第3話 柔らかな時間

東の空は赤くなり、まだ星を残す夜空へ広がろうとしていました。私はあの星の子は家族のもとに無事に帰れたかしらとふんわり思いながら歩いていました。


星々は段々と薄れてゆき優しく光に溶けてゆくようです。


「ありがとう」


? なにか聞こえたかな? 気のせいか。

フフッと微笑みながら歩く明け方は、優しい光が柔らかな柔らかな時間でした。

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