28. 管理人さんと大きく
28. 管理人さんと大きく
私は目が覚める。いつもとは違うベッド。一応身体を触ってみる。特に異常はないけど。やってしまった……北山さんに迷惑をかけてしまった。嫌われたかな……面倒臭い女だと思われたかな……。
私はせめてもの謝罪の為に朝食を作ることにした。しばらくすると北山さんが目を覚ます。謝らないと!
「あっ!北山さん!昨日はすいませんでした!」
「あっいえ。すいません。部屋まで運ぼうと思ったんですが、カギが見当たらなかったので……。真白さん気持ち悪かったり、頭痛かったりしませんか?」
「え?……はい大丈夫です。」
「そうですか、良かったです」
え?怒ってない?それどころか私のことを心配してくれるなんて、嬉しすぎて涙がでちゃうよぉ……本当に北山さんはいい人だ。
「あっ!あのー今、朝ごはん作るんで待っていてくださいね。」
「あ、ありがとうございます……」
私が朝食を作り終えるとそれを美味しそうに食べてくれている。やっぱり北山さんは可愛い。
「うん。すごく美味しいです!この味噌汁なんて最高ですよ!いいお嫁さんになりますよ!あっ……」
「えぇ!?そっそんなことないですよぉ///わっわたしはただ料理が好きなので作っているだけですしぃ///」
いきなりでビックリしちゃった……お嫁さんって……私のことお嫁さんにしたい訳じゃないよね?そういう褒め方だよね?うぅ……なんか気まずくなっちゃった。何か言わないと。
「あの。色々迷惑かけてすいません。」
「え?なんで真白さんが謝るんですか?オレは迷惑だなんて思ってないですし、その……真白さんと一緒にいると楽しいですし。」
「……私もです。北山さんと色んな初めてを経験したり、体験できて、楽しいです。」
これは本心だから、北山さんも本心で言ってくれているなら嬉しい。
「あっ。昨日作りすぎたハンバーグは冷蔵庫にしまって置きました。お味噌汁も明日までに飲んでください。」
「本当にありがとうございます」
「いえ。そろそろ部屋に帰ります。お仕事頑張ってくださいね」
はぁ……幸せの時間は終わりか……。そんなの嫌だ。もっと北山さんと一緒にいたい。でも迷惑はかけられないから……でも無理!だって好きなんだもん!
「また、お夕飯作りに来てもいいですか?北山さんと一緒にご飯を食べるの楽しいので……きゃっ言っちゃった。」
「真白さん……ぜひ!いつでもどうぞ!」
やった!また一緒にいれる口実ができたぁ。頑張ったわよ真白!私はその足で部屋に戻りベッドに飛び込む。そして
「ぜひ!いつでもどうぞ!だって!いやーん。私の北山さんへの好きな気持ちが大きくなりすぎて破裂しそう!次は何の料理を作ろうかな?もう楽しみだよぉ!」
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