弁明

「たまたま拾って、誰のか分かんないからさ、その、、」


「取り敢えず、洗濯してアイロンもかけて

もしかしたら氷室さんのかと思ったけど、

まぁ、最悪、学校で渡せば事足りるかなって」


適当な言い訳を並べて俺は事なきを得たかった。


「...っ、これじゃあ、何のために落としたのか分かんないわよ...」


え、やっぱわざとなのか...


俺が氷室さんから視線を外すと、

またしても、厄介な来訪者が成績最下位のクラスにやって来た。

しかも、厄介なお弁当箱と袋(お弁当の入ったトートバックとも言う)を持参して。


「シンジ、おっはよーう!なんで家に呼びに来てくれないのようっ...て...?」


「な、なによあんた。

氷室さんがなんでシンジのとこに来てるわけ???」


驚き、慌て。

幼馴染、橘ヒナタは今日も今日とて

様子がおかしかった。

学園のマドンナ、氷室レナを前にして

恐怖に慄き、震え...まではいかないが、

怪訝な?というか変な表情をみせていた。


取り敢えず、幼馴染は何を思ったか、

トートバックを俺の机の上に静かに置いたのだった。それから、氷室レナに詰め寄っていた。




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