高校入学①
並木咲来、15歳。気づけば、中学も卒業していた。時の流れは早かった。そして、時の流れはとても残酷だった。
私がどれほどの美貌を兼ね備えているのかは分からないが、古刀の次に
恋の方はどうかというと、廉介は、告白もせずに、終わっていた。とてもトキめいた、鈴山君は告白したかったが、結局できずに鈴山君が卒業してしまった。新しい恋人だった、
これまで、私が恋をした人は全部で7人。他に恋愛で絡まった人はもっと大勢いる。そんな、波乱の中学生生活も終わった。受験では、私は平凡校に受かった。でも、生徒会とかに入った私の友達や恋人はもっと賢かった。だから、ほとんど別れてしまった。
私を育ててくれた親も、もう40代の後半になっている。この一人娘を心より愛してくれてた二人のうち、父、春男は今、病気を患い、入院中だが・・・・・。
「今日は、曇ってるね・・・・・」
「そうねぇ。桜はほぼ散っちゃったし・・・・・」
と言って、私は歩いている。道には、高校の入学式に行くであろう制服を着た子を乗せた車が通っている。
自動車の免許を持っているのは、春男だけだから、今はやむを得ず歩きだ。
「もう高校なのね。小学校だと思ってたのに、ほんとあっという間」
「ですな~」
体育館に着くと、真っ先の声をかけてきたのは、やはり先生・・・・・とはいかなかった。
「初めまして!私、
突然の出来事に、少しびっくりしたが、体勢を立て直した。
「うん、よろしくね、麻子ちゃん。私は並木咲来」
「それじゃあ次だー!咲来ちゃん、一緒に行こう!!」
「うえっ?!あ、うん!」
早速、頼もしい友達ができたなぁ。
麻子ちゃんに振り回されながらも、友達が早速、いっぱい増えた。嬉しいことだ。
教室で、女子グループでおしゃべりしていると、先生が入ってきた。
「はい、みなさん着席!おはようございます!」
「おはようございます!」
はい、やっぱり長い話が・・・・・。
「退屈だよな」
横の男の子が話しかけてきた。
「なあ、一つ言わせてな」
「え?」
うんという間もなく、彼は言い放った。
「俺と付き合って」
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