世界装甲戦編
Another12 爆煙の中の燕
世界装甲戦…個人戦予選が終了した時、ユーラシア連合所属中国代表の
彼は予選を無事生き残り勝ち進んだのにである。
それは数分前の戦場…同じ所属で今しがたミサイルを撃ち終えたロシア代表が自分の少し後方に控え、その様子を見ていた梁。自分は同じ所属の魔導装甲を守る為打ち合わせ通り前に出て守っていた。
梁「全く…、打ち合わせ通りとはいえ派手にやりすぎダ。だが、脱落者は誰か出てもおかしくはなイ」
コックピット内で愚痴を漏らす梁。梁は爆煙の中何者かが動いているのを確認していた。
梁「しかし、何者ダ?この視界の中出鱈目に動いているのハ」
目の前に表示される景色は煙で視界が悪く悪くすれば数十メートル先の物ですら視認出来ないほど。
もう少しすれば視界が晴れるため臨戦体制をとっていたのだが、それは通信で聞こえてきたユーラシア連合の仲間の悲鳴と共に突如姿を現した。
梁「なっ!?」
目の前には刀らしきものを構えた魔法装甲が現れ自機の横をすり抜けていった。
刃が自分をとらえているのがわかっていたのだが、彼には反応できないでいた。
防御をとる訳でもなく、回避する訳でもなく敵の刃は自分のコックピットを切り裂く寸前までくる。梁は目を閉じる。
だが、いつまで経っても衝撃は来ない。
恐る恐る目を開ける…目の前には敵の姿はなく、次の瞬間には試合終了の合図が鳴り響く。
背後を確認すると、仲間の魔導装甲は手足を切り裂かれ戦闘不能になり同じユーラシア連合のロシア代表の魔法装甲も同じように手足だけでなく武装も切り裂かれていた。
仲間を蹴落とした3国同盟の魔法装甲を梁はただ見つめることしかできなかった。
梁「次は…必ズ!」
その言葉は強がりだということは彼自身も理解できていたが、この時はこの言葉しか出てこなかったのだった。
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