第52話 ビルと初めてのお客様


増えた4人にも死ぬか隷属かをきいた


ナイフで襲いかかってきた人も頭が絞まったからか泡を吹いてビクンビクンしている



「へっ、あんたの下につくのも悪かねぇ!」



六太だったかな?手から骨が出たままなのに元気だな



「だが財産全部はねぇだろ!?ふざけんな!!」


「じゃあ死ぬ?」



頭から血も流して片腕は完全に使えないだろう


だけど目は死んでない、今にも飛びかかってきそうだ


逆らってきた六太を処分しようと思ったら黒葉さんに怒られた



「ダメです!!」


「なんで?」


「こ、こここは日本です!常識を考えてください!!」



常識って・・賊を殺さないほうが問題があるだろう?


奴らはゴブリンよりもたちが悪い、人であるから、街にまで蔓延って好き放題するものもいるし、街で魔物に襲われたときなんて犠牲のでないはずの戦いだったのに街に火をつけて強盗殺人、好き放題するものだっていた


隷属は「殺した方がいいが殺すよりも役にたてよう」という次善の策だ、その次はない



「でも、賊だよ?」


<私も問題ないと思うのですぅ>


「は、遥に言いますよ?」


「うぐっ」


「とにかくいう事聞いてください!!!!」



はるねーちゃんを出されるとつらい


あのブローチは自信のなさげに見える黒葉さんにはピッタリの精神向上効果があるんだが効いてきたんだろうか?


また倒れられても困るから渡したのだがちょっと効きすぎてる?


仕方なく六太がどんな理由でこう言ってるのかわからないし条件を聞いたりしていく


よくわからないがアイドルという集めてるものだけはどうしても差し出せないらしい



「綾野ちゃんだけは!この魂に誓って差し出せねぇ!!!」



六太はポケットから人の写真を取り出した


意味もわからないが愛する人を差し出せないと行っているのか?


なんか徳田と黒葉さんが呆れた顔をしている



よくわかんないや、とにかくこのビル、仮の神殿のためにいろいろと相談していく



ベッドを買った方がいい?え?隷属させてるのに?いるって?仕方ないな


ビルの宣伝するのにビラはかえた方がいい?字が間違ってるって?今は外して誰か書いて、徳田は字がうまいの?任せた、隷属の条件も見直した方がいい?わかった、一階は人が運び込まれてきたり倒れるかもしれないから休憩室や祈りの間?作ってベッドも置いた方がいい?わかった、昼にみんなで食べたスープとパンまずすぎる?いやこれ向こうだと普通なんだけ?いや、はい、ごめんなさい、わかりました


時間が経つにつれ、黒葉さんは酒場の女店主のように遠慮がない



「さっさとやる!」


「「「はいっ!!」」」


「いーこだ!飯は昼よりかはマシなの期待しとけ!私が作り直すからな!ハッハー!」



とにかく吹っ切れた黒葉さんに色々任せていく


何度もポンポン頭を叩かれるがブローチ効き過ぎではないだろうか?


あれメインは防衛用なのに


お金は金貨を渡して両替商のところに行ってもらい、夜の料理は黒葉さんが作る、ビルに残ってた古いコンピューターやプリンターで宣伝用のビラを得意だという人に作ってもらい、量刑を決める神の魔道具である程度隷属の条件を決め、隷属者には「マットレス」というものをいくつも敷いて4階で雑魚寝してもらった、僕は人が来るといけないのでかってきた1階の休憩室の前に1枚だけ持ってきてもらった畳で寝ることにした


まさかあんなに【隷属】が軽くなるなんてビックリだ


僕の思ってる賊とは違ってヤクザというのはチンピラや調子に乗った若者のようなものらしい


彼らは商隊を皆殺しにすることもなければ砦を占拠することもなければ領主に無断で通行料をとるようなこともしていない


神官に向かっての暴行は大罪であるが僕からすれば全く脅威ではなかった事も踏まえ、財産の半分没収とこれからの悪事の停止、2週間の奉仕活動で隷属は終わりらしい



・・・・・改心するまで10年ぐらい使うはずだったのになぁ



話は終わったので寝る、今日は試しに1階で寝床を作った


眠れない、4階よりも外の音が近い1階だからかと思ったが違う


寝床は徳田たちに持ってきてもらった畳だ


ちゃんとアルコールとかで清掃したらしいが・・こう、タバコのような匂いがする、落ち着いて眠れない



ガチャリ



ドアが開いた?




「すいませーん、大人1人シングルでー」


「え?なに?」


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