第63話 アオは報告をする

私は大変な目にあった女の子達を見ながら魔物狩りから帰って来た。


「俺はアオの事が心配だよ...」

「どうして?」

「セリアとエリアスに話しておくから、多分今のアオを見たら2人とも心配するよ...」

「うん」


私は言われた言葉の意味がよく分からなかった、どうしてホムラは辛そうな顔をしていたのかも分からなかった。


「アオ嬢...済まなかった、俺達が守れず...」

「え?なんの事ですか?」

「まさか覚えていないのか?」

「団長、アオには仲のいい友達が2人居るんです、その2人に任せましょう」

「ホムラ分かった」


私はゆっくりと綺麗に手入れされた庭園を見ながら、部屋へ帰ってきた。


「お帰りなさいませ、アオ様...」

「ただいま!セリア」

「...」

「私は辛いです...アオ様」

「どうして?」

「だってアオ様あんな目にあったってホムラ様から聞いて...なんに笑ってるんですもの」

「え?魔物狩りに行ってそれで魔族を倒したんだよ!嬉しいでしょ?」


入り口の扉から音がして開いた。


「アオ?おかえり」

「ただいま!お姉ちゃん」

「アオ?」

「そうだよ?」

「エリアス様こちらへ来ていただけますか?」

「うん分かった」


2人で大事なお話があるのでお話しますって、私だけ仲間外れ見たいで嫌だなー。


「アオ様は魔族とどう戦ったのか覚えてらっしゃいますか?」

「どうって...あれ?思い出せない」

「やっぱりですか...」

「アオ...」

「私はアオ様に何があったのかをホムラ様から聞きました」

「僕はセリアから聞いた」


そして私に2人は言ってきた。


「辛い真実でもアオ様」

「アオは」

「聞きたいですか?」

「聞きたい?」


私は少し悩んだ...聞いたら何となく後悔するかもしれない...でも聞かなきゃいけない気もする。


「聞かせて貰える?」


それから私は自分自身に何が起きたのかを聞かせて貰った。


「そっか...私汚されちゃったんだ...」

「私達が居ますから...」

「アオ元気だして」


よく分からないけど胸が苦しい...目から涙が込み上げて来る、息が正常に出来なくなりだんだん胸の苦しさが増えてゆく。

辛い...苦しい少しだけあの時の恐怖と辛い記憶を思い出した。


■■■■■


「ありがとう...セリア...お姉ちゃん」

「うん」

「落ち着いた見たいで良かったです」

「セリア、思い出した事があるの」

「何でしょうか?」

「私、前は心の中では男だったんだ」

「存じております」

「僕知らなかった」

「でも今回の事で男の頃の精神は消えちゃったんだ...」

「はい」

「もしかしてアオが勇者って事と関係あるの?」

「え」

「あらま」

「僕デュオス様の屋敷で聞いちゃって」

「じゃあ正式にエリアスには言っておくね?」

「うん」

「私は進海 蒼、元男で神様によって転生して頂いた勇者です、でもアオとして生まれ変わったからアオって呼んでね?」

「おー勇者ぽい」

「カッコつけてますね!」

「もう!からかわないでよ!元男って事と勇者って言いずらい事何だからね!」

「でも女の子らしくなって私は嬉しいですすよ!アオ様よそよそしいかったんですもん!」

「そ、そう?あんまり覚えて無いのよね」

「僕も仲良く居られるならそれでいいよ」

「今度3人でスイーツ食べに行かない?」

「いいですね!」

「僕楽しみにしておくね?」


こうして私は今日生まれ変わったのだ、神様が言ってたように私は病まない、だから何があっても進み続けるんだ、悲しくても辛くても、例え...。


■■■■■


この時は知る由もなかった...〇〇〇によって〇〇〇〇〇〇〇て、3人幸せに〇〇〇〇〇事は出来ないという事に。




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