第34話 星空の下の告白 その2

「沙優と出会ってから…俺は…本当に色々な発見があったんだ…

 俺の中にはこういう感情があったんだとか…

 自分で自分の事があまり分かっていなかったんだって事に気づいたんだ。」


「うん…私も…吉田さんと本格的に同棲してから気づいた事あるよ?

 吉田さんはね…意外と寂しがり屋さんで…かなり甘えん坊だね♪」


心当たりがある俺は苦笑するしかなかった。

「寂しがり屋は自分でも自覚したけど…甘えん坊かな?」


「だって私が吉田さんの頭を胸でギューって抱きしめてあげると

 いつも頭をぐりぐりさせてるんだよ?

 自分で気づいてない?」

沙優はニタ~と意地悪な笑いを浮かべて言った。


「そ、そうか…すまない…無意識だったかも…」

俺は顔が熱くなった。


「いつもそれで吉田さんの事…可愛いなって思ってるのよ♪」


「それとね…年上の包容力って事で抱っこを毎日しているんだけど…

 後藤さんにも…神田さんにも…ユズハさんにも負けない

 私だけの吉田さんに与えられるメリットがあったの♪」


「それは…何?」


「それはね…

 もっともっと年を取ると…必ず最期を迎えるでしょ?

 私は吉田さんよりも10歳近く年下だから…

 吉田さんよりも先に逝く可能性はとっても低いと思うの。

 吉田さん甘えん坊で寂しがり屋だから…

 最期まで…絶対に寂しい想いをさせないよ♪」


俺は手を沙優の頬に当てて

「そうだな…それは沙優にしかできないな…

 お前がずっとずっと最期まで傍に居てくれるなら…

 俺は最期まで寂しい想いをしなくて済むな…

 ありがとう…沙優」


「お前は初めて会った時から…本当に優しいよ…

 ああいう家庭環境だったのに…お前は本当に凄いよ…」


「そんな事ないよ…それに…吉田さんの方が…優しいよ?」


二人はニコニコしながらお互いに頬に手を当て交わした。


「色々とあったけど…個人的には沙優のお母さんにも感謝しているんだ。

 だって沙優を産んでくれなかったら俺たちは出会えていないんだ…

 だから…沙優を産んでくれて…ありがとうって言いたい…」


吉田は沙優をじっと見つめて、

「沙優には…こう言いたい…」

「沙優…生まれてきてくれて…ありがとう。」


「うぅ…それって…ぐすん…親が言う言葉…うぅ…だよ?」

そう言うと、沙優は堪え切れなくなって大粒の涙を流し、止まらなくなった。

その言葉は沙優にとっては、とても特別な言葉で…

ある意味幼少期からずっとずっと待ち望んでいた言葉であったから…


「そして…俺と出会ってくれて…ありがとう

 俺なんかを好きになってくれて…ありがとう。」

「沙優のいない生活は…俺にはもう想像できないんだ…ずっと一緒に居て欲しい!」


「ふえぇぇん~~~」

号泣しているので中々声にならないが、沙優は頑張って声を出した。

「うぅ…それって…ぐすん」


「うん。お互いに仕事が一段落ついたら…結婚して欲しい!」


「…うん。うん。ずっと一緒だよ♪

 私なんかで良ければ…よろしくお願いします!」


「私なんかじゃなくて…沙優が良いんだ!」


「…うん。うん!♡」


「私も…吉田さん以外考えられないよ♡

 私を…貰って下さい♡」


二人は泣きながら抱き合った。


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来週GW前で仕事が立て込み、GWまで更新が出来なくなる可能性が高いです。

更新が少し止まってしまったらごめんなさい。

GW入ったら頑張って続きを書こうと思うので応援よろしくお願いします。



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