名前

「シンヤ。落ち着けよ。俺は多分おまえと比べたら大層悪目立ちしてるからな。

黒縁眼鏡に前髪も伸ばし放題でお化けみたいだし。学園の陰キャ代表として目立ってるってことだろ...」


「シンヤはほら、見なりもそこそこいいし、

モテたいからって美容室には三週間にいっぺん行ってるし毎日、ワックスで髪の毛整えてるし。俺はほら、めんどくさがって伸ばし放題にしてるからまぁ、そろそろ床屋に行かなきゃいけないんだけど、面倒くさくて一日伸ばしにしてるからなぁ...」


「山吹シンジくんっ!そんな会話はどーでもいいからっ!

助けてよ、早く!左手首握られてて気持ち悪いのっ!離せっ、離してよっ」


俺らに助けを求めたのは、

なんと、学園のマドンナの氷室さん。

黒髪清楚な美少女で、俺らは今、高校一年生だけど、ゆくゆくは生徒会長に選ばれるんじゃないかってほどの逸材だ。優秀で先生の覚えもよくて弓道部。

男子からも人気があって、だからこそ、

今。他校の生徒に絡まれているわけだな。。

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