第8話 一人旅の女性が、ホテルのフロントで、おじさんに勝ちました。「わかった…泊めてやろう」中東の旅行は、面白い。やっと、泊まれたよ。

 メイド・イン・ジャパンの製品は、中東地域でも、有名。性能が、認められていたところ。

 それなのに、ジャパンは、国だとは、思われていなかったりする。

 ヨーロッパの人の立場に立ってみれば、わかるかも。

 「何で、お前たち日本人は、俺たちイタリア人とスイス人、それに、ドイツ人とフランス人の顔の区別が、つかないんだ!全然、違うじゃないか!」

 …っていうのと、同じような感覚?

 「中国と、日本?」

 「違いなんか、わからないよ」

 「中国人も日本人も、同じじゃないか。どこが、どう違うんだ!」

 「違う。全然、違う」

 「何が、違うんだ。わからん」

 世界中、ほぼほぼ、同じ感覚。

 サヤさんは、フロントの男性に、日本のことを、必死に説明したという。

 「そうだったのか」

 何とか、わかってもらえたようだ。

 「そうか。お前は、おしんの国からきたのか」

 …。

 「そうか。おしんも、1人きりで、生きていく。お前も、おしんに、なりたかったわけか」

 はい、はい…。

 こういうおじさん、いるから。

 根は、良いおじさん。

 日本人でも、若い世代は、おしんを知らない?こういうギャップも、旅行では面白い。

 「だがな…。女の1人旅は、信じられん」

 そして、また、セクハラ。

 「お前は、30歳を過ぎて、結婚していないのか?お前も、お前の住む国も、何を、考えているんだ?日本というのは、そんなにも、女性がいやがらせを受けなければならない国なのか?」

 国際理解って、不思議だね。

 国際的には、30歳で結婚していない人は、この人大丈夫なのかって、疑いの目で見られることもあるから。

 ホントだよ。

 中東地域が、そうだっていう。

 「わかった…泊めてやろう」

 やっと、泊まれた。

 帰国後、中東専門学校の先輩に、たくさんの疑問をぶつけていた。そりゃ、疑問ばかりだよ。





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