第157話 最後の戦いへ
いよいよ、近づいてきている彗星に魔装砲を放つ時期がやってくる。
数日前、日本皇国の魔装砲を放った所。射程ギリギリの筈だったのだが、彗星の一部を砕く事を確認できた。
それから直ぐにリコンの部隊なのであろう、各地にポツポツと襲撃が見られたが防衛部隊が全て撃破し、各地の魔装砲は特に被害はなかったようだった。
リコンとの決着が近い、そんな中ニエド内で一悶着起こっていた。
「何でこの艦に乗ってるんだ!」
「私だってやれる事はあるはずです!だからここにいます!」
「今君に出来る事はないんだ。だから安全な所で…」
「安全な所なんてあるんですか?作戦が失敗するなら結局何処に居ても同じです!」
「失敗すると思ってるのか!?」
「思ってません!もしもの話をしたまでです!」
「馬鹿にしてるのか?」
「してません!大切な人が戦ってるのに安全な所でぬくぬくしてられないと思ったから!」
琳「お前の負けだ錬。彼女の覚悟は本物だテコでも動かんぞ?」
瑠衣「それに、大切な方が近くにいれば心強いのではないのですか?」
錬「琳…お前…。瑠衣様まで…」
瀬那と錬のやり取りでブリッジに笑いが起きる。
錬「わかったよ…。だが、皆んなの邪魔はするなよ?」
瀬那「わかってます!」
錬「はぁ…。それじゃ、俺は飛燕の最終確認してきます…」
琳「さてと、俺も自分の装甲の確認してくるかね…」
そう言って2人はブリッジを後にする。
瑠衣「ありがとうございます。瀬那さん」
瀬那「えっ?な、何がですか?」
瑠衣「貴女のおかげで張り詰めていた皆さんの緊張が解れたと思います。錬さん自身も安心してるかもしれませんね?いえ、貴女自身もですかね?」
瀬那「あ、えっと…」
瑠衣「それに、今回錬さんがこんを詰めすぎずリラックスして事に当たれたのも貴女が側に居たからこそですね。あそこまで他人に甘える錬さんを見れたのは初めてでしたから」
エリゼ「瑠衣様…それは…」
その言葉にあの時の事を見られていたと気づき、瀬那は顔が赤くなるのを感じた。
ニエド格納庫
琳「よかったじゃないか?」
錬「な、何がだよ!」
綺「瀬那ちゃんが近くで見ててくれるんでしょ?」
錬「お前ら、まさか彼女が最初から乗ってることを気づいて!」
琳「お前以外全員気づいてたと思うぜ?」
レビック「俺らも最初は止めたんだがな?あの熱意は俺が魔法装甲に注ぐ以上のものが感じられたぞ!」
ガハハハと笑うレビックの言葉に錬は、彼女がどんな事を言っていたのかを予測でき顔を赤くしていた。
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