変化
放課後になって。
先週までは学校がある日は、俺は幼馴染のヒナタを校門のところでぼけっと突っ立って
待っていて一緒に帰る、という所業を繰り返していたのだが、今日からはそんなことをする必要もないわけだ。だってヒナタの奴は彼氏である藤島の帰りを待って、一緒に帰るわけなんだから。つまり、俺は下校時刻になったら、シンヤのやつとさっさと家に帰ればいい。そしたら、フォトナやるんだ。
今まで、ヒナタを待っていた時間をゲームのレベル上げに費やせる。いいじゃん、
俺は今後、極めて有意義に時間を使えること
となるわけだ。
俺がシンヤとともに、そそくさと校舎を出ようとしたら、俺の肩に手を置いた輩がいた。
「んだよ、誰だよ、」と
不機嫌に振り向くと、俺のすぐ背後にいたのは髪の毛ハーフアップにしたヒナタだった。
俺はヒナタの普段の髪型について、確か今までひとこともここに書いてこなかったが、
まぁ、スタイル抜群なことも書いてこなかったが、
今、みんなに知らしめるべく此処に記述することにする。
普段は幼馴染ヒナタのやつは地毛で茶髪の髪の毛を特に束ねることをせずに、軽く流していた。
まぁ、一応、ヒナタも女だから、
トリートメントとかは気を遣っているらしくて、サラサラの艶々だったのだが。
地毛で茶髪なのは、ヒナタ曰く、スイミングの習い事してて塩素でこうなった、と小学生時代の俺に話しており、俺はまぁ、特に伸びてきてもプリンになることもないヒナタの綺麗な髪色が好きだったのだが、
今となってはもう、ただ、まぁ、きれいっちゃきれいだよな、くらいしか思わない。
だって、ヒナタの髪の毛を触れるのは、
彼氏である藤島だけなんだからな。
スイミングで鍛えたくびれがキュッとしたスタイルの良さも俺の手の届かないところに行っちゃったわけだし、今となってはもう、ただ、まぁ、スタイルがいいっちゃいいよな、
くらいしか思わない。
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