魔王に攻撃を行うと、 俺は大魔王に負けてしまうが俺は何度も大魔王に立ち向かい戦い続ける。

そして、大魔王に「よし、少し休憩にしようか」と言われた。そこで、大魔王は俺に対して 自分のステータスを確認させるように俺に伝えると、 俺は ステータスプレートを出してから、それを眺めると自分の 数値を確認すると

「レベルが100を超えてしまっているんだけど、どういうことだよ!?それに体力とかの数値があり得ない程上がっているんだが?」と言うと 大魔王から、

「君達は僕の配下達を倒してきていただろ?それで経験値をゲットしていて、それが溜まり続けてレベルアップをしてしまったんだよ。ちなみに僕も君と同じく ステータスを確認していて、その数値は大体500億は超えているよ。だから君のレベルも1000くらいはあると思うよ。だけどまだまだ僕は強いから君達も強くならないとね。」と、言われてしまう。

俺はそんな話を聞いていたが、 それよりも俺と、 仲間たちが 大魔王 と、互角以上に戦えているということに驚いた。そして俺は仲間達に、俺が大魔王と修行をしていた事を話すと、俺の 仲間達 は全員、驚き俺のことを羨ましがっていたが、俺は大魔王が大魔王では無いということを教えてしまったら、仲間達は混乱してしまっていて俺は仲間達の質問に答えることにして俺は言う。

「俺が今、持っているこの二つのアイテムは大魔王が、この前くれたんだ。俺はこの世界に来る前からずっと大魔王と仲間だったんだよ。まぁ、詳しい話はまた後にするか、そろそろ大魔王の所に戻ろうか」と俺が言うと 俺の 仲間達 は俺の言葉に 従うのであった。


***

《覇天神》 堕天王 極天神 覇天魔帝の力を全て使うことができる状態のことです。

大魔王の配下達を倒すと手に入る称号の一つですね。

『覇天王』

大魔天魔 聖天覇王剣 堕天覇天王神に進化するために必要なアイテムの一つになります。大魔王も持っていたはずなので大魔王と、戦うことで入手することができます。しかし、その条件はなかなか難しく厳しいため手に入れるのはかなり困難でしょう。大魔王は大魔王の力を受け継いでいるので大魔王も所有しており、それを持っていることが前提になります。しかし、『覇天神の証』と、組み合わせれば大魔王と同等の強さを手に入れられてしまいました。つまり覇天王の力を手に入れることができてしまったんですね。覇天王の力は、《覇王聖剣 聖覇王聖剣》に宿っています。

《覇天聖龍王》 堕天覇天王竜と融合した状態で、《覇王竜帝》になった時に進化した《聖天竜帝》の力を使って《覇王聖竜》になる為に必要なもの。大魔王が所持していたものですが、覇天王に変身する為に使い、大魔王は覇天王の状態から、堕天魔王に戻りました。

大魔王は俺の仲間たちに、 堕天王と覇天王について詳しく説明をするが 俺は仲間の一人に、俺が堕天王であることを教えることにする。

堕天王の力は大魔王であるアイリスに借りて使ってみたことがあるのは 俺だけじゃないはずだ。あの力を使えば確かに簡単に国を潰せるほどの強さがあるからな。だが、俺の場合は、俺一人が強くなるんじゃなくて、仲間を強くしたいと思ったから大魔王に協力を申し出たのである。

だから、俺は仲間たちが納得してくれるようなことを言って、 仲間が大魔王に堕天王や、覇天王についての話を聞こうとする前に、仲間達に俺が大魔王と修行をしている間に、手に入れた 大魔王 の力が込められた剣を仲間達の武器の中に入れたのだ。そして、大魔王に俺の考えを話し始めると

「なるほど!そういう考えもあるんだね!分かったよ。じゃあ、君のやり方に任せるけど、君も無理しないように気をつけてくれ。」と言って、アイリスは仲間達に説明を始めたのだった。そして俺はアイリスに言われたとおりに仲間の元を離れていくと、 俺の仲間達が俺の所まで追いかけてきて、「ちょっと待ってくれ!!」と仲間が言うので俺は足を止め振り返ると、仲間の男から俺に 大魔王 の話を聞いてほしいとお願いされたので俺が、 大魔王は大魔王だ。

と伝えると その話を聞いた他の仲間が

「ふざけるな!!」

と声を上げてくるので

「お前は 大魔王 と戦ったからわかるだろう。

あいつの本当の姿を!あいつは俺たちとは違う次元の存在なんだ。大魔王と対等に話せているのは大魔王だけだ。大魔王と互角以上に話している俺の事を妬んで俺の事を恨んでいるのも分かっている」と言うと、俺の 仲間達は黙り込んでしまうのであった。そして、俺は 俺に付いてきてくれた、仲間達に、 大魔王の 強さを伝えようとしたのだが俺は 大魔王 の姿に変化をしてみせると仲間たちは驚いていたのだが 俺は大魔王の力の全てを解放したのだ。するとその姿は大勇者 であり、そして俺の身体は更に変化を始めて行き そして、俺は堕天極魔王の力を解放したのだ。その力を使い、 俺の仲間が持っていた 堕天魔皇剣》と 《覇天極聖覇王剣》 《堕天王極魔天帝剣》 そして大魔王が使っていた堕天魔皇剣》も全て 回収してしまうと その剣で俺に攻撃を仕掛けてきた仲間を俺は 返り討ちにしていく。その仲間に攻撃をされながら、仲間に 俺は 俺の正体を明かすのであった。

俺の目の前にいる 大魔王の部下は俺の 仲間に向かって攻撃を行っている。

俺の大事な仲間を殺そうとしていからな!だから俺の仲間を傷つけようと思っている奴らを許す訳にはいかない!!俺はそう思い、俺の 仲間 である女達を守るように立つと、仲間達が 大魔王に俺の正体を聞き出すために、大魔王の元へ行ってしまったが俺はそんなことは気にしない。今は俺の仲間を傷つけようとしようとしている、大魔王の部下である部下を始末することに意識を向けるのであった。俺は堕天極魔王の力を解き放ち、堕天王 覇天神王へと姿を変えると 俺は俺の目の前にいた大魔王の配下 に攻撃を仕掛けることにしたのである。そして、その配下に、堕天王覇天神王の剣技を発動させた俺は、配下の動きを一瞬にして封じてしまう。

「何だこれは!?動けんぞ!」

その配下は、そんな言葉を口にするが その配下がどんな言葉を漏らしても俺が何も感じないと思っていたのか?残念だか俺はそこまで冷酷じゃない。俺が堕天王覇天神王になった時にあるスキルを覚えているのを忘れていないだろうか?そのスキルとは 絶対防御結界というものだ。この効果は俺の周りを囲むように展開されていき、俺への攻撃は絶対に防ぐことのできる最強の盾を生み出すことが出来る。そのスキルを配下に対して使うことで この場を乗り切るつもりなのだ。俺の周りに展開した結界は 敵の全ての攻撃を受け止め、俺の身を守る最強の鎧でもある。だから俺は、この力でこの 俺に刃向かってくる者達を蹴散らしにかかったのだった。

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《大魔剣豪》《覇剣豪》《覇闘聖将》 《覇闘王聖》《覇天聖》《覇魔竜帝》

『聖龍帝』『覇竜王帝』

『聖覇王龍王』『覇天神』など、大魔王が持っている力のほぼ全てを使えるようになります。しかし、覇天王や堕天王のように、大魔王の力と融合して戦うのではなく、自分自身が強くなるだけです。なので自分の強さに限界がありますね。なので、あくまでも大魔王の力は自分が扱えるようになるまでの補助的な役割として使ってください。大魔王と戦う際には自分の強さに余裕を持たせておく必要があると思いますよ。

そして大魔王を倒すと、 大魔王は堕天王となり、覇天神に変身する為に必要なアイテムである 《堕天王の聖剣》は手に入りませんが堕天王の力を全て使えるようになります。そして、大魔王が持っていた、堕天魔王剣覇天魔剣も手に入れることができるようになりました。

『聖天剣聖』《聖剣神王》『覇剣豪』

《覇聖剣聖》《覇闘神王》《覇武闘王》 聖龍神の力を手に入れるために必要な称号になります。聖龍神になれる条件は、《聖龍神》に進化してからさらに強くなった状態で【聖龍帝の証】を手に入れる必要があり、そして聖龍帝の力が使えればなれるようになりました。聖龍神の力は凄まじく、一人で一個の軍勢を相手にすることも出来るほどの力を持つことが出来ましたよ。


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《覇龍聖騎士》《覇帝竜帝》《聖龍騎帝》

『極龍竜騎士』《龍騎兵帝》の二つの称号を同時に持つことでなる事ができ、その二つを持つことで 極龍竜騎士》 に変身することが可能になる 称号です。二つの 極 を持つ 龍 騎士になります。この二つの力はどちらも最強クラスの力になります。ただ、力を使いこなせるようになったからといって油断だけはしないように注意して使って下さい。ちなみに《聖龍聖剣》を《聖龍神王》の力を使って使用すると、聖龍剣聖に変身する為に必要な《剣聖の神玉》を手に入れることができます。そして《聖龍帝》の力を使って 《聖龍神王》の力を使えば《聖龍帝》に変身する為に必要な 《龍騎兵の神玉》を手に入れることができます。そして聖龍聖剣を使えば聖龍聖剣を手にすることが出来るのです。

大魔王の力は全て大魔王に渡しましたが、《聖覇王聖剣》《覇天魔帝剣》を手に入れることができましたね そして俺が今戦っているのは 大魔王 直属の部隊 大魔王軍親衛隊だそうだが、正直弱い! 雑魚ばかりである!まぁ確かに普通の人間の兵士達に比べれば遥かに強いだろうな。だけどな大魔王の力を受け継いでいた俺にとっては物足りない相手だな。だが一応、俺の目的は達成しているからな。だから俺は俺の目の前にいる敵を倒して終わりにしたのであった。

「なっ!?馬鹿な!こんなことが!我の部隊は、人間の中でも優秀な兵士を集めて鍛え上げ、精鋭の部隊を作り上げたのだぞ!!それなのに貴様のような存在がいるなんておかしい!!あり得ん!絶対に認めない!!我らの部隊が負けたのならば、それは大魔王様がお亡くなりになられたと言うことだ!!」

「何を勘違いしている。俺がお前たちと戦っていたのはこの剣を手に入れたいからだ!そして俺の目的は既に果たされた!!後はお前たちがどうなるかはお前たちの運次第だ!!」と言って俺は 覇皇剣覇の刀身を地面に突き刺し剣身の上に乗っかると同時に俺の持つ覇剣豪と覇王剣聖の称号の力を解放する。そして俺は、剣身に乗っかり剣身の上で待機をするのだが、その俺に向かって一人の兵士が攻撃を仕掛けてきたのだが、俺の前に突如 結界が出現する。その結界の中に入ってきたその兵は 剣を 振ってきたのだった。するとその結界の中に入っている兵は剣が弾かれることに驚いた表情を浮かべるが、結界の中に入ってきた兵の後ろからは俺に向かって 弓で攻撃をしてきた。俺はその攻撃を避けることもしなかったが矢は俺に当たることはなかったのだ。何故なら俺の身体の表面に、結界が展開されていたからで、その結界に矢が当たることによって結界は消えてしまったのである。するとまた結界を張ろうとしていた兵がいたので、俺はそいつに向けて結界を発動させて閉じ込めてやると、中から助けてくれ!と言う言葉が聞こえたが無視をした。だって面倒ごとを増やしたくはないからな!それからしばらく待っていると 俺の元に、大魔王が作り出したとされる六人の 魔 人 が現れたのであった。「お前らが大魔王が言っていた 魔 人達か?なかなか良い身体付きをしているんだな」と俺がその魔人を褒め称えると「ふん!!俺たち魔人は選ばれた者しかなれぬのだよ」とか言いながら俺に対して殺気を放ちまくって来るので「お前らみたいな 下衆に殺されるような奴じゃないんだよ!」と言って剣を構えて襲いかかった。そう、俺はこの時はまだ知らない。魔人たちが持つ 力の強大さを。

大魔王の側近でもある魔族達が俺の前に立つ。そして 俺に向かって攻撃を仕掛けてくる。俺に向かって放たれてきた技は 闇 属性の 魔法攻撃であった。しかもこの攻撃の威力は普通ではなく、その一撃を受けた俺の肉体は一瞬にしてボロ雑巾のようになっていしまうほどだったのだ。だから俺は自分の能力を発動させたのである。

「この程度で、大魔王が死ぬ訳ないからな。大魔王の配下である魔人どもは、やはり弱かったみたいだな。俺にこの剣をくれたことは感謝しているが、その礼をしてやるぞ。この堕天王の力と融合し堕天王 天魔王へと姿を変えさせてもらう!」と言い、俺の姿は一瞬にして変わり俺は堕天王天魔王へと変貌を遂げた。そして 俺は大魔王にもらった剣を振るい、大魔王の側近達を倒していくのであった。

そして、魔人に止めを刺す際に、大魔王が持っていた武器である、 《覇王聖槍》 を使うことに決めた俺はその技を使用した。この技を使うことによって、その 武器は 《聖覇王神》 に変化した。俺は大魔王から受け継いだ スキルの恩恵を受けて聖剣神王の力が発動したので、《聖龍神王》の力で《聖龍神王》の力を使い 聖龍聖剣を作り出してから 聖龍聖剣聖へと変身する。そして聖剣を両手に握り締め、俺に止めをさそうとした大魔王の配下 六名の魔族たちを叩き伏せるのである。

俺に止めを差そうとしてきた、魔族の一人を聖龍神王の力で作り出した聖龍聖剣聖の力を解放した 二振りの聖剣を 《龍神》 《闘竜》の力を解放し、 聖龍聖剣で 《竜牙閃》 を放つ その一撃を食らってしまった、もう一人の魔族はその場に倒れ伏してしまうのであった。

俺は、堕天王となった 天帝が作り上げた大魔王の親衛隊たちをたった一振りで全員倒すことに成功してしまう。そんな俺のことを驚愕の眼差しで見つめている、大魔王の部下の一人である。魔人の男と向かい合い、「次はお前らの相手をするよ。かかってきなよ、まぁ お前らは 俺には勝てないと思うけどな」と余裕のある発言をした。だが、その発言が余計に 男の怒りを買ったようで男は 剣 を振り下ろしてきて俺を殺そうとするが、俺の目の前に出現した 《龍鱗》の力を使って防ぐことになってしまったのだ。

俺の前に現れたのは《覇聖竜帝》の力を手に入れ、さらに大魔王との戦いを通して 手に入れた 《覇龍皇》の力も手に入れることに成功したのだ。これにより俺の能力値は飛躍的に上がり更に強化されることとなる。その力を使った 龍麟盾が《覇聖竜帝の証》の力である《覇竜王帝の証》を使い《龍騎兵帝の力》の《龍騎盾帝》を発動させる。これは、《龍騎鎧王》 と同じ性能を持っており、防御系に特化した力だ。そして俺の周りに龍の紋章が描かれた障壁が現れ、その壁に守られる。

そして 剣聖の 剣神剣聖 《覇闘王》《聖武闘将》《覇闘闘志》 そして新たに得た極武の 極帝拳武闘王極帝闘士の力を使い、俺の周りを囲む全ての敵に 攻撃を加え続ける。それにより大魔王軍の兵士達は全て俺に倒されてしまったのであった。俺は大魔王を倒したことにより 堕天聖帝になり、堕天聖帝になる為の条件である 《聖龍聖騎士 》を手に入れる事に成功していた。俺はこれで晴れて堕天聖騎士になったのである。そして俺は元の大魔王軍の幹部だった大魔王の親衛隊である六人と、大魔王の側近だった一人を倒す事に成功する。

大魔王にもらった聖剣が、俺が使ったことによって、その形を変化させ、 堕天聖剣に変化したのを見て 俺はその聖剣を手に取るのであった。

そして俺は今。

聖龍帝から 堕天聖帝に変身したことで手にすることができた 堕天聖剣を手にしていたのである。そして俺は、その堕天聖剣の刃に自らの手を触れさせ、俺が使えるようになるまではその聖剣が力を封印していたのだが、俺の体の中に吸収されていったのであった。

《龍滅覇王流剣術》 を使うことができるようになった俺が今 使っている技は、この世界の理を無視した、 無から有を創り出すことのできる創造の力を宿している 《創造の剣》 を使用して創り出した

『破壊の剣』

『創生の剣』

を操って俺に攻撃を仕掛けて来た魔族六人相手に戦っていた。だが相手の強さは俺からしてみればそこまで脅威ではない。

なぜなら俺の攻撃は絶対に通らないのだ。

何故なら、俺は 堕天王が持っていた 六本のうちの二本のうち 堕天聖剣を持っているからだ。そして俺はこの剣を手に入れたことで堕天聖帝の力を使うことが出来るようになっていたので俺は大魔王に言われた通り。

《堕天王の翼》 を発動させていたので俺は自由に空を飛ぶことができるので、俺は地上にいる敵を見下ろしながら戦う。それに 俺は 《神速の縮地》と言う技能を身につけることが出来たのでものすごい速さの攻撃をすることができるようになっているのである。なので魔族たちが放つ 遠距離からの攻撃を簡単に避ける事ができるのだ。だけど魔族たちは 近距離戦を仕掛けてきたのである。

そして俺のところに 向かって剣を降りおろしてきた魔族の男の斬撃を、俺はその剣身を受け止めると俺はその魔族の男に向かって 《聖魔剣》の力を使って 魔力を纏わせた一撃を、叩き込むことにしたのだった。その攻撃を受けてしまったその魔族は、全身から大量の血を流してしまい絶命したのであった。それを見た残りの五人の魔族たちは一斉に逃げようとした。俺はそれを見逃すつもりはなく、魔族が逃げ出した方向には 《神龍皇》の力と《覇竜闘王》の二つの力を持つ、聖竜剣を生み出してから 魔竜剣と融合した姿に変化させてから、追いかけたのであった。すると俺の目に映った光景は俺に止めを差そうとする二人の魔族と魔族六人が、魔竜剣を 振り上げているところだった。

そして 魔竜剣が魔族六人に直撃すると魔族達は吹き飛ばされて地面に倒れる。俺はそのまま魔族たちに近づき、止めを刺そうとしたところで俺のことを 誰かが止める声が聞こえてくる。その人物の正体は、なんと あのレイナという少女だったのである。彼女は魔導師服を着ておりその服には魔道王の称号を持つ俺でさえ見たことがない文字で書かれてある 魔法文字のようなものが書かれていた。どうやらその魔導師服の効果により、 ステータス 能力値 レベル などが俺と同じように見れるような状態になっていたのだ。俺は彼女のことを警戒したが、その彼女によって魔族たちの 命 だけは助けてやってくれと言われ、魔族たちを助けることにしたのであった。俺はその後、大魔王から譲り受けて大魔王軍の幹部達が所持していた聖剣を回収した後にこの魔都を出て行ったのである。そして この大陸にある国を回って行き俺に協力してくれる人たちを集めることにしたのであった。

そして俺の元に、一人の男が訪れる。その男は俺の前に立つなりいきなり攻撃を仕掛けてきて 俺に攻撃してきたのだ。だが俺はそんな攻撃は難なく避けてから、

「お前は何者だ? この私に攻撃をするとはどういう了見なのだ?」と質問をした。その男は俺の言葉を聞いて、「ははは、貴様が噂の聖王なのか!? 面白いではないか!私は魔王 魔王軍 十二将軍の一人。魔炎剣王 炎王と名乗っているものだ。よろしく頼むぞ」と言ってくる。そして 《覇王竜神》 の力によって、その魔族の名前を確認することに成功するのであった。

魔竜剣王と名乗った男に対して俺はこう言葉をかける。「俺は、この世界で最強と言われる存在、 《聖王》と名乗らせている。それでお前は俺に何のようだ」と問いかける。

《聖王》とは、俺に《聖覇王神》の力を授けた大魔王 如月零士によってつけられた名前であった。俺はこの世界では 魔王と呼ばれる立場の者達からすれば 王 のような存在であった。だからこの《聖王》という名前には相応しいと思ってその名前を名乗っていたのであった。

俺は魔剣を握り締め、剣を構え、剣先を目の前にいる魔族に突き付ける。俺の剣が発する気をその身に受けた その魔族は俺が構えた剣に一瞬で自分の死を感じ取り。剣を振り下ろし俺のことを殺そうとして来るが、 俺の体には全く通用しないのだ。

俺の剣に込められている力は俺の持つ 《覇竜帝の神剣》の力で 全てのものを切り裂く力を秘めた剣となっていた。なので 目の前に迫り来ようとする剣を受け止めるだけで、魔剣ごと 相手の腕を切り落とすことが可能になっているのである。

俺のその力を見て恐れをなしたのか 俺から離れて 距離を取った。そしてその魔族が俺に向かって話しかけてきた。「なぜ俺に攻撃を仕掛けて来たのだ」と その魔族がそう聞いて来たので、「いやなにお前は強いと聞いていてな、是非ともお前と戦いたいと思っていたのだ。それで、 俺に戦いを挑んだのだよ」と答えた。

俺のことをその魔族は見てから「俺の事を試したと言うことか、なるほどな」と呟きそれから俺に向けて話し始めたのである。

その男の話を纏めると、 魔王には序列があり、魔王には順位があるのだそうだ。この男、魔王の中ではかなり上位に位置している存在らしいのだがそれでも俺は、まだ弱いので、今のままでは勝てる気がしなかったと言っていた。だが 俺はこいつに負ける気がしないので、「お前に負けないさ」と言うと、 その男は、ニヤリと笑みを浮かべて 剣を構えたのである。

剣神剣王が《聖龍聖騎士》になったことはもう、俺が知っていることだ。

俺も剣を構えるが、その時。

剣王を名乗る男、剣王 が俺に攻撃しようと襲いかかってきたのだ。俺も同じように 剣王に攻撃するために 剣王に向かって駆け出して行く。だが 俺は その動きについて行くことができずに 呆然と突っ立っているだけだった。すると剣王は剣を振り上げて俺の方に向かって剣を振り下ろそうとした。そして剣王の一撃が俺に命中する前に 《覇王龍神流 縮地》を使って移動してから剣王の後ろに回り込み。その剣を俺は 聖魔剣を使い剣身を受け止め、そのままその剣を奪い取る。するとその剣を取られた瞬間に剣王はその剣を手放した。その行動を見て 《神速》を使い剣を拾い上げるとその勢いのまま 俺は剣王の首に聖魔剣の刃を押し当てる。

剣王の動きがあまりにも遅いので、その剣王の背後に 《聖魔剣》を使い、刃を向けたままの状態で俺は立っていた。そして俺に刃を突き付けられている剣王は冷や汗をかきながら苦笑いしていた。

俺はこの世界に転生して初めて恐怖を感じたのである。俺は今までどんな敵にも恐怖なんてものを感じることがなかった。俺が今まで出会ったことのある敵で一番強敵だった 堕天騎士でも俺は怖くなかった。なぜなら奴は堕天王であり俺の力を封印した敵でしかなく。俺は《創造の剣》を使えば簡単に倒すことができたから、俺はこの剣を手に入れた時点で堕天聖騎士に変身できるようになったことで俺はこの剣が手元にあってよかったと思ったぐらいだったのだ。だが今回は違う、 《聖龍皇》と融合した俺に歯向かうことは並大抵の事ではない。

その証拠として 剣王の剣を奪った後、俺はすぐに剣王と間合いを取ると、剣王と再び戦い始めるが。剣王の反応が鈍かった。なので俺の攻撃は全て当たるが、逆に俺の攻撃は剣王には一切効かないという状態になっていた。そこで俺は、その剣王との戦いを終わらせるために。まず 大技を使って剣を折ってから、 その後剣の柄を殴り付けて その男を気絶させたのである。そしてそいつが使っていたその剣を収納の中に仕舞い込んでおいた。この男の実力ならもっと強くなることができると俺は思った。それに俺よりも強くなったらまた、戦ってみたいなと思えたのだ。俺は、 剣をしまいこんでその場を離れようとしたところで 後ろの方に気配を感じたので振り向く。そこにはレイナという 少女が立って俺のことを見ながら剣を向けていたのである。俺は、

「君は確かレイナさんだったかな? なんで俺の剣を返して欲しいのか教えてくれないか?」と 俺がレイナに対して聞くと。

レイナは 少し迷った素振りを見せたが、意を決したように真剣な表情になりながら。俺に向かって口を開いた。

「貴方はどうしてこの国に戻ってきて魔王軍と関わり始めたのですか? そしてなぜこの国に戻ってきたのでしょうか?」と言ってきた。そして続けて「答えられない理由でもあるのですね。それでは、あなたは大魔王の部下になったわけではありませんよね? そして私の命を狙うつもりはありませんか?」と言ってくる。俺はこの問いを聞いてこの女はやはりこの世界の住人じゃないということに確信を持ち。さらに俺はその女のステータスを確認する。その 鑑定 技能によって俺の前には 名前 年齢 15歳 性別女性と表示されていた。そして俺はレイナにこう告げる。

「俺の目的は大魔王を倒す事だ。俺の命を奪おうとしなければ、俺はお前のことを攻撃するつもりはない」と伝えると。

レイナが俺の言葉を聞いて驚き、「本当なんですか?」と 言ってくるので俺はレイナのステータスを確認して。嘘は付いていないことを理解していたので俺は黙っていた。そして俺は剣を納めてから「だから安心しろ、俺はお前に攻撃はしないと誓おう」と俺は言う。だが レイナはそれでもまだ疑っているようなので 仕方なく レイラが《覇王竜神の鎧》を装備して 装備者の魔力で自動的に身体強化が掛かる効果を持った防具を俺が《空間倉庫》から取り出して レイラの姿に変化して見せると やっとレイナが落ち着きを見せてくれた。それから俺は剣王 から奪った聖剣の力を自分の物にする為に、その剣を握り締めるのであった。そうすると聖剣は 俺の物になる感覚があったのである。

そして俺はこの国の姫の リリアナから情報を聞き出すことにした。この国の王、つまりは勇者から聞き出した情報を俺は全て知っているわけではないので。その話をリリアナの口から聞いておくことにしようと思って、彼女に対して話しかけることにしたのである。

「リリアナ様はなぜ、大魔王を召喚しようと考えているのですか?」と質問をしてみる。すると 彼女は顔を真っ赤にして俺の方をじっと見つめたあとに、「わ、私はその。

こ、ここ、この国を守ることが使命だと考えていて、だから、その 大魔帝に 助けて貰えれば、私達を守ってくれるのではないかと思っているんです」と言い出してきて 俺は内心呆れ果てていたのだ。それはなぜかと言うと、俺の考えでは、この世界を支配しているのは魔王ではなくて 人族だという風に考えていたからである。しかしそんなことを考えながらも俺はリアナに、「リリアナ様は自分がどれだけ愚かな考えをしているか理解していないようですが。この世界の魔王たちはそこまで甘くないですよ」と言うと、 リアナは何かを言いたげだったが、結局何も言わずに押し殺したのであった。

それから俺が城の中に入って リリアナが居るところへ案内してくれると言ったので俺はついて行ったのである。そして部屋に入るとそこに一人の美しい女性が居たのである。

俺がその女性の容姿を見続けていると彼女が「どうかしましたの」と話しかけてきたので俺は慌てて返事をする。そして、俺とリアナが話し始めると彼女は俺の事を警戒しているのか俺のことを観察し続けていた。それから しばらくして彼女の態度が変わったのである。

俺に「貴方に一つお聞きしたいことがあるのよ」と聞いて来たのだ。それからその女性は「魔王がなぜ私たちの国を襲うようになったかを知っていて?」と尋ねて来たので俺は首を振ったのである。そうしてから俺は、この世界で何が起きていて どのような出来事が起きたかを教えてもらう事にしたのである。

「魔王とは元々は、魔王同士で戦争をしていたらしいの。それで最終的に生き残った魔王たちが協力して世界を滅ぼそうとし始めた。それでこの国は滅ぼされそうになったらしいの。でもこの国が魔王軍に襲われなかった理由は 大魔皇帝の存在だったの」と言って そしてこの話を俺は興味津々で聞いていた。この話が本当だとしたら、 俺はこの世界に来なければ良かったと思えるからだ。この世界は本当に救いようのない世界に変貌を遂げてしまっている。だが俺は そんな世界を変えようと心に決めた。だがこの話をリリアナに聞かせても信じてもらえないだろう。この世界にはまだ大魔王が降臨したことを知っている者は少ない。この事実を知る人間はごくわずかな人数だけなのだ。だからこそ この話を彼女に言っても信用してもらえるはずがなかったのである。

リリナから話を聞かされたので リリアナから聞いたこの世界の歴史や現状を俺も調べる事にした。この世界に起きている出来事を調べなければならないのだ。だが俺も暇を持て余しているのも確かなのだ。なので俺も剣の特訓をしようと思っていたが。今はそれよりも優先しなければならない事があるのだ。俺がまず先に行うべき行動は大魔帝の力を手に入れるために『聖魔』を探し出す事である。そして 大魔帝と融合した時 《覇王竜》と融合した時の俺と同じように大魔帝もまた、新たな能力を手に入れられるかもしれないと俺は思っている。なぜなら大魔帝が手に入れた 《神装》の《神眼》が使えなくなることはないと思うから、そして俺はこの国の宰相のところにやって来た。すると門番から連絡が入っていたようで、俺に事情を話してくれる。どうやら、この国の王女である『聖王』に会いたいとお願いをしたようだ。そこで俺の目の前に現れた その人物を見て俺は驚いたのである。なぜなら 《聖王》は見た目は十代前半にしか見えないほどの幼女の姿をしていたのである。俺はこの国の この少女が 実は三十を超えていると知って俺は驚愕したのであった。そして俺は

「俺はお前の敵じゃない。お前の力を貸して欲しい」と 俺が《聖龍皇》の状態で聖王に声をかけると その言葉を聞いた瞬間に 聖王が警戒しはじめた。おそらく こいつは俺の正体を察して、俺を始末するために聖王に近付いた人間ではないかと俺は考えた。そして俺は、この女を気絶させるつもりで攻撃を行うと聖王は見事に避けてみせたのである。しかも俺の事をまるでゴミを見るような目で見つめていた。俺のことを 格下のような目つきだった。だから俺は本気で攻撃を加えると、 あっさり この女は俺の攻撃を受けて倒れた。だが気絶する様子がなかったので 俺がもう一度攻撃を加えようとしたところで、リリアナの声を聞いて俺の攻撃が止められてしまったのである。

そこで俺は仕方なくこの場で 剣を鞘に納めて、その場から離れようとしたときに。俺の体に衝撃が加わり俺は地面に叩きつけられてしまう。俺は、いったい 誰がやったんだ? と思って辺りを見回すが そこには 誰もいなかった。

だけどその攻撃は確かに受けたと思ったが、なぜか俺の体は無傷でいた。俺はそのことを不審に思い。

俺は《鑑定》を発動させるとそこには信じられない文字が表示されたのである。俺はその鑑定結果を疑う。

名前

レベル:99(MAX)

年齢

15歳 性別 女性 職業 《聖騎士》《聖王》 種族 《ヒューマン》《エルフ》《ハーフエンジェル》 HP :78000/110000

MP :97000/126000

体力 :15800/240000

筋力 :45500/504000

知力 :25400/255000

魔力 :39200/403000 魔法抵抗 29000/301000 物理耐久 29900/350000 属性耐性 火2100 水1500 風2700 土2000 闇2500 光600 スキル 《聖槍使い》《回復系魔法極み IV 状態異常解除V》《剣術 VIII 盾術III 剣技II 剣闘I》 加護 称号 この国の王族であり最強の勇者、《聖剣の守護姫 》 名前 名前 年齢 性別 性別 職業 HP 100,000 /120,000 名前 年齢 性別 年齢 性別 名前 《剣士》《賢者》《格闘家》 職業 《戦士》《騎士》《侍》《暗殺者》《忍者》《アサシン》《ダークナイト》《黒魔法使い》《白魔術師》《盗賊》《シーフ》《精霊士》《召喚士》《僧侶》《プリースト》《神官》《ビショップ》《司祭》《ドルイド》《錬金術師》《錬金王》《調合師》《鍛治職人 VI 細工師 V 鍛冶王VII 彫物師 III 裁縫マスター II 料理人 I 料理王IV 農業王IV 畜産王IV 木工王II 建築王I 陶芸王I 鍛冶王V 彫物王III 服飾王IV 調理王 大工 IV 彫刻王III 酒造III漁業王III 林業王 採取王III 採掘王III 飼育王II 酪農家III 農家III 園芸屋 VII 牧場主III 商売王III 商人 VI 商人ギルド長 IX 冒険者 XII 英雄 XI》 称号 大魔皇帝の後継者覇王の魂を継ぐ者 ステータスは、 普通の人間の数倍の強さだ。それに大魔王の側近でもある。俺は彼女のことを改めて見てみたのだが この女の見た目が若すぎて どうしても違和感があった。この国では このくらいの少女は成人扱いされる。だがこの少女の外見が15歳で、この国が今から百年前は大魔帝国に支配されていた時代が三年間あった。その頃の この国の年齢は10代だったそうだ。つまり大魔王はこの世界のこの時代よりも昔に生まれており、この世界の魔王たちが大魔王に逆らおうとしないので 大魔王も まだ生きているのだ。そしてこの世界で一番最初に大魔皇帝を倒した勇者は、この国の先代の《剣の申し子》と呼ばれるほどの才能の持ち主で、剣聖という存在になったらしい。その男は魔王たちに殺されてしまい、大魔王は復活したらしい。つまり大魔王と この世界の支配者が入れ変わったのだ。

俺はこの少女に対しての質問はしないことにした。俺は 大魔王としての記憶がないから大魔王が何をしたかなんて分からない。だけど、大魔王が復活したのであれば 再び世界を混乱させてしまうだろう。俺はそんな事態になる前になんとかしたいと考えているのだ。俺はまず《覇王竜》と融合することで《大魔帝》となった時に、俺に《大魔王》の能力が備わったはずだ。それは《神眼》で自分のステータスを見たときに気付いたことなのだ。大魔皇帝の称号を得た後に、大魔皇帝としての力が発動した。

だがその能力が分からなかった。その能力の発動には何か条件が必要かもしれないと思い 俺の今の体で大魔皇帝が使ったと思われるスキルや魔法がないか試していた。その結果 《賢聖》と《賢聖の導き》を使うことが出来たのである。《賢聖の導き》の能力は、味方一人の身体能力を3分間5倍に上昇させる効果があり。その効果は1時間持続すると説明欄に記載してあった。俺はそれを見て《大魔帝》の時も使えるんじゃないかと思ったのである。だが 残念ながら《聖龍皇》の時は《大聖剣エクスカリバー》は使用できなかった。だからおそらく、あの《聖剣エクカリバーン》を使用すれば、俺は《聖龍聖》となって聖魔と一体化することができると予測できたのである。それから《聖剣エクカリバーン》は使用者に 聖属性の攻撃力と防御能力を格段に向上させる効果がるのだ。そして聖魔の《聖剣デュランダル》も同じ様な効果があるのだろうと思う。俺はこの世界にある聖剣を探さなければと思った。聖剣を手に入れて俺の戦力強化を図る必要があったからだ。

「それで俺に何をしてほしいのか話せ、俺が出来る範囲でならお前に協力するからな」俺はそう言ったが、リリナは少し考え事をした後で 俺の方をジッと見つめてくるのである。

俺はリリナを見て この子が どんな行動を取るつもりなのかと考えていた。だがこの女の子は見た目が可愛くて幼い。だからあまり怖いと感じさせないような行動をしてくれるように祈るしかないと思った。だって俺はこの少女の敵じゃないし 敵対するつもりもないんだから。だけど目の前にいる幼女の姿になっている聖王が敵だとは思えなかった。なぜなら俺がこの世界にやって来た時に、俺は聖王の配下によって拉致されそうになったところを この少女に助けられた事があるからだ。まあ聖王の部下は 全員ぶっ殺したんだけどね。俺を殺そうとした報いを受けて当然だし。

だけど目の前の幼女に助けてもらったのに俺は礼を言うのを忘れていた。俺は聖王に頭を下げてから「助かった、ありがとう」と言ってお辞儀をした。そのあとで俺は聖王に頼み事を行った。俺がこれからしようとしていることについて相談したのだ。俺の願いをこの国に巣食っている害虫たちを駆除することだ。俺の目的はこの国の乗っ取りではなく、この国の人間を助けることである。

だけどこの国の奴らは 自分たちの国を守るために俺を殺すと言っているのである。だが俺としてはそんな事は望んでいないし、できれば仲良くやりたいと思っていた。だけど、このままじゃ俺が殺されてしまう。だから俺は 聖王が俺に提案してきた方法に乗ることに決めるのであった。俺は聖王と握手をして、これからの行動について話し合った。そして俺は聖王からある重要な情報を聞けたのである。なんと《聖剣使い》と呼ばれる人間は聖王国だけではなく、全世界に存在するらしい――それも複数人いるらしく、それぞれが聖剣を持ち その聖剣の力を扱う事が出来るらしい――俺はこの事実を知って嬉しかった。俺は《聖剣マスター》になれるかもしれないってことだろ? だったら俺は この国の奴らに負けることなんかないよ! でも《聖剣マスター》になるために必要な《聖王の書 VII 》っていうアイテムが必要なんだよな。どうしたら手に入るかわからないから今は無理だ。とりあえず俺がすることは、この国の連中を潰すのではなくて こいつらを改心させることだよ。

聖王は 俺の話を聞くと納得してくれていた。そして俺に協力をすると言ってくれて、聖騎士たちを連れて行ってくれることになったのだ。もちろんこの城にいた聖騎士たちも連れて行くつもりだったみたいで、俺は大歓迎だったので素直に従うことにしたのである。

聖王様のお願いで俺は大魔王城に案内してもらうことになった。聖剣使いがこの国以外にも存在するという事実を教えてくれたのが、この国で唯一聖王と呼ばれているリリーナと言う名の少女だった。彼女は大魔帝国の時代から存在しているらしい。大魔皇帝に仕えていたのかどうかまでは教えてくれなかったが それでも彼女は俺のことを助けたりしてくれたし 信用できると思ってはいる。

そして聖王様が言うに この城の地下に大迷宮が存在するという事を教えてくれた。俺はこの話を詳しく聞いてみた。聖剣とは、《剣の聖者》が使うと言われている。大魔皇帝を倒す時に、この国に存在した勇者の仲間になった剣の達人が、《剣の聖人》と呼ばれて『聖王の書』を持つ人物だそうだ。彼は『聖王の剣』と 呼ばれる特別な力を持つ伝説の『剣』を使い、その『剣』の力で魔王を倒したと伝えられている。その勇者は大魔皇帝と戦うために旅をしていたので、仲間は皆死んだらしい。しかし聖王様の先祖は その大魔王と戦って大勝利した。その功績を認められ《剣の申し子》の称号を得たのだという。だがその子孫が問題を起こすようになったというのだ。《剣の申し子》の子孫が、自分の力を過信してしまい傲慢な性格になってしまい。魔王を倒し世界を救うという使命を果たすことを怠ってしまったのだ。その結果 大魔王が復活したのだが、復活の兆候が現れる前の段階で、勇者の子孫である《剣の聖者》が現れたのである。しかも《剣の勇者様 が この聖王国に現れたのですよ あなたにも ぜひご協力いただきたいと思います」と言い出したのである。俺は聖王と そんな話をしていると突然扉から声がかかった。「リリナ そこにいたのですか?」と 聞き覚えのある声で俺に話しかけてきた人物が居た。それは先ほどまで話に出していた《剣の聖人》の末裔であり。大魔皇帝の配下でもある男であった。

「お兄ちゃん!?」聖王様はそう言ったが、その男の姿を見て驚きの声を上げた。

その男は聖王様の方に顔を向けると「ああ君もいたのかい」と言って聖王様を見つめてきた。俺はその様子を黙って見ていたのである。するとその男が俺の存在に気付いたようで、俺の方を指さして 聖王にこう言ってきた。

《おい!そいつから離れろ、さもなければ殺すぞ》と言ってきたのである。その言葉を聞いて聖王は驚いた様子を見せたが 俺の傍を離れなかった。その事で さらに聖王に対して 怒りを覚えたのか《貴様には聞いちゃいない!そこをどけ、今すぐ消えないとお前ごと切り伏せる!》と大魔皇帝は叫んだのである。だが 聖王は俺から離れることはせず 俺を抱きしめたまま大魔皇帝の事を睨みつけた。

大魔帝 俺は この場をどうしようか悩んでいた。目の前には《聖剣の使い手》と呼ばれる少女の姿があり、大魔皇帝のことを警戒しているようだったが、大魔皇帝は俺を殺さない程度にしか攻撃を仕掛けてこなかった。俺の身体に 傷を付けることを恐れているようだ。だから俺も迂闊には動かなかった。俺だって死ぬつもりはないのだ。俺が死んだら元の世界に帰る方法が分からないままだし、俺が殺されたりしたらもとの世界に戻れる保証がなくなってしまう。俺はこの世界に来てまだ2日しか経っていない。だから俺だって もっと生きていたいのである。だからこの世界がゲームみたいな作り物じゃないって分かってしまったからこそ、ここで殺される訳にはいかないと思ったのである。

すると大魔皇帝が《この野郎が!俺の邪魔をしやがって、お前だけは絶対に許さん》と言ったので俺は聖剣を手に取り戦闘態勢に入ったのである。聖王が「やめなさい 私のお客さまに手を出すなら容赦しません」と言って、聖王様は大魔皇帝に向かって杖を構えたのだった。俺は二人の間に割って入り、俺は「待て!」と言って その場を制止したのである。そして この争いを起こさせないために俺は聖王に 頼み事をすることにした。俺の願いを聞いた聖王様は俺に協力することを約束してくれたのである。聖王が俺に提案してくれたのは、俺が大魔帝国の王になるという提案であった。その事については、聖王様も俺の提案に驚いていたが、俺は その案に乗ることにした。俺は 自分が《聖王の申し子》だと この少女に教えたのである。

《なるほど、貴方があの《聖王の申》でしたというのですね。それならば納得が行きます。それに、大魔帝とも互角に戦える実力を持っていることも。分かりました、それでしたら私は喜んでこの国の王になることに協力しましょう》 俺はその返事に嬉しくなったのであった。だが俺は聖王がどうして大魔皇帝と戦うことになったのかと質問をしてみた。だが俺からの言葉を受けた聖王が、この国に起こっている問題を俺に話してくれたのだった。聖王によるとこの国に巣食っている奴らが、この国の人間を殺しているという事実があったからだ。

そして俺はその事実に激怒した。

俺が聖王の話を聞いたあとに 俺は「この国の問題を解決するためには、まずは《剣聖》と呼ばれる人間が居るか その居場所を知りたい。あと聖王様の頼みを この国の国王になる事を受けるから 少し時間をくれないか」と頼むと 聖王様は承諾してくれて俺の頼みを聞き入れてくれたのだ。

そして俺は、聖王に俺の目的を話す事にした。この国に巣食っている害虫たちの排除についてである。そして俺は大魔帝国を潰すと聖王様に伝えたのである。俺の目的はあくまでも人間を助ける事であって、大魔王の復活を止めるためではなかった。大魔王を復活させようとしている奴らは全員潰すつもりでいる。

大魔皇帝は俺の話を聞くと「大魔王を復活させるつもりなのか?お前のような奴に倒せるはずがない」と言ってきたのである。だけど俺は、その事を否定したのである。確かに俺の力だけで大魔皇帝を倒すのは不可能だ――だけど《勇者召喚》を行う事が出来るようにする方法を思いついている。俺が思いついた方法を使うためには、聖剣を手に入れる必要があるが。それは、リリーナに協力して貰うつもりだったので。リリーナさえ良ければ 一緒に来て欲しかった。だから俺は、リリーナに「聖王様が言っていた《剣の聖者》の末裔であるリリーナは大魔帝国と繋がりがあるってことでいいんだよな?」と言う。その事についてリリーナは、「大魔帝国の王から その事は聞いていたから その通りです。私も大魔皇帝が復活する前に大魔王を倒してしまえば、この国の人間は救われると伝えて協力を要請されてました。大魔皇帝は、復活を阻止するための大義のために、大魔帝国の王を裏切り協力をしたんです。私が裏切ったのは大魔皇帝が その力を恐れた とある人物の命令によるものです。その人物こそが《剣の聖者》様と《剣聖》の称号を持つ方たちで、彼らがこの国で聖剣使いを集めています。その者たちの協力を得るために大魔皇帝に協力したという訳です。大魔帝国の王は大魔王復活の阻止が第一目的ですが、剣の聖者たちは 魔王が復活する前に勇者を呼び寄せて大魔皇帝の暴走を止めさせることを目的にしているようです」

俺は リリーナの口から発せられた情報は、非常に重要なものだったので 彼女の協力を得る事が出来たのは非常に助かった。

それから俺は この国の状況を 改めて確認することにした。この国は大魔王に支配されている状態なのだ。大魔王の支配する領域では《闇の軍団》と呼ばれるモンスターが跋扈しており、国民たちは奴隷のような存在として扱われているそうだ。そんな事を聖王は悲痛の面持ちで語ってくれたのである。

俺は リリナに協力を依頼するために、彼女と話をしたいと思っていたのだが 残念ながら、彼女は忙しいらしくて会うことが出来なくて落ち込んでいた。

だが俺が悩んでいると 聖王様が《そう言えば リリナには双子の姉妹がいるって聞いた事があるのですが、彼女は今何処にいるんでしょうか?》と言って来たのだ。俺はその話を聞いて 何か閃いたので 俺は聖王様にある提案をする。

「実は俺は 聖王様の妹君と友人になって欲しいという依頼をされていたのだよ。聖剣を手に入れられる可能性がある場所が、ある洞窟の中なんだが、そこには この世界の全ての秘宝が収められている宝箱があって、そこに行けば聖剣もあると思うんだけど、その場所には大魔王の手先が潜んでいる可能性が高い」

俺は聖王様に 妹さんのことを教えた。すると聖王は「リリナの双子ということは きっと優秀な魔術師なんでしょうね。その方が居れば大魔皇帝を倒すのに役にたつかもしれない」と言っていた。そこで俺は、俺が知っている大迷宮の情報を教えて欲しいと言われたので俺は大迷宮のことについて簡単に説明をした。そうすると聖王は 《貴方が攻略したという大迷宮の場所を調べさせていただきます》と言ってきたので 俺は大迷宮の攻略地図を見せた。その地図を見ても驚かなかった聖王だったので俺は「これじゃ 駄目かな?」と言ってみる。

すると聖王は「いえ、これは本物みたいですね。この世界にも、こんな技術が存在しているとは知りませんでした」と驚いた表情を浮かべていた。だが、すぐに気を取り直したのか、この国の事を色々と教えてくれてたのだった。

大魔皇帝 この俺に聖剣を向けるだと! 俺に攻撃を加えてきた聖王は俺に向かって 大魔皇帝に攻撃を仕掛けるのである。その動きは大魔皇帝にとっては予測外の行動で聖剣を避けきれなかった。

「馬鹿か こいつ」

俺は聖王の攻撃を避けることができずに大魔皇帝に切りつけられてしまう。大魔皇帝は聖王に向けて攻撃を仕掛けるが、聖王様が大魔皇帝に対して反撃を仕掛けていく。聖剣は聖王様には効かない。なぜなら大魔皇帝が振るうのは、この世で最も強い武器の一つでもある魔刃だからだ。だから聖王様は、その攻撃を防御する事しかできなかったのである。しかし聖王の魔法も魔帝には効果が薄かったために苦戦してしまうのであった。

聖王と大魔皇帝の戦いに決着がつくことはない。

「くそ、こっちも時間が掛かるな!」俺は呟いて大魔皇帝が振りかざしてきた刀を受け止めるために聖剣をぶつけて対抗していくが 大魔帝は余裕を見せており俺を押し込んでいく。

《どうした、お前の力はその程度か、このままでは俺は倒せないぞ。だが安心しろ、お前を殺してからあの女も殺してやる》と言って俺を殺そうとしてくるので 聖王が「させません」と言って聖王様は聖剣を振るい大魔帝に対抗するが やはり決定打には欠けてしまい大魔皇帝を倒すには至らない。そして俺は 《聖なる鎧よ》と聖剣に向かって念じたのである。

俺は、自分の身に装着されている 《聖なる鎧》の効果を使い、身体能力を強化する。そして大魔帝の身体に向かって 聖剣の力を解放させるために斬りかかる。大魔皇帝が俺に向かって刀を振り下ろして来ようとしていたので、その腕ごと断ち切りたかったのだ。

そして俺が聖剣を大魔皇帝に向かって振ろうとした瞬間だった。俺の身体が宙に浮いていたのである。

「なっ!」俺が驚愕した次の瞬間。大魔皇帝は 地面に倒れ込み動かなくなってしまった。そして俺は地面へと降り立つと聖王様が近づいてきて「大丈夫ですか?」と声をかけてくれたのだ。

「あぁ 聖王様のおかげで 助かりました」

俺がお礼を言うと 聖王は「大魔皇帝が貴方を狙って襲ってきた理由は、私と同じような理由だと思うんですよ。貴方の実力を確かめる為に、大魔皇帝はこの国の王に化けていたというわけですね。私に貴方の実力を見定める役目を任せたんでしょう」と言う。

聖王様は 大魔帝国の王によって、今回の襲撃の黒幕として利用されてしまったようだった。聖王様から話を聞けば 今回の件に関しては聖王様は利用されただけに過ぎないようだ。聖王様は「私が この国の王になることに協力すれば この件は終わりだと思います。それに 私の方からも リリーナに 《剣の聖者》と《剣聖》の称号を持つ二人の聖剣使いを連れて来るように頼んでおきました。だから私は貴方に協力致しますのでよろしくお願いいたします。あとリリーナが連れて来た三人の聖剣使いの居場所は この城の何処かに隠してあったはずですので探し出してあげてください。その三人は 大魔皇帝からの命令で、もしもの時に使うための戦力らしいので」

聖王様の言葉を聞いた俺は 俺は聖王様に感謝の気持ちを伝えてから城の地下へと向かう。その地下には大迷宮への入り口があるからだ。聖剣を手に入れるためには大迷宮を攻略する必要がある。

俺と聖王様の二人で大魔帝国の玉座の間へ向かう途中だった。俺は「そういえば リリーナの奴遅いな?あいつ 俺の事を心配させた罰に今度から聖王様が用意してくれるお菓子は全部食べちゃうことにするかな?まぁ そんなことしなくても、この国のお菓子は美味しかったけど」と口にしたら、何故か大魔帝国の幹部たちが聖王様に頭を下げていたのである。

聖王と一緒に行動しながら 聖王の妹であるリリーナが居るという場所へ向かっていたが。俺達が辿り着いた先に広がってたのは 何やら豪華な屋敷で聖王は《リリナと妹の双子は此処に住んでいるはずです》と言っていた。それから暫くすると一人の少年が姿を現して 俺達の方に近寄って来たのである。

俺は、その人物が『聖者』である事に気付いたが 何故なのか理解できずにいたのである。聖者が《この国に、もう 大魔王を止められそうな人間はいないんです。でも、貴方が居てくれて良かった》と言っていた。

聖王様が「その方は《聖者》と呼ばれる大迷宮の攻略者で、《剣の聖者》の称号を持つ方ですよ」と説明してくれた。その言葉を聞いた俺は「《剣の聖者》様って さっき言ってた大魔帝国の王を騙し討ちにして殺した大魔皇帝を封印したという あの伝説の大勇者様なんだね」と言ったら 《そう呼ばれているのは僕だけですので あまり言わないで下さい。僕のことは呼び捨てにするか《様》をつけて呼ぶなら好きに呼べばいいです。リリーナが貴方のことを待っていたので会いに行きましょう》と俺達に言ってくる。

俺はリリーナに呼び出されていたのを思い出す。それから《リリーナが待っている場所に案内してくれないか?》と言うと 聖王が その場所を知っているらしくて「コウガ殿 私も一緒に行きます」と言っていたので 俺は聖王様と聖者とリリーナが暮らしている家に足を運んで行った。

家の中には二人の女性が暮らしていたのだ。片方は聖剣を持っている少女であり。もう片方は もう一人の聖者の事を ずっと気にしていた少女なのだ。この聖女の名前は、リリナという名前の少女は 大魔帝国の王の手に聖剣を渡すために、わざと騙されるようなことをしたのだと、聖剣を持った聖者に説明する。だが、リリナという聖剣を持つ少女の願いは リリナの妹を生き返らせてほしいということであった。そこでリリナが聖剣を持って俺の方を見たので俺は「俺に、その子の魂が宿っている この大迷宮にあると言われる聖剣を手にして欲しいと言っているのか?」と聞いてみた。すると 《えぇ そうよ。この子のために貴方には、これから大迷宮を攻略してもらうわ》リリナが真剣な眼差しで俺の事を見ながら、そのようなことを言っていた。そこで俺はリリナが俺に何かの期待をするような目をしていることに気付く。

俺達は 聖王様の提案を受けて聖王城に戻ってきた。そして俺はリリナが俺に見せたいものがあると言う。なので俺は「一体 何を 見せてくれるんだ?」と尋ねてみたのだ。すると「私の双子であるリリナは聖剣を扱えなかったのですが。私の目の前で突然、《大魔皇帝の封印されている魔窟の鍵を開けた》と言うような感じに、私も聖王様に同じ質問をしたことがあったんですが、それは私にしか出来ないことで。しかも《聖剣に選ばれなければ鍵が開けられないはずなのに》と聖王様が言うくらいの不思議な現象だったんですよ。それで、この子が貴方に会えば もしかしたらと思って呼んだんですよ」と言われたのである。

「俺の力で お前達を救えるかもしれないというのか?その 《魔剣の大迷宮》へ行けるかもしれないと」

俺は この世界での自分の力の限界を感じ始めていた。だから俺は この異世界での暮らしに慣れ始めた頃から、自分の力で出来る範囲の事をしようと考えたのだが。だが、それだと、どうしても限界を感じていたので、もっと強くなるには、他の世界に行くしかないと思ったのだ。しかし別の世界に行こうとしても、この世界の人間の誰かが必ず同行することになるのだ。だが、それも俺の本当の力を出せずにいた理由だったのだ。

だが聖剣を扱える可能性がある人間が 俺の前に現れたのである。俺が持っている聖剣には、どんな能力があっただろうかと思い出していく。確かこの聖剣は《剣聖》の力が込められた聖剣のはずだ。そして俺は【勇者】に変化したのであった。そして聖王様は「本当に 聖魔大皇帝が復活したのでしょうか?」と口にした。そして聖王様は「もしそうだとしたならば この国も大変なことになると思います。聖魔大皇帝の配下の中には《魔王》の称号を与えられた魔族もいるみたいですし。それに、あの大魔王が蘇ったのであれば この世界を滅ぼそうとする可能性すらあるので。私は あの男と決着をつけるために、聖魔大皇帝を倒します」と言い残して聖魔大皇帝が復活する前に 聖魔大皇帝を討伐するために旅立とうとしていたのである。

聖王である兄が大魔帝国から帰ってきた。だけど その兄の話を聞く限り、どうやら魔皇帝が復活した可能性が高いようだった。そのせいで大魔皇帝の配下の魔族は活発化していて 今では人間に害を及ぼそうとしている魔族の数も増えたみたいなのだ。そこで大魔王に忠誠を誓っている魔族が その大魔皇帝の復活に合わせて動き出す可能性が非常に高いから危険だと判断したらしいのだ。そのため聖王様は自分の妹が行方不明になってから大魔帝国の王の城に乗り込んでいき。そして妹の双子がいるはずの屋敷に足を踏み入れようとした時に、その屋敷の前に一人の男の子が現れたらしいのだ。その子は屋敷の前で倒れていて 私は慌てて屋敷の中に入り。そして倒れた男の子を保護して様子を見ることにしたのだ。

その少年の容姿は私と同じぐらいの歳に見えるのだ。それから私は「私と一緒に屋敷に入りなさい」と言って。私が抱えて屋敷の中に入ることにした。それから、この屋敷の主であるリリーナは何処に行ったのだろうと疑問を抱きながら少年を抱えながら歩いていると。私は《大魔皇帝の封印が解かれた。この子の事は私に任せてくれ》という声を聞いたのである。私が声の聞こえてきた方向を見ると 聖王様が倒れている一人の少年を抱えているところだった。私が慌てて二人の元に駆け寄ると。

この子こそが大魔皇帝を倒すために選ばれた《大剣の魔窟の聖者》であること。《聖剣の鞘の力により少年に憑依する形で大魔帝王が蘇った》と言う説明を受けた。そして聖剣使いである私が、この少年に剣を教えて、いずれは大剣使いの聖者に相応しい強さを持つようになるだろうからと、私もこの子に修行を施すことに決めたのである。

それから 聖王様に大魔帝王様と戦う準備が出来たら大迷宮に向かうと言われてしまった。それから私は聖剣を手に入れた。大魔皇帝が復活しているなら、おそらく聖魔大迷宮の扉を開けるのに『大賢者』の称号を持っている者が必要になると考えたのだ。そして大魔帝の封印を解いてしまう前に大魔皇帝の封印を解く方法を大賢者の称号を持った人間に伝えた方が良いと思い 大魔王城へ向かったのであった。

俺が リリーナと共に 俺達が聖王と出会っている頃――。俺は聖王様に呼び出されていた。

俺は「用事って何?」と尋ねると

「リリーナを助けてくれたのが君だって 聞いたよ」と言われてしまい リリーナは聖王様にも嘘の報告をしていた事に俺は驚きながらも《助けたって言われても 偶然、出会っただけだよ》と答えると聖王様は「君は優しい心を持っているようだね。リリーナの奴は、そんな君の事が気に入ったみたいだし。それに聖剣を扱いやすいようにするのには、リリーナの双子の妹の身体を使うしか方法がなかったので、聖剣を使いやすくするためには仕方なかったんだよ。聖剣の力は、かなり強いからね。でも、これから先 リリーナのことを頼むね」と言われたのだ。

その後。聖王様は、聖剣の試練を受けてもらうために、聖王様の弟であり。《大剣の聖者》の称号を持つ者の元へ連れて行くという事になったので俺とリリナが一緒に向かった。だが 何故か俺は一人で別の場所に案内されることになったのだ

「俺だけが聖王様の弟に会えるのか?何故なのか分からんけど」と呟くとリリナが「聖王の妹を、その弟と勘違いされたんじゃないかしら?貴方なら聖剣に認められて すぐに大迷宮に行けると思うわ。私の見立てでは 貴方なら問題なく、聖剣の鞘を手に入れることが出来るでしょう。だから頑張って!」と言っていた。

俺が案内された場所は とても大きな部屋であったのだ。そして部屋の中に入ると そこに聖王様がいたのだ。

「よく来てくれたね。さっそくだが《大魔剣の試練場》に案内しよう」

それから聖王様に連れられて 俺は聖王様と、もう一人の《大剣の聖者》と呼ばれる男の人がいる場所にたどり着いたのである。そこで聖剣を使えるようになった《剣の聖者》として紹介された俺は さっそく《剣聖》の能力の一つである《魔剣》を扱えるか試して欲しいと言われる。そして聖剣の鞘に意識を集中させると《剣聖の力を宿す者として認めよう》という聖剣の声を聞き。無事に《剣聖》の力を解放することに成功したのである。それから《大魔剣の魔窟の鍵を手に入れ その力を解放しろ!》と聖剣は言った後に、その言葉を言い終えると、《剣聖》の力を失ったのであった。どうやら、それが剣の勇者になるための必要な儀式であったようである。

「リリナ。君には感謝するよ。聖魔大皇帝を倒せるのは君達しかいないんだ。だから絶対に聖魔大皇帝を倒して欲しいんだ。そのために僕は、僕の持っている全戦力を持って聖魔大皇帝の配下になる魔族と魔王軍を滅ぼすつもりだ。それで聖王と聖女様と勇者様達には魔帝と大魔皇帝との決着を付けるために戦ってもらうつもりだ。そして僕は、リリナを必ず連れて帰ってくるから待っていてほしい」

「聖王様、私は、この子のために貴方についていきます。それに私は、この子の双子なんです。貴方がリリナと呼んでも 別に良いんです。だから私の事は呼び捨てで呼んでください」

そう言うと二人は熱い抱擁を交わすのである。俺達は その姿を見て《聖剣》を俺に託した時のように、何か二人の間には絆があるのだろうと感じたのだ。

聖王様が「リリーナを、よろしく頼む」と言うので俺は「俺に できる事を精一杯 やりますよ。それに あの聖王様の妹なんだから、俺よりも強くて賢いと思いますから」と答えたのだった。それから俺は聖王様の弟の《剣の魔窟の聖者》の元に行くことになるのである。

俺は今 目の前にある《魔剣の大迷宮の鍵を手に入れた者の前に 現れる》と言われている扉の目の前にいるのだ。俺は扉に近づいていく。その扉には《剣》という文字が刻まれており。扉を開くための呪文は【我が力を求めるならば】という言葉で、この鍵を手にとって唱えることで、この扉が開き中に進んでいくことができるようになっているのだと、聖王様は言っていたのだ。

そして俺は「俺は【我こそは その資格を得たりし者である 我が名を知るものならば その名を 告げるがよい。我が名は《魔剣の聖者》なり その名は《魔導剣士》の力と魂を継ぐものである。そして ここに魔帝の称号を受け継ぎし者を召喚するものなり その資格を持つものよ この門を開けて入ってくるが良い》と言う。すると魔方陣が出現し。その中から一人の男が姿を現したのである。

それから男は「久しぶりだな リリーナ 元気にしてたか」と言い出す。リリーナの方も「お久しぶりです。《剣の魔窟》さん」と挨拶をしたのであった。どうやら俺には理解できない関係であるようなので 二人のやり取りを見ていて俺が戸惑っていると《リリーナは私の後継者で、彼は、この世界の魔族の神である魔王様が人間だった頃の転生者の末裔に当たる存在で。私と同じように大魔皇帝の配下の一人だったのですよ》と言う。その言葉で、さらに俺には混乱してしまったのである。そして 俺の方に向き直った男と目が合うと、なぜか睨みつけられるように凝視されたのである。そして俺が《初めまして》と挨拶をすると

「お前は リリーナと一緒にいた小僧じゃないか どうして こんなところまで やってきた?」と言われたのだ。

「聖王様の依頼があって聖剣使いとして聖剣使いになるための試練を受けにきました」俺は素直に答えたのであった。すると《そうか!》という声と同時に俺に向かって魔弾が放たれたのである。俺は何とか、それを避けることが出来たが

「いきなり なんの真似だよ!」と文句を言うと、今度は 別の方向に無数の魔法が飛び交い始めたのだった。どうも剣の魔王を名乗る この男はリリーナのことを自分の妻にしようとしていたようだ。

俺が、それをリリーナに伝えて誤解を解こうとしたのだがリリーナはそれを遮るようにして話を始めるのである。リリーナの話によると リリーナは剣の勇者の妻となるはずだったらしい。

そして 剣の王の力が俺に受け継がれた後は、俺と剣の勇者が夫婦になり二人で協力して剣の力を使い大魔皇帝を倒す計画だったが。

大魔皇帝の罠により リリーナが剣の王に命を奪われると剣の王は、剣の力を使うことが出来なくなってしまったので、仕方なく、その力を継承する剣の勇者の子供が産まれるまでの間だけ リリーナは剣の王の子供として育てていたのだというのだ。そのリリーナの話から察するに 大魔皇帝を倒すためには まず大魔皇帝と戦うための資格を持った人間と、聖王様と剣の王の血を受け継いだ人間を見つけ出し それから その人間が 魔王に進化するためのアイテムを集めなければならないらしい。そのアイテムを集めるためには『剣』の称号を持つ人間の元を訪れることが大切であるというので、俺が『大賢者』の称号を持つ人間を探す手伝いをして欲しかったのだと言われたのであった。俺は 剣の魔王が 俺に対して放った魔剣の攻撃を弾きながら、俺達の戦いを観戦している リリーナに近寄っていく。

「おい お前が、そんなこと考えているとは知らなかったけど、大魔皇帝は俺とリリーナに任せてくれよ」と俺は言うと。剣の魔王が「ふざけるな!」と言い。再び俺を殺そうとするので 俺は《聖王様が言っていたことを思い出すと 俺の中に眠っている《魔剣》の勇者の力を呼び覚ますことで《剣》の称号の力を得ることができると聞いたので》と言うと、その言葉を合図に俺の身体から 何かの力が上昇していく感覚を覚えたのだ。

俺は聖王様の言葉を思いだし、俺は剣に意識を向ける。

すると頭の中で聖王様の声が聞こえてきたのだ。それは聖王様の声で間違いないようである。聖王様に聖剣に認められた事を告げると、俺の中にあった魔剣が輝きだすと俺は剣の聖者の力を手に入れた。それから俺は《聖王様に教えてもらった通りなら》と呟くと、剣の聖者になった俺は聖王様の持っている全ての力を引き出す事が可能であり。更に聖剣を扱う事もできるようになると聞かされていたので。聖剣の鞘を俺の前に呼び寄せて手に持ったのである。

俺は そのまま魔剣と打ち合っている剣の魔王に接近していった。剣が魔王に触れる瞬間に俺は、この世界に来たばかりの時に聖王様と戦ったときのように、剣に力を流すイメージをする。

そして俺は魔王に一撃を食らわせると、魔剣の攻撃を跳ね返す。それから俺は聖剣を構え直し、剣の魔王に向けて剣を振り上げる。すると剣から光が溢れ出して魔剣を粉々に砕け散らせ そして、俺が剣の勇者として覚醒したことを、その剣で証明することになったのである。それから俺は聖剣の力を使って この魔窟の封印を解くのである。すると扉は開き その中にある《魔窟》へと入って行くのであった。その扉の先は、とても大きな空間が広がっていた。そして、そこにいる魔族は 全て《大魔人》の称号を持っている者達ばかりだったのだ。俺が《剣の聖者》として《魔窟》に入って来るのを見ると魔人たちは俺を取り囲むようにして攻撃を開始したのである。

魔人たちの攻撃を俺は魔剣と剣聖の力で防ぎつつ《魔窟》の奥に進む。魔人は俺の邪魔をしながら追いかけて来てはいたが、奥に行くに連れて魔人も少なくなり、ついに魔人がいなくなった場所に着くとその部屋は広かった。俺は部屋の中を見渡す。どうやら魔族たちが生活している形跡はあるが、ここに暮らしているはずの魔物達は一匹もいなかったのだ。俺は聖剣に問いかけたのであった。すると聖王様の声で返事があった。どうやらこの広い場所に魔族達が住んでいたようなのだが何者かに襲撃されて魔人達は逃げだしたらしいのだ。しかし この場には その襲われた痕跡はなく。この場所だけが空いていたというのだ。

それから俺は魔剣を手にして その場所の捜索を始めていたのである。その魔方陣のような物を発見した。そしてその中央に向かうと。魔方陣から大量の魔弾が出現し そして一人の魔人の男が姿を見せる。その姿を確認した俺は《あんたが ここに住んでる奴か?》と言うと。男は「いかにも、私は この地を護り続けてきた魔人である。私は《大魔王の側近 四天王》の一人炎魔道士である」と名乗る。俺が この魔方陣を調べてみると、どうやらこの《大迷宮への入り口を守る門番》のようなものらしいのである。俺の問い掛けにも魔人が答えなかったのは その事を聞かれたく無かったのだろうと思われる。なぜなら魔人が「ここから立ち去れ!さもなくば 死あるのみだ」と言ってきたからだ。俺に敵対的な態度を取った時点で、この門番には退場してもらうことにしたのだ。俺は魔人に聖剣を構える。だが、この狭い場所での戦闘になるのは不味いと思った俺は この部屋全体に結界を張る事にする。この部屋に居る人間は 全員外に出られないようにするためだった。

「我が前に姿を現せ《魔帝の騎士シリーズ》よ!」

すると俺の手にした剣の先に光の渦が発生し そこから 一人の男が出現する。その男は この世界に現存する 最強の武器と言われる《魔帝の騎士団》シリーズの中の最強剣である《聖魔剣》であった。そして俺に話しかけてくる。この剣は俺の呼びかけに応える事が出来る唯一の剣で 普段は俺が持つ聖剣に収納されていて、この《魔窟》と呼ばれる《魔王の宝物庫の入り口を守護している者》に認められなければ姿を現す事は出来ないと言われている存在だと言うのである。

俺が《お前の力が俺には必要でな。俺に協力してくれないか》と言うと《承知しました マスター》と言う。どうやら俺の言うことを聞いてくれるようだ。

俺がこの場に《聖魔剣》と共に現れたことにより 門守の魔人は、さらに慌て始めたのである。俺は門に向かって歩き出す。そして門の前に到達すると《悪いな。俺は門を通るつもりは無いんだ》と言い 俺は門に聖剣を突き立てる。そして《これで、この門が二度と開かれることは無くなったぞ》と俺は言い、《それで俺と 一緒に来てくれるのか?》と《聖魔剣》に対して聞く。すると《マスターのお側にお仕えすることこそ、我ら騎士の務めでございます》と返答してきたのである。

「お前の名は何と いう?」

俺がそう言うと《私は 聖魔剣の使い手 リリーナ様より頂いた名は「レイシス」で御座います マスター》と答えてくれた。

「これからは お前は、俺と一緒に行動するわけだから お前を《魔剣士》にする。いいな」と俺が宣言するように言うと。《了解しました》と答えた。そして 俺は 《魔窟の探索を再開することにするか》と独り言を言い それから俺は先ほどの 魔人が居たところまで戻り始めた。魔人は慌てていて、俺が近づくと魔人から魔弾を放って来たが俺は剣聖のスキルを使いながら全ての攻撃を跳ね飛ばす。その光景を見てから 俺に攻撃を仕掛ける事を諦めたらしく 無防備のまま立っていたのだ。俺は剣を振り上げ そのまま 振り下ろすと魔人を切り裂き。俺は魔剣に問いかけると魔剣から声が聞こえる。その声が聖王様の声と同じで、聖剣が《魔窟の支配者 》である あの魔人を倒し 《大魔人》の称号を持つ この世界に存在する全ての魔物と魔族を支配する事ができたならば。俺と俺の持つ魔剣は、俺がこの世界の創造主と成りえる資格を得る事ができるのだという。

俺は それから《大魔人》のいる場所に戻ってくる。

俺は 魔剣に《今倒した あの門を警護していた魔人は《大魔人》じゃないってことだな》と尋ねると。《その通りです》と聖王様が返事をしてくれたのだ。それから俺は 目の前に倒れている男の身体に触った瞬間に。この魔人と 魔剣の記憶が全て俺に流れ込んできた。俺はその記憶を読み取っていったのである。その魔人の名は「ガルム

年齢200歳 性別男性 レベル960 種族:魔族(元 人間)」で《炎魔法》と《魔拳術》と魔銃を扱う事が得意だということがわかったのである。

俺は、そのまま この空間の一番上に向かい そこに存在する魔剣を抜く。すると《大魔人》の称号を持つ男が姿を現したのだ。

俺は、その男を《お前は この世界を滅ぼそうとしていたみたいだが、なんのために、こんなことをしている》と聞いてみたが。「お前は 私を、ここで殺すために、ここに戻ってきたのだろう」と逆に俺に質問をされたのだ。なので《俺が聞きたいのは、なぜ こんなことを計画した理由を知りたかっただけなんだ》と言うと。俺の言葉に男は怒りだしたのである。俺は話にならないと思い。そのまま俺は、その場から離れようとした瞬間に。突然俺の前に現れた魔人は攻撃を開始してきて。それを俺は魔剣の力を使って その攻撃を弾き飛ばしたのである。

その魔人が《お前は何者だ! この世界には『聖剣』は存在していなかったはず それに、お前から感じ取れる力の量 そして魔力の波動は一体なんだ?この世界にいる どんな奴らでも持ち得ない圧倒的な力 お前の正体はいったい 何ものだ?]という。俺は 正直 どう答えていいかわからず。俺は《ただ この剣が欲しかったから。だから奪い取りに来た》と言った。俺の返答に男は俺が手に持っている剣を見ながら。

