第4話 死スル
『ここは………』
目を開けるとそこは中西風ヨーロッパの街だった…人も多く、栄えているように見える。
何からしようか....
『おい、何つったんてんだ小僧!あぶねぇだろ』
自分と同じ年くらいの男に注意された。
「何が小僧だ!同じような歳じゃないか」
『何を言ってんだ。横見て自分を確認してみな』
俺は横を見た、すると、若い青年が立っていた。俺だ!!!!
若返ってる………こんな事あるのか…
『大人ぶるんじゃねぇぞ!小僧』
俺は黙ったまま男が去っていくのを見ていた。
驚きよりも恥ずかしい方が上回っている……
とりあえず探索しよう、この世界について多く知る必要がありそうだ………
約2時間後……
街から少し離れた橋の上にミツルは居た。
この世界には魔法の存在があり、冒険者や治癒士など沢山の職業があるということが分かった、通貨名は【ルリカ】簡単に稼げる方法は冒険をしてアイテムを売ったりするのが1番らしい。言葉も通じる、シュカが言葉を通じるようにしてくれたのだと思う、とりあえず冒険者ギルドに行って冒険者になろう。
約1時間後……
人通りの多い道から入ってすぐの路地裏にミツルは座った。完全に迷子になった.....そもそもの問題こんな栄えた大きな街で店を探すなんて初見な俺には難しすぎたんだ。さっき気づいたのだが文字が読めない、シュリは文字は読めるようにしてくれなかったらしい。
遠くから猫が走ってきた、見た感じ灰色のペルシャ猫だ。過ぎ去ろうとする猫を無理矢理抱き上げ頭から撫で下ろしていた。すると…
『そこの貴方!そのまま猫を抱えてて!』
遠くから誰かが走ってきた、声的に女の子だ。
その女の子は俺の前に止まった。
『ありがとう!本当に!私の猫すぐ逃げちゃってさ』
いや凄く可愛いじゃないか…白髪ロング大きな赤リボンに黒いスカートを履いている。
「全然大丈夫ですよ」
『貴方凄いわね!その猫は強い魔力に引き寄せられう【魔祖猫】普通は魔力が強い人しか触れないのよ?それは誇っていいわ!』
「君はなんで猫に逃げられたの?」
『私は魔力量は多いんだけど魔力操作が下手だから猫を扱うのがあまりできないの……貴方はなぜこんな所にいるの?』
「冒険者ギルドに行きたかったのだけど迷子になってしまって…」
『冒険者ギルドなら私も用事あるし一緒に行ってあげるわ』
「それは助かる!ありがとう」
『私の名前は【ルナ】職業は魔女よ。その猫の名前は【ユノ】』
「俺の名前は澤田ミツルだ、職業は清掃員」
『せ、清掃員?魔祖猫が懐くほどの魔力量で?逆に凄いわね…まぁいいわ、とりあえず行きましょう』
という事で俺はルナに案内してもらうことにした。
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『ここよ!ここが冒険者ギルド』
目の前には盾と剣のマークが入った店がある。
とりあえず入ろう。
『いらっしゃい!冒険者ギルドへ』
お姉さんがカウンターから話しかけてきた。
『冒険者志願者ね!とりあえず登録料3ルリカ頂くわ』
もちろん俺はお金がない、俺はルナの方を見た。
『貴方お金ないの!?まぁいいわよ3ルリカくらい払ってあげるわ』
「マジですまない」
俺は罪悪感を感じながら3ルリカを払ってもらった。
『はい!3ルリカ頂きました!じゃあ次に能力を測定します!この魔法石に手を置いてください』
俺は手を置いた。すると……
白い光が光った。能力値が出たようだ。
『あ、貴方の魔力値は測定不可とで、ていますね。測定不可なんて見たことも聞いたこともないですよ……はっきり言ってバケモノです。固有魔法は【アテリナ】魔力適性は全属性。こんな人初めてです。凄い……とりあえず固有魔法を使ってみてください。練習場が近くにありますので.....』
『貴方……凄いわね…本当にそりゃ猫が触れるわけね』
俺は2人からそう言われたが何にもわからない。女神に言われた時もそうだった。
俺は練習場に移動した。
「ねぇルナ固有魔法って何?」
『ミツル、固有魔法も知らないの?固有魔法っていうのはね必ず誰もが持つ魔法のことよ。炎魔法や氷魔法とは違った魔法ね。私の場合だと【ミスレル】光の光線を出す魔法よ、威力はそこまで強くないから炎魔法とかの方がよく使うわ。とりあえず使ってみてよ』
俺が魔法を使えるなんて半信半疑だった。だが、もしかしたら使えるかも…
【アテリナ=ポラリス】
いきなり俺を倦怠感が襲った。なんだ…腕が………
「ヴアァァァァァァァァァァァァァァ」
俺の片腕が逝ってしまった。痛みが強すぎるせいかもう感覚がない。
ポタ、ポタ、ポタ…
血が垂れていき砂に滲んでいく………
そ、そうだ。隣にはルナがいる。
「た、助けてくれ………る、ルナ……?」
ズサズサァ
重みがない軽いものが隣に倒れた。
「う、うわぁァァァァァァァァァ、い、嫌だ!やめてくれぇぇぇぇ」
ルナは死んでいた
頭と首が乖離している、ドクドクドクドクと血が流れていく。
「る、ルナ!今、繋げてやるからな!よし!繋がれ!繋がれ!繋が、れ…………」
う、うわぁぁぁぃあぁぉあああぁぁぁぁぁぁぁあ
ぁぉぁあぉぁああぉぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁああ
声が枯れるまで俺は叫んだ。
俺が…俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が私が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が俺が私が俺が俺が俺が俺が俺が私が俺が私が俺が私が俺が俺が俺が俺が俺が私が俺が俺が私が私が私が私が俺が………………………ワタシが…
キミを変わらせてあげよう。
痛いだろう。苦しいだろう。憎いだろう。
ワタシは優しいからね。キミを救いたいんだよ。そうか、そうか………まぁ拒否権なんてものはキミには勿論ないよ。あ、腕を返せって?無理無理。キミの片腕……………
凄く美味だったよ。
ボリバリ食感ってこういう事を言うんだろうね。意外に指とかも美味しいんだよ?知ってた?血も搾り取って飲まないと勿体無いからね。皺皺になるまで搾り取らせてもらったよ。もう痛み感じないし良いよね!!
あれれれ、もう消えかかって来ちゃったなあ……
少し急がないとね。キミを変わらせてあげるってのは必ず行うよ!ワタシは約束だけは守るんだ!!
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久しぶりにアレを使ってクタクタだよ。けど良かったよ。無事に成功したみたいだし…………丁度な時間だね…
さようなら。
またワタシを使ってね。
ミツル君
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