第18話
ピアノ、の、音?
聞いたことのあるような、ないような。
そんな曲が微かに聞こえてきて、ふらふらと引き寄せられるように、音の方へと足を向けた。
たどり着いたのは、今はあんまり使われていない第2音楽室。
ラッキーナンバーは2?
第2音楽室?
ドキッとした。
でもそんなこと、ある訳ないないない。先生が練習してるだけなのかもしれない。
そうだよ、きっと、そうなんだ。
期待半分。諦め半分で。
ドアのガラス部分からそっと、覗く。
ダメだ。見えない。
どうしよう、先生だったら。
でも。
もし。
もし…………。
もし…………?
僕は、どうしたい?
自分の心に聞いてみる。
どうしたい?このまま教室に戻る?
真鍋先輩かもしれない。でも。違うかもしれない。
可能性は低いよね。
ただラッキートランプがラッキーナンバーは2って示しただけ。
今までの結果にたまたま真鍋先輩が居ただけで、絶対にそうだって決まってる訳じゃない。
違って、先生だったら、怒られちゃうかもしれない。
でも。
でも。
………よし。
ドキドキする心臓を抑えて、僕は静かに、ドアを開けた。
これ、何の曲だろう。
誰が、弾いて、いるの?
足音をたてないように近づいて、覗く。
そこに居たのは。
そこに。
居たのは……………。
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