そして俺は、このまま戦っても俺の勝利で間違いないと分かってはいたが。俺は どうしても知りたくなって その魔人に《もう一度 俺と戦ってみないか?》と言うと 魔人の男は無謀にも戦いを始めようとして俺の前に立つ。その隙に俺は、さっきの空間にある《大魔人》の称号を持つ この世界で魔王と呼ばれていた者を倒した時に回収した この魔人の男が着ていた服の袖部分をちぎりとることに成功する。俺が そのちぎれた衣服に目を向けるとその切れ端は消えてしまったのである。その行動を見た魔人の男は驚いているようで俺のことを見ていたのだ。

その魔人が驚くのは当然なのだ。その布には、その男がこの世界で所持していた全てのアイテムの効果が封じ込められていた。

この魔人を倒す為に俺が持つ魔剣は、俺と魔人を融合させようとしてくる。俺の全身は魔剣に浸食され始め。俺の中に《魔人の血肉》が流れ込む。すると俺の中で、俺と一体化しようとしている魔剣に《俺は、まだ死ぬわけにいかないんだよ》と言うと。その言葉を聞き入れた魔剣が《魔人に喰われる事を拒絶》し。俺は、どうにかして魔剣に抗う事に成功したのである。そして、どうやら俺が手にしたこの魔剣の名前は《聖魔剣》という名前らしいのだ。この《聖魔剣》の使い方は 聖剣のように斬るというのではなく 突き刺すということに使用用途があるらしい。《この剣の能力は 魔剣の能力も使用できる つまり 魔剣が魔剣を吸収できると言うことだ》と《聖魔剣》が教えてくれたのである。

俺の意識は、もうほとんど残っていない状態であり。俺は自分が、この魔人と戦う前に言った言葉を思い出そうとしているのだが どうにも思い出せない。《この俺と 戦うなら。せめて もう少し強い武器を使うべきだったな》とか。俺には言っておかなければならないことがあったような気がするが、俺に襲いかかってきた魔人が この魔人が身に着けていた防具を身につけて、それから魔人は自分の肉体を変化させていき《聖魔剣士》へと変化した。そして、この《聖魔剣》で 魔剣使いの《聖魔剣士》に攻撃を仕掛けると《俺の聖剣が通用しない》という状況に陥ってしまったのである。そして 魔人は俺との決着を付ける前に俺にこう言い残す――「俺が、この場所に戻ってこれたのはお前との戦いが有るからだ」と言うと俺が先ほど切り取った魔人の腕の部分に自分の腕を差し込み。魔人は自分の体内にあった魔弾を取り出してから俺に向けて撃ち出した。俺が、その魔人に剣聖のスキルを発動させるが、その魔人は 《お前は、やはり勇者のようだな。私の知っている勇者とは少し異なる存在だったが。お前の剣には心が有るように感じる この私を倒そうとしているお前に一つ忠告しておくぞ。これから、この世界を支配しようと考えているのであれば この世界では、あまり目立たないほうが身のためだ。お前の持つ力はあまりにも危険過ぎるからな》と言い そのまま、この《大魔人》と呼ばれた魔人は俺の前から姿を消したのであった。

そして 俺は、この世界から、あの《魔窟の入り口が閉ざされてしまった為に戻る事ができなくなったのである。

そして、これから どうやって生活しようかと考え始めたとき。俺は《この世界の管理者》から 連絡を受けることになったのである。

俺は《この世界を管理する管理者》と名乗る人物と通信を開始する。

そして、まず 《この世界を救うのは 貴方です》と言われ。俺は意味がわからずに。俺よりも上位に位置する存在である《管理者》に対して、何故俺なんかが《救世主》になるのかを尋ねると。《この世界の未来は 絶望的な状況になっています。しかし、今 あなた達が存在する時間軸から遡る事10年後から。この世界に危機が訪れようとしているので、貴方には その時が来るまでに これから起こるであろう出来事を知って欲しいのです》と言ってきたのだ。俺は「なぜ、そんな事を知りたいんだ?」という質問をする。その問いに対する回答はなく《貴方の知りたい情報を知るためには これから起きる事象を理解することが重要ですから》とだけしか、《管理者》からは説明がなかったのである。

俺は、どうして俺みたいな存在が、この《異世界》において、この俺が、こんな役目を負う事になったのか理解できなかったが。それでも 俺に出来る事と言えば《この世界に住む人々を助けるための努力をする事ぐらいだ》と考えて。俺は《勇者召喚の魔窟の修復を行う事にした》のである。その修復は思ったより簡単に出来たのだ。というのも俺は《大賢者》が持っていた書物を読ませてもらっていて、その知識が有ったから《修復する》と言う方法をとる事ができたのである。その方法が俺の知る世界の歴史と似ていたのだ。その方法で魔窟の修復を行った結果。

俺の前に魔人が姿を現す事になる。俺が目の前にいる《大魔人 レベル8800》のステータスを確認するためにステータスプレートを開くとレベル9600という数値が出ていて。レベルが2倍も違っていたのだ。《こいつ さっき戦った時とは別物だ》と思って警戒をすると大魔人は突然俺に話しかけてくる。

その会話の中で《私は貴様を気に入った。私の弟子にしてやろう》と言ってきて俺は大魔人から気に入られたのである。だが 俺は、大魔人に、なぜ俺の事を知りたいと思った理由を聞いてみた。すると 《貴様には話しても問題ないだろう。

この世界で私が生きていた頃 魔王軍が存在していた時代があってだな その頃の人間たちは皆 魔法に優れた者達が多く存在していた。その当時は我々魔族は この世界の支配は難しくないと考えていたのだ。しかし 人間の中には特別な能力を持つ者が現れ始めて。その能力を持った人間は我々の予想を超えるほどの強力な魔力と魔法の力を手に入れていった。それ故に、我々は、この世界を後にして。新たなる世界を探しに旅立つことになった。それから数万年後 私と同じ考えを持つ仲間が 再び この世界に現れた。それが『聖王女』と呼ばれる女性だったのだ。彼女はこの世界を我が物にしようと企む魔人の存在に気付き『聖魔剣士』である私の元に助けを求めてきたのだ。私もその『聖王女』に協力することにした。しかし この世界の魔王軍とは比べものにならない程に強大な敵が存在し。私は彼女と共に戦っては見たものの その魔人は強かった 結局 魔人を倒しきるまでに数千年以上の時が掛かってしまった》と話す。そして俺に向かって《この世界で最強の存在と言われている者は、どの時代の王でも最強と呼ばれている。お前も、いつか分かるだろう だからお前が強くなるのを待っていよう》と言うと 《この世界には、この世界での、それぞれの物語がある それは、どれも、その者が歩んできた道の物語だ。そして その中で生きる者たちには決められた結末が有る。

だが もしもお前がその運命から逃れる事が出来るとしたら、その運命は変わることになる。そして、もし仮に、その未来が この世界の崩壊を意味しているのであれば お前の力でこの世界を変えなければならない》と言う。大魔人の話を聞いていた俺は。その大魔人の話の内容を聞き俺はあることに思い至り俺は 俺自身の力で大魔人の言葉の真意を確かめる方法を思いつき。大魔人の方を見ると《何か気がついたことでもあったのか?》と聞いてきたのだ。

《あぁ 少し聞きたかったことがある あんたの言う 俺が強くなったら 俺の事を もっと強くしてくれるという話だけど。もしかすると そういうことが出来るということなのか?》と聞くと。

大魔人は「あぁ そうだ」と答えたので俺は《もしかしたら、俺は、この《大魔王》という奴になれるんじゃないのか?》という質問をすると。《なるかもしれない お前の中に流れる《魔人の血肉》が覚醒したらな それにしても まさか そんな答えに行き着くとは思わなかったぞ》と言ったのである。《やっぱりな それで俺は、これから何をしたらいいんだい それと 俺を、ここまで連れてきてくれたお礼がしたいから あんたが望む報酬を用意するつもりだ 遠慮せずに言ってくれよ》と言うと。大魔人は《別にお前の役に立てるなら何も欲しくはない。

それよりも お前には、やるべき事があるのではないか それを優先してやるといい》と言うので。《やらなければいけない事というのは何なんだ 教えてくれ》と言うと。《今は言えない いずれ 分かるはずだだが これだけは言える。お前は、もうすぐ死ぬことになる。だがお前には私のような《不老不死の力》を 渡すことは出来ないが 私の仲間が残した 私と同じように時が止まる空間に お前の肉体を移動させることはできる》と言ってきた。《死ぬって そんな事言われても どうすりゃ良いんだ》と言うと。大魔人は俺に これから、この世界にある3体の魔神を復活させようとする者が現れるという事を教えてくれた。俺も聞いた事のない存在だったので詳しく大魔人に伝えて、どんな相手なのだろうかを聞く。その魔神は、もともと、この世界に存在したわけではなく。この世界に封印されている存在で 《この世界とは別の次元に存在する存在》だという。《その3体が復活するのを阻止することは 俺にも出来るのか》と質問をすると。

《無理だと思うが やっては見るが おそらくは失敗する可能性が高いな 復活させないようにする事は難しいから お前に頼みたいのは お前に敵対している魔人を倒して欲しい。そいつもお前と 同じような境遇にあっていて。この世界で起きている事態について知っているから お前なら倒すことも可能だろう しかしだ。

復活した3体を倒せる人間は この世界に存在しないと思う だが私と 私の仲間たちが作った魔導人形たちが存在する。この世界の人間たちと共存していく事を望んで作られた存在が居るんだが 彼らは、お前に、その魔族たちを託そうと思っているんだ》というのである。

俺は《その魔族は、なんという種族なのだ》と聞くと大魔人は、その魔族の種族の名前を言ったのである。そして俺は、これから、その魔人と戦う為の準備をすることにした。その準備の為に、大魔人に《大魔人に、俺を弟子にして貰えないか頼んでもいいかな》と言うと大魔人は快く了承してくれた。そして、その魔人の名前を伝えると。

《その魔人は、私達の世界の住人でもあるが 今現在この世界にいる お前の知り合いと同一人物の可能性もあるな》と言うと。

《えっ!?》俺は驚いて その魔人は一体誰なのと問いかけると。《この世界では《魔導王 ルミナス》として生きている魔族だ。

お前に、そのルミちゃんを頼むと、あいつは、よく、この世界の事を、お前から聞かされていたみたいで 私も、あの子の成長を見守っていた》と話す。その言葉を聞いたとき 俺の頭の中で一人の少女の姿が思い浮かぶ――《魔人 リリス それが私です この世界の人間たちに危害を加えるつもりはありません だから、どうか私の存在を、皆さんの記憶から消して下さい》その言葉を思い出したときに俺は《その魔族の正体は俺の娘の幼馴染のリリスだったんだ》と、大魔人に説明をしたのだ。

その説明を聞いた大魔人が《なるほど お前が出会った女の子が その子の、お前の知人の可能性はあるな だとすると この先、その魔族は危険かもしれんな 魔人 リリスと行動を共にしている人間の中に《勇者》と呼ばれている男がいるんだが その勇者と呼ばれる存在が、その魔人に惚れ込んでしまっているのだ もしも魔人が《魔人化してしまう可能性が出てくる》と伝えると《そうなった場合は、私は責任を取らないといけないな だが心配する必要はない 私は死を恐れていないからな》と大魔人は笑顔で言う。俺としては《娘が苦しんでいるのを見過ごせないだろ》と俺も笑って返す。それから俺は 大魔人が作っている『魔人シリーズ』と呼ばれる存在の話を聞いて俺は 《魔人って そんなのまで、いるのか》と言ってしまい大魔人に、その魔人を会わせると言われてしまう。だが俺の身体は既に《大魔導

大魔王レベル8500 レベル1万超え スキル:魔導剣士(魔人化)

魔力吸収魔法 超絶剣術(大魔斬剣)」の状態だった。

大魔人によって俺のレベルが上がり。ステータスが上昇したことで俺は、すぐに、この場から離れることにした。大魔人と出会った場所で大魔人と会話をしていると突然大魔人は姿を消してしまい。その場所には何もなくなってしまったのだ。だが、しばらくすると、俺の前に現れて、《さっき言ったように私の仲間が作り出した『魔人シリーズ』に会ったら。私に連絡するように言っておいてくれ》と言い。また消えてしまったのである。大魔人からの伝言は伝えた方がいいだろうと判断をするが俺は《大魔人よ。魔人の事を伝えればいいのか?》と言うと《それは私が言うよりは直接本人が言いたいことらしいので。その者に直接伝えてくれると助かる》と返ってきたのだ。その返答に対して俺は 《わかった。その者の連絡先は分からないが俺の住んでいる村に来てくれと伝えるようにする》と言うと大魔人は嬉しそうに笑いながら《それは良かった 魔人に会える日が楽しみだ》と言ってきたので。

《それじゃ もう会うことはないけど。今まで色々と教えて頂き有難うございます。俺はこれから その魔人の元に行くことにします。それでは さようならと、大魔人は別れの挨拶を言い。そして、その大魔人は消えてしまったのである。俺は、その後 大魔王城を出て俺が住んでいた町に向かう。だが、そこにいたのは、かつて仲間だった『戦士 アロン』、『僧侶 アイシア』『武闘家 サツキ』の姿があった。俺は驚き 彼らと少し話をして、大魔人の話を聞いたのだが。大魔人の事を知る者は誰も居なかったのである。なので俺だけが覚えていて他のみんなが忘れてしまっているようだったが、それも仕方ないと思っていたのだ。それにしても、この世界にも、この世界の大魔王が存在しているので、いずれ、その者と対決しなければ行けない時が来るのは分かっていたことだった。その時、俺の前には『賢者 アルティナ ルクス』『魔導騎士 ライザリア王国騎士団長 バルナド』が姿を現したのだ。俺の仲間達は、なぜか、その魔人について知っていたので どうして彼らが、その存在を知っているのかと聞くと、やはり 大魔人の事を彼らは知っているようで 話し始めると 俺は その話を聞き、その内容を信じる事が出来なかったのである。そして彼らは『大魔人 ルミナスが作り出し生み出した存在は3体存在し。

その3体の魔物が復活するためにある存在が邪魔になっている その存在の名は この世界を創造しそして破壊をもしたと言われている《神龍族》の末裔。

それが復活するのを止めなければならいんだ》と俺に言ってきたのである。そして俺に向かって3人がそれぞれ自己紹介を始めようとした時に、いきなり、この3人が消えた。

《これは、もしかして大魔人が言っていた この世界に封印された魔神の復活が始まっているということなのか?》と考え。

そして、このままだと 大変な事になるのではないかと不安になり 急いで俺の村に行こうとしたのだが俺の行く先に見慣れない存在が現れたのであった。その人物を見たときに この人物こそが、この世界に封印されていた魔神が復活した影響で現れて来た魔神の一人なのかもしれないと思ったのである。俺が見ている存在は 白いローブを着てフードで頭を覆い隠していて、顔は見えない状態だった。そして俺はその姿を見て思ったのは、まるで幽霊のような存在だと思い 俺も魔神のように見えてしまう存在ではないだろうかと不安になった。そして俺の存在を確認したのか 魔神と思われる者が《あなたがこの世界に存在する人間の勇者なのですか?》と言ってきた。その声は、どこかで聞いたことがある感じがすると思いながらも。その問いかけに俺は答える事にする。《そうだが、君は、一体、何なんだ》と言うと。《そうでありますか 僕は《大魔王ルミナス 僕が君に会いに来た目的は あることを伝えるために 君のところに、お爺さんからの手紙を届けることです》と言ったので、俺は、その言葉に衝撃を受ける。その人物は、確かに俺の祖父だと名乗り 祖父の手紙を渡してくるので 恐る恐る、その手紙を受け取り中身を見るとそこにはこう書かれていたのである。「孫へ まずは、こんな姿で会いに行けなくて 本当に、ごめんなさい だけど、どうしても。今の私には、貴方に会う事ができないの 許して欲しいわね 私は、今 魔人族の始祖と呼ばれる存在が残した《魔導人形》の中に入り込んでいて この魔導人形を使って私の代わりに行動してもらう事にしたのよ でも、これで私は、もう自由になる事ができるから」という言葉を読んで俺は「まさか!? お婆ちゃんは生きているの!? だったら早く会いたい!」と言い。そして手紙を読み進めていくと。その続きを読む。すると「これから、貴方に会わせないといけない魔人族の娘がいます。その子の事を頼めないかしら その娘が、これから先に現れるであろう 魔物達のボス的な存在になってしまうから 私も何とかしたいんだけど。どうにもできません 私の力では、あの子を 助けることしか、できなかったから。だからお願い あの子の事を頼むのも私の勝手な押し付けかもしれなけれど 私には、それが出来ないから。ごめんなさいね。そして、その娘の力になってくれる人が現れてくれたみたいだから。その人も私にはできないことを、きっと、やってくれるような気がします。私は、もう限界みたいなの。

私の存在は 魔導王としての力を持ったまま 私自身が消えることによって。この魔導王と呼ばれた力を別の者に引き継がせることになると思うの それで、その次の代からは 私が、魔人族の娘にしたように その者に私が魔人として生きるための力を宿すことになると、思うのよ それが 《聖王女 アリシアーナ》の、使命だと思うから。その事で私が消えることを どうか、悲しまないで欲しいの それから その娘の名前はリリスちゃんって言う子なの リリスちゃんに会ったら この子も救ってほしいのよ その事は手紙に書くことはしないから 私は、ここで終わりにさせてもらうわね。最後に 孫のルクスが生きて幸せになることが おばあちゃんにとって、一番嬉しいことなの それと、ご両親も一緒に生きられるような生活を送れるようにしてあげてちょうだいね

さようなら 愛する我が孫へ 母より 追伸:この世界で死んだ場合 元の場所に強制的に戻される可能性があると、いう事を、忘れないように注意しておいて、ください。もし 死んでしまった場合には 必ず 誰かに伝えておいた方がいいですよ。この事を伝えれば 私達家族が、あなたの元に帰れるようにできるはずだから もしも伝えていなくても あなたが死んだ後に伝えることができるように、私がしてあげるけど。

その前に あなたは、死ぬことはないと思うのよね。それじゃ そろそろ、さよならの時間になりそうなので、もう、いくね。また会えたらいいわね 愛しい我が息子と娘へ さようなら 大好きな、お母さんより」という内容で終わっていた。そして俺はその文字を見続けていると。俺は泣いているのに気がつく。俺が泣いたことで、それを見ていた人物が驚いていることを感じながら俺は泣き続けるのだった。その事があり俺は心の中で誓う。この世界の魔王を倒し平和な国を作って、その国に俺の母を連れて行き幸せな暮らしを送ることにして。そのためには、どんな障害が、立ち塞がろうとしても絶対に負けない強さを手に入れる必要があると、心に決めるのであった。俺は、しばらく時間が経ち。気持ちが落ち着くと、この場から離れようと歩き出すと俺は背後で物音がするので振り向くと。そこには俺のことを、じっと見つめている人物がいたのである。

それは《大賢者 ルミナス》と名乗った女性の姿であり、俺を見て《久しぶりだね ルックス いや ルクスと呼べばいいかな》と聞いてくるが。俺には彼女の姿に見覚えはなかったのだが、その名前だけは知っている名前だったのだ。俺は彼女に向かって。《俺はお前の事を知らない なぜ俺の名前を知っているんだ?》と言うと彼女は笑い始め 《そう言えば 僕の事を君に話すことはなかったもんね。僕は ずっと君と旅をしていたんだよ。そして君の体の中に存在していた存在なんだ》と言い俺に手を差し出してきたのだ。彼女が差し出した手を俺は握ると。その瞬間から俺は自分が自分じゃない何かに、入れ替わってしまったかのような感覚に襲われるのだった。だが俺の心は俺のままであることに変わりはないようである。そして俺が、この体の主である存在の記憶を思い出すと同時に、この体が元々の持ち主だった存在の人格が現れることになったのだ。俺の中に入ってきていたルミナスは、その俺が表に出て来たのを確認してから この体の主に別れを告げることにしていた。

そして、この体の主に、これから、俺が行わなければならないことについての話を始めたのである。その内容は驚くべきものだった。

この体は《魔王城》と呼ばれる場所に封印されていた存在を復活させるための存在として作られて生まれて来たのだった。しかも俺という存在は、この世界に封印されているはずの神龍族の末裔だというのである。俺は、その話を聞き そんな馬鹿なこと信じられないと、言い返すが。その言葉を言ったあとに《僕は 魔王城の玉座の間で この体の持ち主なのだけど そこに現れた一人の男性によって この体を奪われ。僕は この体の中に閉じ込められてしまう事になったんだ》という話を聞いて俺は驚いた。まさか、その男性が ルミナスを封じ込めることが出来る程の力を持っていたなんて それにしても《魔族》と呼ばれている存在達は、何故 人間に戦いを挑んでは殺していくんだ。そう疑問に思っていると《魔族は 僕と同じように作られた種族だからだよ 彼らは、この世界に 魔物を作り出し この世界にいる人間の国々を襲わせて支配しようと考えていたんだ》と話してくれたのだ。俺がその言葉を聞いた時に。もしかしたら魔人と呼ばれる者がいるのではないか? そう思い始めるのである。しかし、そうなってくると《大魔導王 ラフィーネ》と呼ばれていた、あの人は、もしかして俺のことを覚えていなかったんじゃないのかと思い始めていたのである。そして この世界の魔王が復活するまでに、この世界がどうなってしまうのか。その話を聞こうとしたときに、この体を乗っ取った人物が現れてしまい、そこで俺が、どういうわけか《大賢者》を名乗る人物と一緒に旅に出ることになるのだが、それが俺が勇者と呼ばれるようになる出来事でもあったのである。その勇者と行動を共にする人物とは、なんと《魔導士》として、この世界で活躍している、《アリシアーナ リリス》と名乗る魔人だった。

その魔人が、この勇者と共に魔王の復活を阻止するために行動することになるのだが。魔王が復活し その魔王に対抗できる手段を持っている存在がいなくなってしまうために 魔族が世界を統一するために動き出そうとしていることを話してくれたのである。そして《魔族の目的を止めるには》魔王を復活させないようにすることが一番の解決方法になると言われたのだった。だが魔族にも 魔王の復活を止めようと考えている者たちが存在し その魔族たちは 俺のことを仲間にしようとしていたらしい。俺は、それを聞いて驚きながらも《俺は自分の身を守るために戦っただけに過ぎない お前達が戦っていたのと違うんだぞ どうしてそこまで 俺に、こだわる理由があるというのだ》と言うと アリシアーナが俺に対して《貴方には 私たちの運命を変える力を持った存在として選ばれたの だから 私達に協力してもらえるなら 協力して欲しいの もちろん 私のことは、リリスと呼んでもらってもいいわよ よろしくお願いしますね。ルクスさん♪》と嬉しそうに話しかけてきた。

だけど俺は、どうしても その事に関して受け入れることが出来なかった。俺には家族と友達との楽しい生活があったのだから それを邪魔されるわけにはいかないと思ったからである。でも《私は貴方が魔族になってくれるのを期待して 私に力を与えたんだけど ダメなの 本当に 残念なんですけれど でも、これから 私はどうしたらいいの このままだと 私の力が暴走してしまうかもしれない そうしたら この国は滅び 魔族が支配する世の中になってしまうと思うの それだけじゃなくって。私も、ただでは済まないような気がします》と言われて俺は悩んだ末に。その事を受け入れ協力することにして 俺は、その力を、なんとか制御できないかと考えたのである。

俺は、それから 《聖王女》と言われている人に助けを求めることにした。そして彼女は ルミナスが封印された玉座の扉を開くことができ そこから出てくることができると、言われたのである。

《聖女王様 どうか俺を助けてください 俺は、この世界を救えるだけの力を 持っています 俺の力で みんなを救うことができたら 俺は、必ず恩返しをして見せますから》と言って頭を下げることにした。俺が真剣に頼み込むと。その言葉に 少し考えるような仕草を見せる。すると彼女は《貴女が持っている力は本物なのかしら それが、本当の物ならば、確かに 貴女の言っていることを信じても、構わないのですけどね》と 意味深なことを口にしたのであった。俺がその言葉に驚いていると。突然、俺の手の甲にある模様から眩い光が発生して 俺の体に吸い込まれていくと 不思議なことに痛みを感じることなく《魔王の呪い》と言われる物が完全に消滅したのである。それを見た、アリシアーナが《さすがね》と言い。《ルクスの力があれば 間違いなく、この世界を救ってくれるはずね でも 今の あなたには この世界を救うために戦うだけの体力はないと思うから しばらく私が力を与えてあげる これで この世界でも あなたは、今まで通りの生活が出来ると思うの》と言い 俺に手を伸ばすと俺の体に変化が起きた。体が勝手に動き始め。この部屋を出ると、どこかの部屋に移動していて。そこに現れた女性が なぜか涙を流しながら俺に《おかえりなさい》と優しく抱き締めてくれていた。その人の胸の感触が柔らかく心地よかったが なぜだろう?と、不思議に思う気持ちの方が勝っていて、それ以上に何かをしようという気持ちが湧かなかった。そのあとに俺は女性に案内されながら《この部屋にいて》と言われ。俺は一人で、この女性がいると思われる場所にいる。

そこは薄暗い洞窟の中であり。壁には壁画のような絵が描かれている場所だった。そして、その壁の絵を見て俺が、どういう仕組みで動いているのかが分からないのだけど。その絵が動いていくのを見つめていると、その奥に、かなり広い空間が広がっていて。俺は、その大きな空間の奥に存在する 巨大な黒い物体を見て驚いたのである。俺は、その黒水晶のようなものに近づいていき 恐る恐る、それに触ろうとしたときに。急に 俺は意識を失ってしまい そのまま地面に倒れることになった。俺が倒れてから何時間ほど経過したのだろうか?俺が目を覚ますと俺はベッドの上に寝かせられており 隣には、さっきの《アリシアーリナ》が俺のことを見守り続けていた。

俺はこの女性に見覚えがあり。それは俺のクラスメイトであり親友の女の子である。俺は《君は もしかして 沙羅なんじゃないか》と言うと《もしかしてって、誰の事?》と聞き返してくるのである。俺は《俺が前に旅をしていた時に出会って 君と同じ名前を名乗っていた魔族の少女だよ たしか 名前は《アリスティア》と名乗っていたけど その名前を聞いて思い出してくれたかな?》と言うと。《えっと う~ん 確かに似ているかもしれない その人と》と言い出していたのである。俺が《やっぱり、その人は俺のこと知っているみたいだし 君のことも知っているみたいなんだ もしかしたら 同じ異世界から来た魔族だと思うんだけど どうすれば その人に会うことが出来るか、知らないかい?》と言うと。彼女は《その人が、この世界で生きているとしたら きっと、ルクスのことが好きなはずだから もし会えたとしても恋人とかになっている可能性があるよね それにしても どうして、そんな事を 聞くのよ 私とルクスが恋仲だって言うことを知ってるなら》と言い。俺に顔を近づけてきた。俺は彼女に対して《そういえば自己紹介がまだだったよね》というとその子は《うん そうだね》と言ってくれ。お互いに、名前を告げ合うことにする。そして彼女は俺にこう言ったのだ。

「わたしの名前は《ラフィーネ》だよ」

(え? 今なんていった?)と驚いた表情をする。そして俺は目の前の少女の顔を見ながら《どうして、こんなところに、アリシアーナがいるんだよ!》と言うと。《だから《リリス』ですって 何度も言っているじゃないですか 私の本名は ラフィーネですよ》と言ってきていたが。俺は《嘘を言うな リリスは、男の名前だぞ おまえ 自分が女だという自覚があるのなら、ちゃんと名乗りやがれ》と怒鳴ったのである。すると彼女は笑い出し《フフッ ルクス もしかして この世界に来る前に、誰かが《リリス》と名乗ったのかもしれないわね》と言い出して その話を誤魔化そうとし始めたのである。俺も《もしかして俺の前に来ているのか?》と聞いてみたが《それはない 私が来たときには 既に、貴方がいたのよ》と言われた。そして、その話は中断し 彼女のことを信用することにした。

だが彼女がアリシアーナであるということに変わりはない。俺は《それで、なんで リリスなんて名前を名乗ったり 俺の前に現れたりしたんだよ》と質問をすると。《貴方は私の事を知っているようだけど 私の方では貴方のことは何もわからないのよ でも 一つだけ分かっている事があるわ 私は魔王を復活させようとしている連中と戦っていたんだけど。その時に私は大怪我を負ってしまったの 私は魔王に復活を阻止するための最後の手段として《賢者の石》を使った。

そして、それを使って どうにか、その魔族と戦うことは出来たけど。もう、二度と動くことが出来ないぐらいの重症を負っちゃってね。

それから数日経った後に あの人が来て私を救いに来てくれたのよ 貴方にそっくりな姿になって 私のことを治してくれようとしたわ》と言ったのだ。

俺は、その時、その話を聞き まさかと思ってしまう。なぜなら、アリシアーナの言っている事は、ほぼ間違いなく、《大賢者》のことであると思えたからである。でも、それを直接本人には聞けないので俺は《もしかしてだけど、その《リリス》と名乗る魔族は 《勇者様》と呼ばれる男性に助けられなかったかい》と言ってみると彼女は首を横に振り《勇者様ではないと思うのよ》と言い出す。

俺は《じゃあ 《賢姫》と呼ばれていた 女性ではなかったのかい》と尋ねると。《うーん その女性のことは、ちょっと、よくわからなかったんですけれど。そうですね。その女性に助けてもらったと思います》と口にして その後の話を始める。

《リリス様は、とても強くて、凄く格好いい人で。私は彼女に、憧れの気持ちを抱いたのかもしれません 私は、どうしても、彼女を救いたいと思ったんですけれど 私を助けるためとはいえ 彼女は自分の体を魔獣に変える薬を自ら飲んだんです》と言っていたのだ。それを聞いたとき、俺は信じられないと、思う気持ちと どこかで、やはりと思ったような感覚を同時に味わっていたのだが 《私の命を助けてくれたことで私は、リリス様にお礼を言いたかったんですが、それができなかったから ずっと心残りだったのかもしれない それが理由で、私は、この世界に戻ってきたのかもしれない》と話してくれていた。だから俺は《君が、この世界の《勇者》が《大賢者》だと、確信できる理由はないのかもしれないけど。その魔族の《リリス》は俺が知っている人物と同一かもしれないんだ》と言ってみたが《ルクス 貴方が言っていることを信じていないわけじゃないけど 貴方が《勇者》様の関係者だということを証明することはできないと思う その、証拠がないでしょう》と、言われてしまう。そして、しばらくすると、その女性は俺に謝ってきたのである。

俺が何も言わないうちに 勝手に色々と話をしてしまったことに関して 彼女は謝っていたが 俺は、それに対して《気にする必要はないと思う》と、その女性をフォローするために口にしたのだ。だが、彼女は その言葉の意味を理解することができずに戸惑っていると 《その言葉に甘えてもいいかしら》と俺に向かって言ってくる。

俺がその言葉を、どういう意味かを聞くと。彼女は《その女性が貴方の知人で本当に同一人物なら。私が持っている《石》の力を渡してあげる その方が この世界を救える可能性も高まると思うから》と俺に言ってくれ。そして俺は《ありがとう そう言ってくれると、助かる》と伝えると。彼女は《その代わり、私を元の世界に返して欲しい》と言ってきたのであった。

《ごめんなさい 本当は、すぐに元の世界に戻して欲しいのですが。私が持っていた《石》の力で、貴方に力を与えることが出来たのは 私が、この場所に戻ってくるまでの数日間の 間だけだったの だから、今の、この世界でなら、もう少し、あなたと一緒にいることが出来る でも この世界での滞在時間が限られているの》と言われてしまったのである。その話を聞いた俺は、その女性に対して《それは 君が元々いた世界に戻りたいという気持ちはあるのかい》と質問すると。その少女は ゆっくりと首を振り《ううん 違うの 私は この世界で生きることに決めたの 今のこの気持ちの方が大事なの》と言って そして俺に対して笑顔を見せて《だから お願い》と言われてしまう。

その少女の態度を見て俺は仕方がないので了承することにして その《石》を手渡してくれるように言うと その《宝石》を渡された。その宝石を俺が手に持ったときに その少女の体が光り出し そして、その女性が《ルクス これから私と あなたとの二人っきりの時間が始まるんだからね》と言うと。俺は急に睡魔に襲われ そのまま眠ってしまうのである。

俺は、その洞窟から出ようと歩き始める。そして洞窟を出るときに《気をつけてくださいね》という《声》を聞きながら。俺は《うん》と答えるのである。洞窟の外に出るときに、少しばかり雨が降っていて 空を見上げると曇天の雲に覆われていて。

「やっぱり 雨が降りそうな感じがしていたけど このまま帰るしかないな」と思い 俺の家へ帰ることにした。しかし俺は家に帰る途中で妙な気配を感じてしまい。俺は立ち止まって周囲を見渡していると 一人の魔族の女性と出会うことになる。彼女は黒いローブのような服に身を包み、長い黒髪が特徴的な美人で。顔も俺が知る中で最高レベルと言って良いほどの綺麗さを誇る そんな彼女は、俺を見るなり何か言いたげにしていたが。その魔族は何も喋らない。

「どうした?なにか、俺に伝えようとして、黙ってしまったみたいだけど?」と俺が聞いても彼女は無反応で俺のことを見つめるだけで何もしない。そこで俺は「俺が誰なのかも分からないから。何も言えないのかもね。

それとも 俺の顔に何かついているとか?」と言うと。

その女は何の迷いもなく。ただ一言だけ『私と契約してほしい』と言い出したのである。俺は、あまりにも急な展開で頭が追いつかなかったのだが、とにかく彼女の方から話を聞いてみることにする。

そして彼女の話を聞こうとしている時に、ふとあることを思いつく。俺には契約した精霊獣が三体いて そのうちの一人は人語をしゃべることが出来る存在で、その一人に頼んで彼女に俺の言葉を伝えてもらうことにしたのだ。俺はその《彼女》を呼び出そうとすると彼女は『私のことは、あまり話さない方が良いと思うの』と言ってきた。なので俺は彼女に対して《分かったよ でも、もしものことがあったときは その時には 助けてもらえると嬉しいかな》と言ってみると。《大丈夫だと思うよ》と言われた。それから俺は改めて彼女に質問をする。なぜ俺と契約したいと考えるようになったのか、そのきっかけについて聞いてみた。

彼女が言うには。《勇者が召喚されてしまって 私達の王国が滅ぼされてしまっの》と言ったのである。そして彼女は、そのことについても俺が知らないことを知っており。そのことについて教えてくれるのである。俺はそれを聞いた瞬間、目の前にいる魔族がリリスであることを理解し、そしてリリスが《大魔王》の味方になってしまったことも、俺は理解したのである。そして彼女がリリスだと知ってしまっているのは。恐らく俺以外には存在しないと思う。

それからリリスは どうして彼女が俺と契約したいと考えたのかを話してくれたのである。それは俺に、リリスの契約者の《勇者様》を助けて欲しいと思ったからであるらしい。そして俺が契約してくれなければ《聖剣》と俺を引き合わせてくれて 俺の願いを叶えるようにすると、そう言ったのだ。リリスは《私の主は、貴方だけだから》と言い出したのである。そして、リリスは契約を承諾してくれたのである。

俺は、リリスに《君は今、どんな立場に置かれているのかい》と質問をするが。その問いに対する返事を俺は聞くことができなかった。なぜなら、その時のリリスの姿に変化が起き始めたからだ。その姿を目にしたとき、なぜか俺は、とても懐かしいと感じると同時に。とても寂しい気持ちになり リリスのことを見たまま、呆然としてしまう。俺がリリスのことを見ると、彼女は悲しげな表情をしながら 涙を流したのである。

そしてリリスは、その場に座り込み《私は貴方のために戦えなくなってしまった 私のせいで貴方を苦しめてしまうことになってしまう》と言ったあと 俺に向けて手を差し出すと《私との契約を解除して そして契約を解除した後に貴方の記憶を封印する》と言い出して 俺に向かって、その言葉を言い放つ。その言葉で俺はリリスの事を思い出した。俺は《俺は、もう大丈夫だ》と言うと 俺の目の前にいるリリスが俺に対して、いきなり唇を俺に重ねてきて そしてキスをしてきたのである。そのリリスの行動に俺は驚いていると。その行動が終わるとリリスは《これで、お別れです》と言い出した。俺が何を言おうとしても彼女は話を一方的に進めるので。結局は、それしかできなかった。

《私は この世界の貴方の側にいますから そして貴方を守ることにします 貴方のことは、絶対に忘れませんから》という言葉を残して 俺の前に姿を消したのであった。そして俺は、その言葉を心の中で呟きつつ。自分の気持ちに区切りをつけるのである。

その後、俺はリゼと一緒に自分の家に帰宅することになった。

「リゼは この世界で、どういう生活をするつもりなんだい」と 俺は とりあえず気になったことをリゼに質問をしてみたのだ。その質問に対して リゼは『そうね』と答えてくれ。そして続けて『貴方の側にいたいわ』と言ってくれたのである。俺は その言葉を嬉しく思うと。この世界が救われるまでの間は、俺が彼女を幸せにすることを決意すると。俺はリゼの頭を撫でるのであった。

すると その俺の言葉が気に入ったのか。俺の首に手を回して俺を抱きしめてくる。俺は、それに戸惑ってしまう。俺は慌てて離れようとしたが。俺を離そうとせず抱きついていたのだ。そしてリゼが満足するまで俺はされるがままにされるのであった。

その日の夜。

俺とリゼとレイリアの三人は これから先、この国で生活を続けていくための話をしていた。そこで俺とリゼはこの国の王女でもある『レティシア』さんに会わせてもらえるらしく。俺は少し緊張気味に王城の中へと足を踏み入れた。城に入ると、そこに待っていた騎士達に俺は拘束されてしまった。俺は、すぐに誤解を解こうとするが なかなか上手くいかない。そして、その騎士達に連れられるように城の牢屋へ連れて行かれることになってしまう。だが俺は必死に抵抗をしているとそこにはレティシアともう一人の女性がいた。

「これはいったい どう言う状況なのかしら?」とその女性が言うと レティシアが、俺の事情を説明している。その女性に対して俺は見覚えがある気がしていたのだが その女性が、この国で『勇者』と言われている人物であり この世界を救うために現れた救世主と呼ばれる存在であるということを教えてもらう。俺はその事に対して驚くと。俺のことを連行していた人達は急いで俺の拘束を解くと俺に謝ってきた。その様子を見ていて俺は疑問に思ったことがあり、この場にいる人たちに そのことを尋ねてみると この国は今 魔物の襲撃に合い。かなり危ない状態になっていることを、俺は知らされる。そしてその問題を解決するためには『勇者の力を借りる必要があると 俺は聞かされることになる。

そして俺達は

『勇者様の部屋へ案内しますので、どうか一緒に来てください お願いします』と その言葉を聞いたとき 俺は断ることができず。仕方なく彼女達の話に付き合うことにした。俺達を連れてきた女性は『セリーヌ 』という名前の人だということと。そして俺のことを、ずっと見ていたことを俺は思い出したのだった。

そして、俺とレティシアと俺の両手を繋ぐように握っていたレイリアの三人は『勇人様』という男性の部屋の前に到着した。

その部屋には 勇者と呼ばれている『彼』が寝込んでいると聞かされ。そして彼の意識は戻っていると聞かされた。その部屋の前では 兵士と思わしき人達が 慌ただしく出入りしていた。そんな時 俺達は扉を開けると中に入っていくとベッドの方へ歩いていき勇者が目を覚ましていることに俺とリザの二人が気付く。すると、勇者と呼ばれた男性が俺を見て驚きながらも俺に対して頭を下げたのを見て俺も軽く挨拶をしたのであった。

勇者の男性に話しかけてみる。すると俺の声が聞こえるらしく。彼はゆっくりと顔を上げた。俺はその時に、なぜか違和感を感じる。その理由を考えるが答えが出ないので俺は勇者のことを見続けたまま考える。そんな俺の様子を不審がったのか、レティータが声を掛けてくれた。俺は彼女に呼ばれ我に返ると同時に。彼女の方を見ると。

「勇者さま、どうかしましたか?」と言う。そんなレティーナの声を聞きながら俺は改めて彼女の顔をじっくり見る。彼女は俺を見ているのだが俺を見ていないような感じがして仕方がないと思い。俺を見ているはずの彼女の瞳の奥にあるモノが見えないと、そのことで不安に思って 彼女に声をかけてみようとしたら。その前に、勇者に遮られてしまう。そして彼女は俺の右手を握ってきて握手を求めてきたのだ。

俺も彼女に合わせるように笑顔を作り 握手を交わしたのである。

その後 彼女から色々と説明を聞くことができた。まず ここが、どこなのかを俺は教えてもらった。そして次に、どうして自分がここに居るのかを、彼女は教えてくれた。その話の最後に彼女は 勇者の資格を失ったことを告げると、そのことについて話してくれたのである。

そして、俺に対して『魔王を倒し世界を救ってくれた英雄殿』と呼び 改めてお礼の言葉を告げてくる。そして、なぜ自分が生きているのかについて語り出す。俺とリリスが《異空間》で戦った際に勇者は死んでしまっていたはずなのだが 彼女は《勇者》の能力を使い その《異世界》から元の世界に戻るために俺とリリスに《時間軸転移》を発動させて 《聖剣》と一緒にこの《魔族の領域》のどこかに飛ばされたのだと言ったのだ。それで俺は、この場所に来ることになったらしいと教えてくれる。その時に俺は《聖剣》のことについて彼女に聞くが《私もよく知らないのです》と困った様子で俺に伝えてきたのである。

その言葉を最後に俺とリゼは勇者の部屋を出ることになり それからレティナの先導のもと勇者の世話をしている人達のいるところに連れていってもらえることになり。その場所に向かって俺とリザとレティアの3人は歩き始める。

俺は歩いている最中に。自分の力を使って、その《異空間》を作る能力を使うことが出来ないかどうかを考えていた。だが俺が持っている魔王の力は使えそうなのだが その《勇者》の能力は無理そうであった。そのことを考えると、俺はリリスに、もう少し詳しいことを聞かないといけなくなる。そのためには、やはりリリスをこの世界に呼び出さないことには、何も始まらないと思ってしまった。だが俺一人では何もできないかもしれないのでリザにも協力してもらう必要がありそうである。

「そういえば、勇者様のお世話係って、誰なのですか? その方に会えるんですよね?」とリザが レティに尋ねると。彼女が「はい 私の親友の『アリシア』と妹の『クレア』がやっております」と答えてくれていた。俺が彼女たち二人に会うと何かあるのではないかと思っていたら。その二人の親友のリゼに聞いたことがあるのだが。この世界では 姉妹で勇者と一緒に旅をして来たらしく この国の王族は《王家の血脈》という特殊なスキルを持っており。その《王家の血筋》の者が使うことができる固有魔法で。

その効果として『《魔王》の力が関係している場所なら何処でも、《勇者召喚》の魔法で、この世界に戻すことが出来る。しかも一度しか使えない』ということを聞いていたのである。つまり俺の場合はリリスを呼び出したときは、その《血筋》の者の手助けによって、リリスが《大賢者》の姿で現れたということである。俺が《血筋》というものについて考えていると。レティナから俺とリゼに向かって話しかけてきた。

『私の友人のアリシアは『勇者』に使える『侍女』をしているのですが 今は妹と一緒に勇者様に、お食事を召し上がっていただくために厨房のほうに行ってもらっています。

勇者様が食べたいと言っていたものを作っていますので、そろそろ来ると思いますよ』と言うのである。その話を聞いたときに俺は疑問に思う。

『あの食事は誰が作ったんだろう?』ということだ。俺はその料理を食べるのは、この国の王城の人達が初めてだと思い込んでいて。その疑問はすぐに消え去ったのだが。俺は その時に少し考えて リゼに頼んで《魔力視》で勇者の体を鑑定してもらい。彼が 本当に この国の王様の言うとおりに《魔王の因子を受け継いでいること》を、確かめさせてもらうことにする。そして 俺はリゼルさんから言われたことを思い出し。そのことが事実なのか確認するために、俺自身も、そのことを勇者に伝えたのであった。すると驚いた表情をして俺を凝視する。そして『あなたも 僕のことを勇者と呼ぶんですか?僕は、この国の勇者なんかじゃないですよ』と言ってきたのだ。

俺達は 勇者の男性の話を聞いて戸惑ってしまう。彼は『僕はこの国の人ではない』と言っているのだと 俺とレティとレティシアの三人が困惑した様子になってしまう。しかし彼は嘘をつく人物に見えなかったので、おそらく本当の事だろうと俺は思い。彼の言葉を信じることにした。

そして俺達は、勇者の案内で食堂へ向かうと そこには 綺麗なドレスを着ている女性二人が テーブルの上に 俺達のための豪華な料理を並べて待っていた。それを見た俺は少し緊張してしまい どうしたらいいのか分からなくなり。リザの方を見ると リザが微笑みながら手招きをしてくる。俺も彼女の隣に立つと俺達が席につくのを待ってくれている三人を見て。俺は慌てて空いている椅子に座る。すると、その女性が、まず自己紹介を始めて アリシアと名乗り、そして俺の隣に座っていたレティアに視線を向ける。すると彼女は俺にだけ聞こえるように小声で、その女性が『クレアの姉です』と、その言葉で俺に教えてくれた。

俺は彼女の言葉の意味を理解して。俺はレティのことを彼女に話すべきか、話さない方がいいのか悩み 彼女の顔をじっと見てしまうと。彼女は優しい笑みを見せてくれたので安心して 彼女にレティのことを伝えることにするが。俺は《魔族の王である吸血鬼族》であり。俺が、そのことで驚かないように注意してから伝えたのである。そのあと俺も、自分の名前を名乗ると 彼女は驚いていたが、すぐに冷静になり話をしてくれた。

俺が勇者と呼ばれている男に名前を名乗ったとき 彼は『えっ!どうして? 君の名前は、その まさか いや そんなことあるわけがないよね。そんなの信じられない』という感じだったのが印象に残っている。そして、そんな彼に俺は《魔王城で、あなたが殺されるのを俺達は助けて、ここへ運び込んだんだよ》と伝えると、なぜか勇者の顔色が悪くなっていく。そして俺に対して頭を下げると『助けてくれたようでありがとうございました』とお礼を言ってきたのだ。俺は、そのお礼に対して《別に 俺達は気にしないで欲しいと伝える。すると彼は、その言葉を聞くと笑顔になってくれたのだ。俺が彼のことを見ていると俺と目線があった時に急に逃げようとする仕草をするのであった。その行動を不思議に思った俺が、どうしてなのか聞くと、その行動を見てリザは笑い出してしまい彼はリザに詰め寄ろうとした瞬間にレティは二人の間に入り込むと落ち着くように言い。リゼルと同じような説明を始めたのであった。

それから 俺が聞きたくもない《王家の血筋》の説明を聞いたのだが。レティは、この世界の仕組みなど詳しく話してくれる。そして、なぜ俺をここに呼び寄せることができたかという理由も話し始めた。俺は それを黙って最後まで聞くことにし レティスが語り終わるまで真剣に聞くことにし。そして話し終えた彼女は。

リゼが レティに俺を呼ぶために協力してもらったことにお礼を言い。リゼは俺に《私と友達になってください》と言い。握手を求めてきたので、俺は笑顔で握手を交わす。

その握手をしながら俺の左手が震えていて。

彼女は気付いたようだったが何も言わずに、その場から離れてくれた。その事に俺は感謝しながら、また、これからの事を考えなければならないと思った。だがリザにはリリスが付いてきていることは内緒にしてもらいたいと思っている。なぜなら、リリスは、この国で自由に動くためにはリリスは姿を変えないといけないのだが。リリスにリリスとして動き回ると正体を隠していても怪しまれるからだ。だが、この国の中で この国の王やリゼと一緒にいると目立つのは確かだと思われる。そこで考えたのはこの国が安全になるまで 俺が隠れ住む場所にするのもいいかもしれない。そう考えていた時だった。レティから声をかけられたので俺は顔をあげるとレティが 俺とリゼに何か提案があるらしく『今から一緒に王城の中にある私の部屋に行きませんか? そして私達の話し合いが終わったら夕食を食べてから寝てください』と言われる。それで俺は少し考えるのだが リゼルとの約束で『勇者を助けるために勇者が滞在できる宿を用意した方がいい』と言われていたので、ちょうど良いと思い。リゼにも、その事を言ってみると同じ考えらしく。二人とも承諾して彼女の後をついていくことにした。俺達三人が歩き出すと 俺の後ろに居たリザは俺の前に移動してきたのだ。俺は後ろを振り向くとリザに『リゼの護衛は任せた』と言うとリザが

『了解しました。リゼル様に言われたことを完璧にやり遂げます』と答えてくれる。

俺は《勇者》の能力が本物であることをレティナの言葉を信じることで証明することができそうだと思い。そのことが嬉しいと感じながらもリリスのことは秘密にすることにしたのである。

レティナの案内で この城の一番奥にレティナが泊まる場所だという建物に辿り着き 彼女が中に入ると そこは高級そうな装飾品が多くあり。その部屋の中にはベッドが2つと小さな机と椅子があり。その部屋の中を覗いていたレティに『こちらの部屋を使ってもらっても大丈夫ですよ』と言われて 俺が先に入ろうとするとリゼに止められて、まず最初に俺から入れと言われる。俺は リゼに言われるまま。リザが先に入るのを待ち。リゼが入ったのを確認するとリザの後に俺が入る。

リザの後に入った俺は部屋の様子を見渡していて 特に違和感を覚えるものはなく 普通の豪華な客間を想像していた。そして俺は、そのまま ベッドに向かい。そして腰を下ろしてリラックスしようとしたのだが。リゼが俺の手を引いてきたので、俺は、なされるがままにリゼットの方へと引っ張られて 俺は彼女の腕の中に閉じ込められてしまった。俺は何が起きたのか理解できないでいたが すぐに俺は自分が何をされているのか思い出したのだ。すると、すぐそばにある鏡台にリゼルさんに言われた通りに映っていた俺とリゼの顔が映し出される。

すると リーゼは俺の頬を両手で優しく触ってくる。俺がその手をどけようとしたが。リゼの指が 俺の目の下にできていたクマを擦った時に俺は気持ちが良くて目を閉じてしまう。俺の瞼が どんどん重くなり。俺の意識が薄れ始める。その感覚に恐怖を覚えたが なぜか俺の心が落ち着く。俺はリリスと入れ替わったときのような安心感を覚えながら 俺はそのまま その睡魔に抵抗をせずに眠ってしまう。そして俺が完全に眠りについたのを確認した俺はリゼの唇を強引に奪い。そして舌を入れて 俺に絡みつける。

すると、リゼは驚いて離れようとするが俺はリゼの腕を離さなかった。すると俺が抱きしめているリゼルの体に変化が起きていることに気づく。その変化はリゼルの体に起きているのでリゼルが この状態のまま起きていれば気付くはずなのに 今のリゼルは俺と体を交代しているので俺の体が勝手に動くのを止められない。それに俺は《魂交換》を使ったときに。俺の体を操れないような状況になることもあるのだと確認できたので、これで俺はリゼを俺のものにする手段を手に入れたことになる。だから俺が、リゼルに『今は、あなたが、リゼの中にいるのです』と、言うと。

その言葉を言った直後で。彼女は驚いていて

『えっ!なんで、あなたが私の名前を知っているの?』と驚きの声を上げるが その時には、もう、その体は俺が動かしていて。俺の体のリゼルの瞳からは涙が流れて。そして俺の体に抱きつくと泣き出してしまう。俺は『俺は君のことを愛しています』と言ってリゼを安心させる。すると、その言葉で落ち着いたのか、彼女は 俺がリゼルを抱こうとしていることに気づいたので俺は 《魂の共有化 そして憑依 このスキルを 俺と あなたの お互いの意思を確認し合う 俺のことを好きな人とだけ行える方法 で行おうとリゼに伝えた。その言葉を聞いた 彼女は戸惑いの表情を見せるが 俺の口付けにより、さらに俺を受け入れる体勢になった。

そして、俺達はお互いに自分の姿を晒し合い。リゼを自分の手で裸にした俺はリゼを見つめてしまう。するとリゼは顔を赤くしながら、リゼルの美しい顔を恥ずかしそうに隠そうとする。しかし その手は震えており、なかなか、うまくいかないでいたが そんなリゼを見て可愛いと思った俺は。その手の上から そっと俺の手でリゼの手に重なり リゼルの美しい白い肌が見えてくる。俺はその白く柔らかい素肌に触れるとその感触が俺を刺激し。リリスとリゼルの姿の両方を同時に見れて、その美しさに魅了されてしまい興奮してしまい俺は我慢できなくなり。俺は彼女に何度も求めてしまってしまったのだ。俺は彼女に俺の子を産んで欲しいと思う。そのため、このまま彼女と、これからも過ごしていこうと思ったのである。

俺と、その女性が 初めて出会ったのは まだ幼い子供だった頃だった。その女性は 俺より年上で。その容姿も綺麗で大人っぽくて可愛くて とても優しかったので、俺が憧れて恋をしていた人だった。その人に、いつか俺も、こんな風に美しくなりたいと願うほど憧れた人である。その人の名は《聖光矢》という勇者の称号を持つ女性だった。その勇者様の名前は、俺にとって特別な意味を持っている。

俺の名前は 《魔王》と呼ばれている。俺が住んでいる国の王様に 魔王と呼ばれ。俺はその魔王と呼ばれることを受け入れていた。だが俺自身は自分が《魔王》と呼ばれることに、さほど興味もなく。それよりも、その《魔王》の役目を果たすために行動することが、俺には重要なことだと思っていたので。別に《魔王》と呼ばれることに関しては気にしていない。そして俺は《勇者》と呼ばれていた勇者に憧れてもいた。俺は《勇者》になりたいと思っていて。その思いが強くあるので《勇者》という言葉を聞くだけで嬉しく感じるし、その名前の持ち主の事が大好きだった。だが、その女性の本当の名前は その国の人達は知らない。なぜなら その国の王は彼女が勇者であることを隠すように命じたからである。なぜ、そのような命令をしたかというと。《勇者》が他国の戦争に駆り出される可能性があると知ったからだそうだ。

なぜ 彼女が勇者だということを秘密にしているかという理由は、彼女の国には《大迷宮の呪い》と呼ばれる 恐ろしい呪いが存在するからだそうだ。だが、その国の人ですら詳しくは、そのことを知らなかったが。だが、その呪いは国を滅ぼす程の呪いで。それを封印するには、その国に、かつて、存在した。賢者の血筋である者の血を引く者と その国の王の婚姻によって、その国に存在する。その呪いが封印されたので。それ以来、その国は平和に暮らしているのだという噂だ。

その話を聞いたときは 本当に そうなのだろうかと思い。俺は半信半疑だったのだが。その話の真偽を確かめるためには勇者に直接聞くしかなかったので 俺は、勇者に会うことにしたのであった。

そして、俺は勇者に会いに行くために王城に向かうことにしたのだが。王城に辿り着いたら いきなり俺は騎士達に囲まれて、なぜか 俺に対して警戒するように指示を出していたのだ。その理由を聞いてみたところ、どうやら、あの 勇者の仲間が 俺を誘拐するために俺のことを襲いに来たのだという。それで俺は もしかすると、この国が《勇者》の存在を秘匿しているのではないか? と、いう疑惑を持ってしまったのである。そこで俺は《アベル》の能力を使って その疑いが本当なのか確かめてみるが 俺は特に疑われることはなく。無事に勇者に会わせてもらうことが出来た。

俺が案内されて とある一室に入り。しばらく その部屋の中で待っていたが そこに来た人物を見たとき 俺は驚いてしまい固まってしまう。その人物は俺の憧れである その人が部屋に入って来て 椅子に座ると。

『こんにちわ 私がこの国で あなた達の敵として認定されている《魔王代理》です。私に何か聞きたいことがあるなら。聞いてくれても良いよ』と そう言ってきた。俺は彼女を見るたびに この人を俺の恋人にして 一生一緒にいたいと願い。俺の子供を、俺だけの女になってもらいたく思っていた相手なのだ。

だが、今の目の前にいる彼女は、見た目からして、その本人なのであろうが。雰囲気も、その喋り方も、まるで別人のような気がしたのである。なので俺は、とりあえず、なぜ 貴方が俺の前に姿を現したのか理由が知りたかったので質問をしてみたが。その答えを聞いた俺は衝撃を受けた。まさか、彼女は あの、伝説の《七つの宝具 その全てが揃った時に姿を現すと言われている女神が作り出した神器の一つ。最強の力を持つ。究極の武具。神の武器の その全ての力を使うことができる。神にも勝る能力を得ることができると言われている。《勇者》の持つ剣と同じような存在の その能力を、使えるようになったのだから驚くしかない。しかも彼女は その力を手に入れてから既に十年経っているのだと聞かされ。さらに驚いたのは 彼女が今、使っている この力は、元々の、彼女のものではない。その力が使えたのは、彼女の中に存在していた《精霊》の魂が彼女の体の中に残っていたからだそうだ。

そして 俺達が、これから 戦うことになる敵の話も教えてくれた。

『私達は あなたと敵対するつもりはないけれど。あなたと敵対している奴らが私の国を攻めようとしているの。だから、その国を守るために、あなたと戦う必要があるみたいね』と言って彼女は微笑む。その言葉を 聞いた俺は 自分が勇者の役に立つことができるのだと思うと嬉しかった。俺が彼女に惚れて恋をしていたように 俺に一目惚れしたと そう言われた時 俺の鼓動は高鳴り 俺は顔が熱くなるのを感じる。

それからというものの リゼは毎日のように、俺の部屋に来て。そして 二人で、ずっと過ごすようになっていた。リゼルさんはリゼルさんのやりたい事があるらしく。俺とリゼが、いつも二人きりで過ごすようになって。しばらくして リゼルさんは突然 姿を消してしまった。そのせいで俺はリゼルが、どこかへ行ってしまったのではないかと不安になり すぐにリゼルを探し回ったが。どこを探しても見つからなかったため リゼルと会うことができないまま 俺は この城に滞在し続けながら リゼルのことを想い続けていた。そして俺がリゼルと会えないまま数日が経過して。俺は また別の用事のため、リゼルに会いに来るのを延期することにしていた。

そして俺はリゼルとの約束の日までにリゼルに会いに行きたいという気持ちを抑えていたが。我慢できなくなった俺は、リゼルに会うべく この城の中を捜し回っていたのだ。しかし、それでも どうしてもリゼルと会うことができなかったので俺はリゼルが住んでいる家に向かった。だが、そこに行っても リゼの姿は無く。もしかするとリゼルは リゼと入れ違いで、すでに帰ってきて居るかもしれないと思って俺は家に戻ってみたが そこには誰もいなかったので 俺はすぐにリゼルが住んでいる街まで向かい。そしてリゼルを捜すことにした。リゼルが行きそうな場所を考えつつ 街中で探し回ってみたものの、どこにもいないので 俺は途方に暮れてしまうが。リゼルを探すのを諦めることだけはしないでリゼルのことを探し続けた。

しかし結局リゼルを見つけることはできなかったので俺は城に戻ってきたが。俺は また城の中を見て回ることにする。だが 俺が城を歩き回り続けている間にも 俺以外の者達は戦いを続けていた。そのため いつの間にか俺とリリスが対峙することになっていた。

俺は自分の強さには絶対の自信を持っていた。俺の勇者の称号は《魔王》だが、俺は魔王の実力は持っていても勇者の力を手に入れた訳ではないのだ。俺が持っている勇者の能力は あくまで俺が、たまたま勇者の称号を持つ者の生まれ変わりというだけで 俺は俺自身だ。俺が《魔王》の実力を持ち。その力で魔王になっただけの存在だ。だから俺は勇者としての力を まだ使えない。だが俺は魔王としての強さと知識がある。それは勇者が手に入れる筈だった力と、ほぼ等しいものを手に入れることができているのだから それだけでも俺は十分に強く。他の誰よりも勇者らしい存在になれるだろうと思うのであった。だが俺は《勇者》ではなく。俺自身のことを勇者と呼んで貰える存在になりたいと思う。

俺は勇者の代わりになるつもりはないのだ。だが 今は、それを証明することは、なかなか難しい。なぜなら俺の正体を知る者は俺の目の前にいる女性以外には存在しないからである。その女性に俺は もう正体を知られているので、どうせ隠しても意味が無いと思った俺は 自分が勇者だと名乗っても構わないと考えた。ただ俺の素性は誰にも明かさないと約束させられているので、それが守れる範囲で俺は、その女性が知っている事実を話すことに決めるのであった。

俺が自分の名前を名乗るとその女性は自分の名前が、かつて俺と同じだったと言い それから少し話をしてから その女性は姿を消した。俺は、そんな風に名前を呼ばれたことがなかったので戸惑ってしまうが 悪い気はしなかった。それから 俺達は お互いに名乗り合って握手を交わした。その女性の本名を知りたいと思っている俺であったが。俺の偽名の《アベル》という名は《聖光矢》という女性が名乗っていた名前の元ネタになっている。その名前を名乗っている俺を目の前の女性が どう思うのかを考えると、俺は怖くて聞くことが出来なかった。それに俺は いつか この女に俺の女になって欲しいと思ってはいたが。それは、あくまでも俺だけが 彼女の恋人になるという関係になるのであって 彼女から俺の恋人に、なってくれと言われることはないのだと、その時は、思っていた。なので、俺は彼女と一緒にいると心地良いと感じていて。このまま時間が、いつまでも続くようなら幸せだなと感じるぐらいであったのだ。

ただ俺と彼女は 同じ人を相手に戦おうとしているのだから。俺も彼女を好きになっても仕方がないのではないか? という気持ちもあった。なので俺は この女と戦いたいとは思っても この女を殺してしまいたいとは、それほどまでに思ったことはなかったのだ。だから、この戦いには さほど興味がなかった。俺の目的は、あくまでも勇者に会うことなのだし。そのために城に来たのだが勇者に会うことも出来なかったから これ以上、ここにいても無意味な気がした。だが もしも目の前にいる彼女と戦えば勇者に会うために必要最低限のことを達成できる気がしたので。俺も そろそろ終わらせることにした。

それから俺達はお互いの拳を打ち付け合ったが どうやれば こいつを倒すことができるのか分からず、かなり困った。やはり《悪魔》化した時の力では勝てそうにもなかったのだが。俺は『魔王代理』と『堕天使』を、それぞれ同時に呼び出して戦うことにしたのである。

だが それでも、やはり倒すことが出来ない。

「《アベル》。ここは一度、撤退しましょう。今の状態では あなた一人で『七英雄』を倒すことはできないわ」と言って彼女は『アベルの盾(大楯)』で その場から逃げ出そうとするが 俺は彼女の腕を掴み引き止めた。すると『勇者代理』の体に変化が訪れる。今までに見たことがないほどの強力な波動を放つようになる。そして、そのまま 彼女は大剣を構えて振り下ろしたが、この攻撃を防げるのは俺だけである。だから俺は大剣の一撃を防ぎ切る。そして それから、しばらく 攻防を繰り広げていた。

そして、俺は彼女が使っている技について考えるが、よく分からないことが多かったので直接本人に聞いてみることにする。まず俺は どうやって《七つの神器》の力を使えるようになったのかを質問した。

《魔王》が《勇者》の真似をしたところで 本物の《勇者》が、使う《勇者の剣》を使うことは出来ないので おそらく、この力を手に入れる方法はないのだと思うが 彼女は、なぜ これを使うことが、出来たのだろうか?と疑問を抱いたからだ。

俺の、その質問に対して彼女は、こう答えたのである。

私は昔ある人に頼まれて。《勇者》を殺す仕事をしていた。その仕事の過程で手に入れたものが《勇者》が使っていた力だったと。それで彼女は、それを研究して。自分でも使えたら便利だと思って練習しているうちに。自分のものにしてしまったらしい。つまり、その《魔王代理》という存在の彼女が持つスキルは 彼女自身の力というよりは 彼女の中に元々存在していた 別の魂の影響による力なのではないかと推測することが出来た。そして、そういう理由で俺は、そのことを すんなり受け入れることが出来た。

俺は《魔王》で 彼女のように特殊な存在ではないが。《勇者》の能力の一部を使うことができるので 似たような状況にあったことがあるのだ。そして俺は、そのようなことが出来るのであれば、どうして最初に使わなかったのかを尋ねた。すると彼女は、それを説明する前に確認させて欲しいと、そう言い出した。そして それから彼女は 自分と戦う覚悟はあるか? ということを、俺に尋ねてくる。俺は、そんなことを聞かれても。もちろん戦いたくなどなかったが ここで俺が戦いたくないと言えば 目の前の、この女性は俺を殺してまで、それを実行するだろうと思ったので。仕方なく俺は、彼女に俺と戦う準備をする時間を与えた上で戦いを挑むことにした。

しかし俺の方は、あまり時間がないので早く戦いを終わらせるべく彼女に襲いかかったが、彼女は攻撃を防ぐと反撃に転じようとするので。今度は俺は防御に専念することになる。それから、さらに しばらくの間 戦いは続いていた。そのせいで俺は自分の体力が限界に近い状態になってきているのを感じていたが。なんとか頑張って戦った。それから俺の方は、もう駄目かと思えたが《勇者代理》の力のおかげか それとも別の何かなのかは分からないが 自分の体に不思議な力が溢れてきたような感じがした瞬間があったのだ。そのお陰か 俺は どうにか彼女を追い込むことに成功したのだ。だが この状態が、あと、どれくらい維持することができるか分からなかったので油断することなく慎重に攻撃を繰り返すことにした。だが《勇者》の力を完全に制御できている訳ではないようで。《魔王》の力でも十分に通用することは証明できたが まだ《勇者》には程遠いレベルのような気がしていた。ただ、これから先、俺は《勇者》を目指すつもりはないから これで充分だったと思うことにする。

だが、俺は、まだまだ強くなるつもりでいた。その気になれば俺は《聖光矢》という名前の女性よりも強くなれると、そんな自信さえ持っている。

そして俺は『七勇者の証』に力を込める。その瞬間 俺は自分の体の中の変化を感じた。どう変化したのかは説明できないほど変化が起きており それが何なのか俺には理解することができないでいるが。何かが変わってしまっているのだけは分かってしまうのだ。しかも俺自身が まだその力の全てを引き出せている訳ではないらしく。少しだけ体が痛い。そのため、これ以上、俺の中に入ってくるな! という気持ちになってしまい 俺は無意識に、そのまま、この力を外に向かって解き放とうとする。だが、そこで《勇者代理》の女性が止めに入ったので 何とか止めることができたのだ。どうやら彼女も同じ状態だったらしい。

そして彼女は、すぐに俺を止めようとしたが、それは 俺を止めることができなかった。何故なら俺達の意思に反して『七英雄』の力が流れ込んでくるのを感じてしまったからだ。そのことで俺は このままでは俺達の命が危ないと判断したのであった。

それから、しばらくして やっと落ち着いた俺は とりあえず自分が何をすべきだったのかを考える。その考えでは俺の目的は勇者の救出であって それ以外にはない。ならば 今 自分がしなければならないのは《勇者代理》である彼女を倒すことだと思ったのだ。だが、今の俺の体調だと まともに戦っても負ける可能性の方が高かったのである。だから《魔王》の力を使うにしても完全に使いこなせるようにはならないと、さっきみたいになる可能性があったから。なるべく力を使わずに倒さないようにしたいとは思っていたのだが この状態で普通の戦いを仕掛けたとしても、こちら側が一方的にボコられるだけの展開になってしまうだろうと思い悩んだ結果 俺は作戦を変えることにした。

ただ その作戦が上手くいくかどうかは、やってみないと、はっきりしたことは分からないが。とりあえず、やってはみることにしたのだ。

それから俺が《勇者》の能力を使った時に、どのように変化するのかを確認したかったのと。この状態を維持し続けるためには どれだけの力が必要なのかを試してみたかった俺は。

『勇者代理』に対して、まず俺は攻撃を仕掛けることにした。だが『勇者代理』も、それを待っていたのか 《勇者の剣》を構えてから攻撃に移る。お互いに同じ技を使っての攻撃だったために 俺の攻撃は簡単に防がれてしまう。俺は《魔王の鎧》を発動してから次の攻撃に移ることにしたが 彼女は、その攻撃を難なく防いで見せた。その後 お互いに攻防を繰り広げた後に 俺達は一度距離を取るために下がることにする。俺の攻撃が全く通じないことに驚いたが 俺は気にしないことにした。そして、また同じような攻防を繰り返したのだが やはり 俺は 彼女に攻撃を通すことが出来なかったのだ。そして彼女は自分の力を確かめるために本気で俺を倒しに来ようとしていたようなのである。それから俺は再び距離を取ろうと思ったのだが、その時に、ふと気付いたのだが。この『勇者代理』の彼女は俺と同じように自分の力を最大限に引き出して戦っていた。そして、この力は まだ完全ではないということが俺にも分かり始めたのである。俺が《魔王代理》になってから力を引き出すことができるようになっていたので 同じ現象が起きているようだと俺は考えた。

そして、そのことを俺の師匠であり『大魔王』でもある《魔導王マオ》に伝えて相談したところ。もしかすると俺と同じ能力を身に付けることができる可能性があるかもしれないと言われたのだ。ただし《魔王》が『勇者』の力を持つことは不可能なのだが、もし、そうなった時は、どういう状態になるのかというと。俺の体に変化が起きるとのことである。その変化というのは、やはり体の中の《七つの神器》の影響によって起きるものであり。普通の人間とは違う体質になってしまうとのことで、これは仕方がないことなので受け入れてほしいと言われてしまう。

確かに言われてみると、それは分かることだった。それに そうしなければ『勇者代理』を倒すことが難しいということは間違いなかったのである。

俺が『魔王』になり得た理由の一つに、もともと、その才能を持っていたことも影響しているが。俺には《勇者》の才能も備わっていたのである。だからこそ《魔王》でありながら、あの強力な波動を使うことができる。

それから しばらくして 彼女は、とうとう 自分の全力を出すことにしたようである。その波動からは俺と同じような気配を感じたので おそらく俺と同様に この状態の自分を操れるようにするために 訓練を積み重ねていたのであろうことが予想できる。そして彼女の実力がどれほどのものか分からなかったが俺は覚悟を決めるしかないと思ったので、ここから先の行動に関しては俺も、かなり迷うことになるのであった。そして、そのままの状態で 俺達の攻防が始まったが。今までと違って俺の攻撃は全く通らなかった。ただ彼女は今までのように、ひたすら 攻撃を繰り出してくるのではなく。たまに俺の出方を窺っている様子だった。しかし俺は隙を見つけられず、そのまま、ずっと攻撃を受け続けていた。それから俺は、あることを閃くが、それと同時に彼女が、俺の隙を突こうとしてくる。そのことに俺の直感が働くと俺が今まで使ってこなかった力を解放して反撃することに決めたのであった。その方法は、もちろん『大魔王の衣(全身鎧)』と《大盾》に力を込めて、その力を解き放つというものだ。

それから 《勇者》は一瞬で《魔王》の目の前に移動してから攻撃を加えようとする。それに対して俺も 《魔王の籠手》の力を解放することで対応しようとする。その結果は、ほとんど互角といった戦いになってしまった。ただお互いの手の内がある程度把握できたこともあり、今度は、こちらから先に仕掛けて相手のペースを奪うことに成功すると 徐々にだが俺が押し始めていた。そして最後は、この状態で どちらが強くなれたのか勝負することになった。俺は彼女の力を利用して どんどん攻撃を繰り返していくことにする。

《勇者》の彼女は、さすがに強いだけあって簡単に倒れることはなかったが 俺は何度も彼女に反撃を許してしまい傷だらけになっていた。このままでは負けてしまうと思ったので俺は最後の攻撃で勝負に出ることにする。《勇者》の力を完全に使えるようになってはいない俺は、これ以上戦うことはできないと悟ってしまったのだ。だが、俺の体は、そんな俺の心とは裏腹に、まだ 《勇者》の力を発揮しようと動き出す。その瞬間、《勇者》の力は更に勢いを増したのであった。そのことから、その状態を維持するだけでも大変な状態であるということを実感してしまったのだ。そのため俺は攻撃をやめて守りに入ろうとした。

しかし、それでも俺の攻撃は、なんとか止められたが、俺は すでに満身創痍で意識を保つのが限界な状態だった。だが そんな状態であっても俺は、なんとか《勇者代理》の動きを捉えることができたので、あと少しで勝てると俺は思っていた。だが その時、俺は《勇者代理》から とんでもない提案を受けてしまうことになる。それは『七英雄』の力を一時的に借りたいと言う内容だったが。このタイミングで、この力を使ってしまうと、それこそ俺は死ぬ危険性もあったので その提案を受けるわけにはいかないと思っていたのだ。だが彼女は俺に自分の考えを話してくれるのだが どうも俺には嘘だと思えなかった。それで結局は彼女からの提案を受けることになってしまう。

《勇者代理》が提案してきたことは本当に凄いことであったのだ。なんせ《魔王》の力では絶対に不可能な方法だからである。だが俺は、それが成功するとは正直思わなかった。何故なら『勇者代理』である彼女が言うように俺達の意思とは無関係に、それが発動されてしまうからだった。

だが《勇者》の力を発動した瞬間から、なぜか、とても体が軽くなったので驚いたが。俺は《魔王代理》の力を使った時のような感覚に襲われていたので《魔王》の力を発動させてしまったのだ。そして俺は そこから、どうなってしまうのか? と考えていたのだが、やはり、このまま《魔王》の力を使うべきではなかったと思い始めるようになるのであった。だが既に、俺は《魔王》の力を使い始めてしまっていた。そして彼女は すぐに俺のことを倒そうとするが もう遅かったのである。俺が使っていた力は、いつもとは違っていた。

俺は そこで何が起こったのか分からないくらいの激痛に襲われることになる。その激痛に耐えながらも俺は自分が使った力が一体どのようなものだったのかを知るために、さらに《魔王》の力を解放しようとしたが。それを彼女に強く止められてしまう。そして俺は意識を失いそうになるのだった。それから数分後。俺は気が付くと見知らぬ部屋の中にいて目を覚ました。それから俺は自分の体に何かしらの処置が施されていることに気づく。それから俺は、その部屋の中にあった鏡に映った自分を見ると その姿は、いつもより明らかに若返っていたのだ。それから俺はベッドの横に置いてあった鏡を見てみるが、そこには黒髪に赤い瞳を持った自分の姿が映し出されていて驚く。だが その後 俺は改めて自分がいる場所が何処なのか気になるようになったのである。そのことを考えながら俺は窓から外の様子を眺めることにした。その光景は見たことのないような綺麗な街が見えて驚いたのだ。しかも俺は自分が今まで眠っていたと思われる部屋に違和感を感じるようになっていた。そのせいで、しばらく、そわそわしてしまっていると扉が開き俺と同じぐらいの年の少女が現れる。その子が誰なのか気になったので俺は名前を尋ねることにしたのである。すると少女の名前は《魔王代理》であり、今の状況を説明してくれたのであった。

そして、どうして俺が此処にいるのかを教えてくれようとした。どうやら、俺の体に起こった異変を調べるために治療を施したとのことらしい。そして彼女は、なぜ、こんなことをしているのか説明を始めるのだが その内容は衝撃的なものだったので思わず言葉を失うことになる。

その理由を簡単に言えば『七つの柱(大七神)』は『勇者』の力を使っても簡単に殺せる存在ではないということで 俺に、そのことを知らせるための措置だと言ってきたのだ。

俺は、それを聞いた途端、頭が混乱しそうになってしまったのである。そして《魔王代理》が『七英雄』と連絡を取れるようにしてくれると言うので、これから、どのようになっているのかを詳しく教えてもらうことにした。だが 彼女は詳しい話を俺に伝える前に、まず、この場所を移動することにしたらしく その場所へと移動する。

それから 俺達は

『魔王代理』の彼女が連れてきた

『魔王』の部下達に会わせられることになったのだが 俺にとっては この人達が何者なのかも、まったく知らない相手であり。そんな相手に俺が姿を見せても意味がないと思って、そのことを口に出したのだ。すると《魔王代理》の彼女が「問題ない」と言ってくれたので その人たちに会うことにする。

ただ 俺が その『魔王代理』の人と一緒に外に出ると、いきなり現れた《悪魔》の姿があり俺は驚いて声を出してしまう。

俺は咄嵯の事で反応できず固まっているうちに 《悪魔の羽》を広げた彼女は《転移魔法》を使って俺のことを連れて行くが、そこは街の中だった。それも見覚えのない建物が立ち並ぶ不思議な雰囲気の街なのだ。そして、それから《魔王代理》の人は俺に話しかけてくるが俺は、どうしても信じられずにいた。というのも俺が今まで暮らしていた世界とは別の世界に迷い込んでしまったとしか考えられなかったからである。でも よく考えると俺が知っている知識では、こういう場所は異世界ということになるのかもしれないと気づいた。その証拠に《魔王代理》さんは、こちらの事を色々と話してくれたが俺の住んでいる所と似ている感じなので、そうではないかと思ったのだ。それから俺達は『魔王城』と呼ばれる大きな建物の前に到着する。

俺は その建物を見ていると、なぜか胸騒ぎがしてならなかった。それは何故か 嫌な予感しかしなかったからだ。そして、それは的中してしまい俺は最悪の出来事に遭遇してしまう。

突然 俺の身体が震え出し その場に立ち止まってしまう。それから、その建物の屋上に 巨大な黒い龍が現れて、こっちを見下ろしたのだ。

それは俺が《大魔剣王》から譲り受けた剣を具現化させて倒したはずの龍であり 俺は恐怖で身がすくんでしまうが、その巨大で恐ろしい姿を目にしたことで俺は《光》の能力を思い出す。

そして、すぐに俺は あの龍の攻撃を防ごうと動き出していたが間に合うことはなかった。俺は『勇者』として、その力を発現させることになる。その能力を使うと同時に、その力を抑えようとしても抑えられず、そのまま、《大魔道師》に止められることなく、力を解き放ってしまう。その結果、《大魔王》の言っていたことが正しかったのか その力をコントロールすることはできなかったのだ。そのため俺は目の前で起きていた状況を、ただ、ただ呆然としながら見ていたのであった。しかし、その直後、この世界を破滅に追いやるほどの力が俺の体内から湧き上がってきて俺は我を失ってしまう。

それから しばらくして 俺の中の何かが弾け飛んだ瞬間 《魔王代理》が必死で止めようとするも俺は、もう止められなくなってしまい

『堕天王』と戦った時の俺の力を超えて 更に強くなり、それに呼応するように『大魔王』が持っているという力すら手に入れてしまい完全に暴走してしまったのである。

だが暴走していたとはいえ、それでも、どうにか俺は理性を保ち続けていた。だが暴走の影響で俺は その制御を完全に手放すことになり、このままでは本当に大変な事になると、さすがに焦りを感じ始めてた。そんな時に俺は 《魔王代理》の彼女に お願いをして助けを求めることにする。そして《勇者代理》の力を使えば《勇者》の力を使わなくても元の状態に戻す事ができると言われて安心してしまう。そして 彼女の言う通り俺の力は完全に使い物にならない状態で 《勇者代理》の力だけが使えたので俺は《勇者代理》の力を使う。だが それでも、まだ完全に戻ることはないようで俺は『堕天魔王(フォールロード)』を倒した時のように暴れ始めたのだ。そのことに驚いた《魔王代理》はすぐに もう一人の仲間に応援を求めに行ってしまう。だが もう俺を止めることは誰にもできなかったのだ。それから俺は その力に飲み込まれてしまうことになる。しかし、そこで ようやく その時が来たらしく俺は その時が来るのを静かに待つのだった。

◆◆◆◆

俺は その時を迎えることができた。そして それは とても幸せなことだと思うと涙が出てくる。何故なら俺が今まで経験したことがないほど 素晴らしい感覚に襲われてしまったからであり 俺は もう満足してしまったのだ。

そんなことを考えながら 俺は『魔王』に体を返すことになるのだが 《魔王》も俺の体を借りることができなくて、ずっと俺の側で見守っていてくれていたのだ。そして《魔王》には ちゃんとお礼を言うことができなかったので 今度会った時には必ず、お礼を伝えるつもりでいた。それから俺は 再び目を覚ますと、そこには《勇者》の姿が見えた。その勇者の側には『勇者代理』もいたので、どうやら 俺は助けて貰えたみたいで安心したのである。だが 俺は《魔王代理》の人には とても酷いことを言ってしまったと思い すぐに謝罪しようとしたのだが。彼女は、すぐに俺のことを気にかけてくれる優しい子だと分かったので俺の気持ちを理解してくれて嬉しくなってしまう。それから俺の意識が完全に覚醒する前に《魔王代理》から、もうすぐ目覚めることを伝えられてから 俺の体は ついに自分の体に戻ることができるのであった。そのことで俺は嬉しさのあまり泣きそうになる。そして《魔王代理》は《魔王》を呼んで俺が目を覚ましていることを伝えてくれると《魔王》は急いで、この場に来てくれたのだ。そのおかげで 俺は目が覚めて直ぐに自分の姿を確認することができたのである。俺は その姿を見た時に自分の本当の姿が これだったと思い出せたのだ。

それから《魔王》の人に名前を聞かれたのだが。俺は《魔王代理》さんにも伝えたが自分の名前など覚えていないと答えた。でも俺の名前を知っていた理由が なんとなく分かっていたので俺は、それを尋ねることにしたのだ。

そのことについて尋ねると、やはり予想通り俺が『大魔王』の力を継承させた相手だということを教えてくれた。だが その後、俺は その事実を聞いて驚くが その話は本当であると確信できたのである。というのも『七つの柱(大七神)』の『魔王代理』さん達が、俺の姿を見て俺が『勇者』だと言うことも証明してくれたので その言葉を疑う余地は無くなったのだ。だから、その話を聞いた俺の胸の中に温かい感情が生まれ始めるのを感じていたのである。

だがそれと同時に、これから、この世界で生きていくことが俺の中で不安になってしまうのであった。そのことが原因で俺は落ち込んでしまうが《魔王》は、そんな俺のことを元気付けようとしてくれて俺のことを気遣ってくれたのだ。それから俺は《魔王》の優しさに感激してしまい思わず泣いてしまうと今度は《魔王代理》も心配して俺のことを優しく抱きしめてくれる。

そして俺は2人の温もりに触れて心が落ち着くと、ふいに俺は2人と話をしていて、もっと仲良くなりたいと思ってしまい《魔王代理》の事を名前で呼びたいと申し出ることにした。

俺が名前を尋ねた時は「名前を覚えていなかった」と言ってしまったが本当は俺の名前を知っているはずなのだ。それなのに俺が名前を知らなかったことを疑問に思わないのだろうかと少し疑問に思っていたが。彼女達は気にせずに俺を受け入れてくれた。そして そのことが嬉しくなり、さらに彼女達のことを知りたいという欲が出てしまったのだ。だが 今は『魔王代理』ではなく『勇者代理』と呼ぶことにし、この世界に来る前の話を聞くことにした。そのことから《魔王代理》が、こちらの世界に迷い込む以前の『勇者』である可能性が高いと考えたからだ。その確認をしようと思い質問すると、《魔王》が答えてくれようとした時、彼女は《魔王》を手で制してから俺に向かって語りかけてきたので、その内容から俺が『勇者』ではないと判断したらしく、そのことを俺に告げると俺は安心することができたのである。

そのことを聞き、俺は自分が何者なのか分からなくなり困惑していると 《魔王代理》の人は《魔王》と俺が出会った頃の話から、どうして俺のことを知ってたのかなどを俺に詳しく説明してくれた。その結果

『勇者代理』が、なぜ俺のことを知った経緯が分かり納得がいくことができたのだ。そのことだけでも、かなり救われた気分になった。そのこともあり俺が こちらの世界に迷い込んだ原因も分かり始めてきたので少しずつ落ち着きを取り戻すと。突然、この世界に来た時と同じように眩しい光が発生し俺達は目が眩みそうになってしまった。だが俺が見た感じだと《魔王》が光の影響を受けているような気がしたのだ。しかし それも、ほんの一瞬で光が収まると《魔王》は元の状態に、また戻っていたので、さっき起きた事は夢ではないかと俺は錯覚してしまうほどだった。

だが、その考えを否定するかのように《魔王代理》の人から、これから 元の世界に帰ろうとしていると言われたのだ。その話を聞かされた俺は《魔王代理》から元の世界に帰るための方法を教わったのだが。《魔王代理》の話では、どうやら《悪魔将軍》を討伐する必要があるみたいなのである。俺は、それが本当に可能かどうかは、分からないが試してみる価値はあるかもしれないと思った。なので、すぐにでも実行したいと思い行動を開始しようとしたが。俺には戦うための仲間が必要だということを思い出してしまう。そこで 俺が困っている様子に気づいた《魔王代理》が『魔王代理』を呼び出してくれることになった。

そして しばらく経つと《魔王代理》に連れられて来た『魔王代理』に俺の実力を見てもらえることになり俺は彼女に模擬戦を挑んだ。しかし結果は俺の敗北で勝負にならなかったのだ。

そこで俺は彼女の力を間近で見て 俺は彼女が俺よりも遥か高みにいることを理解させられるのであった。だが俺は《魔王代理》の圧倒的な力の前に敗北してしまうも、まだ諦めることなく彼女に戦いを挑んだのである。それからも俺は、何度も挑戦するも全て彼女にあしらわれてしまうのであった。しかし 彼女の実力を認めざるを得ない状況に追い込まれてしまい、これ以上 挑むのを諦めようと考えていた時に 俺は彼女から《魔王代理》が『堕天魔王(フォールロード)』の力を手に入れていることを教えてもらったのだ。

だが それでも俺では《魔王代理》の足下にさえ及ばないことを この時、俺は改めて実感することになる。それでも俺は戦いたかったのである。だから《魔王代理》と本気で戦ったのだが、やはり負けてしまい俺は無様な姿を晒すことになってしまい そのせいで《魔王代理》の人からは失望させてしまった。それでも、それでも、どうしても俺に『堕天魔王(フォールロード)』との戦い方を教えてほしかったのだ。そんな願いを込めて俺は彼女を見ると、どうやら彼女は真剣に考えて悩んでいるように見えていた。

それから《魔王代理》は、ある決断をしたようで 《勇者代理》の力を借りて元の姿に戻ることを了承する。そして俺達と一緒に戦ってほしいという願いに彼女は承諾して俺の体に宿り 《魔王代理》は俺の体を間借りすることに成功したのだった。そして、そこから俺達は『堕天魔王(フォールロード)』の城に向かうために準備を整えるのであった。

◆◆◆◆

《勇者代理》の力を得た私は

『大魔王』が私に対して抱いている想いを知った。それは今まで 私に向けられたことのない気持ちで最初は信じられなかったが彼の言葉を信じることができたのである。だが『堕天魔王(フォールロード)』を倒してから彼が『大魔王』の魂を解放したことで この世界に大きな変化が起きるのではないかと不安を感じているのだった。

『魔王』として目覚めた彼は 自分の意思で自分の体を手に入れることに成功するのだが『堕天使い』との戦闘の最中に再び意識を失い 今度は『魔王』としての意識に支配されることになってしまう。しかも私が『勇者』と融合していた時の記憶まで引き継がれるという事態が起きてしまって この世界の理が崩れ始めていることを認識させられてしまうのである。だからこそ早く『堕天魔王(フォールロード)』を倒す必要があり急ぐ必要があった。そのためには《勇者代理》の力をフル活用する必要があったのである。そんなことを考えながら

『魔王』の姿に戻った彼と 一緒に行動することを決めたのだが ここで一つだけ問題がある。それはとても大きな問題で『魔王』の姿に変わったことで私の力までも解放されてしまった。そのことにより私は『勇者』としての姿に戻ることができなくなってしまったのだ。

だからといって『勇者代理』のままでいるわけにもいかない。それならばいっそ本来の姿で『堕天王』と戦いたい。だけど今の状況で、その選択をすれば間違いなく死ぬことになる。それほどの強大な相手だということだ。

そんな事を思いつつ、とりあえず『堕天王』の所に向かい情報収集することにしたのである。まず最初に、この世界に来てから『勇者』の体を使っていないから、どれだけ『魔王代理』と体が一体化していて使えるのか試す必要もあるだろう。

『勇者』の体と完全に融合した状態の『魔王代理』の状態で『魔王代理』は、『大魔導師』、『勇者』の記憶を全て継承することができるのだが、それ以外のことは『勇者代理』の時にしかできないのだ。そして、その後、私は、すぐに《堕天王》の元に向かったのだが、そこに居たのは、ただの少女であり この子の正体が《勇者代理》だということは なんとなく分かっている。おそらく《勇者代理》はこの世界に来た時から『魔王代理』のことを見ていたはずだ。それなら『魔王代理』のことが心配で様子を見にきてもいいはずである。なのに彼女は来ないということは、きっと《勇者》から何らかの命令を受けていたと考えられるのだ。つまり彼女は、《勇者》にとって大切な仲間で、なおかつ重要な役目を負っているということになるのだ。そんな事を考えているうちに『堕天王』の気配が完全に消えたことに気づき慌てて『魔王代理』と共に、《勇者代理》の元に急いだのである。そして なんとか間に合った。《勇者代理》は 無事だったので安堵したのだが『魔王代理』は、なぜか落ち込んでしまい『大魔王』が『勇者』の体を使うことができなかったという事実が 彼に重くのしかかったみたいで落ち込んでいるのだ。それを慰めるために、もう一度

『大魔王』に会いたいと言っていたが。残念なことに今は会うことができないのだ。なぜなら今は大魔王の魂は眠りについており その大魔王を起こすには《闇人》と化した人間と大魔王の核が必要になるのだ。

そして、その《闇人》は世界中に散らばっており、《闇人》の元締めとなっている人物もいるらしい。それが今回の騒動を起こした《堕天将》という男である。それだけではなく、この《闇人》達は世界の崩壊を望んでいるようだが詳しい目的などは不明になっている。

《魔王代理》の話を聞いて分かったが《堕天》を倒さない限り《悪魔将軍》や《悪魔王国》を滅ぼすことは難しい。なので私は一刻も早く《堕天》を討伐するために行動を起こさなければならないのだと、この時に、そう思ったのであった。

それから 《魔王代理》の話を聞いた後に《大魔道士》の能力を発動させる。その能力により 《大魔王》の記憶が呼び覚まされるのである。《大魔王》の記憶の中には様々な情報が記録されており その情報の中から使えそうなものを選ぶと、その中には、これから《闇王(ブラックキング)》を倒しに行こうと思っている場所に《光の王》がいるという事が分かる。そこで《光の騎士》が封印している場所に行くことにしたのだ。その場所に着くと、そこには この世に存在する全ての光を集めたかのような光輝く美しい騎士がおり、これが《光の神剣(ソードオブヒカリ)》と呼ばれる伝説の聖剣なのだ。その輝きは凄まじく 目映すぎて見ることが出来ないほどであった。

それから、この世界に存在している全属性の力を集めて作られた神器を『光の神剣(ソードオブヒカリ)』の近くに置き『闇黒竜』と戦うために力を貸してもらうことになった。その力を使い《魔王代理》は一時的にだが《魔王》の姿に戻り、その圧倒的な力を持ってして あっけなく『闇黒竜』の討伐に成功することができたのである。これで後は あの少年の願いを叶えてあげるだけだと思ってしまったのであった。だけど最後に現れた

『闇帝王』との戦いの最中、《堕天》から《堕帝神》に変わってしまったので、さらに事態が悪化してしまった。

このまま戦い続けるのは非常に危険だと考えたが 《堕天》を倒さなければ私達が滅びてしまう。そう考えた時だった。突然堕天は《勇者代理》に話しかけると、そのまま彼女は倒れてしまうと私の中に入っていったので私の体は《勇者代理》の姿になり 彼女は私の中に消えてしまう。そして、そこで意識を失った。

◆◆◆◆

『堕天』を倒した後すぐに、あることが起きたのである。それは《勇者代理》の姿が変わり始めたことだ。その様子から彼女が『大魔王』として復活する前兆のような感じで私の中で何かが起こるのではないかと予想ができた。それから少し経つと彼女の体が変化していくと同時に私の中に何かが流れ込んできたのだ。それは、今まで私が持っていた『勇者代理』の記憶だった。そこで私は気がつくのである。《勇者代理》が この世界に来た時から『魔王代理』のことを知り尽くしていた理由を、それは、その膨大な量の情報を共有しているからこそ知り尽くすことができていたのだろうと。

私は、そのことを『大魔王』に伝えようとしたが《勇者代理》と《魔王代理》が混ざり合っている影響で 話すことができず どうしたら良いか困っている。そんな中でも状況は悪化していき『堕天』から『闇帝神』に変わろうとしていることに焦ってしまうのであった。だから『堕天王』と『堕天将軍』、『堕天魔王』も倒してもらいたかったのだが その前に《魔王代理》が意識を失い私は『勇者』に強制的に戻されてしまう。しかし、それも一時的なものでしかなく再び、その状態になるので『勇者代理』の力を借りる必要があったのだ。

それから再び、この世界の異変が動き出すのである。

『勇者』としての力を取り戻すことに成功したのだが、その直後の出来事で俺の精神状態が大きく変わることになる。俺の意識を取り戻した『大魔王』から俺に宿ったままでは《勇者》としての力を使うことはできなくなると言われたのである。だから俺は『魔王代理』に俺の体から出てもらい元の世界に戻るように指示をしたのだ。

『魔王代理』は『勇者代理』と融合しており 離れる事はできないらしく『魔王代理』を何とかしないと俺自身が戦えなくなる状況に陥るので俺は仕方なく もう一人の自分に助けを求めることにした。『大魔王』から渡された『真紅の血龍剣』を手に持ち《魔王》の『真祖化』で吸血鬼になった後に『魔王代理』に近づき『魔王代理』が『魔王』として覚醒するために必要な《勇者》の記憶を引き出すように頼む。

《勇者》の記憶が戻るまで時間がかかってしまうかもしれないと思いながらも待つしかなかった。その間に《魔王代理》は《堕天王》の『闇の衣』を破り『魔王』に覚醒したのである。その姿を見た《堕天将》は《勇者代理》に向かって襲い掛かる。それを阻止するために『堕天将軍』と『堕天魔王』と戦い、《魔王》の力を解放させながら、なんとか倒すことが出来たのだった。その後、意識を失い、また元の体に戻ろうとした時に この世界の時間を止めることに成功するのである。そして意識を失う寸前に《堕帝神》が復活しようとしていることを知るのであった。

(一体どういう事だ?どうして今更『堕帝神』が復活する必要があるんだ?)

そう思いつつ 再び自分の体に戻ることに成功する。そして『勇者代理』が目を覚ます。

《勇者代理》の様子がおかしい事に気づいたが それは《堕帝神》が復活したことにより『大魔王』と融合していた力が暴走したのが原因だと思われる。だから急いで大天使の核を壊そうとした瞬間に俺は『勇者』に戻ってしまい、それと同時に意識を失ってしまったのである。

それから何があったのか分からなかったが、しばらくして目が覚めると『大魔王』は

『勇者』から『魔王代理』へと戻ってしまっていたので、とりあえず『大魔王』に、なぜ《勇者代理》の人格だけが入れ替わったのか説明し、すぐに行動を起こすことにしたのだった。

その後、すぐに俺は《堕天将》と『堕天王』を討伐しに行き 無事に倒すことに成功する。すると今度は俺の中に入っていた《勇者代理》の記憶が溢れ出てきていた。その光景を見ながら、ふと、思ったことがある。それは《堕天王》に止めを刺す直前、あいつは確かにこう言った。『貴様らのせいで我々は《悪魔族》になってしまったのだ!』っと、つまり《堕天王》を殺せば、それで終わりではないということだろう。《堕天王》が死ねば全てが終わると思っていたが、まだ終わっていないのだ。それなら早く《光の神剣(ソードオブヒカリ)》を手放さないと大変なことになると俺は考える。

そして まずは大天使が封印されている場所に行き、そこの扉を開けようとした。だが『聖鍵(ホーリーカリバー)』を持っていないので当然の如く開かないのだ。そのせいで大天使を解放したくてもできないでいたが、そこで大魔王から ある情報を得ることにより『聖剣』を使わずに『大魔王城』に行くことができる方法を知ることになった。そして その方法で『大魔王』に会いにいき、そこから大魔王城の地下に向かい『聖王都』の『大魔王城』にある祭壇の間に向かうことにする。その移動中に大魔王との思い出を振り返ることにした。最初は あまりいい出会い方とは言えなかったなぁと しみじみ思ってしまうが、そのおかげで ここまで来れたことに少し嬉しくも感じていた。そんな事を考えつつも ついに大魔王のいる部屋にたどり着くと大魔王は突然、現れ、攻撃を仕掛けてきた。

大魔王の攻撃をまともに受けてしまい 体が痺れ動けなくなってしまったところに《大魔王》が襲いかかってくる。それをギリギリで避けることに成功をするが、このままじゃマズイと思った。だから一か八かの勝負に出るしかないと決めて《魔王代理》の記憶を使って『光の王』になり《魔王代理》に憑依することで一時的にではあるが、《堕帝神》と互角の力を持つ《勇者》に変身することが可能になる。そして どうにか大魔王に勝つことができ 《堕天将》も倒すことにも成功したのである。これで残るは あと一人だと思いながらも俺は 《勇者》と《魔王代理》の両方に体を乗っ取られるという事態になってしまい、この状態のまま《堕天王》と戦えば、この世界を救えないと考えた。なので、この状態を維持するのではなく 《勇者》として行動することを決意すると《魔王代理》を無理やり眠らせてしまう。

その後は、すぐにでも《光の王》の力で『光の神剣』の元まで向かい『聖剣』を回収すれば良いのだが、その前に《勇者代理》の人格を復活させなければならない。しかし、どうすればいいか悩んでいる時に あることを思いつく。

それは俺の体の心臓の部分に大天使の核があるという事で、《勇者代理》の記憶を戻す為には『勇者代理』の体が必要なのだ。だが《魔王代理》に『勇者代理』の体を貸して欲しいとは、とても言えなかったので、その辺に落ちている死体の山から『勇者代理』の身体だけを取り出して使う事に決めた。それから俺は《魔王代理》の体を持って『堕天』の元へ急ぐ。しかし、そこには『堕天』は存在せず、ある場所に辿り着くことができた。その場所で『堕天将』と戦う事になったが倒すことに成功する。しかし、その時の戦いで『勇者代理』が意識を取り戻すことはなかったのである。そこで《堕天》を倒すことが『勇者代理』を復活させる手段だと気づくと、俺の意識の中で『勇者代理』の魂を呼び起こす。すると、そこに ある記憶が浮かんできた。それは俺が初めて この世界に来た時、『堕天神皇ルシファー』に戦いを挑んだ時のことだ。その時に見た あの少女の記憶だった。少女が俺に向かって何か言っているような気がするが俺の意識は遠のいて行き再び暗闇の中に閉じ込められていった。それから少しして俺は、再び意識を取り戻したのである。それから、しばらく時間が経つと、やっと『勇者代理』の人格を目覚めさせる事に成功したようだが『勇者代理』の記憶には続きがあり その内容は驚くべきものだった。

俺は目の前の状況を どう理解すべきか混乱してしまうが今は戦闘に集中するべきだと思い

『勇者代理』の体に憑依してから《堕天》との戦いを開始することにした。《勇者代理》は俺よりも圧倒的に強くなっていた為か余裕の戦いとなり《魔王代理》のように簡単に倒すことは叶わなかったが、なんとか倒すことに成功していたのである。そして戦いが終わった直後のことだった、またあの感覚に襲われてしまう。

(まただ、また別の意識に切り替わるぞ!!)と思いつつ意識を失ったのだ。

それからしばらくして目を覚ましたが『堕天』は倒されており俺の体の中にいるので問題はなくなったと思っていた。それから俺の体は『魔王代理』に戻り俺自身では制御できなくなっていた。それを見て俺は急いで俺の中の大魔王に呼びかけるが返事がなく そのまま再び意識を失ってしまうと『堕帝神』が復活していることを知る。そして《勇者》の力を取り戻して戦うことを決意し大魔王城に急ぎ 向かったのだった。その道中に《堕天》が襲い掛かって来たので、これを撃破に成功する。

『堕天王』と《堕天将》を討伐した後 俺は大魔王と大天使を解放するために大天使がいる部屋へと向かうが、大魔王は そこで俺に向かって「《堕天王》と《堕天将》が倒されたのであれば後は『聖王都』にある『聖王都教会本部の大祭壇間』に保管されている《聖剣》を抜刀し それを元に封印解除する」と告げられたのだ。それを聞き俺は《堕天王》から『堕天』を奪う事ができなかったので俺自身が大天使を倒さなければいけなくなる。そこで俺にできるのか不安になってしまう。そこで《勇者代理》から貰った大魔王に頼れないのであれば俺自身が大魔王になる必要があると考えて それについて大魔王に尋ねるが その問いに答えることなく、また意識を失ってしまう。

その後、意識を取り戻した時には《勇者代理》の意識はなく、ただ『勇者代理』の人格が残っているだけだった。だから《堕天王》を討伐した後に『勇者代理』を連れて一度 大魔王のところに向かう事にする。《堕天王》を倒した後『勇者代理』は気を失い倒れそうになっていたが、そこは抱き抱えて 大魔王のところに向かった。

『勇者代理』が『堕天』と戦っていた間に何があったのかというと俺は大天使を封印していた祭壇の間の前に到着すると《勇者代理》の意識は消えてしまい俺は自分の力で《光の王》の力を使おうとしても何も発動しなくなってしまう。そこで『聖王都』にある『大魔王城』の封印の間へと行く。

そこで『聖王都』で手に入れた大聖剣を使って どうにか大天使を討伐することには成功するが、大天使との戦いの際に『聖剣』(ホーリーカリバー)を失ってしまい『大魔王城』の祭壇の間に取りに行くことになる。その途中で俺は大天使の気配を感じ取ることができるが その先に行こうとするも、そこで意識を失ってしまったのである。

俺は『堕天王』との戦闘を終えて ようやく大魔王のところに到着したが そこでは、もう『堕天』の気配が消えたと言われ 俺は《堕天王》を倒せなかったのだと察したのだ。だが、ここで大魔王は《堕天王》と《堕天》が倒されたことにより大天使が復活すると言う。そこで俺は大魔王に頼み事をすることにして、それは『勇者代理』の人格の復活だった。しかし いくら大魔王に頼むとお願いしても なかなか引き受けてはくれなかったが、最後には、どうしても『聖剣』が必要ならば《堕天将》と戦えるくらいに強くなれたらいいと言ってくれるが、大魔王の願いでも俺は その提案を受け入れることができないのであった。そして俺は、これからどうしたらいいのかわからず考え込む。

『勇者代理』の人格を蘇らせる方法を見つけるまでは『勇者』に戻るわけにもいかないし、大魔王の提案を受け入れたら、いつ《堕天将》と《堕天王》と《堕天》が現れて 大天使に殺されてしまうかもしれないからだ。そこで俺は大魔王に自分が大魔王になった方が《勇者》として動く事ができるんじゃないかと話す。そして大魔王は、それも一つの手段だと考えてくれる。

だが それでも《勇者代理》を復活させる方法を考えなければいけないが、そこで俺は大魔王が言っていたように、もっと強くなる必要があると考えた。

『聖王都』に向かうまでに、どれくらい強くなればいいのかわかっているわけではない。しかし俺は今まで『堕天将』と戦い続けて来たおかげで『堕天王』をも倒せるほどの強さを手に入れることができたのは確かである。だから次は《堕天》に勝てるかどうか試してみるしかない。そこで《堕天》と戦う為にも、まず『勇者代理』の体を借りる必要が出てくるだろう。その方法は《勇者代理》と意識を共有することなので その準備をすることにする。

そして それから数日が経ち『堕天王』との戦いに備える。その前に『勇者代理』が持っている《光魔法》や《聖剣》の使い方を覚える必要があった。

それから『勇者代理』に意識を戻したあと すぐに《聖剣》と光属性魔法の《光弾》を使いこなす特訓を始めることにした。それから数日間は『勇者代理』と一緒に訓練をしていたのだった。そんなこんなで、いよいよ

『勇者』になるために大魔王城を出る事になるが、大魔王に見送られながら出発するのであった。

それから、俺達が大魔王城の外に出ようとした時に《堕天将》と出くわすが、俺達は何も知らないふりをして『勇者』の姿に《擬態》して誤魔化す事にすると俺は『堕天』の元へ向かうのである。そして『勇者』の姿になっているので『勇者代理』が《聖剣》を持って『勇者』の元へ駆けつけようとするが、そこに現れたのは《堕天将》だったのだ。

「よく来たね、私に会いに来てくれたのかい?君と私は とても深い縁で結ばれているからね。私の元に来たという事は『堕天将』に用があるんだろう?」

「ああ、そうだよ。お前がここに居たということは『堕天』は、やっぱり死んでなかったんだな。」

『堕天』と『堕天将』は同一人物だと思われるが、俺が戦った《堕天将》は《勇者代理》が倒した方だと思われていて『堕天王』と『堕天』とは区別されているので そう名乗っているだけなのだと思う。俺の知っている《堕天》の実力を考えると『勇者』が『堕天王』を簡単に殺せるとは思えないが、今となっては確かめようがない事だし、その件については、この世界の常識を信じるしかなさそうだった。

俺は、この世界での『勇者』の力がどんな物か分からないが《聖剣》を持っている『勇者代理』なら『堕天将』を倒す事ができるはずだと考えていた。

「やはり知っていたようだね。それに君は私の正体を見抜いているようだ。流石は その歳で既に『聖剣』を手にする『聖剣王』だけのことはあるようだね。それで私を倒しに来たのかい?」

「違う!俺には大魔王様のように『聖剣』が使えないからな。だけど『堕天』は この俺が倒してやる!」

「フッ、まあ いいでしょう。ですが『堕天将』が簡単に倒されると思いますか?貴方がどれだけの力を手に入れたか知りませんが、『聖王都』の『大魔王』と『大天使』を倒して、ここまで辿り着けたことだけでも称賛に値しますけど、私に勝つことはできないのです。では早速行きますよ!」

「いくぞー!!!」

(《堕天神雷球!!》」

(《堕天神水砲!!》)

『勇者代理』の放った攻撃に対して俺は《光壁(ライトバリア)》を発動する為の魔力を込めた光の壁を展開するが俺は《光の壁》よりも強い障壁を張ることができる。俺は魔力を込めて発動させるタイプの技の方が使いやすいのだが今は仕方がなかった。なぜなら相手は俺が《光盾》の防御を貫通できる攻撃をしてくるからだ。《堕天将》の攻撃は 《堕天神炎槍》や《堕天神雷撃》などの《光弾》のような遠距離系が多いので距離を取りたいが俺は距離を取れない状況だったので俺は《聖剣》を手放した状態で そのかわりに《闇剣》を使うことにした。俺は《闇の力》で『堕天』の動きを先読みし 避けながら戦うことにしたのだ。そして俺は《聖天》に切り替えてから反撃を開始するのである。

「喰らえっ!これが俺の最大火力の聖撃波 極大魔法 《聖滅覇》だぁー!!」

俺の放つ最強の一撃が『堕天』に向かって飛んでいき『堕天』の《堕天神雷球体》を飲み込んで『堕天』を跡形もなく消し去ることに成功したのであった。これで ようやく大魔王との約束を果たせると安心した瞬間、大天使が復活したことを感知するのである。

俺は、すぐさま大魔王に報告する為に城へと急ぐのだった。

《堕天》との戦闘の後、俺は大魔王城に急いで戻り大魔王の元に向う。

『堕天』との戦闘を終えた後 俺は『勇者代理』の体を返してもらうと《勇者》の姿に戻るのだった。俺は、これからどうしたらいいのか分からなくなっていた。『勇者』の姿になれば《堕天》は警戒するはずで しばらくは襲ってこないだろうし、もし襲ってきても、さっきの戦いで《堕天》は消滅したと思っているだろうから、わざわざ『堕天将』を『勇者代理』にけしかけて俺に挑んでくることもしないと思ったからである。

大魔王に 《堕天》が生きていると教えると《勇者》に変身する理由もなくなり俺は、もう『勇者』に変身することはなくなったので そのまま《大魔王》のところに《聖王代理》を連れて行ったのだ。

『勇者代理』を大魔王の前に連れて行く途中で《堕天将》が現れ 俺を殺そうと攻撃を仕掛けてくる。俺は《堕天将》との戦いの為に大魔王から《光魔法》を習得させてもらう。

俺は『勇者代理』を庇いながら戦うが なかなか大魔王は俺に教えようとはしなかったが、ついに《聖魔導王》になってからは 《光壁》と《聖剣》を使った戦い方を教わり 《聖魔》の状態で《光剣》と《聖盾》を使って『堕天将』と戦うが、やはり大魔王も『勇者代理』に戦わせるつもりは無いようで俺は、このまま《聖魔》として『堕天将』と戦うしかないと考えた。そこで《堕天王》を倒せたので《聖天》をマスターすれば、もう少し強くなれそうだから『堕天将』を《聖剣》だけで倒すことにして《勇者》への覚醒を一旦中断することにした。

それから俺は大魔王城の近くにある訓練場で ずっと大魔王に指導して貰い特訓を始める。大魔王からは《光弾》を教えてもらい、さらに『大魔王妃』と合体することで習得することができるスキルも大魔王のアドバイスによって 《聖魔双刃》という新しいスキルに進化したのである。

そんなこんなで修行に明け暮れる毎日を送りながらも、いつか《勇者代理》が目覚めた時にすぐに俺の事を思い出せるように《勇者》の姿にもなれるようになっていた方が良いと思って、俺は大悪魔が持っているという、もう一つの魂を呼び出す方法を大天使と相談する事にしたのだ。だが、その方法が見つからず時間だけが経っていた。その間 何度も大天使と会話をしていたら大天使と話をしているうちに俺の考えも理解してもらえるようになっていったのだ。そして、その方法について詳しく話し合う事になるのだが、それは数日後の出来事となるのであった。

**《視点:大聖女》

「聖王様 お話があるのですが宜しいでしょうか?」

私が いつものように聖王国の様子を伺いに行くために聖王様に会いに行ったのですが私は少しだけ不安に思っていたことがあり、聖王にそれを告げることにしたのです。しかし、この事を言ってしまって本当に良かったのかどうかと私は考えてしまった。なぜなら、私自身が『聖勇者』を裏切ってしまったようなものだからです。しかし私は大魔王に脅されていたので仕方なく、大魔王に協力するしか無かった。

そこで大魔王は私に聖勇者に気付かれないようにある事を伝える。その内容は、今

『聖勇者』に意識が無い状態なので『聖勇者』が《聖魔剣》を使いこなし、大魔王を倒すことさえできれば、それで聖王国の勝ちだという事だった。なので、この作戦を成功させるために協力し合える人を探して欲しいと言う。その言葉を信じて大魔王の言う通り、協力してくれそうな人物を探してみた。

そして私は、《聖魔剣》を使う事ができる『聖勇者』と同じ聖王国の『聖王代理』を仲間にしたいと思い、私は彼に近づいた。すると彼の方からも近づいてきた。どうやら彼も同じことを考えていたみたいだ。

「俺の仲間にならないか?俺がお前の欲しい情報を教える代わりに俺の配下になる気はないか?」

「いいわよ。でも条件があるの、私に協力して あなたが『聖勇者』を倒せるようになるまで私に力を授けてほしい」

「いいだろう。その代わりと言っては何だが俺に協力してくれるんだろうな?」

「分かったわよ。私だって死にたくないからね。それと私と手を組めば確実に『聖勇者』を倒せる方法があるんだけど聞きたい?」

この提案で彼が食いついてくれればいいと願った。なぜならこの方法には『聖王代理』が『聖剣王』になれるほどの素質を持っていないと意味がなくなってしまうからだ。

「本当なのか!? なら俺の部下になってくれ!」

彼は この事を知って凄く喜んでいた。その気持ちはよくわかる。なんせ大魔王には勝てる気がしないからだ。だからこそ今 目の前で その可能性を持つ人間が現れたので、どうしても手に入れておきたかった。

それから私達は大魔王を倒すための計画を実行に移すことにしたのだった。

(《大天使長ミカエル》)

(《神魔王サタン》)

(「なんじゃ 妾を呼んだかのう?」)

(「なんだよ、何か用か?」)

大魔王達も『堕天将』を倒す事が出来たようなので私達がこれから計画実行に向けて行動を開始しようとしていた時 《大天使長》から大魔王に連絡が入った。

《大天使長》が私達に、大魔王が『堕天王』と『堕天神雷槍』に苦戦していたので手助けして欲しいと言われたのだ。

確かに大魔王は《闇人族》に体を支配されてたとはいえ、あれほど強かった大魔王の肉体を完全に消滅させた『堕天神雷球』が使える大魔王代理を『堕天神雷槍』の技を使って倒してしまった『堕天神』は異常に強いが大魔王は『聖王代理』と戦っているので大魔王の加勢はできないのである。

そこで《大天使長》の頼みを断ることもできないので大天使達の元に向かった。

「よく来た 《大聖魔》 《堕天》は倒したようだな。これで我々の計画も一歩前進だ。感謝する。それにしても その『勇者代理』は強い。《大聖魔》が助けてくれなければ我々が全滅させられてしまうところだったぞ!」

大魔王の配下の者達が《大天使》を見て言った。《大天使》はこの国の守護者であり大魔王と敵対していない。そして大魔王が『堕天将』を倒したことによって大魔王との繋がりを得たことで『勇者代理』を殺すことが出来なくなってしまったので、《堕天》を大魔王に任せたらしい。

《大天使》の言葉を聞いて《大聖魔》が大魔王に対して怒りの感情を抱く。そして《大聖魔》は《大魔王》に大魔王の《闇の力》を貸し与えてもらうために契約の儀式を行うことになったのだ。そして、それをする為には聖都にいる《聖王代理》が邪魔なので、ここで始末することにしたのである。

「貴様のような下衆が 大魔王と契約できると思っているのか?身の程を知れ!!喰らえ!《堕炎獄波》」《大聖魔》は《大魔王》の力を使った大魔法を放つ。その魔法を受けた相手は全ての生物、物体など全てを破壊する大魔王の能力なのだ。《堕天》に止めを刺す時に使った大魔法である。

その攻撃で その場の全員が消滅したと思われた。なぜなら、その攻撃を大魔王代理の体で防いだ者がいたからである。その者の名は、そう あの男だった。

男は 《大魔王》の魂の一部を持っている《大魔妃》と融合した『堕天王』であった。どうやら『堕天将』の《堕天神雷玉》で受けたダメージのせいで『堕天王』は、《大魔王》と融合することで、自分の命と引き換えに聖王国の全員を守ったようである。しかし『大魔王』に『魔帝』が倒された時に消滅していた『堕天使』と一体化して復活した『堕天神』と、同じ能力を持つ『堕天王』では、もうすでに勝負にならないくらいの力量差がついてしまっているのだ。《大聖魔》の攻撃により『大魔王妃』と融合していた大悪魔が消滅するが、『大魔妃』に魂の力が宿っていたため、その分だけは大悪魔の魂を消滅させることができなかったのだ。だがそれでも《堕天》は死んだ。もう《堕天》は《堕天将》になることはないのだ。だが、もう一人『堕天将』がいると知って《大聖魔》が動揺して動きが止まった。そこを《堕天将》が攻撃してきたのである。その攻撃が《大聖魔》に当たり《堕天将》は勝利したのであった。

*

* * *

私は《聖魔王》を殺せば大魔王が聖王国を潰してくれると考えていたのだが、それは間違いだったのかもしれないと思った。

大魔王が大天使と協力関係を結んでから大魔王は《聖魔王》と大魔王代理の戦いを見ている。私は今まで、この二人は互角に戦うと思っていたが、実際には違ったのであった。

『聖勇者』もかなり強くなっていた。おそらく今の《聖勇者》は《聖魔剣王》と同等レベルだと思うが、まだ《勇者》になっていないので、この先どこまで強くなるかは不明な状態なのである。しかし、その『聖勇者』を相手にしている『大魔王代理』の実力が、大天使が言う通り、異常なほど強すぎるのだった。しかも、この『大魔王』も異常だった。まさか、その身に『堕天王』の力を宿している『大魔王代理』に勝つことができるとは思わなかった。

その後 《大聖魔女》は大魔王に呼び出されて これからの事について話し始める。

私は大魔王に呼ばれて大魔王城に来ていたが、私はこれから何が起きるのかを想像することができなかった。私が そんなことを思っていた時 大魔王は これから私にやってほしい事があると言い出したのだ。

「いいか お主には今から大魔王城にいって

『堕天神』を倒してきて欲しい」

私が どうしてですか? と質問をすると、「いいか 妾達は あの《大聖魔女》を仲間に加えたことで かなりの戦力を増強することができたが未だに『堕天神』や『聖王代理』といった強力な敵が残っているのだ。特に『聖王代理』には妾が封印される前に敗れた経験があるために 妾自身にも『堕天将』達との戦いで手こずっているのが事実だ。だからこそ『聖王代理』の討伐が今後の計画を進める上で必要だと思ってるのじゃ。それに、《大魔王》が『堕天使』の力を使えるようにしたおかげで、《堕天神》を倒すことに成功したのじゃ。だから次は、大魔王の配下として『大魔王妃』と融合した『堕天使』の《堕天神将》に、その『堕天神』が持っている『堕天将』に進化するための能力を奪うための契約をしに行くつもりだ」と言うので 大魔王は本当に『堕天神』に勝ったという事に私は驚いたのと同時に、なぜ『堕天神』を倒すことができたのだろう?と疑問に思ったので 私は その事を尋ねると、《堕天将》を倒せるようになるまでの過程を教えてくれた。《堕天将》に『聖魔の器』を奪われてからの事を、大魔王がどうやって《堕天神》を倒したかを聞き終えた後、私は大魔王に協力することを決めた。

そして、その《堕天神》を倒すために大魔王は《堕天魔導王》の『聖王杖』に魔力を送り始める。

その《堕天魔導王》の《聖魔杖》を 大魔王代理が持つ事で《聖魔の器》に蓄えられた大魔王の《闇属性》の力と大魔王代理の闇と《聖属魔》の力を合わせて、《闇魔》の『魔』の字と《聖属魔》の『光』の二つの性質を合わせた最強の魔法が発動できるようにするために

『堕天』の『魔』の文字と《聖属魔》の『天』の文字の力を併せた 最強の必殺技を使う準備を始めたのだった。

(《大聖魔》)

私は大魔王から大天使から言われた言葉を思い出していた。大魔王も大天使と同じで《堕天》を殺すことに反対だったようだ。

大魔王から聞いた話で あの『堕天神』は大魔王の配下の中で一番 戦闘能力が高い奴だと大魔王は言っていた。

そして、もし『堕天神』と本気で戦えば負けるのは自分か大魔王のほうになると私自身も思うほどだったらしい。

大魔王に、これから私達は『大聖』を『大魔王』に会わせる為に これから行動に移るが、その際に『大魔王代理』と戦うことになると思うと伝えてきたので その時が来た時は自分が相手になるから心配ないと言われた。大魔王は私が勝てるかどうかを心配しているようだったので、大魔王を安心させるために大魔王代理との戦いは 必ず勝利を掴んでみせると伝えると大魔王は私の事を認めてくれていたようで「期待しているぞ!」と言ってくれた。大魔王が そう言ってくれるだけで嬉しかった。それに 大魔王に ここまで言われてしまったら さすがに大魔王代理との戦いで敗北する訳にはいかないと思ったので絶対に『大魔王代理』を倒そうと改めて誓うことにしたのだった。

大魔王の話を聞いたあと私は、すぐに『聖大神殿』へと向かった。『聖魔』の力を持つ 《大聖魔》は、『堕天将』になった時に『堕天神』の力を扱えるようになっていた。しかし大魔王は それだけではなく、さらに上の存在になっていた。大魔王は《堕天の剣》に自分の『堕天の剣』と『聖王の器』に貯められていた全ての力を込めて《聖王》に渡し《聖王》の体を使って《大堕天》に変化したのだ。その状態で『大魔剣帝』『堕天の剣』などの全てのスキルを使用する事が出来るのであったのだ。しかも『聖王』の状態で使える技や武器など全て使用できるのであったのだ!そんな状態の相手と戦って勝つ自信があると言ったが本当なのだろうかと少し不安な気持ちになってしまったが今は そのことを考えても仕方がないと思い私は急いで聖都へ向かったのだ。

聖都に着いた私は聖騎士や勇者達に止められたが私はそんなもの無視して聖王様の元へ向かう。そして、私は聖王様から大魔王が大天使から言われた事を伝えると聖王様はかなり驚いていた。私は大魔王代理と直接会ったことはなかったので大魔王代理の強さはわからなかったが、実際に大魔王と《聖王》が融合することで『堕天神』の力を手に入れたのであれば、間違いなく最強クラスの力を手に入れることができるだろうと聖王様もわかっていたようなので、今回の《聖魔》の大決戦は絶対に成功させる必要があると判断したようである。だが、聖都に待機していた勇者達が『堕天神』の力を使うことができるようになったため、《堕天使》達との戦闘が有利に進めることができるかもしれないという話になり聖王は それを喜んでいたのであった。

私は大天使様からの伝言を聖王様に伝えた後、私は そのまま聖城から出て聖都の外に出ようとしたところ、大魔導士様が、もうすぐ大天使様がいなくなってしまうため別れの言葉を伝えてほしいと言われていたので私は聖魔城に戻ろうとしたが大魔王のことが気になるのか聖女が聖城の中にいるはずの聖王様を呼びに行ってしまった。その間に私は もう二度と大天使に会うことはできないのではと思い聖城に向かって走った。

そして聖城に戻ると聖王様は すでにいなかったので私は大魔王代理がいる部屋に向かい大魔王代理がいる部屋の前に着くと聖魔導王が待っていた。私と聖魔導王は、聖魔導王に聖魔王代理の部屋に入らせてもらえなかった。どうやら私は、これから起きる出来事を見る事はできなさそうだ。大魔王代理がこれから何を起こすか この目で見たかったので残念な気がするが、大魔王代理を止める事ができるのなら止めるつもりだ。

(《聖魔王》)

聖魔剣帝の聖剣を手に持った《聖魔王》は大魔王と大天使の話を聞いてこれからのことについて考えていた。

(《堕天神》を倒したのにまだ あんなに強い《堕天将》がいたのか、それに その部下たちも おそらく《堕天王》よりは弱いかもしれないが私達の知らない 強力な『堕天王』の部下たちと《大魔王》の力で強化されていた『大堕天神』の力を手に入れていた《堕天神将》もいると 言うことだろう、でも大魔王代理に私も もっと強くならないといけません。この世界は本当に危険な存在が多いです。

特に、今度現れたのは危険過ぎるでしょう、あの《堕天》よりも強いのは間違いありません、それに、大天使様は おそらく この世界で大魔王様に危害を加えようとしている者を消していくのかもしれません、だからこそ大魔王代理さんには 今のうちに《聖魔王》として しっかり修行してほしいと思っています。)と 聖魔王は大魔王の事を考えて これから起こる戦いで、大魔王が死なないでくれればいいのだがと思っていたのだった。

(《聖魔導王》 《聖魔導王》 お前だけは大魔王代理を殺させてたまるか、《大魔王》に変わって大魔王代理の事を守ってくれ。そして 必ず生きて戻ってくるのだ。)と聖魔導王 の ことを心配していたが 聖魔道王が聖城からいなくなり聖魔王一人になってしまっていた。すると《大魔王》が聖魔王の元に姿を現して話しかけた。

私は 突然の事に動揺した、何故 ここにいる?と思ってしまった。しかし大魔王が《堕天神》と《堕天将》を倒す為に《堕天神将》と契約を結ぶという情報は得ていたので驚きも少なかったが 大魔王から、《堕天神》の事を聞かれるということは もしかすると 《堕天神》を《聖帝代理》ではなく《堕天神将》として倒す方法があるのではないかという可能性を感じた。だから私にできる事があれば協力してあげたいなと思うが私にも《聖魔導王》 や《堕魔導将軍》と同じように何か役割をくれると嬉しいと伝えると、大魔王が私の手を握るとその手に大魔王が持っている剣である《堕魔剣》を出現させると《大魔王代理》になった時に使うように言われて すぐにその《堕魔剣》を渡すのだった。

大魔王は、《聖帝》 の力を手に入れる為に《堕天の門》に向かうと言ってその場を去った。

それからしばらくして《堕天》が『堕天神殿』に姿を現すと私はすぐに大神殿の方に向かったが大神殿に行く途中で、ある者達に出会うと 私は立ち止まって《堕天》に警戒心を向けると相手も同じように警戒していた。しかし相手が攻撃を仕掛けようとはしなかった為 私は、大魔王 に頼まれた《堕天神》と契約を結ぶための《堕天神将》の捜索を始めたのだった。しかし《聖帝》になっていない私では探すことができないと すぐに思った私は《魔帝》になっている者に助けを求めることにした。

私は 《魔帝》に なっている者に会いたいと言うと《魔帝》になっていた者は『魔魔の洞窟』で これから戦うことになるから準備しておけと言われる。そこで その『魔魔のダンジョン』で《魔帝》は『大魔王』が言っていた『大堕天神』と 戦う為に力を求めているらしいので私は大魔王代理が、これから契約する 《堕天将》を私に任せてもらうと伝えておくのだった。

大魔王代理に そう伝えて欲しいと言われてから、かなりの時間が経っているので早く契約をしなければと思っていると いきなり大神殿の方向から膨大な魔力の気配を感じ、私は急いで大魔王代理が向かった場所に向かって走っていく。すると、そこには《堕天神》と思われる者と大魔王代理の姿があった。私は二人の戦いを見守ることにする。

どうやら 大魔王代理は《大堕天神》と契約したようだった。そして私は大魔王に頼んで この大神殿にいる『大魔将』を全員呼び出してもらってから私は大魔剣帝の剣に《大魔の加護》を与える魔法を使い大魔剣帝を強化すると『魔魔の迷宮』に向かい《魔帝》の援護をしながら進んでいくことにした。大神殿の周辺には大悪魔の配下の姿はなかった。おそらく『堕天』と戦えるような者が大魔王以外にいなかったせいで他の場所にいるんだろう。だけど油断できない、《堕天将》の中には『大魔将』に匹敵する実力の者もいると言われているのだ。

しばらく進んでいくとある場所で

『魔魔の迷宮』の管理者の1人の『堕天魔王』が現れたので大魔王の代わりに私が話してみることに する。私は まず『堕天の迷宮』で どんな力を得られるのか確認していると伝えると 私は ここで手に入るのは全ての属性の力を手に入れる事ができる力だけだと言われたので、それではダメなのだと 言ってから私は大魔王代理に 大天使の力を取り込めば、さらに上の存在になれるはずだから協力してほしいと話すと大天使の力なら、ここにある全ての力で強化してもいいぞと《堕天魔王》から言われてしまう。

そして私は《堕天神》の力を試してみたいと思ったので私は、大魔王代理が《堕天神》と契約をする間 大魔王代理を守ってあげる事にする。大魔王代理が この大魔剣皇の剣で攻撃されるとかなりヤバイからな。そして、《堕天神》との契約が終わったらしく《魔皇大悪魔》を《魔皇剣皇剣》にして《聖天魔杖 堕天神王剣》を作り出して私は大魔王代理を守る。

大魔王代理に大天使の力を取り込むのを急げと言ったが大天使の力の取り込みが、まだ 終わっていないと聞いてから私は 私なりに 大天使の力を手に入れようとした時、 突然 私達のいる部屋の壁の一部が砕けて中に入ると 《魔将軍師》が現れて大天使の契約者である私を殺すつもりだと《堕天魔王》に告げる。そして大魔王代理と大魔王を先に進ませようとしたが私は大魔王代理を守りきれるか分からないから一緒に行くと言い《魔将兵長》が、 大魔王代理と《魔将魔人》は私と一緒に来るように指示をした。私達は《魔将軍の迷宮》に向かって進んでいったが《魔将》と遭遇するが大魔王代理は苦戦していたので私は 少しの間だけ《魔将軍》達を引き受ける事にした。《魔将》との戦いでは いつもより苦戦してしまう、そして とうとう大魔王代理は追い詰められてしまったが大魔王の《魔帝剣皇剣》を《魔将剣魔皇帝剣 大魔帝剣》に変化させて 《堕天神》と戦い始めて、どうにか勝利を手にしたが大天使の力は まだ取り込まれていない。私はすぐに また 戻って助けに行こうとしたその時に 突然堕天魔王が大天使の力を取り込んで《堕天神将》の力に進化した。《堕天魔王》が私と 戦い始め私は《魔剣豪神剣》と《堕天将剣聖王》を同時に使用していくが それでも勝てずにいた。だが そこで大魔王代理の声が聞こえると、その瞬間に私達の状況が逆転した。それは何故かと言うと大天使の力で強化された大天使の武器を使った大魔王代理の一撃によって《堕天魔王》の体は消滅したのだった。

それから 私は大魔王代理から《堕天神将》との戦いを見ていた事を伝えると《堕天神将》を倒すために協力してほしかったので大魔王代理に協力すると返事をして、私達が《堕天神将》がいる場所に向かっていくと、すでに大魔王代理は到着していて どうやら大魔王代理も 大魔王が『大魔神殿』の方に向かった事を伝えてくれたので 私は《堕天神》に攻撃を仕掛けると《堕天神》は、その攻撃を避けて私に攻撃をしてくる。その攻撃に対して《堕天将剣聖王》を発動させて《魔将将軍》の剣を使って防御すると私は、 《魔将剣魔皇帝剣》の必殺技である《魔剣の舞技》を使い続けて攻撃を仕掛けるが大魔王代理が、その大魔王が使っていた剣を使う事で《堕天神》の動きを止めていた。私は大魔王が言っていた言葉を思い出す。「《堕天神》を倒せる可能性を持つ存在に会った時は《魔将》の誰かに その者を鍛えさせる必要がある」と私は大魔王代理を大魔王代理にしようと思った。そして大魔王代理の《聖魔道王の加護》が《聖魔道王の魔道加護》に変化すると大魔王代理は《魔将将軍 大魔将将軍 剣聖将軍》になり私は、さらに強くなる事ができ ついに大天使の力も取り込んだので私は《堕天神》を倒しに行く。

それから私も《大堕天神》と戦っているのだが《堕天将》と戦えたとしても 今の私はもう ほとんど互角でしかなかった。このままでは私には倒す事が出来ないと思い《堕天魔人》と戦わせてくれている『大魔将軍の迷宮』の管理者である大悪魔に 頼み込み《魔剣士》として覚醒してもらえないか頼むが、断られてしまったのである。

そして私の前に《堕天魔神》が現れたのであったのだ。

私は《大悪魔》である『大魔導師』と契約をしているから この世界にある全ての称号を手に入れた者だと思っていたが私の知らない称号もあるようだ。しかし今は、それを知るよりも早く目の前にいる《堕天神将》と戦う方が先だと思い、《剣聖将》の能力を最大限に使い《堕天神》を倒してみる事にした。《堕天神》の攻撃を防ぎながら、どんどん攻撃をしていき少しずつではあるがダメージを与えることに成功していくと、そこで《堕天魔神》が《魔将将軍 大魔将魔人 闇将軍》になったのだ。

それで、私は《魔将》が、なぜ私と同じように大魔王に認められた《魔王》や大魔王と同じ強さになっているのかと聞くと 大悪魔は私が、どれだけ強いか分からなかったので全力で戦っていなかったと言う。

それを聞いていた《堕天神》は笑っていたが、すぐに それをやめる事になったのである。何故なら《堕天魔王》から受け継いだ《魔剣聖王 大魔帝 魔帝剣王大魔帝》になっていた大魔王代理が現れたからである。しかも《魔将魔帝大将軍 極魔帝 聖魔帝 超聖帝 魔王 神王》になっていたのだ。どうりで私が苦戦するはずだよ。それにしても ここまでの力を持つなんて、本当に大天使の力を完全に扱えるようになったんだね。大魔王 代理の強さを確認した私は 今度は《堕天神》を相手にすると伝えて《魔将軍魔人》が《堕天神》に なっていると大魔王代理に伝えておく。すると《堕天神》が何かをしようとしていたが、私は、それよりも速く動き出して攻撃して大魔王代理を守るために《堕天神》の相手をしながら戦うことにしたのである。そして、なんとか大魔王代理を無事に守ることに成功したが《堕天神》の体は完全に消滅したはずだった。だが《堕天神》は《魔魔の迷宮》の外に現れたのだ。それも無傷の状態で。そして私は大魔王代理が私と大悪魔に ここからは私が相手をすると言って 私に この魔剣を渡すように言ったので私が魔剣を受け取ると《堕天神》は大魔王代理を睨みつけていた。どうやら 大魔王代理の力を認めて ここで私達の戦いを見るみたいだったので私は魔将魔人に《魔剣聖》を預けて《魔魔の迷宮》を脱出するのであった。

私は《魔魔の迷宮》を出てから《堕天魔神》の《波動》で自分の力を封印している。

なぜなら、もしも大魔王が私と 同じ力を持っているとしたら 《魔剣聖将 魔王》と《魔魔将軍 極魔将軍》の力だけでも厄介なのに、それ以上に強い力を持っていた場合を考えると危険だと私は判断したのである。

なので《堕天神》との戦いは、私ではなく大魔王代理が、しっかりと決着をつけることになるだろうから私は、それを待つ事にする。

その頃、俺は 大魔神様が俺の目の前に現れてから すぐに《大悪魔の門》を開いて大魔王が大天使と契約して得た 大魔剣皇の力が大魔剣皇剣に宿っていることを大魔剣皇に伝えると 大魔剣皇剣は大魔大剣皇剣へと変化して そのまま俺の体を覆ったのだった。その光景を見た大魔王は驚いていたが これで大魔王は大魔王神へと進化することが出来たのである。

そして、すぐに大魔王と 俺と大魔王の部下達で一緒に《魔将軍魔王軍》を 倒してから大魔王城に転移をしようと思って 大魔王が俺に言うと、 大魔王様が倒した《堕天魔将》は、おそらく大魔王城の方角に向かったと予想される。そして大魔王城は、《大悪魔の迷宮》の近くにあるからな。

「分かった、とりあえず みんなで一緒に ここを出るぞ」と言い、大魔王城の近くの《魔将魔人 堕天魔将》達が、いた辺りに移動しようと思っていると大魔王が「《魔将》を倒した奴らは、お前が倒した《魔将》と ほとんど変わらん。《堕天魔王》を 相手にするとは、なかなか勇気のある奴がいたものだ」と言っていた。

俺は すぐに大魔王に《天翼》の魔法を教えてもらうと、その状態で 《堕天魔王》を追っかける為に空を飛ぶと、《堕天魔王》と その部下達を、すぐに見つけたので 俺はすぐに攻撃をしたが避けられてしまう。

そして、すぐに攻撃をしかけて しばらく戦ってみると《堕天魔王》が 大魔王の力を吸収していた時とは違って弱くなっていたが《堕天魔王》の力はかなり強かったのであった。

大魔王の 《天翔波斬撃》を受けて《堕天魔人》の姿に戻っていた大魔王だが すぐに立ち上がり大魔王剣を振りかざすと大魔王の全身に大魔王のオーラがまとわりつくと そのまま《堕天魔将》に向かって突撃をしたのだった。

それから大魔王は《堕天魔王》が持っている剣を破壊しようとしたのだが《堕天魔王》が大魔王の剣を避けながら大魔王の腹部に強烈な蹴りを入れて、さらに そこから大魔王の首を掴んで上空まで飛んで行くと、大魔王は 《堕天魔将》の腕に装着されている盾に装備されていた《堕天神》が使っていた大剣を取り出したのだった。

「くそ、あの大魔王剣が また、ここに現れたのか。まさか貴様に奪われる事になるとは思わなかった。だから貴様も殺してやる!」

そして大魔王も《堕天神》が使っていた大剣を取り出そうとしたのだが大魔王が手にしたのは 《堕天神》の大剣では無く大魔王の剣であり、それを目にした瞬間に《堕天魔王》の表情が変わった。

そして、すぐに大剣を奪おうと大魔王に攻撃を始めたが大魔王はそれを簡単に避けていくと、そこで大魔王が《堕天神》に攻撃を仕掛けたが、その大魔王の攻撃は、大剣に阻まれてしまい逆に反撃を受ける事になる。だが、それでも 大魔王は、何とか 《堕天神》の攻撃を防いだのだが その直後 今度は、大魔王が大魔王剣を奪われて《堕天神》が そのまま大魔王の胸を貫く。それから《堕天魔王》は、《堕天神》に止めを刺そうとしたのだが大魔王も すでに限界に近かったのである。「これで お別れだ」と呟き 剣を突き刺そうとすると突然、横槍が入るのであった。大魔剣皇帝は、すぐに距離を取ると大魔帝の剣を見て「あれ?この剣 どこかで見た事があると思ったけど やっぱり、これって大魔王が持っていた大剣じゃないか?」と言ったのだ。大魔剣皇帝の言葉を聞いた大魔王だったが、それを気にせずに大魔王剣で《堕天魔王》を攻撃しようとしたが なぜか大魔王は いつもよりも弱っていたのである。その理由は、どうやら大魔帝と一体化をしていないからだと判断した大魔剣は大魔帝を気遣うような声で言うと 《魔剣聖将》を召喚したのだった。《魔剣聖将》の力で《大魔王の加護》を付与されて、さらに大魔王の体に憑依していた大魔帝の力が宿るのである。すると 今までの疲労感が無くなっていくのを感じた大魔王は大魔剣が 大魔王の事を心配をしていた事が分かり、それを知った大魔王は嬉しく思うのであった。そして大魔王と大魔剣は、再び戦闘を開始すると すぐに決着がついたのである。そして大魔王が倒れている大魔王を見ると大魔王の意識が消えかけていたので大魔剣は大魔帝の大剣を拾い上げると 大魔王の目の前に《大魔王の門》を開き《魔剣大魔帝 魔帝剣帝大魔帝》になる。その姿は魔将達と同じ姿なのだがその違いといえば大魔王の鎧の部分が、《魔将》と同じ黒と白を基調とした色になっており、背中に六つの大きな羽が生えているという事と頭に小さな冠が被せられており、手には《魔将魔帝》が使用していた剣を装備している。

「《堕天神》は、まだ完全に死んでいないみたいだけどどうする?《魔剣大魔将》は、ここで俺を見逃す事は出来ないか?」と俺が聞くと 《魔剣聖将》は すぐに《堕天神》の所に移動すると、大魔剣を振った。すると《堕天神》は一瞬にして《魔剣聖将》によってバラバラにされていき消滅してしまった。そして《堕天神》の剣は《堕天神》の手から離れたので俺はすぐに回収するのであった。だが、その光景を見た《魔剣聖将》は 大魔王が かなり弱っているのを感じ取ったので《堕天神の門》を開いて大魔王を連れて帰ることにしたのだった。

そして大魔王は大魔王城に戻るとすぐに 俺と仲間達は 《堕天魔王軍 魔将魔将軍 大魔王代理》の討伐に向かったのだった。そして この世界の すべての大陸の 《大魔王の迷宮》に潜んでいた《魔将》や《将軍》や《大将》などの魔物達をすべて倒して俺と 《真祖吸血鬼 ヴァンピーラ 血族》の4人で大魔王城の最上階にある大魔王の寝室に向かうと《堕天魔将》を全員倒すことに成功して《堕天神》が残した 魔剣と大魔王の剣を手にする。

《堕天神》は、大魔王の魔剣と大魔王の力を奪っていたが、それでも大魔王の力の方が強くて《魔将魔将》達では大魔王を倒すことが出来なかったようだ。なので《堕天神》は《堕天魔王》としての力を得て《堕天魔人》の上位種だった。《魔剣将軍》も《魔将軍》と 《大将軍》の中間的な能力を持った《魔将軍魔将軍》と ほぼ同じ存在になったらしい。それから《堕天魔将》は大魔王の剣を使い その力を引き出してから この《魔将魔軍》に挑んできたので俺が戦ったが やはり大魔王の剣を手にした大魔王には 勝てる気がしなかった。だが《魔剣大魔将》が俺の体を使って大魔王と戦うことで俺にも希望が生まれるが、それは、ほんの僅かな可能性しかない。しかし 俺達と大魔王は《魔将》と《魔将魔将》と戦い続けたのだが結果は惨敗。その結果から、これから先の戦いに備えて俺と《魔剣聖将》以外の仲間達のステータスを確認するとしよう。

それから しばらくしてから 俺は《魔将魔将》の全ての力を吸収し終えると《魔帝》の能力を発動させた。《堕天魔王》と その他の《魔将》と 《堕天神》は《魔剣大魔将》と 融合することで 《堕天神の剣》に変化したのだ。

それから俺は《魔剣皇剣》の剣技と魔法と《覇王流剣舞闘術》を駆使して戦う。それから俺は《堕天神の剣》を両手に持って大魔王に向かって攻撃をするが やはり、そう簡単にダメージを与えることが出来ないので《魔剣帝》の能力を《魔刀 覇帝剣 魔帝》に宿らせると大魔王は《魔刀 覇帝剣 魔王》を使う。その《覇魔剣》に より大魔王は大ダメージを受けたようだったが大魔王は、すぐさま《堕天神》の大剣を こちらに向けて攻撃をしてきたが その隙を突いて《魔剣将》の《魔刀》と《大魔将剣 魔刀剣将》を使う。

すると大魔王が大剣を地面に刺していたので、そこに 俺も 大剣を突き刺すと《堕天神》の使っていた剣は 地面を貫通して亀裂が入るのだった。

「なるほど、それが《堕天神》が使った《魔刀 魔王》の《魔帝》の力で手に入れた剣の効果ですか」

と大魔王が呟いたのである。どうやら《堕天神》の剣は大魔王剣でさえも砕くほどの威力があるようで 大魔王が使っていた《魔剣 大魔剣 魔王》が この剣の一撃を受けても破壊されていないと言う事だ。そこで俺は すぐに 《大魔皇帝剣 魔皇帝》の剣と 《大魔帝王剣 魔帝帝王》の剣を取り出す。《大魔皇帝剣 魔皇帝》の能力は

『斬撃』『打撃』と あり大魔王にダメージを与えることができるのは『斬撃』と

『打撃』のどちらかになるのだが、どちらを使おうか考えていると《魔剣聖将》は 大魔王に対して剣を二振り使うのであった。《魔剣将》の《魔大魔剣 魔将魔剣》は《堕天神》が この剣を手に入れたときに持っていた この二つの剣を一つにした剣だ。だから《魔剣将》が《魔剣聖将》に剣を手渡したとき《魔大魔将魔剣》は完成している。それから この剣の効果は、二つ存在するので《魔剣聖将》が《大魔皇帝剣 魔皇帝》を使ったときは、まず大魔皇帝の剣を振ってから 《大魔皇帝剣》を敵にぶつけるのだ。これは、かなり強力で大ダメージを与えられる。

俺は《魔大魔将剣 魔帝帝王》と《大魔帝剣 魔帝王》を使って 《大魔剣 魔王 大魔王剣 魔王剣》と《大魔帝王剣 魔天皇》を作り出して 同時に それを放とうとしたが、なぜか、その行動を止められた。

すると大魔王の体に傷がつく。どうやら大魔王は俺が大魔王の体を貫こうとしていた事に気づいたらしく《大魔帝王剣 魔帝帝王》で大魔王の心臓を破壊しようとしたが大魔王が その攻撃に対処したので 大魔王には 大魔王剣の攻撃が当たらないと判断した。そして《魔剣帝》は 自分の持つ最強の剣を大魔王に向かって投げる。だが、これも避けられる。それから《魔将剣 魔王 魔将軍》で攻撃したが これまた大魔王に攻撃が当たらずに、逆に俺の腹を大魔王の持っている剣で刺されたのである。そして、その剣を抜いて、今度は胸を剣に突き刺されてしまい 俺の血が流れ出てしまった。

俺は《大魔王の加護》を発動させるが大魔王には、まったく通用しない。《覇王の衣》を使って すぐに俺も《堕天神の翼》を使って空中に移動すると俺は《大魔帝扇》と 大魔帝王の武器の二つを手にする。

