第62話 日常 その2
新婚旅行が終わってからの我が家の夜の生活は順調なのだけど…
世の中、マンネリ化という言葉もある。
インターネットで調べてみるとそれで悩む夫婦も多いそうだ。
打開策の1つは変化をつける事か…
いつも私の方からって言うのが多い気がするな…
むしろ偶には私が隙を見せて誘い込むって言うのもありか…
いや…それは既にやっているような…
う~ん…仕方ない…プライドを捨てるか…
USJの時もそうだったけど…無意識に旦那様は年上の女性に甘えたい面がある。
後藤さんを真似るようで嫌ではあるが…そこを擽るしかない。
・・・
「ただいま」
「お・か・え・り♡」
「うおっ!!」
そこにはオフィスレディのような恰好をし、スカートはやや短め
胸元も少し強調していて、眼鏡をかけて、
黒いタイツがスリットからちらりと見える
かなりセクシーな女性…
というか凄く大人びた化粧もしていたから一瞬分からなかったが沙優がいた。
「汗かいたでしょ?まずはお風呂でさっぱりして来てね。吉田君♡」
「え?え?ど、どうした?」
「私は夕食を並べておくけど…お背中流す?」
「い、いえ…大丈夫です。」
う~ん…今日は何のプレイなんだ?
やけに大人びているが…
毎度定期的に何かしらのプレイするけど、実はいつもドキドキしている…
恥ずかしいが…内心楽しんでいる自分がいるのも確かだ…
沙優も色々と工夫して俺の為にやってくれてるんだよな…
沙優から初めて吉田君って言われた気がする…君なんだから年上設定?
何だか少し沙優が可愛くなって笑ってしまう自分がいた。
・・・
「さあ、一杯どうぞ♪」
「ありがとう。」
「何だか精のつく料理が沢山あるような…」
「ふふっ(笑)心を込めて作ったから、沢山食べてくださいね♡」
「はい。」
「ところで、吉田君♡今日は会社でどんな事があったの?」
プレイかな…じゃあ合わせないと…
「そうですね…部下が…」
それにしても今日はめずらしく誘ってこないな。
普通に会社の飲み会の延長で、日頃の仕事の愚痴を先輩に聞いて貰う感じで…
何気にストレスも発散できていて、ちょっと楽しい。
「そっか~、それは大変だね。
吉田君、あなたは良くやっているわ。
いつもいつも頑張ってるね♪お疲れ様♪」
そして沙優先輩は優しく微笑みながら俺の頭を優しく撫でてくれた。
何か…良い…凄く良い!
エロくなくても心に染みて癒されている自分がいた。
・・・
さて…食事もなくなり、そろそろ誘惑の言葉とかが…
俺はそう構えていたが一向にそういう雰囲気がない。
本当に珍しいパターンだ。
「さて…今日は会社の先輩の設定だったんだけど、どうだったかな?」
「ああ、やっぱりか(笑)。
何気にストレス発散できて、何より精神的に癒されて嬉しかったよ。
ありがとう、沙優」
「それは良かったわ♪じゃあ…」
く、来るのか…
「私は片付けがあるから今日はもうゆっくり休んでね♪」
「へ?…」
沙優は鼻歌を歌いながら、皿洗いをしている。
暫く俺はぼーっと眺めてしまった。
本当に良く出来た嫁さんだ…
料理、掃除、洗濯…それにこういう気づかいも…全部俺の為に…
俺は沙優が凄く愛おしくなった。
そして、気が付いたら後ろから沙優を抱きしめていた。
「きゃっ!どうしたの?あなた…」
「沙優…ありがとう…その…好きだよ…」
「うん。私もよ♡
でも今はお皿洗っているから…その…するなら後でね♡」
その言葉で俺は我慢できなくなり、熱い抱擁を交わし、
珍しく俺から沙優を本気で求めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます