第8話 202204120700

「さて、今日も稽古すっか。」


医務室で目覚めるなり、修行をすると言われた。

アンタけが人ですよね。

常時死ぬ気男ですか?

普通1戦終えたら休むのがボクサーもしくは格闘家というものでしょう。

モンスターも野生動物も連戦は好まないです。

きちんと食べるご飯を得たらそれ以上は求めないが鉄則です。


御父上殿もレオンが目を覚ませ、前に出て行ってしまわれた。

そこそこの金貨を医務室に置いていったが、ツルツルピカピカおじさんがそれを拝借して医者に指示していた。


それから外傷が幾分無くなると、レオンが目を覚ました。


起きるなり修行を付けると言うありさま。

人間ですかな。


「知っての通り碌な師匠じゃねえもんでな。

 弟子に追い抜かれちまうのもそう遠くはない。

 でも、抜かれたくないのが漢ってもんだろ。」


「相変わらず変な体してるな。

 あれだけの傷を負えばそれだけ体力も奪われる。

 傷こそあっても体力はすぐに元通り。

 冒険者向きの体してるよ。」


「冒険者は無理だって。

 俺は、一人じゃ自分の飯も満足に料理も出来ないし、腐らせちまう。

 医者じゃないから毒も治せねえ。

 なーんもできないよ。」


常時死ぬ気とはいったい?

今も無理に動くから血が包帯に滲み出ている。


絶対に安静にしてないと今にも血潮を上げて死にそう。

動いていないとやっていられないのかな。


「おっちゃん、もう一戦頼むわ!」


「ダメ!ドクターストップ!!」


「なんでだよ!」


「お前が戦う前に死ぬ戦いに誰が行かせられるか!

 俺は鬼でも悪魔でもねえ!

 っつうか、そんなことしたら...........」


「そんなことしたら!」


「俺が闇に屠られるわ!」


「また賄賂受け取ったな!」


「賄賂じゃなくて治療費だ!」


「俺には何の注射もしてねえだろうが!」


「包帯代だ!ありがたく受け取っけボケ!」


口の悪さはここから移ったのだと、また一つ賢くなった。

それに、体術もこの人から大半盗んでいる。

天才肌ではない。

入念な弱者としての観察眼を働かせて、動きの本質を見極める。


「ならば貴様を倒して言ってくれるわ!」


「オラ寝てろ!」


腹パン一発。

しかし、寝ない。

寝そうで寝ない。

腕を小さな手で意地でも取ったまま。


「気絶してまで稽古したいとは何て奴だ。

 夢の中で稽古してるし、気絶させた意味もねえだろ。」


ブチブチと音が聞こえ、包帯の至る所から血がにじみ出る。


夢の中でも稽古してるのかよこの人は。


「軍人よりも戦いが好きな野郎だろコイツ。

 飯でも食おうぜ。」


「スラ!」


ご飯は食べる!


「ここには料理人も戦えるからな。

 下手な軍隊よりも強いぜ。」


「おや、そのスライムがレオンの弟子かい。」


筋肉を背負ったおばちゃんが居ります。

筋肉着こなしてるよ。


「私の相棒はクッキングカンガルー。

 料理が得意なのよ。」


肉を叩くのはすごい上手そう。


「haaaaaa,foatatatatatatatatata...」


あらまあ、なんか知らないけど固そうな肉が程よい固さに成っていきますね。


「何食べる?」


「スラ!」


「何でもいいのかい。

 なら、そこのツルッパゲのおごりだ、どんと食べてお行き。」


「え、俺の驕りなの?」


尚、いくらでも食べて良いと言われたスライムは無尽蔵に食べる。

そもそも消化器官と吸収器官が際限ないのだから、いくらでも食べようとすれば食べられる。


財布が空に成るまで食べました。

食べた品目は以下の通りです。


黒パン

キャベツの丸ごとスープ煮

フライドビーンズ

チキンカレーライス

スパゲッティミートソース

チキンライス

クリームシチュー


これらを財布が空に成るまでいただきました。

流石は闘技場近くの食堂なだけあって色んなものがあって目移りしてしまいました。

レストランの味というよりも家庭的な味で飽きることなく美味しくいただけます。


国境街で住む人々には料理ができない人が多そうですし、人気のお店には成るでしょう。

レストランの料理ってどうしても万人向けの味で、飽きが来るのよね。

このお店の料理は料理ごとに特徴があって、その人以外食べることを考えてないように作ってる。

リピーターで成り立ってるお店!

スラ☆10中3つ

でも心の温かさ10つ!


「俺の懐ブリザード!」


でも、治療費には一切手を出して無いのね。


「レオンはいつも何食べさせてるんだ?」


え?

まだ食べても良いの!


「や、辞めろ、今晩の俺の晩飯が無くなる!」


「ち、もう少し金を落とさせようと思ったんだけどね。」


おばちゃん恐るべし。


____________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________


読者の皆様の感想。

レビューが作者の励みになります


コメントが苦手な方でもぜひ反応を示してくれると幸いでございます。


また誤字脱字に関しましては一息ついてから確認いたしますのでご協力お願いします。

近況ノートに書いていただけると嬉しいです。


出来ればより多くの方にお読みいただき感想をいただきたいのでレビュー評価を入れてくれますとだいぶ助かります。


レビュー評価を星一個入れていただけるだけでも読んでいただける母数が増えますのでお願いいたします。


スライム道

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

無敵の合体スライム追放のち、いずれ最強の弟子になる~勇者も魔王も神も平伏せよ~ スライム道 @pemupemus

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