第10話 イランで、女性の気持ちを考えたい。「中東地域の恋バナも、面白いものよ」工夫次第の恋の話っていうのが、あるみたいですよ?

 イランでは、老後という言葉自体が、なかったという。それは、老後がくるのかどうかなんて、わからなかったかららしい。

 「今を、生きなくっちゃいけないと真剣に考えるイランの人に言わせれば、老後というのは、ぜいたくな悩みなのかな?」

 サヤさんの話は、何だか、哲学的。

 「ぜいたくであるからこそ、消極的で、悲しく映っちゃうのよね?」

 「おお」

 中東に、旅行してみたい。

 リモートで良いから、旅を続けてみたいという気持ちが、高まった。本当に、イランの人たちなどは、老後まで生きられるのかわからないっていう気持ちで、生きているんだろうか?

 日本は、平和で、安全。

 バブルのじゃまおじさんやじゃまおばさんが、まだ生きている限り、若者が傷付けられる。国の経済は、めちゃくちゃ。

 それでも、日本は、中東地域に比べれば、はるかに安定していたのかも。

 「老後が、心配」

 日本人は、そう言うかもしれない。

 明日があるのかわからずに生きる中東地域の人には、その感覚すら、生まれない。そんな差が、もどかしいよ。

 「日本は、これだけ、生き延びられる可能性がある国なのに、何が、心配なんだ?」

 バブルのじゃまおじさんやじゃまおばさんたちが生きていれば、努力して生きようとする若い世代が、かえって、生きられなくなってしまう。それが、中東では、ぜいたくな悩みなのか。

 「老後が、心配だ」

 それを、中東の砂漠の中心で、叫んでみたい!

 警備隊が、やってきたりして!

 「君たち!日本人は、心配ばかりだな。人生を、楽しんでいないんじゃないのか?」

 ありそう。

 「でも。良い面も、あった」

 「サヤさん?今度は、何です?」

 「中東地域の恋バナも、面白いものよ?」

 「ええ?」

 「恋の話」

 「そういうの、あるんですか?」

 「もちろん!」

 バスの話より、面白そう?





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