2 チャンス

全校生徒が集まり終えたのを見計らって俺は1番目立つ位置へ移動した。

この世界でも魔法が使えることは検証済みなので、魔法で声を拡声させて

「はいはーい注目〜地震で慌ててると思うけどこれからお前らをいわゆる異世界に連れてくからな」

そう言うと「なんだアイツ」「気でも狂ったか」「頭おかしいんじゃないのか?」

等などざわつき始めたので少し脅してみる

「お前ら静かにしないと『マッドウルフ』コイツがお前らを食っちまうぞ?」

そう言って召喚したのは最下級のモンスターマッドウルフを6体、この位であれば銃を持った大人4人位で余裕な奴らだが、

子供には十分凶悪なモンスターだ。

何処からともなく出たマッドウルフに対し驚きの声と悲鳴が起こって騒ぎ始める

すると1人が

「どうせそんなもん偽物だろ!本物だって言うんだったら証拠を見せてみろよ!!」

面倒くさと思いつつまだ何か言ってる

ソイツへ1匹向かわせて腕を噛みちぎらせる

当然ソイツは何が起こったのかわからず絶叫している。

取り敢えず回復魔法で止血くらいはしておく

「お前ら理解出来たか?出来たんだったらもういいよな?」

「まっ、待ってくれ!」

「ん?」

「お前はそんな奴じゃないだろう?そんな危ないことが出来る様な人じゃない!誰かに脅されているんだろ?!」

誰かと思って見てみれば西島だ。

何言ってんだこいつ?馬鹿だろ。

「........はーー面倒くさ。何だお前、何も知らないくせに好き勝手言って...もしかして馬鹿なのか?」

「なっ!?」

「大体お前が知ってんのは学校にいる俺だけだろ?しかも極わずかな時間だけ、そんだけでまるで俺の全部を知ってるような言い方しやがって」

「それはっ....」

「あーーーイライラするなぁ。

そうやって何も知らない癖に分かったような振りして上から物を言う態度、

あーー傲慢だなぁー傲慢過ぎるぞー

どうなんだ?何か反論でもしてみろよ?」

「ッッ!!」

はぁ....うちにこんなのいらないなーでも持ってくしかないかぁ

「んじゃもう連れてくぞ、いいな?」

そう言って俺は体育館に居る人全てに対して戻る為の魔法を発動させる

「『ディメンションワープ』」

すると浮遊感と共に視界は光に包まれた.......

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