2.2章目

 森の真ん中へ着くと父親は、

「さぁ、二人とも、たき木を積み上げなさい。そうしたらお前たちが寒くならないように火をつけてあげるからね」

 と、無理をしているような元気で言いました。


 ヘンゼルとグレーテルは一緒にしばを集め、小さな山にしました。

 しばに火がつけられて、炎がとても高くもえていたとき、おかみさんは

「さぁ、子供たち、火のそばで 寝て休みなさい。私たちは森へ入って木を切るんだよ。あとで戻ってきてお前たちがを連れて行くからね」と、偽りの笑顔で言いました。


 ヘンゼルとグレーテルは火のそばに座り、昼が来るとそれぞれ小さなパンを食べ、斧を打ちこむ音が聞こえていたので父親が近くにいると信じてました。しかし、それは斧ではなく、父親が枯れ木に結わえた枝が風で前後に揺れてぶつかる音だったのです。二人は長い時間座っていたので、疲れて目が閉じ、、、、、、、、ることはありませんでした。


 なぜなら、たくやのハーブティー効果で今朝ぐっすり眠ってしまったので、目がガンガンにさえていました。なので、グレーテルはしだいに父親が全然迎えに来ないことに不信感をいだき始めました。



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 その頃、 

「さすがに二人とも、もう寝た頃だろう」

 たくやは、自分が渡したハーブティーの効果をすっかり忘れてヘンゼルとグレーテルの元へ向かっていた———



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 —————「何の音……?」

 グレーテルは遠くから聞こえる音に気づきました。


「なに言っているんだい」

 ヘンゼルには聞こえていないようで、眠気で声で返事をした。


 グレーテルは自分にしか聞こえない落ち葉が擦れるような音に恐怖を感じ、

「早く森から出たいぃ」

           泣き出してしまいました。


 ヘンゼルは頭を抱えました。

 そして、

「————帰ろっか」

 と、グレーテルの手をひき、月明かりだけを頼りに歩き出したのでした。



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え?たくやがひいた線はどうなったって?それはすぐにわかりますよ。

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