第42話 進海 蒼はデュオスについて知る
突如炎が水と風の魔法により、吹き飛ばされたのだ。
「全く酷使いが荒い、王都に居たらのんびり出来ないから離れた所で暮らしてたのに、年寄りをいたわれってんだ」
「不味い!デュアルだ!ファイちゃん逃げるよ!」
「追うのも面倒だね、あれを使うかね」
何が起きて居るのか全く分からない、俺達が手も足も出ない魔族が一瞬にして逃げようとしている。
「はぁ間に合いました」
「デュアル様ですか!?聞いては居ましたが初めて見ました!運転手さんありがとうございました!」
「いえいえ仕事をしたまでですよ」
「僕のママより強い」
俺はよく分からないが大騒ぎなのは確かだ、あの人が今回お世話になる先生か?。
「行くよファイちゃん!『ファイヤーブースト』」
「『エアキャノン』」
気づいたら魔族が消えていた、飛んでいく様はまさに流れ星のようだ。
「準備出来たようだね、穿ちな...」
すると水の壁に覆われているのにも関わらず空気が揺れたのを肌で感じたのだ。
「(ああもう!女の勇者を捕まえて来いっ言われてるのに!絶対帰ったら怒られる!しかも何か来てるし!)『ファイヤーバーン』消し飛べ!」
次の瞬間空で爆発が起きたのだ、もうこれは人間兵器と言っていいレベルだろう、魔族もしかして俺達に対して手加減していた?何故だろうか?。
「ち!逃がしたか、全くあのバカ王は何やってるんだい!護衛も付けずに寄越すなんて呆れた、とりあえず解除」
「デュアル様ありがとうございます!」
「お前かい?バカ王が言っていた修行しに来るやつらってのは」
「はい」
「馬は怯えちまってるね、とりあえず屋敷まで来な!風魔法で馬車は持ってきてやるから」
運転手の人は馬を落ち着かせて居るようだ、バカ王って...言い方凄いな。
こうして俺達は屋敷へ辿り着く事が出来た、そして客間へ案内されて話をする事になったのだ。
「メアリー紅茶を出してくれ」
「承知しました」
「セリアと言います!アオ様のお付きのメイドをやらせていただいてます」
「アオと言います、これから数日間ですがよろしくお願いしますデュアル様」
「アオにセリアかい、さて予定だと2人だと聞いて居たが、お前さんは?」
「アクア・エリアス、アオ、ついてきた」
「アクア家の子かい、自分勝手なのは親譲りなようだね」
「む」
「所で聞きたい事があるのですが、言いでしょうか?」
エリアス先輩の顔がちょっと不機嫌そうなムッとした顔をしているので話題を変える。
「何だい」
「デュオス様2つ魔法が使えるのは何故でしょうか?」
「そんな事かい、まあ子供じゃ知らないかね、その話をするなら私が産まれた時の話をしようかね」
そうしてデュアル・デュオスさんの人生が語られたのだった。
「産まれた時どうやらお腹の中では双子だったんだよ、でも片方死んでしまってね、母は悲しんだが戻っては来なかったんだよ」
「そんな話があったのですね、私は初めて知りました」
セリアさんも驚いていた、どうやら一般的には伝わって無い情報見たいだ。
「まあここまでは良くある話だったんだが、私の場合は特殊でね、もう片割れを取り込んじまった見たいなのさ」
「え」
「医者も驚いてたよ、普通ありえないってね、で魔法検査したら2つ適正があったって訳さ、初めてだったらしいけどね」
主人公見たいな育ちだな...しかしまだ話は続くようだ、年寄りは長話になるというがまさにその通りに、聞いて居ないに他の事も話を始めたのだった。
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