第20話 北町のヒーロー

「くらえ!」

パパパパパパパパ

「ヷ―ッ!」


さすがに防弾チョッキ貫通を前提に制作された個人防衛火器の力には怪物も絶えることができず、1体の怪物が撃退された。


怪物は後2体いる。


「これでも食らえ!」


そのうちの1体にグレートによる容赦ないMK2破片手りゅう弾の攻撃が襲い掛かる。


「ヴ―!ヷ――――――――――!」

怒った怪物はグレートに突進してきた。


「まずい。逃げろ!」


しかしグレートの立っている場所が悪かった。


グレートがいる場所には、グレートの援護のため大勢の他部隊の隊員がいたのだ。

そこに怪物が突っ込み、多くの隊員がその腕で薙ぎ払われることとなった。


「うわっ!」

「グワッ!」

「やばいやばいやばい!」


グレートも4.6㎜短機関銃を連射して応戦する。


だが


「くっ!弾切れか…。」


さすがに連射しすぎたのか、もはや銃に弾は残されていなかった。


グレートに容赦ない打撃が襲い掛かる。


その時


「グレート!」

「ウェイ!」


ウェイが遠距離から小銃を乱射した。

怪物は横に倒れる。


「今回だけは感謝する。だが怪物があともう一体いる。」

「どこだ!」

「今ロトージとウィルが応戦してるとこに!」

「っ!」


ロトージとウィルは怪物1体にかなりてこずっている。

何しろこちらも残された弾薬はあとわずか。


怪物がこちらに突っ込んできたとき、ロトージ達は後ろにすぐさま撤退した。


何も考えずに逃げたため、気が付いたらどんどんウェイたちとは違う方角に進んでいき、事実上の孤立状態となってしまったのだ。


「畜生!ここがどこかもわからねえ。ウェイたちはどこに!」

「ロトージさん、怪物がまた突っ込んできます!」

「よし、閃光発音筒を使え!奴を音で錯乱させて時間を稼ぐ!」

「はっ!」


その時。


「やっぱ自衛隊員は無能の一言に限るな。」


その声とともにどこからか銃が発砲された。

弾が怪物に直撃し、怪物は倒れる。


「よう、役立たず。日本一危険な街、池袋北町へようこそ。」


銃を持って現れた青年はそういった。

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ゾンビーズ・ウォー・ザ・デット ニノケン(ニノ前 券) @ninokenP

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