第41話 進海 蒼は強者と出会う

今週は終わり来週の火の日になり、また訓練かと思ったが団長から呼び出された。


「アオ、父はアオの為にどうやら修行をしてくれる人が見つけたようだ、どうやらアオが向かわなくてはならない見たいなので、今週は遠征扱いにして置く、おそらく泊まり込みになるだろうから準備して置くように」

「はい」


まさかの告知無しで今週の今日から修行だと言う...しかも泊まり込み、どんな人か分からない以上心配事しかない...。


「では、健闘を祈る!」

「はい!」


こうして訳の分からないまま出発する事になったのだ、どうやらセリアさんだけは付いてくるらしい、1人だと心細かったのでとても助かる。


「アオ様!準備出来ました!」

「ありがとうセリアさん、あんまり荷物無いんだね?」

「はい!どうやらある程度向こうで用意をしてくださる見たいです!」

「なるほど」


こうして出発する事になったのだが...馬車へ乗り込むと。


「アオ、来た」

「エリアス先輩!?」

「うん」


エリアス先輩が馬車に乗って待っていたのだ、驚きを俺は隠せなかった。

馬車が動き始めエリアス先輩が何故来るのか話始めるのだった。


「団長に頼んだ」

「え...」

「アオと居ない、寂しい」

「仲がよろしいのですね!」

「うん」


後で知った事だが団長に置き手紙を残し、勝手についてきただけらしい...団長は怒ると言うより呆れていた。


「アオ様の寝顔は凄い可愛いんですよ!」

「いいな、僕、真剣な顔ばっか、寝顔見てみたい」


俺の居る空間で俺の話をしている...やめてくれセリアさん...。

わいわいセリアとエリアス先輩が話していると城門まで来たのだ、初めてこんな近くまで来た。


「アオ様は初めてですね!お外に出たの」

「確かにそうだね」

「アオ、壁の外見た事ない?使用人も居る、貴族?」

「色々あってね、アハハ」


じっと見つめてきても教えられ無い...来る時が来たら自然と分かるのだから。

草原に川はあるのに海はあるのだろうか?あまりに話題に出ないから気になっていた。


「そう言えば海ってあるんですか?」

「海?」

「私は聞いた事ありますよ!スヘラ帝国側にあると聞きました!」

「へー」


道理であまり魚料理が無い訳だ、川の魚は取れるだろうがたかが知れてるので高級料理になってしまうだろう。


「今回会う人は村とかに住んでるの?セリアさん」

「いえ、どうやら小さい屋敷に住んでる変な人らしいですよ、山の近くに住んでるとか」

「凄いな」

「でも山も見えてきましたし、そろそろ着きますね!」


お尻は割と痛くなかったので、ただの快適な旅行気分だ。

すると...。


「敵襲です!!」


馬車を運転してる人が言ってきたのだ!周りには何も見えないが...。


「まずいです!空からファイヤーワイバーンです!」

「アオ、守る」


フラグを速攻で回収したのだ、何だファイヤーワイバーンて!上を見ると燃えたよく異世界物で見るワイバーンがいるのだ。


「しかも何か人乗ってません?」

「あれは魔族?」

「僕、魔族勝てないよ、どうしよ」

「御屋敷まで全速力で走ります!防御をお願いします!」


魔族に魔物とか急展開すぎる...フラグをたてたせいか?。


「『ウォーターシールド』」

「『ウィンドランナ』」


凄まじい勢いでフャイヤーワイバーンのブレスが飛んでくる、それをエリアス先輩のウォーターシールドがガードしたが、シールドが無くなってしまったのだ!


「やばい、魔族のファイヤーボール」

「あの規模防げる人居ませんよ!?」

「『ウォーターボール』とりあえず屋敷まで持たせよう!当たらないだろうけど!」

「アオ様の言う通りですね!『ウィンドカッター』」

「僕、頑張る『ウォーターカッター』」


打っているが当たらない...フャイヤーボールを打って来たがこちらの攻撃を避けつつ打った幸い当たらなかった。


「人間め!死んでしまえ!『ファイヤーウォール』」


馬車の目の前に巨大な炎の壁が出現し、後ろからはファイヤーワイバーンのブレスが迫って居たが、その時だった。


「『ウォーターウォール』『ウィンドブラスト』」


次の瞬間周りの炎が吹き飛ばされ、馬車の周りに水のドームが出来たのだ。


「年寄りにこんな扱いさせないで欲しいんだがね!全くあの王は!」


これがデュアル・ディオスとの初めての出会いだった。

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