第87話 アオは複雑な関係を知る

「へラクス王、お前の息子がどうなっても良いのか?」

「ああ、では逆に聞こう、余の前で殺してみろその瞬間お前の命も終わりだぞ?」

「おお怖いな、研究者なのに僕は何故こんな事をやらされてるのか理解しがたいが、とりあえずそこをずっと動かないでくれると助かるよ」

「何故足止めをする」

「さあ?まあその足りない頭で考えてくれ」

「余の事を脳筋と申すか」

「あー会話にならないから黙ってくれないか?」

「余を馬鹿だと申すのか?」


「お父様本当に...ああもう!!わたくし行ってきますわ!」

「え!?」

「アオはピンチになったら来てくださいまし!」

「分かりました」


「お父様!何をやらされてるんですか!?」

「メェーニャ何故ここに!」

「お父様が不甲斐ないからですわ!」

「親子喧嘩は他所でやってくれないか?タートルいけ」

「じゃまですわ!『パワーブースト』」

「ふん!」

「2人とも脳筋じゃないか...あきれ果てるな」

「何ですって?」

「何だと?」

「あはは!」

「皆んな遊んでて楽しそう!」

「じゃあこれ頼んだよ、僕は逃げとくからさ」

「分かった!」

「うんうん!」

「大将が怒るかもしれないけどいいのか?」

「死ぬよりはマシだろ?」

「今手を離したな?」

「あ、不味い」

「ふん!」

「全てを!『スピードブースト』」


一瞬にして常世と天月はやられたのだ...私の苦労は一体何だったのか...強すぎるよ...。


「これ勝てないだろ...」

「何故勝てると思ったのだ?余が戦って苦労するのはスヘラ女王くらいだ」

「しょうがないこれ使うか、常世に作って貰った特製の魔物だ」

「う゛ぁぁぁぁ!!!」

「何だこれは!」

「さて!デュアルの家に居たメイド達を素材に作った!やつだ!倒せるかな?」

「殺してやるのが情けだろう...すまぬ」

「はー俺も負けるのかよ!悪あがきくらいはさせて貰うぜ!喰らい尽くせ!鬼神!オラッ!!」

「ほう、少しはやるでは無いか」

「くっ!これでもダメかよ!もっともっとだ!」

「更に上がるか!」

「わたくしも!」

「いい!余がやる!」

「じゃあな」ブスリ

「我が息子... ラスアルゲ何故...」

「お父様!!ラスアルゲ!!何を!!」

「うるせぇなあ!!お前ら全員嫌いなんだよ!」

「オラオラさっきの威勢はどうしたんだ!王様さんよ!」

「くっ!毒が塗られてるな!」

「ああ!これも常世特製圧縮ポイズンスライムとリュッサの体液だ!よく効くだろう!?」

「メェーニャ!お前は母親に似てるんだってな?余計に殺したい!俺は母が嫌いだったんだ!!ふざけやがってよ!!」

「勝手に恨まないでくれる?邪魔なのよ!」

「俺は!お前らが幸せそうにしてるのが嫌だったんだ!あの傲慢な母の何が良かったんだ!!散々躾といい俺は叩かれたんだぞ!!何故お前らは叩かれない!!」

「それは貴方が!周りの子に暴力を振ったからでしょ!」

「うるさい!俺は気にくわなかったんだ!アイツらが!」


そう言えば王妃様ずっと見かけなかったけどそういう事だったの?。


「全員死んでしまえば良いんだ!俺に従わない女共も!」

「お父様がどんな気持ちで!」

「知るかよ!!」

「全てを!『スピードブースト』」

「おら!くっ!」

「貴方じゃ私には勝てないわ、負けを認めなさい」


そう言ってラスアルゲはメェーニャに頭を剣を向けられ踏み付けにされるのだった。


「オラオラ!王様さんよぉ!勢いが無くなって来たぜ!」

「仕方ないか、本気を出そう」

「は?」

「大地割り」


その直後大地は裂かれ明らかにオーバーキルの状態で決着した。


「グハァ...ハァハァ」

「お父様!!」

「今のうちに!」

「しまったわ!」

「私を助けてお願い!『ウォータールーム』」

「(何だ!?息が...)」

「ありがとうございますわ、アオ」


私は指でグッドを見せて返して置いた、この世界の人に分かるか分からないけど...。

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