第69話 アオは酔う
「おはようございます!」
「おはようセリアってあれ?」
気づいたらベットの上に居た、パーティでエリアスお姉ちゃんからお酒を貰った事までは覚えてるんだけど...。
「アオ様昨日は凄かったんですよ!」
「え?私何やらかしたの?」
「覚えてらっしゃらないんですか、確かにあれだけ酔われてたら覚えてないのも無理はありませんね!」
「えー...」
「アオ様二日酔いとか大丈夫ですか?」
「大丈夫?みたい」
「やっぱり不思議なお身体ですね」
「昨日何があったの?」
「エリアス様から聞いたんですが」
■■■■■
「アオ大丈夫?」
「大丈夫ぅ大丈夫ぅ」
「アオダメだよ!」
私少し飲んだら酔っぱらっちゃった見たいで、その酔った勢いのまま飲みながらパーティ会場に入って...。
「ホムラぁぁうえーん」
「アオ!?」
「アオ酔っぱらっちゃった見たい...」
「ええ...」
そのまま泣き始めてしまったらしい...。
「ホムラ大好きだからギュッてして?」
「アオダメだって!」
「まぁ!」
「勇者様どうしもいいですわね!」
「泣き顔も可愛いな」
「何でよ!?私の事嫌いなの?ホムラ...」
「違うけど...」
「やっぱり好きなんだわ!」
「キャー」
「責任取るって言ったじゃん!!」
「言ってないって...」
「責任?まさか」
「もうそんなに進展が!?」
凄い誤解を生み出したそうで、ホムラは慌てふためいていたらしい、逆に慌てふためいてるホムラ見てみたかったな...。
「ホムラも飲んで!これ!グビグビ」
「ちょお酒ダメだって!」
「私が酔ってると思ってるわけ!?酔ってるとわけぇなぃでひょ!」
「呂律回ってないから!」
「ホムラよろしく...僕は逃げる」
「ちょっと待って...」
「ほむらぁー」
「分かったからこれでいい?」
「うん...」
■■■■■
そして私はホムラに抱きしめられたまま寝たらしい、かなり迷惑かけちゃったな、今度会ったら謝っておこう。
「エリアス様おはようございます!」
「ん...おはよう」
「大丈夫?お姉ちゃん」
「お酒抜けなかった...」
「とりあえず今日はエリアス様お休みになれてくださいませ!」
「うん」
その後とりあえず私は1人で朝礼に向かった、凄い周りの目線が集まってる...。
「アオ昨日は凄かったけど大丈夫か?」
「は、はい」
「今日から改めて皆んなには紹介して置こう!少し前から新人としてユリカ騎士団には入団をし共に働いて居たアオだが、実は勇者だ!今まで通りで大丈夫なので!仲良くしてやってくれ!」
「よろしくお願いします!」
「はい!」
その後朝礼が終わったので、団長に今日の予定聞きたかったのだが...。
「アオちゃん!何で髪こんなサラサラなの?」
「昨日の見てたよ!応援してるね!」
「エリアスさんと一緒だからやばい人なのかと思ったら勇者様だったんだね」
と色々と話しかけられてびっくりした、やっぱり勇者ってそんなに存在価値の高いものだと改めて認識したけど、エリアスお姉ちゃんやっぱり少し苦手意識とか皆んなにそんな感じで思われてるのかな?って思うと悲しい。
その後も食事などに誘われたけど全て断り団長の元へと向かったのだった。
「失礼します」
「アオ適当な所に座ってくれ」
「今日どうしたらいいですか?」
「それなんだが、正式に勇者として発表した事により、街の見回りも勇者と皆が分かってる以上不味いので、他の仕事をして貰いたい、それは騎士団には入れないが入りたい人達が集まる見習いの稽古だ」
こうして私は新たな任務、見習いの稽古の仕事を与えられ、思わぬ再会を果たすことになったのだった。
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