第5話 境目の廊下
■境目の廊下
◉兄、弟、主人公
◎壁一面の本棚がずらっと並んだ廊下。そこを歩く主人公、手元にはランタンを持っている。
主人公 あっちもこっちも本ばっかっり。ここなんなんだろう……。本棚と本しか見えないし、来た方向は真っ暗で何もわからないし。困ったなぁ……
主人公、手元のランタンを左右に振りながら、キョロキョロと見回す。
主人公 ……仕方ないか。
深呼吸し歩き出す主人公。
主人公 どれぐらい歩いたんだろ。前も後ろも暗闇だし、壁も相変わらずずっと本棚。少し埃っぽいしなぁ……
どこからともなく声が聞こえる。
弟 来たよ!
兄 来たね。
弟 来ないかと思った!
兄 来ないかと思ったね
主人公 な、なに?!
弟 あれ? 僕達の声が聞こえてる?
兄 聞こえてるのかも
弟 おーい!
主人公 ひっ!
兄 驚かせちゃったね
弟 怖がらせちゃった。ごめんね! 久しぶりのお客さんだから嬉しくなっちゃった
兄 ごめんね、出口はこっちだよ。
主人公の目の前の廊下の柱につけられたランプが手前から順に点灯していく。主人公はランタンを持ったままそこを走り抜けていく。
子供が1人通れるぐらいの扉を見つける。
主人公 やっと、出れるのか……?
◎扉の先には光が差し込む温室。正面に机と一冊の本。
主人公、本を手に取りパラパラと捲る。視界が歪む。
目を覚ました主人公、あたりを見回し一言。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます