第58話 進海 蒼はバラ騎士団を見に行く

団長があの人の事件をバラ騎士団に協力を依頼したので、お礼に行きたいと言い出したのだが。


「アオも着いてきて貰えないか?」

「私ですか?」

「ああ、アオはホムラ?だったか仲が良いらしいと聞いてな」

「僕も見た、仲良さそうに話してた」

「うちでバラ騎士団の人と関わりがあるのはアオだけ何だ!頼む!」

「分かりました」

「ありがとう!」


こうして今日は見回りをせずバラ騎士団に行く事になったのだ、当然のごとくエリアス先輩もいる。


「さてユリカ騎士団とは真反対の場所にあるここがバラ騎士団だ」

「男臭い」

「そうなんだけど...言い方...」

「うぉー!!ランニング!後3周!行くぞぉ!!」

「うぉぉぉ!!」


見てる感じ完全に体育会系だ...暑苦しい。


「お!ユリカ騎士団の団長!シィーニヤ殿では無いですか!」

「先月の事で礼がいいたくてな、ちょっとしたものだが良い物を選んだ自負がある、受け取ってくれないか?」

「おお!ありがたい!」

「あの人いい匂いしそうだな!」

「青い髪の子好みだ!吸いたい」

「あの黒髪の子もいいな!あれくらいの胸が好みだ!俺」


とヒソヒソ話してるつもりなのだろうが完全に聞こえてくる、男同士のノリは懐かしいな。


「すみません、馬鹿達が、俺の名前はアルデバだ!よろしくな嬢様方」

「いやいや、弟もあんな感じでな慣れている」

「よろしくお願いします」

「そうだ!ついでに対魔法戦闘の練習させて貰えないだろうか?」

「うーん私は参考にならないだろうが、こちらの2人に聞いて見ない事には、アオとエリアスどうだ?」

「まあいいんじゃないでしょうか?仲良くなったらまた助けて貰えるかも知れませんし」

「アオが言うなら僕も」

「ありがとうございます!お前ら!来い!」

「はーい」


男達はやる気満々のようだ。


「ああ...いい匂いする...ここが天国か」

「近くで見ると更に可愛い...」

「アオっち!やほ」

「ホムラ元気そうだね」

「アオっちも、エリアスは大丈夫?腕」

「おいおい!こんな可愛い子とどこで知り合ったんだよ!」

「お前だけずるいぞ!」

「幼なじみすっよ!あはは」


凄い馴染んでる、やっぱり元々明るい分仲間や友達も多いのだろう。


「おい!ふざけてないで準備しろ!すみませんねお嬢様方」

「まあ私は離れてみてるから好きにやって来るといい、バラ騎士団は強いぞ」

「はい!」

「はい」


こうして軽い試合をする事になったのだ、ただまあ女になると男がどこ見てるか多少気になりはする、明らかに変なとこ見てるのが分かる。


「じゃあ俺からいくわ!」

「おい!先に行くなよ!ずるいぞ!」

「おい!困ってるだろうが!順番に並んでいけ!」

「よし!俺から!よろしく!」

「よろしくお願いします」

「はじめ!」

「よーし!」

「お願い!助けて!『ウォータールーム』」

「ゴボゴボ」

「勝負あり!」

「あの子強くね?」


■■■■■


「それまで!」

「そろそろ私は変わりますね?」

「分かりました」

「お!変わってくれるらしい!」

「アオお疲れ様、僕がやっておくね」

「頑張って!」

「男の番!」


エリアス先輩大丈夫かな?右腕未だに動かないらしいんだけど...。


「開始!」

「瞬脚」

「『ウォーターボール』『ウォーターシールド』」

「はい終わりと」

「おおーすげー勝ったぞ!」

「むぅ」

「どうだった?」

「甘いいい匂いがした」

「うぉー」


■■■■■


「ありがとうございました!」

「ありがとうございました!」

「いやー本当に助かりましたよ!何せうちあんまり女性が寄らないもんでしてね、訓練できる機会がほとんど無かったんですよ!」

「僕は負けたの悔しかった」

「近接だしウォータールーム使わなきゃ厳しいよね?」

「ありがとうアオ」

「あの間に挟まりてぇー」


■■■■■


「勉強になっただろ?」

「はい団長、近接じゃまともにやったら勝てないですね」

「うん」


そんなこんなあり始めてのバラ騎士団に挨拶を終えたのだった。


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