第130話 アーク
アスモス「貴様!何者だ!」
突然現れたローブの人物に近づこうとするアスモスだったが、その足を止めることになる。
「おっと、動かないことだね。自分の命と皆の命が惜しいならね…」
アスモスが周りを見ると皆の喉元に剣のようなものが浮かび突きつけられていた。
アスモス「チッ!」
「いい子だね~。僕はレビアを回収しに来ただけさ。君たちと事を構える気はないよ?」
ローブの人物はアスモスやウル達を見て言う。
「それに魔族の中からは必要な戦力は頂いたからね。それに人間の方からもね…」
ローブの人物は再び周りを見回すと錬で視線を止める。
「まぁ、ことを構えないとは言ったけど…さんざん僕の計画をつぶしてくれたケジメはちょっととってもらおうかな?」
そういうとローブの人物は手を挙げる。すると、錬のくぐもったような叫び声が聞こえる。
錬「ぐああぁぁぁぁぁ・・・」
錬の両手足には皆に突きつけられている剣とは別の短い短剣が突き刺さっていた。
「「錬!!」」
「おっと、動かないでね?動くと皆の命がなくなっちゃうし、彼にもトドメさしちゃうよ?さて、挨拶もこのくらいにしてさっさと回収して帰ろうか」
ウル「貴様はいったい何者だ!」
「あぁ、そういえば名乗ってなかったね?僕の名前はリコン。計画が色々狂って本当はこっそり回収しようかと思ってたけど、面白い事を思いついたからその挨拶がてらこうして姿を現したのさ」
エリゼ「面白いこと?」
リコン「そうそう。本当はこっそりことを起こして選ばれたものしか残さないつもりだったけど…。4年後の2011年にこの地球をかけた戦いをしようじゃないか!君たち人類と僕が作った組織…アークとね」
ウル「そんなこと…!」
リコン「そんなことさせると思うか…か?今、僕がすぐに事を起こそうとすればできるんだよ?今は僕の誘いに乗った方が利口だと思うけどね?それにこのまま長引けばそこで転がってる僕の邪魔者もどうなるかわからないよ?」
瀬那「錬さん!?」
ウル「・・・・・わかった。さっさとそいつを連れていけ!」
リコン「中々キツイ言い方だねぇ。まぁ、今回は僕たちの負けってことで大人しく退散させてもらうよ。それじゃ、4年後にね…皆さん」
そういうとレビアと共にローブの人物…リコンの姿は消えていった。
姿が消えたと共にリコンの魔法が無くなったのを確認し、皆は急いで錬の元へ駆け寄る。
琳「意識がない!急いで医療施設に運ばないと!」
ウル「前回の戦いの負担も残っているはずだ…下手をすれば錬の命も危ないかもしれない…」
その言葉に全員が顔を青くした。
錬はその日のうちに日本皇国の大きな医療施設に運ばれた。
ニエド内で応急処置を行ったが、錬は目を覚ますことはなかった。
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それから1年の月日が流れた。
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