健康診断業務

 以前、健康診断を専門にやっている施設て働いたことがある。

 ここは診療所(クリニック)と言っても、一般の医療施設とは毛色が違う。

 健診車(バス)に乗って会社や工場などの事業所を周り健診を行う。

 技師としての仕事は胸部X線撮影か胃部透視撮影。

 何百人という数の胸部X線撮影を撮ることもあれば、3〜4時間バスにゆられ到着し、3〜4人撮影するだけの日もある。

 それ以外にも1日に4〜5箇所の事業所を点々とする日もある。

 このパターンをどさ回りと呼んでいた。

 最初は色々な所へドライブ感覚で行くので楽しい。

 しかし楽しく思えるのも束の間……過酷な労働だと気づく。

 なぜかというと遠くの事業所に行くときは出発が早い。

 朝6時出発ならそれよりも早く起きなければならない。

 最高で朝3時出発を経験した。

 起きるのが朝2時、真夜中!

 遠くに行くということは診療所に帰るのか遅くなる。

 遠くから片付けて行き、徐々に診療所に近づくように事業所を回るんじゃない? という考えは……甘い!

 遠くに行けばその周辺の事業所をどさ回りする。

 帰ってきたら夜7時や8時……

 それで帰宅できる? 甘い!

 そこから撮影した画像を整理する。

 整理が終われば明日の準備。

 終わるのが夜の10時〜11時。

 たまに夜の8時頃に仕事が終わると「今日は早く帰れる!」と思ってしまう。

 時間の感覚がマヒしてるなと思う。




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