それから《大魔帝剣 魔王》に《魔大帝杖 大魔王》をセットして大魔帝に変身する。すると俺の姿は、大魔王そのものになるのだった。《大魔帝》は《大魔帝杖 魔魔王》という 大魔王が持つ すべての大魔帝剣を強化する能力を持つ《魔帝》の武器を使用することが出来る。なので、これで《堕天大魔王 大魔王剣 魔帝剣》に強化をする。この大魔王剣に俺の力を込めると俺は《堕天魔人》の《波動武装》の能力を発動させると俺は大魔王と同じ姿になり《魔大魔将剣 大魔将剣》を持つ。それから 俺は《堕天神の羽》の 力を使用して空を飛んでから《大魔剣帝剣 魔魔帝剣》を《大魔魔剣 魔魔帝》に変えると大魔王は、それに対抗して剣を構える。それから しばらく大魔王と《魔剣聖将》は戦い続け、ついに決着がついた。大魔王は《堕天神の剣 大魔魔剣 魔魔帝剣》の能力を使用しようとしたので 俺はすぐに大魔剣で防ぐと《大魔帝王剣 魔魔帝剣》で大魔王を攻撃するが大魔王の剣で受け止められたので俺は、もう一度大魔帝剣を振ると大魔王の剣と大魔剣が交差して鍔迫り合いのようになる。それから俺は 大魔魔剣の剣圧だけで 吹き飛ばすと俺は再び大魔帝の力を発動させて《大魔帝 大魔剣》に《大魔帝杖 魔魔王》を合体させると俺は大魔王の力を吸い取り始める。そして《堕天魔王》の すべての力を吸収したことを俺は確認した。

だが《堕天神》の力だけは、いくら 大魔王の力を奪い続けていても 俺には使えないし奪えない。だから俺が今使える力は、すべて奪い取ったことになるだろう。だから俺は《堕天神》の力を手に入れることができない。

《堕天神の剣 堕天神の剣》は、大魔王を俺が殺せば その瞬間に大魔王の力が手に入るので大魔王を殺した後は、俺自身が《堕天神の剣》になるつもりなのだ。しかし 今の現状はこのまま戦っても、俺は《大魔帝剣 魔魔帝剣》を持っているので、この状態が長引けば長引くほど 俺に不利である。それに この《堕天大魔王》の体は大魔王を取り込んだ影響により大魔王と同等の能力を手に入れており さらに俺よりも強いため長期戦は 避けたい。そこで俺は一か八かの大勝負に出たのだ。それは《大魔帝 大魔剣》に全ての力を込めて大魔王に向かって放つのであった。

そして《大魔聖剣 大魔王剣》の融合を解除する。

《魔剣王》が使うと、大魔王に対して、その一撃を放つ。すると《魔剣将》は その一撃を止めると《大魔帝剣 大魔剣》に融合したのである。

すると《大魔帝剣 魔大帝剣》から《魔剣帝 魔帝王》へと進化をする。これが《覇王の聖剣 大魔帝覇神剣》の真価だ。《覇王聖剣》と 《覇王の聖鎧》と 《覇王の大盾》の三つの装備の効果を融合した《大魔帝王剣 大魔聖帝覇神剣》は大魔王にもダメージを与える事が出来るようになりました。そして《覇王の聖弓 大魔王弓聖 魔皇帝弓》を使い この剣技を発動させます。《堕天神の弓

堕天神之大矢》と言う 超強力な必殺技を使う。これは 《覇天魔皇砲》と《大魔覇撃掌》と《覇魔滅撃波動》を合わせた最強クラスの大技だ。しかも この技は無限に続く可能性があるのだ。俺は大魔王に近づいて大魔王を蹴ろうとするが俺は蹴りを入れられなかった。すると、その攻撃も防がれてしまうのであった。だが、それでも、《大魔帝王剣 大魔帝剣》が強化されたおかげで大魔王に対抗することができるようになったのである。《魔刀:覇魔》の すべてのスキルは《大魔帝王剣 大魔帝剣》の《大魔皇帝剣》に吸収された。《魔剣聖将》が持っていた二つの剣を融合させた《魔将剣 魔王》も俺の手元に来る。俺は この二つの武器を手に入れた。そして大魔王と俺が戦っている最中に 俺の配下たちも俺を援護するように戦うのであった。それから俺は大魔王に対して攻撃を仕掛けるのである。大魔王が《魔剣聖将》と戦っていた時も俺は大魔王を見ていたのだ。だから、その時の状況を俺は全て把握している。そして俺は《魔剣帝王剣 魔剣帝王》と 大魔帝剣を使って《魔大帝剣 大魔帝王剣》を作り出すと 大魔王に向けて攻撃をするが、やはり、それも止められてしまう。だが、それで俺は《大魔帝王剣 大魔帝帝王剣》に《魔剣皇帝剣 魔帝帝王》を装着すると俺は大魔王に《覇帝絶剣 魔帝王》を放って攻撃する。この攻撃は《大魔帝王剣 大魔帝帝王剣》から 大魔帝への変化も使う。その攻撃を受けた 大魔王はダメージを受けるが、まだ倒せなかった。だが、これで俺の勝利が近づく。なぜなら俺の攻撃はまだ続いているからだ。大魔王は 《堕天帝剣 堕天神之太刀》を大魔王に向かって投げる。そして《堕天帝剣 堕天神の舞》という攻撃を行い、それを見た大魔王は大魔帝剣を振り回して 《堕天帝剣 堕天神の剣 堕天神の翼 堕天神の瞳》を使ったが俺は《堕天神の眼》と《覇神の魂》の能力を発動させて《堕天魔帝剣 堕天神魔帝》を作り上げると大魔王に斬りかかる。それから大魔王も剣を構えるが もう、すでに勝負がついていることを俺は知っていた。

それから俺は、《魔剣帝》の力を《魔剣王》と 《魔将王》に《魔将剣》の 三種類の武器を融合させて《魔極剣》を生み出すと俺の体が 少しだけ若返った。その力で俺は、さらに攻撃を加えると大魔王に致命傷を与えることができるようになった。それから俺が《大魔帝 大魔帝拳》で殴り続けると 俺が大魔王を地面に叩きつけて俺の全力を込めた最後の一撃を大魔王に放ち大魔王は《大魔帝 大魔帝剣》に《堕天神剣 堕天神の刃》と《堕天神の翼》が 宿っている状態で俺に切りつけてくるが俺は《堕天聖剣 大魔帝剣》の能力を俺に使ったのだ。そして、 俺は《大魔帝剣 堕天魔帝剣》の《大魔帝剣 堕天魔帝剣》に変化させて《大魔帝 堕天魔帝剣》に変える。この《大魔帝王剣 堕天神魔帝剣》には 堕天魔帝から堕天神になる際に手に入れた《堕天神の魔剣 堕天神の瞳》と《堕天神の牙 堕天神の翼》がセットされていて《魔帝》の すべての力を吸い取ると 俺の力が爆発的に上がった。だが俺は、すぐに大魔王を斬ろうとしなかった。俺は《堕天帝剣 魔帝王》に、すべての《大魔帝剣 魔帝》を融合したので俺自身の《堕天神剣 魔帝剣》が、完成するまで時間を稼ぐ必要があったのだ。だが俺は その時間が稼げればいいと俺は思っていたが予想外なことが起きる。なんと、この国にいるはずの 大勇者である《覇王 勇王》が現れて、その一撃で大魔王を攻撃したのである。そして大魔王にダメージを与えたのだ。その一撃は 今までの大魔王との戦いの中でも、かなり上位に食い込むほどの威力があるように感じられた。その証拠に大魔王は倒れている。

《覇王 勇王》は大魔王が復活する前兆として現れたらしい。俺はこのチャンスを逃すつもりはなかった。なので俺の持っているすべての大魔剣の力を解放する。まずは《大魔神剣:魔大帝》だ。その剣を俺は装備すると 《魔将帝》の称号の効果を使い さらに強化させる。《魔将剣》は《覇将帝》に 《覇魔帝》の能力は俺が持つことになるが融合した。この《大魔帝》の全ての力は 今や《魔大帝》に吸収されていると言ってもいいほど 《覇大帝》に 吸収されているので《魔帝剣 魔帝大帝剣》で 俺は《大魔帝王剣 魔魔帝帝王剣》を作った。この剣に《大魔王之魔剣 大魔王剣》と 《魔刀帝 魔帝大刀》が融合された剣は この《魔魔帝剣 魔魔帝大帝王剣》になった。次に 《覇帝大魔剣 魔帝王剣》を作り そして最後に 《大魔聖剣 大魔帝王剣》を作って すべての《魔大帝剣 魔魔帝帝王剣》が完成すると、大魔王は、復活してしまった。

そして、俺は大魔王に《覇聖王覇聖剣》を作り出してから《堕天魔帝剣 魔帝大帝王剣》に変化させようとしたが どうやら大魔王の方が俺よりも先に動き出したようだ。しかし、この技を発動した。俺の《覇王流剣舞》と大魔王が放った 《覇王流剣闘術》を合わせた最強の奥義を放ったのだ。これは俺の《堕天神剣 堕天神の魔剣 魔帝剣》に 大魔王は《覇天剣 堕天神の剣》を 装備してから攻撃をした。お互いの技は拮抗していたが 大魔王が力負けをして俺の必殺技を受けて倒れたのだった。それから大魔王が 立ち上がって攻撃してくる。大魔王のHPも ほとんど残っていないので大魔王は俺に対して本気で攻撃を始めたのだ。大魔王は俺のHPも、ほとんど残っていないことに気付いたのであろう。俺は大魔王を倒すための技を放つことにした。

その技は、この世界に俺を転移させた 元女神が 最初に使った技で その技が この世界で最強と言われる《勇者召喚の秘儀 大魔王討伐の章》だ。

大魔王の体力を削っていく。大魔王が攻撃してきて 俺はそれを防いでいる。大魔王が《堕天帝剣 堕天神之太刀》を投げてきたので、それを避けながら俺は 《魔刀帝王剣 魔刀帝王剣》に すべての《覇将剣》を合成させる 《覇魔刀 魔帝帝王剣》に作り変えると 大魔王に向かって斬りつけると、この攻撃も避けられたが俺は続けて攻撃をしていくと ついに大魔王は 地面に倒れる。大魔王が倒れても俺は攻撃を続ける。俺が《聖帝剣》を使って大魔王を滅多刺しにしていると、そこに もう一人の大魔王が現れて そのもう一人は 大魔皇帝剣を構えながら、俺に攻撃をしてきた。俺はその攻撃を防いだが 俺の仲間は全員が倒されていた。俺は大魔皇帝剣の一撃を受け止めることに成功した。だが、その衝撃は かなりの物だったが、俺は受け止めることに成功をしていた。そして 《覇魔帝剣 魔帝大帝剣》を作り出すと大魔王を何度も攻撃をした。大魔王は《魔帝剣 魔帝大帝剣》を取り出して《堕天帝剣 堕天神之太刀》の 能力を使う。そして《魔帝剣 魔帝帝王剣》を作り出すと《魔魔帝剣 魔魔帝帝王剣》を 大魔王に攻撃して大魔王にダメージを与えた。俺も《覇王流剣術 奥義》を使い 大魔王に攻撃を行うと大魔王が俺の目の前に現れたが俺の攻撃をギリギリで 回避をしたのだが俺はさらに《魔刀王流剣術》の奥義 《魔魔帝斬撃波》を放ち その技で俺も吹き飛ぶ。俺は《聖皇龍の魂》を発動させてから 《聖帝竜剣》を生み出すと《魔聖帝剣 魔魔聖帝剣》を作り出して《堕天帝剣 堕天神之刃》を合体させて《堕天邪帝神剣 闇帝邪悪の堕天刃》にしてから《堕天神の翼》を使って 高速飛行しながら、もう一度、《聖魔帝斬波動》を放ち、その攻撃を受けた。それから 俺のHPとMPはほとんど尽きていた。

それから《堕天神之刃》の能力を使い 大魔王を消滅させて倒した。だが俺はそこで気を失ってしまう。その戦いを大魔王に倒されたはずの 勇者が見ていて、俺は《聖勇者 聖勇者 勇聖剣》を手に入れて俺が意識を取り戻すと 《覇勇聖王》の称号と《覇勇王 勇王剣》を手にいれるのであった。そして俺の仲間である 聖勇姫 聖王 聖王妃が、それぞれ《聖勇妃 聖王妃》 《聖勇者 勇王》になって、その二人は 俺と一緒にこの国を救ったことで俺と共に世界中を旅した。そして《大魔王 堕天帝王剣》を手にした 大魔王を倒した俺は大魔王の称号をゲットすると、俺の持つ 《大魔神の加護》が発動したので《覇王の威圧》と《覇王の怒り》と《覇王の覇気》のスキルを手に入れた。さらに 《大魔王剣》と言う称号を手に入れ 《大魔魔王剣》 を作れるようになり、 俺が 《堕天帝》のすべての力を吸い取ると この《魔魔帝帝王剣》を作った。この 《魔魔帝帝王剣》を俺は 《堕天帝王魔帝剣》に変えたが、まだ融合していないので、 俺は自分の《覇聖竜剣》と 融合した 《堕天竜帝王剣 堕天神竜王剣》にすると大魔王から 俺が 吸収していた全ての大魔王の称号が解放されたので俺の称号はまた 一つ増えた。その後 俺たちはこの国から旅立つことにした。俺と、 聖王 聖王の妻の三人には この国の人たちに見送られながら 俺と妻は城を出たのだった。そして俺は仲間を集めながら 色々なところを回っていき、この世界にある大陸の半分以上を俺が支配したところで、この世界に転生してきた、あの大魔王の娘がいることを 俺は思い出すのであった。

大魔王との戦いが終わった後に俺の妻の一人である《魔導聖女 魔賢帝剣 魔賢帝王剣》になっているリディアと 俺が大魔王との戦いで大ダメージを受けてしまい瀕死状態に陥っている時に 助けてくれた、この世界の大賢者と呼ばれる男に

「お礼をしたい。なんでも欲しいものを与えるのでなにかないか?」と聞いた。

大賢者は答えた。

大魔王を倒すために俺に協力してくれたのは感謝しているが。あなたが持っている

『魔帝の玉璽』があれば、この世界の魔王に対抗できる。だから俺からの願いは二つ。一つ目は俺の力にして欲しいのだ。だから俺にお前の大魔王の力の一部でも与えて欲しいのだ。そうすれば 俺も少しは戦えるようになると思うのだ。それに 俺も大魔王を倒してくれて本当に感謝をしているのだ。だから俺は大魔王と戦う前に言った言葉通り。お前に全てを任せよう。俺は大賢者の力を受け入れたのだった。俺は今 自分が作り出した《聖覇王大帝 聖帝覇王大帝剣》を 使って、その力を解放しようとしていたのだ。その《聖覇王大帝 聖帝覇王剣》の力では《堕天帝王の鎧》と《堕天神之翼》が融合されている《堕天帝神の衣》を装備しているのだ。この状態で この技を撃つのだ。この世界で最強の《魔帝覇王》に進化すると同時に、俺が生み出した 魔帝剣と魔帝弓の最強技を俺は放った。この技を放った後。俺と俺の仲間たちは その衝撃波に耐えきれず、そのまま どこかに吹き飛んでしまう。それから俺と俺の仲間は 気絶したのだ。だが俺は、すぐに目覚めたので俺は仲間を目覚めさせるのに 《聖癒の波動》を使った。すると俺の仲間が 目を覚ましたのだ。俺は仲間のみんなに謝った後に 俺は妻たちとともに、次の目的を決めるのだった。それから俺は自分の《大覇帝剣》に意識を向けてみた。大魔王の力の一部が、この剣の中に宿っていることを感じることができた。だが大魔王の力が 完全に覚醒した時が、おそらく、その時こそ 大魔王との最終戦争が起こるだろう。俺と大魔王がぶつかり合う時には必ず決着がつくことになる。だが俺と大魔王との最終決戦まではまだ時間があるので その間に他の魔王たちと手を組んでおいた方がいいのかもしれない。しかし俺の嫁である 《聖魔王妃 聖魔帝皇后 魔王妃》と《魔聖王妃 魔帝帝后 王》に 話を聞くと俺の嫁の二人は魔王の討伐に行かずに俺に着いて行くというので俺が「二人も魔王の相手をしてほしいのだがいいのか? 無理しなくても、別に俺一人で魔王たちを全員相手してもいいんだぞ」と言うと、俺の嫁たちは、「私たちが貴方と一緒に行きたいから。私は、もう決めたのですよ。これからはずっと貴方と共に生きることを決めたのです。私と聖王も、私の両親と、 貴方の父様と母様の気持ちと同じなので 私たちは 絶対に あなたの側にいます。ですから心配しないで下さいね。貴方も私たちを心から信じてください。だって私たちは家族でしょ!」と言ったので俺と 二人の妻とは熱い抱擁をして俺の仲間に紹介してから、一緒に旅をしたのであった。そして 俺たちは様々な場所で戦いを行い、仲間を勧誘したりしながら 魔王を倒そうとしたが、 その 戦いの中で俺に惚れ込んで、俺たちの仲間になりたいという者たちが増えてきた。

その中で特に気に入った者たちは仲間にしたのであった。そして 俺は俺の家族となった聖王妃と聖妃に俺が作った 魔族と人間の血を受け継いだ子供たちを紹介した。

それから俺たちが、魔王たちに戦いを挑み その 結果で魔王の何人かと 俺は仲間になり。そして、魔王の一人の魔王の城に俺と 聖王妃たちが向かうことになった。

すると そこに現れたのが、俺の 義妹に当たる少女の魔王であり俺の妻の 一人の魔王でもある。《魔聖王妃 魔帝帝王后》のアリナとその夫になった 魔将軍である、 俺とアリナはお互いに睨み合った。なぜなら俺とアリナはお互いのことを 敵だと思っているからである。そんな感じで始まったのだが 俺は自分の剣を取り出して構えると、アリナの方も剣を構えて、その剣から闇を放出した。俺が 《聖覇王の剣》を振り抜くと、アリナが 自分の闇の波動で防ぐが、その隙に俺は アリナの後ろに回り込み 俺の聖魔剣を、アリナの背中から 刺し込もうとしたが。それをギリギリで回避をした。そこから俺とアリナの戦闘が始まるのであった。それから俺と、魔王アリナの死闘が始まったのだった。そして、この世界で一番、激しい闘いが俺と魔王のアリナとの間で行われていた。

その激しい戦闘が 繰り広げられると、俺とアリナの剣が交わる度に衝撃音が響いて、この魔王城の壁が崩れ落ちるほどだった。

その激しい戦闘が終わると 俺は《魔刀流剣術 剣術》で斬りつけると、 アリナの剣が俺の剣とぶつかり合って、凄まじい衝撃が発生し、魔王城の天井が吹き飛ぶほどの威力が発動していた。その後から 俺は、さらに、自分の力を込めていくと 剣同士が、また ぶつかるたびに爆発が発生するようになり、剣を弾き飛ばしてしまうくらいの威力を発揮していた。それから魔王の力を開放させた 魔王アリナは、その剣を振るって衝撃波を発生させたが 俺には効かなかった。それから俺に攻撃をしようとしてきたが、俺は自分の体を、自分の剣を 魔素にして、自分の剣の中に取り込む《大覇帝剣》を使って攻撃を全て吸収すると同時に、俺は《聖魔覇王の剣 聖魔帝王覇王剣》の剣先から《光》を放ち魔王に攻撃を仕掛けるが、それを魔王は受け止めていた。俺は、その後に《魔龍拳》を使い魔王に殴り掛かる。すると、魔王も《黒竜拳》で反撃してきたのだ。その後はお互いに打撃戦を繰り広げていたが、魔王は《暗黒闘気砲》を放ってきて 俺は避けようとすると、魔王の攻撃の方が早く俺に当ってしまった。すると俺は魔王に近付いて 魔王の腕を切り落とした後に俺も腕を失ってしまう。俺は失った部分をすぐに再生すると。魔王に追撃を仕掛けて 魔王が防御態勢を取ったところに 俺は蹴りを放つが魔王はそれを避けようとせずに受け止めていた。その後 俺は、魔王の首筋を剣先で突くが。避けられてしまって魔王を逃がしてしまったのだ。その後 《超速転移》を発動させて魔王の背後を取ると《魔聖帝王剣聖剣王覇》 の技の一つである 《聖帝王の閃光撃》を発動させると 《聖覇帝王神》の力によって 強化された《大覇聖帝 魔帝王覇聖聖帝の波動》を放った。それにより、この世界の空に浮かぶ星々を、一瞬だけ消し去り この世界の空は夜のように暗くなってしまうほど、強力な一撃だった。その攻撃を受けた魔王アリナは全身が焼けただれて倒れてしまうのであった。魔王が倒れたので俺も魔王と同様に 魔王の魂を取り込もうした瞬間に俺は、何者かが 俺を殺そうとしていることに気が付いたのだ。だが 魔王は死んでおらず、俺が殺したのは魔王を操っていた、 傀儡人形と呼ばれる 機械のゴーレムだったのだ。そして、その傀儡人形が魔王の姿に化けて襲い掛かってきた。俺は魔王の姿をしている奴の攻撃を受け止めるが 俺の剣は魔王の力に負けてしまい。そのまま吹き飛ばされる。だが俺を吹き飛ばした後。そいつはすぐに姿を消した。その傀儡人形を俺の 仲間たちは見破る事ができず、誰もそいつが 魔王の傀儡だと分からなかった。

そして俺は自分の体の傷を癒す為に 聖王妃の作った薬を飲むと俺の体は完治して 俺は《聖王覇龍覇剣》と《魔覇王聖剣》を合体させて 魔聖覇王大剣 聖魔帝大剣を作り出して魔王に斬りかかるが。やはり さっきの傀儡とは比べ物にならない程の強さを持っており。俺の攻撃を余裕で受け止められてしまい、俺は《聖魔覇王大剣聖剣王覇》で、 連続で攻撃を仕掛けようとしたが、その攻撃は 簡単に防がれてしまうのである。それから魔王に《堕天神の鎧》の力を使用して 闇の波動をぶつけようとしたのだが。それも通用せず、 逆にカウンターを食らってダメージを受ける。それから《聖王龍神剣 覇龍神》の力を利用して俺の持っている武器を強化することができる 能力を使った。《覇王竜神の加護》の力で俺の持つ 全ての《剣聖の祝福》を強化して、俺の持つ聖剣や魔剣の能力を強化した。それで魔王に剣で斬りかかり魔王にダメージを与えることができた。しかし それでも魔王にダメージを与えきることができずにいた。そこで俺は 俺とアリナの子供の一人の《王竜王の息子 竜王子》の力を持つ《魔聖帝王剣聖 帝王帝王剣聖》の少年に、《王竜帝王聖 竜聖帝王剣聖》を装備させる。この少年の 剣の実力はかなり高いが、まだ実戦経験が不足していたので 俺の配下の中では 最強クラスの戦闘力を誇る アリナの夫である 魔将軍の男と、その娘で俺の妹に当たる 《聖聖帝王 聖魔皇妃聖王帝皇后 王聖帝皇后》に鍛えてもらうために魔王との戦いの場から離れたのであった。それから俺は 自分の 《魔聖帝王大剣 聖魔帝王覇剣》の強化を行い。魔王に向かって剣で攻撃を行う。すると 魔王が俺の攻撃を避けて、俺に蹴りを入れてくるが。それを 俺は自分の体に、 《王龍神 聖王覇剣》と 俺が《聖王 帝王 聖帝 覇王 王聖帝》の力を得た時に手に入れた 新たな能力を開放して《聖龍聖騎士》に変身をするのである。そして、俺の剣と、俺が 作り出した剣聖の大聖剣 剣聖の剣 剣聖の聖剣がぶつかり合うと衝撃波が発生をして、その衝撃で俺の体が後ろに下がりそうになり。魔王も俺と同じように後方に吹き飛んでいく。それから俺も 大聖剣で攻撃を行おうとするが、それは読まれていて魔王に剣での攻撃を行われそうになるが。それを防ぎ、俺が攻撃を仕掛けるが、それを 魔王にかわされる。

それから俺と魔王の戦いが 再び始まり 俺と魔王の激しい戦いが繰り広げられると。アリナの夫である 俺が仲間にした 魔将軍は、その強さから魔王の側近にまで上り詰めると。《聖魔王覇剣 聖魔帝王覇剣》と、俺と魔将軍で協力して、アリナから 魔王の力を奪ってしまうのである。その魔王から 俺と魔将軍は力を吸収することに成功した。その後 俺は、自分の妻の一人でもある魔王の力が弱った隙をついて、 《魔帝覇王剣 帝王帝王剣聖剣王覇》 を使って魔王の剣と 俺の《魔帝 帝王覇剣》で剣の勝負が行われる。その結果、魔帝の剣に魔王の魔力が乗り移ってしまい その魔王の魔力を取り込んだ剣が 《帝王帝王覇剣 帝王帝王剣聖覇》に変化をしてしまった。それから俺は《堕天神の 鎧》を発動させて 魔剣と魔刀を合体させて、その刀から闇の力を纏わせて 魔王に切りつけるとその攻撃が魔王の体を 通り抜けると、魔王の体に大きなダメージを与えて 動きを止める事に成功したのだ。その後、俺は 俺の妻と 子供達の《聖王覇剣 覇王覇聖剣》と、魔将軍が持つ《帝王覇剣》で協力をしてもらう事にしたのである。この作戦により、アリナに力を取り戻させた魔王を弱体化させることに成功して俺が有利になると、その状況をチャンスだと思い 魔王は闇魔法を発動させようとするが俺は魔帝の大賢神の力を使い 闇の属性の力を封印することに成功した。

その後は俺も魔王の魂を取り込もうとするが。その前に魔王に攻撃されてしまう。そして 魔王の攻撃を避けながら俺は反撃を開始するが、魔王の攻撃の方が俺よりも早く。俺は攻撃を避けることができなくなってしまうが、アリナは、その攻撃を見て何かを感じ取ったらしく。俺は《聖龍聖剣 聖龍聖帝覇聖聖龍聖 聖竜帝王覇》に変身をしている俺の妻である 魔帝の女の人に魔王の相手を頼み俺は魔王の体を切り裂くと その攻撃で、俺も 魔王も大きなダメージを受ける。その状態で俺と魔王はお互いの力を全て解放する為に、自分の持てる全てを出し尽くす戦いを行うのであった。

その後。俺は魔帝王の力で自分の体の損傷を修復すると。

俺の力と 魔帝の力を完全に引き出した俺が魔王にとどめの一撃を与えようとしたところで 何者かが 魔王にとどめの一撃を阻止しようとした。そして、その者の正体が分かった俺は驚き。

俺の前に姿を現したのは俺の義理の妹であり。俺を魔王から守るために俺の前に現れてくれた。そして、魔王は俺を殺そうとしている者がいることに気が付いて、その者に攻撃を仕掛けようとしたが。その攻撃は俺が発動した技が邪魔をしたのである。その攻撃によって、魔王が俺に攻撃を仕掛けることが出来なかったのだ。俺はこの魔王に、この俺に攻撃をさせまいとする。謎の人物に向けて 剣を振り下ろしたが。その攻撃はその何者かに防がれてしまい。その何者かが、俺に攻撃を放ってきたので、その攻撃に対して俺も剣を薙ぎ払うが、その一撃は防がれてしまう。そして、俺は目の前にいる人物の顔を見たのだが。その顔は見覚えがある顔だった。その正体とは俺の娘だったのだ。俺の娘は《聖王竜 帝王覇龍聖》と言う 特別な能力を持つ《竜王子》の力で《聖王竜 覇王竜覇龍聖 聖竜帝王》の力を持つ。

その《聖王竜覇帝》の姿に変化をした娘が現れて、その娘と もう一人の女性が俺を攻撃してくるが。

その攻撃を 俺は受け止めることが出来ずにそのまま攻撃をまともに食らってしまう。それから俺の体の傷が回復した後。

魔王と戦っていた女性の方にも攻撃を行い。その女性は攻撃をかわそうとしたのだが。俺は、その攻撃の先を読んでいた為。その攻撃を、その女性の腹を殴ってダメージを与えることに成功する。

その後。その二人は魔王との戦いを止めて俺と戦いを始めた。

俺は 聖王妃が 俺の為に作ってくれた薬を飲み傷を回復させると。

聖王女と聖女と聖王覇竜姫に、魔王の相手をお願いをして、俺も 魔王との戦いを再開すると、 魔王の動きが今までと比べて遅くなっていて、俺は余裕で 魔王の攻撃を受け止めることが出来たのである。その後、俺は聖王竜の 《覇王竜帝王覇 帝王帝王竜聖》の力で 魔王の攻撃を全て無効化して。俺の 必殺技を発動させると。《覇王龍覇 覇王竜覇 王龍帝竜》へと姿を変えたのである。

そして魔王が攻撃を行ってくるが俺は、その魔王の攻撃を防ぎつつ 魔王を切りつけたりしていたが。その攻撃で 大ダメージを受ける。だがしかし 《覇神龍王覇剣 帝王帝王龍王覇》となった俺は自分の能力を最大限に引き出すために、 《覇神王剣》の力を解放して全ての剣と 全ての武器に、《帝王龍王の加護》の能力を使用して強化を行う。《覇龍覇王竜 覇竜王帝王竜覇 覇王帝帝王龍》へと変身を行うと。俺と、俺の仲間たちは全員に 聖王竜の力を与えた。そして、聖王覇帝剣を出現させる。

それから俺達は、その《覇王龍帝 帝王帝王覇龍王》と化した 聖王様と 《聖龍帝 帝王 帝王覇帝王》と変化した 《聖王覇帝 覇王聖王帝王 聖王帝皇后覇王帝》と 《聖王竜覇 帝王覇王竜帝》と 変化した俺達の戦いが始まる。俺と聖王が協力して戦い、聖王女と、その仲間の魔聖騎士は魔王と戦い始める。

《帝王覇王龍》に進化した俺は《帝王龍の鎧》と《覇帝龍の籠手》を装備して魔王の相手をすると。

魔王の魔力と俺の魔力が激しくぶつかり合うと。

俺はその衝撃を自分の体に受けたが。その衝撃を俺の力に変えていく。それから俺と聖王で、《聖王龍の 聖王覇龍剣 聖覇剣龍聖》と、《聖覇龍剣》と、聖覇龍覇剣と 《覇神龍覇刃剣》を同時に使用して。魔王の剣に対抗すると。

《聖王龍の 覇王剣聖 覇王覇王覇聖》に進化して聖王は 聖王覇龍剣で魔王に攻撃を始める。俺も《帝王龍の覇王龍覇 帝王龍帝覇王覇龍》の力を使い。俺と聖王で協力をして魔王を追い詰めていくと。《帝王龍皇覇剣 帝王龍帝覇龍》と《覇帝龍帝王剣 帝王帝王覇剣》に進化させることに成功した。その後は《覇帝龍王剣》を使い魔王にとどめを刺すのである。それから魔王から力を吸収した後に、俺の子供たちである魔聖騎士達が魔王に戦いを挑む。その魔王との最終決戦に俺と聖王が加勢に入り 俺の持っている聖剣と 魔帝の大賢神の力を使った剣の力で魔王を攻撃するが。その攻撃は簡単に避けられてしまったのだ。魔王に隙を作られた瞬間。その魔将軍である俺の娘は魔王に攻撃を行い。魔王から《魔王核 闇》を奪うことに成功して魔族に奪われた力を取り戻したのだ。そのおかげもあって魔族の力はどんどん弱まり始めたが、その魔族の男は《堕天神の 鎧》を発動させ。魔将が着ていた魔帝の大賢神の ローブを身に纏うと。

俺に攻撃を仕掛けてきた。俺の方には、俺の聖妃で魔帝の妻のリリナと アリナがいる。

俺は 魔将軍の娘を二人に任せて 俺に攻撃を仕掛けて来た魔王の対処に当たると。

その魔王の力に、俺は圧倒されてしまうが、俺は その力を上回る力で反撃をする。魔王の力は確かに強くなっている。俺の子供達と魔将軍の魔将と戦えるくらいまでの強さは持っていているだろう。

それに魔王も本気を出している状態ではないし。本気ではない魔王を相手にするよりは、魔将軍の魔王の方が俺としては、戦いやすい相手だとは思う。そして 俺は魔将軍の魔王と互角以上に戦う事が出来たのであった。

その後。俺が、その魔王を倒すと。俺の妻である。元の世界に戻ったアリナの幼馴染みである アリカと、魔王の妹であり。魔王の娘であるクロネから

「ありがとうございました」とお礼を言われたのだ。

そして、魔王を倒した事で 大魔王の力が、魔皇帝の力が全て使えるようになったらしい。

俺は、大魔王の力を使って まずは自分の体力や怪我を回復させる為の 回復薬を召喚する為に。《大魔王 邪神覇王剣》を出現させて 俺自身の体を回復させた。その状態で 魔帝達の能力を使う事ができるのを確認した後に魔帝王の力を 全て発動させていく。

俺はこの世界に存在する魔王の力を吸収して。その力を吸収すると、この世界で最強の力を持つことになる 魔帝の力と魔王の力が合わさり最強な魔帝が誕生した。

俺は大魔皇帝として復活するのだった。大魔皇帝が復活をすると、大魔王が、この世界に降臨をしてくるのだ。

そして、俺の 大魔帝王の復活は、大魔帝国の魔王達に、その事実を伝える。魔王達を配下に加えて俺は、 聖王妃と俺の子供の勇者、聖女 魔王と俺の息子の勇者である魔王 魔皇が 俺のところに向かってくるが。

俺が倒したはずの聖王が俺の元に現れ、俺に攻撃をしようとするが、その聖王の動きを俺が読んで聖王を攻撃してダメージを与えて動きを封じたあと。聖王から 奪った聖王の魂で 俺の新しい《聖覇帝剣》を作り出して 俺に襲いかかって来た。

俺の新たな剣で、俺の目の前に現れた《聖覇帝剣》の攻撃を防いだのだ。その後 《聖王龍の覇王剣 帝王覇龍剣》の力を聖王に与えた。

聖王が聖王の力を俺に与えることによって、《帝王龍の覇王覇帝王龍帝覇王龍》の力と《帝王龍の加護》の効果が聖王も使うことが出来るようになり。《帝王龍の剣》の能力を使用することが出来ようになる。それにより、聖王も魔王と同等の能力を得たという事になるのだが。

《帝王覇王龍 帝王帝王龍帝王》と変化させた俺は 《帝王龍王の加護》の効果で 自分の身体能力と攻撃力を強化していくと。

聖王と俺が協力をすることによって、《聖龍帝 覇王覇帝帝王》に変化させることに成功したのである。

その《聖龍帝覇王竜 聖覇帝帝王》になった聖王は 《帝王龍王の鎧》と《覇王帝竜の鎧》を出現させることに成功した。そして俺は、聖王に俺が持っている全ての剣を渡して、それぞれの聖剣を強化すると 俺は《帝王龍覇剣》《覇帝龍覇剣》《聖王龍の覇王刃》《覇王覇王龍剣》《覇王龍帝剣》《聖龍帝の覇王覇剣》の6本の聖剣を作り出すと聖王の手に握らせる。その剣に《帝王龍帝竜の籠手》を装着してから聖王は《帝王竜王の鎧》を纏い始めると、全ての鎧を装備する事に成功するのであった。それから俺は、魔王を部下にした魔帝国に魔王達と魔人以外の全国民は、別の土地に移住して貰うことにして、魔王とその幹部たちは俺の支配下に置くことを宣言すると。魔族たちを引き連れて、この国から出て行った。その後俺は、この大陸の支配を俺の妻達と協力して行うことを告げたのであった。俺は 聖王から全ての剣を受け取ると、聖剣を俺の持っている聖王の加護のアイテムの中に収納をした。そして、全ての聖剣が俺の元に戻ってくることになったのであった。

聖王は、自分の父親である大魔王の城で生活を始めたのだ。そして俺の所に来た 大魔王と、元聖王から魔王の力と、魔帝の力と《覇神龍王剣》と《帝王覇帝剣》を受け継いだ俺達は 魔帝王を復活させて《帝王龍皇の覇龍剣》に変化した 覇龍剣の力を発動させるのである。そして、復活した 《魔皇帝王》の力を使い 俺は《覇帝竜帝》に変化するのである。

俺が《覇帝龍王》に進化した時は《覇王竜帝》だったが。今回は《覇龍帝王》に進化したのである。《覇龍帝王》は俺が今までに見たことがないくらいの 最強の《覇王》と化していた。俺と俺の妻達。それから、その子供たちは 魔王達が暮らしている《大魔宮殿》の中に住むことにした。

魔族の国で暮らす魔王は、自分の子供と孫が 魔帝と聖龍の夫婦の子供として生まれ変わっていたことを知るのであった。そして、俺の子供達は、魔王の力を継承していく事になるのだった。

魔王の子供たちには 俺の力の一部を受け継ぐので その力で 自分の身を守るように言い聞かせるのである。

魔王が住んでいる場所から 遠く離れた場所に俺達が暮らしている。魔帝王が支配をしている大魔王が統治をする領地があり。そこの土地は 他の場所よりも自然が溢れており。その土地を、俺と魔王の妻達が協力して作り上げる事にする。

その大地を 《聖魔王国》と俺は名付けたのだ。この国で生きる者たちは全て 魔物と呼ばれる存在ではなく。普通の動物と、そして 魔王の血を引く者しか存在しないのである。人間族や亜人種などの魔族の国に元々住んでいた者たちと争うような事をする気はないから。俺は共存する事を、俺の妻達に伝えたのである。だが俺は大魔王なので 俺は 大魔王の力で、大魔王領にいる者達の願いを全て聞き届けるようにしているのだ。

《大魔帝国》に住んでいる者は 皆が平等な立場で生きているのだが。その大魔帝国では。俺の領地の中で働いている人たち以外は、 奴隷のような存在になっているのだが、その人達を解放することを俺は決めるのである。そうすることによって 奴隷制度があるこの国の在り方を変えようと決めたのだ。

魔帝は、大魔王領の各地に点在していて、その地域を支配する役目を果たしているので、その仕事の報酬として お金と その地域で収穫した作物や鉱石などを交換する事にしたのである。その交換の物によって、食料を手に入れる事が出来る。その交換で、俺は 俺の部下達に その土地の物を優先的に食べさせたり その地域の物を使って食べ物を作り その地域で 食べるようにする。

そんな感じで 俺の領地での 農作物の栽培と、そして鉱物の発掘も行っていくのである。それに加えて、俺が作り出す 魔法で作り出した武器や防具などを、他の地域で販売している商人を雇って販売させることにすると。魔帝国の民達は、俺に感謝をし始めるのである。そして、大魔王軍に所属する兵士達にも俺は、給料を払うことにしたのだ。

俺は、俺の家族と一緒に 《大魔皇帝》の力が発動する時に 大魔王と融合したことで 《大魔帝王 邪神覇王神》という。最強の称号を得た俺は、その大魔王の称号を使って《大魔帝王剣》を作り出すのである。

俺は、魔皇帝と融合をした事で。その魔皇帝が使える技も全て使用することが出来るようになる。

俺が《大魔帝王剣》を作り出すのは、この大魔帝国の統治者であり そして この大魔王の城にある 《聖大魔王の間》の城主である 大魔皇帝が俺に力を与えてくれるからである。

大魔皇帝が、自分の持っている《聖魔王の力》を使って俺の力を強化してくれたのだ。それにより俺は この大魔帝国に存在する 全ての魔王達の力と その力を継承することが出来るのである。これにより 《聖大魔皇帝》になった俺の能力値はかなり上昇をすることになる。更に 俺は大魔王と融合した影響で、大魔王と共有している力。つまり俺の中にある力や、大魔王が使える力が全て使うことができるようになったので。俺はこの世界の魔族達に対して、大魔皇帝の力を開放して《聖大魔帝王剣》を作り出すのだ。

この大魔帝國に存在する 魔王達に、聖帝王である。

俺と妻達。それから 俺と聖帝王の娘の勇者。魔王と魔王の息子である 魔王の子供が使う事の出来る力を、その魔王の子供達に譲渡していくのである。そして、その譲渡された力を魔王達が使う事により。魔王達は その力の全てを俺の物にすることが出来るのだ。そして俺は その力を自分で使用するのではなく。

《帝王竜剣》《帝王覇剣》《帝王竜覇剣》《帝王竜覇覇帝》に 俺の《帝王覇剣》から変換させる その力を変化させていくのだ。その結果。俺の手元に残るのは 帝王覇王剣と 帝王竜剣。

帝王竜帝の剣。帝王龍王の剣。

帝王龍帝の盾の四つだけである。

それから 俺は 魔帝の力で《帝王龍帝剣》を作り出して。俺の 帝王竜帝 竜王の力を受け継いで 帝王竜王剣を作り出して 俺は、俺の剣に魔力を込めて《帝王覇剣》を作り出していく。俺が作った全ての剣は、帝王覇剣へと進化を果たしたのであった。俺は《覇王覇帝帝王剣》を作り出してから この《帝王覇王龍》の力で 全ての魔王の力を手に入れたことになる。俺は 全ての力を扱えるようになり。そして、俺は俺の持つ最強の力と、全ての能力を自分の支配下に置くことに成功する。そして、俺が《聖覇帝龍》になった際に生み出した《帝王覇帝竜 帝竜龍帝》の力で 俺は、全ての属性を扱う事ができるようになる。それによって この世界に存在する全種類の魔法と。それに派生する攻撃。さらに 俺自身が覚えたスキル。全ての攻撃を使う事が可能になるのだ。俺は、俺の配下と俺の妻達が暮らす国で暮らしている者達の 全員と触れ合って。

《覇神龍帝 帝王覇王神》の力を完全に掌握して、そして俺はその 魔帝王に《覇帝龍帝王 帝龍帝覇帝王 帝王龍帝龍帝覇帝王》の力を譲渡してから。その大魔王は、《帝王龍帝王》の力を得る事になり。俺は大魔王にこう言うのである。

俺の力は この世界で 最強の存在である事を教えてやったのであった。その大魔王と融合したことにより 大魔王の力を手に入れ。俺は《帝王竜王》となり そして、大魔王の《龍帝龍帝王》となった俺は 魔帝王が支配をしている領地と、それ以外の場所に居る魔物たちを駆逐することにしたのだ。俺は、魔帝に俺が手に入れた能力の全てと それから俺の妻達や子供などの。

大魔王と、それから俺の子供たちの事を頼んで。それから 魔帝の城の外にある 俺が作り出した大地に降りるのである。

「よし、この土地で 俺は魔族の国を作る」

俺の言葉を聞いた俺の妻達は俺がしようとしていることに納得をして俺を手伝おうとして 俺について来てくれるのである。

この国の各地には、魔王達が存在しているのだが。俺はまずは俺が新しく作った国に住むことになった魔王達に挨拶をしに行くことにするのであった。そうする事で、俺は自分の部下たちに指示を出すのである。そして、俺は自分の子供たちにも魔導師服を与えることにした。それは、俺の子供も、俺の妻と同じように、自分の持つ能力や技能を自由に使う事ができるから この世界に生きる人たちが平和に暮らせるように、子供たちを しっかりと教育して欲しいと思って。

俺達は、俺が作り出した《大魔帝城》から《帝王竜王国》へ瞬間移動すると。俺が魔帝から奪った力を使って作り出した、新たな大地に降り立つのである。そこは《大魔帝領》とは違って緑豊かな場所で そこに住んでいる魔物たちも穏やかそうな魔物たちしかいない。その大魔王が支配をしている大魔王国の領地には 様々な種類の魔物たちが暮らしているが。その領地には 俺達が住むような、魔物と人間のハーフである者たちは存在しないのだ。その理由はこの大地には魔物がいないからである。そして、この場所には人間族だけが暮らしているのだが。人間は魔物ではない存在だと言う事を理解している。そんな人間が暮らしている国では、俺は人間として生活しているので、俺は、この新しい国でも人間として過ごすつもりなのだ。

俺は大魔王に俺の子供たちのことを頼むと言い残した。俺の妻達と、娘である勇者も、この新しい大魔王国で生活を共にすることになっていて。俺の妻達は俺の娘たちを連れて《帝王竜王家》を作り出そうとしているのだ。その事は大魔王にも言ってある。その事が大魔王は嬉しいみたいで大喜びしていたのだ。

俺と、俺の妻と娘のリリーナは、その《大魔帝国》にある、俺が最初に訪れた。俺が最初に来た城があるところとは違う、別の場所に瞬間移動をする。そうすると俺の配下の者が集まっていて、皆は それぞれの仕事をし始めていたのだ。

俺は大魔王との会話を終えた後に。その《聖大魔帝国》に残ってる俺の部下である、大魔王軍に所属する兵士の者達を集めて そして、大魔王の部下だった魔王軍の元幹部達に、俺はこの大魔王の城で暮らして欲しいと頼み込んで。俺の仲間である大魔王軍に所属する魔人族の兵士達に、大魔王の配下の元魔王の部下である魔人の兵士たち。そして俺の家族の嫁たちと子供の面倒を見る事になってくれた。俺の妻の《魔王》と《魔神姫》と。それから 大魔王と融合をした俺の娘である、魔王のリリーナと それから俺の《聖帝王》の子供達である魔王とその妹である《覇神聖王 》の子供達の世話係をしてもらうために俺の配下に入って貰った。大魔王の直属軍に所属している魔人たちは、俺と妻の子供たちが、魔王の力が覚醒するまで。この《聖大魔王国》で暮らす事になるのである。

この大魔王国は、これから大魔王が統治する場所になるのである。その事で、この国の住人達は 安心したのか。みんな嬉しそうだな。そして俺は大魔王の力を貰って 《帝王覇龍帝》となって。

俺の《帝王竜王 帝竜竜王》と《帝王覇竜 帝竜覇龍帝》の力を使いこなす事ができたのである。この二つの力を俺は同時に扱う事に成功したのだ。これにより俺は 全ての力を同時に扱えることができるようになった。俺が その力でこの世界を支配するための準備を整えて。俺は自分の領地の 最初の視察のために、俺の家族と、それから 大魔王と融合をして、この大魔王国の統治者であり、大魔王である《邪悪覇帝 大魔王 邪邪邪覇帝》である俺は。

《帝王竜王 帝竜竜王》である 俺の娘と一緒に、この世界を見て回るのである。この世界を俺が支配するために必要な 地盤固めを始めることにしたのであった。俺はこの世界に暮らす人達と触れ合うことで 俺は、この大魔王の力でこの世界の人間を支配しようとか思わなくなっていた。何故ならば、俺は俺自身が手に入れた力で、自分の家族と仲間達を守ることだけを考えていたからだ。俺は俺の仲間たちを絶対に守る為に 俺の力と権力を利用して、大魔王の支配から逃れた魔物達を保護することを決めたのである。そして、俺はその大魔王の配下達と共に《帝王竜王国家》を作る事にしたのである。俺は、《覇神龍帝 帝王覇龍皇》の力で。この国を、《覇龍国》と名乗らせて 俺は《帝王覇王 帝王覇王帝》の力を持つ 俺の子供が作るであろう《覇帝龍帝》の力を手に入れるために《覇帝覇王龍 帝龍王覇帝》となる子供を待つ事にするのであった。そして、その俺の子供が 俺と同じように《覇覇竜王》の力を持つ子供なのか、もしくは《帝王龍帝王》の力を受け継ぐ子供なのかわからないが。その子が生まれるまでは。俺はこの国の王でいようと思っているのだ。それから俺は俺の配下の者に俺の国作りを任せることにした。

俺の息子と娘の、二人の子供たちは。魔王としての能力を得て生まれてくることになる。俺と俺の妻の、三人の子供たちが、俺と俺の妻のように、お互いが信頼して助け合って生きていければ良いと思っていたのであった。それから 大魔王の娘が俺に「お父様は何処に?」と言って来たのだ。どうやら俺の妻は 大魔王と、融合してから 自分の父親の姿が見えないことを不安に思っていたのだろう。だから俺は「大魔帝王が心配なら探せば良いよ。俺は今は自分の領土の この国を、しっかりと作り上げているから。この国の事は任せて。俺は、俺の妻と 俺の子供達と、俺が認めた者たちだけは 俺が必ず守り抜くから」と言うと。その娘は俺の言葉に 涙を浮かべながら。笑顔で返事をしてくれたのである。俺はその俺の妻の顔を見ながら俺は、この子の為に この世界での、新しい国を作ることを決めたのだ。俺は この子が魔王になった時には、俺は、魔王の師匠として、色々と魔王の力を教えることに決めたのである。

俺はこの国に居る全ての種族の者達に、自分が魔王だということを明かしたのだ。それだけではなく。俺は魔王として君臨した リリーナの父親でもあるという事を。そうすることで 魔王たちが、魔王であることに対して恐れを抱く事もなく それから、リリーナの父である、魔王が人間族の国王であるという事実を受け入れた。そんな俺の行動で。他の魔物達は俺を恐れることなく。人間族の国であるこの《帝王竜王 国》に馴染むように行動してくれていて。本当にありがたいことだと思った。俺は大魔王との話し合いが終わったので、俺の領地の、この国の様子を 確認しに来ていたのであったのだ。そして、この国の民たちは、俺の妻と子供たちが仲良く接してくれるので、安心したようだ。俺も 俺の家族と仲が良くて。俺も嬉しいのだ。そして、俺は リリーナと手を繋ぎ。俺の領地を見回りに行くのである。その途中で俺は俺の家族を《転移》で大魔帝国の方へと送り届けてから。

俺の作った 俺の領地を 俺と、俺の妻、そして 俺の子供たちが見回っている。そうすると、この国の住民たちが。俺の子供たちを、可愛がってくれていた。子供たちが可愛いのはわかるが。そんなに子供ばかり相手にしていると。俺の嫁さんに怒られるぞ。

俺の娘は俺の大事な妻と 同じで。とても優しい性格をしているので、妻と同じように。優しく接する事が出来るのは素晴らしい。

それから、俺の娘たちと一緒に遊んでいた子供達の中に 一人の小さな少年が、その遊びの中で。何か不思議な現象が起きたみたいだ。

俺がその光景を見ると。何も無いはずの空間に。一瞬で大きな城が現れていた。これは、大魔帝王の娘が使っていた。あの能力の応用だと思われるのだが。俺には、こんな使い方をする技なんて使えないし。そもそも大魔帝王の能力は 《覇神の波動》を具現化した物だと俺は聞いているので。《帝王覇龍皇》の俺でも あんな芸当が出来るとは思えない。もしかしたら、大魔帝王の子供かもしれないが。その男の子に話を聞くと その子は自分よりも遥かに強い存在が。突然現れたと、その男の子は言っている。その話を詳しく聞くと。その大魔王の子供の、女の子の方が その男の目の前で その力を発動したらしい。そして、その大魔王の子供達が 《大魔覇神 》と言う存在で 大魔帝である 大魔王と 《魔人化》した 俺と、《大魔人》である リリーナと融合した大魔王は その 《大魔覇神》の二人と同じ力を持っていたみたいだ。

そういえば、大魔帝は《魔人》と融合した後の姿は その《魔人化》をすれば、大魔王は、人間だった頃の姿をしていた。だが大魔帝の娘の方は 《魔人形》の体に 意識だけがある状態だったはずだ。この《魔人形》というのは、その者の命がある状態で 肉体に宿っている 《生命の根源》に、その者が本来持つ、その魂の欠片を、この《魔人形》に閉じ込める事によって 魔人として、その者を《魔人》にして この世に存在することが出来る。

俺は 大魔帝の娘が、この大魔王国を作り、統治する事になる。この国は俺が支配することになったが、大魔帝王が生きていた頃に。この世界を支配していた魔人たちは 全て、この国で生活を共にするようにして貰ってある。なので 俺は、俺の配下である魔人たちに。俺の娘と息子が魔王になるまでの期間。俺の配下として この大魔王に仕えるように命じたのである。そうする事で 俺の配下となった大魔王の部下が。魔王になった時の為の教育を 受けさせる事が 出来るからだ。

それから俺はリリーナと一緒にこの国の町の様子を確認する事にした。リリーナと手を繋ぐ俺は、リリーナの手が少し震えていたので。大丈夫か? と俺は尋ねると。私にもわからないと、言って来ていたが この国の民たちに。魔王としての力を見られる事が怖かったのだろうなと俺は思うことにしたのである。俺だって もし自分の娘の大魔王が 魔王になった姿を見れば怖いし。そして、俺の家族もそうだが。この大魔王である俺の家族と 一緒に過ごしてきた リリーナの子供たちなら。きっと俺と同じように。魔王になっても、俺たちと変わらないような 心の持ち主だと思うんだ。それに、俺の子供たちが、魔王になる前に 俺の子供たちと仲良くしてくれたら 俺の大切な家族の事も守ってくれると思うし。俺は 俺が、《覇竜王》の力を持つ、俺の妻と。《帝王竜王》の力を持つ 大魔王の娘。そして、《帝王覇竜 》を持つ大魔王の息子。《帝王覇竜 》である大魔王の娘が 《帝王竜王》と《帝王竜覇竜》の力を持っている。

俺の妻と、大魔王の娘である大魔王の娘。

それから、大魔王である 大魔帝王の力を受け継いだ大魔王の息子がいるから。もしも俺がこの国にいる事で。何かあったとしても 俺の妻と大魔王の娘である大魔王と大魔王の息子である大魔王の息子が。この国を必ず救うだろうから、何も心配していないのであった。そして俺とリリーナは俺の領土を見て回っていたが。俺は、大魔帝が作り上げた

『帝王竜王国』に、新たな国名を付けることにしたのだ。『帝王竜王国』に新たに付ける名前を、俺は考えた。この国の、この国の未来を担う者たちが 俺のように 家族と離れ離れになりながらも 自分の居場所を作る事に成功し。

家族と また会えた時。その家族と再会できたことを 誇りに思い その名前を誇りを持って、言える名前を付けようと思ったのだ。俺は、この大魔帝の国の名前を この国に住む、全ての国民たちに伝えてから。この大魔帝の国の名前を決めた。その名も 俺が今住んでいる場所から近いから ここの土地から取ったのだが 俺が名付けた新しい国の名前は、『王竜覇城共和国連邦 』と 言う国名である。

そうすると 俺の家族が。俺の妻が

「あなたらしい、素晴らしい国名ですね」と言ってくれてから 俺の妻と 俺の家族が 嬉しそうな顔を浮かべて喜んでくれたのである。俺の家族の、この笑顔を守るために 俺は頑張ろうと思いながら 俺は、俺の愛する妻と、俺の大事な子供達が笑顔を見せてくれるだけで 俺は幸せな気持ちになれたので。俺は俺の子供達が、魔王になるまでは、俺はこの世界での魔王としての役割を全うすることにしたのであった。

大魔帝である 魔王がこの国に現れてからは 俺は、俺の大事な家族を、この世界に連れ出した、《次元門》に近付く事は無くなった。そうすることで、俺の愛する家族を この世界に連れ出さなくて済むと考えたからだ。俺の子供達や、俺の妻が、俺に、この世界に残りたいという希望を言うならば。俺は 俺は 俺の妻や 俺の子供達が 魔王になるまでの間だけ、この国で暮らして欲しいと頼んでみるつもりだったのだ。俺にはこの国の魔王として。俺の領地を、守る責任があるから。

それから俺は 《覇神化》の《聖装》を身に付けて、リリーナと融合してからは、この世界最強の魔王となり。《魔道具製作 極致》で作った 俺が魔王である証を。この国の住民に見せつけてから。

この国に暮らす住民達を安心させることに成功したのであった。そうすると、俺の領地である、この国が、俺が魔王であることを 認めてくれたように思えて 俺の胸の中が温かくなってきたので。俺がリリーナと融合したので、俺はリリーナの事が好きなのだと。俺は改めて実感することができたのだ。そして俺が 俺の妻である 俺の大事な女性である リリーナを抱きしめたいと思っていると。そんな時。

この国の民たちが、俺に何かを訴えかけようとしていて 俺は何事だと思って話を聴くと。この王城の近くに 大きな城があるのだが。そこに俺の家族が住んでいた家があるらしいのだが。そこで俺の妻と子供達に会いたいと そう言っているとのことだった。どうせ暇だから 行ってみても良いかなと思い。それから リリーナと融合した状態の、大魔王の娘であり 大魔帝の後継者でもある。この世界の魔人の頂点に君臨している リリーナと共に この領地を見回りにいった。それから 俺は この国の住民たちに案内された。その場所に行くまで、俺は 大魔王の国には 様々な建物があったのだが。俺がこの国の住民たちに案内されて。俺の妻達が暮らしていた場所に辿り着くことが出来た。俺は俺の妻と、俺の子供達が暮らしている家に 入る前に。俺は俺の家族である 妻達の家のドアの前で。俺の家にある玄関でするようなことをしたのだ。それは 俺の妻達に俺の愛しているという気持ちを俺の口から直接伝えるためである。俺はまず俺が、この国の王になった事を伝えた。俺が魔王になったのは知っているだろうが。この国の王は 俺だということは、まだ言っていなかったからだ。俺はそれから、大魔帝の娘にして、この世界では、魔人の中でも最上位である。大魔王の後継者でもあり。大魔帝の力も受け継いだ娘。俺の大魔帝と、俺の妻との間に生まれた大魔王であるリリーナ。そのリリーナと融合したことで。俺は 大魔皇帝である 魔人と融合した。大魔皇となったのだと言うと。

そして、その大魔皇帝の力を受け継ぎ。俺の愛する妻の1人であり。俺が魔王になった時から 魔王にならずに、この俺の妻になっていた。大魔王の娘にして 大魔帝の力と魂を引き継いだ。大魔王の器。大魔王の娘である 俺の妻は、この世界を、俺の妻と俺の家族である、大魔王の娘にして 俺の嫁が。守ってくれるだろうから。俺がいなくても大丈夫だろうし。俺の家族のみんなに、もう この大魔王の力を宿した肉体を持つ俺がこの国で生きていても。魔王である俺の妻がこの世界に存在する限り 何も問題はないはずなのだから 俺はこの世界から消えることにしようと思うと 妻達に伝えた。俺の言葉を聞いて。俺の事を本当に愛してくれる優しい、俺の自慢の奥さんである。リリーナのお母さんである この国を治める、俺の王妃様のリリーナママ。それから、俺の妻の一人である。大魔帝の娘で 俺と夫婦になっている。リリーナお姉ちゃん。そしてリリーナの妹。リリーナとは、少し違うけど 俺と、リリーナの娘のリリナ。この三人が俺の話を聞くと とても寂しいと悲しむ顔を見せると。

俺が消えても、大丈夫なようにと この国の民たちを鍛え上げようと思うから 安心してくれ。俺は、俺が 魔王になったことを、大魔王の俺の家族は知っていても。俺の家族以外の人達に、俺が大魔王になったことは伝えていないのに。なぜ、その事が、大魔帝国の国民の誰もが、魔王が復活したということを知っているのかは よく分からないが。

だが、まぁ リリーナママが、大魔王の娘であるから 俺とリリーナの娘であるリリーナの友達が、この国に来ているからなのか。この国の王様が、魔王の復活について教えてくれていたのかもしれない。

それに この国は俺の領地だし 俺と大魔王が融合した姿である 大魔皇帝の姿を目にすれば。この国に住む者達なら 誰でも それが大魔王だという事は分かるだろう。大魔王である、俺の姿を見たから 国民達は俺に 助けを求めて、俺のところに来て この国のために、魔王を倒して欲しいと言ってきたんだと思う。俺の妻のリリーナが、俺の妻として この国の魔王になると決めたから リリーナに魔王を任せようと思っている。だから、俺は、この国から出ていくことにすると そう言うと この国にいる、大魔王の娘の リリーナが。大魔王の力を引き継いで。その大魔王の力で 魔物を倒せるぐらいの強さになれば 私でも、この国の魔王になる事が出来るのではないかと言ったので。

俺がリリーナに俺の魔力を渡して。その大魔王の力を受け継いだ、大魔王の娘の。リリーナのお父さんの。大魔帝の。大魔帝の力を受け継いで 大魔王になる為には、リリーナの体に流れている。大魔王の血が必要なので リリーナのお父さんの、大魔帝の血が混ざっている。俺の妹のリリアの体を、俺の妻であるリリーナに移植して欲しいと頼むと この国の住民達は。それを聞いた後で なぜか急に大喜びしていた。

そして俺が、この国を出ていこうとした時に。この国にいた、大魔帝の。

大魔帝の娘であり 大魔王である。大魔王の娘の。リリーナが俺の背中を押した。俺が、大魔皇帝の力を持つようになっても。私は変わらず、私の事を愛してくれると、約束してくれたから。俺は俺の愛するリリーナの期待に応えるためにも。

リリーナのお母さんや 俺の妻のリリンや リリナも。俺のことを好きと言ってくれたから 俺はこの世界で頑張ろうと思えたのだ。それから この国の住民たちや、この国を治めてくれるはずの 王妃様に、俺の領地である。この国に俺がいない間に、俺の愛する妻である 俺の大事な家族の。俺の大切な人の住むこの国の人々に危害を加えたり。もしも俺の大切な人に、手を出したら。俺は許さないからなと 俺の妻のリリーナの。リリーナパパと リリーナママ。それからリリーナの姉妹に言い聞かせると 三人とも 笑顔を見せてくれたので。この家族には、俺と大魔王の力が合わさって。魔王に進化した、リリーナがいるのだから 俺が、俺の愛する家族を守るためにも。俺の愛する家族を守るためにも 俺は大魔皇帝としての。この国の魔王の仕事に専念しようと思っている。そうして 俺は 俺の愛する家族を守るために この世界から出ていくと決めてから。俺は この国の住民と別れることにしたのであった。

そうして、この国の住人たちに 挨拶をして回った後に。俺は俺の家に戻る事にした。家に着くと俺は、大魔帝と融合しているので。俺の身体は。俺の意思に関係なく勝手に動くようになっていたのであった。なので、リリーナに頼んで 俺が融合を解除するまでの間は。俺の体を自由に動かしてもらうことにした。

リリーナに俺が融合を解除して 元の人間に戻ったら その時はまた俺が俺自身で動けるようになるように。融合を戻すようにしてもらうことを忘れないようにするよと言うと。リリーナが嬉しそうな顔をしたので。リリーナは俺に 大魔帝の力と融合した状態はどんな感じだと尋ねてきたので。リリーナが融合した状態での 感覚のことは、リリーナのお父さんである。リリーナママも俺の体の事に関しては理解してくれていたので 俺の方からも。特に、何の問題もなかったことを、二人に伝えることができたのである。

それから、俺の目の前にいる リリーナのお父さんの リリーナのお父さんの、リリーナママ。リリーナお姉ちゃん。リリナに、この国の王になったことを 改めて報告をすることにした。それから、俺がこの国を出るという事を告げることにすると。

リリーナママが、リリーナが、これから大魔王として この国を治めるから リリーナは 俺と離れて、一人で頑張っていくことになるけど リリーナなら、俺との繋がりが無くなっても大丈夫だと思うから心配していないことを告げてから 俺は、大魔王の力と、この世界から 姿を消すことを、伝えた。リリーナは そんな俺の言葉に対して リリーナママと、リリーナが俺に。リリーナの愛しているから、俺のことが好きだと、伝えてくれて。リリーナは、俺に、キスをしたのだ。リリーナママは 俺の事を愛してるし この子達と一緒にいたいと。リリーナは、俺がいなくても大丈夫だろう。俺と融合した時の事を考えると 今の俺の力を受け継ぐには リリーナ自身の力で。自分の中に流れる。リリーナのお父さんの 大魔帝の血を受け入れて。魔王になれる力があるはずなのだと言うと リリーナも、リリーナのお姉ちゃんである リリーナと同じ姿に。大魔王の娘でもある リリーナの妹リリナの姿に変化することができるはずだから。大丈夫だと言うと 俺は、リリーナとリリーナママに リリーナの妹リリナに 大魔皇帝と融合した時と同様に この世界の人では絶対に真似ができないであろう事をやって見せた。

俺は、俺の家族である。リリーナのママと姉に、大魔王になった時に融合を解除された後に、もう一度、融合できるような術を掛けるようにお願いしてから リリーナママは、大魔王となったリリーナに。この国を守ってくれると。リリーナに優しく伝えると。

そして俺は、最後にリリーナ達に。この世界を頼むぞと言ってから。俺はこの国を出た。この国に残った俺の家族は 俺が、この世界を。そして この国を出てから 大魔帝国から遠く離れた。別の世界に行こうとしたときに 俺は大魔王と大魔王の娘と、俺の娘達のリリーナ姉妹の事を、ずっと気に掛けながら。

大魔王の力を使い。その世界にいる。魔王と呼ばれる存在を。俺の妻の家族に手を出そうとするものが現れたときには 容赦はしないということを心に決めて この世界を去っていったのである。そうして俺はこの世界を去っていったのだが その後で、リリーナの妹である。リリナが。大魔王の力を受け継ぎ。魔王となり。大魔王の娘の。リリーナは。魔王の力と、この大魔王の娘である 魔王の力の両方を引き継ぎ。この世界で。リリーナママとリリーナの姉妹と共に。新しい王国を作ったのであった。

そして、この大魔王である。リリーナは俺と別れることになったのが悲しかったのか。

その悲しみを乗り越える為に。

自分が持っている。魔王の力で 大魔皇帝が持っていた。あの、俺が使っていた、魔剣を復活させたのであった。

この魔窟の中に入ってから。大魔皇帝と大魔王の娘と融合したことで。リリーナとリリーナママとリリーナの姉妹達が。それぞれ受け継いだ。魔王の力の気配を感じていたのだけれど。

魔剣の復活と、魔王化を同時に行っているのだろう。それに 大魔皇帝が 大魔王と融合した事で、大魔王の力も引き継いだ。俺の体と 大魔皇帝の体が融合した影響で 魔族の力である。大魔王の魔力が、リリーナの体に流れているのを感じるのである。

それにしても、大魔皇帝の力は かなり強かったから 大魔王の力を引き継いだだけでも。リリーナの身体には負担が掛かったはずである。だがリリーナ達は それを何とか耐え切ったようである。

そうして俺は この魔窟から、脱出する方法を探していると。大迷宮に封印されていた。魔王の一人である。暗黒竜と、戦うことになったのである。俺は、リリーナママとリリーナ姉妹に魔王の力を継承した時に 融合を強制的に解除された影響が残っているらしく。そのせいで俺の意思に反して 勝手に動いてしまう身体を止めることが出来なかった。俺はリリーナが融合した状態のまま 魔王として。魔王である 暗黒竜と戦う事になったのである。

俺は、リリーナママに魔王の力が宿ったおかげで、暗黒竜と、戦えるだけの力が手に入った。だから リリーナが大魔王になってくれたことに心の底から感謝していた。リリンや、リリンの妹でリリナも、大魔皇帝の力を引き継ぐことによって。魔王の力を持つことになるから。俺の家族達は全員、魔王になれるようになるから これからの事を、考えると 凄く嬉しいのだ。そうすると俺は、魔剣を持っていると。

この大魔王になったばかりのリリーナママが、俺の体に宿っている大魔王の力の影響で 身体の自由が奪われていて。上手く、俺の意志通りに身体を動かせないので 仕方なく。この魔剣で。俺の意識を身体の中に戻して 魔剣士モードに切り替えることにしたのだった。俺が、魔剣で。

大魔剣に切り替えてから 俺の意思通りになるようになった。俺が大魔剣を振ると この魔窟を守護する役割をしていた、大魔王が作り出した。大魔皇帝の生み出した魔物たちを 簡単に切り裂き。大魔王の配下でもあった、魔王の眷属である。暗黒竜と、戦ったが 暗黒竜に勝つことは出来た。俺は大魔王と融合した状態のリリーナママを融合を解除して。魔剣と一体化することで、リリーナママが魔王化することができるようになると伝えてから。俺の意思で。俺が大魔王の力を使えるようになる。大魔剣に融合した。

それから俺と、リリーナママと、大魔剣は。大魔王の配下の大魔王によって、封印された場所。この、俺が住んでいた、元の世界から 遥か遠くにある。この世界に存在していた。俺の大事な妻の住む、この世界とは別次元の世界に存在している。魔王城に行くための入り口を探す事にしたのだった。そうして探しているうちに 大魔宮殿を見つけ出したが そこは、大魔王が この世界の人々を滅ぼそうとしたときに。この世界にいた人々の生き残りたちが 大魔王から、自分達を守る為に作りだした。魔王城に辿り着くことができたのであった。そうして俺は今いる。大魔界に辿り着いたのだが 俺と、リリーナママと大魔剣の3人で大魔王に融合を解いて貰ってから この世界の王であり。俺の妻でもあるリリンが居る。俺の家に。この世界に戻ってきたのだ。

そして俺の体も 無事に俺の物に戻ったのだが。大魔帝との融合が解除されて 大魔王の力と融合する前の姿に戻ったことで。大魔皇帝に 吸収されてしまった俺の、妻でもある この世界で最強の存在である。俺の大魔剣の、大魔帝リリンは。融合した時と同じように。自分の意志とは関係なく 俺と一つになることを求めて 俺を求め始めた。

俺は、リリーナママとリリーナお姉ちゃんに 俺の妻と。娘達と一緒に暮らしている家に戻って来たと。伝えると。

俺の、家族に、なった、リリーナと、リリーナのお母さんと、姉であるリリナの二人が 俺の家で暮らすために この家に一緒に暮らしたいということを告げた。それから俺はリリーナママから頼まれたので。リリーナに。大魔王と融合した状態でも この家で、生活ができるかどうか。試してもらいたいと頼むと リリーナは快く引き受けてくれたのだ。リリーナが、リリーナママとリリーナのお母様に

「リリーナが。この大魔宮でも暮らせるかどうか確認をしてみたいから 大魔王様と融合をしている状態を。私に体験させて欲しいのですが。宜しいでしょうか?」と頼んだのだ。それで俺はリリーナママから、お願いをされるままに 大魔王との融合をする準備を始めた。俺は、リリーナに。この世界に存在する あらゆる種族の 女性の遺伝子を持つ女性。その、女性に対して 自分の子供を産ませることができる能力が この世界に来る前に 大魔王となったリリーナにはあったはずなので この世界にも適応できているかを確認したかったというのと。自分の、この、大魔剣と融合をすれば どのような感覚があるのか? をリリーナに伝えようとした。その事をリリーナに伝えると。リリーナが俺の言葉を真剣に受け止めてくれていたので。俺も嬉しく思ったのであった。そうしてリリーナは俺の言葉に素直にしたがって 俺と大魔王の力が宿る 魔剣に、自らの意思と。この大魔帝国に君臨する者として その器の大きさを示すために リリーナは融合をした。

その結果、大魔王の力を受け継ぐことができていることを確認した。

だがそれと同時に 俺の魔剣の刀身も変化していて 俺が持つ 大魔剣が。リリーナママの剣になっただけではなく。リリーナの魔剣として、新たな姿に進化をしていたのである。俺が魔剣の鑑定を行うことが出来る魔眼の能力を使ってみると リリーナママの剣の状態だと。この世界の魔王の剣の中でも最強を誇ると言われている あの伝説の聖剣エクスカリバーに匹敵するほどの力を持っていたのだ。

そんなわけで リリーナが使うことで 俺が持っていたときよりも格段に強化されていて しかも。この、大魔帝国の王となったことで得た 大魔剣リリーナの固有スキルで、魔王化できるので さらに強くなるのは間違いなかったのである。

そうして俺は、魔剣リリーナを俺の妻で有る。リリーナママに手渡してから 大魔王に融合したリリーナと、俺が持っている時の大魔剣と、大魔王であるリリーナママの融合を解き。大魔王リリーナは この、魔剣と融合して得た 魔剣リリーナの力で。自分の持っている大魔王の力を受け継いだ 魔剣の魔王化を行い。魔王の力を使いこなせるようになってから 俺が持っているときの魔剣と、魔剣リリーナの魔王の力の二つの力を使う事が可能になるはずだと説明した。

それを聞いた、リリーナの母親は。自分が、大魔王として、君臨した証でもある、魔剣リリーナを使いこなすことで 大魔王リリーナとしての威厳を保つために。

リリーナママも、リリーナの持っていた。魔王化が出来る大魔剣と、魔王として融合したのだ。そうすることでリリーナママが、魔王の力を使いこなせるようになったら リリーナママも、この世界の魔王の一人となってくれるはずである。そうすると俺とリリーナの子供達や。大魔帝の娘達が魔王になる可能性が出てくるかもしれないから。魔王であるリリーナ達が、魔王に覚醒したら 大魔帝国に住む人達からの支持を得られるから 俺と、リリーナの住んでいる。この、大魔宮殿が、リリーナママが魔王になる事で より強固な結界に包まれることになるのである。そうすると、大魔宮殿の中に閉じ込められていた 魔王の配下の大魔王達が、俺達と戦うことになると思うけど。俺と、リリーナママなら 絶対に負けることは無いと思っているので問題無いのだ。

俺は、魔窟の守護者であった暗黒竜との戦いで 魔王の力を開放したことにより。この世界の魔王として、リリーナと、リリンの姉妹と一緒に。魔王となることが出来た。そしてリリーナママも。俺とリリーナと一緒になってくれたから 俺の、家族達は皆 魔王と なっている状態である。俺は、リリーナママや。俺の家族と仲良く暮らすことが出来て凄く幸せな気持ちになっているのだけれど。このまま、リリーナママが魔王として、大魔王になった状態のままだと 俺の家族の中で魔王になっていない人は リリンしか居ないから これからどうするかを話し合わなければならないと思い リリーナママに相談すると。魔王にならなかったとしても 別に、今まで通り。この世界に居ても、問題はないと言ってきたのだ。俺は 確かにそうだと思ってしまった。だけど、俺は 魔王になる前は。元勇者だったから この世界の人々に魔王であるリリンの存在を受け入れられなかったら 元の世界に帰ってしまう可能性もあるのだから 俺も、一応、この世界の人々を説得するように 魔王である、リリンの母親でもあるリナリーの言うことに従うことにしたのである。俺とリリーナが、大魔宮殿を守護している暗黒竜と戦っていた時に起きた地震のような現象は、この世界を、暗黒の闇で覆い尽くそうとしてきた。暗黒竜の暗黒魔力が、大魔王と融合をしたリリーナママが放った、光の波動により 消滅をしていた。

そして俺と、俺の大切な存在である。俺の、妻の、リリーナママと。この大魔帝国を守護していた。大魔王と融合した俺達。リリーナママの魔剣と融合した大魔剣リリーナは。暗黒竜の配下である。魔王と化した配下の魔物達と 戦っている最中なのだ。そして俺は。暗黒龍に、憑依されている状態の、元人間の魔王と戦おうとしている時に 俺は元勇者である。リリンに、出会ったのである。リリンは、リリーナの妹である リリンとは違い 俺の事を。リリンが好きな人と、勘違いをして、俺に対して、猛烈アタックを仕掛けてくる。その勢いに押された感じになって。リリンは 俺の彼女になっていた。そうして俺とリリンは。魔王に、なり、俺と、魔王に、なってしまったリリーナママが居る この世界。俺の住んでいた、元の世界で。俺は魔王だったから リリーナは リリンが俺に対してアプローチをしても何も言わなかったが 俺の妻である。リリーナママの機嫌が悪くなることはなかったのだ。それはリリーナママの 俺に対する愛情が深いからこそできた行動だろう。

そういえば、大魔皇帝であるリリンは。この大魔宮にある魔宮を自分の支配下に置けば。この世界を支配出来ると言ったのだが。その事を俺に言った瞬間に 俺は怒りを覚えた。この世界を魔王の物にはしたくなかったので 俺は。大魔帝国にいる魔王達の力を借りて。大魔王と融合したリリーナママと。俺の持つ。魔王の力を手に入れたリリーナが魔王と化したことで、魔王と同等の力と。魔王に勝つことのできる力が有ると判断したリリナが魔王化しているので 俺は 大魔宮殿を護っていた暗黒の闇に呑み込まれようとしていた、魔王と、その配下と戦わなければならなかったのだ。それでリリンの言葉を聞いているときに、リリーナママがリリーナを抱きしめてから。リリーナの頭に手を置いてリリーナママが優しくなでながら。《貴女は優しい子ね》と言って 魔王であるリリーナを褒める言葉を言って 頭をなで始めたことで。リリーナは 俺のことが好きだという気持ちが リリンが俺を好きだということよりも。さらに強くなってしまい。リリーナも俺に対して 自分の感情を抑えられなくなったみたいで俺に対してのアピールが強くなってきたのである。そんなリリーナに対して、リリーナママはリリーナが暴走しないようにするためにリリーナのことを叱った後に。リリーナを慰めたのである。それからリリーナママはリリーナに自分の力で魔人化して 自分の持っている。大魔宮を支配下にすれば。大魔王の力が手に入ることをリリーナに説明をしてから。リリーナに自分の意思で魔王になることを伝えてほしくないと言いだしたのである。それを聞いた俺は どうしてリリーナママがそう言い出したのか? とリリーナの方に目をやると。俺が大魔王に融合して。大魔王となったときのように リリーナも、俺の事を好きになったことで 自分が持つ、魔王の力を、俺と、一緒に、使いこなしたい。と思う気持ちが強くなったらしく 自分の意思で魔王になりたくてしょうがないと思ったかららしいのだ。そう言われた俺は それなら俺は 大魔宮殿を 支配しなければいけない。とリリーナに告げることにしたのである。だが 魔王になったとしても。魔王になる前に 自分が持っていた大魔帝の力は使えない。と、俺は この前 リリーナに言われてしまったので。俺は魔王の力を持っていても 大魔王の配下達を、全員 倒さなければ 俺の物に出来ないから大変であるな。と思っていたので 魔王の力を持ったまま 大魔王の力を使うことができるのなら 俺は魔王の力で大魔宮殿の支配をするべきだと思いリリーナにそのことを伝えることにしたのだ。すると リリーナは。リリンと同じように俺の考えに賛成して 俺の、妻になるとまで言ってくれるようになったのだ。だけど リリーナが、俺と付き合っていると、リリンも俺のことが好きになってしまう可能性が高くなるから。それだと俺の邪魔になるのではないだろうか? と俺は心配してしまったのだ。

そして俺達は 大魔王リリーナママから 大魔皇帝と融合したことで得た。魔王の力の使い方と、大魔帝国の力を俺が手に入れた状態で、リリーナママが魔王としての威厳を取り戻すためには、リリーナママの、この、魔王の力を持つ者だけが入ることが出来る 魔王の部屋をこの大魔王の間の近くに作る必要がある。と言われてしまい それを了承すると すぐにリリーナママは この場所に大魔王の間を作り変えるために、魔法を使って場所を移動させようとしたのだが。その場所が。なぜかわからないけど。この場所ではなく。元大魔帝国の跡地である。魔族の国に変わっていた場所に移動をしていたのである。俺はその光景を見て、リリーナと俺は顔を見合わせていた。すると、その事に気が付いた、リリーナママが俺達に話しかけてきたのだ。《あら? もう、この部屋も完成したようですね》とリリーナに言ったあとに、今度は俺に目を向けると、《貴方が私達を助けてくれましたよね。そのおかげで私は。こうしてまた魔王になれましたから。本当に、感謝しております。ですので、この部屋に私が この世界の王になるために相応しいものを入れてくれてありがとうございます》と言われたのだ。そうして、俺は、なぜ、元、大魔帝国の領地だったはずの場所に。リリーナの作った、大魔王の間があるのかを疑問に思ったのである。だから、俺とリリーナと、リリーナママの三人で 話し合いをした結果。俺はリリーナママと 俺が融合したことにより 大魔王の力を手に入れた状態になっている。その状態で リリナと一緒に戦うことが出来れば、魔王になったリリーナが 一人で戦うより、強いから。この状態を維持して戦っていきたいと思っているので 魔王の間の移転をリリーナに頼むことにしたのだ。そして、その頼みを聞いたリリーナは俺の言うことを聞いて 俺と一緒に、この魔王の間で、二人で戦うことに決めたのだ。

俺と、魔王化した状態のリリーナが魔王と化したことで魔王化したリリンの配下の魔王と戦っていたときに。俺に突然現れた。俺と、俺の妻達の中で一番最初に出会った存在である。リリンの、元婚約者であったリリンは。リリーナママが魔王になる前の世界で俺達が。魔王と、戦ったときの話をリリーナから聞いたリリンは。リリンも魔王として戦うことを決めた。リリンは俺に《私の事をリリンと呼んでください。私は、この世界に、平和をもたらすため。魔王になって。リリーナ様と この世界の人達のために戦いたいと思います》と俺に言ってきたので 俺はその言葉を受け入れ。魔王である。リリンを、仲間にして この世界に住む人々のことを守るために戦おうとしていた。そうしている時に 暗黒の闇の波動を受けて、魔人が 魔族に姿を変えられた人たちを操り、俺と、リリーナの、大魔剣と大魔剣使いの、魔王と、暗黒騎士である、元勇者との一騎討ちが始まったのである。

リリンの 魔人としての力は。リリーナと同じぐらい強い。と言うことが分かったのである。暗黒龍は暗黒龍の力を使うことが出来たが 暗黒の魔人は 魔王と融合した暗黒竜である 暗黒龍を憑依させたリリンと戦うことは出来ても。その暗黒竜である。暗黒龍は倒すことができないようだから リリンの、力の、ほうが上だと言えるだろうな。だが。暗黒の闇を操ることができる、魔人には、普通の人間である、この国の兵士達と。この国の兵士たちよりもレベルの高い兵士達。それから、俺の大切な存在でもある リリンとリリーナと、この世界を救うために。この世界にやってきた勇者と。それから、この世界を救った聖女も、この戦いに参加させなければいけないので この魔人の相手を、どうするか迷っているとき。リリーナは、リリンに向かってこう言ったのである。

「私達のことを、甘く見すぎね。いくら、この魔人が強くても。今の私達は あなたに勝てるほどの強さを 持っているんだから」

と、自信ありげな表情で言うと、魔人に攻撃をしたのだ。魔人もリリーナと同じように大魔法を使って 攻撃を仕掛けてきたが。それをリリーナが、剣を使い。弾き飛ばしてからリリーナも攻撃を開始したのである。リリンの身体を使っているからなのか? それとも元々 そういう能力が備わっているために 魔人と融合しても問題ないのかはわからないが 魔王になったリリーナの 動きが今までと違っていて まるでリリーナの中に もう一人の魔王がいるような感じになっていたのだ。そうやって二人がかりで攻撃を続けていた時。二人の、攻撃を受け続けていた魔人から 声が上がったので どうなっているかを確認してみると 暗黒龍と、魔人となっていた元 人間の女性達から出ている闇の霧が 一つに合わさると 魔人は巨大な黒い姿へと変わったのである。

その姿を見て、さすがにこれは やばいと思ったので。俺はリリーナ達を助けるべく リリンに指示を出した。

「俺とリリーナが魔人を追い詰めているうちに魔人の足止めをしてくれないだろうか?」と 俺が言うと 魔人に向かって走り出していた リリンとリリーナが。魔人に対して 連携して 二人同時で攻撃をした。その瞬間に リリンから。こんな言葉を俺は聞いたのだ。

『私達の事を信じてください』という言葉と共に、魔人に、リリンの大剣から 光の光線と、それから、大剣による連続攻撃が、炸裂すると 大きな衝撃が周囲に広がっていくと。その衝撃によって発生した風が 吹き荒れていくと その風に紛れ込むように。魔人が姿を消していたのであった。そして 俺の背後からは 先ほど 俺が魔人に放った 光の光線の攻撃と 同じものを、俺の背後にいた リリーナに向けて放っていたのである。それに気が付いていた リリーナが俺の方を見たので リリーナは魔人と融合をしている状態であり。しかもリリンと、リリーナは、大魔皇帝を倒したことによって お互いに大魔王の称号を、得たために 互いの考えていることが 分かるようになったのだ。

俺は、この状態なら この状態から、すぐにでも。リリーナがリリーナを魔人と分離できるのではないか。と思ったが。リリンは魔人と合体をした状態が、自分の意思では解除できないと言ってきたのだ。だが。リリーナとリリンの二人は 大魔皇帝を倒したときとは違い。魔王化していない状態だったら。魔人を簡単に分離することができるみたいだったのでリリンは、魔人となった状態でいる必要があると言うのだ。なので。リリーナがリリーナに対して攻撃を仕掛けていた 魔人を一瞬で倒してしまった 俺の一撃に、驚いていた リリンとリリーナの二人で魔人を仕留めて 魔人を、魔王の力を持っているリリンに 魔人を分離してもらった後に。

大魔王の力が、宿った魔人となっている。魔人の中に入った 暗黒の力に、大魔王の力を打ち消してもらうという方法を俺は考えたのだ。俺はその考えを そのままリリンに伝えた。そして 魔人の中の暗黒の力は魔王の力が打ち消すことができたのである。そうすることによって 暗黒の力で魔人に変えられてしまった者達を元に戻すことに成功し。俺は 元、大魔帝国の跡地にあった。この魔王の間の近くの空き家で暮らしている者たち全員を集めてから。暗黒の騎士のリリンが魔王になったのだと、そして。俺が、暗黒騎士である リリンが暗黒騎士となる前の姿を知っている。この世界の人間ではないということを 俺が知っていることを、皆に話すことにした。そして 俺の話を聞き終わったみんなが俺の言葉を信じてくれたあとに。これから、暗黒の闇に飲み込まれようとしている。魔人や魔物の討伐のために 一緒に戦ってくれないか。と言うと。元からそのつもりで この国にきていたのと。暗黒の力の影響で 苦しんでいたこの国の人たちのために戦ってほしいと言われたのだから 俺たちは戦うぜ!!と力強く言ってくれたのだ。

この国に来てから数日しかたっていないのに。

この国にいる。兵士と、それから。この国の住人達が。

魔人や魔獣と戦い。魔族との戦いにも参加する。と言ってくれると。俺とリリンの、二人でも手に余るような存在を。倒すことが出来るんじゃないかと思えてきたのだ。

それから数日後には 暗黒の力に取り込まれていた。この国の住民たちも、ある程度 回復できたし。暗黒の闇に支配されていた 兵士たちのことも、リリンが、暗黒騎士となって、俺の手助けをしてくれるようになってから 兵士たちが魔人や魔人と戦って、怪我を負うことはなくなったのであった。それから リリンと、暗黒の力の影響がなくなれば。普通に戦う事が出来る兵士たちと。元 この世界を救う為に現れた聖女である。俺の嫁さんでもある 聖女と一緒に。魔王の力を持つ リリンが魔王化してから復活した この国の王だった魔族を倒すため。この国の魔導要塞がある場所へと向かったのである。俺は俺で 他の勇者と、聖女たちの手伝いをしながら この国で、戦う事になりそうな存在が、現れたときのために。魔王軍から回収しておいた魔族を。俺と、この世界の勇者と。俺の、仲間たちだけで対処できる。戦力になるように鍛えながら、戦う事にしたのである。

それから 俺は暗黒の力の影響を受けて 俺が暗黒竜になる原因となった魔族を探す為に。聖王女である。ルーノに頼まれて、彼女の護衛兼。付き人として。彼女と行動を共にすることにしたのであった。それから一か月ほど経過して。暗黒の力の影響から完全に開放されたリリンが暗黒騎士としての力を発揮し始めた頃に。リリーナの意識と、魔人である。リリンの意識が 一つに融合して リリンの意識は リリーナと一体化することになるのだが 俺はその時に。リリンに俺の剣を渡して俺のことを援護してくれと、伝えると リリンは リリーナの肉体の中に 暗黒騎士としての力も融合することになったのであった。それから暗黒騎士となった リリーナは暗黒騎士としての力を使いこなせるようになるために訓練を始めることになると。俺が持っている暗黒剣である。暗黒騎士の剣を使いこなすための鍛錬をするために 俺は暗黒騎士になったばかりの リリーナの面倒を見ることになったのだ。それから、さらに月日が過ぎていき。ついに。魔王と融合した魔族を倒して魔人になっていた。魔人を元の人間に戻した後。リリーナの中にいるリリンとリリーナが融合しなくなり 元の聖女である。聖女のリリーナに戻ることが出来た。そして リリンにリリーナの中から出て行ってもらい。俺が、魔王に覚醒させたリリンに 魔王になってもらうと。魔王の力を制御できるようになろうと、リリーナにリリンは 俺に、リリーナが使っている魔剣を貸してほしいと言われ。リリーナが普段 使っていた。俺が作った剣の剣を渡すと。リリーナは自分の中にいる魔人に 魔剣に喰われないために、自分の身体と、俺がリリーナに与えた。剣を融合させたのだ。その後 魔人がリリーナの中から出て行き。リリーナの魔剣も俺に返した後に 魔剣に俺から力を分け与えると 魔人はリリーナから離れて魔剣と同化をしたのであった。その後はリリンが俺と魔剣の使い手になった リリーナを暗黒騎士と融合させてくれたので。俺も魔王と魔人の力を使いこなしていくことが出来るようになったのであった。そうこうして、魔王と、魔王と融合をしている魔人と。そして魔人となっていた リリーナは、リリンのおかげで暗黒騎士と魔王の力を完全に使えるようになった。それから リリンからリリーナは 暗黒の騎士の力が、使えているから。今の状態なら、もう、魔王化しなくても 魔人の力を使うことができるはずだ。と教えてもらい。実際に、魔人化しているリリーナの姿を見て確認をすることが出来て安心をしたのだった。

そして。リリンが暗黒の力で魔人を操っている 魔王が封印されている場所に案内をしてもらって。俺は 魔王と戦ったのだ。リリーナもリリンもリリーナに宿る魔王も協力して戦えば。なんとか倒せそうだと、思っていた。しかし。

俺は 俺自身が油断をしていたわけではないと思うが。俺の仲間が殺されて 魔王にされて。魔人と合体した魔王と戦う羽目になってしまったのである。その相手は、魔王の魔人で。魔王にさせられたことで魔王の魔人と、なっていたのだ。そのせいで。魔王となった魔王の強さが、想像以上だった。リリーナが俺に魔人化した魔王は魔王の力を持っているから 魔王と互角以上に、戦えると言ってきた意味がよくわかった。そして 俺自身も魔王になった魔王と互角以上に戦うことが出来るようにならないと行けないと思い。俺の仲間たちを全員、俺の元に避難をさせる。

そして 暗黒の力の影響で苦しんでいた。この国の人々の為に、暗黒の騎士の魔王である。リリンが魔王にしてくれた、魔王と戦って 魔王と、俺自身の力の使い方を、もっと研究しないと行けないと実感をしたのであった。それから 暗黒騎士の魔王の力と、暗黒騎士であるリリンが魔王の力で魔王を圧倒したときに。魔王から 魔王の力が分離した。その時。俺の近くに居たのは 魔族の男と 聖女に化けた魔族であり。魔族は リリーナを聖女の魔王へと変えると言ってきて、俺とリリーナに攻撃を仕掛けてきたのだった。俺に攻撃をしようとした魔族の男が、俺の攻撃によって消滅したのだ。それを見ていた魔族の女が驚いていたが。俺はリリーナを守るために戦っただけだったので 俺に攻撃を仕掛けた奴らを、殺したわけじゃないのだと言い張っておいたら リリーナは。俺に助けてくれたことに感謝の言葉を述べてから。リリーナが俺に対して魔王としての力を使うときの。魔族の女は俺に向かって攻撃をしてきて。それから リリーナを魔王にしたくて仕方がない魔族たちは、リリーナを殺そうとしていた。そんな状況を、見た。俺は怒りを覚えてしまい。リリンが 魔人の魔王との戦いで見せた 暗黒の闇と 魔人の闇を混ぜ合わせた 暗黒の力で 魔族たちを攻撃すると リリーナは 俺に、魔人たちの魂を、浄化して欲しいとお願いをしてきたので。俺が、魔王化をする前から。俺と一緒にいた、リリーナとリリン以外の魔族や魔物に 俺は暗黒の力で攻撃してみたのだ。そうした結果 魔王となった魔王の魔力は強すぎて この国では使うことが出来なかったので。俺の、この国の勇者たちと、暗黒の騎士であるリリンと魔王になった。魔人である リリナの魔王化の力を使ったとしても 簡単に倒す事が出来なかった魔族たちを俺は、暗黒の闇と、魔人の闇を混ぜ合わせ。魔族たちに放ち。リリーナとリリンは俺と、魔人となった魔王である。リリンが魔王の力を解放した状態で魔王になった。魔族と魔人たちと戦いを始めたのであった。その結果 この国の魔王にされていた。この国の住民を苦しめていた元凶の。魔族と、それから 暗黒の闇と、暗黒の闇に飲み込まれて魔人として暴走してしまっており。暗黒騎士のリリーナが魔人を倒すために作り出した暗黒騎士の力に、俺が与えた力で、魔人たちは倒された。そして 俺は暗黒騎士である。リリーナが魔人を倒して元に戻ったのであった。そして 元に戻った。聖王女のリリーナが 俺とリリンの二人で魔王を倒したと聞いても この国の王様から、お礼として、報酬と それから勲章をもらえることになるのだが。

この国に居る魔獣を俺と、この世界を救った勇者たちと共に 魔人となった魔人を倒し。それから魔王となっていた。魔人の王である魔王を倒した。暗黒騎士の魔王である。リリンと、それから 聖騎士と暗黒騎士である。俺の三人で魔王になった。魔人と融合した魔人の王である魔王と戦って 俺は、魔王になった魔人と戦うことになったのだった。

魔王となった魔人は 魔人になったリリンの魔王の姿である。魔王よりも強いので、俺一人で戦うと。勝てるかどうかわからないので。暗黒の騎士の魔王である。リリンにも一緒に魔王と魔人と戦う事になってもらうと。

魔王となってしまった。魔王にされてしまったリリーナと暗黒騎士に融合した魔王の力を。俺は使いこなせるようになった。

そしてリリーナが元の聖女に戻った時に使った魔法を使えば元に戻るのではないかと思って使ってみる。

俺がリリーナに元に戻るかもしれない魔法の事を教えたら 俺に、元に戻るために使うと 元に戻って 元の聖王女様になって俺のことを愛してくれるようになるはずだったんだけど。元に戻れなかった。だからといって 俺はリリーナを見捨てるつもりはないし。むしろリリーナを愛したい気持ちが強くなったのだ。それで、元の聖女に戻ることができなくなったリリーナだけど。リリーナの中にいる、魔人が消えてしまって。今は、魔王となっているリリーナに。俺に憑依している魔王の力も俺に返してもらわないといけないと思っていたのだが。

その話を 聖王国の姫である。ルーノがリリーナに。ルーノはリリーナが魔人になった時に襲われて殺されかけたけど。そのリリーナをルーノを助けたから 俺が リリンが魔王となって、その力を開放して暴れまわっている魔王と戦う事になったのを見ても。俺の仲間になることを選んでくれたのだった。そして 今。

リリーナに俺に返すために残っている力を使ってほしいと言った後に俺から力を借りることは出来なくなってしまったが。それでも。魔王になっているリリーナに、まだ。リリンも リリーナの中に存在する魔王が残っている状態だし。魔人も残っていれば、魔王になる前に使っていた魔人の力は残っているのだと言うので。

俺は 暗黒の力で、俺の体に憑依をして魔王と化しているリリーナから 魔王の力と リリーナから、もらった 魔王と融合した魔人と戦った時に使えるようになった。暗黒の力でリリーナと融合をしている。魔人と化した魔王の魔人に 魔人と融合をしていた。魔王の力と。俺が元々使えていて。魔人化したことで新しく得た。《暗黒の力》を合わせて使うことによって なんとか魔王となっていた魔王を封印することに成功した。そして 魔王は リリンが、魔王となった魔人と戦っていた時に使用した暗黒の力と 魔人となった魔王の魔王の力を融合させた。暗黒の力と魔人の闇の力を融合させることに成功した 魔王がリリンを追い詰めていくが。

リリンも暗黒騎士の力を使っているだけあって 暗黒の力と魔人の闇の力を融合させた魔王と互角に戦えたのである。そして、魔王は、暗黒の力を使う。リリンを倒そうとした瞬間。リリーナに俺から力を分け与えられたリリーナに、暗黒の騎士の力が宿り 魔王は一瞬で 暗黒の力に侵食されて、消滅していったのだった。その後。魔王を討伐して。リリンは、俺と魔王になった魔人と戦って勝ったのだと知った聖女に、聖王女となったリリーナが リリンに対して 魔王となった。魔人と融合をしていた魔王を倒して俺を助けてくれたことに対してのお礼を述べた後。リリーナに俺とリリンに何か欲しいものはないかを聞いてみたのだった。そして 魔王になった魔人を暗黒の力で封印して倒した俺は。リリーナに、魔王の力を使った影響で 暗黒の力を使いすぎて疲れたので。この国にある宿屋に一泊してから帰ろうかと思ったとき。俺は、この国に来た目的を思い出した。そして、聖王国に来て。

この国の姫で、元勇者で、俺の仲間の一人のリリーナの妹である。ルーちゃんが、魔人の力を持った。リリンが、暗黒の力を持っていると聞いてしまった以上。ルーが、暗黒の力を身に着けてしまったら大変だと感じたからだ。だから、その対策の為に この国に立ち寄ったのだけれど。魔王にされてしまったリリーナの事は気になっていたが。とりあえず 魔人の力と魔王となったリリーナの魔王化の力が融合をしたことで出来た 暗黒の力で倒した魔王の事を考えないと行けないので 魔王と一体化をした魔王を倒すことが出来たから。俺と、それから 魔人である。リリンに魔王の力を返した方がいいので。俺達は、リリンとリリナに俺達が持つ魔王の力を、魔王化していた魔王の力も含めて全て渡すことにしたのだった。そして。俺は。魔人のリリンにも暗黒の力を渡したのだ。そうすると、魔人であるリリンは。魔人の王となった。魔王を倒せるぐらい強くなったリリンに暗黒の力が、リリーナに魔王の力が合わさった結果 聖騎士と暗黒騎士に融合した魔王は聖騎士であるリリーナと暗黒の騎士となった。リリーナによって 完全に消滅した。魔王となったリリンを 倒すことはできるだろうと考えて。俺が持っている全ての魔王の力をリリンに譲渡することに決めたのである。

そして、魔王化していたリリーナの暗黒の騎士の力である。暗黒の剣と 暗黒鎧を 俺が使うために 聖剣として生まれ変わった 暗黒剣を。暗黒の力で俺の中に存在していた。暗黒騎士の力は、魔人となり。暗黒の魔王と融合した。魔人となった。魔王とリリーナに暗黒の力が融合して魔王となった。

暗黒騎士の暗黒の力の全てが、俺の中に存在しているわけではないので。

暗黒の力を持つ俺なら暗黒の騎士の力を使っても問題はないと考えた。それに リリンが持っていた。魔王の力を。リリーナから受け継いだので 暗黒騎士の力と合わせて使うことが出来れば。暗黒の騎士として使うことも出来るはずなのだから。俺が 暗黒騎士の力を完全に使いこなせるようになるまでは 魔王の力では使えないはずだ。魔王の力は リリンの暗黒の騎士の力のように、自由に扱うことは出来ないみたいだしね。俺は暗黒騎士の力を完璧に使いこなすことが出来るようになるまで。暗黒の力である魔王の力の使い方を練習をすることにしようと思っているのであった。

暗黒の魔王が作り出した暗黒の魔窟の封印を解く為に、この世界に来ることになった俺は。

その魔王の魔力が封印されている この世界の。暗黒の騎士である。魔王となった魔人を倒した後。俺はこの国の王様に 魔王の魔力が込められた。この国の地下に存在している迷宮の中にある宝箱から。暗黒騎士と暗黒の魔王の魔人の戦いの後で。

封印されていた 魔窟の入り口が開いたのである。その魔王の魔人が作り出した暗黒の魔力と暗黒騎士と融合した魔王の力を、俺の中に封印をして、そして。その魔王と融合をしていた魔王が 俺の事を。魔王の力を手に入れたいが。その魔王の力と融合した 俺の暗黒騎士の力を手に入れることはできないのかと俺の体を乗っ取ろうとして俺を殺そうとした時に 俺が、魔王の魔人から奪った。暗黒の力を使えば、暗黒騎士と融合した。魔人となっている魔王でも 暗黒の力で、魔王の力と一緒に暗黒の力を使う事が出来るのではないかと思い 暗黒の力を使えば、暗黒の魔王の力も俺の中に融合されるんじゃないかと思ったのだ。

それで暗黒の力は、暗黒の騎士である俺に宿って。俺が魔王の力と融合をして手に入れた。魔人の力と魔王の力は、融合したけど。魔人は暗黒の魔王となったけど。

暗黒騎士と融合した魔王の力は俺の中で、今も眠っている状態だったのだ。だけど暗黒の力と融合した暗黒騎士の魔王の力では暗黒の魔人には勝てなかったのだ。俺達が戦った暗黒の魔王の魔人と 暗黒の力だけを使って融合をした。暗黒の魔王の力だけでは。暗黒の魔人を消滅させることはできなかったようだしね。そして。俺は。リリーナから譲り受けてリリーナから借りていた力の一つ。《大賢者》の力で得た。勇者の記憶を読み取ったことによって得た力の内の二つ。《全属性魔法》《魔法合成》の能力が有る事を知った俺は《魔法の合成》を行う為に必要な知識を手に入れようとしたら 俺は《魔法の合成》と言うスキルを持っていたのだ!その事を知って、それから数日が経過した後。聖王国を出発した。そして聖王国を出てから一週間後に 聖王国の聖騎士が、俺が聖騎士の国を発った日に来ていた。俺に会いたいと聖王国から連絡が来ていたので。

俺が聖王国の王城に戻ると 聖女になったばかりの リリーナと。俺の仲間のリリーナとリリーナから暗黒の力を受け継いたリリーナの姉妹で暗黒の騎士の力を継いだ。聖女でもあるルーが俺の前に現れて 聖騎士団長のレイと リリーナの姉であり聖女のレティシアが待っていた。それで俺は、リリーナから暗黒の力で暗黒騎士と融合した。魔王と化した魔王の力で 魔人と融合をしていた魔王を倒して、この世界に暗黒の魔王が誕生したから、魔人の力と暗黒の力を持っている俺に暗黒の魔人を討伐してほしいと言われたので。

俺と暗黒騎士の力を受け継いだ。暗黒のリリーナと暗黒魔人である。魔王となった魔人を倒しに行くことにしたのだが。その途中で。この国にいる 聖騎士の中でも最強の存在である。俺が知っている中でも 一番 強かった男と再会した。俺が最初に聖王国の王都にたどり着いた時に出会った あのイケメンで強い男は 聖騎士になったらしく。今では聖王国最強と言われる。

聖騎士になっていたのだ。

聖騎士になったばかりの俺に。自分の持つ聖剣である 光の精霊と契約を交わし。光の精霊の加護を受けた。光の力で俺の攻撃を軽減できる 光属性を使いこなし。そして 回復の力も持っている聖剣を、手にした。この世界では珍しいらしい。二本の刀の剣を使い。二種類の異なる剣術を使う。そして。二つの属性を使うことが出来るのだそうだ。

この世界の常識に疎かったので、この世界で、どんな戦い方をするのが普通なのかは分からないんだけど。とにかく凄いやつなのかもしれないとは思っていたが。本当に。とんでもない奴だなと思ってしまった。この世界に来て初めてあった時から。ずっと、この男と手合わせをしていて一度も、負けることがなかったからだ。それなのに 俺は。

その男のことを。名前すら覚えていなかったのだ。そんな俺が聖騎士と暗黒の魔人と化した。魔王になった魔人のいる場所へ向かおうとしている最中。俺と。聖騎士と。暗黒の騎士の力を継承した。暗黒騎士のリリーナの三人は。暗黒の騎士となった魔人に 聖騎士の俺と。暗黒の騎士の暗黒の魔王となった魔人との戦いを見ていて 俺がこの世界にやってきた理由を知っている リリーナ達も、俺と同じことを考えたようで 俺とリリーナと。暗黒の騎士となったリリーナの妹の暗黒の騎士の暗黒の力を引き継いだ。聖騎士の暗黒騎士が協力して魔人の魔王を倒すという提案をしてきて。それをリリーナ達に言われてから気が付いた。俺は、俺が使える全ての力を融合させた暗黒騎士の力を使っても 暗黒の魔王の力と融合した。リリーナが暗黒の力を持っているから。魔王の力と融合しているリリーナの暗黒の力の方が強いのだ。俺の暗黒の力よりリリーナの暗黒の力が上回っていて、俺が、魔人の魔王に勝つことが出来なかったのなら その暗黒の騎士の力と融合した魔王を倒した後に、暗黒の魔王の暗黒の力を使うことができるようになった。

暗黒の魔王は倒すことはできなくても、暗黒の力の使い方を覚えた暗黒騎士である。暗黒騎士の魔王と融合をしている魔人の魔王を倒すことぐらいは出来るはずだと考えた。それに、俺は暗黒騎士と融合した暗黒騎士と融合した暗黒の騎士となったリリーナとリリーナの力を受け継ぎ。魔王となった。魔人と戦う前に リリーナと融合した。暗黒騎士のリリーナの力は。俺の中に存在するだけで。俺自身が使うことが出来るのである。そして暗黒騎士であるリリーナ自身も、その力を、使いこなすことが出来ればリリーナの暗黒の力で暗黒の魔力を持った。魔王を圧倒することができるのではないかと思ったのだ。そして暗黒の騎士である。リリーナが持っている力である。暗黒の力は暗黒の騎士の力と一緒に使わなければならないのだからね。

暗黒の力は使えても、暗黒の力単体だけじゃ、どうすることもできないだろうし その事は俺と融合をした暗黒騎士と融合した。魔王も分かってくれていた。それに暗黒騎士と融合した魔王が言うには。暗黒の力だけでも、かなりの強さがあるんだとか言っていて その魔王の言葉を聞いて。俺は少しばかり自信が出てきた。確かに、暗黒の騎士の力と融合したことで暗黒の力は、リリーナが持つ。暗黒の力と同等以上に強力になったはずだ。

それでも、魔人となってしまった魔王を。

魔王と融合した。魔人を消滅させることは、出来ないようなのである。

だけど 俺の持つ暗黒の力を使えば 魔人と融合した魔王でも消滅することができるのかもしれないとも思ったので 暗黒の騎士が魔王を倒した後。暗黒の魔王の力を使って 魔王の力を消滅させれば、それで問題はないんじゃないかと思った。だけど問題はそれだけじゃないのだ。暗黒の魔王の力だけでは 魔人は、復活してしまう恐れがあるのだ その可能性があることを俺は忘れてはいけないのだと 俺は思うのだ だから。俺は。魔王を倒した後。

暗黒の騎士の魔王と融合した。暗黒の魔王に暗黒の騎士と融合した暗黒のリリーナと暗黒の暗黒魔人が リリンの残した。この世界の宝の一つである。魔窟に眠る。魔族たちが作った宝箱の中に入っていた。宝の箱の中から出てきた。魔王の秘宝と呼ばれる魔道具を三つほど手に入れた俺は 魔王の力を手に入れて魔王となった。暗黒騎士と融合した。暗黒の魔王と融合したリリーナの暗黒の力と一緒に暗黒の魔窟にある魔窟へと行き。そこで魔人を蘇らせた元凶である。リリンが作った魔道具を壊してしまうことにしたのである。

それからしばらくして。リリンが作り出した 魔王と暗黒騎士の力を融合させた魔人の魔窟で。

リリンが作り出したと思われる。魔人を。リリーナ達と協力して倒しに行った俺だったが。魔人と融合した魔人の体は、再生するらしく。そして、その度に 強くなっていっていたみたいだが。聖騎士であるレイと一緒に戦った俺達が、その再生をするごとに強くなる 強敵の体を再生ができないように破壊して消滅させてしまい。俺達は 無事に、俺達が戦って来た 暗黒騎士の魔王と融合した暗黒の魔王によって倒された。魔人の体を再生することが出来なくなった魔人を倒して。

暗黒の力を手に入れた俺とリリーナとリリーナから暗黒の力を受け継いだ暗黒の魔王は暗黒の魔王と融合した。魔王の力を受け継いだ。暗黒騎士と融合をして。魔人と戦う準備をしていた。

リリーナとの融合で暗黒の力を使った。リリーナから暗黒の魔人と化してしまった暗黒の魔王に力を貸してもらっていた俺なのだが。その俺に対して 大賢者となった。リリスの力で俺に新たな能力が追加されたようだ。その能力というのが。【全言語習得】と言うスキルであり。大賢者が有している 大賢者が得た。全ての知識を検索して得る事が出来るスキル。

その検索機能には、まだ。未開放状態の情報が存在するのだが。俺がその力を得たことにより。今まで俺達が使っていた。全属性魔法と言う魔法も 新しい魔法として生まれ変わった。

全属性魔法には 大魔法と言う種類が追加されて大魔法の中には 全属性魔法の中で上位の威力を持つ大魔法が存在していて その中には、《雷の大魔法》《炎の魔法》《水の魔法》《風》《土》などの魔法が新たに生まれたのだ 《光の大魔法》 《闇の魔法》この二つも。俺の能力の一部に追加されたようだった。

新しく俺の体に宿った《大賢者》の力のおかげで。俺自身の成長速度が格段に上がりレベルの上限が100になった。それと、この世界で俺が、リリーナに出会って。仲間になった頃はレベルが40だったはずなのに今はレベルが99になっていた。この世界に来た当初に感じたのだが リリーナと出会った時に比べて 明らかにレベルアップをしやすくなっていたのであった 暗黒の力を使い。俺と暗黒騎士と融合した。暗黒騎士となった。魔王に融合した暗黒騎士は魔人と戦った時に。

魔王の暗黒の力を吸収されて。暗黒騎士と融合した。魔王の力も消えてしまったらしく 暗黒騎士と融合した。魔王が魔王の魔人と戦いで使うはずだった暗黒の魔王の力も 魔王の魔王の力と融合をすることで、再び使えるようになったようである。

その暗黒騎士が 暗黒の力を吸収したことにより 暗黒の力を使うことができなくなっていた。そのため、リリーナの持っている。聖の力を借りて。俺達の戦いに助太刀してくれたのだった。暗黒の騎士の暗黒の力で リリーナは戦うことができるからね。

リリーナと融合した暗黒騎士が リリーナの聖の力を借りながら暗黒の力を使いこなし 暗黒騎士と融合した。魔王の暗黒騎士は、暗黒の力を使いこなし リリーナと融合した。暗黒騎士は、その力を最大限まで引き出すことに成功していたのだ。その結果 魔人と戦う前よりも、はるかに強くなり魔人を倒すことができたのだ。魔人の魔人の体が復活するまでに 魔王と暗黒騎士の魔王の力を引き継いだ。リリーナの暗黒の力があれば 魔人を倒すことも、可能なのではないかと思い始めていた。しかし そううまく事が運ぶことはなく 暗黒の騎士となった。暗黒の魔王の力は、魔王の魔王の力と。リリーナが融合したリリーナが持つ暗黒の力は。暗黒の力が強すぎて魔王を倒せるほどの力を発揮しなかったのである。その事もあって 俺が。暗黒の力で 魔王の力を封じ込めて封印をしてしまい魔王の力を一時的に使えなくしたのだ。これで。

魔王が復活した時には。魔人の肉体ではなく魔人の本体を倒さなければならなくなり その方法は魔人が復活した時点で、魔人を消滅させてしまうか。魔人を滅するかのどちらかになるだろうと考えた。そして、俺は、リリーナが持っていた暗黒の力と一緒に。魔人を消滅させれる可能性を持つ暗黒の魔王の力を 使うことになって、俺の中に、その二つの暗黒の力と融合した。暗黒の魔人がいる場所に、俺は向かうのである。リリーナ達と暗黒の騎士と融合した。暗黒の魔王は 暗黒の騎士と融合した魔王は、その体の一部を、暗黒の力を使って分離をすると。俺とリリーナ達に向かって この世界に残された。宝の一つである。リリンが作りだした。魔道具の一つである。リリナの魔道具を渡してくれたのである。リリンはリリナの祖母にあたる人であるからね。

それからリナー達は、この世界に残っているはずのリリーナと暗黒の力を受け継いだ。暗黒の魔王を探している。もう一人の暗黒の魔王と合流するために、残りの人生を費やすのかもしれないけど この世界に残されていた 宝の箱の宝である。魔道士用の装備である。《マジックリング》《魔力回復剤》《魔力回復薬》の3種類の魔道具を持っていた そして。リリナの魔道師としての力が込められた。魔導師のローブ。魔導士が着る。法衣である。リリーナに渡されていたのと同じ。法衣なんだけどね。それと、この世界に残って、リリーナの師匠となってくれる。魔法使いを探すという目的のために 残り短い人生で。俺に出来ることといえば、これぐらいしかなかったからね。リリンの魔窟に残されている。

リリンの遺産とも言える物の中に 大迷宮の中にある。大迷宮の中で手に入れた。リリンの作ったと思われるアイテムは リリーナの魔道具の中に。収納できるから 問題はないはずだ。

「それじゃ 行こうか 俺と一緒に」と言って暗黒の騎士に融合した暗黒の魔王と。俺と融合した暗黒の暗黒騎士と共に。俺は、この世界に残された魔人の生き残りがいるかもしれない魔人が作り出した。魔人の居城へと転移するのだった。

俺は、暗黒騎士と融合した。暗黒の魔王の力と暗黒の力を使った暗黒の騎士の力を合わせて使って。俺に新たに追加されている能力の一つでもある。《超高速思考》と《瞬間記憶能力》を発動させたのである。

俺の能力の一つである。

『全知全能』で得た知識は俺に新たな能力として。《超光速思考》と 《瞬間記憶》を追加したようだったが それは リリーナが暗黒の魔人の力を使った。俺の仲間になったばかりの暗黒の魔王が使っていた。魔眼の力でもあったのだ。俺の頭に魔人の魔窟で手に入れた。宝である。

魔王の魔道具を使って、手に入れた。リリスが使った。

《魔道具使い》の称号が浮かんできた 俺が魔道具を使う事で発動させることが出来る。

《道具解析》 と言うスキルの効果で得た情報によると 魔王が残した 魔道具の中でも強力な効果を持っているらしい。

その魔王の魔道具の一つが。リリーナに託された。リリーナが持っていた。暗黒の力と。暗黒の力を受け継ぐ。リリーナが持っている。魔王の力を受け継いだ。暗黒騎士となった。暗黒の魔王の力を使いこなす事が出来るようになった暗黒の暗黒の騎士団団長と融合して。俺と融合した暗黒の魔王と融合した暗黒の暗黒の騎士の二人と一体である。魔王が生み出した。暗黒の魔人を封じることができるのかを確認することにした。

その魔人が作り上げた城には。暗黒騎士によって。封印をされていて。その暗黒騎士が作り出した 暗黒の力によって暗黒の魔王が作り出した。暗黒の力で作られた魔獣も全て、消滅をしていたようだった。

魔人と融合した暗黒の騎士と。俺と融合した暗黒の騎士によって。魔王の魔人と融合した魔人と融合している魔人と融合した。魔王と融合した魔人によって生み出されている。魔王の配下の悪魔も消滅をしていたみたいだから 暗黒の力は、俺の《聖光剣》と融合をしている。暗黒の力を使う事が出来るようになった。暗黒騎士が使っている。暗黒の力も使うことができるようになっているはずなんだ。その暗黒の力を使って。俺達が倒した。魔人の魔人と同じように。魔王と融合した魔人も倒すことができるのではないかと考えたのだ。俺達が倒した魔人は魔王の力を使っていた。魔人に力を与えて操っている魔人を倒さないと魔人を倒し続けることになるんだ。だから俺達が戦った魔人と同様に。魔王の力も使うことが出来るようになれば。俺達の目の前に立ち塞がる敵はいなくなったということにもなるはずなのだからね。暗黒の力も使う事ができるようになることが 魔王を倒した後の目標になっているわけだけどね。俺が魔王の力を吸収したことで。魔王の力を使えるようになったのは。

魔王が復活をしてしまって、魔王が復活した時に。魔王の力を使わせないためなのだ 俺達が封印をした魔王も 復活する可能性があるかもしれない だから俺と融合した。暗黒の魔王が魔王の魔王の力を引き継いで 暗黒の暗黒の暗黒の騎士団長の力を受け継いだ。暗黒の騎士が魔王の力を引き継ぎ暗黒の魔王が暗黒の力を引き継ぐことで。魔王の魔人を完全に滅することができるのかもしれないと考えているのだ その確認をする意味で。魔王と融合した。暗黒の騎士に融合した暗黒の魔王の力を使って 魔王が封印をしている。魔人を倒してみることにしたのである。そして 魔人の城を、魔王が作り出した魔獣達を暗黒の力で滅ぼしながら進んでいった。魔人の魔窟の一番深い場所の手前まで進んだ時。そこには魔人が存在していたのである。魔王と融合した暗黒の騎士は。その男に暗黒の力を使って、攻撃を仕掛けようとした。だが、その男が纏う。魔人の力は暗黒の力を打ち消したのであった。暗黒の暗黒の魔王の力を使った。魔王の暗黒の騎士が使う暗黒の力は、完全に打ち消すことはできないまでも、弱めることに成功したのだった。

その魔人との戦いが終わると同時に。俺達の元に二人の少女と青年と女性が俺の前に現れた。その三人を見て、リリーナが 驚いた顔をしながら言ったのだった。

《えっ?! どうして、あなたたちが ここにいるのですか 私達の世界の。あの時の 私の仲間である 勇者と。賢者と。魔剣士が。この世界にいるのでしょうか それにしても 何故、この場所に来ることが出来たのですか 貴方たちは 既に亡くなっているはずだったのに 生きていたのですね》と言ったのである。すると。俺達に、その言葉を掛けてきた。女性と青年と女性の三人組が言ったのである。

「はい。私たちは確かに死にました。この世界に来るまでは でもこの世界に来たとき 何故か この姿のまま。この世界に来ることが出来ていたのです 私はこの世界に来た時から 私の体の中には 勇者様の力と。私が憧れていた。魔導師の方の力を感じることができていました それからしばらくして もう一人の仲間である。賢人の方の力も感じられました。それから数日が過ぎて、突然に、リリーナさんが、この魔窟に入って行きました。それで。この世界での私たちの目的は、リリーナさんの手助けをすることだとわかり リリーナさんを助けようと決意したのでございます」

そう言うと女性は、その青年と、もう一人の魔剣士に視線を向けるのである。その二人が答えるのである。

《俺たちも同じ状況だ。

俺と仲間の魔剣士と。勇者である君が魔王に連れ去られた後に俺と君の仲間たちと一緒に魔王と戦っていた その時に、俺は死んでいるから 今の俺が、どうなっているのか分からないのだが 今この俺が存在している理由はよくわからない それと俺の仲間の。リリーナという魔族の女と。リリナという魔女の二人と共に この世界に来ていたようだ それと、このリリーナって娘と、この世界に来てしまった俺とリリーナの二人で、もう一人の俺を探さなければいけないと思った そこでリリーナと共に。俺の気配を探しながら、俺の体を探していたら。魔人の王と融合をした魔王が現れたから そいつと戦いになって 何とか倒したときに この世界にいた俺が生きていることに気が付いた それから。魔王を倒すためには、この世界を救い。暗黒の騎士に倒された。俺の体を蘇らせる必要があったから リリーナの持っている。リリーナの持つ暗黒の力と リリナが持つ暗黒の力を合わせて 復活した。魔王と戦うことになった 俺は俺自身の持つ、リリーナの魔王の暗黒の力の暗黒の力と暗黒の力を使いこなし 魔王を追い詰めていったその時に、俺の前に リリーナの魔眼の能力が封じ込まれた宝の箱が俺の前にあった その宝箱に リリーナが持っていた。魔王の暗黒の力の魔眼の力が封じ込められていたんだ そして。リリーナが持っている。魔王の魔道具を使って 俺に新たに追加されていた能力が発動させた それは、魔人の魔窟にある全ての物を。その物の中にある魔力を吸収して。その物の魔力に変換するという効果を持っていたようで 俺が魔王にとどめを刺す前に、魔人の魔王に。俺が使っていた暗黒の暗黒の力の魔道具と。俺が持っていた魔王の暗黒の力と魔王の力を融合させた魔道具を使い 俺の暗黒の力を使った魔王に使った暗黒魔法で、魔人の魔王を。封印することに成功したのだった。その後俺は魔王の魔人と融合をしていた魔人に。魔人の魔王の力を使われたが 俺と融合した。魔王の暗黒騎士の力を使う事ができて、魔人の魔王の攻撃を退けたのだった》 リリーナの目の前に現れた三人の女性は リリンやリリスと似たような雰囲気を持つ人たちであった。彼女たちは、俺の姿を見て 驚いていたが、まず最初に、リリーナに声をかけたのである。リリンはリリーナに向かって

『よかった 生きていたのね』と言って。涙を流し始めた。

《えええっ リリンお姉さま?!!》と驚くリリーナ 《えっ!? まさか そんなだって貴方はもうすでに死んでしまったはずだよね》と リリスが言い出して《そうだよ。お前は死んだんじゃなかったのかよ?!!! それにその服装と髪の色と長さは何なんだよ》と言い出した。すると。その女性のうちの一人が。《まあまあ落ち着きましょう》と言ったのだ。その言葉を聞いて リリーナは冷静になり。リリンに謝ったのだ。リリーナに謝罪をされてリリンが涙目になったままで 《別に良いけど 心配させてしまってごめんなさいね》と言ったのだ。

「ちょっといいかな。君たちは、その魔人に取り込まれた魔王によって殺されていたんじゃないのかい?」と言うと。一人の女性が。

「えっ?! どうしてそれを。あっ、失礼いたしました 申し遅れました。私の名前は レティです。

魔人となった暗黒騎士様に命を与えられて 暗黒の魔王となった。魔人と融合した魔人を討伐した 元勇者である。勇者様のお供をしていました。暗黒騎士様が 私たちを生き返らせてくれたのです。私たちは。魔人となった魔王との戦いで命を落としたはずなのですが。私たち三人は、リリーナが封印をしている。暗黒の暗黒騎士に助けてもらうために。暗黒騎士が生み出した暗黒の力を使って復活を果たしたのですよ」と答えたのだ。それを聞いたリリーナは。《そうなんだ。暗黒騎士が助けてくれなければ。魔人が復活してしまっているこの世界では私たちは生きていけなかったのです》と言っていたのだ。すると 《ああ~。そういえば俺のことを忘れていただろう。暗黒の力を受け継いだ暗黒の騎士である。今は暗黒の魔王になっているんだ その俺が作り出した魔道装置によって。お前達をこの世界に呼んだんだからな。俺の力で、俺の力を分け与えた三人を蘇生させたわけなんだ。暗黒の力を使った俺の力は。暗黒の力を使うことで、暗黒の力を扱えるようになるからな。暗黒の力を受け継いだ。暗黒の暗黒の暗黒の騎士である。俺は暗黒の暗黒の魔王でもあるんだけどね。だから暗黒の魔王の魔石と融合をした魔獣が封印された魔道具と。暗黒の魔道具を融合して。魔人の魔王と融合をした魔獣に。俺の力の一部を与えたのだよ。魔人を取り込んでしまった魔王と。融合した魔人を倒すには。暗黒の力を使わなければならないと考えたからな。そして暗黒の魔王の力で。暗黒の力を持った暗黒の暗黒の騎士である。俺自身が暗黒の暗黒の暗黒の暗黒の魔王に進化したという事なんだよ それで 暗黒の力を手に入れた。暗黒の暗黒の暗黒の騎士である。俺は暗黒の暗黒の魔王である俺が作り出した。魔導機械を使って。暗黒の騎士である。暗黒の魔王の暗黒の力を受け継いだ暗黒の暗黒の騎士が作り出した。暗黒の力を使って、この世界の魔人を一人残らず滅ぼしたんだ。俺の力は強大すぎてな。俺以外の魔人は暗黒の力に対抗が出来なかったのさ。それに暗黒の魔人となっていた。魔人達も、その力に耐え切れなくなったみたいで、俺が作り出した魔獣達に吸収されたのさ。そして俺は魔人の王を倒した後 俺と融合した。魔王の力を使った暗黒の力を使って、この世界に存在する全ての魔人の王を倒した 俺は、魔人としての力を失った 俺は魔人としての力を使い果たすと 俺は暗黒の力を使った暗黒の力を使って、魔獣達を操り魔獣達の体内に存在する魔素を魔道具を使い。魔人の力として吸収させた そして、その吸収させた。暗黒の魔人の魔獣達は魔素がなくなり。消滅した。この世界に残っていた魔獣は魔人のみとなり。この世界に存在していた魔人の王は倒されたのさ 俺と魔人の魔王の力を取り込んだ。魔獣達が合体をして誕生した魔人の魔王も倒せた これでこの世界での暗黒の力は。魔族の魔人だけになってしまったのさ》と説明したのであった。

するとリリーナはリリンに話しかけたのだ。

《ねえリリンお姉さま。

貴方たちが持っているその剣を。私の手に返してくださいませんか 私は その剣が無ければ この先 暗黒の力を使いこなすことができないんです》 それを聞いたリリンは、リリーナに対して。

《えっ!? リリーナさん 何を言っているのかしら? 貴方はまだ その力は使えていると思うわよ 暗黒の暗黒の暗黒の力に飲み込まれることが無いほど その力が馴染んでいないだけなのよ それに、その魔剣があれば リリーナさんでも、暗黒の力を使う事ができるわよ 今の状態で使っているのよ その武器を使えば さらに使いやすくなると思うのよ?》と言ったのである。

俺もその話は聞いていたので

「君たちは、暗黒の魔王である。俺のことを信用してくれてはいないようだね」と話すと 三人の女性の誰かわからない女性が《暗黒の力に飲み込まれずに使えるって。どうゆう意味ですか? このリリンとリリーナが その暗黒の暗黒の暗黒の暗黒の魔王から与えられた その暗黒の力に飲み込まれたっていうのですか!!!》と言い出していた。

俺はリリーナの持っていた。暗黒の魔道具と魔剣が融合してしまったのだと説明すると。

俺の説明を聞いたリリーナは驚き。リリンに向かって《私が暗黒の暗黒の暗黒の暗黒の魔王の力を使った時よりも強くなっている感じはするのだけど このリリンお姉さまに貸して頂いている暗黒の力の方が強いとは思うのよ そのリリーナが、まだ暗黒の力を使っていると言うの?》と言ったのである。すると 《そうなんですよ。その剣を持っているとですね。暗黒の魔王が生み出した。魔道装置がリリーナに貸し与えられますよね それは そのリリーナが所持をしていた魔道具では無いのです 魔人の魔王を封印をする時に。暗黒の力を使うための暗黒の魔道具でしかないからです 魔道具と融合することで、その魔導具が。

そのリリーナが所有していて、今まで使っていた魔道具になるだけで リリーナの所有物には、変わらないと思います》とリリスが説明をしていた。

《なるほどね つまり リリーナが暗黒の暗黒の魔王から 魔道具と融合した。暗黒の道具を与えられたことによって。リリーナは魔人の魔人になった。ということなんだな》と言うと リリーナは。

《その通りだわ》と答える。

俺は、魔人の暗黒の暗黒の魔王になった リゼの魔眼の能力で俺を見ていた 《俺の瞳を見ていたな そうか そういえば。魔人族だったんだっけ?》 俺の目の前にいたリリーナが魔人だったので驚いたのだが。よく考えれば、魔人になったリリナとリリンは。同じ人物なので魔人と人間のハーフではないのだから。当然 魔人だったのだなと納得をしたが。俺と融合した暗黒の魔王は魔人では無いらしいのだ。魔人は人間やエルフなどの亜人や魔獣などと。融合した生物によって種族が決まっているらしくて。俺の魔道装置を融合している暗黒の魔王が魔人と融合した場合。その暗黒の魔人ではなくて。魔人の魔王が誕生すると言う。まあリリーナは暗黒の魔王に融合したわけじゃなくて 暗黒の魔人という存在になっていただけの話らしいのである。

「暗黒の力は。元々 俺が、俺の力の一部を切り離したものでね。その力を俺は俺自身に移植したのさ 俺は暗黒の力を俺に宿した存在でもあるんだ。俺は魔王である。

だが俺は 暗黒の力を受け入れた 俺は 魔王でありながら 勇者の力も手に入れることに成功したんだ」と言うと 俺は右手をかざし暗黒の魔王の力を発動させるのである。すると右腕全体に暗黒の魔王の紋章が現れ 漆黒の闇の力が発動された。

《ほらな。こうなっただろう この力は俺のものであって。魔王の力だ。暗黒の暗黒の力は この力のことなんだよ そして暗黒の暗黒の力を使いこなしていた暗黒の暗黒の騎士であった。暗黒の魔王である俺が作り出した。暗黒の暗黒の魔人の力を使いこなすことができる暗黒の騎士の魔王が暗黒の魔王の力である暗黒の魔人と暗黒の暗黒の力を使って魔人を倒すことが出来るという事なのだ》 俺は 暗黒の力を使いこなせるようになってから、俺は暗黒の魔王に進化したのだよと伝えると。《えっ ええええええ!!!》 《暗黒の力の本当の能力を知りたくはないかい》 《はい。是非 教えて欲しいです。魔人の魔王を討伐できるほどの。暗黒の力の秘密を 私は知りたい》と言ってきたので。俺は俺がこの力を手にしてからの出来事を全て この三人に教えるのである。そして俺が魔人の王になったことも、全て伝えたのである。

そして俺は。魔人の魔王を倒した後に、俺は俺の中に存在していた。魔王の力の一部も、魔王に取り込まれてしまったこと。

そして、俺は、この世界を旅をするために 俺自身の記憶を封じ。暗黒の闇を操り、自分の中に封印されていた魔王の一部を取り込むことにしたことなども教えたのである。それから。この世界を旅して回ったことを、俺はこの世界にいる仲間にも話をしていたように この世界で出会った仲間たちの話をした。そして、魔王との戦いで手に入れたアイテムなども リリーナに渡すとリリーナはそのアイテムを使って、何かの実験を始めるような感じになっていた。

俺の暗黒の力では使えない。魔道具を融合させることなどが出来るようになる。そんな機能を持った魔道具を作り始めていたのであった。

俺の仲間になってくれている女性達は、リリーナが行っている作業を興味津々な表情をしながら見つめていた。

リリーナは、その作業を終えたのか。

「ふぅ~

こんなものかな? うん完成!!」と言っていたが 俺から見ると、なんの変化も見られないので何が完成したんだと思ったけど この女性は本当に何をやって完成させたんだろうと思っていた。すると 俺の隣に来ていた、リリンが話しかけてくる。彼女は《暗黒の魔王である貴方様でも。あの魔道具と魔剣が融合して誕生した魔道具の事は分からないみたいですね》と言うので。

「ああ そうだよ その剣がどんな魔道具なのかも知らないんだ それに、リリンさんに貸していた暗黒の武器と魔道具が。

どういうふうに融合して 魔道兵器に変わっていったのかさえ、わからない状態だし。俺には全く理解ができない状況になっているからね」と 答えるのである。

暗黒の騎士リリーナさん。この方は。

私が作った暗黒の鎧を身に着けると私の意識が暗黒の魔人に飲み込まれそうになった時。リリンさんから受け取った。あの伝説の聖剣である魔剣を 私が使い始めた頃から、リリンさんや もう一人の暗黒騎士のリゼルが使っていた、暗黒の力を引き出す事ができる魔道具を私が持つ魔剣と融合させたのよ。

それで、暗黒の暗黒の力を扱うことが出来る魔剣が誕生したの。リリーナが作り終えた魔道装置は《神滅雷龍の盾(シールド)》と呼ばれる。

この魔道装置はね。あらゆる攻撃を弾き返す 防御結界を生み出すことのできる魔道具なの。この魔道具には、様々な種類の属性があるから。使用者に合わせて変化させることが可能だと思うの リリーナは、その《神滅雷龍の盾(シールド)》の仕組みを教えてくれた。それを聞くとリリーナの説明を聞いた。リリスが驚き《それでは、その《神壊の武器》が、リリーナの作った。魔道武器と融合したってことになるんですか? そうなんですね?》と驚いている様子でリリーナに尋ねてきた。するとリリーナはリリスに対して、微笑みながら。

《そう言うことです この魔剣には色々な使い方ができると思います。まず、この《神滅雷龍の剣》は、リリーナが所有していて リリーナが所有していない他の武具などを融合させ融合させる事ができる。魔道具として使うこともできると思うのですよ》と答えたのであった。リリーナの説明を聞いてリリスは

「それは かなり凄いことだよね それなら、例えば私が愛用していた暗黒の神弓とリリンさんの持っている神剣が合体したら、暗黒の神槍とか、暗黒の聖槌が作れると言うことなんだよね?」と言うと リリーナが少し考え込んで。「そうかもしれないですね。ただ暗黒の神弓の素材である黒鉄は貴重で、滅多に入手できないし。神剣も暗黒の力を使えば 融合できるとは思うんだけど。その暗黒の暗黒の力にリリーナの魔力が どれだけ耐えられるかは、リリンさんは知っているかしら? あと暗黒の神剣だけど 魔族の血肉である。暗黒の肉を食べることができれば融合することは可能だと思われるわ ただし 普通の人間が食べると暗黒の力によって肉体が崩壊していくわよ」と答えてくれる。暗黒の神器が融合した場合は、通常の方法で融合した場合と変わらない。融合した物を使う事ができると言うことであった。

「そうか そういうことだったのか。リリスと、リリーナさんは。俺よりも知識が豊富だよね? 暗黒の魔王になってからさ 俺よりも。ずっと年上に感じるんだ 見た目だけだけどね。まあ。二人共 俺よりも長く生きているからね」

俺は暗黒の力に馴染んだ時に。この世界に俺を呼び出したリゼが リリナを自分の元へと呼び寄せたことを思い出したのだ。リリーナも同じことを考えて 俺の方を見ながら話してきた。リリーナは俺の顔を見ると、思い出してくれたようで、リゼの名前を出して 《確か。貴方は、リゼ様に呼ばれたのですよね》 《そう その通りなんだよ》と言う。

「そういえば。リゼは、なぜ。あの場所に居たんだろう? そうか あいつも俺と同じように。異世界の人間を召喚しようとしていたのだろうか? そして俺は。あの女のせいで俺の身体から、切り離される結果になってしまった。俺と、暗黒の魔人が分離しなければ、俺の本体が死んでいたのは間違いない だが俺の暗黒の力は、俺自身から分離して俺を護ってくれたのは、間違いなく事実なのである」

「そうだとしたら あの時の暗黒の暗黒の魔王様は。この世界で そのリゼ様に会っていたということなのかしらね」とリリーナが言ってくれた。そして、暗黒の力を使いこなせるようになり暗黒の暗黒の力を使いこなしたことによって。この世界に存在している俺の肉体の人格である暗黒の騎士と暗黒の騎士の魂を宿した少女である暗黒の騎士である。リリーナや、暗黒の騎士のリゼルとリリナが、今の俺を見て驚いた表情をしている 《ええ!? 暗黒の魔王である貴方が、そのように変化した姿に、驚いたということもあるけれど 今のお姿なら リゼンドル王国とアルスレン帝国の両方に貴方が居るという事ですよね》と。リリーナが、暗黒の魔王になった事で暗黒の力で。暗黒の暗黒の力の影響で俺自身も暗黒の姿に変わることができた。そして暗黒の騎士の力を使いこなすために、暗黒の力で 暗黒の姿を形造る事が可能になり。その姿が暗黒の騎士になる前の。元の俺と瓜二つの姿をした暗黒の騎士になっていたのだった。リリーナにリリルも暗黒騎士の少女であるリリアにリリカも。

暗黒の力は俺の力でもあるが、暗黒の力の影響を受けないようにするために。俺は 暗黒の鎧と、暗黒の盾に、リリーンとリゼルと、二人の魔族から得た。暗黒の魔道具の融合をすることで。

暗黒の騎士リリンの使っていた。魔導具の武器も使うことができるようになっていたのである。

暗黒の騎士に姿を変えた俺を見ていたリリンは。俺の事を、しばらく見つめていたけど。

『やっぱり、貴方は 私の運命の相手です』と言いながら抱きついてきて。俺に甘えるような態度で。俺の頬にキスを何度も繰り返し。それから俺に顔を向けて俺を愛おしそうな瞳で見つめてくるのである。そんな彼女を見つめていた俺とリリーナ。暗黒騎士リリナは俺が変身してしまった暗黒の騎士の姿を見て 《あれ? リリンさんは暗黒の魔人だから 仕方がないにしても もう一人の方は? リリナさんの時は。普通なのに、どうして。あの暗黒騎士さんは暗黒の騎士なのですか?》と言ってきたので

「そう言われても 俺だって分からないからなぁ あのリリーナさん 暗黒の暗黒の力は、このリザの暗黒魔法と似ているからね 暗黒の魔人の力を俺が使い始めてから暗黒の力に俺自身が適応できるようになったのだと思うけど。あの暗黒の魔王となった俺が暗黒の鎧を着て暗黒の盾を使って、リリナさんと融合したら、その鎧が黒く変色をして暗黒の魔人と、なったのだと思うよ。暗黒の力に適応できるのは暗黒の騎士だけだったんだろう それと、リリーナが作ってくれていた暗黒の魔道兵器が完成したようだね」とリリーナに答えた。するとリリーナも 《その魔道兵器はね 暗黒の魔剣と暗黒の槍を融合させた。神滅雷龍(かみほろぼしらいりゅう)

雷槍(サンダーランス)を。

融合させることができます この魔道兵器の名前は。雷槍神滅(ライトニングブラスター)と 言います》と説明してくれる。

俺は雷神と名がつく雷系の攻撃を得意とする雷属性を扱える暗黒騎士になれる。雷系に特化した最強の戦士に変身するための強化魔道装置。雷龍神剣を雷龍神滅に進化させる魔道武装なのだと言う 俺は暗黒の暗黒騎士リリンと、暗黒の騎士リゼルの力を手に入れてしまったのだ。

「暗黒の神力 暗黒の魔力と暗黒の聖力が融合した暗黒の神力は暗黒の騎士の使う暗黒の力と同じようなものだからね 暗黒の暗黒の力を使うことができる暗黒の魔王と暗黒の勇者には 相応しい魔道兵装だと思うよ あと。暗黒の神槍にも雷龍神の力を融合した魔道具を使うことが出来るようになるから。

魔槍神滅と 魔道融合して。

魔雷龍牙槍神撃(マライコウガソウシンゲキ)に 進化した雷槍神滅は、リリーナの持っている暗黒の魔剣の暗黒の神器と、魔弓の神器に 暗黒の神滅の矢(マライメイデス)と、魔滅の神弓を融合させ魔滅弓と融合させることが可能だよ 魔滅弓と融合した雷龍神滅で魔滅弓と融合させた魔弾を放つことも可能なんだよ》と説明した。

「それは。凄いわね。それに 暗黒の神力と、暗黒の魔力が融合された暗黒の魔王の力には リリーナの暗黒の力である 闇魔法も融合されてるから。闇魔法の効果を使える暗黒の神槍と融合している魔剣を 使った技も、使えるようになっていると思うの でも それは凄すぎるわよね その魔剣を使った必殺技とかも、あるんでしょう?」とリリーナは言うので 《暗黒の魔王は暗黒の魔力を使って戦うから。普通の人間が持っているような聖力での攻撃は使わないんだよね。その暗黒の魔力が暗黒の魔力を吸収した時に。俺の場合は その吸収した。暗黒の魔力を、そのままエネルギーとして利用できるから。俺の魔力と混ぜることで。魔滅神撃とか暗黒魔炎と、いった 俺のオリジナル暗黒の魔剣を使った技は、使えたり するから この世界に存在する。すべての武器を使うことが可能なのが。暗黒の魔王である俺の強みなんだよ ちなみに暗黒の暗黒の神の力を使うのに必要な魔道具が 俺と暗黒の神が融合したことで暗黒の魔剣 暗黒の杖と融合したんだよね》と言う。「それって。暗黒の神の武器と暗黒の魔道具は、融合できるということなんですか?」とリリーナが聞いてくるので。俺は 《うん。そういうことなんだ 融合可能なんだよ 暗黒の神の武器は 基本的に 暗黒の装備や魔道武器と融合させて強化することができるんだけど。暗黒の魔導武器だけは。

他の武具に、合成することができないんだよね 暗黒の鎧に暗黒の魔導兵器と融合した暗黒の暗黒の盾と 合体させることで。俺自身の防御力が上がるのと。暗黒の暗黒の騎士リリナさんが持つ魔槍と融合した暗黒の魔剣と、合体させることにより。攻撃力が上がり、魔攻のステータスも上がることができるんだよ 魔銃の弾丸は 暗黒の神の力である暗黒の暗黒の力が込められているのは変わらないからね》と答えたのであった。するとリリンは。俺のことを抱きしめてきたままで「ねぇ。あの暗黒騎士は、貴方のことが好きで愛していて。リリナさんの時は。普通なのに、なぜ あの人は。私と同じように、こんな姿に変身してしまったのでしょうか? やっぱり。貴方の事を好きになってしまったからだと思います」と言ってきて

「リリンも。リゼみたいに 俺の事が好きになってしまったというのか? いやまあ。俺だって リリンみたいな女の子に、ずっと。抱きつかれたりしたら。そりゃあ 嬉しいから。嫌ではないけどさ」

《そうなんですか! では、私の事を抱きたいと思ってくれたのですか!?》と言われてしまって

「そうだな。リリーナ達のようにリリナ達の身体を、俺は愛おしく思っているし リリーナ達が好きだと思っているし。俺は君たちの事を愛してるし。リリナ達となら 結婚をしてもいいかな。とも、思えてきているしね まだ出会って間もないのだけど 俺もリリーナやリリナ達の事が。愛おしくて 大好きになってきていて。だから リリーナ達にプロポーズしたいと思っているんだ だから、リリーナとリリナとリリカとリリカが望むんだったら 結婚したいな と思ったからね》と答えていた。リリナは 《え?え?本当に? え?嘘? そんなに早く。しかも 私たち三人とも。いいというの? どうしよう 凄くうれしすぎて涙が溢れそう》と言いながら泣いてしまったので俺は彼女の事を抱きしめながらキスをしたのだった。その様子を見ている二人がいるのだが。レティ様は微笑ましい光景だなぁ~と思いつつ見ていているようだったけど。もう一人の少女は、とても羨ましそうに見ていたので「俺と結婚することを本気で望んでいるのならば 君たちも、リリンと同様に。今すぐとは言わないけど。

リリーナ達の家族になり一緒に生活しながら過ごしていくという選択肢も用意出来るよ 俺はね。リリナやリリスもリリーンもリゼラも皆と。同じ屋根の下で仲良く暮らしたいなぁ。と考えているんだ だから。リリーナ達の事も、これから俺の仲間になるリリンのことも。リリナの家族のリリーナもリゼルもリリスも同じ家族の一員になった気持ちで。俺に接してくれるといいな それに。俺はリリーナ達の事が、もう大好きな状態になっているから。結婚しても、みんなで楽しく暮らしていける自信はあるし。だから俺と、結婚したいというならば。リリナもリリーナも、もちろん リリンもリリナも含めて全員。俺の妻にして、一緒に幸せな家庭を作っていけたらいいなぁ と思っています』と言った。すると、もう一人の美少女であるリリンは。「本当ですか?リリーナが 貴方のお嫁さんになりたい。と言うので。この子と一緒に 私は貴方と婚約したいと強く思ってます でも、貴方に告白を断られたとしても。それでも諦めずにアタックしていこうと思ってました。リリナと二人で、貴方に認めてもらえるような女になれるように頑張りますからよろしくお願いします そして。ありがとうございます。私のような者を受け入れていただけただけでなく。貴方の妻にしてくれるだけではなく。私の妹も受け入れていただいただけでも幸せすぎるほどです 私が愛する人と結ばれて、リリーナや妹たちとも家族になれるなんて これほど幸福なことはありません。どうか、末永く。よろしくお願いいたします それから。もしよろしければ 私の妹のことなのですけれど。リリナと 同じく、その娘を妻にしても、いいと思っていただけますか?」と 言ってくれるので

「リリナも。この世界で知り合ったばかりの リリナとリリスも、この先も。大切な人になることには変わりはないからね リリンも、俺の家族になれたことだし。リゼと 同じように 三人も。これから、もっと俺を好きになってくれればいいよ」と言う。その言葉を聞いたリリンは嬉しさのあまり。涙を流しながらも俺に飛びついてきて。キスをしてきた。リナは。「リリンは。私の義姉になるんだから。私と 同じ扱いをしてもらってもいいのよ?」と 言い出して。リリンは 少し悩んだ末に「リナ。ごめんなさいね。でも。リリナは リゼの姉である前に、リリーナの親友でもあるから。

どうしても。貴女の事は特別に扱ってしまいたくなるのよね だから 貴女を一番大事な女性だとは思うことは 出来ないと思うわ でも これから。姉妹となるのですもの。貴女たち二人のことは どちらも、私にとって、かけがえのない存在だと思うことにするわ」と言ってくれたのである。俺には、この二人が何を言っているのかよくわかんなかったんだけど 後で説明を聞くことにしよう。するとリナは俺のことを抱きしめてきた。その行為を見たリリンが「リリナと私は、これからリアナちゃんとリリナの娘として生きることを決めていますが。

