Another⁇
「ここ…は?」
暗い闇の中、響き渡る自分の声。
自分はどれくらい気を失っていたのだろうか?
「暗い……うっく……身体も動かない…」
周りは何もないのだろうか?
誰もいないのだろうか?
「俺の装甲は…?」
ゆっくり辺りを見渡す。
ようやく暗闇に慣れてきたのか薄っすらではあるが周りが見えてきた。
離れた所へ何かあるのがわかった。
少し休憩した後、動けるようになってきた身体を引きずるようにその場所へ向かう。
「やっぱり…だけど…」
ほぼ胴体しか残っていない自分の魔法装甲。
コックピット内に入ってみたが、機器も炉も全く反応しない。
コックピット内にあった緊急キットを取り出し、簡易的な処置を行いだいぶ動けるようになった。
「とりあえず、周りをもう少し調べてみよう…」
壁があるようで壁伝に奥へ奥へ進んでいく。
壁の模様、何処かで見たことがあるそんな感じがした。
そんな事を思いながら奥へ辿り着くと、そこは大きな扉の前だった。
押しても開きそうになさそうな感じだ。
扉へ触れると、ゴゴゴゴという音と共にその扉が作動し中へ入れるようになる。
誘われるように中へ入ると声が聞こえた。
“ようこそ。待ち侘びたよ。我等の力を扱える我が同胞が創りし系譜の者よ”
その声に警戒する。
“大丈夫だ。私はとうに肉体を失っている。君に何かをするにしても出来ないからね”
「あんたは?それにここは一体?」
“名乗るにはまず自分から…そうじゃないのかい?まぁ、でも仕方がないか…。私の名前はヘーパイストス。そして、ここは…星だよ”
「なっ!」
ヘーパイストスと名乗った者から告げられた場所それを聞きショックを受ける。
“驚くのは無理はないか。君は遥かに遠くに来たのだからね。信条錬くん”
淡々と告げられた事、そして初対面なはずなのに自分の事を知る目の前の何者かに戦慄を覚え錬は戦う構えを見せた。
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