第36話 プロポーズ前の葛藤 わだかまり
沙優は積極的に誘ってくる…
俺はそれだけで嬉しい。
毎日毎日美味しいご飯も作ってくれて、
「お帰り♪」、「おはよう♪」…笑顔で俺に語りかけてくれる…
別に何気ない言葉だが…お陰で俺は幸せな気持ちになっている。
ただ、沙優には少し不満があるようだ…
少しだけ思い当たる節がある。
…神田先輩の時もそうだった…
俺の価値観では相手を大事だと思うからこそ、〇ムをつける…
神田先輩の時は俺が養う力がなかったから。
沙優だって結婚前に万が一、子供が出来たら…
今の時点ではそれは良くはないと思っている。
あくまで俺の価値観だ…
ただ相手が少なからず不満を持つという事は…
俺の価値観は独りよがりなんだろうか?
・・・
「沙優…この間は…すまなかったな」
「ううん。停電だったし、しょうがないよ♪」
「今日は俺に付き合ってくれないか?」
「え?何?吉田さんから言うの珍しいね♪
嬉しい♪♪何処に連れて行ってくれるの?
うん♪喜んで付き合うよ♪」
・・・
俺たちは猫カフェに到着した。
「きゃあ~~~!何で?何で?吉田さん私が猫好きって知ってたの!?」
沙優は大はしゃぎである。
「見て見て!吉田さん!!きゃわぃぃ~~~!!!」
沙優は見たことない位、顔を崩して、猫にメロメロである。
ここまで喜ばれるとは予想外だったので俺はほっと胸をなでおろす。
この間の埋め合わせにはなっただろうか。
この店はもう一つ特徴がある。
なぜだか知らないが猫カフェなのにブリュレがありそれが絶品らしい。
それを一緒に注文する。
・・・
沙優視点
吉田さん…私の好きなもの知ってるんだ♪
嬉しいな…
ありがとう♪
私も吉田さんを喜ばせたいな…
「こんなに美味しいの初めて!私、男の人とブリュレ食べたの初めてだよ♪」
分かっている。それだけでは鈍い吉田さんはピンと来ない。
だから私は分かるように言ってあげる♪
「吉田さんと一緒に食べるから…特別美味しく感じるのかな?♡」
吉田さんは少し顔が赤くなる。
私はにへら~と笑いながら
「嬉しい?♡」
吉田さんは顔を赤らめながら
「そ、そんなこと…でも…少しは…」
私は聞こえないふりをして
「ん?何て言ったの?」
吉田さんの顔はこれでもかというくらい赤くなっていて
「何でもない…」
「え~気になる~♪」
・・・
再び吉田視点
何かまた沙優に揶揄われた気もするが…
喜んでくれたし、やっぱり俺は沙優の笑顔が好きなんだよな~
もっともっと喜んで貰いたい…
だから…自分の思っている事をさらけ出してみよう…
「沙優…あのさ…」
「うん?なぁ~に?吉田さん♡」
「これから…ラブホテルに行かないか?」
「…え?」
沙優は顔を赤らめて
「は、…はい…喜んで」
・・・
再び沙優視点
ドキドキドキドキ…
ど、どうしたんだろう?
冷静な時に吉田さんから誘われたの初めてでは?
これから私は…きゃあああ!!(嬉し笑い)
ん?でも何でこんな緊迫した空気なんだ?
何か悩んでいる事を打ち明けるみたいな…
ちょっと和ますか…
「わぁぁ~、ベッドフカフカだね♪」
「ああ。」
「私男の人とラブホテルに来たの…初めてだよ?♡」
にへら~と笑いながら言った。
「ああ、俺もだよ。」
!?そうなんだ!それは嬉しい情報!
「でも吉田さん…どうしたの?
これからそういう事をする雰囲気感じないんだけど?」
「沙優は…今…幸せか?」
「え?…うん!勿論だよ!え?…吉田さんは違うの?」
「いや…そんな事はないよ。
毎日毎日美味しいご飯作ってくれて、
おはようとかお帰りなさいとか何気ない挨拶で幸せを感じてるよ…」
「でも…沙優は少し不満があるんじゃないのか?」
「え?いや十分幸せだよ。
う~ん…まあもうちょっと吉田さんが私に夢中になってくれると
もっともっと嬉しいなって思うけれども。」
「沙優の事は大好きなんだ…凄く愛おしくて大切に思っている…」
「う、うん…ありがとぅ…」
「ただ大好きで大切だからこそ…その…大事にしたいんだ
結婚前だし…まだ子供は良くはないと思うんだ…
だから安全日でも…つけるんだ。
でもその事で沙優が少しでも悩んでいるならば…
申し訳ないと思っていて…その…」
ああ…この人は…いつでも私の事ばかり…
「ふふっ…そんな事で悩んでたの?…仕方ない人…」
沙優は優しく俺の頭を抱きかかえた。
「私もね…ただ吉田さんに喜んで貰いたいだけなんだ。
その…つけない方が吉田さんが気持ち良いのかなって思って…
不満とかじゃなくって…でも逆に悩ませちゃったんだね…
ごめんね?
別にこーやって、ぎゅ~~~(ムニュ)
ずぅーーーと抱きしめるだけでも十分幸せだよ♪」
「そうか…ごめんな…最初から素直に話せば良かったんだ…」
「ううん。何か私も誤解させちゃってごめんね♪」
・・・
「さて…まあそんな気分ではなくなっちゃったけど…
せっかくだし…おっぱいぐらい揉んどく?」
吉田は顔を真っ赤にした。
「おっぱい揉むだけなら…赤ちゃん出来ないよ?
それに…Hカップになるの協力して♪って言ったじゃん♡」
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