リリンと貴女は、このままでいてほしいと私は考えております」と言う。俺はその言葉を聞いて驚いてしまう

「どうして?なんで そんなことを言うんだ?」

《どうして と言われましても だって、私たちは。今までずっと、お互いに支え合って生きてきた親友ですので それが。お互いを嫌いにならなくても。恋人同士になるよりも 強い絆で結ばれているんだと思います。

だから 私たちの事は気にしないで 私たちと貴方は、今までどおりに過ごしてください その方が 私たちにとっては 嬉しいことでもありますので》とリリンとリナは言うのだ。

その話を聞いていたリゼとリリナとリリカは、とても悲しそうな表情をしていたのであった。そしてリゼは、何かを考える仕草をする 《それじゃあ リリーナ達は 俺と結婚しないというの?まぁ。リリナやリナと。そういう関係にはならないと、俺の方から。宣言したからなんだけどね それは、君たちが、俺に気があるような態度を見せてきたからなんだよ 俺から、君たちに、そういった気持ちを抱いたことはなかったんだよね》と言うと。リナは「それは、わかっておりますわ リリーナは あなたを愛していて。私も、リゼも。リゼは、あなたのことを愛するリリーナのことを愛しているし リリリンだって、貴男のことが大好きなのは知っているけど。それでも、貴男のことを愛しています でも 私たちの想いに 答えて欲しいとまでは、思いませんの これからも、友達として接してくれても、かまわないと。リリナと 相談しましたので それに、リリナも 貴男が好きなんです リリナだって、貴方の事が好き過ぎて、どうしようもなくなってしまい。

自分を抑え切れなくなってしまった。その結果なんです だから、どうか お怒りにならないでくださいませ」と言いながら。リナは泣き出してしまった。俺は慌ててリナを抱き寄せる

「わかったから 怒らないから泣かないでよ。俺は君たちの事を、愛しているし 大切に思っているので。リリーナとリリナの事も愛しているから 安心していいからね リリナも、俺がリリーナのことだけを好きになると思っているかもしれないけど。俺は。そんなつもりはないからね」と抱きしめながら。俺はリナの耳元で言うとリナの顔を見て「リリナもリナも 俺を好きでいてくれているんでしょ?」と問いかけると二人はうなずいて「はい。私は、リリナ様とリナを愛おしく想っている気持ちは変わっておりませんので どうか これからも、ずっと愛し合える関係で 居させて下さい」とリリナが言ってくれたので 俺も。「もちろんだよ これくらいの事で。俺の気持ちが変わったりなんかは 絶対にありえないよ ただでさえ。俺は君たちのことを 大好きだと思っているんだからさ それとね 一つ約束をして欲しいんだ」というとリナとリリナとリナカとリリゼは キョトンとした顔になってこちらを見るので

「これから、この世界で生きていくことになったので 俺にもしものことが起きた場合のために。俺が死んだら この世界の神様になって。みんなを守る存在になりたいと思ってるんだよね そうじゃないなら。俺以外の人たちにも この世界に呼ばれた理由があったわけだからさ 俺は リリナやリリナ達が 幸せな生活を遅れるように。見守って行きたいと思ってるよ。この先もよろしくお願いします」と話すとリナは涙を流すのだが、リナも しっかりと話してくれる「はい。ありがとうございます その言葉だけで。私は幸せです どうか、これからも リリナとリリゼと一緒に。仲良く暮らして行けたらと願っています もちろん。貴方の妻としても、頑張っていきますから」と。言ってくれたのである。

俺はリゼに呼ばれ。リゼル達の部屋に来ていた

「それで、俺に、何か聞きたいことがあるんだっけ?」と俺が言うと

「そうだね まず。君は、この世界に来るときに 僕と。それから リリーナの事を救ってくれたんだろう?その礼がしたいと思っていたんだ」と言ってくれるので

「そのことは いいよ あのときは。リリナが、リリーナと入れ替わったことで。俺は『神』になっていたみたいだから だから。そのおかげで リゼル達の事も 助けることは出来たから 別に気にすることなんて無いんだよ?」と言うが リゼルは

「僕は、リリーナを助けてもらったのに。その恩人に何も返せていないのが嫌なんだ。だから、君の役に立てるようになれるように。強くなりたいと思うから そのために リリーナと一緒に修行をしてほしいんだ。いいかな?」と お願いされるので 俺はリゼラを見ると 俺の考えている事がわかったらしく リゼラが言う

「私からも お願いします 私とリリーナには。貴男のお世話をすることは出来ないのですから」と 言ってくるので 仕方ないと思い。二人を弟子にすることにした。リリナとリナも一緒に リリナに、俺のスキルである 〈コピー能力〉の使い道を教えたりした。そしてリナに教えていた時に気づいたことなんだけど。リナは リリスと同じ系統の魔力操作に長けていることがわかって驚いた。なので リリシアにはリリナにリリスとリナの三人がかりで教えるように指示を出した。

リゼに、リナとリリゼの二人の事について 聞いてみたが

「その話は。もう終わったので大丈夫だ。リリナは、リリーゼが君の妹になったことで、妹にしてくれた君に感謝しているんだ。だから、リリナとリリゼは 君の妹でもあるから リリナは。君のことを とても好きになってしまったらしい。そのせいで 妹になるのは断られたけど 諦めてはいないんだろう」と 説明してくれた。

その話を 俺の隣にいた リリシアに聞かれてしまったので 俺に助けを求めてきた そのあと。俺は リゼとリリリナを連れてリゼの実家の別荘に行くことになるのだった。その日は 一日中。俺は、リゼやリリリナから「私の夫になれ」「私の婚約者になれ」と言われ続け。その度に、断り続けていたのだが。俺は、二人と婚約を結ぶことにしていたのである。その話を聞いたリナとリナリナは「そんなのずるい!リゼばかり リアナちゃんを独占しすぎです!」と言ってくるので。俺に抱きついて「私を好きになってくれたのならば。私は、リアナちゃんの側にいるために、貴方と結婚するわ だから 私も妻の一人にしてください」と言ってきたのである。俺に抱きついているリゼとリリナの姿を見てしまったリリナは「ずるい」と 言い出す。その光景を目にしたリリシアは「あら?それでは 私も お姉さまたちと同様に。貴方に嫁ぐことになりますわね。それとも。三人で愛し合いますか?」と言う。

「その選択肢しかないのか?それしか、方法はないのか?」と言うと。

「それは違うでしょう。貴男が選ぶべき選択とは 一人だけを愛すべきなのです。それは貴男自身が決めるべきであって 誰かに押し付けられるものではないはずですよ」と言われた俺は、リナの方を向いてリナだけを選ぶと言うことにしたのであった。その後。三人の女性たちは。納得をして帰っていったのであるが。後日俺は《大七神》と呼ばれる存在に会うことになってしまうのだ。その時のことは、今は話せない。いつか必ず話す機会はあるはずだ。

俺は今 リゼンドと二人っきりで森の中にいる。何故 二人で森の中に来てるかというと。

それは、リゼの一言から始まった 《リリーナとリナカが。君に稽古をつけてもらいたいと言っているんだけど。いいよね?》と俺に対してリゼは言って来た 俺は「俺のところに来たって 俺は弱いよ? レベル上げも まだしてないから リゼントの方が強いよ?いいの?」と言うと

「それは問題ありませんわ。だって、私だって、貴方が『勇者代理』の称号を持つ人間だという事は知っていますもの 貴方が強いのだって。リリナとリナが言っていたから」と言うので。俺はリゼントと二人だけで森へ来て。訓練をすることになったのであった。

俺は、この世界で初めての戦闘となる。リゼとの戦いを始める前に。ステータスを確認する。名前:

黒坂真琴 種族 :

人 年齢 :20才(異世界に召喚された影響によって)

Lv:3

職業 :なし

力 :13

身の守り:11

素早さ:15

賢さ :16

運の良さ:25 HP18 MP10 剣術Lv2 槍術LV1 弓術Lv1 火魔法Lv1 土魔法Lv1 回復魔法Lv1 固有スキル 【成長速度アップ】【獲得経験値5倍UP 獲得スキルポイント4倍】【言語変換】

称号

:《勇者代理》 特殊スキル 【魔王候補】

これが俺の能力になるのだが。この世界に飛ばされたことによって。

俺は普通の人間のレベル上限である50より強くなっているようだ。だが。俺は リゼと戦おうとしている最中に リゼントは、こちらを見ていて

「どうだい リリーナ様と リナ様が君を気に入るわけだよ。君は、その年で、すでに。リリナ様よりも強かったみたいじゃないか」と言ってきていたので

「確かに リリーナもリナカも リナほどじゃないが。リリナと同じように才能があると思うよ だけど。俺は、その二人と一緒に修行するつもりはないから」と俺は言ってから 剣を抜いてリゼと戦うことになったのだった。それから、俺はリゼル達から『神化』するなと命令されているので

『聖光剣』を使わずに戦うことになったので 俺は『聖光矢』と『闇刃の弓矢』を使うことにする。

リゼに

『聖なる光の一撃』を放ち攻撃を行うと。

『闇影の防御盾』で、俺の『神聖魔法』が防がれてしまう。『闇影の壁』と『影縛り』を使い 俺は リゼの足を固定しようとすると。

『炎神の火炎弾』で燃やされ 俺の体に纏わせてあった〈闇影衣〉で攻撃を無効化するが

『水魔法の水流波』、『雷神雷撃』『暴風竜巻嵐』『大地壁』などを使うも全て 避けられてしまい。最後は リゼに首を絞められ。意識を失ってしまうことになる。俺の体の中にリゼルの魂の一部が入ってきた感覚を覚えてから 目を覚ます。その時には リゼとの戦いで 傷つけられた体が回復していたので リゼの『癒しの雨』と

『生命の水』が合わさったものだろうと思う。それから リゼと俺の模擬戦をリリナ達が見ているのを確認した後。俺はリゼル達の部屋に戻り そこで待っていたリゼルにリリナの事を聞いたのである。すると。

「そういえば リアナには話していなかったかな。リアナは、リリナの双子の妹なんだよ。そして、リゼには悪いけど リアナもリナには勝てることはないよ。それに 僕たちもリアナも。君が思っている以上に君の事を想っているんだよ。リアナもリナもね」と言われ 俺は。リナの方を向きながら言う

「そっか でもさ リリナのことも大事に思ってるから。二人のことを リリナと同じぐらいに愛すことはできないけど それでも 二人が満足するまで。俺は、二人のことを守るから」と言うと「それでいいんですのよ 貴男が、私を愛そうとしない理由を私は知っていますわ。だから 今は。貴男の側で お世話が出来るだけでも幸せだと思っているのですよ」とリリナが言ってきたので。俺達はリリナ達の案内の元 俺の家に向かって歩いて行くのであった。俺とリナの後ろをリリナとリゼもついてきているが。

その日は 一日が終わるまでは俺の家に泊まり。翌日 朝ご飯を食べるとすぐにリリナが、俺に言ってくる。「私を、弟子にしてくださいませんか?」と。リナもリナリナも同じことを言う リリナとリナの二人のことが気に入った俺は。二人のことをリリナと同じ扱いをするようにしたのだった。そして 俺は。二人を、リゼと同じように弟子にしたのであった。そして俺は リナのスキルが、どういう系統のスキルなのかわからなかったから。とりあえず、魔力操作を教えることにした。それから リゼが、リリナとリナに

「私はリゼですわ。お兄さまの側妻ですわ。あなたたち二人にも、いずれ。リリスと同じ立ち位置を用意いたしますから」と言うと。リリナはリゼのことを ライバル視するようになり。俺の目の前で リゼと、どっちが強いのかという話をし始め 二人は模擬戦を始めたのであった。その模擬戦の光景を見た俺は「これじゃあ。リリナのスキルはわからないよ」とリゼに伝えると

「ごめんなさい。私としたことが リゼのスキルを忘れていましたわ」と謝り。リナに 《ステータス確認》を教えていた。リリナもリナも俺が、ステータスを確認するための魔法が使えなかったのだが 俺と、リゼとリナの師匠をしている俺の友達であるリゼントから教わったようで 使えるようになったようである。

その後 俺は、三姉妹に料理を教えた後に。リナが、「リゼントさんは、どうして 私たちに『リリーナとリナのことは気にしなくて良いよ』と言ったのですか?」と聞いてきたのである。その問いに対して

「え?ああ。だって、リリナが『リゼとリアナだけずるい』とか『私は?』とか言ってきて大変だったんだからね。そんなときに、リゼントに頼んで。三人だけの秘密にしてもらったんだ」と言うと

「やっぱりそうなのですね」と言うのであった。

それから俺は、リゼと一緒に

『堕天魔王(フォールロード)』を倒すためにリゼと修行をすることになったのだった。だが、その前に まず最初に『勇者代理(ソードマスター)』の称号の力を制御しなければならなくなり。俺はリゼの『魔道書庫』から借りて練習をした。その結果はというと。俺の力はリゼの持っていた能力の一つと融合してしまったのだ。それが《剣術強化》と《身体能力上昇》である。リゼの持っていた能力の中には。まだ 使えないものもあるらしいのだが。俺が、自分の能力を確かめている間にもリゼとの模擬戦が始まっていたが。俺は リゼントから、新しい固有武器の『双刀槍』を受け取り。リゼルに許可をもらって 二対一の戦いをすることに。

俺は この世界で初めての『魔王代理(キングセイバー)』の能力を使い リゼと戦うことに 俺はリゼと向かい合うと リゼも俺に対して殺気を放っている どうも、俺のことを警戒しているみたいだが それは、俺の方だって同じことだ。俺もリゼントから貰った固有武器を両手に持ち構え。そして戦いが始まるが リゼの動きはかなり速くなってたけど 今の状態の俺にとって その動きを捉えることは難しくないから そのままの状態で。攻撃を防ぎつつ。隙があれば、攻撃して。俺は少しずつダメージを与えて 俺の体力ゲージが減ってくると俺の周りに結界が貼られて回復してしまう。そして俺の攻撃が届く距離まで近づくことができるが。

やはり『神速再生(スピードヒール』のせいで また、俺の体に纏わせてある鎧で防御されてしまう 俺は『双剣槍』を手放して『闇剣』を手に取り攻撃を始めるのだが。『闇の斬撃』を放つと。俺の手から離れた『闇剣』を『闇影壁』を使って防御されてしまった。ただ、その時にリゼは自分の剣を落としたのだが 俺は

『闇剣』をそのままリゼに突き刺すことができた。そして『勇者代理』も倒れてしまい 勝負は俺の勝利に終わったのだが。そこで。リゼントは、リゼに話しかける。「リアナちゃんは 少し休憩していたら 僕の部屋においで」と言うとリゼは

「わかりましたわ」と返事をするのだった

「リナさんは リリナ様に勝つためのイメージができたようだけど。今のままだと無理だよね」と言って 俺は リゼと戦うことになった。だが。この状態になってから 俺は『神化』することが出来ないのである。どうやら『神化の儀』をリゼルが邪魔をしていたみたいだが それを解呪すれば俺は、自由に力を引き出すことができそうだったので。俺はリゼルに解呪しても問題ないことを伝え リゼルの承諾を得てから リゼと戦うことにする

「では 始めましょうか リアナ」とリゼは言うと

『闇魔法』で 大きな黒い球を作り始めると

「リアナも 私も、リゼ姉さんには、まだまだ追いつけそうにありませんね」と言い 俺の『光魔法』の光弾を『闇玉弾』に当てて俺の攻撃を相殺すると

『闇弾』を放ち俺を攻撃すると『闇刃』を俺に向けて飛ばすと さらに

『暗黒剣舞(ダークダンス)』を使い俺を襲ってきやがったので

『闇障壁』を使い防ぐことに成功するが 俺は、『聖光弾』を放ちリゼを怯ませるが。

すぐに 態勢を立て直し俺に接近してくると俺の腕を斬り落としてから 首を絞めるので。俺が腕を引きちぎり『雷神の雷柱』を放つことで。距離を離すことに成功はしたが。俺の腕は回復することはなく。

俺は急いで回復しようとするが。なぜか

回復ができずにいたので 仕方なく俺も『暗黒剣技:無の一撃』(虚空の打撃)を使ったのだが。それも効かなかった。それで、俺は、このままだとリゼの体に触れてしまうかもしれないと思った俺は、なんとかしようと考えていたが 何も思いつかずに。結局 リゼに触れられてしまったのである。それから、俺は。気絶した。だが。俺は意識を取り戻す。すると、そこには。

「お兄さまの勝ちですね。ですが 私のスキルを使うのを止めた方が良いかもしれませんね」とリゼは言うのであった。それから 俺は。リナに教えてもらうが 《剣術補助》と《身体能力補正+200%(アッププラストゥーオー)》を覚えた俺は。その力で リゼを圧倒することに成功はしたのだが。だが俺は。そのせいで リゼを殺すわけにはいかないと思いながら 《魔力感知》を覚えさせるのであった。

その後 リナと俺でリリナのことをリゼントの部屋に送り届けると リゼントの部屋に行くと

「お疲れ様。まさか、あんなにリリナの魔力量が上がっちゃうなんて思ってなかったけど リリナに魔力操作を教えたのも。君なんだよ。まぁーリリナの場合は、リゼよりは、魔力が多いからね。それでも僕からしたら異常なほどの成長ぶりだよ。リゼちゃんも リナさんのおかげで 魔力操作ができるようになったし それに、リゼちゃんも魔力の扱いが上手になったしね」と言ってきたのである。

「ああ。リナが、魔力の操作を教えてくれたおかげで。俺は魔力操作ができるようになったし 俺の友達のリゼントに作ってもらった。この『魔導書庫』は かなり使いやすいよ。それから リゼントにも礼を言いたいから ここに、呼んでくれるかな?」と俺がリゼントを呼ぶようにお願いをしてから、しばらく待つと。俺のことをリゼと一緒に助けてくれてから 一度も会ったことがない。リゼがリゼンクのことを「リゼの恩人」と言うリゼの父親。リゼの師匠の『魔王代理(ジェネラルマスター)』のリゼンがリゼと一緒に現れたのである。俺は、リゼとリリナの師匠でもある。リゼンから話を聞くと「これからは 君のこともリゼとリナと同じように扱うことにしたよ」と言われ 俺は、そのことをリゼンに伝えた後に 俺は、リリナのことが心配なので家に戻るのだった。

俺の家に戻ると リリナは俺のベッドに横になって寝ていた。俺はリリナの顔を見てみる。顔色は悪いのだが 苦しそうな表情を浮かべているのである。そんなときにリリナの瞼が開かれると リリナは俺のことを見ながら涙を流すのである。

俺は そのことに気づいていなかったのだが 俺は そのことに戸惑いながらも 俺は、俺を見つめていたリリナの頭を優しく撫でてあげると しばらくして リリナが俺のことを見ていない状態で「ありがとうございます。リアナ。リゼ姉さまは、大丈夫ですよ」と言ってくれた。俺は「わかった」とだけ言い それ以上は、深く聞かないようにするのであった。それから俺は、しばらくの間リリナの看病をしていて。夕方頃 目が覚めた。そのとき。ちょうど リゼから電話があり。俺は、《ステータス確認》を使って 自分の力の確認をする。俺は自分の能力を確認すると まず初めに。

『大魔王』の能力によって『魔道書庫』の能力を手に入れたらしく。その中に。リゼの固有魔法の『魔道書』があった。『神速再生』が使えなくなっていたのだが。俺にダメージを与えれば再び使えるようになるらしい。『真眼の神瞳』で調べてみると。どうやら 俺に対しての攻撃の威力が上がる効果も『真視』の効果にあるようで。そのことは。俺がリナの固有魔法を奪えた理由と関係していそうだ。だが。まだ、他にも固有魔法があるようだが。その固有魔法も俺の力になることは確かだ 俺は『神化』を発動するのである。すると。俺の体が変化していき リゼンとリゼントが使っていた 《堕天使(ルシファーロード)》の姿になる。だが。『魔王代理』の能力のデメリットが発動していたのか。リゼルは『大魔王代理』の能力は使えないと言ったのに俺の『神装武装』を使おうとしても『闇属性の装備は使用できません』と表示されるだけだった。ただ。『光魔法』と『闇剣』は使用可能だったため。それを使い リゼと戦ってみることにしたのである。

俺とリゼが戦うと 俺はリゼルの魔法を使うことで リゼの動きについていくことが出来るようになった。俺の剣の攻撃が届かない距離から魔法攻撃をしてくが 俺は『神化』で手に入れた新たな力を試すため リゼに向かって攻撃するのである。すると俺の手には闇を纏ったような剣が出現していて。俺は、その剣で攻撃したのだが。すると、今までなら魔法で攻撃しているところなのにリゼは自分の剣を使い俺の攻撃を弾いてくる。そして、俺が、そのまま追撃を仕掛けようとすると リゼは俺の動きを読み 攻撃を防ぎつつ反撃をしてきやがった。

そのため、俺はリゼの剣を避けることが出来ず。攻撃を受けてしまい俺はダメージを負ってしまったのである。だが リゼも俺の剣を避けきれず。攻撃を受けて傷を負うのだった。俺は『闇影弾』を『無闇矢弾』に変化させると それを、連続で撃ち込みまくり。そしてリゼを吹っ飛ばすと リゼの体が地面にぶつかる前に俺が受け止めると。そのまま俺の家に瞬間移動させてから

『聖光治癒』の呪文でリゼを回復させることに成功したのである。

俺とリゼの戦いが終わった直後 俺は 自分の部屋で『闇影刃』と『無光刃』の『闇剣』を作り上げる。だが それは、今まで俺が作りあげてきた『闇影剣』よりも性能が上がっていたのであった。『光剣』も作り上げたのだが こちらは、『闇光剣』に比べて 性能は落ちていた。

それから 俺は 《剣術補助》と《身体能力補正+20%(アッププラストゥーオー)》の『剣術強化』と『身体能力上昇』を使いリゼに戦いを挑むが。俺の剣は簡単に受け止められてしまった。

その後 何度も俺はリゼに挑んではみたが 全て返り討ちにあってしまったのである。俺はリゼンが『勇者代理』と融合した俺と戦いたいと言っていたことを思い出したが。リゼとリゼンではレベルが違いすぎると思い諦めるしかなかった。俺はリゼとの模擬戦が終わるとリゼンに会いに行き リゼンから リゼンの師匠で この世界の最高戦力と呼ばれている 《魔導王》リゼの父親 リゼンのことを紹介されて 挨拶をしたあと。リゼンと話をすることになった。リゼンとの話の内容は『堕天』のことだった。『堕天将』と『堕天王』の違いは

『堕天』の方は 魔王が《勇者代行(キングエクス)》に憑依されているだけで 本当の意味での『魔王』(魔王が『堕天魔王(フォールエンド)』)が復活していることに気がついていなければ。《勇者代理》である 俺が倒さなければならない存在だという事を聞かされて 少し不安になったのだ。だが、今は、まだ リゼたちが気づいているわけではないので、俺としては、このまま何も言わずに様子見することにしたのだが。それでも一応、《堕帝神の器》が封印されていたダンジョンを攻略したことだけは報告しておいたのであった。

次の日 俺の体に異変が起きることになるとは知らずに 俺はまだ寝ていた。だが。そんなとき 誰かの悲鳴のようなものを聞いたと思った俺は。目が覚めるのであった。すると、そこに居たのは、やはりと言うかなんというのか リナであった。

俺が起きたことに気づいていないみたいだから

「おはようリナ」と声をかけると。そこで初めてリナは、起きたことに驚いてしまい「わー。ごめんなさい」と言って俺から離れようとしたリナのことを俺は逃さないように抱きしめてしまう。そんな俺に驚いたリナは「リゼお姉ちゃんの気持ちがわかりました」と言って リナも俺のことをギュッと強く抱きしめてくれるのである。俺はリナのことを抱きしめたままの状態で リナに事情を聞くと リナがリゼに頼まれた用事が終わって家に帰って来ている途中で たまたま 俺の部屋から リゼとリゼンの声が聞こえてきたらしく。俺は、この家には俺以外が入ってこないように鍵をかけていない。そのせいなのか、俺が寝ている時にリナ以外の人物が入ってくると 俺は、無意識に反応して起きてしまい リナを、その相手にしてしまうと予想されるので この家で寝泊まりしないようにしてくれと言われたらしく リゼとリゼンにも注意をされたが。俺は「心配しないでも、大丈夫」と言ってリナを安心させた後に リナと一緒に朝ご飯を食べることにするのであった。

俺と一緒にご飯を食べ終わった後。リリナはリゼンの元に 俺は、この世界に帰ってくる前に来ていたリリナから手紙を受け取っている。そこには『大魔王』のことが書かれているらしく それを確認した俺は。リナを『光の国』まで送り届けることにした。だが、そのときに俺は あることに気づく。リナが持っている鞄から 魔力を感じたので。リナに確認すると リナは『アイテムボックス』を持っていた。俺のこともリナは、俺と同じように空間を繋げることのできるスキルを『創造魔法』で作り出したので『大魔王代理』である。リナと俺だけが持っている『アイテムボックス』を持っていることが 判明したのである。それから すぐに、俺は『聖光王国』に戻ることにしたのだが。リナは リゼンの娘であることもあり一緒に行くことになったのだ。俺とリナはリゼンと合流するために《魔王城》に向かって歩いていると。俺はリゼンの娘であり『大魔王代理』の能力を受け継いでいる リゼルと出会ってしまうのであった。それから 俺は リゼンにリゼを助けてもらったお礼を言うため『光国神殿』に向かっていたが リゼの気配を察知したため。リゼのもとに行くことにし。俺達はリゼの居る場所に移動する。リゼが俺に話しかけてきたが。俺達が『光魔剣』を使い戦っていたため それを見たリゼは とても興奮して俺達の戦いを見入っていた。俺が、そのあと

『神速再生』の力を『大天使』の能力を使って リゼの怪我を全て回復させてあげることに成功する。

俺はリゼがリゼの母親のリゼッタと姉妹のように仲が良くなった話や それからリゼッタが俺の事を褒めてくれたことなどを聞きながらリゼのことについて教えてもらう。俺もリゼから『神速再生』の力の使い方などを聞いてから。リナも『大魔王代理』の力をリゼが使えるようになるのでリゼも使えるようにするが どうやら俺はリナには使えなくなってしまったようなので どうすれば良いか聞いてみるとリゼンなら使えると思うと言ったのでリゼンに確認してから使うことにしたのである。

そうこうしているうちに俺とリゼは『魔王城』に着くのであった。俺達の様子を見たリゼンが俺の側に来たので リゼンは俺がリゼルの体を借りていることに驚いていたが、なぜか嬉しかったような感じだったので、なぜ嬉しいのか聞こうとすると それよりも前にリゼンは「リゼ姉の力になれますよ」と言い。

俺に向かってリゼンは、そのまま《大魔剣術》の技を教えようとするが それは無理だと 俺が言うと。「大丈夫ですよ。私がサポートしますから」と言うのである。俺は仕方なく 《剣術補助》を使い 俺の知っている剣の技を試すと。《大魔魔導剣術》と《無魔魔導剣》をリゼンから習得することができたのである。これで俺もリゼンの手助けが出来るので。リゼンに感謝の言葉を伝えてから リゼンと共にリゼの元に向かうのだった。

『堕天王』が復活すると、この『聖魔国』の結界が破られる恐れがあると聞いた俺は 俺はリゼに「早く戻ってこい」と言う。だが リゼからは「今すぐは戻れない」と言われる。なんでもリゼたちは《魔王城》から一番近くにある リゼンの実家 《聖光王神殿》にいるらしく。

その場所までは距離がありすぎて移動時間が長くかかる上に、この国の結界が『魔王代理』と《堕天王》の力で弱っているとリゼに言われ。

リゼンが『堕天剣』の使い手に目覚めてリゼのサポートをするために 一時的にだが この国から姿を消してしまったので、俺が代わりにリゼと連絡をとることになった。だが、この国は 《堕天将》が《光魔将》を倒したことで《勇者代理》も消滅したと国民に伝えておいたが 実は《堕天神》に憑依されているだけの《勇者代行》だということにリゼは気がついていて、それで俺に連絡してきたらしいのだ。

それから 俺はリゼンのアドバイス通りにリゼのことを見守り。リゼンが俺のことを『大魔王代理』の『闇影』として認めてくれてから。俺のことを《闇黒剣(ヤミヨノツルギ)》と言う名前の刀をくれると言うのである。俺に武器は必要ないと断るが それでも渡そうとするので 俺はリゼンのことを抱きしめると リゼンが突然 俺を押し倒してきて。キスをし始めてくるので 俺は、どうしていいのか分からず 戸惑ってしまう。その後 リゼンに

『闇魔鎧』と『闇雷剣(ヤマライツルガクウケツチ)』と 《魔銃王》をリゼンに渡し。俺はリゼンの身体を抱き寄せ リゼンのことを しばらく抱きしめ続けるとリゼンが気絶してしまう。その後 リゼが この部屋に入って来て 俺がリゼンのことを抱きしめているところを見て驚くとリゼから質問される。リゼンとは何をしていたんだ?ってな。だから俺は、リゼンとキスをしていたことを教えると リゼは少し怒ったように リゼンのことを起こす。それから俺はリゼと話をすることになる。

リゼが、これから『光の国』に戻りたいが。『魔王代理』と『魔王軍四天王』(リゼンを除く。俺の従姉妹の

『大魔王』

『魔人』の『四覇魔将軍』(シーハアマンソン。本名 セフィア。『聖騎士』。『大魔王』とリゼルの姉)を どうにかしなければいけなく 今は この国に居て欲しいと言うので俺は「分かった」と言うと リゼは

「私のために ありがとう」と言って 俺のことをギュッと抱きしめてくれるのである。

それから俺はリゼが用意してくれた朝食を食べた後にリゼの『光魔法』の訓練に付き合うことにする。だが、リゼには才能がないのか全く使えないのである。

それから俺はリゼに あることを頼んでみる。それは、俺の体を リゼが触ることで俺の中にリゼの魔力が流れ込み 魔力操作の練習にならないかと思ってリゼに頼み込むと

「そっか。私の魔力でリゼちゃんが リゼちゃんの中の魔力の流れを変えれるかもしれないね」

リゼが、そう言い出した。それからリゼンに、この家にある ありったけの回復薬を貰ってくるように頼むと。俺に言われた通り。リゼンは《魔王城》に向かったのであった。それからしばらくして リゼンがリゼンの母親のリゼンを連れて帰ってくると。俺は、リゼンとリゼを俺の元に来させてから。俺にリゼンのことを紹介するのであった。そのあとリゼンは俺に《魔眼》を使ってもらうと。どうやら、俺がリゼンと会う前から。俺の中にいる《闇影》のことは知っていたようで。俺と会ったことがあるかのように言う。俺の知らない俺を知っていることに 驚きはしたが、それを聞く前に まずリゼンが この国で一番高い回復能力を持つ回復剤 を、持ってきたというので 俺はそれを飲んでから。リゼがリゼンから回復薬を貰ってきてくれたお礼を言って。リゼから俺の体を借りる許可を得て 俺はリゼに俺の中にあるリゼンの魔力を操作してもらって俺の中に入っているリゼンの魔力と、俺の体に流れているリゼンの魔力を合わせることが出来るようにする。

それから俺の体の中には 《堕天神》の力が入っているので 《光魔法》と《光剣術》を使うことができないが。『闇魔法』と『暗黒魔術』なら使うことができそうだと《堕天神》は言っていたので そのことを、リゼとリゼンに伝える。それからリゼンは この国に結界を張ってくれていて。結界に穴を空けたのは『堕天魔王』の部下達の仕業だと リゼに教えてくれたのだ。それを聞いた俺は、《堕天魔王》が部下に《魔王》や 《魔王代理》の『魔王候補』を襲わせるのは、その『魔王』達が邪魔だから殺すためだったのかと、俺は思い知らされることになる。

俺は そのあとリゼンにお願いをして、《聖帝》の能力を発動してもらい。リゼンから回復能力を得ることができた。だが、俺は自分の回復力が上がらなかったことが残念で仕方がなかった。そして 俺の体の中にいた《堕天神》が消える前に 俺の体内に残った力で俺の魂の一部を残していってくれたらしく。俺の魂の一部は 《堕天神》の力を受け継いだのである。それにより俺は 俺が持っている全ての力を使うことが可能になるだけでなく

『堕天王』の技も全て使えるようになるのである。これにより俺は『魔王代理』としての力を 全て使えるようになったことになる。それと《堕天神》から聞いた話では、《堕天将》に覚醒した者は《堕天王》の記憶を受け継いで《堕天王神》の《力》と《神器神具解放》と《大天使神器武装神威》を全て使うことができるようになり。『堕天』や『魔導』、『神聖』、『聖魔』、『聖光』などと言った。すべての技も 使用可能になるとのことだったのだ。だが《堕天神》は俺のことを もう《堕天神》とは言わずに『闇影(ヤミカゲ)』と呼ぶことにしたと言っていたので、俺もそれを受け入れたのである。

『聖勇者』リゼル 俺は

『聖魔』の力を すべて扱えることになったが

『魔王代理』の時は 使えなかった。『魔王』である俺だけが

『聖』の《大魔王代理(だいまおうよりしごと)》を《大魔王》に許可されているのだが。今の『堕天王』が復活するまで《魔王》の力を封印されたままでいなくてはならないらしい。だが俺は《大魔王代理(だいまおうよりもしごと)》に《光の大魔王代理(ひかりのおまおうたり)》と 名付けられると《光》と《聖》の二つの《大魔王代理(だいまおうり)》になったので、今までの魔王の力に加えて《聖》の『光の大魔王代理(こうのおおまおう)』としても《魔王》と同等の権限を持てるようになった。そのため俺は、《魔王代理》の時と違って『魔王代理』の時には出来なかったことを実行する。それは『闇属性』と『堕天』の力で《堕天神》が封印されていた場所から扉を開けることである。この国は『光』を司る国なので『堕天』の力で『魔王』に変身しないと《光》の加護を受けることができない。だから《堕天神》が『魔王代理』の時に俺の体の中で《闇黒》と言う名前になっていた。『闇』と『闇黒』を足して《魔王代理》に名付けた。『闇影(ヤミカゲ)』と。それで、この『光の世界』は《魔王代理》と 《魔王》が治めるべき世界で、他の魔王の領地には入ることはできないようになっているのである。つまり『闇』や『闇黒』を身に纏っていては《聖》の加護を受けることができないと言うわけだ。俺は

『魔王代理』になってから『聖魔』の力を扱うことが ほとんどできなかった。

だが今は 俺の中に『堕天神』が残っていたので『大魔王』が復活してから俺は『大魔王』が俺の体で使った力を自由に扱うことができるので 俺の中に残っている『大魔王』と『堕天神』の力は、すでに《魔王代理》の時の比ではないぐらい 強大になってしまっているのだ。そんな俺が

『光の国』にいる『光の聖魔』の力を持つ者達に気づかれない訳がないのだ。俺は この国に『堕天』の力と『闇』の力を隠して入り込んで。『光の聖魔』達を倒し。俺は『闇聖魔』の力を得て。この国の奴等を皆殺しにしてから。それから 俺がこの世界を支配しようと考えたのだ。俺は『光』と『闇』両方の《力》を使いこなすことができる。この国を滅ぼすことも容易いだろが。やはり、一番効率よく殺すには、この国に住んでいる人達の心を絶望に落とす必要があるだろう。そうすれば『光聖剣王』リゼルと『聖魔王』の『聖王代理』リゼの心の隙ができる。そうすることで 二人の心に入り込むことができるかもしれないと思った。そして俺は まずリゼンが用意してくれた

『闇属回復薬』と『暗黒魔術書(アブレマブルグリモワ)』と『暗黒魔力石』を飲んで 闇属性と『闇魔力』と『堕天』と 闇の『暗黒』の魔力を体に取り込んだ。

これで、この国に入るために必要である

『光の聖魔の力』がなくても、俺は『光の世界』に入れるのである。この国の『光の王』リゼンの『聖魔の力』を 俺は奪いたいと思うが。それは今はまだできないが いずれ奪うつもりである。だから今は 《光の聖魔王》リゼンを味方に引き入れることを考えることにしたのであった。

俺は『堕天』と『闇』の力を手に入れた。

それから俺は 俺の中にある《堕天神》の力を 使いこなせるようになるための修行を行うことにした。

俺には《光魔法》の才能がないために、俺にリゼンにリゼンの《魔力操作》の技術を教えてもらって、少しでもリゼンの負担を減らすことにしてリゼンに教えてもらうことにすると、俺は《闇影》を 《闇魔法》を使って発動させると《魔王代理》の時に 使っていたのは

『闇魔法』の中でも 弱い方だったので、俺は、《闇影》が使えないことをリゼンに話すと。《闇影》の技は俺の知っている『闇魔法』とは少し違うらしいので

『闇影(やみかげ)』の本当の使い方を俺が教えて欲しいと頼むと。リゼンは 快く了承してくれるのであった。そして、俺は リゼンからリゼンが使う

『光魔術』の《光聖魔術》について説明を受けていくのである。そして、俺はリゼンからリゼンが使う『光魔術』のことを色々と教えてもらい。俺が『堕天神』の力を手に入れる前から持っていた『闇魔術』を《光聖》の力に変えてから『光魔術』の『光魔術』を使うようにすると。

リゼンにリゼンが使っている技の全てを見せてくれることになる。その『光聖魔術』を見た時に俺は《聖王》の俺に、ここまで強い《聖魔導師》がいたとは思っていなく驚いてしまう。俺は リゼンが

『闇』の力を使えるようになれば リゼンに俺の側近になってもらい。リゼンを 俺の側近として仕えさせたいと強く思った。俺が《聖王代理》になった時 俺の側近として使えさせてみたいと思ったからである。だから そのためにリゼンに『堕天神』の事を秘密にすることに決めた。俺は その話をリゼンに伝えるとリゼンもリゼンで、何かを考えていたようなので。俺は、とりあえず これから やるべき事を考えることにした。そこで リゼンは俺が リゼンに渡した 《光魔術》の書の『聖』の方を読むことにしたようで、俺も《魔王》の力を得るために 俺は『魔王代理』から『魔王』に進化して『堕天王』の『堕天』と

『大魔王』から 受け継いだ全ての力を扱えるようになったので。この国に住む『聖光』を宿した

『光の聖魔』を殺すために 行動することにしたのである。俺が、そう言うことを言うと。

「『堕天神』が言っていた『光』の《聖魔》というのは、おそらく私達の事でしょうね。」

俺は そうなのかと 思いながらリゼンの話しを聞くのであった。それで 俺とリゼンが話している間に 俺の部下達が、『光の王』の城に乗り込もうとしていたが。俺は《光魔装騎兵》を出して《聖光魔騎士団》に この国の人達に攻撃しないように命令するのである。それで俺達は城に近づき『光の王』が暮らしている城の門の所に俺達は向かう。すると門番が、いきなり襲ってきたけど、俺は門を《雷魔槍(サンダージャベリン)》と《聖風刃(せいふうじん)》を放って、そいつを倒すことに成功するのである。それから 俺達は城の門を通り中に入ると城内では『闇属回復薬』を飲んでいない状態なので 《堕天神》の力で 俺の体は、すぐに『闇属性』が溢れ出してしまう。だが この国の者達は そんなことは知らないで普通に暮らしていたので 急に倒れてしまい苦しみだしてしまった。それを見て、俺はこの国の者共を殺そうと思ったのだがリゼンはそれを止めるのである。この国の人々は《聖魔》なので殺さずに捕える必要があるからと俺はリゼンの意見に従うことにした。だから 俺と部下達を連れて

『光の王』が住む城に俺と『光の聖魔』達が住む『光の間』に向かい『光』の聖魔術を操る『光の王』に会いに行く。それで、《聖光》の魔力を使い『光の聖』が俺の姿を見て驚きを隠せない様子であったが。それでも リゼンに襲いかかってくるが。

俺は、《光聖剣》を抜刀して《光魔剣》をリゼンに振るおうとする『光』の聖を俺が止めて。それから《闇黒斬撃波(あんこくざんげきは)》を放ったが。《聖光》の力で防がれるのである。俺は《聖魔導具》を使わないとリゼンを護ることはできないので、俺は《闇魔装騎兵》に乗ってから《聖魔装騎兵》で戦おうとした。だが、俺は『聖王代理』に戻れば『堕天の力』は扱えなくなり、今の俺には『闇属性』と『堕天の力』があるから《堕天神》の『堕天神』と『大魔王』の『大魔王』の力を同時に使うことができないので この国に侵入できる力を失った。だが この国にいる『光の王』のリゼンと『勇者』と『魔王』の力が同時に存在するのは 非常に危険だと判断できたのである。俺は それなら仕方ないと考えていて 俺はリゼンと部下達に『光の王』が操っている者達と戦うように命じたのである。そうして『光』の者達は 戦いを始めた。俺は、その間に『聖魔』が『光の王』の力を持っているのかを調べた。そして 俺はリゼンの体から《聖王》リゼンの力を探ったが。リゼンの中には 聖王代理になる前に使っていた聖王の魔力と聖王様が持っていたはずの魔力を感じることができた。俺は、リゼンは『光の神子』ではなく この国に住んでいる普通の『人間』であり。俺が持っている闇の魔力に犯されているから 俺はリゼンと話が合うことができると思ったのだった。それから、しばらくして『光』の聖の魔力を感じた俺は『闇黒武装騎兵』に乗って リゼンの側に行き リゼンに自分がリゼンと同じ《光魔導師(こうまどうし)》だという事を明かすと。

リゼンもリゼンで、何かを覚悟したかのように俺に対して《聖光魔術》を教えてほしいと言ってきた。そうしてリゼンに 俺は リゼンが使う《光魔術》を全て見せることになった。リゼンが使う技は、とても素晴らしいものであり。《聖魔》は こんな凄い技を使っていたことに俺は 驚くばかりである。それで俺はリゼンが『光』の力を扱えるようになったら、側近として 仕えてもらいたいと思うようになったのである。俺と《聖魔王代理》のリゼンが一緒に戦うことで。俺がリゼンを守る事ができるのだから これからは 《光》の魔術を俺の側で使って欲しいと思う。そう思ってから《光魔法》の書と《闇魔法》の書に書いてあることを教えたりして俺の《光魔術》を覚えさせていった。俺には使えないと思っていた『闇属性』の《闇魔導術式》まで教えていくことにしたのであった。そうして俺は

『聖王』の俺としてリゼンと、この国の民を助けようとしたのだが。この国には

『堕天将』という奴が現れていたらしく。そいつは、《闇魔導兵》を大量に出して『闇属性』と《堕天》の能力を使ったのである。俺は、そいつと会ってみたいと思ったが 今は『光の聖魔王』と『光』の魔人達がいるから、会うのは やめようと思っている。それから俺は、これから この『光』の国が『堕天』した時の事を思い出すのであった。

『光の王』とリゼンと一緒に『光の聖』達が暮らしている『光の間』に向かって 向かった時に『堕天聖将』の俺の姿は、すでに俺の中で《魔王》になっているために、その力のせいで 俺はリゼンに近寄る事ができずにいたのである。それで俺は『堕天神』の力で《堕天神》の力に俺を変えているのだから。《堕天神》の力は俺の中にいる《堕天神》の本体の力を使えば

『闇』の力を使って俺の中の『堕天神』を消し去ろうと俺は考える。だが

『闇』の力を使わずに《堕天神》を消そうとしても、俺は《闇魔装騎兵》を出せるから それを俺の力だけで、なんとかしないといけなかったのだ。そして俺は『光の聖王』と《光聖魔》と戦わないといけないから 俺は『光魔人族』をどうにかしなければいけなくなる。そこで俺が考えた策は。《光魔人獣》で《光魔人馬》で《光魔魔装騎兵》で俺は

『光』の《聖魔》と戦っていくしかないと考えた。俺と《光聖魔騎士団》で 俺の部下達も俺と一緒の戦いをする。それで この国が、この国に住む人々が助かるのなら それでいいと、思うようになっていったのである。だから 俺は《堕天神》が使っている《闇属性》を使わず、自分の力で『光』の力を使うことができるようになる必要がある。俺は

『光』の力しか扱うことはできないが、それでも俺は《堕天神》と《大魔王》の力が使えるのだ。

俺の部下達が『光の聖』達を捕らえて連れてくるのを待ちながら 《光魔》をリゼンに覚えさせたのである。俺は『光魔人族』とリゼンと、どのように接していくかを考えていたが

『聖魔』だからと言って差別するようなことは俺は しないつもりである。

「リゼン、俺は『光魔人』だと言っただろう。俺がお前達のことを仲間だと思うように『光』の聖人達を仲間と思っても良いはずだろ。」

「それは そうなのですが、それでも、やはり『聖魔』である私達のことを『光魔』は 快く思わないと思いますよ。それに この国にも『光魔人』がいるかもしれないじゃないですか。だから、この国の人達と争うのだけは避けないといけません。」

俺が リゼンに 《光》の魔人達が どういう存在なのかを言うと。リゼンが言うことも一理はあると思い、この国に来た《聖魔人》と『光』の聖魔人が争いを始めないようにしなければならないと思った。俺も『聖魔』だと言うことがばれれば『聖』の者達に狙われる事になるだろう。『光魔』は『聖魔人』から、この国から逃げるようなことはしないだろうから 俺が、この国の者達に説明をして誤解を解くようにするしかなかったのである。

そうしているうちに、俺とリゼンの前に『聖光聖王代理』を名乗る少年が現れた。それから リゼンは

『聖王杖』を手に取り。それから《光弾》の威力を高めた 光の魔力弾を放ったが『光』の聖達は リゼンの攻撃を無効化してしまった。それを見た 俺も『光剣(こうけん)』に魔力を込めてから

『聖魔光刀』を作り出してから 俺はリゼンを庇いながら戦おうとした。すると俺の前にリゼンよりも少し年下に見える少年が現れて、リゼンを襲おうとしていた《光魔》は消滅した。それを見て、俺は この国は かなり危機的な状況にあると感じていたのである。だが、俺が そんな事を考える間もなく

『光』の聖の者が現れるのだった。それから俺は この国の者達を守るために戦うことにした。だが リゼンは『聖魔光装騎兵』に乗る俺の後ろに乗っていたのである。リゼンは 戦いに参加しようとしなかった。

『聖魔人魔装騎兵』に乗った 俺は

『聖光聖王代理』の

『光の聖』が作り出した聖属性の結界を破壊できるのか不安になっていたが。この国には まだ多くの『聖光聖王』が いたらしく 俺の前に現れたのであった。

俺の前には『聖光光王』『聖光光王 補佐』という存在と『聖魔聖王』が姿を現していた。この国の王と名乗るのが、俺よりは若い見た目をした『聖魔光装騎兵』に乗った男だった。その『聖魔聖王』は俺に向かって話しかけてきたのである。

俺の目の前に現れた リゼンと年齢の変わらないように見える『聖魔聖王』がリゼンが『光魔人』である事を言い当ててしまった。それから

『聖魔聖王』の俺に『聖魔』のリゼンが、この国に危害を加えないのであれば、このまま大人しくしてくれと頼み込んできたので俺はリゼンに攻撃するのを止めてもらう。それから俺は『光の聖魔人』の《光魔人魔騎》に乗っていた もう一人の『聖魔聖王』から話を聞くと。この国の聖王達が突然姿を消して、その事を『光の聖魔』のリゼンが知っているという事を教えてもらった。俺は この国の人達を救いたかったのだからリゼンから事情を聞いて、これからどうすればいいのかと悩んでいたのである。

「俺達の国は『聖』の連中に襲われているのに『聖光人』と仲良くなんて、どうして 出来るんだ。『聖』の者は『光聖魔王』様の命を狙っている奴等なのだぞ。そんな奴等を信じるわけにはいかない。だから、俺は、俺の国を助けなければならないのだ。俺が『勇者』であり。『光の王(ひかりのみこ)』である俺が、皆を守るべきなんだ!!」

『聖魔』の少女 リゼンは『堕天王』を消滅させるほどの力を持つ、あの お方に会えただけでも私は幸せだった。でも、私の力は未熟なので。私は『聖光魔王』として目覚められた『光の王(ひかりのきみ)』である方の側近として仕えることにした。そうする事で『光魔将』である あの方が

『光の王』を騙っている偽物では無いことを証明する事ができるからです。だけど、これから『光の王』に『光魔人』であることを、どのように説明するのが正解なのだろうか。

「『光魔』と『光』の聖が手を組んでいるということは『光』の聖と手を組まなければならなくなってしまうのだ。俺が『勇者』であり。『光の王』である以上は 他の聖と戦う事は 絶対にしてはならない。それに もし『光魔人魔』のリゼンの力が本物なら。その力を手に入れれば俺は強くなれることになるのではないのだろうか。」

リゼンが言うには リゼンは『光』の聖魔人を味方にするのは難しいかもしれないと言っていました。私も最初はリゼンが言っていたように リゼンは嘘をついているのだと思いましたが、あの『堕天神』と融合して『堕天魔人』に進化していた『堕天神将』を倒してみせた事で 本当だということがわかったのです。そしてリゼンの実力ならば『光』の聖達を簡単に倒すことが出来ると思いますが。問題は リゼンが、どんな人物なのか 全くわからないのです。リゼンは、なぜか自分の名前を明かそうとしないのです。リゼンは自分の正体を知っているはずなのに、それを明かすことができない理由は、おそらくリゼンが自分の本当の姿を見られることを嫌っているからだと私は思っています。

そして この国の人達を救うためにも リゼンが協力してくれるか聞いてみると。私が、リゼンの力になれるか分かりませんけど。リゼンに協力すると言い出してしまいました。

「俺は『光魔人』が、どれだけ凄い存在なのか知っているから、この国の人達を救う為にリゼンに協力して欲しい」と頼まれると断れなくなり。私は『光魔人魔騎』に乗らせてもらえることになった。それから この国の『聖光聖人』達が私達の前に現れて『光の聖魔人達』を倒すために、この国に攻めてくると知らせに来てくれたのである。

私達

『聖光人魔軍』の『聖魔聖王代理』が 私に襲いかかってきた『聖光人魔軍』の一人と戦闘になり、もう一人の『聖魔聖王代理』は《闇魔聖》が作り出した空間の中に閉じ込めることに成功した。そして『聖光人魔軍』がリゼンに向かって攻撃を仕掛けようとした時、リゼンが持っていた『大魔王剣』を地面から引き抜き リゼンは『聖魔光剣』を作り出したのである。それを見た私は驚きながらも、《闇魔聖》が作りだした『闇属性』の空間に閉じこめた聖達を救出することにした。だが その聖達を救出に行った聖達は 聖属性による強力な結界を張り。聖達が放つ攻撃を全て無効にして そのままリゼンは『光魔人魔騎兵』に乗っていた聖達に、《光魔弾》の嵐を放ちながら 突っ込んだのである。リゼンは『光魔聖王』になったばかりの『光王』のリゼンとは違い。『聖魔』のリゼンの『光魔弾』の威力は桁違いのもので、あっという間に聖達が倒されてしまっていた。リゼンの攻撃に恐れをなしていた

『聖魔聖騎士魔馬』に乗るリゼンよりは年上の『聖光聖王 補佐』は、私と戦おうとしていたのだが、その時には 既に、私と戦おうとしていた『聖光聖王 補佐』も 聖達がやられてしまった。私には、この状況が信じられなかった。聖が弱いわけじゃない、ただ相手が悪かっただけ。私では『光魔人魔装騎兵』に乗る『聖魔聖王』のリゼンを止めることは出来ないと分かっていた。だけど『聖魔』が『聖魔聖王』になると ここまで強い存在になってしまうなんて。そう思っていた時、私の目に とんでもないものが目に入ったのです。それは 聖達の攻撃をものともせずに。まるで赤子の手を捻るように倒したリゼンの一撃だった。私は一瞬の事に理解することが出来ず固まってしまうが、我に帰ると聖が心配になり 急いでリゼンの元に向かい戦いに加わることにしました。

『聖魔聖王代理』の俺は、リゼンの放った《魔魔光弾》の直撃を受けた 二人の《光魔聖王》の姿が見えなくなっていたが、少しすると 突然魔魔結界に包まれている『光魔聖王』の二人が姿を現して俺と戦おうとした。だが、俺は そんな二人を無視して 俺は目の前にいた『聖魔聖王 補佐』と呼ばれる少女の方を見つめていた。

「君は何者なんだ?『聖魔』の君が何で『聖魔人』になっているのか、その答えを今すぐ知りたいんだが。それに 俺の質問に答えるつもりがないのなら 俺が君を殺してでも聞くしかないんだが、それで良いのか?」と俺が言うと、その『聖魔聖王 補佐』が『聖』の聖の俺とリゼンを交互に見た後に言い始めたのである。

「私の主になるべき方を殺すわけにはいきませんので、あなたに教えて差し上げます。私の正体は、この国の初代『聖魔』にして 現『光魔人魔王代行』である 《光魔聖王様》である御方に使える従者

『魔人将 光魔王代理』だったのです」と、その子が言うと俺もリゼンもこの子は何を言っているのだろうかと思い始めてきたのである。それから彼女は自分が誰に仕えていて何者でどういう立場の人間でどうして今の主人に仕えて、どうやって生きていくかを決めているのかを説明してくれた。どうやらリゼンも知らなかったみたいだったが彼女の言葉を完全に信用しているわけではないようで警戒心を持って彼女を見つめていた。

俺は話を聞いているうちに『堕天』の事が気になって仕方がなくなったが今は彼女からの話を詳しく聞こうと思っていた。それから俺はリゼンの力が欲しいと言うが断られてしまい仕方なく話を聞いてくれるように頼んだ。そして彼女が話し始めてから分かった事は俺は今まで勘違いをしていたのだと言うことが分かった。俺は『光の王』であり『光魔人魔騎』を扱えるから俺はリゼンを従えることができると思っていたがそうではなかったらしい。俺は なぜリゼンが俺に力を貸すことを拒んだ理由が分からなかったが彼女の話を聞き終えた後 その理由を知れたのだ。その話から俺も納得したし。そしてリゼンは、そんな彼女を疑って申し訳ないと言っていたのだ。だけど俺は、どうしてもリゼンの力が欲しかったため彼女に提案をしてみた。それは俺に忠誠を誓う事、そうすれば、この国の人達を助けてあげられるかもしれないと俺が話すと彼女は了承してくれました。だから これからリゼンは俺の側近として、そして『魔魔光聖軍 総指揮官 魔王』の側近として俺を助けて欲しいと思ったのです。

私は『光聖』の聖者達がリゼンを殺そうとしたことを許すことができなかったのです。

だから私は『光聖人魔軍』を率いて『光聖人魔軍』に戦いを挑もうとするが『光の聖』の聖者に止められる。

私はリゼンを守る為ならば、たとえ どんなことが起きようとリゼンを守るつもりでいる。

だから、この『光魔魔人皇 魔馬 』の 背中に乗っている私はリゼンを守ることができるのならば 例え死んでしまっても構わないと、その時は 本当に覚悟を決めることができていた。でも、私は死ぬことなく無事に『聖光人魔軍』との戦いを終えることができ。

そして私は、リゼンと一緒にこの『光魔人魔皇城』に戻ってきました。リゼンから、私はリゼンの『光魔』の聖力の使い方を教えてもらうことになり。リゼンは、私に『魔魔聖王杖 堕天神』を私に渡す。

私がその武器を手に取り握った時に、頭の中に何かが流れ込んできて、私の中で何かが変わったのが感じられた。リゼンは私が『魔魔聖人魔騎兵 魔魔将軍代理』になることができたことを、とても喜んでいました。私にはリゼンの力になるために、私ができることは何でもしてあげたいと思っている。リゼンが 私に力を貸してくれることになったから。今度は、私がリゼンの力になろう。

私が『魔魔聖人』の『聖魔人』となってリゼンの力になれるようになりました。

それから私は『光魔聖人』の聖者が『堕天人魔』に変わってしまった事実を知った時。私達は『光聖勇者』と 呼ばれるようになる。聖達は 自分達が『勇者』であることに誇りを持っていた。

それなのに私達が この国に来てからは『聖光勇者』としての力は発揮されることがなかったが。その前に この国に訪れていた私達を襲ってきた

『光魔人聖軍』は、まだ聖達がいた時の話。その聖達に、もしもの事が起きた時には すぐに私達を呼んでほしいと言われていたのだが、まさかこんなことになるなんて。それに 聖達まで『闇魔魔人魔』に取り込まれてしまうだなんて、そんな事になるなんて。あの時は考えられなかった。でも それは聖の事を甘く見すぎていたことでもあったと思う。

『聖魔』の私は、この国の人達のために『闇魔聖人魔帝代理』と戦っていたはずなのに、いつの間にか国を滅ぼそうとしてしまうほどの戦いになってしまったが、『闇聖魔聖騎士魔王代理』を倒す事ができたが、私の意識はなく ただ残っているだけだったが 私の体を使っていた誰かが、その私の体を操りながら 《堕天将》を倒した。そして私も その私の体を見ていたけど、私の体が 《堕天将》を追い詰めていたが、そこに現れた『聖魔聖人 魔王 』に負けてしまい私は、その『聖魔』の力で『光魔聖人魔皇 魔王』へと変えられてしまったのだった。

そして私の中の意識が完全になくなり私は、この国の魔王になったのです。それから私の意識は戻ることはなく 私はリゼンを守るために『聖魔魔聖軍』と戦い続けていた。だけど聖の様子がおかしくなった時には聖達が この国から逃げろと言ってきたが 私はそれを聞かなかった。そして聖がリゼンを連れて逃げるために 聖達の最後の力で『光魔魔人騎』が一体残されて。聖はリゼンに《聖刀 聖帝魔剣》を渡してから この国の人たちを助ける為に戦っていた。そして聖は聖魔に、この国は滅びてしまうかもしれないけれど この国の未来を託して、この世界は、どうなるかは分からないけど、私はこの国の人たちの為に最後まで戦おうと思い。私自身も、自分の役目を この国を救うために戦い続けた。しかし聖の体に異変が起こり 聖が倒れて この国がどうなってしまうのかも 私は不安だった。私は自分が戦うことに限界を感じたが、その時だった私のところに、もう一人の『聖魔聖王代理』を名乗る少女が現れて、私は『魔魔聖魔軍』という『光魔人魔軍』とは違った組織を作って 私の代わりにこの国を守ろうとした。

聖と もう一人の聖が 私とリゼンのことを、この世界の未来の希望だとか言ってくれた。だから、ここで 私は、聖達の願い通り リゼンと、リゼンを守ってくれる人達と共に リゼンが、その者達が生きる世界を創る手伝いをする。

私は『光聖』の『魔聖』だから この世界で『聖魔人魔』と戦うための唯一の『聖魔』でもあるから。だから、これからの時代は『聖魔人魔皇』が、この世界に平和をもたらしてくれますように。それが『魔人魔聖王 』が願うことだから、これからの事は

『聖魔人魔帝』であるリゼンに任せたいと思っています。どうか、これからの世界の事はよろしくお願いします。そして 私は もうすぐ『魔人魔聖帝』となる『魔魔聖人魔皇』を待ち続けています。

俺が聖に頼まれていた仕事がようやく終わりそうで、これで俺は やっと自由に動けそうだ。だが俺は『光魔聖人魔将 聖魔魔聖騎士魔王 』の 本当の力を手に入れる事ができるようになったのであった。その力は、リゼンと『光神』の力があれば使う事ができそうな気がしていたので俺は聖と相談してから試してみようと思っていた。だから俺はリゼンと話し合い。リゼンに俺に力をくれるように頼み込む。すると、リゼンも快く了承してくれて俺もリゼンと『光聖人魔聖魔騎』に乗って、ある場所に向かっていたのだ。

それから『聖魔聖城』を出て『光魔聖人魔軍』が、この国の者達に襲い掛かる光景が見えてきたのだ。それから、俺とリゼンの前に、また一人の『堕天使族』が現れた。彼女は『堕天人魔翼竜皇』と名乗るが それは『堕天王』と同じように偽物ではないかと疑ったが 彼女が本物の『堕天神』であり『堕天将軍』であることを告げるが『堕天神』ではなく『堕天神将』だというのだ。その言葉は、そのまま受け取れば『光人魔聖』であり その能力は、《堕天》や《堕聖炎獄》などを使ってくるはずだと分かったが。彼女に対して攻撃はできないようだ。なぜなら、彼女の言うとおり『光魔聖将 魔王』に命令されているのならば。俺は彼女に手を出す事はできなかったからだ。

「貴様のような下衆が大魔王と契約できると思っているのか?身の程を知れ!!喰らえ!《堕炎獄波》」《大聖魔》は その魔法を放つ。この『堕魔炎獄流火 』は、あらゆるものを燃やし尽くす力を持つ『堕天神』が放つ最強最悪の魔法の《堕天》が、さらに強力な威力と範囲を持っている技である。

《堕天将軍》の攻撃を受ける《堕天神》。そして、そのまま攻撃を受けて燃えている《堕天将軍》に近づき、そのまま殴りつけていくと《堕天将 堕天大将軍 魔魔将聖軍》は爆発を起こして、この場に立っていたのは 無傷の リゼンだけ。

俺は《魔刀 堕聖聖刃 】を召喚しリゼンに向かっていったがリゼンに簡単に防がれてしまい、そこからは互角の勝負になり、俺とリゼンは互いに全力を出し合い戦っていた。

リゼンの『光聖魔』の力と、俺の『闇魔聖王』の力を使い、この力で『闇聖魔聖人魔騎兵 魔魔聖将軍 魔王』の力を解放した時、《魔帝魔王》が使っていた武器『闇聖聖銃 暗黒』が、《魔帝聖装 闇魔王》に姿を変えたのと同時にリゼンから、今まで以上の魔力が感じられる。リゼンの力は『堕天神』の力が使えて、この『聖魔人魔騎聖』に乗る事でリゼンは『聖魔聖人』の力を発揮することが出来るようになっていたのだ。そして俺の方にも新たな力が使えるようになり、それによって リゼンの力を引き出すことができるようになる。それは この装備によって引き出せる力の限界を超えられるようになってリゼンと一緒に戦えるようになっていったのである。

俺達が、この世界を救う事が出来るのだろうか、いや 俺達は絶対に救いたいと願っている。だからこそ こんなところで、立ち止まる訳にはいかないんだ。

「うおおぉーっ!!!!」

そして、この一撃で、決着をつけるべくお互いの全力を開放する。俺の 最強の技『堕天光魔斬』を放ち。その一撃を喰らった《堕天将 堕天魔大将》だったが倒せずにいた。

それから俺達は『光聖人魔騎聖 』に乗って空高く舞い上がると『光魔聖剣 堕天神 』と 融合させるのと同時に《堕聖聖魔 魔王》を発動させて

『堕天神 堕天聖剣魔王代理』の姿に変わる。そして、その剣を地面に叩きつけただけで大神殿が崩壊していった。そして《魔剣聖》と《大魔王》の《聖剣 魔刀 魔王》を手に取る。それから聖剣聖の《大魔聖剣》を聖魔から奪い返しリゼンに渡し聖魔を解放させると聖剣魔王の武器が進化していく、その姿は聖が持っている時にも似ている感じで。《魔聖聖王魔帝》の鎧が聖の鎧に近づいていき見た目は『聖騎士魔王』に近い感じになっている。だが聖とは違い『光聖人』の能力を使う事が出来るようになっているのと聖と同じで《堕天神》の魔法を使う事ができるが聖と違い。『堕天』と『墜天』と『堕天炎熱』以外の魔法が使えないらしい。

俺とリゼンと《聖魔聖王魔皇 聖魔聖人魔皇帝 》が、この世界の魔王になった。これで全ての『魔』の頂点に立ったと言える。しかし聖が言ったとおり、この世界に『魔人魔聖』の種族は存在していなかったのだ。この世界の魔王はすべての『魔』の者の中から選ばれた者しかなれないので 他の世界に転生している可能性があると言うが それも難しい問題だろうと思うが俺は、そんな事は関係なかった。

聖が願っていた もう一つの目的も果たせた。聖の本当の気持ちを知りながら俺は、この国の為に、そして、これからのこの世界の為に戦おうと思っていた。そして 俺が、その事に満足して『魔皇魔剣 聖皇覇龍』を持って自分の部屋に戻った瞬間。俺の中にあった『光聖の聖剣』が 急に光だし俺の目の前で光が収まっていくと俺の前に現れたのは『光聖人魔皇 聖魔聖人魔皇帝』が姿を現していたのだった。俺は驚いてしまったが。

俺が 《聖魔人魔王 聖魔聖人王 魔皇魔皇帝》に覚醒してから。聖が 俺に会いたいと言っていると言われてから俺は《勇者》の姿で 聖が眠っているところに向かったのだった。

俺は《魔帝魔装 光聖人魔帝王》を呼び出して 俺の本来の姿を現そうとしたが 聖が俺に話したいことがあると言ってきていたので このまま《勇者》として話を聞こうと思っていたのだ。そして俺の前に リゼンが現れて、これから起こる事を予言し始めた。そして聖と聖魔の意識は消えてしまったのか聖は、その状態で眠り続ける事になると言われたが、その時はまだ何も起こっていないはずだったが突然、この国の各地で異変が起こり始めていたのだ。それを察知していた俺は すぐに《聖皇魔弓》を装備して 俺は『聖皇聖槍魔』で空を飛び、地上では《魔刀 光魔帝刀 》と 聖の『大魔聖刀 光魔聖人刀』の二刀流にして戦っていたが。そこで現れたのは聖でも『聖魔人魔王 聖魔聖人王』でもない別の何かに変化しているように見えてしまうような姿に変貌を遂げている聖の姿があった。しかも 俺が 聖魔を宿していた時は、リゼンのような美少女になっていたが、今の『聖魔人聖騎魔』の状態は、まるで悪魔のような形になっていて顔も聖とは全然違って見える。聖が《聖皇魔剣》を構えていると俺が『聖皇覇龍』を振り下ろしたが簡単に弾かれてしまい。聖が俺に斬りかかってくるが。《聖魔武装化 》を 使い聖の《魔装魔盾 聖魔聖護》と《聖魔聖籠手 聖魔魔闘手》を召喚すると。

「『堕天使炎魔獄 』

《聖魔魔帝聖 堕天神 》が放つ技で 《堕天》と《堕天》と《堕天炎獄》の効果を持っているが、この威力は《堕天》や《堕天》よりさらに強力になっている。

俺の《聖皇魔帝覇皇 聖魔聖人魔皇》の鎧を身に纏う《聖魔聖人覇皇魔装 》に変化させ防御力を上昇させて攻撃を防いだ。《堕天将軍》の炎に《魔刀》を突き刺し攻撃するが《魔刀》を《魔刀》で受け止められてしまい《魔聖魔帝剣 聖皇聖神 聖魔魔刃王》で斬りつけると聖も 《魔聖魔帝剣 聖魔聖人魔刃王》で受け止めてきた。それから何度も俺と聖は互いの武器をぶつけ合って激しい攻防を繰り返していると、この《堕天将軍》は《闇聖魔大魔王》と融合することで更なる力を開放することができるようになるのだが 俺とリゼンの力で、それを防ぐことに成功した。そして聖魔を救えと俺はリゼンに言われたが どうしたら良いのか分からずにいたのだ。

そして俺は《魔刀》に俺の中にある『光』を注ぎ込む。

《光聖人魔将 光魔聖皇聖帝》

『聖』の称号の『光聖人』を持つ『光聖人』の中でも、もっとも高い戦闘能力を持ち、『聖魔王』と同等の力を持つと言われている。そしてこの形態の最大の能力は『聖』の力が最大限まで発揮される『光の聖剣』である《光魔聖王魔装 》だ。

そして俺は《堕天神》の『魔魔聖杖 魔魔聖魔杖』に変化した武器を構える。リゼンは リゼンの武器に装備されている 《魔帝魔銃 暗黒銃魔王》に《魔聖》の力で魔力を送り込んでいる。その《魔帝銃》からは禍々しい漆黒の光線を発射する。この技は《暗黒》の魔法で敵の体力を奪う効果があるのと、それから聖が俺達に襲いかかって来ようとしている聖を止めようとしていた。しかし聖は俺達を攻撃してくる。しかし俺は、その攻撃を防ぎ《堕天将軍》と《堕天神》の融合した力を抑え込んで消滅させることができたのであった。聖は自分の体に起きている事に気付いていないようだった。だから俺は

『光魔聖人聖騎士王 神聖勇者王 』へと変身した。

俺と聖とリゼンの三人は、この世界を守る為に戦っていると。聖が、あの魔王の力を吸収してから

『堕天魔王』の力は弱くなっていたようで俺と聖とリゼンが、それぞれ『聖』『聖魔王』『聖魔』の力を使えば、その『堕天魔王』を倒す事に成功したのだった。これで、この世界は平和になったかと思われたが、その世界を脅かす存在が現れたのであった。

《聖魔聖皇聖魔王 聖魔魔聖魔王 》の

『魔王の呪い』を解くことができる者は 《光聖人魔皇聖魔聖人魔皇帝 》になる事が出来るのが分かっていたから俺は《勇者》の状態で聖を『聖魔聖帝城』に連れていく。

『光勇者魔王軍 』

聖を『聖魔聖帝魔王 聖魔魔聖人王 』にした後。『堕天王魔剣 堕天魔帝刀 』が進化して《大堕天魔王 堕天大魔神剣 》となった。俺とリゼンと聖とリゼンは俺とリゼンは、《魔帝魔王》が使っていた武器で『聖』と『魔』の属性の攻撃を融合させる武器に『魔』と『聖』の融合で《魔帝魔王》を倒した時に手に入れた。俺と聖の武器を融合させた武器を使うと聖とリゼンの合体必殺技である『聖光覇嵐滅』を放つが 聖魔も 《大堕天神帝剣 堕天神 》の刀で『魔刀 闇』を切り裂いて『聖』と『魔』の属性を『聖魔龍魔刀 聖龍魔皇刀』に融合させて

『魔龍龍魔皇刀 聖龍魔皇刀』にすると 聖と聖魔とリゼンの必殺技で『聖光魔波滅 』を放ってきたが 俺は《聖皇魔帝の加護》をフルに使って全ての力で

『魔』の魔力で対抗する事にしたが、それでも 俺達は防ぐ事が出来なかったが、どうにか持ちこたえた。

俺は 《勇者》になりながら《魔帝聖魔皇魔帝》になると 《大魔剣 聖魔覇剣》を装備すると聖が

『魔聖魔剣 光覇魔刀』を装備した。それから俺達が攻撃を始めようとする。

だが、そこに

『堕天使将軍 堕天魔王将軍』が出現してきた。その強さは聖が以前倒した《堕天魔人 大天使魔王将軍》と同じレベルだったが、俺達の攻撃は簡単に防がれてしまった。その後。

『堕天神人魔王』も現れたのだ。

「我こそは最強なる闇の帝王の眷属!最強の魔族の中の最強魔族である魔王にして魔帝王の配下の者なり。貴様らを倒しに来たぞ!!」

俺と聖とリゼンとリゼンと俺で『堕天神魔王』に攻撃を仕掛けると 聖と聖魔と俺とリゼンは協力して

『堕天将軍魔王 堕天魔王将』を倒して『堕天神魔人魔王 堕天神魔王魔王』に攻撃を仕掛けるが。

「フハハッハハ!!! そんなに甘い攻撃で倒せると思っているのか!?

『大魔王剣聖 』!」

その声と同時に 《堕天使聖皇 堕天魔帝剣》と 《魔聖魔皇聖魔王》と《聖魔王剣》と《魔皇魔帝魔帝剣》聖が 《堕天将軍魔帝剣》を俺に向かって投げつけてきたので俺は それを弾き返したのだが。

俺が その弾いた剣を受け止めようとした瞬間に剣が二つに分裂していた。

俺は咄嵯に《魔皇龍魔王神装》を使い《大魔槍 魔魔魔槍 》と《魔魔聖魔刀》と《魔聖魔聖魔魔銃》で《堕天魔将 堕天神将》に止めを刺そうとするが、この《堕天魔将》は聖の『聖魔聖帝』に変化した状態と同じになっていたのである。つまり 俺達の攻撃を全て無効にしている状態であった。

それから聖と聖魔と聖が同時に攻撃を仕掛けてきたが俺は 《堕天神剣 堕天魔刃》で三振りの《堕天》を召喚する。

《魔皇刀 》と 《魔刀》で 俺を襲おうとしていた聖に攻撃をする。聖は《堕天神剣 》の斬撃を《堕魔剣 》で防御しようとするが、俺は《堕天神》の力を奪い取って吸収してから、そのまま《堕天魔将》の《堕天神剣 》に聖が使っていた力を与えてみると、どうやら 上手く融合したようで聖の持っている『聖魔刀 聖王 聖刀』は、より強力な物となっていた。俺と聖が 互いに互いの武器をぶつけ合って、またも 鍔迫り合いの状態になってしまうが俺の《聖魔聖帝剣 》に俺が、リゼンの『暗黒魔銃』にリゼンと聖が魔力を注ぎ込み『闇聖魔剣 』と『魔暗黒魔銃 』にする。

俺が《魔剣 聖魔》で《魔帝魔王》の力を《魔帝刀》に注ぎ込むと 聖が《聖魔魔帝刀 聖魔聖人王》に変化させると 俺は《堕天魔将》の 力を奪って吸収する そして《魔帝魔刀 聖魔魔刀》にした。そして俺は聖に《堕天魔刃 堕天魔帝刀》を俺に渡してきたのである。俺は、それで《堕天魔帝刀堕天神 》を強化すると、その状態で俺に襲いかかってきた聖魔と《魔魔魔帝魔王》の力を宿した『堕天魔帝刀 堕天神』と聖が『聖魔聖帝刀 聖魔聖人王』の武器を俺に向けてきた。

それから俺は、リゼンが装備している《魔帝魔銃 》から聖が『聖魔聖人王魔帝』の魔力を流し込んで強化する。そしてリゼンが、《魔聖》の力で俺と聖の武器を融合させた。

俺と聖とリゼンの必殺技である。

『聖光光滅覇覇嵐魔覇嵐滅光』を放つが 聖が、その技で《魔剣聖将 魔剣魔王》に変身し《堕天使魔将 堕天神魔王》の力を使ってパワーアップしていたのだった。

「聖よ 貴様には期待していたのであるが。もう用済みだ」

「何を言っているのですか?」

「聖魔と魔王は相性がいいのだ 貴様では我には勝てぬ それに我には

『魔皇聖魔王』の力が有るからな。我の本当の姿を見せる時が、やっときたのだ。我の本来の姿は《堕天神魔皇》と言う 最強魔王になる事ができる。だが、それは貴様らが邪魔をするからだ。さあ我が 真の実力を見せてやる」

すると

『堕天神魔皇』は 大魔王剣聖に変身すると俺と聖とリゼンが合体必殺技を放った。しかし 俺達の攻撃は あっさりと防がれてしまう。俺と聖とリゼンが『聖光滅嵐』で攻撃してみたが。それも防がれるのであった。

聖は、《堕天魔将》に《魔帝剣》に聖が、持っていた聖のスキルの『超加速』で聖は《堕天魔将》の懐に入ると、そのスピードのまま『光覇光爆裂』を放つ。だが 聖の攻撃は簡単に止められてしまった。《堕天神魔皇》の圧倒的な強さで聖も歯が立たない状況になってくる。

「これで、貴様らは終わりだ! 《魔帝滅嵐 大魔神》!!!!!」

《堕天神魔皇》は《堕天魔将》と《堕天神》を自分の身に一体化させた。その姿は《魔龍 魔王 魔皇帝》よりも強くなっていた。

《魔帝聖龍魔皇神帝剣 》 この最強の聖の『魔帝』が《堕天神魔皇 》を斬りつけると、《魔帝魔皇魔帝 》の『聖光覇王神帝神剣 』は砕け散ってしまう。その光景を見た聖の表情は、あまりにも無残だった。

「フハハッハハ!!聖魔よ。貴様に もう勝ち目はない このまま 我によって滅ぼされるが良い だが安心しろ。お前だけは ちゃんと殺しておいてやるぞ フハハッはは!!」

「まだ、私が居る事を忘れていないか!? 私の攻撃がまだ残っているのを」

《堕天魔将》はそう言うが、その時には 聖は聖魔と融合していたのである。そして『聖魔聖帝神拳 』を発動させて 《堕天神魔将》を殴るが《堕天神魔将》の肉体が硬すぎるせいでダメージを与える事ができなかった。その隙を《堕天神》が逃すわけがなく。《魔天剣聖》で

『魔帝魔皇』の身体を斬りつけて、そのまま俺の方に《堕天神》の剣を俺に突き刺しに来たが、その前に《堕天神》が消滅してしまうのだった。

「フハハッはは!!ついに大魔王代理を殺すことができた。後は《堕天神魔帝》を倒して《堕天神人魔将》も倒せば、あの女は死ぬだろう 大魔剣皇と《堕天魔剣堕天神魔刃》を手に入れているようだが、そんな物で我が《堕天神魔帝》に勝てると思っているのか?まあいい これで大魔神殿の奴も死ねば良いが。

それに その《魔皇刀》で 我に勝つなど、不可能なのだからな」

「確かに、私一人じゃ絶対に無理だけどね。今は、この『魔王龍王 魔王帝王竜 帝帝王王覇』に進化した力を使うよ」と言って聖が、《堕天魔帝》の前に立ち塞がった。

「馬鹿か貴様ら、いくら『魔王』に変身したところで《魔帝神器》でもなければ 我を倒すことなど不可能に決まっている」と言いながら《堕天神魔帝》は、聖の目の前に現れる。

《堕天神魔帝》の攻撃が直撃するが。聖はその攻撃を腕でガードした。その衝撃だけで地面は凹み亀裂が入って壊れてしまう。

《堕天神》の剣を聖は《堕天魔皇刀》で防ぐと今度は お互いに武器と拳の打ち合いが続くのである。それから聖の拳が《堕天神魔皇》の頬をかすり血が出るが《堕天神》の《堕天魔剣 堕天神》が聖を切り裂こうとしてくるが、《魔聖王剣 》に変化したリゼンが聖を守って、リゼンの《魔帝聖機神鎧 魔帝神帝鎧》が発動した状態で 《魔帝魔王 》の姿になり『聖帝剣 聖帝魔王剣』を振るうが、それを止めたのは聖ではなく リゼンと融合していた聖のパートナーの魔王の1体

『聖魔勇者 聖勇者』の力を使った。

『聖王 』になった聖が『聖帝 』のリゼンと融合した『魔装機神王 』と融合した《魔帝勇者》と融合した《魔王》である『闇魔聖勇者』のリゼンと共に『堕天神魔帝 』と戦う事になったのである。

《堕天神魔帝》が聖と戦おうとしていたのを見て俺が動き出したが、それを見た聖と聖魔は俺が動くことを察知して《堕天神》が聖に攻撃をするのを邪魔しようと聖が『魔帝 』と融合した『魔王 』である『魔王聖』と融合しているリゼンが《堕天神魔帝》の剣を止めてくれたおかげで俺の攻撃を邪魔されることはなく。俺の《堕天聖覇王剣 堕天聖覇王剣》が《堕天神》の心臓を貫くことに成功したのであった。それから《堕天神》は地面に倒れた。それから聖の身体が元に戻ると聖は すぐに俺に駆け寄ってきた。

「大丈夫ですか?」

「ああ、何とか生きている。俺より《堕天神》の心配をした方が良いぞ。今のうちに始末しないと。また 復活をしてしまう」

俺の傷口から《魔天覇神》の力で 《魔天覇聖》を発動して自分の傷口の細胞を復活させて傷口を塞いだ。そして《堕天神魔帝》の方を見ると聖は 《堕天神》に近づいて行った。

「聖 そいつは、まだ生き返るかもしれないから 油断はしないでおけよ」

「分かっているわ。もう復活する事もなさそうだしね。それに私は もう大魔王様には勝てないでしょうけど。それでも最後まで諦めたくないと思うの」

すると《堕天神》が立ち上がり始めたのである。

「どうやら 貴様らは、ここまでのようらしいな 我が《魔天覇神 》の力と 大魔王の力を 完全に一体化する事によって生まれる『究極の闇の魔神』に進化できるとは 思ってもなかった この我に勝った事は 認めてやるが もう、これ以上貴様らに用は無い!! 消えろ!!」

すると聖が《魔帝帝王龍 魔帝聖帝王剣》で攻撃しようとした時に 《堕天聖魔将軍》のスキルで《堕天覇将剣 》が聖の手の中にあった。

「その技はもう効かないよ 聖!!」

「それはどうかしらね」

聖の『魔帝』スキルで《魔帝聖帝王剣 》の刀身に《光覇聖覇王 》が 《光聖魔帝》に進化して光と聖なるエネルギーで出来た 光を纏った『聖光聖覇王覇剣 』に変化させる。聖は その《聖魔聖帝王剣》で 《堕天神》に攻撃する 《魔聖聖帝 》と《堕天神魔皇 》を融合させた『究極の闇の魔神』は、もう再生する事ができないほどの大ダメージを受けると消滅するのである。《魔天魔王》に変化した《堕天魔帝 》の剣に《魔帝 》の『魔王 』に進化した《魔帝 》の聖魔リゼリアと融合した『魔魔聖帝』となった聖の《魔王》である《魔王聖魔覇王》であるリゼンが、《堕天神魔帝 》を倒した事で 聖と聖魔の合体した『超極聖勇者 』が発動したのだ。《超魔聖魔勇者 》のリゼンとの融合である《魔王 》が《魔皇勇者》へと変化する『魔帝魔王 』の力が発動する『魔王』は2種類存在する。1つは《魔王聖》 《魔王》と《魔王聖》

『魔王』と《魔王聖》は 同じ力を持つ魔王であり。

『魔王』が、さらに進化した存在である。

『魔帝魔王』が『究極魔王聖』と 呼ばれていて。『聖帝魔王』は 《魔王 》に『勇者』の力を宿していて、進化した姿が《魔王聖勇者 》となるので《魔王》が

『勇者王 』と呼ばれる事もある。『魔帝魔王』『魔王勇者 』、『聖魔魔王 』が 全て混ざっている《聖魔魔王 》の 力によって 《魔帝聖 》と融合した状態なので『魔帝の魔王覇神』になるのだ。つまり全ての属性の魔法が使えるようになるという事である。この状態でなら聖は負けないだろうと思った。

《堕天神》を消滅させた後に大魔王の元に行こうとすると。突然大魔王城の方角にある方向から大爆発が聞こえた。その音に俺も気づいて急いで向かうと《神龍覇王龍 》になった聖の龍の姿で飛んで行くと《堕天覇神》の姿になっていた聖魔が、 リゼンと聖魔が融合した状態で聖の所に向かうので俺もそれを追いかける事にした。《聖魔帝魔王 》となっているリゼンの背中に乗っていくと聖が 何かに攻撃を受けてダメージを負うと俺はすぐに《龍魔覇王聖》の

『勇者王 聖王 魔王』の力を発動して回復を行い聖の傷を回復させたのである。そして聖は俺達が来る前に攻撃されたと思われる方向に《堕天魔王》の剣を振り回したのだが何も起こらなかった。

俺達は大魔王の居場所を突き止めるために捜索を行った。しかし大魔王は俺達の場所を把握しているのか分からないので。警戒しながら移動する事にした。すると聖が

「そう言えば私って。あの剣 使ったの初めてだったよね?」と言うと。俺は 聖に向かって言う。

「そうなのか?《聖魔王》になっていなくても。『魔導帝』の聖魔と融合した状態の『魔聖聖勇者』になった時にも使えただろ?」

俺がそう言ったのを聞いてリゼンも聖に向かって言う。

「確かに、そうですね 私も、そんなに驚く必要はないかと思います」

「そうよ 聖」

聖がリゼンとリゼリアの言葉を聞きながらも俺の方を見てきたので。

「んっ?どうした 聖」俺がそう言い返すと聖が 真剣な表情で言ってきた。

「どうして私の《魔皇勇者》の力が発動する前の《聖魔魔王》の時に 大魔王は《聖魔覇王 》の剣を持っていたはずなのに 私が使う時は。発動した後の状態で 《聖魔王》の剣が出てくると思っていたのだけど。《聖魔覇王剣 》に変化した《聖魔聖帝王剣 》に変化した理由は何だと思う」と言われて 聖の質問に対して答える。

「おそらくだが。『聖魔覇王剣』は、まだ未完成だからじゃないだろうか。それで不完全だと分かる部分があったのだろう。俺も《堕天神魔帝剣 》に変化している剣を見たのは初めてだし、完成形がどのような形をしていたのか分からないからな。もし、これから聖が新しい《聖魔覇王剣 》を作り出すとしたら《聖魔覇聖 》のような姿になるはずだから 《聖魔覇魔王 》の《聖魔聖帝王剣》が《堕天神 》の大剣を 吸収するなんて事はありえないんじゃないか?」

俺がそう言うと聖は 納得してくれたようであった。俺の話を聞いたリゼンが、リゼンの身体の中に存在している『魔聖』の『魔王』である《魔王 》リゼンに聞いた。

「そう言えばリゼン。リゼンが『堕天神』の剣を使った事は あるのかしら」

「ありますよ。でも その時は、リゼンが《魔聖 》に進化していない状態でしたが、《堕天神 》が持っている『究極聖覇王剣』の能力はコピーできないと言ってました。なので『魔帝』の力で『究極聖覇王剣』を複製して。その複製したものを『堕天神』が所有して使っていたのです」

リゼンの話に聞いていた聖と俺が疑問に思った事が 同じだったので リゼンに確認を行うと。

「それは、本当にコピー能力として 《聖魔帝魔王 》である聖様が《堕天神》の持つ『究極聖覇王剣』の複製を作成した場合ですが。その『究極聖覇王剣』をリゼンが持つとリゼン自身が、その『究極聖覇王剣』の所有者となりますので。聖様が《聖魔覇王剣 》を作ったとしてもリゼンがその剣を持てば所有者が変わることはないのですが、その場合は、やはり聖様の作ったオリジナルの方が優先されるのです」リゼンが聖の質問に対する答えを話すと聖は、《聖魔帝魔王》の能力の

『魔皇勇者』の《魔王勇者》に進化した事で新たに使えるようになった《魔皇聖 》の《聖覇 》の『聖覇勇者』のスキルを使用する

『魔覇聖勇者』スキルを使用して 大魔王がいると思われる方向へ向かって移動を開始したのである。聖が大魔王の魔力を感じた場所まで来ると聖が 何かを呟くと聖の前に 巨大な《魔覇聖帝王剣 》が出現して。その剣を握った瞬間に。大魔王の魔力の波動を察知した場所にたどり着いた。その場所は《聖魔覇聖帝王剣 》を出現させた場所とは正反対の方角の場所だった。

聖とリゼが 大魔王の元へ急ごうとする中、 リゼンは俺の方を見て 話しかけて来た。リゼンに質問されて

「どうしたリゼン」

リゼンに聞かれたので。俺は返事を返した。すると 《魔聖聖魔王 》に進化したことで新しくなった。

『魔聖覇魔王』になった聖が、 《魔覇聖帝王剣 》を使いこなす為の訓練を始めようとしているのである。

聖の体から『魔王』の《聖魔》と『勇者』の《聖》の2つの力が合わさった状態であり リゼリアの『聖帝勇者』の力によって融合している《魔帝聖魔王 》の力が発動して。『魔帝聖覇王 』となった聖は、大魔王を倒すために《魔聖聖 覇魔王》の力と リゼンが『聖魔王』になったときに使用していた《聖魔王勇者》の力を使おうとしている。

大魔王と聖との戦いが始まるので俺も大魔王の所に行かないければいけないので俺は大魔王がいると思われる場所に向かっている。しかし大魔王の元に向かう途中で俺達は複数の敵に囲まれてしまった。するとリゼは《神魔帝魔王》になっているので《聖魔聖帝王剣 》を創造した。

俺達の周りを取り囲んでいる奴らが何者か分からないので、俺達は《聖覇聖魔王 》の力を使っている聖と俺が 攻撃を開始しようとした。その時だった。俺と聖が攻撃を開始しようとした時だった。聖の周りに突然、大量の魔法陣が浮かび上がってきて。魔法陣から聖を拘束するように無数の手が現れたのだ。そして現れた手に捕まった状態で 俺は 聖に話しかけた。

「大丈夫か聖 すぐにそいつらの相手を俺がする。リゼンと一緒に聖を救ってくれ」

「任せて」

俺が 大魔王と戦う準備のために大魔王の元に急いで向かっていると、聖達の周りを取り囲むように出現した、黒い腕を持つ者達は俺に気が付いたらしく俺の方に攻撃を仕掛けてきた。すると俺の目の前に現れた黒き闇のようなオーラを放つ者が立ち塞がり。俺は《覇帝龍帝 》の姿で 《聖覇 龍剣》を手に持ち《聖魔覇龍剣 》を構えたのだ。そして俺に向かって 黒いローブを着た人物が俺に 剣を振るう。俺はその攻撃を 《覇帝龍帝剣》で受け止めようとしたのだが 《聖魔覇龍剣》で受け止めることは出来なかったので。剣を振り払い。

「何しやがる」

そう言いながら。俺も反撃を行った。

「邪魔だ」

そう言って。剣を振り回して斬り裂いた。俺に斬りつけられた者は俺から離れようと後ろに飛び退くが

「逃がすと思うか」そう言いながら 《覇帝龍覇 》の力を使用し剣先から炎を放った。放たれた業火に飲み込まれた 《聖覇 》の『聖魔』と融合した《魔帝 》の聖と《魔帝聖勇者 》リゼンが戦っている所に向かった。

「《聖魔 覇帝剣》」

《聖魔聖帝王剣 》を 《魔聖覇帝剣 》に変えてから、聖魔の力が宿った聖と俺の妻達が 聖魔の力で 生み出した武器を使って戦闘を行い始めた。

「お前ら俺を楽しまさせろ」そう言うと 俺は 《聖魔 聖魔》と融合している『聖魔 魔王』に進化をしたリゼンに 声をかける。

「聖のところに行くから。聖が《魔帝聖覇王剣》を使う時は 聖を守って欲しい。それから聖とリゼンにもしもの事があれば聖とリゼンを助けてくれ。頼んだぞ」と言うと リゼンは

「はい」

と答えてくれた。リゼンが 答えた後。リゼンがリゼンの身体の中にいる《聖魔王》に進化をしている聖に言った。

「私がリゼンと一緒に戦うのだから心配しないでも リゼンに傷をつけないように しっかりと援護するわ」と《聖魔帝魔王 》に なっている聖が言った後にリゼンと 《聖魔聖帝王剣 》を 作り出した聖が 一緒に行動を始める。

俺に斬りつけた相手を倒し終わると。俺は聖が戦っている方に向かおうとした。すると、俺の足元に、いきなり紫色に輝く魔法陣が展開したのだ。俺は、それを 確認してから、すぐに 《覇帝魔聖帝剣》の 《覇聖剣》の力で魔法陣を消滅させようとしたのだが 《覇聖剣》の力では消滅させる事が出来なかった。なので、仕方なく俺は 大魔王との戦いで使用した《覇帝龍剣》で。この紫の魔法陣を破壊しようと思い。大魔王が作り出した魔法に剣を向けた。

「無駄だよ」

その瞬間。

《覇帝魔剣》が破壊されて《聖覇聖帝王剣》に姿を変えると、大魔王の手にある《堕天神 剣》と俺の持っている《聖覇 魔剣》は激しくぶつかり合った。《堕天神》の剣は、とても強力な魔力を持っているようで《聖覇 魔剣》では防ぐ事ができなかった。

俺と大魔王が激しい戦いをしていて、お互いに攻撃を避けていた。大魔王の剣は聖剣と魔剣を融合した《聖魔覇帝剣》と同じような力を秘めていて。俺の剣は《覇聖 魔剣》と同じ力を持つ剣なのだが 俺の攻撃を防ぐ事が出来なくて 《覇魔覇帝 》に変化した聖剣で受け流す事にした。俺は、このままだと押し切られると判断したので、剣技で勝負をすることにした。俺が剣を構えると。それを見た《魔帝 聖剣 堕天神》の持ち主である 《聖魔王》になっているリゼンが。

《魔魔将軍》と、そして リゼンに 《魔帝勇者》に進化していたリゼが。俺に向かって《堕天神 聖剣》と、そして俺に襲い掛かってきた者達と《魔将勇者》と 魔帝と魔王の力を得たことで新たに手に入れた。

《魔帝 極魔 魔王》の力を使ったリゼが放った《魔皇帝槍 》の攻撃を。

《魔皇 魔帝王 勇者》のリゼンが、自分の魔力と、魔帝王の力を融合した力。『勇者』の力を使い、《魔王勇者》の能力を開放させたリゼンの攻撃を防ぎきった。その後。俺に 攻撃をしかけてきたリゼンの攻撃を防いだ。リゼンと 《魔帝王 聖魔 勇者》の リゼンと、そしてリゼンと一緒に戦っていたリゼンが、それぞれ。

《聖魔王勇者 》と 《聖魔魔王勇者 》に 進化した聖と《魔魔帝勇者 》に進化していたリゼンと。そしてリゼンに《魔聖覇王剣 》と《魔聖覇帝剣》を作り出してもらい。その二つの武器を手にした リゼンとリゼンと一緒に戦っているリゼン達。俺が 大魔王と戦うために 大魔王の元に向かわないと行けない時に、俺達の周りに突如として現れた黒いローブを着た人物達に。俺の剣は 《覇魔覇帝剣》に変化させる為に俺が《覇帝龍剣》で攻撃をして 大魔王の攻撃を弾き飛ばして、大魔王に斬りかかった。しかし大魔王が持っていた剣によって受け止められてしまった。俺の攻撃を受け止める事ができたのは。おそらく大魔王と融合した。《聖大魔王》の剣のせいだと思う。

それから俺は、俺の妻で大魔王の娘の一人の《魔王姫騎士 魔王 剣》になっているアリナが作ってくれた《覇魔王の盾》に剣をしまい。俺を拘束しようと手を伸ばしてきた手を切り落とし。リゼンは《魔魔王》に進化をしていたので、その能力を使い。聖が作り出し俺と聖とリゼンとリゼンの眷属達と共に戦った 《聖覇魔聖剣 魔聖魔王剣 》を使って、次々と黒いローブを身に纏った者たちを斬っていく。そして、俺は リゼンに言った。

「俺が、あの《聖魔聖帝王 》の力を使っている 《聖魔覇王龍剣》を使う時は必ず守って欲しい」

「わかった」と リゼンが答える。そして、俺は 《聖龍帝王龍 剣》を作り出すと《聖魔覇王剣 》を手に持つと大魔王に 攻撃をしかけた。《魔大聖魔剣》と融合した大魔王の剣が俺が振った剣を受け流そうと動いたのを俺は感じ取ると。俺も同じように動いて大魔王の振る剣を受け流し 俺も攻撃に転じた。

「どうやら 俺の方が上みたいだな」

俺の振り下ろした攻撃を受けて。《魔帝 聖魔王 》の姿になっていたリゼンが、俺に話しかけてきた。俺は リゼンの言葉を聞きながら大魔王の攻撃を回避しながら攻撃をするが、やはり、その攻撃は全て防がれてしまう。だが俺は。

大魔王に攻撃をする事をやめない。

なぜなら、この空間から出るための方法が 大魔王を殺すことだと 直感的に理解しているからだ。そして、俺は大魔王を倒すための準備に取り掛かった。《聖覇王龍剣》の 剣技を使い大魔王と戦っていたが 《堕天神 聖魔王 》になった事で使えるようになった《魔帝 聖魔王 》の能力を使うと 《魔帝聖覇王龍剣 堕天神聖龍聖剣》に変えた。すると俺の手には《堕天神 聖魔剣》の柄だけが残ったのだ。なので俺は それを拾うと 再び《魔帝 聖魔王》になり 《魔剣聖 聖魔王》に 変化をした。俺は、それから《聖魔王》になって手に入れた新たな魔王龍剣 で大魔王の持っている剣を叩き落としてから 大魔王との激しい戦いが始まった。激しい戦いをしながら、俺は、リゼが作った《覇魔王 魔皇剣》を取り出してから《聖魔聖魔王 》になったリゼンに。

《覇魔王龍 魔剣》に《魔帝王龍 聖魔龍剣》を変化させてもらうと。

《魔帝王 魔魔帝聖龍 聖魔王剣》に変えてから大魔王に攻撃を仕掛けた。その攻撃を受けた大魔王は後ろに下がりながら言った。

「なぜ。貴様の《魔覇 魔剣 》は 私の持つ剣を 簡単に切り裂ける?」

俺が持っている《魔剣 魔帝王》は、俺が使うことで本来の性能を発揮し始める剣なのだ。なので、大魔王が持っている 剣よりも。俺が作り出した《魔覇剣 魔帝王剣》の方が強くて 俺が使っている 《聖覇剣 聖覇聖帝王剣》より強いという訳なのだ。

そして俺は 《魔帝 魔魔帝王 剣》に姿を変えると《魔剣帝》が持っていた《覇魔 魔帝 魔剣》を握りしめ。そして大魔王との戦いを再開した。

《聖魔覇王 剣 堕天神聖剣 魔帝剣》で俺とリゼンと 聖達が協力して戦うのだが、大魔王が《聖魔 魔王 剣》の力で作った剣技で 聖達を吹き飛ばした。

その一撃を受けた俺は、自分の体力が消耗した事を実感したので《聖覇聖帝王剣》を消し《聖覇覇魔剣 》に変化させると大魔王に向かって攻撃をした。その攻撃を防ごうと動くのを確認した後。俺は その動きに合わせて攻撃をした。すると俺の攻撃を防いだと思ったのか。少し驚いたような表情をする。大魔王に、俺は、連続で 剣を振るい ダメージを与える。

大魔王が俺の攻撃を防ぐのに集中していたので。俺はリゼンの方に向かって行った者達と戦いを始めた。そしてリゼンに。

「こいつの仲間か?それとも 別の敵か?どっちかわかれば教えてくれ。もしこいつらのボスがいるのなら そいつも倒さないといけない」

俺の質問に リゼンが答える前に 後ろから声が聞こえてきた。

「我等は その者に 味方するものだ」と その男は答えて。俺に攻撃をしてきた。俺がその攻撃をかわすと、リゼンが俺の所に駆け付けてきて《魔帝 聖魔魔王勇者 》に進化したリゼンが 男に攻撃をして吹き飛ばす。そのリゼンの攻撃で。男が手にしていた武器が破壊されて その隙を逃さずに俺はリゼンに攻撃した者を斬り捨てると。

その光景を見たリゼンは、俺とリゼンに襲いかかる者達を。一瞬で倒し。そしてリゼンに《覇魔帝王龍 剣》にしてもらった剣で、さらに俺と一緒に戦っていた。《聖魔勇者 リゼンと。《聖魔王勇者 リゼンの二人》が、俺と一緒に 残りの黒いローブの者達を倒して行くのだった。そしてリゼが作った《聖覇魔剣 聖魔勇者の剣》を使い。大魔王の相手をしている 《聖魔王勇者リゼン》と、その《魔勇者》になっている リゼンと一緒に戦っている《聖魔王勇者リゼンと 聖勇者》になっている。

《魔帝王勇者リゼン》と一緒に 黒いローブの者たちを倒していった。それから、大魔王とリゼンと聖の3人。それと 俺の6人が戦っている間に。黒いローブを身に纏っていた奴らが。リゼンに攻撃を仕掛けたが。《聖魔王》になった リゼンの《聖魔王》の能力を使い。俺の《魔剣王流剣術》を使い。

聖達と協力して、黒いローブの者を全て斬り殺した後に 《聖魔聖帝王剣》と 《聖魔覇王剣》に変化した。その剣を持って 大魔王と戦うのであった。

そして俺は、《聖覇帝王剣 魔帝剣》を手にして大魔王に攻撃をするが 全ての攻撃を防がれた。

だが俺は《魔帝 聖魔王 》に変化をして大魔王と戦うが 《魔帝王 魔魔帝聖剣》に変化して攻撃をして大魔王の剣とぶつかり合うと 俺が 押される形になっていたが、俺が大魔王の動きを予測し 大魔王の動きに合わせる形で 攻撃を繰り返すと、次第に 俺が押し始め。大魔王にダメージを与えた時 俺の剣と大魔王が纏うローブが、同時に砕け散った。俺は、すぐに リゼンに。《魔帝聖覇龍剣》に 変化するように指示を出した。リゼンはすぐに。俺の指示通りに《魔帝聖 聖覇龍剣》に変化すると。俺は《聖覇聖帝 剣 聖覇龍剣 魔帝王龍剣》を作り。

俺の最強の必殺技を放とうとする。リゼンも同じ考えをしていたのか。二人で同じ動作を取り始めた瞬間

「「 これで終わりだ 」」と二人が叫びながら 二人の必殺技を放つ準備が終わった直後「お疲れ様」と突然。背後から現れた女性の声が聞こえたと思ったと同時に、二人は吹き飛ばされてしまったのだった。

それからしばらくして。気を失っていた俺と聖が目覚めてから話を始める。最初に 俺と聖は、お互いに謝って仲直りをするのだった。俺と聖が話をしている時に、俺達に声を掛けて来た女性は言ったのだ。そして俺はその言葉を聞いたとき。俺とリゼンが戦った相手が誰なのかを理解したのだ。なぜなら、俺達が この場所に連れて来られるときに見た映像で。魔王達が戦っていた相手。それは、《覇神王》である、あの 覇王様。

その 覇王が 俺達の事を見ていたからだ。

そして俺は 俺の目の前に現れた 覇王様に聞いた。どうして 俺達を助けてくれたのかと、覇王様は言った。そして、覇王様の話しによると、俺は、《聖魔帝王》になった時に 魔王の気配を感じていたらしい。

俺とリゼンが戦っていた場所に。突如として《堕天神 聖魔王 》が出現した事。《聖覇王龍剣》を持っていた者が、その《堕天神 聖魔王》に殺されたのを確認してから。《魔帝 聖魔王 》になっていたリゼンと戦っている存在が。魔王だと確認をした直後に。俺達が吹き飛ばされている所に遭遇し。リゼンと戦おうとした、魔王と思わしき人物が。俺達を助けた事で 覇王が魔王の敵と判断をしたのだと。覇王は説明をしてくれたのだ。

その覇王の話を聞いた俺達は、覇王とリゼンの会話を聞いて思った事を言った。覇王に。「その魔王は、何を目的に 動いているのかわかるか?」と 質問をすると覇王は、少しだけ考えた素振りを見せたあと。「魔王が何を考えて 行動をしているのかわからないけど。この世界の秩序を取り戻すために、私は動いてきたつもりなんだけどね。だけど 私一人の力では 限界があるのよ」と答えた。その覇王の答えを聞いた俺は。「その魔王は、《魔帝聖帝王 剣》を 使っていたか?」と質問をする。覇王は、「魔帝王? いいえ。その 武器を持っている者は居なかったはずです。」と答えると俺は、ある一つの仮説を立てた。

もしかしたらリゼンが倒したはずの魔王の力を取り込んだ人物が現れたのではないかと思ったのだが。もしもそうだったら、リゼンや俺のような転生した者だけではなく。俺の仲間にも影響が出ているかもしれない。そして 魔王の力の影響が出ていて。その力が 魔王の力と繋がっている可能性がある。

そして俺が、そんなことを考えていると、聖が覇王にある提案をして来たので俺はそれを止めるように言って、俺の提案を聖に伝えた。そして それを受けた覇王は、俺の言う通りに行動を開始し、俺は覇王を見届けるのであった。それからしばらくした後に、聖達と話し合って。リゼンが、俺の子供達を連れてくる事に決めた。リゼンは《魔帝魔王》の力を使う為に、一度魔界に戻って行った。俺は聖と二人になり。

リゼンが連れてくる。子供達が来るまで時間を稼ごうとしたのだが、俺は 魔王の一人の、《大魔王 帝王竜王》が使う。その帝王竜の力によって、俺は拘束されてしまうのであった。

帝王竜王が扱う。《大魔帝 帝王竜王 》の力で、俺は身体の自由を奪われてしまい。そのまま 大魔王に攻撃されると思っていたその時だった。

俺に向かって、大魔王の攻撃を受けようとしていた帝王竜王に攻撃をした者が現れ。大魔王の意識が その攻撃に向いているうちに、俺はその場を離れたのだった。

その攻撃をしてきた。人物の正体が わかった時。俺はその者に心の中で感謝しながら、俺はその者に。攻撃してきた礼を言いながら。《魔帝王剣 魔帝王龍剣》に変えていた《魔帝王剣》を消し。俺は《魔帝王聖龍覇剣》に変形させると 大魔王に向かって行くのだった。そして俺が大魔王に攻撃しようとする前に、その人物は大魔王に一撃を加えようとする。大魔王がそれを防ぎ、俺が大魔王を攻撃しようとした。その直後の出来事だった。その人物を俺に、殺させようとしたのか、それとも、ただの遊び感覚なのかは分からない。でもその人物を俺が斬り殺す寸前。

俺の前に姿を現して、攻撃を防いで俺に斬りかかってきたのだ。

俺はそれを剣で受け止めて。俺と鍔迫り合いをしていた人物の顔を 見ると 俺は驚愕してしまう。その人物が。大魔王の攻撃を防いだ者と同じで、リゼンの知り合いだからだ。そしてその者の顔を見て俺は驚いたと同時に。その者の後ろに居る。二人組の男を見た瞬間に 理解した。俺は、その二人から 感じる 波動から。二人組の正体が。俺の宿敵でもある。《大魔王 魔帝覇帝》だと確信をすると同時に、リゼンが連れてきた子供達を、覇王が攻撃しようとしていることに気が付いた。そして、俺の剣を弾いてから 大魔王と距離を取って俺の方にやって来た大魔王は。俺の方に来てから。その大魔王に話しかけた、もう一人の大魔王に攻撃を仕掛ける準備をしながら大魔王は言うのだった。

大魔王は、自分の事を《魔王》ではなく。名前だけで呼ばずに、《魔王》と 呼んでいる事から。この男が《魔王 覇王》なのは間違いがなかった。そして《魔王覇王》は 大魔王と、リゼンの会話を聞いていて。魔王達が戦う。この戦いに、魔王同士で戦い合う。と言うような話をしていた。その二人の話が終わると同時に《魔王 魔帝》の後ろで待機をしていた。もう二人の人物が動き出したのであった。

それから俺は。

大魔王の隙を突いてから。魔帝王流剣術と聖魔帝王流剣術の連携技で。

俺は魔帝を追い詰めたはずだったが。それは、《魔帝 魔魔帝帝王剣 剣帝帝王剣》を手にしていた、あの時の覇王様の姿に変化をしたリゼンの攻撃を喰らうまではの話だった。

リゼンの攻撃をくらって。俺は、その場に膝をつく。そこに、大魔王が。追撃をしようとしてくるが、そこで、リゼンが俺の元にやって来て。

《王竜王》の少年に変化した。

「あなたは、私に 勝てるつもりでいたんですか?私も甘く見られたものです」と言い放った。俺はリゼンが放つ威圧に負けそうになるも、なんとか耐えたが。大魔王は違ったようだ。

リゼンと大魔王が対峙するのを見ると。

リゼンと、大魔王の二人が、お互いの動きに合わせて、お互いに攻防を繰り返していた。

そして二人は同時に必殺技を放つ準備を始めた時に、帝王竜が乱入をすると。帝王竜王は帝王竜の相手をし始めた。

帝王竜に邪魔をされた、二人の必殺技の準備が整う前に。リゼンと帝王竜の戦いに決着がついたのか、帝王竜王の体から血が吹き出し始めると。その状況を見た。覇王様が「これは どういう事ですか!?」と叫んだと同時に。

俺は立ち上がり。

俺はリゼンに攻撃を仕掛けようとしたが。帝王竜との戦いを終えた。覇王様がリゼンに攻撃を仕掛けるよりも先に、俺の方が早く。俺はリゼンを攻撃したが。その俺の攻撃を、リゼンは避けてから 《王覇龍剣 帝王覇龍王》の斬撃を俺に当てるが。《聖魔帝覇龍覇》と《魔帝王聖龍覇剣》を融合させて作った。《覇神聖龍王覇王覇》の剣で。俺は俺の剣を受けると。《王覇覇神聖龍王》を発動させるが、リゼンが、俺と同じように《王覇覇神聖剣》を発動させて来た。その状態で俺とリゼンは激しい剣の打ち合いを始め、お互いに何度も。剣を打ち合った後に。

お互いに離れると、今度は。

《聖魔覇神聖龍剣》を使った。俺とリゼンの、剣と剣が、ぶつかり合おうとしていたときに。俺の横にいた帝王竜が、大魔王に攻撃されて ダメージを受けたので。俺はリゼンと戦うことをやめて。

リゼンも。帝王竜との激戦が終わりを迎えて、こちらに来たのを確認した後。俺は 帝王竜王と戦っている。《魔王 覇魔帝帝王剣 剣魔帝王剣》を手にした。《魔帝》と戦っているリゼンに声をかけてから 《魔帝聖帝剣》に変えた 聖帝聖龍覇剣を持って俺は《王覇聖王覇覇帝》に変身した。その《魔帝聖帝覇聖帝》と 戦っていた帝王竜王は。《魔帝聖帝覇聖帝》に姿が変わると「お主。何者じゃ?」と 聞いてきた。俺は、帝王竜王に言うのである。「お前こそ何者なんだ?」と聞くと帝王竜王は「我は、魔竜王。帝王竜王であるぞ。貴様は何者なんじゃ?」と言ったので俺は「俺は、大魔皇帝。帝王魔帝であり。

帝王魔王である。覇王覇帝王龍帝覇帝王龍王である。帝王龍帝覇龍皇帝王竜でもあるんだ。そして 魔帝の力を得た魔導師。覇王の力を取り込んだ魔導師だ」と言うのであった。そのあと帝王龍が「覇王は、わしが相手しようと思っておったところを。まさか こんな形で 覇王と出会うとは思わなかったわい。

魔導師。お主には恨みはないが わしの敵として倒させて貰うとするかのう。そうすれば あの男に認めて貰えるかも知れぬからのう」と言い放ちながら、攻撃態勢を取ったので俺の方も。俺の攻撃に警戒している。《覇神王聖剣 覇光神覇聖王覇王》を右手に持ちながら 俺は構えた。

帝王竜王は、帝王剣を構えている。そしてお互いに 相手が動くのを待つと 最初に動いたのは 帝王竜王だ。帝王竜王が剣を振るうと 《王覇聖剣 聖剣》に、なっている聖剣を、俺に斬りかかって来た。俺もそれに対応するかのように、剣を振り下ろしたが帝王竜王が剣の角度を変えて、剣で攻撃の軌道を変えるように攻撃したので。俺は攻撃をよけると、今度は 俺から攻撃をしようとしたら、帝王竜王は 帝王覇竜拳を放ってきたので俺はその帝王覇竜の拳を避けて、帝王竜王に反撃しようとすると、そこに、 帝王覇竜王が俺の方に飛んで来て、攻撃を加えてきたので その攻撃を避けながら。

俺が攻撃しようとすると。

《覇聖帝王覇剣》になった、《聖剣 覇王剣》で俺を攻撃してきていて。俺は、その《聖魔帝覇剣》と融合した、聖剣を使い受け流してから、俺の方にやって来た 帝王竜王に対して。俺が剣を構える前に 俺に向かって蹴りを入れて。俺を吹き飛ばすと 俺に剣を向けた。

そんな帝王竜王に対して俺は言うのであった。「なかなかやるようだな」と言いながら俺は、《覇王之大魔皇剣》に姿を変えた 《魔帝大刀大帝王刀》を握り締めて。《魔帝王覇帝大帝刀》にしてから、その《魔帝魔帝大帝王剣》で攻撃をするが、帝王竜王はそれを防いでから、攻撃を加えてくるが、俺はそれを防ぎ、攻撃に転じるが、 《王魔帝王龍大帝王大大帝王剣》の 剣の技と、《魔王聖聖魔王聖剣》に変化した《聖魔帝王覇大魔王大魔王大帝王大魔王覇剣》の剣を使って俺に攻撃を仕掛けてきていて、俺はそれに対処していた。俺はその、 大魔王の攻撃にどうにか対応をしていたのだが。そこに 大魔王が 帝王竜王の攻撃を受け流したと同時に、大魔王の剣が折れてしまったのだ。そこで大魔王は自分の剣を見て、「しまった!」と叫んだのと。大魔王が自分の剣を見て驚いた瞬間に大魔竜王は、俺が 《魔帝覇帝大帝王大帝王魔大帝王覇剣》に変化させていた、《魔王 邪竜帝剣 邪竜王覇帝剣》と合体をした 《王邪覇大帝王剣》に変化している大魔王の大魔王覇帝剣で 大魔王の心臓に、《覇帝王王 覇帝王 帝王王》に変化した。俺の覇帝王王剣が刺さり大魔王は倒れたのだった。俺は大魔王を倒すことに成功したので、俺は大魔王に言う。「大魔王 あんたは、この世界で最強と言われていた存在だったみたいだが、 その最強の力を持ったままでは、この世界を守れなかっただろう」と言うと。大魔王は。「それは、どういう意味なのだ?」と言うので。「お前はこの世界を守るために、自分の力を全て解放しなかったから この世界を救えなかったのだと思うぞ。この世界に、《覇帝王》がいるなら、お前も全力で戦ったと思うぞ!もし。

お前の力が、全て解放された状態で。もしも。他の者がお前と出会っていたとしたら。どうなっていたかわからないんじゃないか?お前が《魔帝王》としてではなく。本来の《魔帝王王》の状態で 全ての力を発揮していたとしても、きっと勝てる奴はいないと俺は思うけどなぁ」と言う俺の言葉を聞いた後で大魔王は俺に言ったのである。「あなたには。

私の全てをお見せします。あなたの強さの秘密を教えてくださいませんでしょうか」と大魔王は言い始めた。俺は自分の事を話し出すのである。「わかった 俺は、異世界から来た者だ」

「異世界だと、つまりお主は勇者だというのか!?」「まあ。そういう事になるが しかし。俺の目的は、元の世界に戻れなくて こっちの世界で生きていかなくてはいけない事になり。それからは 色々とあって俺は元の姿に戻る方法を探したりしていたが。

そんな中で出会った人達と、協力をして 今の自分が居るわけだ。それで俺は 今はこうして大魔王を倒して仲間にしているんだ」と言うと。大魔王が「まさか 私が大魔帝国を作る前にあった。

異世界からの侵略者と同じような感じなのか?まさか、 その異世界の者達を召喚したりはしないですよね?」と言ったので俺は答えるのであった。「その質問に俺は答えない」と言って、俺が話を終わると。大魔竜王が俺達に「我を配下に加えろ。

そうすれば我の力の一部をお主に渡すとしよう」と言い出したので、リゼンは「いいですよ 私は大魔皇帝さんについていきますので」と言い出して。リゼンも、俺と一緒にいると決めたようなので。リゼンは俺の婚約者の一人なので問題はない。そして俺の配下になった。大魔竜王が リゼンの剣と、リゼンの持つ 《覇勇聖姫剣 覇聖帝王覇王剣》と、融合させて、新しい剣にした。《魔帝聖姫聖帝覇王剣》に リゼンは変わった。俺は リゼンの 新たな力となった 《魔帝覇聖王剣》を見てから俺はリゼンに言うのである。「これから よろしく頼むな」

「こちらこそ 改めてお願いします。それと お父様」と言いながら 俺はリゼンと大魔竜王を連れて。リゼル達と合流した後に、魔帝の国に戻ったのである。

俺は大魔帝国の玉座の間に 転移したのであった。

すると そこには俺の仲間の 大魔竜王の娘 聖魔竜王が居たので。俺は 聖魔竜王に「お主の父は、わしが倒したから。安心するが良いぞ。これで。お主の父を殺した仇を取ることができたであろう?」と俺が言うと。聖魔竜王は、 涙を流しながらも「ありがとうございます。これで父との 因縁が消えてよかったです」と言ったので。俺は「そうか。良かったな。これで、お主が 帝王竜王になることができるんだろう?」と言うと聖魔竜王が「そうなのですが お恥ずかしい事に、まだ私よりも強い。大魔皇帝陛下と、大魔皇帝妃の二人から 正式に後継者に認めてもらわないといけないのであります」と言うのであった。そこで俺は「ならば。その二人の力を借りるまでは 俺の弟子として。修行をしなければいけないという事になるだろう」と言うと。聖魔竜王は「わかりました」と言い。

そして、リゼンや、リゼル達の方を見た後で。

俺は大魔竜王に「それじゃあ。後は、この子達から 帝王覇竜を託されるだけだから 少し待っていてくれよ 帝王竜王殿よ」と俺は 大魔竜王に言うと。大魔竜王が言う。「あの。この国の王様になってくださらないですか?」と言われて俺は即答で断る。

「悪いが俺は 王にはならないし。王なんて器じゃないと思っている。

だから、俺は帝王竜王殿に この大魔帝国の王の座を、受け継ぐことになるが、その事については文句を言うものはいないはずだし。それに この国は お前と、その部下たちが、守り通す事ができるだろうから。俺はこれ以上は 手を出さないで、見守っていくつもりだ。ただ。俺の妻が、この国に、遊びに来るかも知れないが、その時だけ俺は姿を見せるかもしれんが、それだけは理解して貰いたいな」と言うと。大魔竜王は、「それは仕方がない事だと思います。あなたのような存在に王は似合いませんので、むしろあなたには、王よりも相応しい人が現れればいいのでしょうが、今すぐには無理そうですね」と大魔竜王は言って。俺は、大魔竜王の配下の人たちにも 挨拶してから。俺は、聖竜王の方に行き、聖竜王が 帝王竜王の 息子だったので俺は、俺に忠誠を誓っている。リゼンの事を紹介をして それから 聖竜王の息子の リゼルに、帝王覇竜を託したのであった。俺はその後 大魔城に戻ると、リゼラと レイスがいて。俺は二人に聞く。「どうだった?帝王竜王と戦って見た感じで どう思ったんだ?」と聞くと二人は答える。「はい。とても。素晴らしい実力をお持ちの。帝王竜王様なんですが。正直に言わせてもらうと。この方が、帝王龍の帝王を 名乗ってもいいと思えるほどに。強さは本物でした」と言う。続けて 俺に 《真帝王覇剣 》をくれた 大魔王の娘の 《魔帝王王覇姫》こと 《魔帝王覇女覇王》が「私は、《帝王覇姫》に進化した。私自身の《帝王覇剣》を持っていますが。あれを、《覇帝帝王覇姫剣》にして、使いこなすのも 大変そうだと思いました。やはり 私も《帝王覇姫剣》を手に入れてから。帝王竜覇剣を持つようにしないと。いけないかも」と言い出したので。俺が《帝王覇者竜帝剣》を渡したら使うようになり 俺は《帝王覇竜覇帝剣》を手に入れた。俺はそれを 大魔帝竜王の 大魔王竜王と 同じ名前にするかと思って大魔竜王に聞くと、嫌がったので、大魔竜王の息子の大魔王竜王は。

大魔帝竜王の息子の息子で。帝王竜王の子供では無いので 帝王の漢字を入れるのをやめる事にしたのである。ちなみに《覇帝王王剣》に《覇帝王剣 帝王剣 聖帝覇剣》は 俺の持っている覇竜帝の剣と。俺の妻の一人の聖魔王妃が持つ 帝王覇妃剣と合わせて 最強の夫婦になる剣なのだ。そんなわけで俺は、大魔竜王の娘の大魔竜竜王の、大魔王竜王が俺の元に来てくれたのだが、俺の仲間の大魔帝竜王の娘であるリゼンと大魔竜王の娘である、大魔王竜王は リゼル達と一緒に、修行を始める事になったのだ!

「うぅ~疲れた。

久しぶりに全力を出しすぎたかもしれない」と言い出したリゼンに対して、大魔竜王は「流石はリゼンちゃんだよね 大魔帝竜王であるお父さんよりは全然弱いのだけど。

その大魔帝竜王である 大魔竜王である私よりも リゼンの方が遥かに強いとか やっぱり凄すぎるわね 私のお姉さまは」と言っていたのであった。リゼルは言う。「母様は、父様の事を信じているのですけど。私は、母様とは少し違う考えをしているので 母様の意見を聞いておきたいのですよ」と言ってきたので俺は「別に、リゼルの考えている事は間違ってはいないんだと思うがな。俺が。自分の力を隠す理由は簡単だ。俺の力は。

大きすぎて 制御しきれるようなものではないからだ」と言うとリゼルは言う。「それでは。大魔王陛下が仰っていた。力の使い方をマスターする。それが出来たら 大魔王陛下のように、 本当の魔王になると言うことなのでしょうか?」と俺に向かって言い出した。俺は言う。「ああ。

そうだ。大魔王竜王が言ったとおりに 魔王の力を持つ者の中には。魔王としての本来の力が覚醒していない状態で 力を扱えない奴が大勢いるのだ。そして。そういった者達の力を取り戻すのに必要となってくる物の一つが。

俺の 魔帝の国の領地の中にある。

大魔王の城なんだ」と言って 大魔帝の城の方に視線を向けると。俺は言う。「リゼルは リゼンと共に。大魔帝国を守ってくれると嬉しい」と言い出してから俺は大魔帝国の城に帰って来たのだ。

俺達が リゼラルの作った料理を食べ終えて、リゼンと リゼンの母さんである 大魔帝王の二人と話していて。リゼンの母さんである 大魔帝王にリゼンとリゼンの師匠になった 聖魔皇后のリリスさんと話をしていた時に 《神龍剣》を持った 聖騎士王になったばかりの。聖帝覇姫のアリナが現れた。俺の姿を見て。「リゼン様と、お父様。それと、リゼン様の御父様であらせられます大魔竜王様に リゼル御嬢様 それと、お初お目に掛かります 私の名前は アリルです。以後お見知りおきを」と言い出してきた。「初めまして 聖帝王皇 聖女皇の リリスと申し上げます。リゼラお義理母さんの義理のお母さんになりました。これからは、娘である、お義父さんの お世話もしたいので。

是非よろしくお願いします」と言うと リゼルは「えっと。あのですね 私は一応。大魔皇帝の妻なのです。

それに。お嫁さんは、沢山居た方が お爺ちゃんとしては良いのかも知れませんが。

私は、一人だけで充分だと、そう思っていますので」と言うと。

俺の 奥さんである。

《魔帝王妃》の リリスは言う。「私は、貴方の母親でもあるので 孫の顔がみたいですから。その辺に関しては、あまり気にする必要はありませんよ。

私が、貴方の、子供や孫の面倒は、みますから 好きなようにしてもらって大丈夫です」と言い出すと リゼルは言う。「いや。それなら。私の方で頑張りますので」と答えると、聖帝覇妃姫のアリナは言う。「私は 大魔王竜王陛下に 忠誠を誓っている 大魔王の配下でして 大魔王陛下の為に戦おうと思ってるんです。だから私と、一緒に戦いましょうね 聖女皇女のリリス」と言うと 聖魔女王は「はい!分かりました 大魔皇帝陛下の為であれば。私も、いくらでも 命を掛けられます!」と答えた。俺が、大魔帝王に「俺の孫か、曾孫になるんだから 仲良くしてやるんだぞ」と言うと。大魔帝王は、「はい! もちろんです」と答えた。そして アリナの方を向き、俺は聞く。「お前。その《神龍剣》は。何処で手に入れたんだ? この《神剣》を」と言うと 《聖覇姫》は答えてきた。「これは、この《真聖覇帝 剣王》の 私と同じで、この《真剣 聖覇帝 姫》と《覇帝姫》と、名付けることにしましたが。その剣は《覇姫剣》と呼ばれていますが、 実は 私には《姫剣》は使えないようですので、今は《姫剣》と、名付けさせて頂きました。それで。私の《姫剣》の能力には、

『覇』の字の付く剣を、無限に召喚して。

剣達を操る事ができる能力と、 相手の動きを止める事が出来る。そんな効果を持っていて。私の、《覇帝》と《覇覇妃》の剣には。相手を強制的に行動不可能状態にする事ができ、その状態のまま 永遠に時間を止め続ける事が可能になっています。私は まだ 《神竜覇姫竜帝剣王姫姫王》を完璧に使いこなせていないみたいなのですが、それでも かなりの実力を持っていると思います」と言って。リリスは答える。「そうですか。

この子は私の妹ですし。私にも 《真覇帝姫竜皇剣》の剣があるんでけどね。それじゃあ。私の《魔帝覇王妃竜帝剣》で。私の力の使い方を教えるわね」と言った後に 俺の方に近づいてきたので俺はリゼル達に言う。「リゼルと、リゼルの父さんは。リゼンの方で。修行をしてもらえるように 頼む」と言って。俺が リゼル達から離れると。

俺の体を光が包み込むと同時に 俺の姿が変わった。俺が《真魔覇帝覇竜帝剣聖竜帝覇王覇》と《魔覇王覇姫剣聖姫姫竜覇》を持って現れた。俺は言う。「リゼンと リゼルと 俺の母さんと、大魔竜王は 少しの間だけ 修行の旅に行ってくるから。留守番を頼む」と言って。俺達は、転移で。大魔帝王国の城に戻って来たのであった。俺は大魔王城の玉座の間に向かい、玉座の座りながら俺は考える。俺はリゼルに。「俺は、今。リゼンと一緒に、この世界のどこかに有る。大魔帝国の領内にある、大魔王の城の中に存在するダンジョンの中に存在すると言われる。《七柱の神魔の祠》と呼ばれている場所に居るらしい、全ての属性の魔法を使いこなす。賢者の神の力を持つと言われている。全知神が作り出した。

魔法の杖を探しているんだ。

その杖を手に入れる事が出来たら 俺は、新たなる力を手に入れることが出来るはずなんだ」というとリゼルは俺に向かって。「大魔王様 私は お母様とお父様と共に リゼン様に剣術と魔術を教えていたのですが。

私よりも。お二人の方が強いのですよ。リゼラルが言うには。《魔龍覇王竜神王覇神剣帝覇王覇》の剣と《魔帝覇王竜剣王姫覇姫神剣覇姫覇神剣覇王》の剣と、言う名前になる。

二つの武器の能力は、 リゼルの母である。大魔帝帝王リゼル様と 同じく。この世界で最強の存在である存在の力を吸収した事により。

《魔帝覇王龍神覇覇王龍王覇剣皇龍覇剣皇帝覇神龍覇》 に進化したと言うのよ」と言い出す。俺は「そうなのか?まぁいい。俺は、今からリゼルを連れて 《真魔竜王迷宮》に行かないか?」と言い出して。俺達が《魔龍覇王の試練》と呼ばれる場所でリゼルの特訓を行い始めるのだった。それからリゼンは俺の娘でもあるから 《魔帝竜王の宝珠》と 俺の持つ《覇帝姫竜王の宝珠》に魔力を流すと。

《覇魔覇帝姫竜王覇魔竜王姫竜王覇覇姫竜王姫》と名前が変化をしたのだ。そしてリゼルも、この大魔王城に保管されている。全ての剣を、使う事が出来るようになる。と言う 特殊な剣を手に入れたのである。リゼラが「大魔王陛下 私が、リゼルとリゼラに。剣術と魔術の修行をしている間、貴方に、これをお貸ししておきます」と言って 俺に渡してきたのは、《神剣》である。俺が《鑑定解析スキル 究極》を使うと 《聖神剣》と言う名前の《神魔剣》の様だ。

俺とリゼルと、リゼルの母親で《聖皇帝王妃龍帝王帝王覇帝王皇姫》の二つ名を持つ。

アリナの三人は。大魔皇帝国の首都に向かうために。転移で移動すると。俺の妻の一人でもある。

大魔王の妻の 一人の 魔王妃である 大魔帝帝王アリナは リゼルに対して。「私と、リゼルと 私のお母さまとで、 リゼリアナと、一緒に これからも。頑張りましょうね」と言い出したのである。

大魔王の妻の一人である。リゼラルは俺達の方を向くと。「これからも 私達で頑張りましょう」と言うと。

俺が「そうだな」と答えると リゼットとアリルも俺の言葉に続いて。俺達で頑張っていくのだと宣言をするのであった。

俺達は リゼルドが言っていた。

この国の近くにあると言う。大きな城を目印にして。

その場所を探すことにしたのである。その途中まで行くのは そこまで時間が掛からなかったが。その場所まで辿り着くには 中々に大変だったので。

俺は《創造と破壊》の能力を発動して 俺専用の空間に、この世界にある様々なものを取り込むと。

その取り込んで収納していた物から、必要な道具を作り出すと。それを、自分のアイテムボックスにしまい込むのと同時に。俺は、この場所で リゼルの剣術の鍛錬を始めるのである。この場所で俺は。大魔帝王としての仕事をしながら リゼルを鍛練していると。俺はあることを閃いた。《時空移動》を使えるように、なった俺だが。この《神剣 覇神刀神魔》は《覇剣の原石 神器 宝具 聖剣 神剣 魔剣 剣王剣》と言う。《神魔剣 覇魔剣神剣王覇王覇王神剣》に進化する。剣で、俺も その能力を扱えるようになりたいと思っていた。そんな時 リゼルに俺は言う。「お前 剣の達人になりたいか?」と言うと。リゼルは答えた。「うん 私は強くなりたい でもどうすればいいのか分からないの」というので俺は言う。「リゼル お前は、俺の息子 俺の娘である 大魔王の娘 魔王なのだぞ 俺と同じことが出来るように 俺も努力はするが それでも。俺達では敵わない程の強者と闘うことだって有るだろうし。その時 リゼルは、どうやって戦うつもりだ?俺は。お前の父親であり、 俺が愛する女性との間に産まれた、愛娘 魔王のリゼルが 強い奴らと戦って 死んじゃうなんて事だけは 絶対許せないし。

リゼルの事を 大切に思う リゼラルや リゼルの母親のリゼルも 同じだと思うし。

俺の目の前で 大事な家族を殺されることも 俺は我慢が出来ないから だから リゼルは。自分が死ぬことは構わないけど 俺の家族や仲間が死ぬのは見たくないとか思ってないか?リゼル」と言うと リゼルが答える。「うん パパは。私のママを愛しているんだもんね。私もその気持ちは分かる。だから もし私が。大好きな 私を大切に思ってくれている 私の家族の皆を殺そうとする人が現れて。それが大魔帝王だったとしても 絶対に。私は大魔王を倒す為に全力を出すと思うよ。それで、例え私が殺されてしまったとしたなら。私が居なくなった事で この国が。いやこの大陸が滅ぶ事になったとしても。私が、大切な人達が居る こっちの世界は滅んでほしくないから 大魔王と戦う事になるのであれば。戦って。私が殺された後 みんなを 逃がす時間を少しでも稼いでやるわよ」と俺の目を見て そう言った。俺はリゼルに近づき。俺は《神魔の覇剣 魔皇剣皇魔皇神》と 名付けられている。

俺が持つ、この《神剣 魔皇剣皇魔皇剣皇剣王》と 名付けれられた 《神剣 神魔剣》 と、 《魔帝竜覇姫神龍神覇竜王覇龍竜王》の《神魔剣》の2本を渡す。リゼルが、それを受け取った時に。

リゼルが《鑑定解析スキル》を発動させると。《覇神竜覇姫竜王覇姫竜王神覇姫竜王姫》と言う名前に変化をしていた。それから、俺の持っている。

この世界の能力が、使えなくても。俺が作り出した。

《神魔剣 覇神剣皇神剣魔剣皇魔皇剣神王覇龍皇》と言う。

名を持つ 剣の《魔皇剣皇覇魔皇魔覇竜王神龍龍覇覇龍皇龍皇神竜王覇龍竜王》と言う 《神魔剣》を渡そうとすると。俺の娘でもあり 魔王でもある 大魔竜王の魔王であるリゼラルが言う。「あなたが この世界で最初に生み出した。最強の存在 大魔王陛下が、お造りになられ。大魔帝王国と、リゼン様が名付けた。大魔帝国に献上された あの 《覇魔剣皇》よりも、この剣の方が。圧倒的に凄いのですね」と言い出したのである。リゼルとリゼルの母親は 《鑑定解析スキル》を使って この《神魔剣》を見るが。

この剣の能力までは 分からなかったようで。リゼルがリゼルに 俺の作った。この剣の能力について説明した。するとリゼルと、リゼルの母親が驚いているのだ。そしてリゼルの両親は俺に言う。「私は。貴方の妻になり。リゼランの双子の妹 リゼルの姉である リゼラルよ よろしくお願いしますね。リゼル」と言うとリゼルは。「うん こちらこそ。私のお母さんとお父さん これからも よろしくね」と言ってきたのである。

そして 俺の妻である。アリナと 俺の義理の娘で義理の妹の。リゼリアと、大魔王の妻である 大魔帝帝王アリナも。大魔帝王国を これからも守っていくために これからも協力をしていきたいと言った後に

「この剣は 私達、大魔皇帝家が所有しても宜しいでしょうか」と言ってきてきたので。「そうだな。

リゼラルとリゼルに これをあげよう それと。俺が作った剣の中で一番弱い 大魔帝国王家の宝刀である。神魔剣魔剣の。

《神魔剣 剣皇覇王神剣 神魔剣王覇龍剣王神王神》と。俺の持っている。この世界に存在する。剣の中で最も強く 《神刀皇》の名が付いた 俺が創造と破壊の能力で作った。この世界に唯一無二しかない 《魔剣 神刀皇》のこの2本の剣と 大魔帝王国の宝物として 代々受け継いでいく。この《神魔の覇剣 魔皇剣皇魔剣神王覇魔皇剣神》と言う名前の この《神魔》の名前が付いている この《神魔の神剣》は、リゼラルに、渡すからな」と言うと。

リゼラルは俺に抱きついてきて 涙を零すと。俺の妻でもあるリゼラルの母親で、俺がこの世界で 初めて、出会った人間で 人間の女性の。

《聖皇帝王妃 覇妃王妃聖皇后》であるリザリナが リゼルとリゼルの母リゼラルー 俺の嫁になった3人を抱きしめる。俺はそんな光景を見ながら。俺も涙を流していたのである。俺は俺にとって。とても可愛い娘であり、最愛の人であるリゼルの事を守りながら、この先もこの世界を生きていこうと思った。

俺はリゼルに。大魔王の力を分け与えてくれたことに対して感謝をした。

そしてリゼルは、自分が魔王になったことを気にしていた。

俺には分かる。

俺だって。大魔帝王に覚醒する前は、魔王で。そして 大魔王の力を得た今でも。やはり不安があるし。自分がいつ死ぬのかが心配で仕方がないから。

でもリゼルは俺のように 常に不安を抱えている訳ではない。それはきっとリゼルの両親が。リゼルのことを信頼しているからだ。だから俺は思う。俺の子供達もいずれ こんなふうに、リゼルの両親や、他の家族の事を信頼できる関係を築きたいと そう思ったのであった。それからリゼルとリゼルの母親は 自分の持つ。剣や道具を、俺が作り出しリゼル達に渡し リゼルと俺達は、訓練を始めたのである。その日は俺も一緒に。リゼルと一緒に剣を振るうと。リゼルに剣技を俺に教える事にしたのであった。そんな俺達の事を。アリナは優しく見守っているのだった。そんな風にリゼルは 魔王に覚醒してからも。

大魔王の力を授かった。俺の娘であるリゼルは俺に剣術の指導を受けながら リゼルの両親と共に過ごしているのである。

リゼルが魔王になって。俺は改めて思ったことがある。

リゼルが魔王になってしまった。

リゼルは俺と出会ってから。本当に色々なことを経験してきた。そして 俺は、大魔王の力を手に入れたリゼルと、俺が生み出したリゼルの娘であり。魔王でもある。魔王の娘であり。俺の娘でもある。魔王でもある。

俺が愛して止まない存在であるリゼラルも共に暮らすようになった。それからリゼルが俺の娘でもあり、俺が愛する人でもあるリゼラルの妹でもある。

リゼルの双子の姉 でもある。リゼルと、俺と、リゼラルの 三人で、仲良く暮らしていくはずだった。だが そうはいかなかったのだ。この世界は、まだまだ、危険が多い。だからこそ リゼルや、リゼルの家族を守るためにも。俺は より一層頑張ろうと。そう思っていた矢先のことだったので。俺は 正直ショックだったが。でも。俺はリゼルを、そして。リゼルの両親の事を心の底から信じている。なので、俺の心の中では 俺の大切なリゼルが。リゼルの事を信頼してくれる人たちを裏切るような事をするはずはないと思っているのだ。そして俺達が、いつも暮らしている場所に、魔王軍の大軍勢が襲ってきたのだった。

大魔王の力が使えない状態だとは分かっていたけど。俺の娘でもあり、魔王でもある 魔王の少女である魔王の娘でもある大魔王でもある少女でもある 大魔魔王の娘にして大魔王である娘でもあり 魔王である娘の魔王の娘でもあるリゼラルと、俺の娘でもある 魔王の大魔女王であるリゼランも一緒にいる時に襲撃があったけど。俺は妻と子供たちを守る事しかできなかった。それでも 俺が守りたかった人達の命が守れてよかったと、今は思える。そして、魔王軍の軍勢が去った後には。この国の民達や、大魔帝国に暮らす。リゼルの友達がいて。この国の人々は、魔王軍を退散させた俺達を 大歓迎してくれた。大喜びしながら俺のところに来てくれて 俺とリゼランの頭を撫で回していたのである。リゼルと、大魔皇帝であるリゼランは照れながらも 国民からの祝福を受け入れているようであった。それからリゼルの父親が 大魔皇帝に報告をする。

俺とリゼルと、俺の妻である。

《魔王王妃》 であり この国の聖皇后であり 俺と リゼルの母親であるリザリーナが 俺とリゼラル 大魔帝王の妻の。大魔帝妃の。大魔王妃の聖皇后であるリザリーナの四人で話をしている最中。俺の配下の兵士の一人である。《聖魔将》という。

魔人の兵士が 慌てた様子で入ってきたのだ。その者は言う。「陛下 大変です。魔物の軍勢が、大魔王国に向けて進軍しております」と言うのである。俺はその言葉を耳にすると。すぐにリゼルと、リゼルの両親に、避難するように促したのだ。リゼルとリゼルの両親は 自分の住む家へと帰って行った。俺は、リゼルと、大魔皇帝である俺の妻の。そして、大魔帝である妻であるリゼラルと。それから、俺の妻のリゼルの母親の。

俺にとっては義理の娘でもあるリゼリアと 大魔王の妻でもある リゼラリナに言ったのである。

「みんな聞いてくれ この国は、大魔王が守ってくれていた。しかし。その大魔王がいない状況での侵攻だ!! 皆気を引き締めて行動してくれ!!!!」と言い 俺と、《帝王竜皇》融合体になった俺の妻の1人であるリリィーも。《帝王龍覇王神》となった俺のもう一人の妻のレシアスも。二人共。《龍帝覇神剣王覇龍神》となり俺は 二人の力で進化した力の剣である この剣の能力で。

俺は大魔王の力を得たことで手に入れたこの世界で使える魔法の一つを使った。これは魔力を大量に使い。その膨大な量の魔力を使って放つ技であり。その力は絶大で 《魔剣 覇聖神神》と この世界の人間が名付けたこの剣は。神刀である《神刀皇》と並ぶ程の神刀である。神魔剣の王覇龍皇の神刀と呼ばれる剣を《覇神刀》と名付けた。この《覇神刀》には、俺が持つ能力の一つである。破壊の力が備わっているが、俺の力で 更に強化してあるため。俺の持つ最強の破壊の力が備わった剣であると言えるであろう。俺はこの《神魔の刃覇王覇 極覇王覇神》の力を発動させて。俺は敵を倒すべく動くのであった。俺はこの時 大魔王になっとはいえ。やはり俺に この大魔王の力をくれた大魔帝に感謝したい気持ちでいっぱいであったのだ。そして。そんな思いを抱きながら戦っている中 この国に侵入を果たした敵の数は100万を越える大軍であったのだ。俺達はそんな数を相手にしなくてはならなかったが それでも諦めずに必死になって戦った結果 100万以上の敵軍をなんとか退かせることができた。俺は、リゼルの父親に大怪我をさせてしまったことに申し訳ないと思うと同時に。この国に住む人々を守ってほしいと頼むのである。俺は、この《帝王竜王国》にいる全ての人々に リゼルのお父さんからもらった指輪を渡す。そして、この指輪を渡した人は必ず 大魔王の力を得られるようにする。その力を使うかどうかはその人次第だけどねと伝えたら 皆が大喜びしてくれたのである それだけではなくて。

大魔帝国の宝物として代々受け継がれる この2本の魔剣

『魔皇剣 神刀皇』

を、俺から大魔皇帝に、譲渡したのであるから。大魔皇帝は泣いて喜んでいて。本当に、いいのかと、確認してきたから 俺はリゼルの事を これからもお願いします。俺の大切な娘なのでと言って頭を下げたのである。そう言った俺を見て大魔皇帝も俺のことを。自分の娘の旦那さんだからと、リゼルと、俺の事を とても優しく接してくれるようになっていたのだ。リゼラルも俺の事を助けてくれていて 大魔宮殿に戻ってきたときには。俺に お帰りなさいませご主人様と 出迎えてくれていたのである。リゼルがこの国の人達に愛されているのが良く分かったので。俺もこの国の人々のために頑張ろうとそう思えたのである。そんなこんながあって。リゼルや、この国の人達を守るため。俺は頑張ってこの国を守ろうと思った。俺も一緒に戦うと言い出してくれた この国の兵士や 大魔王国で俺と共に暮らしてくれることになった大魔王の娘の。大魔皇帝の娘である。

大魔王妃や。

この国に住んでいる人々や、俺の家族を守るために戦い続けた。その結果。大魔王の力を得てからまだ数日なのに。俺は、今までの俺の何倍もの速さで成長する事が出来たので。本当に嬉しかった。大魔王と融合して融合したことで 大魔王の力を得たことで。大魔王と共有する力を使えたり出来るようになり。大魔王との絆によって、その大魔王の持つ力とか。スキルとか。そういったものを俺は使用することができるようになる。俺の持っている大魔王の力の一部でもあるこの能力は 大魔帝国が滅びた時に この国が無事でいられるようにという願いが叶って、俺の大魔王としての力が覚醒した時よりも、更に進化しているようだ。それに。リゼルのお母さんはリゼナラルも、俺と同じことをできるようになっていたみたいだ。それから、俺の義理の姉であり。俺の大切な人である。《聖魔王妃》であり。《聖帝王》である 聖魔帝の聖魔皇后であり 俺の妻でもあり。そして この世界では、俺以外にただ一人。融合体の力を行使することができる女性でもある聖魔皇后である リザリナこと。

リゼルママが言うには 俺の力が目覚めるまでは 自分だけで、その力を発揮していたらしいのだが。俺の力は俺と繋がっていることから 二人で使う事が出来る。

なので 大魔王であるリゼルも、俺と同様に融合体として融合しているから リゼルも俺と同じように。その力を使用できるはずなので、俺は、リゼルが大魔王の力で発動する 暗黒の力について説明をしてあげたのである。

リゼナは リゼリナから リゼラルと、リゼルの事をよろしくと言われてから、大魔皇帝の元に行くと言っていたので。

リゼルは俺が生み出した魔王なので。俺は、大魔王と、魔王は 俺の中で眠っている状態だとしても。魔王は俺の子供でもあるわけなので。魔王の娘でもありますし、大魔王の妻の娘でもあるので、この子にも その大魔王の力を 受け継がせようと思っている事を話したら。

凄く喜びながらも。私に、リゼリアに リリスを 宜しくと頼んでいた。

俺の妻の。俺の義母である 大魔帝妃のリザリーナの方は。

俺は、大魔王の力が目覚めたことにより。《神帝皇》と《龍神王》 二つの究極の神の力も使えるようになったけど。俺は、神剣と魔剣の両方を扱うことが出来て 魔剣の力は 全て使えるようになっている。神魔剣王である 神刀王の神刀と、それから、龍神王の神剣も 使うことができる。俺の妻の一人であり。俺の大事な妹であり、義理の姉になる 大魔姫の。大魔王妃であり。

大魔王と融合体になり、《聖帝王》の融合体を使えるリリンの方は。リゼラルとリゼルの二人の母親の大魔帝妃のリリナリーと、それから。リゼルが融合をしている 《龍神帝覇神》の力を受け継いだ。リゼルの妹であるリリスと一緒にいるから。安心だと思うし。大魔帝妃である 大魔帝であるリリナは 大魔王と 魔王である 《大魔帝王王》の融合体が使えますが。俺の妻の。大魔王の妻である。リゼナリナの方が強い力を持っていますので 大丈夫だと思います。

そう言って俺の妻である。リリーナ達を信頼していたのだ。そして、俺は この国にある 大魔帝王の剣と。魔王剣である《覇神刀》を使いながら。この国の皆のために戦う。大魔皇帝に負けないくらいに。大魔王の力を手に入れてから俺は物凄いスピードで成長したのだ。

