第60話 進海 蒼は魔物狩りをする
「アオのおかげで、楽に今回は魔物狩り出来そうだな!」
「うぉー!!!」
「皆んな元気ですね!」
「見えてきたぞ!あそこが目的の場所だ!」
大きな森林だ、魔物はこんな視界の悪そうな場所でやるのか、確かに魔法使いだけだと魔物狩りは厳しいのかもしれない、急に現れたりするのには詠唱してる暇が無い可能性が高く、魔法使いは弱いからだ。
「お!早速出たな!」
「これが噂のやつか!」
俺からするとかなり気持ち悪い...テカテカしていてうねうねとした触手が地面から生えているのだから。
「オラよ!」
「叩き切ってやる!」
シィーニヤ団長が言っていた通りかなり手際がいい、普段から魔物狩りを行っている為に戸惑いが無いのだ、普通人間は生き物を殺すとなると多少戸惑いがうまれたり、可哀想だなとか思うものだが。
「こいつらヌメヌメしてて、切りずらいな」
「確かにな」
「火で炙るか?」
この隊の凄いところは色々な魔物と戦って居るからなのか、直ぐに攻略方法を考える事だ。
「お願い!あいつを倒して!『ウォーターボール』」
「なかなか威力あるな」
「ありがとうございます」
「ヌメヌメも少し落ちてるな!この調子で頼む!」
「はい!」
こうして夕方まで狩りを行い、キャンプをする為にテントを貼り始めたのだ。
「いつもこんな感じ何ですか?団長さん」
「ああ、だいたいこれを3日繰り返しそして帰る、何事も実際にやる事が一番の近道だからな」
「ありがとうございます」
「見張りは我々がやるからアオ嬢は好きな時に寝てくれて構わない」
「はい!」
アオ嬢って始めて言われた...それはそうと俺だけ見張りしないでもいいのだろうか?。
夜になり辺りが暗くなるとテントへ案内された、ご飯は干し肉などの保存食がメインだった、かなり塩っぱい身体を動かした後は塩っぱい物が欲しいからだそうだ。
「アオっち!そろそろ寝る時間?」
「そろそろ眠いかも...」
「アオっちに伝えたい事があってさ」
「どうしたの?」
「また嫌な予感がするんだよね」
「魔族が来るかもしれないね...」
「多分!皆んなで乗り越えようね!」
「頑張ろ」
こうして俺は眠りについたのだった。
■■■■■
「そろそろ始めよ...めんどくさいけど、触手ちゃん達、人間達囲むように並んでーふぁあー眠い」
ダルいけど早くやって早く寝よ、地中の触手を通じて半分の所に触手の壁と、やっぱりめんどくさいし分断だよねーやっぱりー眠い...。
「じゃ開始で」
■■■■■
「な、なんの音だ?」
「下から来るぞ!全員戦闘準備!」
「起きろ!」
突如したから振動ともにでかい触手が生えて来たのだ、そして気づいた時には部隊は分断され、ホムラとアオは別々の場所になってしまう事となる。
「騒がしいなぁ、何だろ?」
辺りを見ると黒いうねうねした壁が出来上がっていたのだ。
「なにこれ?」
「アオ嬢!起きたか!どうやら分断された見たいだ!恐らく魔族の襲撃だ!皆んな気を引き締めていけ!」
「はい!!!」
長い長い夜が始まる事となるがまずは。
「分断された壁の破壊だ!行くぞ!」
「おー!!」
■■■■■
「暑苦しいめんどくさい、攻撃系触手ちゃん行ってきてー」
■■■■■
「また下からだ!来るぞ!警戒!」
「ぎぁー」
団員達は僅かな松明のあかりを頼りに触手を見ているためかなり厳しいのに、チラッと見えたがドリル状の触手が下から生えて来ているのだ。
「オラ!」
「はぁ!」
「お願い助けて!『ウォーターシールド』」
俺はウォーターシールドを展開し、壁からの触手の攻撃を防ぎつつ、ウォーターボールを使い怯ませながらヌメヌメを取っていくサポートを行う。
「アオ嬢助かります!」
■■■■■
「うーんそろそろかな?あれをだそ...」
こうして俺達は最悪の展開に精神をすり潰されて行く事となる。
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