地下へ

 どこにいざなうのかはわからない。

 どこかへ追い込まれているか、少なくとも移動はしている。

 農村とはいえ、松明の家は立派な木造建築だった。

 そう簡単に壊れそうにはない。

 何度も骸骨たちが建物の外側を叩いているが、壊れる気配は今のところないのだ。

 部屋に違和感があるのは、広い空間(リビングだろうか?)に入ると、何回か擦れてホコリの位置もずれた机があった。正確には、机の下がそうなっていた。

 部屋の真ん中。明らかにおかしかった。

 よく見なくとも、机が何かを隠しているのは明白だ。

 頑張って、少ない力で机を押しのける。カビ臭さが立ち込め、地下への階段が完全に姿を表した。

(どこへ繋がっているのだろう?)

 わからない。

 だが進むしかなかった。

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ガイスト・ナイトメア 書い人(かいと)@三〇年寝太郎 @kait39

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