第124話 レビアの策略

ウル「チッ!身体が思うように動かん!エリゼ!アスモスは?」

エリゼ「何とか息はあります…ですが、このままでは…」

アスモス「いい…ので…す。これ…で。これ…は…私への…罰です…」



息も絶え絶えに話すアス

そう、先のレビアの攻撃から2人を守ったのはアスモスだったのだ。



レビア「ふん…使えんな。やはり道具として使えるのはこの女だけか」



そうして瀬那の肩に手を置くレビア。



エリゼ「その下衆な手を離しなさい!」

レビア「下衆とは酷い言い草だな…。さて、そろそろ…」



レビアが言った時だった。



大丈夫か!

学校の方から1匹の魔物と3人の生徒が走って来たのだった。



レビア「ふん…足止めもできないのか…使えない奴だったな…。丁度いい、奴らにも思い知らせるとするか」



レビアが支持を出そうとしたその時だった。

ヒヒーン!という激しい嘶きが再びこだまする。



レビア「チッ!うるさい魔物め…」

瀬那「・・・は・・・く・・・?」

レビア「お前は俺の言う事だけを聞いていればいい!」

瀬那「レビア…さまの…いうことだけ…」

レビア「そう、お前は私の声に従うだけでいい!やれ!」



レビアの号令で歌う瀬那。

すると2人の周りに暗雲が立ち込め、2人以外に雷が落ちる。



レビア「フフフフ・・・いいぞ!もっとだ!」



その声に反応するが如く、再び雷がほとばしり起き上がろうとしていた人たちへ追撃を与えた。

それでも起き上がり、こちらに突進してくる魔物を感心しながらも攻撃を与えようとするレビア。


やめろー!

遠くからそんな声が聞こえたが、無情にもその攻撃は魔物を…ハクの体を貫き、ハクはとうとう地面に伏してしまう。



レビア「ふん…駄馬目が!」



そう吐き捨てるレビアの横で瀬那の頬には涙が伝っていた。



「瀬那ちゃん!何をやってるんだ!」



現れた1人の男の声にビクッと体を震わせる瀬那。

そして、歌っていた歌を途中で止めてしまう。



レビア「とうとう現れたか信条錬!」

錬「7魔将レビア!貴様はここで倒す!」



フンとレビアは嘲笑い、瀬那に命令を下す。


瀬那「・・・・・・や・・・・」

レビア「どうした?歌え!その歌で私達の敵を苦しめろ!」

瀬那「い・・・・・や・・・・・」



両手で頭を抱え始める瀬那。



錬「違う!君の歌は苦しめる為にあるんじゃない!」



ハクの元へ駆けよった錬は瀬那に向けて叫ぶ。



錬「俺にはあの時感じた!俺にはわかる。君の歌は誰かを救いたい…君の純粋な想いが成せる歌だ!」

瀬那「た…す……け……」

レビア「チッ!やはり不安てになってきたか!ゆっくり調整できなかったから仕方がないか!壊れる恐れもあるがこの方法しかないか」




レビアは不安定になってきた瀬那に手をかざすと瀬那はカクンとまるで糸の切れた人形のように頭を落とすと喋らなくなってしまった。



レビア「フフフフ!さぁ…信条れ・・・ぐほっ!」

錬「・・・・・・」



錬は無言でレビアに向け攻撃を仕掛けていた。

その様子を見ていた起き上がった仲間たちは錬が怒っていることに気が付いたのだった。

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