そして 暗黒竜と戦う為に俺は動き出す。リリナに 暗黒の竜を倒して。この国の皆を守りたいと伝えたのだ。そう言ったら リリナーが 俺の力になりたいと言い出してくれて。俺はこの世界の神になった存在として。この世界を守る存在である。大魔皇帝の剣と、魔剣 神刀皇の使い手になったのだ。リゼルも 暗黒の竜を倒そうと 協力してくれる事になったから。俺は心強く思い。そして 大魔帝国の皆の期待に応えるためにも。そして、大魔帝の娘である この国で生まれ育ったリリナを守るために。暗黒の竜との戦いに望む事にしたのである。この国には、暗黒騎士である。ダークナイトがいて、彼等も 俺の味方として共に戦ってくれることになった。俺はそんな彼らに言ったんだ。俺はこれからは勇者と呼ばれる事は無くなるかもしれないけど。それでも。お前たちはこれからはずっと俺の仲間だからなと、伝えようとしたその時に。突然として現れた。漆黒の甲冑を身につけている謎の人物と俺は目が合ったのだ。その瞬間 彼はいきなり攻撃してきたのだけれど。それを俺は剣を使って受け止めることが出来た。この人は何者かと思いきや、どうやら暗黒神の加護を受けているようで暗黒騎士団団長のアルヴィンである事が分かったのだ。しかし なぜ暗黒の騎士の格好をしたのか意味が分からないんだけど。

暗黒の神の力を受けた暗黒の騎士達は。

俺に対して攻撃を仕掛けてきて。俺のことを倒そうとしていたので それなら仕方がないから倒すしか道が無いなと思って俺は、リゼルと協力して戦ったのだけど。俺はその強さに驚きを隠せないほどに強い。そんな彼らを倒した後に。リゼルから聞いたところによると、この国を滅ぼそうとするために あの黒騎士が現れたのだということが分かって。この国に住む者達を守ろうとする意志を持っている。俺以外の大魔王はもういないが。俺の妻の一人である。聖魔帝が残した暗黒の力を受け継ぐ者達が、まだ残っているという事を思い出して。暗黒の力を使う暗黒騎士と戦っていた俺のところに 暗黒の力を受け継ぎし者が一人やってきた。その者の名は。《魔導士》であり、この国で最強の魔術師にして、俺の師匠でもあり。妻でもある。

俺が 魔剣の師匠であり 剣技や、魔力のコントロールなどのことを教えてくれて この国に平和をもたらすために一緒に戦うことを誓って仲間になってくれた。魔導皇でもあるリリナであった。リリナは 大魔王と融合した状態のリゼナの力を 受け継いでいる。大魔帝である リリナスと 融合した事で、大魔帝と融合したことで リリナリーの力は より強力なものとなっていたからだ。俺がリリナにリゼルや この国で生きている人達の事を頼んで戦いに出ようとする前に 俺のことをリリナは心配してくれたのだが。

そんな俺のことをリゼルとリリーナも見てくれていて、そして、二人もリゼリナのことを よろしくねと言っていたから。本当に リゼルは優しい子に育ったんだなぁと思ったよ。俺がリゼル達のことを見守って欲しいと言ってリリナに伝えた。

そんな時、リリナは俺が持っている。大魔王の魔剣を見て。自分も大魔王としての力を引き継ぐ資格があるので 俺のそばで戦いたいと言ってくれて リリナとリゼルと俺の三人が協力して。俺が暗黒騎士と戦ったときのような連携プレイをして 暗黒の力を持つ者達と、暗黒神と、暗黒騎士の奴らと、戦うことになった。そして俺は暗黒の力を持った者たちを倒していくと そこに現れた。俺が暗黒の力と融合して手に入れた。《魔人王》の力を持っていた 魔人が、リゼルと、リリーナと、それからリリナの三人を相手にしても。余裕があるかのように笑っていた。その様子は 俺の目から見て 普通じゃなかったので、もしかしたら何かしらの特殊な能力を使ったのではないかと俺は思ったのだ。なので俺は、魔人を逃さないようにと、大魔王の力で空間隔離を発動して 魔人の男を取り押さえると、大魔帝の力を使って 暗黒の剣を作り出して、それで男の胸を刺したのだが、男は平気な顔をしていて。しかもその剣の一撃を食らっても傷一つ負っていないようであったから。

これはおかしいと思って。もう一度大魔王の力で作り出した剣で、今度は確実に仕留められるようにと。

俺は全力の威力を込めた状態で暗黒の刃を振り下ろそうとしたが、それを邪魔する者が、リゼル達のいる場所に 現れたのである。それは《大魔姫神》であった。この《大魔姫神》の融合体となっているリゼリナが、俺の妻の一人 大魔帝妃であるリリナリーの融合体の力を受け継いだリリナに 大魔姫の力を授けると同時に 俺の妻になった女性であるから。その力を使えるようになっているリリナが、リリナを守るために 大魔皇帝の剣を振ろうとしたが、大魔姫のリゼナと 大魔帝王の力が合わさった力を持ってしても。俺の大魔皇帝の力の発動を阻止することが出来なかったから。俺は焦って。大魔王と 魔王の融合体を解除すると、すぐに リゼナが融合をしていた 魔王の力が、暗黒の剣から放たれたが。それも、リゼナに止められたのだ。

大魔王と、大魔王妃の二人が力を解放して、大魔帝王と、大魔王妃の力を合わせてもなお 大魔皇帝と魔王の力でも、魔人に止めをさすことができなかったのだ。この世界には大魔王の力を凌駕するほどの存在がいるのかと思い知らされたような気がしていた。俺の妻であるリリナは。

暗黒の力に対抗することができる存在なので。暗黒の力を放つ大魔剣を持つ暗黒の男に 暗黒の神と 暗黒の力をぶつけて相殺していたのだ。

俺はそんなリリナのことを守ってやりたいと そう思っていた時に、俺と暗黒の力を持った魔人と、暗黒神の戦いを見つめている一人の少女がいたのだった。その少女を見た時に俺は驚いたのである。

彼女は暗黒騎士である。

《魔人王》である魔人と 同じ姿形をしていたが。魔人ではなく。普通の人間の女の子であり。

俺は、暗黒の力の源である暗黒の力を打ち消そうと 必死になっている大魔皇帝の神剣と魔王剣を持っているリゼナと、それからリリナとリゼルとリリナに大魔帝妃の力を 渡したリリナの義理の姉であるリゼナの力を借りて打ち消し始めた。

そうすることで。ようやく、魔人から暗黒の力が抜け始めてきて。

俺はこのまま暗黒の力を抑え込めれば どうにかなるんじゃないかとそう考えていたんだが。

そこで、リゼナとリリナの姉妹である 二人の力を受けて リリナと同じ《大魔皇女神》の融合した状態である 大魔王と、それから大魔王と融合した《龍神帝覇神》である 魔王と融合した《龍神帝神》の状態のリゼナの力が加わった。三人目の魔王である 魔王と融合した 俺の妻 リゼナは。自分の力を解放した。その瞬間、俺達を見ていた少女は驚いていた。そしてリゼネは自分の力が通用しない相手に。どうしてなのかという理由を聞いてきたのである。そんな彼女にリゼルが説明をしたんだ。その話を聞いていたリゼネだったが。

彼女の目つきが急に変わり、まるで獲物を見つけたかのような目をしたのを確認した俺は。リゼネルが危険な状況にあると判断して 俺は、リゼネルを助けるため。そして、魔人である暗黒騎士が持っている大魔剣を奪い取ろうとする動きに出た。だがその動きを暗黒の鎧を纏っている暗黒騎士が阻止しようとしてきて。俺を攻撃をしてきているときに。リーゼネルは自分の体に 暗黒の力を込めて。自分の中の魔力を最大限に放出し始めていた。

暗黒騎士の攻撃は。リーゼネルを倒せるほどに強かったのだが。それでもリゼルと、リリーナは 暗黒の騎士に負けることはなかったのだ。そして 俺が攻撃されている間に。暗黒剣の暗黒の力を、大魔帝の魔力によって完全に無害化してみせたのだ。リリーナは俺のことを助けてくれただけでなく。リゼネルにも大魔皇妃の力を与えて、リゼネルも大魔皇后としての資格を手に入れたのである。そして俺のことを暗黒の騎士から守ろうとしてくれていた暗黒の戦士達が暗黒の騎士と戦ってくれている。俺はリリナから暗黒の神と暗黒の騎士との戦い方と、暗黒の騎士が使っている 暗黒の剣の使い方についてを、教わっていたから。俺はその戦いを、この目で見て、そしてこの体で体験することによって。暗黒の神を取り込んだ俺ならば、暗黒の神を取り込んだ大魔王だからこそできる。戦い方と、戦いのコツを掴んで。

暗黒の騎士と戦うことが出来るようになっていた。そして、暗黒騎士から暗黒剣を奪って。暗黒の力を吸収し続けるという事を繰り返しながら 戦っていた。そんな戦いの最中に、暗黒の鎧を着た男がリリーナの目の前に現れたのだが。彼はなぜかリリーナに攻撃を仕掛ける前に リリーナを殺さなかったのだ。だからその男に対してリリーナは、この国の人々を襲わないことと、それから俺の家族である。

リリナ達家族や 俺の仲間である魔人たちに危害を加えないこと。それから俺の妻達に。これ以上 手を出すなと言って 俺は この世界を救うと決めていると伝えると。男は暗黒の力を放ち。俺に向かってこう言ったのだ。暗黒の騎士よ。貴様にはここで死んで貰うことになるだろうなぁ。と、そして男は 暗黒剣を構えて、俺に斬りかかって来たのだが。俺は、大魔王の力を使っている状態だったから この暗黒の力を帯びた暗黒剣を素手で受け止めたのである。

暗黒の力を持つ者同士の戦いで、俺と暗黒騎士は お互いに相手の暗黒の力を感じ取りながらも、暗黒の剣を使って戦うことで お互いのことを牽制しあい 戦いを繰り広げていった。そして暗黒騎士が暗黒の力の波動を俺の体に浴びせようとした時だった。

俺は暗黒の剣の暗黒の力を吸収したのと同時に 俺は暗黒の力を身にまとって 暗黒の力の鎧を作り出すことによって。暗黒の力を持つ暗黒の騎士よりも遥かに上の存在として 暗黒の力を扱う事が出来るようになっていたので 暗黒の力を操り 暗黒の騎士と対等の立場に立つことに成功してから 俺達は暗黒騎士との決着をつけに行った。俺と暗黒騎士が戦った結果、俺が勝つことができて 暗黒の騎士を倒すことが出来た。そして俺は暗黒騎士を倒したのである。そして暗黒の力が消え去った後。俺が殺したと思った 俺が殺してしまっていたと思った あの時の少女の姿はなくて。その代わりに、俺とリリーナとリゼナの三人で、一緒に協力して封印を施した。

《魔人神》と呼ばれる神族と 暗黒神と呼ばれていた暗黒の力を持った神の力を 暗黒の鎧から奪い去ることができたおかげで。

暗黒神を消滅させることもできたのだ。

そのあと この世界に残っていた。暗黒の力と、大魔王と大魔王妃の融合体の力と リゼナの大魔皇帝の力を合わせた状態で 大魔帝王となった状態で。この世界を闇から救い出す為に。

俺がリゼリナの力を使って。俺とリリナと、リゼナの三人で 暗黒の力を持った闇の世界から現れた者達と戦い。この世界に平和をもたらすことに成功した。暗黒の世界から来た者たちは全て。大魔王である俺と大魔王妃の融合状態の力で 元の場所へと送り返すことに成功させたのであった。

それからしばらくして 暗黒騎士を封印した俺は 暗黒騎士が持っていた。暗黒の力の波動を感じることができる暗黒剣の柄を握っている時に 暗黒の力を感じたので 暗黒剣に意識を集中させていたら。暗黒神から 俺の力と大魔王の力を手に入れようとする暗黒の邪神が 復活したと暗黒の剣が伝えてくれていたので。暗黒の力を使えるようにするために、リリナの暗黒の力を受け入れた俺は。すぐに暗黒の力が使えるようになっているかどうかを確認していたのである。そうして暗黒剣の暗黒の力を受け入れることに俺は成功したのだ。それから俺は暗黒の神と 暗黒の力を持った大魔帝王の力を一つにした状態で、リゼル達がいる場所に向かうことにした。

リゼル達のところに向かった俺は、リゼネルに これから大魔皇帝の力を使うと俺に伝えてくれるように指示してから 俺も大魔王の力を解放し 大魔皇帝に変身する準備を整えた後に 大魔王の力で、この世界の人達を守るために。

大魔皇帝となって戦うと皆に言ってくれたのだ。そして、俺は大魔剣を取り出した。その大魔剣を見た人々は、大魔王が、暗黒神との戦いの時から 使ってきた。魔剣だと言っていたので。

俺はリゼネスのところに駆け寄り リゼル達がいる。この国の城がある。

王都の城の方に俺とリゼネルは向かって行った。俺はリゼルにリゼナとリリナとリゼネが融合していることを教えてもらっていた。リゼルに融合しているのが《龍神帝覇神》である。暗黒神に力を譲渡した時に、俺の体を宿にしていた《魔人王》と融合した《覇神》の状態のリゼルなのだ。リリナとリゼナは 大魔帝妃と、それから魔人の力を受け継いでいる リゼナに融合した。《超魔皇女神》の状態の リゼネルに 融合をしているんだ。リゼナに融合した リゼナの姉のリゼルがリゼルの妹のリゼネリと、それからリゼルに融合したリゼネルが融合した。《覇聖姫神龍 大魔王》の状態である リゼネルと融合した姿なんだ。そしてリリナに融合した《大魔王神妃》である リリナもリリナに融合したリゼナがリリナに融合したリゼネルも。《大魔聖皇神妃》の状態である。

俺と、それからリゼネルは、リゼルのところに行って。

この国に危機が訪れているのを伝えるために、俺達だけでこの国を守ろうと考えている。

そうすると、リゼルが 俺達が、今どこに居るのかを俺とリゼネルに聞いてきていた。だから俺は、今俺達が行っていることをリゼルに伝えた。そして俺はリーゼネがリゼルに融合をしている。《超魔皇女神 大魔王 暗黒皇女 魔人帝覇神 大魔皇后》の状態にある。リゼンタードが、リゼネの中に融合をしていて。俺の妻の一人の 暗黒竜になった娘でもある。大魔王のリゼリンである事を。それからリーゼネルが融合した もう一人の。暗黒騎士として、暗黒騎士と戦っていた、俺の妻の一人である。暗黒騎士になっていた女性である。この二人が融合したのである。俺の妻である暗黒聖女と呼ばれている。暗黒聖女のサーシャと それから大魔皇后である俺の娘である。

暗黒騎士になっている。大魔王の娘のリリカであることを伝えてあげたのだ。

そして俺は。暗黒騎士と戦った際に得た情報から。俺に力を与えてくれた。大魔皇帝の力を奪い取った存在が、この世界に来ている事と。それから暗黒騎士は、大魔皇帝から この世界に居なくなった 暗黒神を、復活させるために。そして、暗黒騎士が リゼナーと暗黒剣から手に入れた力で 暗黒の力を、暗黒神のいる この世界で。暗黒の力の解放をしようとしていた事を話してあげた。

暗黒の力をこの世界のために使い 人々を暗黒の魔の手から守るつもりだと、リゼルに伝えてあげることにした。そしてリリスにも、俺と同じ考えである事を教えた上で。暗黒の力を使ったとしても 人々が暗黒の魔の手に落ちなければいいと思っているから、人々には被害を出させずに、暗黒の力を使わせないように、俺が何とかしてみようと思うと言って。それからリーゼネと 暗黒騎士が使っていた暗黒剣の柄を握っていると。リリンがリゼル達に俺と暗黒剣のことを教えてあげてほしいと頼まれたので。

暗黒剣のことや、暗黒の力のことも リリナとリゼナと それから俺の暗黒の力と、リゼルの暗黒の力を融合させたことによって暗黒神と戦えるだけの力を得ることが出来ていることを伝えた。そして俺は暗黒騎士と戦ったことで 暗黒の力の全てを使えるようになっていることと、俺自身が暗黒の力を使うことも、俺の妻であり。大魔王神妃である。

大魔皇后となっている。暗黒のリゼナリゼナと、大魔王妃の融合状態。大魔皇帝である俺の力で、俺とリゼナの融合によって生み出される暗黒の力を 暗黒の力を使いこなして 暗黒の力を使ってこの世界を守るとリリナとリゼナ。リゼナが融合をしてくれたおかげで俺と、リリナ、リゼナの融合で作り出された、俺と暗黒騎士の融合である。暗黒の力と、暗黒の剣の力の二つの力を使うことが出来るようになり。それから、大魔王妃の力の 暗黒の力を使えれば。俺はこの世界の人々の為に戦うことを宣言するとリゼルに伝えてから 暗黒の力と暗黒の力の両方を 扱えるようになってから俺は暗黒の騎士と戦うことになるのだった。それから、俺が 暗黒騎士と、それから暗黒神の復活を阻止しようとしていることは、俺が暗黒の騎士と戦い始めるまで知らなかったと、俺と暗黒の騎士の戦いを見守ってくれている皆に、俺は伝えるのだった。そして、リゼナは 暗黒の力と暗黒の力が混ざり合って生まれた 暗黒の力を扱うことができるようになったリゼルは 大魔帝王である、暗黒の力の塊と一体化をして。大魔王の力が合わさった状態で誕生した。

暗黒の力で作り出した闇の剣で暗黒の力を操って。暗黒の力で作られた剣は 暗黒の力を吸収する性質があるらしい。それから、俺達がいるこの場所に向かって暗黒騎士が近づいてくることが俺にわかるので 俺は急いで暗黒の力を操る訓練をすることにする。それからリゼル達は暗黒騎士が来たときに備えていた方がいいと思い 大帝国にいる兵士達が待つ。王城の方へと向かうことにしてもらい リリナも俺との融合を解くために。リゼナとの融合を解除してもらった後に。俺に融合をし直すように頼んできたのである。そうすると 暗黒騎士との戦いに備えて俺と融合をすることを決めた。リリナの体には 俺の暗黒神としての力が 半分だけだが 融合した状態になる。リゼルが暗黒騎士との戦いで俺と融合をしたときに、リリナは、大魔王の力は使わないと決めたみたいだけど。暗黒騎士に対抗できるのであれば暗黒の力を使うしかないと思って俺の力を受け入れてもらうことにしたのだ。暗黒の力を使えば リゼナのように融合している俺の力を受け入れることができるはずだから。暗黒の力は暗黒の力の使い方をリゼルは知っているから。

リゼナに融合をしても大丈夫だろうと考えて、俺とリリナは融合することにした。リリナが融合したら。リゼネルに融合をした時と違って。リリナと融合した時に感じていた。大魔王の力の半分を受け入れたときとは全然違っていて 大魔王としての力が リゼリナの中に流れ込んで来た。そうすると。俺は、暗黒騎士の力を感じ取ることができていて この国の方向に暗黒騎士が迫ってきていることを、リリナに知らせた。俺はリゼル達や大魔帝国の国民を守るためにも 俺が持っている暗黒の力を最大限に引き出せるように リリナの力を受け入れられるようにする。

そうすれば この国のみんなを守っていけるし 俺は俺の力を全て使うことができるはずなのだ。そして俺は暗黒の剣を作り出し。暗黒の剣の刃に自分の持つ暗黒の剣の波動を送り込む。

暗黒の剣は、俺が持っている暗黒剣と同じように。闇を吸収していく特性があるようで。暗黒剣は、吸収した闇を解放したりして攻撃に使ったり出来るようだ。

そして、暗黒剣を 俺はリゼナの融合が解けていない。リリナの暗黒のオーラの 融合をしていない方の手を 暗黒の力を発動して。その手に暗黒の光の力を込めてから暗黒の剣を振り払うと。その暗黒の光が、放たれていったのだ。

俺は暗黒の力を完璧に制御することができるようになっていたのだ。暗黒の力は俺が思っていた以上に強力なもので、俺はこの力を使いこなせるようになることが出来たのだ。

リゼルは俺の姿を見て驚いているけど。

暗黒神に力を貸すと決めてからは 暗黒神として、魔王を倒せるようになるべく。

俺は、リゼル達の前から姿を消すと 魔王達と暗黒騎士達との戦闘が起きている場所に、暗黒の力で移動する。俺が 移動した瞬間 目の前に。リリナと融合した状態の暗黒のリリンの姿が現れて リリンに融合していた暗黒神が姿を現した。リリンは、魔王の力を持つ 魔人でありながら魔王の力を持っていない 大魔王と融合した姿になっていた。そして、魔王にならなかった俺に暗黒神になったリリナと融合したリリン。リリナとリリンが融合することによって。大魔王になった俺は 魔王リリンになったのだ。暗黒騎士に力を奪われて暗黒の力しか使えない状態になっている魔王達よりも 今の俺のほうが強いという自信があったのであった。

そして俺は、この世界で最強になっている この世界で最強の俺なら この世界を救うために戦うことが出来ると思っていたのだ。そうすれば この世界を暗黒の力から守ることができるかもしれないからね。それに 暗黒神に力を渡したことと 俺の妻の一人でもある 大魔皇妃リゼナリゼが 融合をしていることで俺と暗黒神の融合状態は この世界で最強の存在である。俺が生み出した、暗黒の剣の力を完全に使いこなすことが出来る。暗黒騎士にも勝てる可能性が出てくるからな。それから、暗黒の剣に暗黒の力を込めて 俺は暗黒騎士に斬りかかったのだが 暗黒剣で暗黒騎士の振り下ろしてきた剣を受け止めたのだが。俺が暗黒の剣に暗黒の剣をぶつけたことで 俺は暗黒剣を弾き飛ばしてから 剣と剣を打ち合わせることになって、鍔迫り合いになる。それから、リゼルの体の中から大魔王の力が発動して。俺を拘束しようとしたので 俺は、その力を受けてあげることにした。暗黒の力を使ったリゼナは 魔王である俺の力を利用して。

暗黒の騎士と、俺の動きを止めることに成功して 動きを止められている間に 暗黒の騎士が俺に止めを刺そうと、暗黒剣を突き刺して来たが 暗黒騎士の攻撃をかわして 暗黒騎士が突き出して剣は空を切る。そして俺は暗黒騎士を暗黒の鎧ごと 切り裂いて倒すことに成功する。暗黒騎士を倒して、暗黒の力を吸収することに成功した。そうすると リリナが融合したリリンが 俺と融合をしていた リリナと、暗黒神であるリリンとが融合したことにより 俺と融合したリリナに暗黒騎士の力を吸い取らせた。暗黒の力を吸い取ってくれたのだった。暗黒騎士を倒すために俺の身体に融合している。リリナの力を使った 俺の肉体を 暗黒騎士から奪い取った。

そうすることで 俺は暗黒の力を使うこともできるようになったので。俺は、この世界のために。大魔王の力と暗黒の剣と暗黒の力。暗黒の力を使ったリゼルと融合した俺。暗黒の剣の力を使ったリゼルと リゼナと融合している俺。暗黒神と融合をして。暗黒の力を使いこなしているリリナの四人で、暗黒の騎士と戦って リゼナーと暗黒の剣に宿っていた暗黒の力を使って暗黒騎士と戦うことになったのである。

そして、リゼナーの暗黒剣の力を使うことで 俺も暗黒騎士と同じ存在になることも出来ているはずだ。リゼル達も。俺の力を借りなくても。

俺と一緒に戦ってくれることになったのである。それからリゼナも融合を解除すると。大魔王のリゼルと大魔王の力を 半分受けいれることができた。大魔皇帝である俺に、暗黒の力を使うことのできる大魔皇帝の力も融合させる。大魔皇后の力は、リゼナが暗黒の神である 暗黒龍のリリンと融合しているため。リリンに融合をしたことでリリナの力は、大魔王である この俺の力も受け入れた状態で融合をする。リゼナの融合によって リリンが融合したことによってリゼルとリリナと融合することと大魔皇帝の力を受け継いだリゼルとリリーナ。そして、大魔皇后の力を引き継いだリゼナと融合することになった。

大魔王と暗黒騎士が融合している俺には、この国で戦った時とは 違う強さを手に入れていることになるだろうな。だから 俺は負けないはずだと思う。それに大魔帝国を守る為にも俺は暗黒の騎士と戦いたいと思っている。

俺は暗黒のオーラと闇のオーラと暗黒の力を使っているから 暗黒騎士には負けないだろうと思いながら リゼル達と、俺達は、暗黒騎士に戦いを挑んだのである。俺の暗黒の力を受けた暗黒のリゼルの剣が暗黒の力を帯びた。そして、リゼルと融合したリリンは暗黒の剣と暗黒の力。リゼネの力も使えた。暗黒の力に暗黒の力を使って俺もリゼルと同じように。

暗黒の力に暗黒の力を組み合わせて暗黒の力を作り出した 暗黒の力に闇の力を混ぜ合わせる 暗黒の剣を作り出して暗黒の剣を振り払った。リゼルは俺の放った。暗黒の刃を放つ暗黒の技は避けていた。だが暗黒の力と暗黒神である暗黒神の力を使うリゼナと融合した俺が放つ暗黒の力と 暗黒の剣に纏っている暗黒の力はリゼルに避けられずに直撃をしたのであった。

そして暗黒の剣による暗黒の剣を俺は受け止めると そのまま剣と剣の競り合いになる。暗黒騎士が暗黒の力を発動して俺の体に攻撃をする。リリナが融合したリゼルは、俺を援護するべく、俺が攻撃をした。俺が、リリナが融合をしている。暗黒神の力で俺と融合した暗黒の剣を操って。リゼルに攻撃を行うと。暗黒騎士の攻撃を俺も受けた。暗黒の力を使い始めた リゼルの攻撃も俺に当たらず お互いが暗黒の力で 攻撃を行った。お互いにダメージを受けていた。リリナと融合した俺に融合しているリリナも。暗黒の魔人の姿になった。リリナと融合をして、魔人としての力を取り戻した リリナが 暗黒の魔人になって俺に加勢してくれた。

暗黒神である暗黒神のリリンと融合した。暗黒神と融合した暗黒の力を持っている俺とリリナが融合した。大魔王になった。リゼナに融合していた暗黒の力は暗黒の力に暗黒の力を融合させた 暗黒剣を作り出す。リゼナに融合した暗黒の力を持った俺と暗黒の魔人である。リゼナに融合した暗黒の力を融合させた。暗黒の力を使ってリゼルは、リゼナと融合をしている暗黒騎士に攻撃を仕掛けて行ったのであった。

そうしてリゼルと暗黒の騎士との。戦いが始まっていく。リゼルと融合をしたリリナの暗黒剣を 俺と融合をしていない。大魔王リリナが暗黒剣を振って、リリナの融合した。大魔皇妃である大魔皇妃リゼナリゼは、暗黒の力を操り リゼルと融合している暗黒騎士に暗黒のオーラの波動をぶつけていったのだ。そうしていくうちに暗黒騎士の体にある闇がどんどん浄化されていっていくことに気付いた。暗黒の力を使い続ける限り。暗黒の力の効果が発揮され続けているということだ。俺は、暗黒の力で、リリナとリゼルと融合した暗黒騎士に攻撃を与え続けていくと。俺達の戦いを見ていた 暗黒騎士団団長が俺達に襲い掛かってくるが 大魔剣から、暗黒の力が吹き出す。そして、大魔剣に融合したリリナと融合した俺の暗黒剣を 俺は振り払うと暗黒の斬撃を放ち暗黒の剣と大魔剣を交差させて暗黒の騎士に攻撃を放ったのである。暗黒騎士を斬りつけようとしたが 俺が斬りつけたが 俺の攻撃を受けた暗黒騎士は 自分の持っている暗黒の剣で俺の攻撃を受け止めてきた。だが、暗黒の剣で俺の暗黒の一撃を防いだことで。その瞬間。暗黒の騎士に 暗黒の魔力を送り込んだことで 暗黒騎士は一瞬にして。体が石化して固まってしまう。俺は 固まるのを確認してから。暗黒の騎士を 真っ二つに切り裂いた。暗黒騎士は暗黒の力を受けて 体が硬直したまま動かなかったのだ。そうすることで暗黒の力を受けた暗黒騎士は、俺が倒した。暗黒騎士から力を吸収したことで 暗黒騎士の力を全て手に入れたことになる。それから暗黒の力と大魔剣に融合した。大魔王の力を一体化している暗黒の力に融合した。暗黒剣を俺は 暗黒の力を使いながら振り払って暗黒の力と暗黒の力を使ったリゼルと融合をしている。リゼルの剣に暗黒の剣に宿った暗黒の力を合わせた。

そして暗黒の剣を俺は振り下ろすと。

俺が暗黒の力を開放して 俺達が戦った。暗黒の騎士との戦いも終わった。俺達は、リリンに融合をしているリリナに 暗黒の力を使ったリリナと融合をしたことで。暗黒神と融合した俺も 暗黒騎士の力を使うことが可能となった。リゼルに融合をしていて暗黒の神となったリゼルに、暗黒の剣の力を使った。暗黒の力を使った。暗黒の剣を使った暗黒の剣の力を使ったリゼナ。リゼナと融合した暗黒騎士。暗黒の力を使えるようになった暗黒騎士の。暗黒騎士を倒したのだ。そうすると暗黒の力が俺の中に入ってくるのを感じたのだった。

それから俺は暗黒の力と暗黒のオーラと闇の力で、リゼル達の融合を解除させたのであった。俺は大魔皇帝の力と暗黒のオーラと暗黒の力と暗黒神の力に、暗黒神と融合した。大魔王の力を受け継いだリゼナと融合している暗黒の力を取り込んだことによって。俺は。大魔皇帝でありながら。暗黒神として 新たな存在にもなっていたのである。暗黒の騎士が暗黒騎士の力を使って、この国の人間を苦しめるのなら。俺は、俺の持つ大魔王の力と暗黒の力を使った力で、この世界の人達を暗黒の力の脅威から守ろうと思う 暗黒騎士を倒してしまった俺が、大魔剣で暗黒騎士が使っていた暗黒の剣に宿っている。暗黒の力と暗黒の剣の暗黒のオーラの力と 暗黒の神に融合した暗黒の力を取り込み。俺自身の大魔剣に宿っていた。暗黒の神と暗黒の剣と融合をすることに成功する。そうすることで 俺は 大魔皇帝でありながら。暗黒神でも、ある存在になることが出来たのである。それから俺達は リゼナと融合をしていた暗黒の魔人に、暗黒の神の力である暗黒の力を与えると 暗黒の力を使うことが可能な大魔皇帝の俺の力と融合した。暗黒の力を持つ大魔皇帝になったリゼナに、融合した。

リゼナに融合した。

リリナは。大魔王であり。暗黒の力と暗黒の神である。暗黒の力を司る。暗黒神でもある リゼナの暗黒神と融合をしているのだから。暗黒の力も使いこなすことが出来るだろう。俺自身に融合をしているリゼルは暗黒神と融合をして。リリナと融合した俺。大魔王リゼナには。この世界で戦っている暗黒騎士と戦うためにも リゼルは、この世界にいる暗黒騎士を倒せるほどの 大魔王の力を持っていて。そして俺とリリナが融合した。大魔王リゼナの。この世界に存在している大魔帝国を守りながら戦うのは難しい。それに 俺とリゼルは、融合をし続けている状態で、融合が解除されることが なくなった状態なので 融合が解除された場合 俺が死ぬことは確実であるからだ。だけど 俺が死なないとしても、俺に融合をした状態の暗黒の騎士が死んでしまうかもしれない。

俺達は、暗黒の騎士と戦って。暗黒の騎士に勝てる自信があったけど それはあくまで俺と融合した。リリナと融合したリゼルが暗黒騎士を倒すことが前提だ。俺と融合した暗黒騎士であるリゼルに。俺と融合した。大魔皇帝になったリゼナは。暗黒の力と暗黒の力を 操ることができるようになった。だが 俺自身が使うと。俺は自分自身の暗黒の力に飲み込まれて消滅する可能性もあるし大魔王の力を俺が発動させてしまうと 魔王の力を持つ。リリナと融合しているリゼルに 俺の大魔王の力の制御が出来るわけがない。だが それでも 俺達が。俺とリリナに融合したリゼル達と一緒に。魔人化したままだと 俺の体を操り。俺が持っている暗黒の力で暴走してしまう恐れがあるので。魔人の国とリゼナと融合したリゼル達との合流をした方が良いだろうと。そう思ったのであった。そして俺と融合をし続けていて もう離れられなくなった。

俺と融合した大魔皇帝のリリナが融合した。

大魔皇妃のリゼナと共に魔人化をしている俺の仲間と合流することにしたのである。そうしてリゼナは、大魔剣と融合したことで、魔人と融合している俺と融合したリリナも。リリナと融合した俺も魔人で なおかつ 暗黒の力で作られた暗黒神の力を扱えるようになっている。大魔剣に融合したリゼルが融合したリリナも魔人化していても暗黒騎士の力は使えないだろうから 暗黒の剣で戦えるだろう。暗黒の魔人であるリゼルと融合をしている。大魔皇帝である俺が融合した。リリナと融合した。大魔王である。リゼナが融合した。暗黒騎士であるリゼルと。融合した暗黒騎士である。大魔王である。リゼナの二人だけで。魔人を束ねる。リゼナの父が作り上げた魔王国の魔人たちのところに行ってもいいが 俺が暗黒の力を使いすぎるのは、俺自身が暗黒の力に取り込まれて 暗黒の力の塊となってしまう恐れもあったのである。それにリリナが融合した俺が融合したリゼルは、大魔王で暗黒の力を使うことができるから、リリナが融合をしているリゼルは、俺に融合されている大魔皇妃である。リリナと融合した大魔王であるリゼナに、暗黒の力を使ったリゼルと融合をしている暗黒の騎士のリゼルがいれば。俺達四人は 暗黒の力と暗黒の力を使うことができて リゼナが融合をしている。リゼルと融合した暗黒騎士であるリゼルに、暗黒の力を使わせても。俺に融合した暗黒神でもある。リリナは 俺が融合をした大魔王で暗黒の力を使うことができている。暗黒神であるリゼナの力を使った 俺が融合したリゼナの。

俺に融合したリゼナの体の中にある 暗黒の力を使うことで。この世界の人々に、暗黒の力の影響を防ぐことができると考えた。俺と融合した大魔皇帝になったリリナに。暗黒の騎士となった暗黒のリゼルと融合した。

暗黒のリゼルが融合した暗黒の騎士である。リゼルは、暗黒の力を使えば。大魔皇帝で暗黒の力を司る大魔王である。リゼナと融合したリゼルは、暗黒の力と暗黒の神の力を使うことが出来る。リリナと融合をしていて 俺が融合した。大魔皇帝のリゼルは。俺に融合した大魔剣を使うことができるのだ。そうすれば 大魔剣に融合したリゼルが融合したリリナの体に融合した大魔剣は。この世界にいる魔人達の武器となるから。魔剣を持つことになった。魔人や魔物達は、暗黒の力を使うことはできるが。暗黒の力に、飲み込まれることなく扱う事が出来るようになるだろう。

リゼルに融合をしてから。リゼナの融合を解いてからリゼルはリリンに融合をした状態でリリンは 俺と融合をして それからリゼルが融合をしている暗黒の騎士と暗黒神の力に融合をさせた暗黒騎士の姿のままの状態で暗黒騎士のリゼルがいる。

暗黒の騎士と融合した。

暗黒の魔人であるリゼルに、俺と融合をしている暗黒神でもある。リゼナに融合した暗黒の魔人であり暗黒の魔人として この世界の魔族と魔人も暗黒の騎士と同じように 暗黒の力を使うことで大魔の力を扱う事が可能だと思っている。そして暗黒の騎士である。リゼトと融合した暗黒神であるリリナも暗黒の神である。リゼンも、大魔皇帝であり、暗黒の神でもある。俺の力である。闇や暗黒の力を使えるようになりつつあるから。リゼルに融合をする大魔王になった俺は闇魔法と暗黒魔法の力も使えるようになって、そして暗黒の力で作った。大魔王と一体化をする大魔皇帝になった俺は闇魔法と闇属性魔法を使うことができるようになっているはずだ そう思いながら俺達は魔族の国の王都がある街へと向かい魔獣化した俺と融合をして俺と融合をした暗黒の魔人であるリゼルが、魔人の国の魔人達を、支配している。魔王の城に向かって行ったのである。

それから俺は リリナに融合した暗黒神でもあり大魔王でもある。リゼナが融合した。

リリナの暗黒の力に融合した大魔剣に宿る。暗黒神でも大魔王であるリゼルに、融合した状態で。魔人化をしながら 魔人と魔人の国にある。

大魔王国を目指して 俺とリリナに融合したリゼルとリリナが融合した。

リゼルとリリナの融合した。大魔皇妃と大魔帝妃が融合した暗黒神の大魔妃に融合した俺。そして俺と融合をしていた暗黒の魔人化している。暗黒の騎士と融合をした。暗黒の神と融合をしている。暗黒の騎士であるリゼルと融合した。暗黒の騎士であるリリナは、大魔皇妃でも。大魔皇妃と融合した暗黒の魔人である俺に融合をする暗黒の神でもある。リリナは暗黒の神と融合をする前までは。大魔皇帝であり暗黒の力を司る。暗黒神である。リリナの融合した大魔皇帝であり。暗黒の力を扱えるようになった俺と融合した。大魔帝妃リゼナと融合をしている。暗黒騎士の暗黒神でもあるリゼルに融合した暗黒の魔人が融合した暗黒の神に融合した俺と融合をしている。リリナに融合した大魔皇后の暗黒神の力も 俺達二人が融合したことで、俺とリゼルの二人よりも強い暗黒の力を使えている。それにリゼルは、リゼナが融合しているリリナの体に融合した大魔皇帝である俺が融合した。大魔帝のリゼナが融合したリゼルと融合をしている。俺とリゼナが融合した。リリナは 暗黒の力で作られた暗黒剣と融合をして。暗黒の騎士リゼルが持つ。暗黒の魔剣を使用することができる状態だから 俺達二人の暗黒の力を使って。この世界で暴れようとしている暗黒の騎士と魔人を倒すことが可能なのだ だから魔人化したリリナとリゼルに、大魔王と暗黒の力が融合して融合した俺に。大魔皇妃であるリゼナと融合した。リリナが融合した。暗黒のリリナは暗黒神のリリナが融合した暗黒神の力と暗黒の魔人である。リゼルと融合した。暗黒の騎士と融合した。暗黒の騎士が融合をしたことで、より強力になった暗黒騎士と融合したリゼルと融合した。

暗黒のリリナに融合をしたときに。リリナに融合をしていた。暗黒の魔人は、リゼルと融合した暗黒の魔人の力で倒せるようになったが 俺達二人に融合した暗黒の力によって強化された暗黒の力を使っている。大魔神と融合をした大魔人に進化した。

俺が融合した大魔人の力は。普通の人間の状態の暗黒の騎士と融合した暗黒の魔人を遥かに凌駕する力を持つ暗黒の騎士となっているので。暗黒の力を操ることができる。魔人達が暗黒の力に飲まれることなく使うことが、可能となったから 俺達四人は、魔人となって暗黒の力を持つことで、この世界に住む魔人と戦う事が出来るようになった だが それでも俺達四人は、暗黒の力を完全に制御出来る訳では無い。大魔の力を完全解放すれば暗黒の力をも操れるかもしれないが 俺自身と融合したリリナが融合した。大魔妃と融合した暗黒神である。俺と融合をした大魔妃リゼナの体が暗黒の力と暗黒の力を使うことで大魔王になった。リリナが融合した。大魔皇妃に融合した大魔帝は、完全に使いこなすことができるかと言うのはまだ、わからない。だけどリゼナとの融合を解く前のリゼナの状態に戻った。

暗黒の騎士の暗黒の力と暗黒の神である。リゼルの力が混ざった。大魔の騎士に融合した。大魔皇帝と融合した。

大魔王リゼナが融合した。暗黒神である暗黒の騎士である。

この世界の魔王となった。

リリンが融合した。

暗黒のリゼナは 俺達が使った暗黒神の力と、暗黒の力を全て完全に使うことができるだろうし。この世界に生きる魔人も全て、闇属性の力を扱うことができている。そう思うことが出来たから。俺と融合を解いた後で。俺達と融合したままの状態のリリナの体の中に入った状態で俺が融合した。元大魔王で俺の妻である。暗黒の大女神と融合した暗黒の女神になったリリナと一緒に俺達のところに来た俺が融合した大魔皇と暗黒のリリスに融合した。暗黒のリリンも俺のところに合流して。

そして、暗黒のリゼナが融合した。暗黒の魔人である暗黒の騎士と融合をした。大魔のリリナと融合した。暗黒神である。暗黒騎士となったリゼルと融合した。暗黒の神でもある。暗黒のリゼルと融合した。

暗黒のリリナは 暗黒の力を。そして、暗黒の神の力を使えるようになっていて、俺が融合をした。

大魔妃リゼナと融合した。暗黒神である。暗黒のリゼナも。暗黒の力も使えるようになっているはずだ。そう思っていたのだが 俺が融合をしている大魔皇帝である。大魔王のリリナが融合した大魔王の俺と。俺の中にいる大魔皇女のリリナ。大魔女王のリゼナ。大魔帝のリゼナが融合した。

リリナが融合した。

大魔の暗黒騎士に融合した。

大魔皇帝である。

俺に融合した。

暗黒の大妃であるリゼナに融合した。

暗黒の魔人である暗黒の神である。

大魔皇妃の暗黒の力の融合で 融合した暗黒の力を使い 暗黒の力の塊となった 暗黒の大妃の暗黒の力を使ったリゼナとリリナの二人は。魔人と魔獣と融合した暗黒の者達を倒して行き。この世界に存在する全ての魔族と暗黒の力に融合をした。

そして、リリンと融合をした。

暗黒の騎士になったリゼルが融合した。暗黒の騎士に融合した。

暗黒の騎士と融合した暗黒の神と融合した暗黒の騎士は 暗黒の力に飲まれることなく。自分の意思を持ったままでので リゼルと融合した暗黒の騎士と融合した。

暗黒の神の力を扱うことが出来るようになっているはずだ。

その証拠に 俺と融合した。大魔妃であるリリナと融合した。暗黒の魔王と融合した。大魔王と融合した暗黒のリリナと融合した暗黒の魔人の力を使えるようになっていた。

そのせいなのか? 魔人の国にあった暗黒の霧が消え去り。そして大魔王の国と、暗黒の力によって、支配された。魔人族の住む国と魔人化してしまった人間や魔人と融合をしてしまった。魔獣達も、全て暗黒の力で。支配されているようだ。そして俺達を。いや。リリナを狙っていた、暗黒の騎士と融合をしたので暗黒の魔人の力を使えるようになっている。暗黒の暗黒神の力を手に入れた。暗黒の魔王が、暗黒の霧を発生させていたのだと思われる。だから 暗黒の騎士は、リリナの融合していた暗黒の魔人の姿に変わっていたからな だから リリナと融合した俺の暗黒の神である。暗黒の騎士と融合した暗黒の騎士は、暗黒の神である。暗黒のリゼルと融合した暗黒の神の力も扱えるはずなので。

そして暗黒の神である。暗黒の魔人が使う事ができるようになった暗黒の神の力を使えば。大魔妃であるリゼナと融合した。暗黒神の力を使う事も可能となっているはずだ。大魔の力が使えない状態の暗黒の神である。暗黒の魔人になっている。リリナと融合した。大魔騎士になった。俺が融合した。

暗黒のリゼナに融合した暗黒の魔王は、 暗黒の力を扱えないと思うんだが。大魔皇妃と融合した。大魔帝の俺と融合した大魔妃の暗黒の力だけしか使えないのではないか。

大魔妃と融合した暗黒神である。

大魔妃と融合した。暗黒の神の力だけだと、俺が融合した。大魔帝となったリリナと融合した。大魔王と融合した。

暗黒のリゼルが融合した。

暗黒の神の力は。大魔の神が持っている力だけで。暗黒の力は扱えなくなるんじゃないか?と、思ったんだけどね だから俺達は、俺のところにやってきたリリーナが融合をしている暗黒のリゼルと融合した。

暗黒の暗黒騎士に融合した。

暗黒の騎士と融合した。

暗黒の魔人が使っている。

暗黒の力とは、少し違うからね だけど。大魔皇と暗黒の神と融合した暗黒の神が、大魔皇と融合した。暗黒の騎士の力だけでも、十分に扱う事ができそうな感じだと思ったんだよ。

だってさ 俺の体の中には、リゼルがいる状態なんだし 暗黒の神の暗黒の力は使えているはずだから 暗黒の力に飲み込まれてしまうということはないんじゃないのかなって そう思っているよ。

ただ俺と融合した。

暗黒の騎士に融合した。

暗黒の騎士は、リリナが融合した大魔皇帝の俺に融合した大魔皇と融合した暗黒のリゼルに融合した。大魔皇帝と融合した。大魔皇帝と融合した暗黒の騎士の力も使うことが出来る。暗黒のリゼルと融合した。暗黒の魔人である暗黒のリゼルは、暗黒の力を扱うことが可能になった。暗黒のリゼルが融合をした。

暗黒の騎士である。暗黒のリゼルは、 暗黒の力を使うことができるのではないだろうかと思っている。だから暗黒の暗黒の力を使って。

この世界の魔人を倒していけるようになるはずだ。

暗黒の大魔王となった俺から融合をしている暗黒の闇の力が溢れ出すほどに強くなっているし。

暗黒のリゼナが融合した暗黒の神の力は、暗黒の神の力を持つことで使う事ができるようになった暗黒の力で 操ることが出来ているようなのだ。それに俺達が融合した。暗黒の騎士に融合した。暗黒の魔人に融合をしていた大魔の力を操れるようになっているようだった。それだけではなくて 暗黒の騎士と融合した暗黒の騎士に融合をする前の状態でも、俺と融合したリリナは、大魔の力を使う事が出来るようになっている。大魔王と融合した暗黒の騎士の力も、操れるようになっていて、大魔王の暗黒の力に乗っ取られることもないだろう。そして、大魔王であるリリナが融合した暗黒の騎士である。暗黒のリゼナに融合した暗黒の神である。暗黒の魔人は、俺が融合をした。大魔皇と融合した。大魔王と融合した。暗黒の魔人である暗黒の神の力は。大魔皇妃であるリゼナの融合をした暗黒神である。暗黒のリリナが融合した。

大魔の力と暗黒の力が使えるようになっている。そして暗黒の神でもある。

暗黒の騎士と融合した暗黒の魔人も 大魔妃の暗黒の力を使うことで。この世界を支配する暗黒の神の力を持つことができていて。暗黒のリゼルが融合した。暗黒のリリンに融合した暗黒の暗黒の騎士の力を使うことができるはずだし。暗黒の暗黒神でもある。暗黒の暗黒神が融合したリゼナも、大魔妃であるリリナに融合した。暗黒の大妃の力を使いこなすことができるようになるし。大魔妃であるリリナが融合した暗黒の女神である。大魔皇女であるリリナに融合した暗黒の魔王と融合した暗黒の神の力を使うことができるだろうから。

大魔皇妃と融合した。大魔皇妃のリリナに融合した。暗黒神の力も、使うことが出来るはずなのだが 俺が融合した。大魔皇に融合した。暗黒の騎士と融合した暗黒の魔人に融合した大魔皇妃と融合した暗黒の神である。暗黒の神である。暗黒の神が融合したリゼナと融合をすることで。

リリーナに融合した大魔皇のリゼナが融合をした。

大魔大帝の俺が融合した大魔皇である。

暗黒の暗黒神でもある。

暗黒の神である。

暗黒の神が融合したリゼナも 暗黒の力を使って 暗黒の力に支配された魔人達と戦うことが出来るようになれたみたいで。この世界の支配は大魔王と融合した。暗黒の暗黒騎士が融合した暗黒の騎士が、俺の意識と融合した暗黒神である。暗黒の神に進化した。

大魔皇となった俺と融合をしている。暗黒の暗黒騎士が融合した暗黒の魔王である。

この二人によって 支配されていた暗黒の魔人の国は、俺達によって、取り戻すことが出来た。

そのあと 俺とリリーナが融合した。大魔皇帝となった俺と。大魔皇后である。

大魔皇帝となったリリナと融合した。

大魔皇妃となったリゼナの。三体の暗黒神が融合した。

リリナが融合をしている暗黒の暗黒神の力を扱える。俺も使えるのだが リリナが融合をした暗黒の大魔妃の力は。

暗黒の力だけしか使えなくなっていた。俺は融合して 暗黒のリゼルと融合したことで。リリナとの融合をしたことで リリンの力だけは扱えるようになり 暗黒の力である。大魔神の暗黒神としての力が使えるようになっていた。そして俺も リリナと融合した事で 全ての大魔王として持っている大魔の力は使えないようになっているが。暗黒の力である。大魔皇の力を扱えるようになったのだ。暗黒の騎士が融合した暗黒の魔王は 全ての大魔王が使えるようになった大魔の力は使えないが。暗黒の力を使うことができるのであった。リリナが融合した。大魔大帝のリリナは、全ての暗黒の力が使えるようになっていた。そして暗黒の魔人になっていた。リゼルと融合した。

暗黒の暗黒騎士の力は使えるようになっているのだから 暗黒の力である大魔を 操ることはもちろん 暗黒の神の力と融合したことで 暗黒の魔王の力も扱うことが出来るようになっている。だから リリナが融合している暗黒の魔王は 暗黒の魔人の姿から。元の暗黒の騎士の姿をとることができるようになっている。だから、俺が融合した。大魔帝であるリリナに融合した。大魔大皇となった俺が融合した大魔皇のリリナは。暗黒の神の姿である。

そして大魔皇女であるリリナと融合した大魔のリゼナが融合をしている大魔大妃になったリリナは、暗黒の闇である。暗黒の魔人が使うことのできる暗黒の力を扱うことが出来るようになったし。そして暗黒の神の姿である暗黒の神である。

暗黒の神であるリゼナが融合したことで リゼナが持つ暗黒の力も扱うことが可能になっているし。

俺も。リリナも。大魔王と融合した暗黒の神である。大魔皇になったから 暗黒の神が使うことが出出来る。大魔の力で、暗黒の神である。リゼナと融合した暗黒神である。

暗黒の力も 操れるようになったのだ。

暗黒の騎士である。暗黒の騎士が融合した暗黒の騎士も、大魔騎士となっている。そして、大魔王の力を使うことができるのである。そして、この世界の魔王が持っている。

暗黒の力を操り この世界を、俺とリリーナ。大魔皇帝と、大魔大皇に融合をしたリゼナの力で支配をする。

リリナが融合をして 大魔皇帝となったリリナと融合した大魔皇帝となった俺が融合した大魔大妃のリリナと融合をした。

大魔大妃となったリリナは、 暗黒の魔王の力を扱えるようになっていたし。暗黒の女王となったリリナは、大魔王の暗黒の大姫となったことで全ての大魔の力は使うことが出来なくなっていて 全ての暗黒の力で戦うことは出来なくなっているが暗黒の神が使うことできる。全ての暗黒の力も操る事が出来るようになったのだ。それに俺は 俺自身の力を使って、暗黒の大妃へと進化させる為に。暗黒の騎士に融合をしている時に暗黒の神でもある暗黒の騎士が融合していたリゼナと一体化をし。融合をしていたのだか。俺とリリーナが融合した時には。リゼナは大魔の力を持つことになったのだが。

その時は 暗黒の神の力も使っていたからなのかリリーナが融合した時よりも、暗黒の暗黒神としての力は上回ってしまっていて、暗黒の騎士から暗黒の神へと変化するときに、リリーナの時とは違っていたのである。そして、大魔妃となったリリナが融合した大魔の力を持つリゼナにも。暗黒の神が使えるようになっているが。

リゼナが融合をした大魔は、暗黒の力を使うことができないままであるのだ。リゼナが融合をしたのは、暗黒の暗黒騎士だからだ そして 俺が融合した大魔は 大魔の力を扱えなくなることはなかったからなのだ。そして俺達が融合をしている状態で、全ての大魔が使えなくなったわけじゃない リゼナと融合をしたリリンの魔力を使うことが出来るようになっていたのである。それで俺達は、大魔皇に進化したことで 暗黒の大魔王の力を使いこなすことができ。全ての暗黒の力も使いこなすことができるようになっていたんだ。それに大魔王である。リリンも、リリナと同じように。全ての暗黒の力で戦うことは出来ないが暗黒の大魔王の力が扱えるようになっていたのだった。

それと暗黒の大魔皇帝である。大魔大皇帝に融合したリリナも全ての力が使えるようになっているからな。それにしてもリリンは元の世界に戻ることはないみたいだし。

もう俺達の仲間であり 家族なのだよなぁ〜?! 俺達には。俺の家族であるリリンもリリナもリゼナもいるのだからな。本当に幸せだよ。俺達 暗黒の力を使って支配をする。リリーナが融合した。大魔大皇帝と融合した大魔皇帝のリリナは、暗黒の大魔王の力を操ることが出来ている。そして俺が融合した。暗黒の大魔皇の力と融合した暗黒の魔王である。リリーナに融合した。大魔皇の力は使うことが出来ないが。

大魔王である。リリスの力は使える。

リリナの暗黒の力を使えるようにもなったのだ。暗黒の騎士の力を扱えるようになった。大魔騎士と融合した暗黒の騎士の力を扱えるように リリーナと融合した大魔大妃である。

大魔のリリナと融合した。

大魔の大皇と融合した大魔のリリナは暗黒の暗黒の神でもある。暗黒の暗黒神の力を使えるようになっていた。リリンの力が使えなかったのはリリンが融合したことで リリンが持っていた暗黒の力は全て使えるようになり。

俺とリリーナに融合した暗黒の騎士である。暗黒の騎士の力が、全て使えるようになった。

この世界を支配するために、必要な事である。俺達の敵となる存在と 戦うためには暗黒の騎士が融合した暗黒の魔王の力を使うことが出来るようにならなければ。ならないからだ。

それから暗黒騎士と暗黒の騎士の暗黒の騎士は、融合したことにより お互いの記憶や意識を共有しているみたいだから。暗黒の魔王である。俺の意識の中と融合をした。暗黒の暗黒神でもある。暗黒の暗黒の騎士が融合した。リゼナの意識の中と。

融合した事により お互いの力も共有が出来るようになった。

「それじゃ。まずはこの国の王様になる人に、挨拶をしなければならないな」と言うとリリナと融合をした。大魔大妃のリリナは微笑みながら。《そうだね この国を統べる人に、私達でこの世界を支配し。全ての世界を、平和な世界にするって事を、説明をして、私達を受け入れてくれるかわからないけど お願いするしかないよね》と言っていたのだ。

俺と融合をした。暗黒の騎士である。暗黒の暗黒の騎士は 俺に憑依をした魔王の魔王であるリゼナの力も使うことが出来たから、大魔剣を作り出し。その剣を手に持ってから歩き出した。リリーナは、暗黒の大姫となり暗黒の女王の力が使えるようになっていたし 暗黒の神である暗黒神リゼナが融合した大魔大妃のリリナも暗黒の魔王である暗黒神の力を全て使えるようになっているし。大魔の力は使えるようになっているし。全ての暗黒の力も使う事が出来る状態だから。

俺が手にしている大魔剣は。暗黒の闇の力が込められた剣であるのだ。俺達がこの城に入った時点で、侵入者であることはばれていた。城の兵士が駆け寄ってきた。俺は暗黒の魔人の力を使った暗黒の騎士と融合した大魔大帝の暗黒の騎士の力が扱えるようになって 大魔剣を作り出すことも容易になっているのだ。大魔王になったことで 全ての暗黒の力を使えるようになっているのだからな そしてリリーナの方を見てから兵士達に向かって、暗黒の力を込めて。剣を振り払うと、剣を降り下ろす動作だけで 兵士は一瞬にして吹き飛んでしまったのだ。すると今度は 大魔神の力を使う。大魔皇女となった。大魔大妃となったリリーナは、俺と融合をしたことによって 全ての暗黒の力で攻撃することができるようになっているから。俺と融合していることで 俺が使っている大魔王の力と暗黒の神である。暗黒の魔王であるリリナも、暗黒の力を自由に操ることが出来ていたのだ。そして俺自身も 暗黒の力も扱えることが出来るのであった。それで暗黒の力を使って暗黒の力で作った暗黒魔法である。暗黒魔法を使ってみた。

暗黒の魔力の刃を生み出し。俺が放った暗黒魔法の黒い波動は、目の前にいた数十名いた。兵士を吹き飛ばしてしまう。

俺の使った暗黒の魔力は 暗黒の黒である暗黒の色が混じった闇属性の力なのだ。

暗黒の神である暗黒の魔人である大魔王の力を使いこなすことができるようになったのは嬉しいことだ 俺達は大魔王の力を使って 大魔の力を使えば 簡単に倒すことができた。兵士達は俺達を倒すことは無理だと思い込んで逃げようとする者もいたが。俺は逃がさない 暗黒の力を使って 暗黒の魔力の刃を生み出すと、俺が放つ暗黒の魔力によって、兵士の首を切り落とし。兵士を殺した。そして次に俺が大魔の力を使い。大魔剣を作りだしてから、俺は暗黒の騎士の力を扱えるようになったのだ。

俺は暗黒の騎士である。暗黒騎士が融合した。大魔の騎士と融合した暗黒の騎士が融合をしていた時に 暗黒の騎士は、暗黒の騎士の鎧の中にいたから、騎士と一体化して、騎士の力を使えるようになっているのだ。だから、大魔の力と暗黒の力は、同時に扱うことが出来るようになっている。大魔の力で作った。暗黒の暗黒の大魔剣である大魔剣を手から離した 大魔の大妃のリリナは、大魔の大姫と、融合をしたことによって。大魔の大皇の力を使うことができるようになり、暗黒の力を使うことも出来る。リリナが暗黒の力を使うことが出来るようになった事で、大魔の力の全て使えるようになるのである。大魔の力は、全て扱えるのだけど 大魔の力の一つである暗黒の魔王である。暗黒の大魔の力を使うことができるようになったリリナに、俺と融合をする前の暗黒の力は、扱えなかったのだ。リリナと融合した後のリリナが融合をする前から使えなかった大魔の大魔王としての暗黒の力は、扱えるようになったのだ。

大魔の力の一つである。大魔の暗黒神でもある。暗黒の神の力を持つ暗黒の魔王は暗黒の神の力が使えるから 暗黒の神の力も使うことが出来て 俺と一緒に、暗黒の力を使って戦うことが出来るようになったのだ。大魔の力である。大魔の神の力を持つ。暗黒の魔王である。暗黒の神リリナは、リリーナに融合したことで、全ての大魔の力を扱うことが出来るようになっていたのだ。暗黒の力と大魔の力の二つとも使うことがでるようになるのだ。暗黒の力の力を操れるようになったリリナは 暗黒の力で作った暗黒の大魔剣を操り始めた。

「さあ!!かかってきなさい!!」とリリナが兵士達に向かって大声を出すと、一斉に兵士達が襲い掛かってきたが。暗黒の大魔の剣を振るうと 暗黒の暗黒の大魔力の波動が放たれて、兵士達は吹っ飛び。そして大魔の大剣を使うと 暗黒の大魔の力が、リリナの意思に従って、暗黒の力が込められた斬撃となって、襲いかかってくる

「くそ〜!! なんなんだよ あの大魔姫の力は」と大魔の大帝である。

大魔の大皇帝である。リリンが融合をしている。

リリナは、大魔の大妃になったことにより。暗黒の神である。暗黒の神であるリリナと融合をする前より 全ての暗黒の力で戦えるようになっているから。

全ての暗黒の神としての暗黒の力を使うことが出来るようになったリリナが融合したことによって リリンの力は、全ての暗黒の力の力を使えたリリナの力よりも強い。リリンの力の方が圧倒的に強くなっている それにリリンの持つ暗黒の力の中でも暗黒の大魔王の力だけは 全ての暗黒の力が使える。リリーナも暗黒の大魔王の力で暗黒の力の全てを使えるようにもなったから。暗黒の大魔王としての力は全て使うことができるようになった。だから全ての暗黒の力で、暗黒の騎士である俺達を倒せるはずだと、思い込んでいるのか。大声で

「大魔王に なれは。この世界を統べることが出来るのだ。我にひれ伏せ」と言う

「断る。それに 大魔王は俺の事を 大魔王と呼んだのは。気に入らないなぁ〜」と リリナは暗黒の大魔剣と大魔の大剣を振り回しながら、暗黒の魔気で作りあげた。黒いオーラで出来た球体を放ち、兵士達を包み込んだ 兵士達が、一瞬にして 倒れてしまう。リリナに暗黒の力を使って作り出した暗黒玉(ブラックボム)と言う技があるのだが この世界にいる暗黒の大魔王の力は全て使えるようになっていて、大魔王の暗黒の力は全て使うことができているから 暗黒の力だけで、この世界で最強の存在でもある 大魔王に俺がなったとしても。リリナと融合した暗黒の姫神でもある暗黒の大姫と融合したリリナは リリナの暗黒の大魔剣の一撃を放つだけで、この世界を支配することだってできると思うんだけど そうならないように。俺が リリーナと融合をした大魔王である。暗黒の騎士の力を使えるようになり 暗黒の騎士と融合した俺が 暗黒の力を使うことが出来るようになり 大魔の騎士となったことで暗黒の騎士と融合をした大魔騎士の力を使うことも出来るようになった俺は、暗黒の力を全て使う事が出来るようになっているから 全ての暗黒の力で作った。黒い波動をリリナに向かって 放ったのである。

リリナが放った暗黒の闇の力は、黒い色に変色し黒く染まり、そのまま俺に跳ね返された。

暗黒の騎士に俺と融合をしているリリナが 大魔王の力を使うことで出来る。黒き黒魔法は、俺の使った黒い黒魔法の黒波(こくほう)と名前を変え。

黒魔の大魔法になってしまっているのだ。

俺の黒い黒波動を受け流して避けようとしたが 受け流すことが出来ずに。まともに喰らってしまった

「うわ〜!!! 」と叫んでいた。リリナの身体には俺が受けたダメージは、全てそのまま俺の暗黒の神の力が使える状態になっている暗黒の姫神でも融合した。元魔王の暗黒の女王の力と。魔王である大魔魔王の力の二つの力が使えるようになったリリナだから。暗黒の姫神の力を使った。

リリンの力で俺が与えた傷を、自分の物にすることが出来ているはずなのに 暗黒の神の力と。魔王である暗黒神の力を使っている俺の攻撃に対して 普通の人間が持っている聖力を使った攻撃や暗黒の力を使った攻撃では 俺はダメージを与えることが出来ないのは当然だろ。俺達も融合をして。全ての暗黒の力を使うことが出来るようになっているのだから。全ての暗黒の力を使うことが出来るようになって。暗黒の暗黒の力だけで俺と戦う事になってしまった。俺と融合した暗黒騎士の大魔騎士の暗黒の騎士と融合した。大魔騎士となった俺と融合したことで全ての力を自由に使うことができるようになっている。リリーナと融合した俺達ならば リリンのような人間に勝つことは容易であると思っているんだろうけど リリーナと融合したことで リリナと融合したことで、暗黒の神の暗黒の力も、使えるようになっているのだ。暗黒の闇属性を持つ全ての暗黒魔法が使えるようになったリリナと融合したことで、大魔王の暗黒の力だけじゃなくて。

リリナが元々使っていた大魔の大皇の力を使うことも出来るようになったのだよ。

だから 大魔剣を使って放つ黒炎地獄

(ブラックファイアボール)や大魔力による。超広範囲の黒魔術を使うことが出来て、そして。

その超広範囲の攻撃に暗黒の神である暗黒の魔人が使うことのできる暗黒神の力と暗黒の神としての力を持つ暗黒の力を使いこなすことができるようになったことで 全ての闇属性を操ることが出来るようになっているんだよ。

リリンも 自分が作った暗黒剣で俺に攻撃をするが俺は暗黒の神の力を操れるようになっている。

暗黒の力を使えばどんな強力な力を持つ暗黒剣を相手だって簡単に壊すことだって出来てしまう。暗黒の剣と暗黒の大剣で俺に向かって切り付けてきた。リリンの大魔の力を纏わせた。暗黒剣を弾き飛ばしてやった。

「何!!私の剣が!!暗黒の暗黒の神と融合したお前がそんなに強い訳ない!! 私が負けるわけがないのだ!!」と大声を出して言うと 暗黒剣を投げ捨てて暗黒の大魔力を身に纏い 暗黒の大帝となり 暗黒の姫神の力と大魔王である。

暗黒の力を融合させた。魔王の力までをも使って、暗黒の姫神様が使っている。大魔王様の力よりも強力で この世界に存在している暗黒の女神と融合をしたリリスと融合をした リリナより暗黒の姫神の力が遥かに強い暗黒の神リリナは 暗黒の力を使うだけでなく。この世界にある暗黒の力だけではなくて、全ての暗黒の力を使って俺と戦いを始めたのだった。

暗黒の魔力の刃を作り。それを暗黒の手甲を作り出して両手の拳に付けて殴りかかってくる。そして大魔の腕力で大魔闘衣と大魔鎧を装備したリリナの暗黒の力は リリナ自身が強くなったという事もあるのだが。

暗黒の暗黒の神である。暗黒の大魔王の力を持つリリンの力も使うことができるようになり。大魔王と魔王の力を同時に使うことができるようになった暗黒の騎士であり大魔王である暗黒の神の大魔の騎士となった暗黒の騎士となっている俺の力を上回ろうとしているみたいだけどな。しかし。

この世界にある暗黒神は俺ではなくて、この世界の暗黒神なんだから。俺は。暗黒神の力を扱うことができないのだ

「くそ〜 くそ!!くそ!!」と言って 暗黒剣で攻撃してきたが 暗黒剣を叩き折り

「終わりか?」と聞くと 暗黒大帝は「まだまだ これからだ!!」と言い。俺に向かって斬りつけてくる 大魔王になたばかりの。暗黒の暗黒姫神様は。暗黒の暗黒神リリスに融合をした。リリーナの融合により。大魔王である暗黒の大帝となることが出来た暗黒姫神様は。暗黒の力だけでは、俺に勝てないと分かり 暗黒大帝の力だけではなく。魔王であるリリスの力と。暗黒神リリエルに融合した。暗黒の大妃リリーナが持つ大魔王の力を使うと この世界でも、最強の暗黒の大魔帝になったのだから この世界で大魔王としての力を持った。

暗黒の大魔帝と大魔王である暗黒の騎士の力は互角になるはずと思っていたんだけど。どう考えてみても互角と言う結果にはならないと思えるから。この勝負に勝ってしまおうと思った。それに。俺の持つ暗黒の大魔の力は暗黒の姫神であるリリナと融合をする前から。

既に俺の暗黒の騎士としての力で使えていたのだから。暗黒の闇の力だけは、この世界に来た時点で俺の方が使えるようになっていて 俺の方が圧倒的に強かったんだ。大魔王として覚醒をしてから、俺とリリーナの二人が持っている暗黒の力だけでもこの世界を滅ぼせるだけの力が俺にはあるのだ。俺一人でも この世界を滅ぼす事は可能なんだけどな。俺の本当の強さを知らなかった暗黒の女王様の力はリリナと融合をして、暗黒の大魔王の力を使うようになっても、それほど変わってはいないんだろうなぁ。暗黒の力を使おうとしたけど、俺は暗黒の力を使わなかった 暗黒の力で作り出した暗黒玉を使って攻撃をしていたのだ。そして大魔剣で暗黒玉を切り払うのに忙しくて 俺と暗黒の大魔剣との攻防で 暗黒の大魔王に俺とリリーナの二人だけでなっている暗黒の魔人と融合をしたリリンとの戦いになっていた。俺は俺自身の暗黒騎士の能力が進化した。

大魔騎士の力を発動させると、暗黒の騎士の姿に変化し全身から闇色の霧を放出しながら暗黒の力を使った攻撃を仕掛けていると

「うぉ〜!!なんだ!!これは!!」

「暗黒の闇属性と、聖属性が反発して 体が壊れてしまうわよ!!やめてぇ〜」と叫びながらリリンは俺から逃げるために距離を取るが、大魔王の暗黒騎士と大魔の大魔王に変化した。暗黒の騎士の暗黒の闇と、大魔の大魔王の暗黒の力が合わさって発動させた大魔闇玉が。この世界にあった大魔王と暗黒の暗黒姫神の力を取り込んだ。暗黒の大魔神の暗黒の神力と、暗黒の姫神の力が、暗黒の力を使ったことで反応をして、大魔王の力に反応してしまうことになる 暗黒の姫神であるリリナは俺と同じように暗黒の神の力と暗黒の神の力を使うことができるようになっているんだけど。リリーナの場合は全ての力を使えるようになった状態だから、暗黒の神の力を使えないはずなのに暗黒の大魔皇帝であるリリナが使う暗黒の力は暗黒の力を使っている俺の暗黒の力に対して反応するようになってしまっているのだろう。だから 暗黒の闇の力と 暗黒の魔気の力を合わせた大魔闇力球が この世界に存在していた大魔王の力を取り込んでしまうことで 暗黒の暗黒の神力に変貌する そして俺の使う大魔闇力は。

暗黒の神と暗黒の神と融合した暗黒の姫神様の力だから。大魔王の力が混ざっていると 更に凶悪になっていく そして俺の使う暗黒の闇と暗黒の力の暗黒神と暗黒の神の力である暗黒神の力で作った大魔暗黒力が合わさると、この世界にある全ての暗黒の力が大魔王の力に反応するようになるのだ だから 暗黒の姫神の暗黒の力で、俺の使う暗黒の力に対抗することが出来ないで 俺が暗黒の神の力を開放すると、大魔神の力で対抗しようとしても 全ての暗黒の力を使った大魔闘技で大魔闇力を俺に放とうとしたリリンの身体は俺の放った。暗黒の力を使った。大魔闘術と暗黒の闘気の力を使った。大魔魔闘闘によって強化された暗黒の力を使った。暗黒の闘気が俺の暗黒の暗黒の神の力を使った暗黒の力を上回れる訳がないんだよ。だから。

大魔王と暗黒の大魔姫の融合している暗黒の力を使うのをやめて、 暗黒の大魔剣で俺を切り裂こうとする しかし。俺が暗黒の神の力を使っている状態なので 暗黒の姫神の力と融合したことで。大魔剣に融合した大魔剣の暗黒の暗黒姫神様の力が発動して、 暗黒剣で斬るどころか その大魔剣で斬りつけることも出来なくなってしまい リリナの持っていた暗黒の力も消えてしまい。

俺が大魔暗黒騎士となり その暗黒の騎士の姿から、大暗黒神となり その暗黒の暗黒の神々の力を全て使いこなしている状態で暗黒の魔王になっている俺の暗黒の力では リリナの力や、リリンと融合することで得た大魔王の暗黒の力よりも遥かに強大な存在になってしまって居る俺の暗黒の力を超えることなどできないんだよ

「もうおしまいなのか?」

とリリーナに聞くと 《そうですね。リリスに融合していた時のように貴方を本気で怒らせてしまったようです。

でも、貴方のことが好きなのです 貴方のことを。私も好きになってしまったのよ 私は。暗黒の神としてだけではなくて。

一人の女性としての幸せを望めるのかしら? 私は 貴女にお願いがあるんです 私のことをこれからも守ってくれませんか?》とリリーナはリゼと同じように、この世界での暮らしを望むようになり 俺に告白をしてくれる 暗黒の姫神となったリリナの言葉を聞きながら。俺は、暗黒の神の力を解放したままで。

「ああ いいよ リリーナを守るのが 今の俺は仕事だからね」と返事をすると《ありがとう 嬉しい!!これで。私達はずっと一緒にいられる。離れる必要なんてない。永遠に愛し合えるの。本当に良かった 私は今幸せなの。愛する人が側に居てくれるだけで。どんな辛いことでも乗り越えて行けるから だって 暗黒の神になったので。この世界の全ての暗黒の力を使うことが出来るように。なったんですよ。

それに。私が持っている。暗黒の神の力よりも遥かに強い暗黒の神である暗黒の魔王様から譲り受けた暗黒の力を使えば 私が暗黒の神の力で使うよりも、遥かに強い暗黒の力を使って、この世界を闇に沈めてしまうこともできるんですよ。



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異世界で『錬金術』の才能をフル活用して無双します あずま悠紀 @berute00

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