Another13 己の信念のままに…
団体戦1回戦目
ユーラシア連合の対戦相手は3国同盟。
数としてはこちらが有利なのは誰の目を見ても明らかだった。
しかし、ユーラシア連合の1人フランス代表のラウ・ラスタはこの団体戦は負けだと確信していた。
それはそうだ、いきなり力ずくで従わせようとするのを良しとしないのはユーラシア連合内でも何人か居るのは確実だった。
1つの国家として纏まるには時間が足りないのはわかっていたからだ。
指揮官の能力はそれなりにあるようだがいかんせん士気があがっていないのは自分だけではない。
かと言って反抗するにしても代表として祖国の為を思えばそれが出来ない。
おそらくこのユーラシア連合の中核を担っている国の代表以外はやる気は皆無だ。
ただ、3国同盟の個人戦を見て1人の装甲騎手として彼らと手合わせしたいとは思っている。
乗っている装甲も自分好みにカスタマイズされてはいるが、3国同盟の装甲はそれ以上だとみて感じ取れたからだ。
「さて、こちらの大将(ジェネラル)さんはあちらの体制を崩せるのか高みの見物とでもしゃれ込もうかな?」
それから数分後、味方は総崩れになる。
「あらま、これは凄いな…狙いが正確だ。武装もそうだが、乗ってる装甲騎手も中々やる!」
『ラウ、どうするの?このままだと味方全滅よ?』
様子を見ていたラウに通信が入る。
相手は同じくフランス代表メンバーに選出された整備士のロアナ・ルイル。ラウの恋人でもあり、婚約者だ。
「ロアナ、すまないな…」
『はぁ…。全く、また貴方の悪い癖?わかったわ、私はちょっと“準備”してくるから貴方の好きにしてちょうだい?』
「感謝するよ!」
「何年一緒だと思うのよ?さ、行って来なさい!」
そういってラウを送り出すロアナ。
それから通信を終えたロアナはユーラシア連合の陣営から離れるととある場所へ赴いたのだった。
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