第44話 進海 蒼は魔法を深く知る
「美味しかったですね!」
「うん」
「ではアオ様お先に失礼します」
「セリアさんもエリアス先輩もまた後で」
食事後話をする事になった俺は何事かとビクビクしながら、1人残ることになった。
「周りくどいのは嫌いだからね、お前さん勇者だね?」
「え?」
「その反応は当たり見たいだね」
「何故分かったんですか?」
「アクア家の子は気づいて無いんだろうが、私には分かったよ、魔族が襲撃をわざわざして来るなんて普通じゃないからね」
「それだけじゃ分からないですよね?」
「そうだね、食事の時の反応とバカ王がわざわざ頼み込んで来る、色々な怪しい情報が出揃っていたらそう考えるのが自然さね、勇者の噂は隠してるとはいえ、少し漏れていたからね」
凄いな...まさかここまで分かる何てというか俺とエリアス先輩が能天気過ぎただけか?。
「勇者を鍛える事になるなんてね、人生何があるか分かったもんじゃないね」
「明日からよろしくお願いします」
「とりあえず今日はもう寝な」
こうして勇者だということがバレたのだが。
「アオ、勇者?」
聞き耳を立てていた人がもう1人居たのだった。
■■■■■
次の日
「おはようございます!アオ様!」
「おはよう、アオ」
「おはようって、えぇ!エリアス先輩!?」
「いい反応ですね!」
「うん、満足」
起きたらエリアス先輩がいきなり居るのは心臓に悪い...目が完全に覚めた。
正装に着替えて、ご飯を食べ外へ練習の為に出た。
「準備はいいようだね、とりあえず魔法打ってきな」
「え?」
「『ウォーターカッター』」
エリアス先輩いきなり撃った!?1テンポくらいおけばいいのに!。
「『ウォーターウォール』」
凄い薄い水の壁が出来たが余裕でエリアス先輩のウォーターカッターを防ぐ。
「どうなってるんだ...」
「アオは初心者だから知らないだろうが、魔法はイメージで圧縮出来る、熟練度が高ければ高いほど出来る事も増えるのさね」
「なるほど」
「とりあえず撃ってきな、威力の確認だから」
「はい、『ウォーターボール』」
ウォーターボールがウォーターウォールに当たった瞬間に弾け飛んだ、絶対に突破出来る気がしない...。
「アオはまずイメージのトレーニングからだね、ウォーターボールを圧縮したイメージで飛ばす練習をしな」
「エリアスは工夫をしな、それだけのレベルなら2個一緒に魔法が使えるはずさ、後は自分で考えな!」
「はい」
「分かった」
渋々エリアス先輩は言われた事を聞いて練習するみたいなので良かった、やはり初日の事を未だに気にしているのだろうか?。
「アオ、お前は魔法は使えば使う程成長するのは知ってるね?」
「はい」
「じゃ、魔法は魔法の言葉以外に命令形な言葉を発する事で威力が増すのは知っているかい?」
「そうなんですか?」
「魔族と戦った時に言ってただろ?穿ちなって、あれは魔法にイメージを乗せやすくする為に言ってるんだよ」
「知りませんでした周りに言ってる人が居なかったので」
「知らない人がほとんどだろうね、学校じゃ教えてくれないからね、上級者の秘密ってやつさ」
「良いんですか?教えて貰っても」
「アオは勇者だから教えるんだよ、エリアスみたいな小童には教えんさね」
「命令形とは言ってるが、自分の好きな言い方にしな、言葉にイメージを乗せやすくなるからね」
「なるほど」
分からん、言葉にイメージって何だ?本当に上級者向けすぎる内容だ...。
「後アオはウォータールームを練習しな」
「ウォータールームですか何故です?」
「魔法が熟練度で増えたりするのは知っているね、ウォータールームは単体で熟練度を上げるだけで増えるんだ」
「なるほど...」
ウォータールーム使い道無いと思ってあんまり使ってなかったけど、強くなるためには重要な魔法だったのか。
「ウォータールームは軽く見られがちだがね、騎士流はだいたい鎧来てるからね、溺れたり動きがかなり遅くなるんだよ、泳げない人も多い」
「言われてみれば...」
こうして発見や魔法の新たな情報を得て強くなる為に特訓を開始したのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます